線形せんけい都市とし

線形せんけい都市とし (せんけいとし、英語えいご：Linear city)は、1882年ねんにアルトゥーロ・ソリア・イ・マータが提唱ていしょうした主要しゅような交通こうつう路線ろせんを軸じくとし、これに沿そって住宅じゅうたく地ちや商業しょうぎょう地ちなどが線せん状じょうに発展はってんする都市とし計画けいかくである^[1]。

線せん状じょう都市とし、帯状おびじょう都市としとも呼よぶ。

概要がいよう[編集へんしゅう]

1882年ねん、スペインのマドリードは交通こうつうや人口じんこう過密かみつ、不衛生ふえいせいといった問題もんだいがいくつもあった。それを解消かいしょうするにあたって、アルトゥーロ・ソリア・イ・マタが導みちびき出だした解決かいけつ策さくは線形せんけい都市としという概念がいねんだった。^[2] 線形せんけい都市としは、縦横じゅうおうの幅はばと長ながさが決きまっている土地とちに沿そって、工場こうじょうや住宅じゅうたくが配置はいちされ、一定いっていの間隔かんかくで道路どうろが交差こうさし、植物しょくぶつに囲かこまれた住宅じゅうたく地ちと、交差点こうさてんに位置いちする商業しょうぎょう施設しせつや公共こうきょう施設しせつから構成こうせいされていた。^[2]彼かれはマドリードをより自然しぜん都市としにするために、この案あんを考かんがえ出だしマドリード市内しないに導入どうにゅうした。^[2]郊外こうがいは人口じんこうが少すくなく、自然しぜんを取とり入いれるのは十分じゅうぶんであった。自然しぜんとの融合ゆうごうを図はかるため、街路がいろ樹じゅを何なん列れつにも植うえ、住宅じゅうたくには庭にわや果樹かじゅ園えんが設もうけられた。このコンセプトは1930年代ねんだいに、ソ連それんの都市とし計画けいかく家かミリューチンが都市とし開発かいはつを行おこなったマグニトゴルスクやスターリングラードなどがあるが、それらはこの計画けいかくが元もととなっている^[2]。