略字りゃくじ

日本語にほんご

名詞めいし

略りゃく字じ（りゃくじ）

1. 複雑ふくざつな漢字かんじの点てんや画がを省略しょうりゃくし、簡単かんたんにしたもの。日本にっぽんの新しん字体じたいや中国ちゅうごくの簡体字かんたいじの中なかには略字りゃくじを用もちいているものもある。略字りゃくじ体たい。
   • （例れい）「應おう」→「応おう」、「澁しぶ」→「渋しぶ」、「驛えき」→「駅えき」、「第だい」→「㐧」、「門もん」→「门」、「魚さかな」→「鱼」、「風ふう」→「风」の類るい。
2. 複雑ふくざつな漢字かんじに代用だいようして使つかえる簡単かんたんな別べつの文字もじ。もともとは別べつの字じだが、現在げんざいでは俗字ぞくじとして定着ていちゃくしているものもある。中国ちゅうごくの簡体字かんたいじでは、よく用もちいられる。
   • （例れい）「歳とし」→「才ざい」、「齢よわい」→「令れい」、　「萬まん」→「万まん」、「醫い」→「医い」、　「禦」（防ぼう禦）→「御お」（防御ぼうぎょ）、「聯れん」（関せき聯れん）→「連れん」（関連かんれん）などの類るい。
   • 「正々堂々せいせいどうどう」の「々」も略字りゃくじといえる。

関連かんれん語ご

• 俗字ぞくじ、俗字ぞくじ体たい
• 代だい用字ようじ
• 新しん字体じたい、簡体字かんたいじ
• 々

動詞どうし

活用かつようと結合けつごう例れい

略字りゃくじ-する 動詞どうし活用かつよう表ひょう（日本語にほんごの活用かつよう）

サ行ぎょう変格活用へんかくかつよう
語幹ごかん	未然みぜん形がた	連用形れんようけい	終止しゅうし形がた	連体れんたい形がた	仮定かてい形がた	命令めいれい形がた
略字りゃくじ	し せ さ	し	する	する	すれ	しろ せよ

各かく活用かつよう形がたの基礎きそ的てきな結合けつごう例れい

意味いみ	語形ごけい	結合けつごう
否定ひてい	略字りゃくじしない	未然みぜん形がた + ない
否定ひてい(古風こふう)	略字りゃくじせず	未然みぜん形がた + ず
自発じはつ・受身うけみ 可能かのう・尊敬そんけい	略字りゃくじされる	未然みぜん形がた + れる
丁寧ていねい	略字りゃくじします	連用形れんようけい + ます
過去かこ・完了かんりょう・状態じょうたい	略字りゃくじした	連用形れんようけい + た
い切いきり	略字りゃくじする	終止しゅうし形がたのみ
名詞めいし化か	略字りゃくじすること	連体れんたい形がた + こと
仮定かてい条件じょうけん	略字りゃくじすれば	仮定かてい形がた + ば
命令めいれい	略字りゃくじしろ 略字りゃくじせよ	命令めいれい形がたのみ