袋地ふくろじ

袋地ふくろじ（ふくろち）とは、民法みんぽう上うえは道路どうろに接せっしていない土地とちをいう。

無道むどう路地ろじともいう。

概要がいよう[編集へんしゅう]

不動産ふどうさん業界ぎょうかいにおいては道路どうろとの間あいだに細ほそい路地ろじ状じょうの部分ぶぶんを持もち、主しゅたる敷地しきちの大だい部分ぶぶんが道路どうろと接せっしていないような土地とちも含ふくむ。

民法みんぽう上じょうの袋地ふくろじを囲かこんでいる土地とちを囲繞いじょう地ち（いにょうち）といい、袋地ふくろじの所有しょゆう者しゃには囲繞いじょう地ちを通行つうこうする権利けんりが発生はっせいすることがある（囲繞いじょう地ち通行つうこう権けん）。

袋地ふくろじは道路どうろ付づけがないので近隣きんりんとの境界きょうかい確定かくていにて紛争ふんそうになることが多おおい（境界きょうかい確定かくてい訴訟そしょう）。土地とちの歴史れきしを巡めぐって争あらそうので裁判所さいばんしょでも解決かいけつしきれない局面きょくめんが多おおく、自治体じちたいの協力きょうりょくで土地とち区画くかく整理せいり事業じぎょうを行おこなうなどの方法ほうほうが一般いっぱん的てきである。

また袋地ふくろじは流水りゅうすいと関係かんけいする場合ばあいも多おおい。単たんに区画くかく整理せいりを一律いちりつに行おこなうだけでは洪水こうずいや地震じしんなどの被害ひがいを拡大かくだいさせる危険きけんもある。防災ぼうさいの面めんから個々ここの袋地ふくろじの地形ちけい・地質ちしつ・そこに建たつ建築けんちく物ぶつについて研究けんきゅうが必要ひつようである。