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1984ねんモナコグランプリ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
モナコの旗 1984ねんモナコグランプリ
レース詳細しょうさい
日程にってい 1984ねんシーズンだい6せん
決勝けっしょう開催かいさい 6月3にち
開催かいさい モンテカルロ市街地しがいちコース
モナコ モンテカルロ
コースちょう 3.312km
レース距離きょり 31しゅう(102.672km) 大雨おおあめによる赤旗あかはた終了しゅうりょう
決勝けっしょう天候てんこう あめ(ウェット)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1'22.661
ファステストラップ
ドライバー ブラジル アイルトン・セナ
タイム 1'54.334(Lap 24)
決勝けっしょう順位じゅんい
優勝ゆうしょう
2
3

1984ねんモナコグランプリは、1984ねんF1世界せかい選手権せんしゅけんだい6せんとして、1984ねん6月3にちモンテカルロ市街地しがいちコース決勝けっしょうレースが開催かいさいされた。1984ねん選手権せんしゅけん唯一ゆいいつのウェットレースとなった。

概要がいよう[編集へんしゅう]

モナコグランプリの決勝けっしょうレースのグリッドは20だい予選よせん参加さんか27だいのうち7だい予選よせんちとなることを意味いみしていた。

予選よせんではアラン・プロストが1'22.661のタイムでマクラーレン移籍いせきはつのポールポジション獲得かくとく。2番手ばんてにロータスのマンセル。3,4番手ばんてにフェラーリの2だい。5,6番手ばんてにルノーの2だい。プロストとこのとし選手権せんしゅけんあらそうことになるニキ・ラウダは8。アイルトン・セナは13となる。ステファン・ベロフがノンターボぜい唯一ゆいいつ予選よせん通過つうかとなった。

予選よせん走行そうこうちゅうに、ティレルのマーティン・ブランドルがタバコ・コーナーではげしいクラッシュをきっする。ブランドルは大破たいはしたマシンのコックピットによこたわったが、おおきな怪我けがはなかった。F1のメディカルチーフ、シド・ワトキンス教授きょうじゅは、ブランドルがどのようにしてピットにもどったのかおもせなかったことを確認かくにんし、かれにスペアカーにって予選よせんもどらないよう決定けっていくだした[1]

はげしいあめなか開催かいさいされた決勝けっしょうレースは、F1の歴史れきしじょうもっと論争ろんそうまとになったレースの1つで、すくなくとも2人ふたりのニュースターが誕生たんじょうした。アラン・プロストはモナコでの4勝利しょうりのうち、最初さいしょ勝利しょうりおさめた。

あめのためレース開始かいしは45ふんおくれとなった。ポールシッターのプロストがかいしんのスタートをめレースをリードする。2番手ばんてにマンセル。フェラーリのルネ・アルヌーとルノーのデレック・ワーウィックがサン・デボーテで接触せっしょくし、ワーウィックのマシンが外側そとがわのフェンスにさり、チームメイトのパトリック・タンベイの進路しんろふさいでしまう。両者りょうしゃあし怪我けがうインシデントとなる。ワーウィックは軽傷けいしょうだった。タンベイはカーボンファイバーのモノコックをけたサスペンションによってあし重傷じゅうしょうい、つぎせんのカナダグランプリを欠場けつじょうすることとなった。

プロストは9しゅうにエンジンのミスファイアで、マンセルに首位しゅいわたす。マンセルは1しゅう2びょう前後ぜんこうのペースでプロストをはなしたが、その6しゅうカジノ・スクエアでマシンをすべらせリアウイングをウォールにヒットさせてしまう。ミラボーでプロストにわされたマンセルはスピン。レースからリタイアした。

レースはふたたびプロストがリードし、ラウダはアルヌーをパスした。おなじくセナもすぐにアルヌーをパスした。13スタートのセナは、このとしがF1はつ参戦さんせん性能せいのうおとるトールマンで、のち伝説でんせつとなる雨天うてんはやさをせていた。29しゅうにプロストはレースのスチュワードにって、レースの中止ちゅうしうったえた。かれのマクラーレンのカーボンブレーキは十分じゅうぶんあたたまらず、ブレーキのバランスにくるしんでいた。おな問題もんだいかかえていたラウダは、23しゅうにカジノ・スクエアでスピンしレースをえた。31しゅうにフィニッシュラインを通過つうかしたさいふたたびプロストはった。

競技きょうぎ委員いいんのジャッキー・イクスが、レースを続行ぞっこうするにはコンディションがわるすぎると判断はんだんしたため、32しゅうわりにレッドフラッグがられた。セナはスローダウンしたプロストのマクラーレンをフィニッシュラインの手前てまえいたが、カウントされる順位じゅんいすべてのドライバーが最後さいごのラップをえた時点じてんからのラップであり、31しゅう時点じてんではプロストがまだリードしていた。スポーツカーレースでロスマンズ・ポルシェのリードドライバーをつとめていたイクスが、ポルシェエンジン搭載とうさいのマクラーレンにるプロストに有利ゆうり判断はんだんをしたので、この中止ちゅうし物議ぶつぎかもした。

規定きてい周回しゅうかいすうの75%を消化しょうかしていれば、フルポイントがあたえられ、プロストはハーフレースでの4.5ポイントではなく、1であれば9ポイント、2であれば6ポイントをることができた。プロストは最終さいしゅうてきに、ニキ・ラウダにわずか0.5ポイントでチャンピオンをのがすこととなる。ハーフポイント規定きてい適用てきよう1975ねんオーストリアGP以来いらいとなった。

セナとマンセルだけが、トップ集団しゅうだんはしったあたらしいドライバーではなかった。このレースで唯一ゆいいつNAしゃはしっていたステファン・ベロフは3でフィニッシュし、プロストとセナにせまった。ベロフはティレルで予選よせんさい後尾こうび20からのスタートだった。さい後尾こうびからの3獲得かくとくは、かれみじかいキャリアのなか際立きわだった成績せいせきだったが、ティレルのレギュレーション違反いはんにより失格しっかくとなってしまった。3にはアルヌーががった。

アイルトン・セナがF1でファステストラップを記録きろくしたのは、このレースがはじめてだった。

予選よせん結果けっか[編集へんしゅう]

順位じゅんい No ドライバー コンストラクタ タイム
1 7 フランスの旗 アラン・プロスト マクラーレンTAG 1'22.661
2 12 イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ロータスルノー 1'22.752 +0.091
3 28 フランスの旗 ルネ・アルヌー フェラーリ 1'22.935 +0.274
4 27 イタリアの旗 ミケーレ・アルボレート フェラーリ 1'22.937 +0.276
5 16 イギリスの旗 デレック・ワーウィック ルノー 1'23.237 +0.576
6 15 フランスの旗 パトリック・タンベイ ルノー 1'23.414 +0.753
7 26 イタリアの旗 アンドレア・デ・チェザリス リジェルノー 1'23.578 +0.917
8 8 オーストリアの旗 ニキ・ラウダ マクラーレンTAG 1'23.886 +1.225
9 1 ブラジル ネルソン・ピケ ブラバムBMW 1'23.918 +1.257
10 6 フィンランドの旗 ケケ・ロズベルグ ウィリアムズホンダ 1'24.151 +1.490
11 11 イタリアの旗 エリオ・デ・アンジェリス ロータスルノー 1'24.426 +1.765
12 14 西ドイツの旗 マンフレッド・ヴィンケルホック ATSBMW 1'24.473 +1.812
13 19 ブラジル アイルトン・セナ トールマンハート 1'25.009 +2.348
14 22 イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ アルファロメオ 1'25.101 +2.440
15 2 イタリアの旗 コラード・ファビ ブラバムBMW 1'25.290 +2.629
16 5 フランスの旗 ジャック・ラフィット ウィリアムズホンダ 1'25.719 +3.058
17 25 フランスの旗 フランソワ・エスノー リジェルノー 1'25.815 +3.154
18 20 ベネズエラの旗 ジョニー・チェコット トールマンハート 1'25.872 +3.211
19 24 イタリアの旗 ピエルカルロ・ギンザーニ オゼッラアルファロメオ 1'25.877 +3.216
20 4 西ドイツの旗 ステファン・ベロフ ティレルフォード 1'26.117 +3.456
DNQ 17 スイスの旗 マルク・スレール アロウズフォード 1'26.273 +3.612
DNQ 3 イギリスの旗 マーティン・ブランドル ティレルフォード 1'26.773 +3.712
DNQ 23 アメリカ合衆国の旗 エディ・チーバー アルファロメオ 1'26.471 +3.810
DNQ 18 ベルギーの旗 ティエリー・ブーツェン アロウズBMW 1'26.514 +3.853
DNQ 10 イギリスの旗 ジョナサン・パーマー RAMハート 1'27.458 +4.797
DNQ 21 イタリアの旗 マウロ・バルディ スピリットハート 1'28.360 +5.699
DNQ 9 フランスの旗 フィリップ・アリオー RAMハート 1'29.576 +6.915
  • 上位じょうい20だい予選よせん通過つうか

決勝けっしょう結果けっか[編集へんしゅう]

順位じゅんい No ドライバー チーム 周回しゅうかいすう タイム/リタイア グリッド ポイント
1 7 フランスの旗 アラン・プロスト マクラーレンTAG 31 1:01'07.740 1 4.5
2 19 ブラジル アイルトン・セナ トールマンハート 31 +7.446 13 3
3 28 フランスの旗 ルネ・アルヌー フェラーリ 31 +29.077 3 2
4 6 フィンランドの旗 ケケ・ロズベルグ ウィリアムズホンダ 31 +35.246 10 1.5
5 11 イタリアの旗 エリオ・デ・アンジェリス ロータスルノー 31 +44.439 11 1
6 27 イタリアの旗 ミケーレ・アルボレート フェラーリ 30 +1 Lap 4 0.5
7 24 イタリアの旗 ピエルカルロ・ギンザーニ オゼッラアルファロメオ 30 +1 Lap 19  
8 5 フランスの旗 ジャック・ラフィット ウィリアムズホンダ 30 +1 Lap 16  
DSQ 4 西ドイツの旗 ステファン・ベロフ ティレルフォード 31 失格しっかく 20  
Ret 22 イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ アルファロメオ 24 ステアリング 14  
Ret 8 オーストリアの旗 ニキ・ラウダ マクラーレンTAG 23 スピン 8  
Ret 14 西ドイツの旗 マンフレッド・ヴィンケルホック ATSBMW 22 スピン 12  
Ret 12 イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ロータスルノー 15 スピン 2  
Ret 1 ブラジル ネルソン・ピケ ブラバムBMW 14 電気でんきけい 9  
Ret 25 フランスの旗 フランソワ・エスノー リジェルノー 12 電気でんきけい 17  
Ret 2 イタリアの旗 コラード・ファビ ブラバムBMW 9 電気でんきけい 15  
Ret 20 ベネズエラの旗 ジョニー・チェコット トールマンハート 1 スピン 18  
Ret 16 イギリスの旗 デレック・ワーウィック ルノー 0 接触せっしょく 5  
Ret 15 フランスの旗 パトリック・タンベイ ルノー 0 接触せっしょく 6  
Ret 26 イタリアの旗 アンドレア・デ・チェザリス リジェルノー 0 アクシデント 7  
  • レースは大雨おおあめのため32しゅう赤旗あかはた終了しゅうりょう
  • 規定きてい周回しゅうかいすうの75%を消化しょうかしていないため、あたえられるポイントは従来じゅうらい半分はんぶん
  • No.4は技術ぎじゅつてき重大じゅうだい不正ふせいのためシーズンのぜん記録きろく抹消まっしょう

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ Brundle interview monaco 1984.wmv”. 2019ねん7がつ3にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

まえせん
1984ねんフランスグランプリ
FIA F1世界せかい選手権せんしゅけん
1984ねんシーズン
つぎせん
1984ねんカナダグランプリ
前回ぜんかい開催かいさい
1983ねんモナコグランプリ
モナコの旗 モナコグランプリ 次回じかい開催かいさい
1985ねんモナコグランプリ