国土こくど形成けいせい計画けいかく

国土こくど形成けいせい計画けいかく（こくどけいせいけいかく）とは、国土こくど形成けいせい計画けいかく法ほうに基もとづき、国土こくどの自然しぜん的てき条件じょうけんを考慮こうりょして、日本にっぽんの経済けいざい、社会しゃかい、文化ぶんか等とうに関かんする施策しさくの総合そうごう的てき見地けんちから国土こくどの利用りよう、整備せいび及および保全ほぜんを推進すいしんするために定さだめられる総合そうごう的てきかつ基本きほん的てきな計画けいかく。

国土こくど形成けいせい計画けいかく法ほうに基もとづく最初さいしょの国土こくど形成けいせい計画けいかく全国ぜんこく計画けいかくは、2008年ねん7月がつに閣議かくぎ決定けっていされた。その後ご、2015年ねん8月がつに第だい2次じの、2023年ねん7月がつに第だい3次じの国土こくど形成けいせい計画けいかく全国ぜんこく計画けいかくが閣議かくぎ決定けっていされた。

国土こくど交通省こうつうしょうには、この事務じむを専門せんもん的てきに担当たんとうするために国土こくど政策せいさく局きょくが置おかれている。

概要がいよう

国土こくど形成けいせい計画けいかくは、日本にっぽん全国ぜんこくの区域くいきについて定さだめる全国ぜんこく計画けいかくと、ブロック単位たんいの地方ちほうごとに定さだめる広域こういき地方ちほう計画けいかくから構成こうせいされる。

一般いっぱんに、国土こくど計画けいかくは、土地とち、水みず、自然しぜん、社会しゃかい資本しほん、産業さんぎょう集積しゅうせき、文化ぶんか、人材じんざい等とうによって構成こうせいされる国土こくどの望のぞましい姿すがたを示しめす長期ちょうき的てき、総合そうごう的てき、空間くうかん的てきな計画けいかくを指さす。

日本にっぽんの戦後せんごの国土こくど計画けいかくは、1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）に策定さくていされた第だい1次じ全国ぜんこく総合そうごう開発かいはつ計画けいかく以来いらい、国土こくど総合そうごう開発かいはつ法ほうに基もとづく全国ぜんこく総合そうごう開発かいはつ計画けいかくを中心ちゅうしんとして展開てんかいされてきた。しかし、人口じんこう減少げんしょう時代じだいを迎むかえ、新あらたな時代じだいの要請ようせいに的確てきかくに対応たいおうした国土こくど計画けいかく制度せいどとするため、2005年ねん（平成へいせい17年ねん）の第だい162回かい通常つうじょう国会こっかいにおいて同どう法ほうが抜本ばっぽん的てきに改正かいせいされ、国土こくど総合そうごう開発かいはつ計画けいかくに代かえて新あらたに国土こくど形成けいせい計画けいかくが策定さくていされることとなった。

国土こくど計画けいかく制度せいどの改革かいかく

改革かいかくの背景はいけい

これまで5次じにわたり策定さくていされてきた全国ぜんこく総合そうごう開発かいはつ計画けいかくは、「国土こくどの均衡きんこうある発展はってん」を目標もくひょうに、その時々ときどきの要請ようせいに応おうじた諸しょ問題もんだいの解決かいけつに向むけて策定さくてい、推進すいしんされてきた。戦後せんご半はん世紀せいきを経へて、国土こくど全体ぜんたいでは工場こうじょう・教育きょういく機関きかん等とうの地方ちほう分散ぶんさん、中枢ちゅうすう・中核ちゅうかく都市としの成長せいちょうが図はかられ、戦後せんごから今日きょうまで長期ちょうき的てきにみれば、大都市だいとしへの急激きゅうげきな人口じんこう流入りゅうにゅう傾向けいこうが収束しゅうそくに向むかい、地域ちいき間あいだの所得しょとく格差かくさもかなり縮小しゅくしょうされるに至いたっている。また地域ちいき的てきにみても、都市としにおいては公害こうがいの防止ぼうしと混雑こんざつ緩和かんわの兆きざしが見みられ、地方ちほう圏けんにおいては公共こうきょう施設しせつ整備せいびがゆきわたるとともに整備せいび水準すいじゅんの向上こうじょうが図はかられたことなど、生活せいかつ環境かんきょうの改善かいぜんも大おおきく進すすんでいる。こうした充実じゅうじつに伴ともない、国民こくみんには国土こくどの美うつくしさや地域ちいきの個性こせいある文化ぶんかの創造そうぞう、自然しぜんとの共生きょうせいに関心かんしんを向むけるゆとりが生うまれてきている。

しかしながら、今いまなお東京とうきょうと太平洋たいへいようベルト地帯ちたいに偏かたよった一極いっきょく一軸いちじく構造こうぞうが是正ぜせいされているとは言いい難がたい。地方ちほう圏けんでは多おおくの地域ちいきが過疎かそに苦くるしみ、地方ちほう都市としでは中心ちゅうしん市街地しがいちの空洞くうどう化かが大おおきな問題もんだいとなっている。一方いっぽう、大都市だいとしでは防災ぼうさい上じょう､居住きょじゅう環境かんきょう上じょうの課題かだいを抱かかえている密集みっしゅう市街地しがいちの整備せいび改善かいぜんなどの課題かだいが残のこされている。さらに、都市とし郊外こうがい部ぶでの市街地しがいちの拡大かくだい・拡散かくさんや農のう山村さんそんでの周辺しゅうへんとの調和ちょうわに欠かけた土地とち利用りように伴ともない国土こくど全体ぜんたいの景観けいかんが混乱こんらんし、土壌どじょう汚染おせん、水質すいしつ汚染おせん、不法ふほう投棄とうきが社会しゃかい問題もんだい化かしている。2005年ねん（平成へいせい17年ねん）に人口じんこうが減少げんしょうに転てんじたこともあり、国民こくみんの間あいだで将来しょうらいに対たいする不安ふあんが拡大かくだいしている。

国土こくど政策せいさく上じょうも、前述ぜんじゅつの課題かだいに加くわえ、地域ちいき社会しゃかいの維持いじが困難こんなんな地域ちいきの拡大かくだい、農地のうちの急激きゅうげきな荒廃こうはいや適正てきせいに管理かんりされていない森林しんりんの増大ぞうだいなどの喫緊きっきんの課題かだいが表面ひょうめん化かしつつある。また、国際こくさい的てきには、東ひがしアジア経済けいざい圏けんが急速きゅうそくに台頭たいとうしており、日本にっぽんが21世紀せいき中ちゅうも経済けいざい社会しゃかいの活力かつりょくを維持いじ・発展はってんさせていくためには、東ひがしアジア諸国しょこくとの緊密きんみつな連携れんけいが極きわめて重要じゅうようとなる。これらの国内こくない的てき、国際こくさい的てきな喫緊きっきんの課題かだいに適切てきせつに対処たいしょするため、国土こくど計画けいかくにおいて、国土こくど及および国民こくみん生活せいかつの将来しょうらいの姿すがたを明確めいかくに示しめすことが求もとめられていることが改革かいかくの背景はいけいとなっている。

改革かいかくのポイント

日本にっぽんの国土こくど政策せいさくの根幹こんかんを定さだめる全国ぜんこく総合そうごう開発かいはつ計画けいかくの根拠こんきょ法ほうである国土こくど総合そうごう開発かいはつ法ほうは、制定せいていされた昭和しょうわ25年ねん当時とうじの社会しゃかい経済けいざい情勢じょうせい等とうを背景はいけいに、開発かいはつを基調きちょうとした量的りょうてき拡大かくだいを志向しこうしたものとなっていた。このため、地方ちほう分権ぶんけんや国内外こくないがいの連携れんけいに的確てきかくに対応たいおうしつつ、国土こくどの質的しつてき向上こうじょうを図はかり、国民こくみん生活せいかつの安全あんぜん・安心あんしん・安定あんていの実現じつげんを目指めざす成熟せいじゅく社会しゃかいにふさわしい国土こくどのビジョンを提示ていじする上じょうで、計画けいかく制度せいどを抜本ばっぽん的てきに見直みなおされることとなった。改革かいかくのポイントは、以下いかのとおりである。

1. 量的りょうてき拡大かくだいを図はかる「開発かいはつ」を基調きちょうとしたこれまでの国土こくど計画けいかくから、国土こくどの質的しつてき向上こうじょうを図はかるため、計画けいかく対象たいしょう事項じこうを見直みなおし、国土こくどの利用りよう、整備せいび及および保全ほぜんに関かんする施策しさくを総合そうごう的てきに推進すいしんする国土こくど計画けいかくに改編かいへんした。
2. 国土こくど計画けいかくの策定さくていプロセスにおける多様たような主体しゅたいの参画さんかくを図はかるため、地方ちほう公共こうきょう団体だんたいからの計画けいかく提案ていあん制度せいどや国民こくみんの意見いけんを反映はんえいさせる仕組しくみを設もうけた。
3. 全国ぜんこく計画けいかくのほか、ブロック単位たんいごとに、国くにと都府県とふけん等とうが適切てきせつな役割やくわり分担ぶんたんの下しも相互そうごに連携れんけい・協力きょうりょくして策定さくていする広域こういき地方ちほう計画けいかくを創設そうせつし、地域ちいきの自律じりつ性せいの尊重そんちょう及および国くにと地方ちほう公共こうきょう団体だんたいのパートナーシップの実現じつげんを図はかる。
4. 国土こくど計画けいかく体系たいけいを簡素かんそ化か・一体化いったいかすることにより、わかりやすい国土こくど計画けいかく体系たいけいに再編さいへんした。

新あらたな国土こくど計画けいかく制度せいどの概要がいよう

国土こくど形成けいせい計画けいかくの定義ていぎ

• 「国土こくど形成けいせい計画けいかく」とは、国土こくどの利用りよう、整備せいび及および保全ほぜん（以下いか「国土こくどの形成けいせい」という。）を推進すいしんするための総合そうごう的てきかつ基本きほん的てきな計画けいかくで、次つぎに掲かかげる事項じこうに関かんするものをいう。

1. 土地とち、水みずその他たの国土こくど資源しげんの利用りよう及および保全ほぜん
2. 海域かいいきの利用りよう及および保全ほぜん（排他はいた的てき経済けいざい水域すいいき及および大陸棚たいりくだなに関かんする事項じこうを含ふくむ。）
3. 震災しんさい、水害すいがい、風害ふうがいその他たの災害さいがいの防除ぼうじょ及および軽減けいげん
4. 都市とし及および農のう山やま漁村ぎょそんの規模きぼ及および配置はいちの調整ちょうせい並ならびに整備せいび
5. 産業さんぎょうの適正てきせいな立地りっち
6. 交通こうつう施設しせつ、情報じょうほう通信つうしん施設しせつ、科学かがく技術ぎじゅつに係かかる研究けんきゅう施設しせつその他たの重要じゅうような公共こうきょう的てき施設しせつの利用りよう、整備せいび及および保全ほぜん
7. 文化ぶんか、厚生こうせい及および観光かんこうに関かんする資源しげんの保護ほご並ならびに施設しせつの利用りよう及および整備せいび
8. 国土こくどにおける良好りょうこうな環境かんきょうの創出そうしゅつその他たの環境かんきょうの保全ほぜん及および良好りょうこうな景観けいかんの形成けいせい

• 国土こくど形成けいせい計画けいかくは、「全国ぜんこく計画けいかく」と「広域こういき地方ちほう計画けいかく」とする。

国土こくど形成けいせい計画けいかくの基本きほん理念りねん

• 人口じんこう及および産業さんぎょうの動向どうこうその他たの社会しゃかい経済けいざい構造こうぞうの変化へんかに的確てきかくに対応たいおうし、ア）特性とくせいに応おうじて自立じりつ的てきに発展はってんする地域ちいき社会しゃかい　イ）国際こくさい競争きょうそう力りょくの強化きょうか及および科学かがく技術ぎじゅつの振興しんこう等とうによる活力かつりょくある経済けいざい社会しゃかい　ウ）安全あんぜんが確保かくほされた国民こくみん生活せいかつ　エ）地球ちきゅう環境かんきょうの保全ほぜんにも寄与きよする豊ゆたかな環境かんきょう　の基盤きばんとなる国土こくどを実現じつげんするよう、我わが国くにの国土こくどに関かんする諸しょ条件じょうけんを維持いじ向上こうじょうさせる国土こくどの形成けいせいに関かんする施策しさくを、国内外こくないがいの連携れんけいの確保かくほに配はい意いしつつ、適切てきせつに定さだめること。
• 地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの主体しゅたい的てきな取組とりくみを尊重そんちょうしつつ、全国ぜんこく的てきな規模きぼで又または全国ぜんこく的てきな視点してんに立たって行おこなわなければならない施策しさくの実施じっしその他たの国くにが本来ほんらい果はたすべき役割やくわりを踏ふまえ、国くにの責務せきむが全まっとうされること。

全国ぜんこく計画けいかく

• 計画けいかく内容ないよう
  • 総合そうごう的てきな国土こくどの形成けいせいに関かんする施策しさくの指針ししんとなるべきものとして、①基本きほん的てきな方針ほうしん、②目標もくひょう、③全国ぜんこく的てきな見地けんちから必要ひつようとされる基本きほん的てきな施策しさくについて定さだめる。
  • 環境かんきょうの保全ほぜんに関かんする国くにの基本きほん的てきな計画けいかくとの調和ちょうわが保たもたれたものとする。
• 作成さくせい手続てつづき
  • 国土こくど交通こうつう大臣だいじんは、国民こくみんの意見いけんを反映はんえいさせるために必要ひつような措置そちを講こうずるとともに、関係かんけい行政ぎょうせい機関きかんの長ちょうに協議きょうぎし、都道府県とどうふけん・政令せいれい指定してい都市としの意見いけんを聴きき、国土こくど審議しんぎ会かいの調査ちょうさ審議しんぎを経へて、計画けいかくの案あんを作成さくせいし、閣議かくぎの決定けっていを求もとめる。
  • 国土こくど利用りよう計画けいかく全国ぜんこく計画けいかくと一体いったいのものとして作成さくせいすることとする。
• 全国ぜんこく計画けいかくに係かかる政策せいさくの評価ひょうか
  • 全国ぜんこく計画けいかく作成さくせい後ご一定いってい期間きかん経過けいかしたときには、政策せいさく評価ひょうか法ほうに基もとづく政策せいさく評価ひょうか（政策せいさくレビュー）を行おこなうこととする。
• 全国ぜんこく計画けいかくに係かかる提案ていあん等とう
  • 都道府県とどうふけん・指定してい都市としは、全国ぜんこく計画けいかく又またはその変更へんこうの案あんの作成さくせいについて、素案そあんを添そえて、国土こくど交通こうつう大臣だいじんに対たいし提案ていあんすることができる。
  • 国土こくど交通こうつう大臣だいじんは、提案ていあんを踏ふまえた案あんの作成さくせいをしないときは、国土こくど審議しんぎ会かいの意見いけんを聴きいた上うえで、その旨うま及および理由りゆうを当該とうがい都道府県とどうふけん・指定してい都市としに通知つうちする。

広域こういき地方ちほう計画けいかく

• 複数ふくすうの都府県とふけんに跨またがり、一体いったいとして総合そうごう的てきな国土こくどの形成けいせいを推進すいしんする必要ひつようがある次つぎに掲かかげる区域くいき（広域こういき地方ちほう計画けいかく区域くいき）について、広域こういき地方ちほう計画けいかくを定さだめる。

1. 東北とうほく圏けん：青森あおもり県けん、岩手いわて県けん、宮城みやぎ県けん、秋田あきた県けん、山形やまがた県けん、福島ふくしま県けん、新潟にいがた県けん
2. 首都しゅと圏けん：茨城いばらき県けん、栃木とちぎ県けん、群馬ぐんま県けん、埼玉さいたま県けん、千葉ちば県けん、東京とうきょう都と、神奈川かながわ県けん、山梨やまなし県けん
3. 北陸ほくりく圏けん：富山とやま県けん、石川いしかわ県けん、福井ふくい県けん
4. 中部ちゅうぶ圏けん：長野ながの県けん、岐阜ぎふ県けん、静岡しずおか県けん、愛知あいち県けん、三重みえ県けん
5. 近畿きんき圏けん：滋賀しが県けん、京都きょうと府ふ、大阪おおさか府ふ、兵庫ひょうご県けん、奈良なら県けん、和歌山わかやま県けん
6. 中国ちゅうごく圏けん：鳥取とっとり県けん、島根しまね県けん、岡山おかやま県けん、広島ひろしま県けん、山口やまぐち県けん
7. 四国しこく圏けん：徳島とくしま県けん、香川かがわ県けん、愛媛えひめ県けん、高知こうち県けん
8. 九州きゅうしゅう圏けん：福岡ふくおか県けん、佐賀さが県けん、長崎ながさき県けん、熊本くまもと県けん、大分おおいた県けん、宮崎みやざき県けん、鹿児島かごしま県けん

北関東きたかんとう・磐いわお越えつ5県けんにおいては分科ぶんか会かいを設置せっち。北陸ほくりく圏けんと中部ちゅうぶ圏けん、中国ちゅうごく圏けんと四国しこく圏けんにおいては合同ごうどう協議きょうぎ会かいを設置せっち。

• 計画けいかく内容ないよう
  • 広域こういき地方ちほう計画けいかく区域くいきにおける国土こくどの形成けいせいに関かんする (1) 方針ほうしん、(2) 目標もくひょう、(3) 広域こういきの見地けんちから必要ひつようとされる主要しゅような施策しさく（特とくに必要ひつようがあると認みとめられる区域くいき外がいにわたるものを含ふくむ）を定さだめる。
• 作成さくせい手続てつづき
  • 国土こくど交通こうつう大臣だいじんは、国民こくみんの意見いけんを反映はんえいさせるために必要ひつような措置そちを講こうずるとともに、広域こういき地方ちほう計画けいかく協議きょうぎ会かいにおける協議きょうぎを経へて、関係かんけい行政ぎょうせい機関きかんの長ちょうに協議きょうぎして計画けいかくを作成さくせいする。
• 広域こういき地方ちほう計画けいかく協議きょうぎ会かい
  • 広域こういき地方ちほう計画けいかく及およびその実施じっしに関かんし協議きょうぎするため、広域こういき地方ちほう計画けいかく区域くいきごとに国くにの地方ちほう支ささえ分ぶん部局ぶきょく、関係かんけい都府県とふけん、関係かんけい指定してい都市としからなる協議きょうぎ会かいを設もうける。
  • 協議きょうぎ会かいは、区域くいき内ないの市町村しちょうそん、区域くいきに隣接りんせつする地方ちほう公共こうきょう団体だんたいその他た密接みっせつな関係かんけいを有ゆうする者ものを協議きょうぎ会かいに加くわえることができる。
• 広域こういき地方ちほう計画けいかくに係かかる提案ていあん等とう
  • 市町村しちょうそんは、広域こういき地方ちほう計画けいかくの策定さくてい又または変更へんこうについて、素案そあんを添そえて、都府県とふけんを経由けいゆして国土こくど交通こうつう大臣だいじんに対たいして提案ていあんすることができる。
  • 国土こくど交通こうつう大臣だいじんは、提案ていあんを踏ふまえた変更へんこうをしないときは、協議きょうぎ会かいの意見いけんを聴きいた上うえで、その旨うま及および理由りゆうを当該とうがい市町村しちょうそんに通知つうちする。

国土こくど形成けいせい計画けいかく（第だい1次じ）

全国ぜんこく計画けいかくの策定さくてい

全国ぜんこく計画けいかくについては、2005年ねん（平成へいせい17年ねん）9月がつ、国土こくど審議しんぎ会かいに計画けいかく部会ぶかいが設置せっちされ、本格ほんかく的てきな検討けんとうが開始かいしされた。同年どうねん10月がつには、主要しゅような計画けいかく課題かだいと考かんがえられる5つの分野ぶんや（ライフスタイル・生活せいかつ、産業さんぎょう展望てんぼう・東ひがしアジア連携れんけい、自立じりつ地域ちいき社会しゃかい、国土こくど基盤きばん、持続じぞく可能かのうな国土こくど管理かんり）のそれぞれについて、計画けいかく部会ぶかいに専門せんもん委員いいん会かいが設置せっちされた。このような体制たいせいで調査ちょうさ審議しんぎを進すすめ、2006年ねん（平成へいせい18年ねん）11月には、これまでの検討けんとう状じょう況きょうが「計画けいかく部会ぶかい中間なかまとりまとめ」として国土こくど審議しんぎ会かいへ報告ほうこくされた。

その後ご、都道府県とどうふけん・政令せいれい指定してい都市としからの計画けいかく提案ていあんも踏ふまえて、2007年ねん11月に計画けいかく部会ぶかいの最終さいしゅう報告ほうこくがとりまとめられ、さらにパブリックコメント等とうの手続てつづきを経へて、2008年ねん（平成へいせい19年ねん）2月がつに国土こくど審議しんぎ会かいから答申とうしんが行おこなわれた。

国土こくど形成けいせい計画けいかく全国ぜんこく計画けいかくは、2008年ねん7月がつ4日にち、福田ふくだ康夫やすお内閣ないかくにおいて閣議かくぎ決定けっていされた。

広域こういき地方ちほう計画けいかくの策定さくてい

広域こういき地方ちほう計画けいかくについては、計画けいかくの策定さくていに先立さきだち政令せいれいで広域こういき地方ちほう計画けいかく区域くいきを定さだめる必要ひつようがあったことから、2005年ねん9月、国土こくど審議しんぎ会かいに圏けん域いき部会ぶかいが設置せっちされて地域ちいきブロックの区分くぶんの在あり方かたについて検討けんとうされ、2006年ねん7月がつに広域こういき地方ちほう計画けいかく区域くいきが定さだめられた。この区域くいきに基もとづき広域こういき地方ちほう計画けいかくは、全国ぜんこく計画けいかく策定さくていの1年ねん後ごの2009年ねん8月がつに国土こくど交通こうつう大臣だいじんにより決定けっていされた。

第だい二に次じ国土こくど形成けいせい計画けいかく

第だい二に次じ国土こくど形成けいせい計画けいかく（全国ぜんこく計画けいかく）は、2015年ねん8月がつ14日にち、安倍晋三あべしんぞう内ない閣かく(3次じ）において閣議かくぎ決定けっていされた。

この計画けいかくは、その前年ぜんねん7月がつにとりまとめた「国土こくどのグランドデザイン2050」等とうを踏ふまえて、急激きゅうげきな人口じんこう減少げんしょう、巨大きょだい災害さいがいの切迫せっぱく等とう、国土こくどに係かかる状況じょうきょうの大おおきな変化へんかに対応たいおうした、概おおむね10年間ねんかんの国土こくどづくりの方向ほうこう性せいを定さだめた。この計画けいかくでは、国土こくどの基本きほん構想こうそうとして、それぞれの地域ちいきが個性こせいを磨みがき、異ことなる個性こせいを持もつ各かく地域ちいきが連携れんけいすることによりイノベーションの創出そうしゅつを促うながす「対流たいりゅう促進そくしん型がた国土こくど」の形成けいせいを図はかることとし、この実現じつげんのための国土こくど構造こうぞうとして「コンパクト＋ネットワーク」の形成けいせいを進すすめることとした。

8地域ちいきの広域こういき地方ちほう計画けいかくについては、翌よく2016年ねん3月がつに国土こくど交通こうつう大臣だいじんにより決定けっていされた。

第だい三さん次じ国土こくど形成けいせい計画けいかく

第だい三さん次じ国土こくど形成けいせい計画けいかく（全国ぜんこく計画けいかく）は、2023年ねん7月がつ28日にち、岸田きしだ文雄ふみお内閣ないかく（2次じ）において閣議かくぎ決定けっていされた。

この計画けいかくは、「時代じだいの重大じゅうだいな岐路きろに立たつ国土こくど」として、人口じんこう減少げんしょう等とうの加速かそくによる地方ちほうの危機ききや、巨大きょだい災害さいがいリスクの切迫せっぱく、気候きこう危機きき、国際こくさい情勢じょうせいを始はじめとした直面ちょくめんする課題かだいに対たいする危機きき感かんを共有きょうゆうし、こうした難局なんきょくを乗のり越こえるため、総合そうごう的てきかつ長期ちょうき的てきな国土こくどづくりの方向ほうこう性せいを示しめすものとして策定さくていされた。

この計画けいかくでは、目指めざす国土こくどの姿すがたとして「新しん時代じだいに地域ちいき力りょくをつなぐ国土こくど」を掲かかげ、「デジタルとリアルの融合ゆうごうによる活力かつりょくある国土こくどづくり」、「巨大きょだい災害さいがい、気候きこう危機きき、緊迫きんぱく化かする国際こくさい情勢じょうせいに対応たいおうする安全あんぜん・安心あんしんな国土こくどづくり」、世界せかいに誇ほこる美うつくしい自然しぜんと多彩たさいな文化ぶんかをはぐくむ個性こせい豊ゆたかな国土こくどづくり」を基本きほん的てきな方向ほうこう性せいとした。

その実現じつげんに向むけた国土こくど構造こうぞうの基本きほん構想こうそうとしては、「シームレスな拠点きょてん連結れんけつ型がた国土こくど」の構築こうちくを図はかることとした。これは、第だい二に次じ計画けいかくの「コンパクト+ネットワーク」をさらに深化しんか・発展はってんさせながら、デジタルの活用かつようにより場所ばしょや時間じかんの制約せいやくを克服こくふくした国土こくど構造こうぞうへと転換てんかんすることを意図いとしたものである。

外部がいぶリンク

• 国土こくど交通省こうつうしょう国土こくど計画けいかく局きょく（インターネットでつくる国土こくど計画けいかく）
• 国土こくど審議しんぎ会かい計画けいかく部会ぶかい中間なかまとりまとめ