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モノクローナル抗体 - Wikipedia コンテンツにスキップ

モノクローナル抗体こうたい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハイブリドーマ技術ぎじゅつとモノクローナル抗体こうたい作成さくせい概要がいようしめしたしき[1][2]抗原こうげん誘発ゆうはつしたマウスの脾臓ひぞう細胞さいぼうと、骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼう融合ゆうごうしてハイブリドーマを作成さくせいする。ハイブリドーマをHAT培地ばいち培養ばいようし、すぐれた特性とくせい細胞さいぼうのクローンからモノクローナル抗体こうたい採取さいしゅする。

モノクローナル抗体こうたい(モノクローナルこうたい、えい: monoclonal antibodymAbまたはmoAb)は、単一たんいつ抗体こうたいさんせい細胞さいぼうクローニングしてつくられた抗体こうたいである。このようにしてられた後続こうぞく抗体こうたいは、すべて単一たんいつしん細胞さいぼうまでさかのぼる。

通常つうじょう抗体こうたいポリクローナル抗体こうたい)は抗原こうげん免疫めんえきした動物どうぶつ血清けっせいから調製ちょうせいするため、いろいろな抗体こうたいぶん子種こだね混合こんごうぶつとなるが、モノクローナル抗体こうたい抗体こうたいぶん子種こだね均一きんいつである。抗原こうげん複数ふくすうエピトープ抗原こうげん決定けっていもと抗体こうたいによって認識にんしきされる抗原こうげん部分ぶぶん)をつことがおおく、ポリクローナル抗体こうたい各々おのおののエピトープにたいする抗体こうたい混合こんごうぶつとなるため、厳密げんみつには抗原こうげん特異とくいせいたがいにことなる抗体こうたい分子ぶんしふくまれている。これにたいし、モノクローナル抗体こうたいではもちいる抗原こうげんのエピトープが単一たんいつであるため、抗原こうげん特異とくいせい単一たんいつである。また、1つのモノクローナル抗体こうたい治療ちりょう対象たいしょうを2つのエピトープにやすことで、じゅう特異とくいせいモノクローナル抗体こうたい設計せっけいすることもできる。

通常つうじょう抗体こうたいさんせい細胞さいぼう骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼうとを細胞さいぼう融合ゆうごうさせることで自律じりつ増殖ぞうしょくのうたせた融合ゆうごう細胞さいぼうハイブリドーマ (hybridoma) を作成さくせいし、目的もくてき抗原こうげん特異とくいせいをもつ融合ゆうごう細胞さいぼうのみを選別せんべつ(スクリーニング)し、これを抗原こうげん細胞さいぼうとする。この抗原こうげん細胞さいぼう培養ばいようし、分泌ぶんぴつぶつ精製せいせいして目的もくてきのモノクローナル抗体こうたい作製さくせいされる。事実じじつじょう、あらゆる適切てきせつ物質ぶっしつ特異とくいてき結合けつごうするモノクローナル抗体こうたい作製さくせいし、その物質ぶっしつ検出けんしゅつまたは精製せいせいすることができる。この機能きのうは、生化学せいかがく分子生物学ぶんしせいぶつがく、および医学いがく分野ぶんや重要じゅうようなツールとなっている。

歴史れきし

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1900年代ねんだい免疫めんえき学者がくしゃパウル・エールリヒは、病気びょうき原因げんいんとなる生物せいぶつ選択せんたくてき標的ひょうてきとし、その生物せいぶつたいして毒素どくそ送達そうたつできる化合かごうぶつとして「魔法まほう弾丸だんがん」(Zauberkugel)のアイデアを提案ていあんした。これはモノクローナル抗体こうたいやモノクローナル薬物やくぶつふく合体がったい概念がいねん支持しじした。エールリヒおよびイリヤ・メチニコフは、免疫めんえきがく理論りろんてき基礎きそ提供ていきょうしたことで、1908ねんノーベル生理学せいりがく医学いがくしょう受賞じゅしょうした。

1970年代ねんだいになると、単一たんいつ抗体こうたいさんせいするリンパだまが、B細胞さいぼうがんである多発たはつせい骨髄腫こつづいしゅというかたちられるようになった。これらの異常いじょう抗体こうたいまたはパラプロテイン英語えいごばんは、抗体こうたい構造こうぞう研究けんきゅうするために使用しようされたが、特定とくてい抗原こうげん特異とくいてき同一どういつ抗体こうたいつくることはまだできなかった[3]:324。1973ねんJerrold Schwaberは、ヒトとマウスのハイブリッド細胞さいぼう使用しようしたモノクローナル抗体こうたい生産せいさんについて説明せつめいした[4]。この研究けんきゅうは、ヒト由来ゆらいハイブリドーマ使用しようしている人々ひとびとあいだひろ引用いんようされている[5]。1975ねんジョルジュ・ケーラーセーサル・ミルスタインは、骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼうかぶとB細胞さいぼう融合ゆうごうさせて、既知きち抗原こうげん特異とくいてき不死ふしされた抗体こうたいさんせいする、ハイブリドーマを作成さくせいすることに成功せいこうした[6]かれらおよびニールス・カイ・イェルネは、この発見はっけんにより、1984ねんにノーベル生理学せいりがく医学いがくしょう受賞じゅしょうした[6]

1988ねんグレッグ・ウィンターかれのチームは、モノクローナル抗体こうたいヒトする技術ぎじゅつ開拓かいたく[7]おおくのモノクローナル抗体こうたい一部いちぶ患者かんじゃこした反応はんのう解消かいしょうした。1990年代ねんだいはいると、モノクローナル抗体こうたい治療ちりょうもちいる研究けんきゅう進展しんてんし、2018ねんには、抑制よくせいせい連鎖れんさふせぐモノクローナル抗体こうたい使用しようしたまけ免疫めんえき調節ちょうせつ阻害そがいによるがん治療ちりょうほう発見はっけんにより、ジェームズ・P・アリソンほん庶佑がノーベル生理学せいりがく医学いがくしょう受賞じゅしょうした[8]

製造せいぞう

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モノクローナル抗体こうたいつく細胞さいぼう培養ばいようぶつのスライドを研究けんきゅうしゃたち。これらは実験じっけんしつ培養ばいようされ、研究けんきゅうしゃはそのなかからもっと有望ゆうぼうなものをえらぶために産物さんぶつ分析ぶんせきしている。
モノクローナル抗体こうたいは、この写真しゃしんしめされているボトルで無制限むせいげん増殖ぞうしょくさせることができる。
検査けんさ技師ぎし研究けんきゅうテストよう液体えきたいウェル充填じゅうてんする。このテストでは、目的もくてき抗体こうたいさんせいするためにハイブリッドを大量たいりょう増殖ぞうしょくさせた培養ばいようえき調整ちょうせいする。これは、骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼうとマウスのリンパだま融合ゆうごうさせてハイブリッド細胞さいぼうハイブリドーマ)を形成けいせいすることでおこなわれる。
検査けんさ技師ぎしは、準備じゅんびしたスライドを溶液ようえきひたす。この技師ぎしは、研究けんきゅうしゃのためにモノクローナル抗体こうたいのスライドを作成さくせいする。しめされている細胞さいぼうは、ヒトの乳癌にゅうがん標識ひょうしきしている。

ハイブリドーマ開発かいはつ

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モノクローナル抗体こうたい作製さくせい背後はいごにある研究けんきゅうおおくは、ハイブリドーマ作製さくせいざしている。ハイブリドーマ作成さくせいには、目的もくてき抗原こうげん特異とくいてき抗体こうたいさんせいする抗原こうげん特異とくいてき血漿けっしょう/形質けいしつ細胞さいぼう(ASPC)を特定とくていし、これらの細胞さいぼう骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼう融合ゆうごうさせることがふくまれる[6]。ウサギのB細胞さいぼう使つかって、ウサギ・ハイブリドーマ英語えいごばん形成けいせいすることができる。隣接りんせつする細胞さいぼうまく融合ゆうごうさせるためにポリエチレングリコール[9]もちいるが成功せいこうりつひくいため、融合ゆうごう細胞さいぼうのみが増殖ぞうしょくできる選択せんたく培地ばいち使用しようする。これが可能かのうなのは、骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼうが、核酸かくさんサルベージ合成ごうせい必要ひつよう酵素こうそであるヒポキサンチン-グアニン-ホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)を合成ごうせいする能力のうりょくうしなっているためである。HGPRTが欠損けっそんしていても、de novoプリン合成ごうせい経路けいろ英語えいごばん破壊はかいされないかぎり、これらの細胞さいぼうにとっては問題もんだいにならない。細胞さいぼうアミノプテリン英語えいごばん葉酸ようさん類似るいじ物質ぶっしつで、ジヒドロ葉酸ようさん還元かんげん酵素こうそ(DHFR)を阻害そがいする)にさらすと、細胞さいぼうde novo 経路けいろ使用しようできなくなり、核酸かくさんたいして完全かんぜん栄養えいよう要求ようきゅうせいになるため、びるために補給ほきゅう必要ひつようとなる。

選択せんたく培地ばいちは、ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンふくむため、HAT培地ばいち英語えいごばんばれている。この培地ばいちは、融合ゆうごう細胞さいぼうハイブリドーマ)に選択せんたくてきである。融合ゆうごう骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼうは、HGPRTが欠損けっそんしているため、DNAを複製ふくせいすることができず、増殖ぞうしょくできない。融合ゆうごう脾臓ひぞう細胞さいぼうは、その寿命じゅみょうかぎられているため、無制限むせいげん増殖ぞうしょくすることはできない。ハイブリドーマとばれる融合ゆうごうしたハイブリッド細胞さいぼうのみが、培地ばいちちゅう無制限むせいげん増殖ぞうしょくすることができる。その理由りゆうは、脾臓ひぞう細胞さいぼうパートナーがHGPRTを供給きょうきゅうし、骨髄腫こつづいしゅ細胞さいぼうパートナーがそれを不死ふしにする特性とくせいがん細胞さいぼうている)をつためである。

つぎに、この細胞さいぼう混合こんごうぶつ希釈きしゃくし、マイクロタイターウェルじょう単一たんいつしん細胞さいぼうからクローンを増殖ぞうしょくさせる。そのことなるクローンによって分泌ぶんぴつされた抗体こうたいは、抗原こうげん結合けつごうする能力のうりょくELISA抗原こうげんマイクロアレイアッセイなどの試験しけんで)や、またはイムノドットブロット評価ひょうかされる。そして、もっと生産せいさんてき安定あんていしたクローンが将来しょうらい使用しようのために選択せんたくされる。

このハイブリドーマは、適切てきせつ細胞さいぼう培養ばいよう培地ばいち無制限むせいげん増殖ぞうしょくさせることができる。それらはまた、マウスに注射ちゅうしゃすることもできる(ちょうかこ腹膜ふくまくうち)。そこで腹水ふくすいばれる抗体こうたいおおふく液体えきたい分泌ぶんぴつする腫瘍しゅよう生成せいせいする。

ハイブリドーマの増殖ぞうしょくをさらに促進そくしんするために、うつわないin vitro)での選択せんたくさい培地ばいち濃縮のうしゅくしなければならない。これは、フィーダー繊維せんい細胞さいぼうそうや、ブライクローンなどの補助ほじょ媒体ばいたい使用しようすることで実施じっしされる。マクロファージで調整ちょうせいした培地ばいち使用しようすることができる。腹水ふくすい手法しゅほう動物どうぶつ苦痛くつうあたえるため、通常つうじょう細胞さいぼう培養ばいようでの製造せいぞうのぞましい。代替だいたい技術ぎじゅつ存在そんざいする場合ばあい腹水ふくすい倫理りんりてきなされる[10]

モノクローナル抗体こうたい新規しんき開発かいはつ技術ぎじゅつ

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近年きんねんファージディスプレイ[11]単一たんいつB細胞さいぼう培養ばいよう[12]、さまざまなB細胞さいぼう集団しゅうだんからの単一たんいつ細胞さいぼう増幅ぞうふく[13][14][15][16][17]単一たんいつ形質けいしつ細胞さいぼう解析かいせき技術ぎじゅつなど、いくつかのモノクローナル抗体こうたい技術ぎじゅつ開発かいはつされた[18]従来じゅうらいのハイブリドーマ技術ぎじゅつとはことなり、あたらしい技術ぎじゅつ分子生物学ぶんしせいぶつがくてき手法しゅほうもちいて、抗体こうたい遺伝子いでんしじゅうくさりけいくさりPCR増幅ぞうふくし、くみ技術ぎじゅつ細菌さいきん哺乳類ほにゅうるいけい生産せいさんする。あたらしい技術ぎじゅつ利点りてんひとつは、ウサギ、ラマ、ニワトリ、その実験じっけんしつ一般いっぱんてき実験じっけん動物どうぶつなど、複数ふくすう動物どうぶつ適用てきようできることである。

精製せいせい

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培養ばいようしたハイブリドーマの培地ばいちサンプルまたは腹水ふくすいえきサンプルをいずれかを入手にゅうしゅしたのち目的もくてき抗体こうたい抽出ちゅうしゅつする必要ひつようがある。細胞さいぼう培養ばいようえきサンプルの夾雑きょうざつぶつ(きょうざつぶつ)は、おも成長せいちょう因子いんしホルモントランスフェリンなどの培地ばいち成分せいぶん構成こうせいされている。一方いっぽう生体せいたいないin vivo)サンプルには、宿主しゅくしゅ抗体こうたいプロテアーゼヌクレアーゼ核酸かくさんウイルスふくまれている可能かのうせいがある。どちらの場合ばあいも、サイトカインのようなハイブリドーマによる分泌ぶんぴつぶつ存在そんざいする可能かのうせいがある。また、細菌さいきん汚染おせんがあり、その結果けっか細菌さいきん分泌ぶんぴつするうち毒素どくそ存在そんざいする可能かのうせいもある。細胞さいぼう培養ばいよう必要ひつよう培地ばいち複雑ふくざつさ、ひいてはこん入物いれものおうじて、どちらか一方いっぽう方法ほうほうin vivoまたはin vitro)がこのましい場合ばあいがある。

サンプルは、まずぜん処理しょりをするか精製せいせい準備じゅんびをする。最初さいしょ細胞さいぼう細胞さいぼう組織そしきへん脂質ししつ、および凝固ぎょうこぶつを、通常つうじょう遠心えんしん分離ぶんりによって除去じょきょし、そのに0.45 µmのフィルターでする。これらのおおきな粒子りゅうしは、精製せいせい工程こうていまくファウリング英語えいごばんばれる現象げんしょうこすことがある。さらに、とく分泌ぶんぴつりょうすくない細胞さいぼうかぶ目的もくてき抗体こうたいつくられている場合ばあい、サンプルちゅう生成せいせいぶつ濃度のうど十分じゅうぶんでない可能かのうせいもある。そのため、サンプルを限外げんがい濾過ろかまたは透析とうせきによって濃縮のうしゅくする。

帯電たいでんした不純物ふじゅんぶつおおくは、核酸かくさんやエンドトキシンなどのかげイオンである。これらは、イオン交換こうかんクロマトグラフィーによって分離ぶんりすることができる[19]目的もくてき抗体こうたいがカラムに結合けつごうしながらかげイオンがながれるようなひくいpHでイオン交換こうかんクロマトグラフィーを使用しようし、目的もくてき抗体こうたいがカラムに結合けつごうしながらながれるようなたかいpHでかげイオン交換こうかんクロマトグラフィー英語えいごばん使用しようする。また、さまざまなタンパク質たんぱくしつを、そのひとしでんてん(pI)にもとづいて、かげイオンとともに分離ぶんりすることができる。タンパク質たんぱくしつでは、ひとしでんてん(pI)は、タンパク質たんぱくしつ正味しょうみ電荷でんかたないpHと定義ていぎされる。pH > pIの場合ばあいタンパク質たんぱくしつ正味しょうみ電荷でんかち、pH < pIの場合ばあいタンパク質たんぱくしつ正味しょうみせい電荷でんかつ。たとえば、アルブミンのpIは4.8であり、ほとんどのモノクローナル抗体こうたいのpIが6.1であるのとくらべていちじるしくひくい。したがって、pHが4.8から6.1のあいだでは、アルブミン分子ぶんし平均へいきん電荷でんかはよりまけになる可能かのうせいたかく、mAbs分子ぶんしまさ帯電たいでんしているため、両者りょうしゃ分離ぶんりすることができる。一方いっぽう、トランスフェリンのpIは5.9なので、この方法ほうほうでは簡単かんたんには分離ぶんりできない。良好りょうこう分離ぶんりのためには、すくなくともpIのは1を必要ひつようとする。

そのわりに、トランスフェリンは、サイズ排除はいじょクロマトグラフィーによって除去じょきょすることができる。この方法ほうほうは、より信頼しんらいせいたかいクロマトグラフィー技術ぎじゅつひとつである。タンパク質たんぱくしつあつかっているので、電荷でんか親和しんわせいなどの特性とくせい一貫いっかんしておらず、pHによって分子ぶんしがプロトンおよびだつプロトンされるため変化へんかするが、サイズは比較的ひかくてき一定いっていたもたれる。それでもなお、てい分解能ぶんかいのうてい容量ようりょうひく溶出ようしゅつ時間じかんなどの欠点けってんがある。

はるかに迅速じんそく単一たんいつステップの分離ぶんり方法ほうほうとして、プロテインA/G英語えいごばんアフィニティークロマトグラフィーがある。この抗体こうたいは、プロテインA/Gに選択せんたくてき結合けつごうするため、こうレベルの純度じゅんど通常つうじょう80%以上いじょう)がられる。しかし、この方法ほうほう一般いっぱんてき過酷かこく条件じょうけんおこなわれるため、損傷そんしょうけやすい抗体こうたいには問題もんだいがある可能かのうせいがある。pHがひくいと、結合けつごう切断せつだんされて抗体こうたいがカラムからはずれることがある。製品せいひん影響えいきょうあたえる可能かのうせいがあることにくわえ、pHがひくいとプロテインA/G自体じたいがカラムからし、溶出ようしゅつしたサンプルに混入こんにゅうする可能かのうせいがある。敏感びんかん抗体こうたいていpHにさらされるのをふせぐために、高塩たかしお濃度のうど採用さいようしたおだやかな溶出ようしゅつバッファーシステムを利用りようできる。固定こていプロテインA/Gはより高価こうか樹脂じゅしであるため、この方法ほうほうではコストも重要じゅうよう考慮こうりょ事項じこうとなる。

単一たんいつ工程こうてい最大さいだい純度じゅんど達成たっせいするために、抗体こうたい特異とくいせいたせるために抗原こうげん使用しようして、アフィニティ精製せいせいおこなうことができる。この方法ほうほうでは、抗体こうたい生成せいせいするためにもちいる抗原こうげんは、アガロース担体に共有きょうゆう結合けつごうする。抗原こうげんペプチド場合ばあい一般いっぱんてきには末端まったんシステインつように合成ごうせいされる。これにより、開発かいはつKLH英語えいごばんなどのキャリアタンパク質たんぱくしつ選択せんたくてき結合けつごうさせ、精製せいせい保持ほじすることができる。その抗体こうたい含有がんゆう培地ばいちを、固定こていされた抗原こうげんとインキュベートする。このとき、抗体こうたいはバッチしきまたはカラムを通過つうかさせることにより選択せんたくてき結合けつごう不純物ふじゅんぶつあらながあいだ保持ほじされる。そのていpHバッファーまたはよりおだやかな高塩たかしお濃度のうど溶出ようしゅつバッファーで溶出ようしゅつし、担体から精製せいせいされた抗体こうたい回収かいしゅうする。

抗体こうたい均一きんいつせい

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モノクローナル抗体こうたいやそのくみ生物せいぶつがくてき製品せいひんでは、製品せいひん均一きんいつせい普通ふつうられ、一般いっぱんてきには発現はつげん上流じょうりゅうがわ、または製造せいぞう下流かりゅうがわのいずれかでもたらされる[よう出典しゅってん]

これらの変異へんいたいは、典型てんけいてきには、凝集ぎょうしゅうたいだつアミド生成せいせいぶつグリコシル変異へんいたいアミノ酸あみのさんがわくさり酸化さんかぶつ、さらにはアミノおよびカルボキシルまつはしアミノ酸あみのさん付加ふかぶつである[20]。このような微小びしょう構造こうぞう変化へんかは、ぜん臨床りんしょう試験しけん安定あんていせいとプロセスの最適さいてき、ひいては治療ちりょうやく効力こうりょくバイオアベイラビリティ、および免疫めんえきばらせい影響えいきょうおよぼす可能かのうせいがある。モノクローナル抗体こうたいのプロセスりゅうにおける一般いっぱんてきれられている精製せいせい方法ほうほうは、プロテインA英語えいごばんによる製品せいひんターゲットの捕捉ほそく溶出ようしゅつ潜在せんざいてき哺乳ほにゅう動物どうぶつウイルスを活性かっせいするための酸性さんせい、それにつづイオンクロマトグラフィー最初さいしょかげイオンビーズ英語えいごばんつぎイオンビーズ)がふくまれる[よう出典しゅってん]

置換ちかんクロマトグラフィー英語えいごばんは、これらのあまりられない変異へんいたいを、動物どうぶつ薬物やくぶつ動態どうたい試験しけんなどのぜん臨床りんしょう評価ひょうかレジメンにてきしたりょう同定どうていし、特性とくせいあきらかにするために使用しようされている[21][22]ぜん臨床りんしょう開発かいはつ段階だんかいられた知識ちしきは、製品せいひん品質ひんしつたいする理解りかいふかめるために重要じゅうようであり、リスク管理かんり規制きせい柔軟じゅうなんせいたかめるための基礎きそとなる。最近さいきん米国べいこく食品しょくひん医薬品いやくひんきょく(FDA)のクオリティ・バイ・デザインイニシアチブは、開発かいはつかんするガイダンスを提供ていきょうし、製品せいひん製造せいぞう可能かのうせいたかめながら、有効ゆうこうせい安全あんぜんせいプロファイルを最大さいだいするような製品せいひんおよびプロセスの設計せっけい促進そくしんしようとするものである[23]

くみ

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くみ英語えいごばんモノクローナル抗体こうたい作製さくせいには、レパートリークローニングCRISPR/Cas9、またはファージディスプレイ酵母こうぼディスプレイ技術ぎじゅつもちいられる[24]くみ抗体こうたい英語えいごばん工学こうがくでは、マウスではなくウイルス酵母こうぼ使用しようして抗体こうたい作製さくせいする。これらの技術ぎじゅつは、免疫めんえきグロブリン遺伝子いでんしセグメントの迅速じんそくなクローニングにもとづき、アミノ酸あみのさん配列はいれつがわずかにことなる抗体こうたいのライブラリを作成さくせいし、そこから目的もくてき特異とくいせい抗体こうたい選択せんたくすることができる[25]。ファージ抗体こうたいライブラリは、ファージ抗原こうげんライブラリのべつがたである[26]。これらの技術ぎじゅつは、抗体こうたい抗原こうげん認識にんしきする特異とくいせい、さまざまな環境かんきょう条件じょうけんでの安定あんていせい治療ちりょう効果こうか、および診断しんだん用途ようとでの検出けんしゅつせいたかめるために使用しようすることができる[27]発酵はっこうそうだい規模きぼ抗体こうたい生産せいさん使用しようされている。

キメラ抗体こうたい

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マウスとヒトの抗体こうたい構造こうぞうてきには類似るいじしているが、マウスモノクローナル抗体こうたいをヒトに注射ちゅうしゃしたときに、それらのちがいは免疫めんえき応答おうとうこすのに十分じゅうぶんであり、その結果けっかは、マウスモノクローナル抗体こうたい血液けつえきちゅうからすみやかに除去じょきょされ、全身ぜんしんせい炎症えんしょう作用さようおよびヒトこうマウス抗体こうたい英語えいごばん(HAMA)のさんせいをもたらす。

くみえDNAは、滞留たいりゅう時間じかんながくするために1980年代ねんだい後半こうはんから探究たんきゅうされてきた。ある研究けんきゅうアプローチにおいて、モノクローナル抗体こうたい結合けつごう部分ぶぶんをコードするマウスDNAを、なま細胞さいぼうなかでヒトの抗体こうたいさんせいDNAと融合ゆうごうさせた。この「キメラ」または「ヒト」されたDNAを細胞さいぼう培養ばいよう発現はつげんさせると、一部いちぶマウスで一部いちぶヒトの抗体こうたいさんせいする[28][29]

ヒト抗体こうたい

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ヒトのモノクローナル抗体こうたいたんはなれするために開発かいはつされた4つのアプローチ[18]

モノクローナル抗体こうたい作製さくせいできるという発見はっけん以来いらい科学かがくしゃたちは、ヒト抗体こうたいまたはキメラ抗体こうたい副作用ふくさよう軽減けいげんするために、完全かんぜんヒト製品せいひん作製さくせい目標もくひょうとしてきた。いくつかの成功せいこうしたアプローチとして、トランスジェニックマウス英語えいごばん[30]ファージディスプレイ[11]単一たんいつB細胞さいぼうクローニングが確認かくにんされている[18]

2016ねん11がつ現在げんざい市販しはんされている完全かんぜんヒトモノクローナル抗体こうたい治療ちりょうやく19しゅのうち、13しゅトランスジェニックマウス技術ぎじゅつ由来ゆらいしている。

トランスジェニック技術ぎじゅつ採用さいようして市場いちばしている組織そしきつぎのとおりである。

  • Medarex英語えいごばん - UltiMabプラットフォームを販売はんばいしていた。Medarexしゃは2009ねん7がつブリストル・マイヤーズ スクイブしゃ買収ばいしゅうされた[31]
  • Abgenixしゃ - Xenomouse技術ぎじゅつ販売はんばいしていた。Abgenixしゃは2006ねん4がつアムジェンしゃ買収ばいしゅうされた[32]
  • リジェネロン・ファーマシューティカルズしゃ - VelocImmune技術ぎじゅつ[33]
  • Kymab - Kymouseテクノロジーを販売はんばいしている[34]
  • Open Monoclonal TechnologyしゃのOmniRat™およびOmniMouse™プラットフォーム[35]同社どうしゃは、2015ねん12月にLigandしゃ買収ばいしゅうされた[36]
  • TRIANNI, Inc - TRIANNIマウスプラットフォームを販売はんばいしている[37]
  • Ablexis, LLC - AlivaMabマウスプラットフォームを販売はんばいしている[38]

ファージディスプレイは、繊維状せんいじょうファージ外皮がいひタンパク質たんぱくしつ(Phage major coat protein)じょう可変かへん抗体こうたいドメインを発現はつげんさせるために使用しよう可能かのうである[39][40][41]。これらのファージディスプレイ抗体こうたいは、さまざまな研究けんきゅう用途ようと使用しようできる[42][43]。ProAbは1997ねん12月に発表はっぴょうされ[44]罹患りかん組織そしき罹患りかん組織そしきたいする抗体こうたいライブラリのハイスループットスクリーニングをおこなうもので、Proximolはフリーラジカル酵素こうそ反応はんのう利用りようして、特定とくていタンパク質たんぱくしつ近接きんせつする分子ぶんし標識ひょうしきするものである[45][46]

モノクローナル抗体こうたいは、がんこころ血管けっかん疾患しっかん炎症えんしょうせい疾患しっかんむら変性へんせいしょう移植いしょく拒絶きょぜつ反応はんのう多発たはつせい硬化こうかしょう、ウイルス感染かんせんしょう治療ちりょう承認しょうにんされている。

2006ねん8がつ米国べいこく研究けんきゅう製薬せいやく工業こうぎょう協会きょうかい英語えいごばん報告ほうこくによると、米国べいこく企業きぎょうは160種類しゅるいのモノクローナル抗体こうたい臨床りんしょう試験しけんちゅうまたは米国べいこく食品しょくひん医薬品いやくひんきょく承認しょうにんっている[47]

モノクローナル抗体こうたい製造せいぞうは、複雑ふくざつなプロセスが関与かんよしたり、その全般ぜんぱんてき分子ぶんしサイズのため、てい分子ぶんし化合かごうぶつよりもコストがたかく、これらはすべてあたらしい化学かがく物質ぶっしつ患者かんじゃ提供ていきょうするための膨大ぼうだい研究けんきゅう開発かいはつ追加ついかされる。それらは、製造せいぞう業者ぎょうしゃ多額たがく投資とうし費用ひよう回収かいしゅうできるように価格かかく設定せっていされており、米国べいこくのように価格かかく統制とうせいがない場合ばあいは、価値かちたかいほど価格かかくたかくなることがある。ピッツバーグ大学だいがくの7にん研究けんきゅうしゃは、患者かんじゃいちにんたり「mAb療法りょうほう年間ねんかん費用ひようは、腫瘍しゅようがくおよび血液けつえきがく領域りょういきでは疾病しっぺいよりもやく10まんドルたかい」と結論けつろんづけた。しん血管けっかん疾患しっかん代謝たいしゃせい疾患しっかん免疫めんえき領域りょういき感染かんせんしょう、アレルギー、眼科がんかかく領域りょういき比較ひかくされた[48]

用途ようと

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診断しんだん検査けんさ

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ある物質ぶっしつたいするモノクローナル抗体こうたいができれば、それを使つかってその物質ぶっしつ存在そんざい検出けんしゅつすることができる。タンパク質たんぱくしつは、ウェスタンブロットやイムノドットブロット使用しようして検出けんしゅつできる。免疫めんえき組織そしき化学かがく検査けんさでは、モノクローナル抗体こうたい使用しようして、固定こてい組織そしき切片せっぺんちゅう抗原こうげん検出けんしゅつでき、同様どうように、免疫めんえき蛍光けいこう検査けんさでは、凍結とうけつ組織そしき切片せっぺんまたはなま細胞さいぼうちゅう物質ぶっしつ検出けんしゅつできる。

分析ぶんせきおよび化学かがくてき用途ようと

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抗体こうたいはまた、免疫めんえき沈降ちんこうほう使用しようして、混合こんごうぶつから標的ひょうてき化合かごうぶつ精製せいせいするためにも使用しようされる。

治療ちりょう用途ようと

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治療ちりょうようモノクローナル抗体こうたいは、標的ひょうてき分子ぶんし機能きのう遮断しゃだん標的ひょうてき分子ぶんし発現はつげんしている細胞さいぼうアポトーシス誘導ゆうどう、またはシグナル伝達でんたつ経路けいろ調節ちょうせつなど、複数ふくすう機構きこうつうじて作用さようする[49][50]

臨床りんしょうへの応用おうよう

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モノクローナル抗体こうたい臨床りんしょう適用てきよう

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1970年代ねんだい発明はつめいされたモノクローナル抗体こうたい臨床りんしょう革命かくめいてき変化へんかこすといわれたが、そのほぼ20年間ねんかん臨床りんしょう試験しけん上手うまくいかなかった。これはおもに、マウス抗体こうたいヒト抗原こうげん認識にんしきされることが原因げんいんであった。しかし1990年代ねんだいになって、CHO細胞さいぼううちに、マウスでなくヒトの免疫めんえきグロブリン遺伝子いでんし発現はつげんするプラスミド直接ちょくせつ形質けいしつ転換てんかんする方法ほうほう開発かいはつされて以降いこう、この問題もんだい克服こくふくされた。この方法ほうほうはさらに進化しんかし、現在げんざいではハイブリドーマを使用しようせず、ファージディスプレイにより1ちょう分子ぶんしからなる莫大ばくだいなクローンライブラリーから最適さいてき抗体こうたいがスクリーニングされ、その遺伝子いでんしをCHO細胞さいぼう大量たいりょう生産せいさんする方法ほうほうもちいられている。もしくは、ヒトの抗体こうたい生産せいさんするトランスジェニックマウス使つかい、直接ちょくせつヒト抗体こうたい方法ほうほうもちいられる。これらの方法ほうほうは、ぜん臨床りんしょう段階だんかいまでの開発かいはつがわずかやく2おくえんむといわれており、従来じゅうらい古典こてんてき化学かがく薬品やくひんにかかる20おくえん比較ひかくして非常ひじょう効率こうりつがよい。ただし細胞さいぼう培養ばいよう必要ひつようとするため、最終さいしゅう製品せいひん製造せいぞう費用ひよう化学かがく合成ごうせいによる化学かがく薬品やくひんくらべると、非常ひじょうたかい。

モノクローナル抗体こうたいタンパク質たんぱくしつ薬品やくひんであり、いわゆる化学かがく薬品やくひんちが経口けいこう投与とうよができない(普通ふつうしゅういちかい注射ちゅうしゃ)、製造せいぞう費用ひよう非常ひじょうたかい、細胞さいぼう内部ないぶ侵入しんにゅうできないなどの欠点けってんつ。しかしいったん標的ひょうてき分子ぶんし結合けつごうすると、患者かんじゃ自身じしん免疫めんえき機構きこうはたらいて標的ひょうてき分子ぶんしふくがん細胞さいぼう高率こうりつ破壊はかいできるなどの利点りてんをもつ。また、免疫めんえきグロブリン自体じたいはヒトの体内たいない存在そんざいする分子ぶんしなので、それ自身じしんによる副作用ふくさよう予想よそうしやすい。

原理げんりてきにはポリクローナル抗体こうたい臨床りんしょう使用しよう可能かのうであるが、人間にんげん患者かんじゃへの薬品やくひんとして使用しようするためには、薬品やくひんない分子ぶんし化学かがくてき厳密げんみつ定義ていぎされ、さらにそれらをきわめてこう純度じゅんどでかつ安定あんていてき大量たいりょう生産せいさんする必要ひつようがあり、現実げんじつにはほぼ不可能ふかのうであるといわれている。 ヒト血漿けっしょう由来ゆらい血液けつえき製剤せいざい)の免疫めんえきグロブリン製剤せいざい一種いっしゅのポリクローナル抗体こうたいであり、様々さまざま難病なんびょうたいして使用しようされ有効ゆうこうせいしめしている。しかし、これら血液けつえき由来ゆらい免疫めんえきグロブリン製剤せいざいくみ抗体こうたい医薬品いやくひん容易よういえることができないのは、上記じょうき品質ひんしつ管理かんり困難こんなんさからである。

事例じれい紹介しょうかい

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がん治療ちりょう

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がん治療ちりょうほうひとつとして、がん細胞さいぼう特異とくいてき抗原こうげんにのみ結合けつごうし、標的ひょうてきとなるがん細胞さいぼうたいする免疫めんえき応答おうとう誘発ゆうはつするモノクローナル抗体こうたいかんがえられる。このようなモノクローナル抗体こうたいは、毒素どくそ放射ほうしゃせい同位どういたいサイトカイン、その活性かっせいコンジュゲートの送達そうたつよう修飾しゅうしょくすることができる。あるいは、Fab領域りょういき英語えいごばん標的ひょうてき抗原こうげんおよびコンジュゲート(またはエフェクター細胞さいぼう)の両方りょうほう結合けつごうできるじゅう特異とくいせい抗体こうたい設計せっけいできる。すべてのインタクト抗体こうたいは、そのFc領域りょういき細胞さいぼう受容じゅようたいまたはタンパク質たんぱくしつ結合けつごうすることができる。

がんたいするモノクローナル抗体こうたいADEPT英語えいごばん抗体こうたい指向しこうせい酵素こうそプロドラッグ療法りょうほうADCC抗体こうたい依存いぞんせい細胞さいぼう傷害しょうがいCDCたい依存いぞんせい細胞さいぼう傷害しょうがい、MAb:モノクローナル抗体こうたいscFvたんくさり可変かへんフラグメント[51]

米国べいこく食品しょくひん医薬品いやくひんきょく(FDA)ががんたいして承認しょうにんしているモノクローナル抗体こうたいつぎのとおりである[52]

自己じこ免疫めんえき疾患しっかん

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自己じこ免疫めんえき疾患しっかんもちいられるモノクローナル抗体こうたいにはインフリキシマブアダリムマブがあり、TNF-αあるふぁ結合けつごうして阻害そがいすることにより、関節かんせつリウマチクローンびょう潰瘍かいようせい大腸だいちょうえん強直きょうちょくせい脊椎せきついえん効果こうかがある[53]バシリキシマブダクリズマブ英語えいごばんは、活性かっせいT細胞さいぼうIL-2阻害そがいすることにより、じん移植いしょく急性きゅうせい拒絶きょぜつ反応はんのう予防よぼう役立やくだ[53]オマリズマブは、ヒト免疫めんえきグロブリンE(IgE)を阻害そがいし、中等ちゅうとうしょうから重症じゅうしょうアレルギあれるぎせい喘息ぜんそく治療ちりょう有用ゆうようである。

治療ちりょうようモノクローナル抗体こうたいれい

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研究けんきゅうようのモノクローナル抗体こうたいは、抗体こうたいサプライヤーから直接ちょくせつまたはCiteAb英語えいごばんのような専門せんもん検索けんさくエンジンを使用しようして入手にゅうしゅすることができる。つぎ臨床りんしょうてき重要じゅうようなモノクローナル抗体こうたいれいである。

おもなカテゴリー 種類しゅるい 用途ようと 機構きこう/標的ひょうてき 形態けいたい
こう炎症えんしょう インフリキシマブ[53] TNF-αあるふぁ阻害そがい キメラ
アダリムマブ TNF-αあるふぁ阻害そがい ヒト
バシリキシマブ[53] 活性かっせいT細胞さいぼうIL-2抑制よくせい キメラ
ダクリズマブ英語えいごばん[53] 活性かっせいT細胞さいぼうIL-2抑制よくせい ヒト
オマリズマブ
  • 中等ちゅうとうから重度じゅうどアレルギあれるぎせい喘息ぜんそく
ヒト免疫めんえきグロブリンE (IgE) 抑制よくせい ヒト
こうがん ゲムツズマブ[53] 白血病はっけつびょう細胞さいぼう骨髄こつづい細胞さいぼう表面ひょうめん抗原こうげんCD33英語えいごばん標的ひょうてき ヒト
アレムツズマブ[53] TリンパだまおよびBリンパだま抗原こうげんCD52英語えいごばん標的ひょうてき ヒト
リツキシマブ[53] Bリンパだまうえのリン酸化さんかタンパク質たんぱくしつCD20英語えいごばん標的ひょうてき キメラ
トラスツズマブ
  • HER2/neu過剰かじょう発現はつげんともな乳癌にゅうがん
HER2/neu (erbB2) 受容じゅようたい標的ひょうてき ヒト
ニモツズマブ英語えいごばん
  • 扁平へんぺい上皮じょうひがん神経しんけいにかわしゅ承認しょうにんずみ
  • 臨床りんしょう試験しけん実施じっしちゅうほか適応症てきおうしょう
EGFR阻害そがい ヒト
セツキシマブ EGFR阻害そがい キメラ
ベバシズマブ & ラニビズマブ VEGF阻害そがい ヒト
こうがんおよびこうウイルス バビツキシマブ英語えいごばん [54] 免疫めんえき療法りょうほうホスファチジルセリン標的ひょうてき[54] キメラ
こうウイルス

カシリビマブ/イムデビマブ[55]

免疫めんえき療法りょうほうSARS-CoV-2スパイクタンパクを標的ひょうてき キメラ
バムラニビマブ/エテセビマブ[56] 免疫めんえき療法りょうほうSARS-CoV-2スパイクタンパクを標的ひょうてき キメラ
その パリビズマブ [53]
  • 小児しょうにRSV感染かんせんしょう
RSV融合ゆうごう (F) タンパク質たんぱくしつ阻害そがい ヒト
アブシキシマブ英語えいごばん [53] 血小板けっしょうばんうえ受容じゅようたいGpIIb/IIIa英語えいごばん阻害そがい キメラ

病気びょうき迅速じんそく診断しんだんキット

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モノクローナル抗体こうたい使用しようしたイムノクロマトほう各種かくしゅ迅速じんそく診断しんだんキットが販売はんばいされている。5ふんから15ふん診断しんだんできる。 たとえば、感染かんせんしょうにはインフルエンザウイルスRSウイルスAぐんβべーた溶連菌ようれんきんアデノウイルス肺炎はいえんマイコプラズマヒトメタニュウモウイルスノロウイルスロタウイルス肺炎はいえん球菌きゅうきんレジオネラ病原びょうげんせい大腸菌だいちょうきんO157便びんちゅうピロリきんなどである。

心筋しんきんえん心筋梗塞しんきんこうそくには、トロポニンTの迅速じんそく診断しんだんキットがある。

副作用ふくさよう

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ベバシズマブセツキシマブなどのいくつかのモノクローナル抗体こうたいは、さまざまな種類しゅるい副作用ふくさようこす可能かのうせいがある[57]。これらの副作用ふくさようは、一般いっぱんてき副作用ふくさようじゅうあつし副作用ふくさよう分類ぶんるいされる[58]

一般いっぱんてき副作用ふくさようにはつぎのものがある。

  • めまい
  • 頭痛ずつう
  • アレルギー
  • 下痢げり
  • せき
  • 発熱はつねつ
  • かゆみ
  • 背中せなかいた
  • 全身ぜんしん脱力だつりょくかん
  • 食欲しょくよく不振ふしん
  • 不眠症ふみんしょう
  • 便秘べんぴ[59]

重大じゅうだい副作用ふくさよう可能かのうせいとしてつぎのものがある。

べいバイオテクノロジー産業さんぎょうにおける役割やくわり

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モノクローナル抗体こうたいは1990年代ねんだい後半こうはんから、バイオテクノロジー産業さんぎょう革命かくめいをもたらし、現在げんざいのバイオテクノロジー薬品やくひんのほぼ3ぶんの1はモノクローナル抗体こうたいである。1997ねんにGENENTECHしゃRituxan抗体こうたいこうCD20抗体こうたいとしてホジキンリンパしゅ (NHL) にたいして認可にんかされたのをはじめ、Herceptin, Avastinなどのシグナルトランスダクションやアンジオジェネシスを標的ひょうてきとする新型しんがたをふくめ、現在げんざい15以上いじょうのモノクローナル抗体こうたいががん治療ちりょうなどに使つかわれ、すくなくとも100をえるモノクローナル抗体こうたいがPhaseI・II・IIIの臨床りんしょう試験しけん開発かいはつされている。とくにがん治療ちりょうにおいて使つかわれ、2004ねんげはやく60おくドル、2008ねんまでにモノクローナル抗体こうたいげは150おくドルをえると予想よそうされる。また、次世代じせだいモノクローナル抗体こうたいばれる、放射ほうしゃせい同位どういたい結合けつごうしたものや、抗体こうたい可変かへん部位ぶいのみの極小きょくしょうがた、などの新型しんがた開発かいはつされている。

成功せいこうした抗体こうたいげは莫大ばくだいで、2004ねんこうTNF-αあるふぁ抗体こうたいRemicade(Centocorしゃ)がトップで21おくドル、Rituxanが17おくドルとブロックバスター製品せいひんとなっている。とくにGENENTECHしゃ開発かいはつした3つのモノクローナル抗体こうたい製品せいひん(Rituxan, Herceptin, Avastin)はそのすべてがFDAから認可にんかされており、そのすべてがヒット製品せいひんになっている。一般いっぱんに4-6ねんおよ臨床りんしょう試験しけん製品せいひんのこかくりつはわずか20%であることからかんがえて、これはべい製薬せいやく業界ぎょうかい史上しじょうまれにみる成功せいこうである。

モノクローナル抗体こうたいもっと成功せいこうした要因よういんのひとつは、抗体こうたいはもともと生体せいたい防御ぼうぎょタンパク質たんぱくしつとして進化しんかした分子ぶんしなので、タンパク質たんぱくしつくらきわめて安定あんていせいたか半減はんげんながいこと、標的ひょうてき結合けつごうしたのち身体しんたい免疫めんえき機構きこう利用りようするため、増幅ぞうふく効果こうか期待きたいできることなどである。これとくらべ、おなじく1990年代ねんだいから開発かいはつちゅうのアンチセンス (antisense) 薬品やくひんは、標的ひょうてき細胞さいぼうないかくない輸送ゆそうすること自体じたい至難しなんわざであることから、GENTAしゃやISISしゃ莫大ばくだい開発かいはつとうじた製品せいひんはほぼすべ失敗しっぱいわっている。

日本にっぽん上市かみいちされている医薬品いやくひん

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モノクローナル抗体こうたいやく名称めいしょう語尾ごびが"-mab"(Monoclonal AntiBodies)であらわされる。

参照さんしょう項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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推薦すいせん文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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