心身しんしん並行へいこう説せつ

並行へいこう説せつの説明せつめい。左ひだりからそれぞれ相互そうご作用さよう説せつ、随伴ずいはん現象げんしょう説せつ、並行へいこう説せつ。Pは物理ぶつり的てき(Physical)なものの状態じょうたい、Mは心的しんてき(Mental)なものの状態じょうたいを表あらわす。

心身しんしん並行へいこう説せつ（しんしんへいこうせつ、英えい: Psycho-Physical Parallelism）または単たんに並行へいこう説せつは、心身しんしん問題もんだいに関かんする考かんがえ方かたの一ひとつで、この世よには心的しんてきなものと物的ぶってきなもの、という全まったく異ことなる二に種類しゅるいのものがあり（二元論にげんろん）、かつその両者りょうしゃは相互そうご作用さようせずに並行へいこうして進行しんこうしている、とする考かんがえ方かたのこと。

ライプニッツは、物質ぶっしつと心しんは全まったく相互そうご作用さようしないが、それぞれの変化へんかが調和ちょうわするようにあらかじめ神かみによって定さだめられているとした（予定よてい調和ちょうわ説せつ）。

マルブランシュの機会きかい原因げんいん論ろんでは、物質ぶっしつと心しんは互たがいに影響えいきょうを与あたえないが、神かみの介入かいにゅうにより相互そうご作用さようしているように振ふる舞まう。例たとえば体からだに傷きずを負おった場合ばあい、神かみはその怪我けがに気きづき、心しんに痛いたみを感かんじさせる。心しんが物ものを掴つかみたいと思おもったとき、神かみはその人ひとの手てを動うごかす。

スピノザは、神かみが唯一ゆいいつの実体じったいであり無限むげんの属性ぞくせいをもち、物質ぶっしつや心しんも神かみの二ふたつの表現ひょうげんだとした。この見方みかたでは心身しんしんは独立どくりつして並行へいこうしているが、本質ほんしつとしては一ひとつである。

心身しんしん並行へいこう説せつに対比たいひされる考かんがえ方かたとして、心的しんてきなものと物的ぶってきなものがお互たがいに影響えいきょうを及およぼしあっているという相互そうご作用さよう説せつ、そして心的しんてきなものは物的ぶってきなものに完全かんぜんに付随ふずいして生うまれているという随伴ずいはん現象げんしょう説せつがある。

外部がいぶリンク

• （文献ぶんけんリスト）Psychophysical Parallelism （英語えいご） - PhilPapers 「心身しんしん並行へいこう説せつ」の文献ぶんけん一覧いちらん。