1991年ねんオーストラリアグランプリ

 1991年ねんオーストラリアグランプリ

レース詳細しょうさい
日程にってい	1991年ねんシーズン第だい16戦せん
決勝けっしょう開催かいさい日び	11月3日にち
開催かいさい地ち	アデレード市街地しがいちコース オーストラリア アデレード
コース長ちょう	3.780km
レース距離きょり	14周しゅう（52.920km） 81周しゅう（306.180km・規定きてい周回しゅうかい数すう）
決勝けっしょう日び天候てんこう	雨あめ（ウェット）
ポールポジション
ドライバー	アイルトン・セナ
タイム	1'14.041
ファステストラップ
ドライバー	ゲルハルト・ベルガー
タイム	1'41.141（Lap 14）
決勝けっしょう順位じゅんい
優勝ゆうしょう	アイルトン・セナ 24'34.899
2位い	ナイジェル・マンセル
3位い	ゲルハルト・ベルガー

1991年ねんオーストラリアグランプリ（1991 Australian Grand Prix）は、1991年ねんF1世界せかい選手権せんしゅけんの最終さいしゅう戦せんとして、1991年ねん11月3日にちにアデレード市街地しがいちコースで決勝けっしょうレースが開催かいさいされた。

概要がいよう

フェラーリはこのレースの前まえにチーム批判ひはんを繰くり返かえし「今いまのフェラーリは赤あかいカミオン（大型おおがたトラック）だ」とマスコミに喋しゃべったアラン・プロストを解雇かいこ。代かわりにジャンニ・モルビデリをエントリーした。フェラーリのマネージングディレクターのクラウディオ・ロンバルディは「プロストはチームの外そとに向むけて、致命ちめい的てきなコメントを出だしすぎた」と語かたった。

モルビデリがフェラーリへ移籍いせきしたことで空あいたミナルディのシートには、9月にベネトンを放出ほうしゅつされていたロベルト・モレノが収おさまった。また、前まえ戦せん日本にっぽんGP予選よせんでクラッシュし足そくを骨折こっせつしたエリック・ベルナールに代かわり、ベルギーGP前まえの傷害しょうがい事件じけんをきっかけに収監しゅうかんされジョーダンのシートを失うしなったベルトラン・ガショーがラルースに加入かにゅう（保釈ほしゃくされ鈴鹿すずかを訪おとずれていた際さいにラルースと交渉こうしょうした。）、F1へ復帰ふっきした。

決勝けっしょう

決勝けっしょう日びはスタート進行しんこう直前ちょくぜんに雨あめが降ふり出だした。雨脚あまあしは激はげしさを増ます一方いっぽうだったが、スタート進行しんこうは着々ちゃくちゃくと進すすんだ。スタート直前ちょくぜん、このレースがドライバーとして最後さいごのレースとなる中嶋なかじま悟さとるは、1989年ねんのレース(自身じしんのファステストラップ記録きろくと4位い入賞にゅうしょう)を思おもい出だし、「あの時ときと同おなじ風ふうが吹ふいている」とうそぶいた。 そのまま豪雨ごううの中なかでスタートしたが、コース上じょうは全まったく視界しかいが無ない状態じょうたいだった。 3周しゅう目め、ティエリー・ブーツェンに中嶋なかじまが接触せっしょく。中嶋なかじまのティレル・020は左ひだりフロントウィングを失うしなってしまう。 中嶋なかじまは4周しゅう目めピットインし、ノーズコーンを交換こうかんするが、翌よく5周しゅう目め、1コーナーにてハイドロプレーニングにより単独たんどくスピン。リアウィングを破損はそんしそのままキルスイッチを扱あつかいリタイアした。 その後ごも天候てんこうは悪化あっかし続つづけ、中嶋なかじまと接触せっしょくしたブーツェン、ジャン・アレジ、ニコラ・ラリーニ、ミハエル・シューマッハ等ひとしが続々ぞくぞくスピン・クラッシュ、リタイアしていった。 水量すいりょうの激はげしさによりマウリシオ・グージェルミンに至いたっては、ピットインの最中さいちゅうにピットレーン入口いりくちにあるヘアピンカーブでスピン、ウォールに激突げきとつするという前代未聞ぜんだいみもんのクラッシュを起おこし、ナイジェル・マンセルは激はげしくウォールにヒット、脚あしを痛いためマシンから自力じりきで降おりられなくなった。 この光景こうけいに、トップを走はしっていたアイルトン・セナは走行そうこうするコクピット内ないから身みを乗のり出だし片手かたてを大おおきく振ふりレース中断ちゅうだんを訴うったえ、レーススチュワードは17周しゅう目めに赤旗あかはたを掲示けいじ、レースは中断ちゅうだんされた。 天候てんこうの回復かいふくを待まち、再さいスタートのディレイが続つづけられたが、天候てんこうの回復かいふくが見込みこめないと判断はんだんされレースはそのまま中止ちゅうし。競技きょうぎとしては14周しゅう終了しゅうりょう時点じてんの順位じゅんいでレース成立せいりつとなった。全ぜん周回しゅうかい数すうの75％未満みまんでの終了しゅうりょうのため、規定きていにより与あたえられるポイントは半分はんぶんになった。ハーフポイント規定きていの適用てきようは1984年ねんモナコGP以来いらいとなった。

ゲルハルト・ベルガーがホームストレート上じょうで派手はでにスピンをした際さい、フジテレビ実況じっきょうの三宅みやけ正治しょうじはその様子ようすを「スケートリンク」と形容けいようした。

14周しゅうでのレース成立せいりつは長ながらく史上しじょう最短さいたんのF1世界せかい選手権せんしゅけんレースとして記録きろくされていたが、2021年ねんベルギーGP（1周しゅうで成立せいりつ）にて30年ねんぶりに更新こうしんされた。

結果けっか

予備よび予選よせん結果けっか

順位じゅんい	No	ドライバー	コンストラクタ	タイム
1	7	マーティン・ブランドル	ブラバム・ヤマハ	1'17.707
2	10	アレックス・カフィ	フットワーク・フォード	1'18.007
3	8	マーク・ブランデル	ブラバム・ヤマハ	1'18.049
4	9	ミケーレ・アルボレート	フットワーク・フォード	1'18.051
DNPQ	14	ガブリエル・タルキーニ	フォンドメタル・フォード	1'18.184
DNPQ	31	服部はっとり尚貴なおき	コローニ・フォード	1'22.852

予選よせん結果けっか

順位じゅんい	No	ドライバー	コンストラクタ	タイム	差さ
1	1	アイルトン・セナ	マクラーレン・ホンダ	1'14.041	—
2	2	ゲルハルト・ベルガー	マクラーレン・ホンダ	1'14.385	+0.344
3	5	ナイジェル・マンセル	ウィリアムズ・ルノー	1'14.822	+0.781
4	6	リカルド・パトレーゼ	ウィリアムズ・ルノー	1'15.057	+1.016
5	20	ネルソン・ピケ	ベネトン・フォード	1'15.291	+1.250
6	19	ミハエル・シューマッハ	ベネトン・フォード	1'15.508	+1.467
7	28	ジャン・アレジ	フェラーリ	1'15.545	+1.504
8	27	ジャンニ・モルビデリ	フェラーリ	1'16.203	+2.162
9	4	ステファノ・モデナ	ティレル・ホンダ	1'16.253	+2.212
10	23	ピエルルイジ・マルティニ	ミナルディ・フェラーリ	1'16.359	+2.318
11	22	J.J.レート	ダラーラ・ジャッド	1'16.871	+2.830
12	33	アンドレア・デ・チェザリス	ジョーダン・フォード	1'17.050	+3.009
13	21	エマニュエル・ピロ	ダラーラ・ジャッド	1'17.342	+3.301
14	15	マウリシオ・グージェルミン	レイトンハウス・イルモア	1'17.344	+3.303
15	9	ミケーレ・アルボレート	フットワーク・フォード	1'17.355	+3.314
16	32	アレッサンドロ・ザナルディ	ジョーダン・フォード	1'17.362	+3.321
17	8	マーク・ブランデル	ブラバム・ヤマハ	1'17.365	+3.324
18	24	ロベルト・モレノ	ミナルディ・フェラーリ	1'17.639	+3.598
19	34	ニコラ・ラリーニ	ランボ・ランボルギーニ	1'17.936	+3.895
20	25	ティエリー・ブーツェン	リジェ・ランボルギーニ	1'17.969	+3.958
21	12	ジョニー・ハーバート	ロータス・ジャッド	1'18.091	+4.050
22	26	エリック・コマス	リジェ・ランボルギーニ	1'18.112	+4.071
23	10	アレックス・カフィ	フットワーク・フォード	1'18.157	+4.116
24	3	中嶋なかじま悟さとる	ティレル・ホンダ	1'18.216	+4.175
25	11	ミカ・ハッキネン	ロータス・ジャッド	1'18.271	+4.230
26	16	カール・ヴェンドリンガー	レイトンハウス・イルモア	1'18.282	+4.241
DNQ	30	鈴木すずき亜あ久里くさと	ローラ・フォード	1'18.393	+4.352
DNQ	7	マーティン・ブランドル	ブラバム・ヤマハ	1'18.855	+4.814
DNQ	35	エリック・ヴァン・デ・ポール	ランボ・ランボルギーニ	1'19.000	+4.959
DNQ	29	ベルトラン・ガショー	ローラ・フォード	1'19.274	+5.233

決勝けっしょう結果けっか

順位じゅんい	No	ドライバー	コンストラクタ	周回しゅうかい	タイム/リタイア	グリッド	ポイント
1	1	アイルトン・セナ	マクラーレン・ホンダ	14	24'34.899	1	5
2	5	ナイジェル・マンセル	ウィリアムズ・ルノー	14	+ 1.259	3	3
3	2	ゲルハルト・ベルガー	マクラーレン・ホンダ	14	+ 5.120	2	2
4	20	ネルソン・ピケ	ベネトン・フォード	14	+ 30.103	5	1.5
5	6	リカルド・パトレーゼ	ウィリアムズ・ルノー	14	+ 50.537	4	1
6	27	ジャンニ・モルビデリ	フェラーリ	14	+ 51.069	8	0.5
7	21	エマニュエル・ピロ	ダラーラ・ジャッド	14	+ 52.361	13
8	33	アンドレア・デ・チェザリス	ジョーダン・フォード	14	+ 1'00.431	12
9	32	アレッサンドロ・ザナルディ	ジョーダン・フォード	14	+ 1'15.567	16
10	4	ステファノ・モデナ	ティレル・ホンダ	14	+ 1'20.370	9
11	12	ジョニー・ハーバート	ロータス・ジャッド	14	+ 1'22.073	21
12	22	J.J.レート	ダラーラ・ジャッド	14	+ 1'38.519	11
13	9	ミケーレ・アルボレート	フットワーク・フォード	14	+ 1'39.303	15
14	15	マウリシオ・グージェルミン	レイトンハウス・イルモア	13	+1 Lap	14
15	10	アレックス・カフィ	フットワーク・フォード	13	+1 Lap	23
16	24	ロベルト・モレノ	ミナルディ・フェラーリ	13	+1 Lap	18
17	8	マーク・ブランデル	ブラバム・ヤマハ	13	+1 Lap	17
18	26	エリック・コマス	リジェ・ランボルギーニ	13	+1 Lap	22
19	11	ミカ・ハッキネン	ロータス・ジャッド	13	+2 Laps	25
20	16	カール・ヴェンドリンガー	レイトンハウス・イルモア	12	+2 Laps	26
Ret	23	ピエルルイジ・マルティニ	ミナルディ・フェラーリ	8	スピンアウト	10
Ret	19	ミハエル・シューマッハ	ベネトン・フォード	5	スピンアウト	6
Ret	28	ジャン・アレジ	フェラーリ	5	クラッシュ	7
Ret	34	ニコラ・ラリーニ	ランボ・ランボルギーニ	5	スピンアウト	19
Ret	25	ティエリー・ブーツェン	リジェ・ランボルギーニ	5	クラッシュ	20
Ret	3	中嶋なかじま悟さとる	ティレル・ホンダ	4	スピンアウト	24
DNQ	30	鈴木すずき亜あ久里くさと	ローラ・フォード
DNQ	7	マーティン・ブランドル	ブラバム・ヤマハ
DNQ	35	エリック・ヴァン・デ・ポール	ランボ・ランボルギーニ
DNQ	29	ベルトラン・ガショー	ローラ・フォード
DNPQ	14	ガブリエル・タルキーニ	フォンドメタル・フォード
DNPQ	31	服部はっとり尚貴なおき	コローニ・フォード

• DNQは予選よせん落おち、DNPQは予備よび予選よせん落おち

脚注きゃくちゅう

前まえ戦せん 1991年ねん日本にっぽんグランプリ	FIA F1世界せかい選手権せんしゅけん 1991年ねんシーズン
前回ぜんかい開催かいさい 1990年ねんオーストラリアグランプリ	オーストラリアグランプリ	次回じかい開催かいさい 1992年ねんオーストラリアグランプリ