食品しょくひん衛生えいせい

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食品しょくひん衛生えいせい(しょくひんえいせい)は、食品しょくひん安全あんぜん状態じょうたいたもち、飲食いんしょくによってこる衛生えいせいじょう危害きがい防止ぼうしするための知識ちしき技術ぎじゅつをいい[1]公衆こうしゅう衛生えいせいいち分野ぶんやである。


概要がいよう[編集へんしゅう]

具体ぐたいてきには、飲食いんしょくぶつおよび関連かんれんする添加てんかぶつ器具きぐ包装ほうそう容器ようきなどを衛生えいせいてき状態じょうたいたもち、汚染おせん変質へんしつ原因げんいんとする事故じこ防止ぼうしすることをいう[1]

日本にっぽんにおいては、国立こくりつ公衆こうしゅう衛生えいせいいん院長いんちょう当時とうじ)の古屋ふるや[2]は、「食品しょくひん衛生えいせいとは、食品しょくひん純正じゅんせいたもち、その汚染おせん変質へんしつとう防止ぼうしすることを主眼しゅがんとする。食品しょくひん汚染おせん変質へんしつにより食中毒しょくちゅうどくこすことがおおいが、食中毒しょくちゅうどく原因げんいん調しらべその予防よぼう対策たいさくこうじることが食品しょくひん衛生えいせい実際じっさいめんである。」とする。
また、千葉大学ちばだいがく腐敗ふはい研究所けんきゅうじょ助教授じょきょうじゅ当時とうじ)の柳沢やなぎさわ[3]は、「食品しょくひん衛生えいせいとは飲食いんしょくぶつによって健康けんこうがいされぬようにする衛生えいせいにして、すなわち食品しょくひん純正じゅんせいたもってあくへん汚染おせん危険きけん防止ぼうしすることに主点しゅてんがおかれている。飲食いんしょくぶつそのものだけの衛生えいせいのみに限局げんきょくせず、それに直接ちょくせつ間接かんせつ関連かんれんする衛生えいせい問題もんだいふくまねばならぬ。」として、古屋ふるやよりもひろ定義ていぎしている。

世界せかいにおいては、1956ねんWHO環境かんきょう衛生えいせい専門せんもん委員いいんかい(Expert Committee on Environmental Sanitation)のだい4報告ほうこくしょで、食品しょくひん衛生えいせいFood hygiene)の定義ていぎを「”食品しょくひん衛生えいせい”とは、生育せいいく生産せいさん製造せいぞうから最終さいしゅうてきひと摂取せっしゅされるまでのすべての段階だんかいにおいて、食品しょくひん安全あんぜんせい健全けんぜんせい、および正常せいじょうせい確保かくほするために必要ひつようなあらゆる手段しゅだん意味いみする」と定義ていぎしている。
The following definitions were adopted for the purpose of this report : (3)"Food hygiene" means all measures necessary for ensuring the safety,wholesomeness,and soundness of food at all stages from its growth,production,or manufacture until its final consumption.

公衆こうしゅう衛生えいせいほか典型てんけいてき区分くぶんとしては疫学えきがく生物せいぶつ統計とうけいがく医療いりょう制度せいどがある。環境かんきょう社会しゃかい行動こうどう職業しょくぎょうなども重要じゅうよう分野ぶんやである。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b 食品しょくひん保健ほけん研究けんきゅうかいへん) 1989, p. 27.
  2. ^ 古屋こや芳雄よしおへん公衆こうしゅう衛生えいせいがくだい1輯、日本にっぽん臨牀しゃ、1948ねん1がつ
  3. ^ 柳沢やなぎさわ文徳ふみのり食品しょくひん衛生えいせい共立きょうりつ出版しゅっぱん、1952ねん6がつ、p.1

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 食品しょくひん保健ほけん研究けんきゅうかいへんへんっておきたい食品しょくひん衛生えいせい ろくていばん厚生省こうせいしょう生活せいかつ衛生局えいせいきょく食品しょくひん保健ほけん監修かんしゅう)、大蔵省おおくらしょう印刷いんさつきょく、1989ねんISBN 978-4-17-217507-0 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]