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親指おやゆびのうずき

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
親指おやゆびのうずき
By the Pricking of My Thumbs
著者ちょしゃ アガサ・クリスティ
訳者やくしゃ 深町ふかまち眞理子まりこ
イラスト ケネス・ファーンヒル[注釈ちゅうしゃく 1]（原語げんご版ばんカバー絵え）
発行はっこう日び 1968年ねん11月
発行はっこう元もと イギリスの旗 コリンズ・クライム・クラブ（英語えいご版ばん）
日本の旗 早川書房はやかわしょぼう
ジャンル 犯罪はんざい小説しょうせつ、推理すいり小説しょうせつ
国くに イギリスの旗 イギリス
言語げんご 英語えいご
形態けいたい 書籍しょせき（ハードカバー・ペーパーバック）
ページ数すう 256ページ（初版しょはん・ハードカバー版ばん）
前作ぜんさく 長編ちょうへん：
終おわりなき夜よるに生うまれつく
トミーとタペンス：
NかMか
次つぎ作さく 長編ちょうへん：
ハロウィーン・パーティ
トミーとタペンス：
運命うんめいの裏うら木戸きど
公式こうしきサイト www.agathachristie.com
コード ISBN 9780007590629（ハーパーコリンズ版はん）
ISBN 9784151300493（ハヤカワ文庫ぶんこ版はん）
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『親指おやゆびのうずき』（おやゆびのうずき、英えい: By The Pricking of My Thumbs）[1][2]は、アガサ・クリスティによる『トミーとタペンス』シリーズの推理すいり小説しょうせつである。作品さくひんは1968年ねん11月にイギリスのコリンズ・クライム・クラブ（英語えいご版ばん）から初はつ出版しゅっぱんされ[3]、同おなじ年ねんにアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのドッド・ミード・アンド・カンパニー（英語えいご版ばん）からも出版しゅっぱんされた[4][5]。日本にっぽんでは深町ふかまち眞理子まりこが翻訳ほんやくを担当たんとうし、現在げんざいはハヤカワ文庫ぶんこ内うちクリスティー文庫ぶんこの49巻かんとして収おさめられている[1][2]。発売はつばい時じの定価ていかは、イギリス版ばんが21シリング[3]（2023年ねん時点じてんの£23と同等どうとう[6]）、アメリカ版ばんが4.95ドル[5]（2023年ねん時点じてんの$43と同等どうとう[7]）である。

老境ろうきょうにさしかかったトミーとタペンスが、叔母おばの暮くらしていた老人ろうじんホームから失踪しっそうした老人ろうじんの行方ゆくえを探さがし、過去かこの連続れんぞく殺人さつじん事件じけんを掘ほり起おこす。

作品さくひんのタイトルは、作中さくちゅうでタペンスも言及げんきゅうする[8]、ウィリアム・シェイクスピアの『マクベス』第だい4幕まく第だい1場じょうで第だい2の魔女まじょが言いう次つぎの台詞せりふから引用いんようされている[2]。

By the pricking of my thumbs, / Something wicked this way comes.
ぴくぴく動うごくよ 親指おやゆびが / 邪悪じゃあくな何なにかがやってくる[9]。

あらすじ[編集へんしゅう]

小説しょうせつは全ぜん4部ぶ・17章しょうに分わけられているが、各部かくぶの訳わけ題だいは深町ふかまち訳やくにならった[10]。

第だい1部ぶ：サニー・リッジ[編集へんしゅう]

トミーとタペンスのベレスフォード夫妻ふさいは、トミーのおばであるエイダを訪たずね、老人ろうじんホーム『サニー・リッジ』へ足あしを運はこぶ。トミーがエイダおばと話はなしている間あいだ、別室べっしつで待まっているタペンスは、この老人ろうじんホームに住すむランカスター夫人ふじんと話はなしをしている。ランカスター夫人ふじんは、話はなしの途中とちゅうで突然とつぜん「あれはあなたのお子こさんでしたの？」と尋たずね、暖炉だんろの奥おくに子こどもがいると話はなし出だす[11]。

3週間しゅうかん後ご、エイダは自然しぜん死しし、葬儀そうぎを終おえて遺品いひんを引ひき取とりに行いった2人ふたりは、ランカスター夫人ふじんが突然とつぜんホームを立たち去さったことを知しる。ホームの責任せきにん者しゃであるミス・パッカードは、ジョンソン夫人ふじんと名乗なのる女性じょせいがランカスター夫人ふじんを引ひき取とっていったと話はなす。エイダの遺品いひんには、ランカスター夫人ふじんから譲ゆずられた、川辺かわべに建たつ家いえを描えがいた絵えがあったが、タペンスはその絵えに不思議ふしぎな見覚みおぼえがあることに気付きづく。夫妻ふさいは絵えの処遇しょぐうを巡めぐってランカスター夫人ふじんの行方ゆくえを捜さがすが、すぐに行いき詰づまり、タペンスはランカスター夫人ふじんが何なにか事件じけんに巻まき込こまれたのではないかと訝いぶかる[注釈ちゅうしゃく 2]。

この少すこし後ご、トミーは国際こくさい合同ごうどう秘密ひみつ機関きかん連合れんごう (IUAS) の会合かいごうに出でかけ、ひとり家かに残のこったタペンスは、汽車きしゃから絵えの家いえを見みたと気付きづき、記憶きおくと地図ちずを元もとにこの家いえがある場所ばしょを絞しぼり込こむ。

第だい2部ぶ：運河うんがの家いえ[編集へんしゅう]

タペンスはトミーが留守るすの間あいだに、絵えの家いえを探さがしてサットン・チャンセラー（英えい: Sutton Chancellor）という小ちいさな村むらを訪おとずれる。彼女かのじょが村むらはずれにある絵えの家いえを訪おとずれると、家いえは奇妙きみょうなことに前後ぜんごに仕切しきられていた。後こう面めんには中年ちゅうねんのペリー夫妻ふさいが住すんでいたが、運河うんがに面めんした前面ぜんめんは数すう年間ねんかん空あき家やになっていることが分わかる。タペンスは家いえの情報じょうほうを得えようと不動産ふどうさん屋やに向むかい、途中とちゅう立たち寄よったサットン・チャンセラーの中心ちゅうしん部ぶで、年配ねんぱいの司祭しさい、民宿みんしゅくを営いとなむコプリー夫人ふじん、教区きょうくを駆かけ回まわる活動かつどう家かで、スターク卿きょうの元もと秘書ひしょだったミス・ネリー・ブライに出会であう。教会きょうかいの墓地ぼちには、「プライアリー屋敷やしき」の持もち主ぬしフィリップ・スターク卿きょうが、妻つまジュリアを追悼ついとうした碑いしぶみがある。コプリー夫人ふじんからは村むらの周囲しゅういでかつて起おきた連続れんぞく幼女ようじょ殺害さつがい事件じけんを聞きかされ、ブライの家いえを訪おとずれたタペンスは、カンバーランドの老人ろうじんホームに住すむヨーク夫人ふじん宛あての手紙てがみを偶然ぐうぜん見みつける。

彼女かのじょは司祭しさいを助たすけて、墓碑ぼひからある少女しょうじょの名前なまえを探さがす作業さぎょうに取とり掛かかるが、突然とつぜん後うしろから殴なぐりつけられ、気きを失うしなってしまう。

第だい3部ぶ：失踪しっそう—主婦しゅふ[編集へんしゅう]

トミーは IUAS の会合かいごうから帰かえるが、使用人しようにんのアルバートからタペンスが出でかけたまま帰かえらないと告つげられる。彼かれは出でかける前まえのタペンスの様子ようすから絵えに手てがかりがあると考かんがえる。作者さくしゃがボスコワンだと分わかったトミーは、彼かれの未亡人みぼうじんの元もとを訪おとずれ、当時とうじは無なかった船ふねが描えがき足たされていることをき出きだす。また彼かれは、サニー・リッジの医師いしから連絡れんらくを受うけ、サニー・リッジの入居にゅうきょ者しゃムーディー夫人ふじんがモルヒネ中毒ちゅうどくで亡なくなり、同様どうように死因しいんに疑うたがいがあるケースがあることを聞きかされる。トミーはその足あしで知しり合あいの探偵たんていアイヴァー・スミスの元もとを訪おとずれ、サットン・チャンセラーの家いえが犯罪はんざい者しゃの金品きんぴん隠かくし場所ばしょに使つかわれていたかもしれないという仮説かせつを聞きく。

タペンスは病院びょういんで目覚めざめるが逆行ぎゃっこう性せい健忘症けんぼうしょうに陥おちいっている。彼女かのじょに関かんする新聞しんぶん記事きじを読よんだ夫妻ふさいの娘むすめデボラからの連絡れんらくで、トミーはタペンスの居場所いばしょを突つき止とめる。また、アルバートの発案はつあんでエイダの遺品いひんだった机つくえを調しらべ、隠かくし引ひき出だしから、「ムーディー夫人ふじんがホームの殺人さつじん者しゃを特定とくていしたと話はなしていた」というエイダのメモを見みつける。

第だい4部ぶ：教会きょうかいがあって塔とうがある、扉とびらをあければひとがいる[編集へんしゅう]

タペンスは回復かいふくし、駆かけつけたトミーと共ともに調査ちょうさを始はじめる。2人ふたりは暖炉だんろからカットされていないダイアモンドを見みつけ、タペンスが探さがしていた墓はかからは盗品とうひんが見みつかる。犯罪はんざい組織そしきの存在そんざいを疑うたがったアイヴァー・スミスの提案ていあんで、情報じょうほうを集あつめるためにパーティーが開ひらかれ、ベレスフォード夫妻ふさいのほかに、フィリップ・スターク卿きょう、ボスコワン夫人ふじんが招まねかれる。タペンスはスターク卿きょうの素振そぶりから多おおくを知しっていることを見抜みぬき、連続れんぞく幼女ようじょ殺害さつがい事件じけんの犯人はんにんではないかと疑うたがう。翌日よくじつ司祭しさいを訪たずねて教会きょうかいに向むかった彼女かのじょは、出でくわしたブライに、彼女かのじょこそジョンソン夫人ふじんで[注釈ちゅうしゃく 3]、タペンスを殴なぐりつけた本人ほんにんだとい当いあてる。

彼女かのじょは再ふたたび1人ひとりで絵えの家いえを訪おとずれ、ランカスター夫人ふじんとばったり出会であう。ランカスター夫人ふじんは家いえの秘密ひみつの部分ぶぶんへタペンスを招まねき入いれ、自分じぶんの人生じんせいを語かたる。彼女かのじょは意いに反はんして妊娠にんしん中絶ちゅうぜつされた後のち、贖罪しょくざいと称しょうして子こどもたちを殺ころしていた。『サニー・リッジ』での言葉ことばは、タペンスが被害ひがい者しゃの母親ははおやとして彼女かのじょの犯罪はんざいを見抜みぬいたと勘違かんちがいしてのものだった。ムーディー夫人ふじんは、ランカスター夫人ふじんの正体しょうたいに気付きづいたために殺ころされ、殺人さつじんに気付きづいたブライは彼女かのじょを別べつのホームへ連つれて行いった。そこまで話はなした後のち、ランカスター夫人ふじんは彼女かのじょを殺ころそうとする。

タペンスはすんでのところで助たすけられ、ランカスター夫人ふじんが、死しんだことにされていたスターク卿きょうの夫人ふじんジュリアだったことが分わかる。彼女かのじょは地元じもとの旧家きゅうかウォレンダー家かの末裔まつえいだったが、若わかい頃ころはバレリーナとして活動かつどうしつつ、犯罪はんざい組織そしきにも関かかわっていた。この組織そしきと縁えんが切きれた頃ころ、彼女かのじょはスターク卿きょうと結婚けっこんした。スターク卿きょうは結婚けっこん生活せいかつの中なかで、彼女かのじょの狂気きょうきと連続れんぞく殺人さつじん事件じけんに気付きづき、秘書ひしょだったブライに任まかせて、「子こどもが同おなじ屋根やねの下したに暮くらさない場所ばしょを」と妻つまを老人ろうじんホームへと送おくっていた。ボスコワンの絵えに描えがき足たされた船ふねは、ジュリアが殺ころした子こどもの名前なまえを書かき込こんだため、スターク卿きょうがそれを隠かくそうと描えがいたものだった。「ランカスター夫人ふじん」は、タペンスに飲のませようとした毒どくを煽あおって自殺じさつしている。事件じけんが解決かいけつした後のち、ベレスフォード夫妻ふさいは2人ふたりで帰宅きたくする。

制作せいさく[編集へんしゅう]

本ほん作さくは、長編ちょうへん小説しょうせつ『秘密ひみつ機関きかん』（1922年ねん）、短たん編集へんしゅう『おしどり探偵たんてい』（1929年ねん）、長編ちょうへん小説しょうせつ『NかMか』（1941年ねん）に次つぐ『トミーとタペンス』シリーズ27年ねんぶりの作品さくひん（4作さく目め）である[2]。この作品さくひんは、世界中せかいじゅうの読者どくしゃから寄よせられたふたりのその後ごの人生じんせいを知しりたいという要望ようぼうに応こたえて書かかれ[2]、献辞けんじの部分ぶぶんには「この国くにや他たの国くにからわたしに向むかってこう尋たずねてくれる読者どくしゃの皆みなさんへ—『トミーとタペンスに何なにが起おこりましたか？彼かれらは今いま何なにをしていますか？』」（英えい: "to the many readers in this and other countries who write to me asking: 'What has happened to Tommy and Tuppence? What are they doing now?'"）と記しるされている。

文学ぶんがく的てき重要じゅうよう性せいと批評ひひょう[編集へんしゅう]

フランシス・アイルズ（アントニー・バークリー・コックス）は、『ガーディアン』1968年ねん12月13日にち号ごうで次つぎのように批評ひひょうしている。

「これはスリラーであって探偵たんてい小説しょうせつではなく、言いうまでも無なく巧妙こうみょうで刺激しげき的てきな1作さくだ。どんな人物じんぶつでも（多分たぶん、ほぼ全員ぜんいんが）スリラーを書かくことはできるが、純粋じゅんすいな『アガサ・クリスティー』となると1人ひとりにしか書かくことができない」
"This is a thriller, not a detective story, and needless to say an ingenious and exciting one; but anyone can write a thriller (well, almost anyone), whereas a genuine Agatha Christie could be written by one person only."[13]

『オブザーバー』紙しの1968年ねん11月17日にち号ごうには、モーリス・リチャードソン（英えい: Maurice Richardson）が批評ひひょうを掲載けいさいし、「彼女かのじょの最高さいこう傑作けっさくではないが、気持きもちの良よい多幸たこう感かんと邪悪じゃあくな雰囲気ふんいきとをつなぎ合あわせた作品さくひん」[注釈ちゅうしゃく 4]と述のべている。

またロバート・バーナード（英語えいご版ばん）は次つぎのように述のべている。

「上品じょうひんな老人ろうじんホームに住すむトミーの意地いじの悪わるい叔母おばが登場とうじょうして幾分いくぶん良よい感かんじで始はじまるが、すぐに半分はんぶん現実げんじつ的てきな筋書すじがきの混乱こんらんと、多おお過すぎる会話かいわに傾かたむいていってしまう。どれも最近さいきんのクリスティ作品さくひんではお馴染なじみのことだが、見当けんとう違ちがいの事柄ことがらや反復はんぷく、取とるに足たらないことがとりとめもなく続つづき、どこにも行いき着つかない（まるで彼女かのじょがサミュエル・ベケットの足下あしもとに座すわっているように）。ダイアローグの節約せつやくにだけ真しんの価値かちがある—全すべての点てんが、それか少すくなくとも可能かのうな点てんが押おさえられていて、初期しょきのクリスティのようだから」[注釈ちゅうしゃく 5]

映像えいぞう化か[編集へんしゅう]

映画えいが[編集へんしゅう]

『アガサ・クリスティーの奥おくさまは名めい探偵たんてい』（フランス 2005年ねん）
パスカル・トマ監督かんとくによる、現代げんだいを舞台ぶたいとするミステリーコメディ映画えいが[16]。

テレビドラマ[編集へんしゅう]

アガサ・クリスティー ミス・マープル『親指おやゆびのうずき』シーズン2 第だい3話わ（通算つうさん第だい7話わ）イギリスの旗 イギリス2006年ねん放送ほうそう
トミーが保安ほあん局きょく (MI6) の仕事しごとで海外かいがいに行いき、タペンスが村むらでミス・マープルに出会であうという設定せってい。そこからはミス・マープルが原作げんさくのトミーの役やくの一部いちぶを担になう。その他た、幾いくつかの登場とうじょう人物じんぶつや設定せっていが変更へんこうされている[17]。

出版しゅっぱん歴れき[編集へんしゅう]

英語えいご版ばん（原語げんご版ばん）[編集へんしゅう]

日本語にほんご訳やく[編集へんしゅう]

  • アガサ・クリスティー 著ちょ、深町ふかまち眞理子まりこ 訳わけ『親指おやゆびのうずき』早川書房はやかわしょぼう〈世界せかいミステリシリーズ〉、1970年ねん、284頁ぺーじ。 NCID BN1613174X。全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:75060160。 
  • アガサ・クリスティー 著ちょ、深町ふかまち眞理子まりこ 訳やく『親指おやゆびのうずき』 HM 1‐10、早川書房はやかわしょぼう〈ハヤカワ・ミステリ文庫ぶんこ〉、1976年ねん、346頁ぺーじ。ISBN 4-15-070010-9。 NCID BA34378039。OCLC 21892859。全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:75086553。 
  • アガサ・クリスティー 著ちょ、深町ふかまち眞理子まりこ 訳やく『親指おやゆびのうずき』 49巻かん、早川書房はやかわしょぼう〈ハヤカワ文庫ぶんこ：クリスティー文庫ぶんこ〉、2004年ねん9月がつ15日にち、475頁ぺーじ。ISBN 978-4-15-130049-3。 NCID BA70207743。OCLC 675321077。全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:20663983。 

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 英えい: Kenneth Farnhill
  2. ^ この時ときタペンスが言いうのが、タイトルとなった『マクベス』からの引用いんようである[8]。
  3. ^ タペンスは、「ヨーク夫人ふじん」「ランカスター夫人ふじん」は、いずれも薔薇ばら戦争せんそうで争あらそったヨーク家か・ランカスター家かから取とられたもので同どう一人物いちじんぶつの偽名ぎめいだと気付きづく[12]。
  4. ^ 原文げんぶん："Not her best though it has patches of her cosy euphoria and aura of the sinister."[14]
  5. ^ 原文げんぶん："Begins rather well, with a vicious old aunt of Tommy's in a genteel old people's home, but declines rapidly into a welter of half-realised plots and a plethora of those conversations, all too familiar in late Christie, which meander on through irrelevancies, repetitions and inconsequentialities to end nowhere (as if she had sat at the feet of Samuel Beckett). Makes one appreciate the economy of dialogue – all point, or at least possible point, in early Christie."[15]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b アガサ・クリスティー 著しる、深町ふかまち眞理子まりこ 訳わけ『親指おやゆびのうずき』早川書房はやかわしょぼう〈クリスティー文庫ぶんこ 49〉、2004年ねん9月がつ16日にち。ISBN 415130049X。 NCID BA70207743。OCLC 675321077。全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:20663983。http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/320049.html。2017年ねん3月がつ28日にち閲覧えつらん。 
  2. ^ a b c d e 数藤すとう康雄やすお（編へん） (2004, p. 68)
  3. ^ a b Chris Peers, Ralph Spurrier and Jamie Sturgeon. Collins Crime Club – A checklist of First Editions. Dragonby Press (Second Edition) March 1999 (Page 15)
  4. ^ John Cooper and B.A. Pyke. Detective Fiction – the collector's guide: Second Edition (pp. 82, 87) Scholar Press. 1994. ISBN 0-85967-991-8
  5. ^ a b “American Tribute to Agatha Christie”. 2017年ねん3月がつ28日にち閲覧えつらん。
  6. ^ イギリスのインフレ率りつの出典しゅってんはClark, Gregory (2024). "The Annual RPI and Average Earnings for Britain, 1209 to Present (New Series)". MeasuringWorth (英語えいご). 2024年ねん5月がつ31日にち閲覧えつらん。
  7. ^ Federal Reserve Bank of Minneapolis Community Development Project. "Consumer Price Index (estimate) 1800–" (英語えいご). Federal Reserve Bank of Minneapolis. 2019年ねん1月がつ2日にち閲覧えつらん。
  8. ^ a b アガサ・クリスティー (2004, p. 101)
  9. ^ シェイクスピア 著しる、河合かわい祥一郎しょういちろう 訳わけ『新訳しんやく マクベス』角川書店かどかわしょてん〈角川かどかわ文庫ぶんこ〉（原著げんちょ2009年ねん1月がつ25日にち）、96頁ぺーじ。ISBN 978-4-04-210618-0。 
  10. ^ アガサ・クリスティー (2004, pp. 6–7)
  11. ^ アガサ・クリスティー (2004, pp. 48–49)
  12. ^ アガサ・クリスティー (2004, p. 435)
  13. ^ The Guardian, 13 December 1968 (p. 10).
  14. ^ The Observer, 17 November 1968 (p. 28)
  15. ^ Barnard, Robert (1990). A Talent to Deceive – an appreciation of Agatha Christie – (Revised edition ed.). Fontana Books. p. 189. ISBN 0-00-637474-3 
  16. ^ Mon petit doigt m'a dit... (2005) - IMDb（英語えいご）
  17. ^ "Agatha Christie's Marple" By the Pricking of My Thumbs (TV Episode 2006) - IMDb（英語えいご） - 2017年ねん4月がつ2日にち閲覧えつらん。
  18. ^ Christie, Agatha (1968). By the pricking of my thumbs. London: William Collins Sons. ISBN 0921111738. OCLC 858069612 
  19. ^ Christie, Agatha (1971). By the pricking of my thumbs. フォンタナ・ブックス. OCLC 959823854 
  20. ^ Christie, Agatha (1987). By the pricking of my thumbs. Leicester: Ulverscroft. ISBN 0-7089-1571-X. OCLC 979149821 
  21. ^ Christie, Agatha (2000). By the pricking of my thumbs. New York: New Amer Library (Mm). ISBN 0-451-20052-7. OCLC 780544819 

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

長編ちょうへん推理すいり小説しょうせつ
エルキュール・ポアロ
ミス・マープル
トミーとタペンス
その他た
短たん編集へんしゅう
その他た書籍しょせき
戯曲ぎきょく
登場とうじょう人物じんぶつ
映像えいぞう化か作品さくひん
日本にっぽん国外こくがい作品さくひん
日本にっぽん国内こくない作品さくひん
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