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The Scholars : 愛少俊訪友神樂觀　逞風流高會莫愁湖 - Chinese Text Project
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《愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ友とも神しん樂觀らっかん　逞たくまし風流ふうりゅう高だか會かい莫愁湖こ》

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1 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
話はなし說せつ杜もり慎まき卿きょう同どう季き葦あし蕭しょう相しょう交起來らい，極ごく其投合とうごう。當とう晚ばん季き葦あし蕭しょう因いん在ざい城しろ裏うら承うけたまわ恩おん寺作てらさく寓ぐう，看み天てん黑くろ，趕進城じょう去さ了りょう。鮑あわび廷璽跟著杜もり慎まき卿きょう回かい寓ぐう。杜もり慎まき卿きょう買かい酒しゅ與あずか他た喫，就問他た：「這季葦あし兄けい為ため人じん何なん如？」鮑あわび廷璽悉把他た小しょう時じ在ざい向むかい太ふとし爺じい手しゅ裏うら考案こうあん首くび；後來こうらい就娶了りょう向むかい太ふとし爺じい家か王おう總そう管かん的てき孫まご女おんな，便びん是ぜ小しょう的てき內姪女兒じょじ；今年ことし又また是ぜ鹽しお運うん司し荀大老爺ろうや照あきら顧了他た幾いく百ひゃく銀子ぎんす，他た又また在ざい揚あげ州しゅう尤ゆう家か招了女婿じょせい。從したがえ頭あたま至いたり尾お，說せつ了りょう一いち遍へん。杜もり慎まき卿きょう聽了，笑わらい了りょう一笑いっしょう，記き在ざい肚裏とり，就留他た在ざい寓ぐう處しょ歇。夜よる裏うら又また告訴こくそ向むかい太ふとし爺じい待まち他家たけ這一いち番ばん恩情おんじょう，杜もり慎まき卿きょう不ふ勝かち歎息たんそく。又また說せつ到いた他た娶めと了りょう王おう太ふとし太ふとし的てき這些疙瘩事ごと，杜もり慎まき卿きょう大だい笑わらい了りょう一いち番ばん。歇過了りょう一いち夜や。

2 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
次じ蚤のみ，季き葦あし蕭しょう同どう著ちょ王おう府ふ裏うら那な一いち位い宗むね先さき生來せいらい拜はい。進すすむ來らい作さく揖坐下か，宗そう先生せんせい說せつ起おこり在京ざいきょう師し趙ちょう王おう府ふ裏うら同どう王おう、李り七子ななこ唱和しょうわ。杜もり慎まき卿きょう道どう：「鳳おおとり洲しま、于鱗，都みやこ是ただし敝世叔。」又また說せつ到いた宗子むねこ相しょう；杜もり慎まき卿きょう道どう：「宗そう考こう功こう便びん是ぜ先君せんくん的てき同年どうねん。」那な宗むね先生せんせい便びん說せつ同どう宗むね考こう功こう是ぜ一家いっか，還かえ是ぜ弟おとうと兄けい輩やから。杜もり慎まき卿きょう不ふ答こたえ應おう。小しょう廝捧出で茶ちゃ來らい喫了，宗そう先生せんせい別べつ了りょう去さ，留とめ季き葦あし蕭しょう在ざい寓ぐう處しょ談だん談だん。杜もり慎まき卿きょう道どう：「葦あし兄けい，小弟しょうてい最さい厭いや的てき人じん，開口かいこう就是紗しゃ帽ぼう！方かた纔這一位宗先生說到敝年伯，他た便びん說せつ同どう他た是ぜ弟おとうと兄けい！這怕而今敝年伯はく也不要よう這一いち個こ潦にわたずみ倒たおせ的てき兄弟きょうだい！」說せつ著ちょ，就捧上じょう飯めし來らい。正せい待まち喫飯，小しょう廝來稟道：「沈媒婆ばば在外ざいがい回かい老爺ろうや話ばなし。」慎まき卿きょう道どう：「你叫他た進すすむ來らい。何なに妨さまたげ？」小しょう廝出去さ領りょう了りょう沈大腳進來らい。杜もり慎まき卿きょう叫さけべ端はし一張凳子與他在底下坐著。沈大腳問：「這位老爺ろうや？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「這是安やす慶けい季き老爺ろうや。」因いん問とい道どう：「我わが託たく你的怎樣了りょう？」沈大腳道：「正せい是ぜ。十じゅう七老爺把這件事託了我，我が把わ一個南京城走了大半個，因いん老爺ろうや人物じんぶつ生得しょうとく太齊ださい整せい了りょう，料りょう想そう那な將はた就些的てき姑娘くーにゃん配はい不ふ上うえ，不ふ敢來說せつ。如今虧我留とめ神かみ打だ聽，打だ聽得這位姑娘くーにゃん，在ざい花はな牌ぱい樓ろう住じゅう，家いえ裏うら開ひらく著ちょ機き房ぼう，姓せい王おう。姑娘くーにゃん十じゅう二分にぶん的てき人才じんさい，還かえ多た著しる半分はんぶん。今年ことし十じゅう七なな歲さい。不要ふよう說せつ姑娘くーにゃん縹はなだ致，這姑娘むすめ有ゆう個こ兄弟きょうだい，小しょう他た一歲若是粧扮起來，淮清橋きょう有ゆう十じゅう班はん的てき小しょう旦だん，也沒有ゆう一いち個こ賽さい的てき過か他た！也會唱支把わ曲きょく子こ，也會串くし個こ戲おどけ。這姑娘むすめ再さい沒ぼつ有ゆう說せつ的てき，就請老爺ろうや去さ看み。」杜もり慎まき卿きょう道どう：「既すんで然しか如此，也罷。你叫他た收拾しゅうしゅう，我わが明日あした去さ看み。」沈大腳應諾おうだく去さ了りょう。季き葦あし蕭しょう道どう：「恭きょう喜き納おさめ寵ちょう。」杜もり慎まき卿きょう愁著眉まゆ道どう：「先生せんせい，這也為ため嗣續大計たいけい，無む可か奈何いかん。不ふ然しか，我わが做這樣さま事ごと怎的？」季き葦あし蕭しょう道どう：「才子さいし佳人かじん，正ただし宜むべ及時行樂こうらく。先生せんせい怎反如此說せつ？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「葦あし兄けい，這話可か謂いい不知ふち我わが了りょう。我わが太ふと祖そ高だか皇帝こうてい云うん：『我わが若わか不ふ是ぜ婦人ふじん生せい，天下てんか婦人ふじん都と殺ころせ盡つき！』婦人ふじん那な有ゆう一いち個こ好このみ的てき？小弟しょうてい性情せいじょう，是ぜ和わ婦人ふじん隔へだた著しる三間屋就聞見他的臭氣！」

3 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
季き葦あし蕭しょう又また要よう問とい，只見ただみ小しょう廝手裏うら拿著一いち個こ帖じょう子こ，走はし了りょう進しん來らい，說せつ道どう：「外面がいめん有ゆう個こ姓せい郭くるわ的てき蕪かぶら湖人こじん來らい拜はい。」杜もり慎まき卿きょう道どう：「我わが那な裏うら認みとめ得え這個姓せい郭くるわ的てき？」季き葦あし蕭しょう接せっ過か帖じょう子來こらい看み了りょう，道みち：「這就是ぜ寺てら門口かどぐち圖ず書店しょてん的てき郭かく鐵筆てっぴつ。想そう他た是ぜ刻こく了りょう兩方りょうほう圖書としょ來らい拜はい先生せんせい，叫さけべ他た進すすむ來らい坐すわ坐すわ。」杜もり慎まき卿きょう叫さけべ大小だいしょう廝請他た進しん來らい。郭かく鐵筆てっぴつ走はし進すすむ來らい作さく揖，道みち了りょう許多きょた仰おおせ慕的話ばなし，說せつ道どう：「尊みこと府ふ是ぜ一門いちもん三さん鼎かなえ甲かぶと，四よん代だい六ろく尚書しょうしょ。門生もんせい故こ吏，天下あもり都と散ち滿了まんりょう。督とく、撫なで、司つかさ、道みち，在外ざいがい頭あたま做，不ふ計けい其數。管かん家か們出去さ，做的是ぜ九きゅう品ひん雜ざつ職しょく官かん。季き先生せんせい，我わが們自小しょう聽見說せつ的てき：天てん長ちょう杜もり府ふ老おい太ぶと太ふと生なま這位太ふとし老爺ろうや，是ぜ天下でんか第だい一いち個こ才子さいし，轉てん眼め就是一いち個こ狀じょう元もと。」說せつ罷やめ，袖そで子こ裏うら拿出一いち個こ錦にしき盒子，裏面りめん盛もり著ちょ兩方りょうほう圖書としょ，上うえ寫うつし著ちょ「台たい印しるし」，雙手そうしゅ遞將過か來らい。杜もり慎まき卿きょう接せっ了りょう，又また說せつ了りょう些閒話ばなし，起おこり身み送おく了りょう出で去ざ。杜もり慎まき卿きょう回かい來らい，向こう季き葦あし蕭しょう道どう：「他た一見我偏生有這些惡談，卻虧他た訪おとずれ得とく的てき確かく！」季き葦あし蕭しょう道どう：「尊みこと府ふ之の事こと，何人なんにん不知ふち？」

4 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
當とう下した收拾しゅうしゅう酒しゅ，留とめ季き葦あし蕭しょう坐すわ。擺上酒しゅ來らい，兩人りょうにん談だん心しん。季き葦あし蕭しょう道どう：「先生せんせい生平おいだいら有山ありやま水すい之の好こう麼？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「小弟しょうてい無む濟すみ勝之かつゆき具ぐ，就登山とざん臨水，也是勉強べんきょう。」季き葦あし蕭しょう道どう：「絲竹いとたけ之の好こう有ゆう的てき？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「偶一聽いっちょう之の，可也かなり；聽久了りょう，也覺嘈嘈雜ざつ雜ざつ，聒耳得とく緊。」又また喫了幾いく杯はい酒しゅ，杜もり慎まき卿きょう微醉びすい上じょう來き，不覺ふかく長歎ちょうたん了りょう一いち口くち氣道きどう：「葦あし兄けい！自じ古こ及今，人にん都と打だ不破ふわ的てき是ぜ個こ『情じょう』字じ！」季き葦あし蕭しょう道どう：「人情にんじょう無む過か男女だんじょ，方ぽう纔吾兄けい說せつ非ひ是ぜ所しょ好このみ。」杜もり慎まき卿きょう笑わらい道どう：「長兄ちょうけい，難なん道みち人情にんじょう只ただ有ゆう男女だんじょ麼？朋友ほうゆう之の情じょう，更さら勝しょう於男女だんじょ！你不看み別べつ的てき，只ただ有ゆう鄂君繡被的てき故事こじ。據よりどころ小弟しょうてい看み來らい，千古只有一個漢哀帝要禪天下與董賢，這個獨得どくとく情じょう之の正せい；便びん堯舜揖讓，也不過か如此。可か惜無人じん能のう解かい！」季き葦あし蕭しょう道どう：「是ぜ了りょう，吾われ兄けい生平おいだいら可か曾遇著ちょ一個知心情人麼？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「假かり使つかい天下でんか有ゆう這樣一いち個人こじん，又また與あずか我わが同どう生なま同どう死し，小弟しょうてい也不得とく這樣多た愁善病びょう！只ただ為ため緣えん慳分淺あさ，遇ぐう不ふ著ちょ一いち個こ知己ちき，所以ゆえん對たい月がつ傷きず懷なつけ，臨風りんぷう灑淚！」季き葦あし蕭しょう道どう：「要よう這一いち個こ，還かえ當とう梨園りえん中ちゅう求もとめ之これ。」杜もり慎まき卿きょう道どう：「葦あし兄けい，你這話ばなし更さら外行そとゆき了りょう。比ひ如要在ざい梨園りえん中ちゅう求もとめ，便びん是ぜ愛あい女色じょしょく的てき要よう於青樓ろう中ちゅう求もとめ一いち個こ情じょう種しゅ，豈あに不ふ大だい錯？這事要よう相しょう遇ぐう于心腹ばら之の間あいだ，相そう感かん於形骸けいがい之の外そと，方ぽう是ぜ天下でんか第だい一等いっとう人じん！」又また拍はく膝ひざ嗟歎さたん道どう：「天下てんか終おわり無む此一いち人にん，老ろう天てん就肯辜負我わが杜もり慎まき卿きょう萬斛ばんこく愁腸，一身いっしん俠骨！」說せつ著ちょ，掉下淚なみだ來らい。季き葦あし蕭しょう暗くら道どう：「他た已やめ經けい著ちょ了りょう魔ま了りょう，待まて我わが且耍他た一いち耍。」因いん說せつ道どう：「先生せんせい，你也不要ふよう說せつ天下てんか沒ぼつ有ゆう這個人じん。小弟しょうてい曾遇見み一いち個こ少年しょうねん，不ふ是ぜ梨園りえん，也不是ぜ我輩わがはい，是ぜ一いち個こ黃き冠かんむり。這人生得しょうとく飄逸ひょういつ風流ふうりゅう，確かく又また是これ個こ男おとこ美び，不ふ是ぜ像ぞう個こ婦人ふじん。我わが最さい惱人稱贊しょうさん美び男子だんし，動どう不動ふどう說せつ像ぞう個こ女人にょにん。這最可か笑わらい！如果要よう像ぞう女人にょにん，不ふ如去看み女人にょにん了りょう！天下てんか原げん另有一いち種しゅ男おとこ美び，只ただ是ぜ人じん不知ふち道どう！」杜もり慎まき卿きょう拍はく著ちょ案あん道どう：「只ただ一いち句く話ばなし該圈了りょう！你且說せつ這人怎的？」季き葦あし蕭しょう道どう：「他た如此妙みょう品ひん，有ゆう多少たしょう人じん想そう物色ぶっしょく他た的てき，他た卻輕易けいい不ふ肯同人じん一笑いっしょう，卻又愛あい才ざい的てき緊。小弟しょうてい因いん多た了りょう幾いく歲さい年紀としのり，在ざい他た面前めんぜん，自覺じかく形がた穢けがれ，所以ゆえん不ふ敢癡心こころ想そう著ちょ相しょう與あずか他ほか。長兄ちょうけい，你會會かい這個人じん，看み是ぜ如何いか？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「你幾時じ去さ同どう他た來らい？」季き葦あし蕭しょう道どう：「我わが若わか叫さけべ得え他ほか來き，又また不ふ作為さくい奇き了りょう。須是長兄ちょうけい自己じこ去さ訪おとずれ著しる他ほか。」杜もり慎まき卿きょう道どう：「他た住じゅう在ざい那な裏うら？」季き葦あし蕭しょう道どう：「他た在ざい神樂かぐら觀かん。」杜もり慎まき卿きょう道どう：「他姓たせい甚麼いんも？」季き葦あし蕭しょう道どう：「姓名せいめい此時還かえ說せつ不ふ得とく：若わか泄漏了りょう機關きかん，傳つて的てき他た知道ともみち，躲開了りょう，你還是ぜ會かい不ふ著ちょ。如今我が把わ他た的てき姓名せいめい寫うつし了りょう，包つつみ在ざい一いち個こ紙し包子かねこ裏うら，外面がいめん封ふう好このみ，交與你；你到了りょう神樂かぐら觀かん門口かどぐち，纔許拆開來らい看み；看過かんか就進去さ找，一いち找就找著的てき。」杜もり慎まき卿きょう笑わらい道どう：「這也罷やめ了りょう。」當とう下した季き葦あし蕭しょう走はし進すすむ房ぼう裏うら，把わ房ぼう門もん關上せきじょう了りょう，寫うつし了りょう半日はんにち，封ふう得とく結ゆい結實けつじつ實み，封ふう面めん上じょう草くさ個こ「敕令」二に字じ，拿出來でき遞與他た，說せつ道どう：「我わが且別過か罷やめ。俟明日び會かい遇ぐう了りょう妙みょう人じん，我わが再來さいらい賀が你。」說せつ罷やめ，去さ了りょう。

5 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
杜もり慎まき卿きょう送おく了りょう回かい來らい，向こう大小だいしょう廝道：「你明日び早はや去さ回かい一聲沈大腳，明日あした不ふ得とく閒あいだ到いた花はな牌ぱい樓ろう去さ看み那な家か女兒じょじ，要よう到いた後日ごじつ纔去。明あかり早はや叫さけべ轎夫，我わが要よう到いた神樂かぐら觀み去ざ看み朋友ほうゆう。」吩咐已やめ畢，當とう晚ばん無事ぶじ。次つぎ早さ起おこり來らい，洗あらい臉，擦こす肥こえ皂，換かわ了りょう一いち套新衣服いふく，遍へん身み多た薰かおる了りょう香が，將はた季き葦あし蕭しょう寫うつし的てき紙し包子かねこ放ひ在ざい袖そで裏うら，坐すわ轎子，一直來到神樂觀。將はた轎子落在門口かどぐち，自己じこ步ふ進しん山門さんもん，袖そで裏うら取出とりで紙し包つつみ來らい拆開一いち看み，上うえ寫うつし道どう：
「至いたり北きた廊ろう盡つき頭あたま一いち家いえ桂かつら花道かどう院いん，問もん揚あげ州しゅう新來しんらい道どう友とも來らい霞かすみ士し便びん是ぜ。」

6 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
杜もり慎まき卿きょう叫さけべ轎夫伺候しこう著ちょ，自己じこ曲きょく曲きょく折折おりおり走はし到いた裏面りめん，聽得裏面りめん一派いっぱ鼓こ樂らく之の聲こえ，就在前面ぜんめん一いち個こ斗と姆閣。那な閣かく門もん大開おおひらき，裏面りめん三間みつま敞たかし廳ちょう。中間ちゅうかん坐すわ著しる一いち個こ看み陵りょう的てき太ふとし監かん，穿ほじ著しる蟒袍，左邊さへん一路板凳上坐著十幾人唱生旦的戲子，右邊うへん一路板凳上坐著七八個少年的小道士，正せい在ざい那な裏うら吹唱取樂らく。杜もり慎まき卿きょう心裏しんり疑惑ぎわく：「莫不是ぜ來らい霞かすみ士し也在這裏面めん？」因いん把わ小道こみち士し一いち個個ここ的てき都と看過かんか來らい，不ふ見み一いち個こ出色しゅっしょく的てき。又また回かい頭あたま來らい看み看み這些戲おどけ子こ，也平常へいじょう。又また自じ心裏しんり想そう道どう：「來らい霞かすみ士し他た既すんで是ぜ自己じこ愛惜あいせき，他た斷だん不ふ肯同了りょう這般しゃはん人じん在ざい此。我わが還かえ到いた桂かつら花はな院いん裏うら去さ問とい。」來らい到いた桂かつら花道かどう院いん，敲開了りょう門もん，道人どうじん請在樓ろう下か坐すわ著ちょ。杜もり慎まき卿きょう道どう：「我わが是ぜ來らい拜はい揚あげ州しゅう新しん到來とうらい老爺ろうや的てき。」道人どうじん道どう：「來らい爺じい在ざい樓ろう上じょう。老爺ろうや請坐。我わが去さ請他下か來らい。」道人どうじん去さ了りょう一いち會かい，只見ただみ樓ろう上じょう走はし下しも一個肥胖的道士來，頭とう戴道冠かんむり，身み穿ほじ沉香色しょく直ちょく裰，一副油晃晃的黑臉，兩りょう道重みちしげ眉まゆ，一いち個こ大鼻おおはな子こ，滿まん腮鬍鬚ひげ，約やく有ゆう五ご十じゅう多た歲とし的てき光景こうけい。那な道士どうし下か來らい作さく揖奉坐すわ，請問：「老爺ろうや尊みこと姓せい貴き處しょ？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「敝處天てん長ちょう，賤姓杜もり。」那な道士どうし道どう：「我わが們桃源げん旂領的てき天てん長ちょう杜もり府ふ的てき本ほん錢ぜに，就是老爺ろうや尊みこと府ふ？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「便びん是ぜ。」道士どうし滿まん臉堆下か笑わらい來らい，連れん忙せわし足あし恭きょう道どう：「小道こみち不知ふち老爺ろうや到いた省はぶけ，就該先さき來らい拜謁はいえつ，如何いか反はん勞ろう老爺ろうや降臨こうりん？」忙せわし叫さけべ道人どうじん快かい煨新鮮茶來らい，捧ささげ出いずる果はて碟來。

7 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
杜もり慎まき卿きょう心裏しんり想そう：「這自然しぜん是ぜ來らい霞かすみ士し的てき師父しふ。」因いん問とい道どう：「有ゆう位い來らい霞かすみ士し，是ぜ令れい徒と？令孫れいそん？」那な道士どうし道どう：「小道こみち就是來らい霞かすみ士し。」杜もり慎まき卿きょう喫了一驚いっきょう，說せつ道どう：「哦！你就是ぜ來らい霞かすみ士し！」自己じこ心裏しんり忍にん不ふ住じゅう，拿衣袖そで掩著口こう笑わらい。道士どうし不知ふち道どう甚麼いんも意思いし，擺上果はて碟來，殷いん勤つとむ奉たてまつ茶ちゃ，又また在ざい袖そで裏うら摸出一いち卷かん詩し來らい請教。慎まき卿きょう沒ぼつ奈何いかん，只ただ得とく勉強べんきょう看み了りょう一いち看み，喫了兩りょう杯はい茶ちゃ，起おこり身み辭じ別べつ。道士どうし定てい要よう拉ひしげ著ちょ手しゅ送出そうしゅつ大門おおもん，問もん明あきら了りょう：「老爺ろうや下か處しょ在ざい報恩寺ほうおんじ，小道こみち明日あした要よう到いた尊みこと寓ぐう著ちょ實じつ盤ばん桓幾日び！」送おく到いた門外もんがい，看み著しる上うえ了りょう轎子，方ぽう纔進去さ了りょう。杜もり慎まき卿きょう上うえ了りょう轎，一路いちろ忍しのぶ笑えみ不ふ住じゅう，心裏しんり想そう：「季き葦あし蕭しょう這狗頭あたま，如此胡えびす說せつ！」

8 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
回かい到いた下しも處しょ，只見ただみ下か處しょ小しょう廝說：「有ゆう幾いく位い客きゃく在ざい裏面りめん。」杜もり慎まき卿きょう走はし進すすむ去さ，卻是蕭しょう金きん鉉同辛からし東之ひがしの、金きむ寓ぐう劉りゅう、金きむ東ひがし崖がけ來らい拜はい。辛からし東ひがし之の送おく了りょう一いち幅ぶく大字だいじ，金きむ寓ぐう劉りゅう送おく了一りょういち副ふく對たい子こ，金きむ東ひがし崖がけ把わ自己じこ纂的《四書ししょ講こう章あきら》送おく來らい請教。作さく揖坐下か，各人かくじん敘了來歷らいれき。，喫過茶ちゃ，告別こくべつ去さ了りょう。杜もり慎まき卿きょう鼻はな子こ裏うら冷笑れいしょう了りょう一聲いっせい，向こう大小だいしょう廝說道どう：「一個當書辦的人都跑了回來講究《四書ししょ》！聖賢せいけん可か是ぜ這樣人じん講こう的てき！」正せい說せつ著ちょ，宗そう老爺ろうや家か一個小廝拿著一封書子送一幅行樂圖來求題。杜もり慎まき卿きょう只ただ覺さとし得とく可か厭いや，也只得とく收おさむ下か，寫うつし回かい書しょ打だ發はつ那な小しょう廝去了りょう。次つぎ日び便びん去さ看み定てい了りょう妾わらわ，下した了りょう插定，擇よ三さん日にち內過門もん，便びん忙せわし著ちょ搬河房ぼう裏うら娶めと妾わらわ去さ了りょう。

9 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
次つぎ日び，季き葦あし蕭しょう來らい賀が，杜もり慎まき卿きょう出來でき會かい。他た說せつ道どう：「咋晚如夫人じん進しん門もん，小弟しょうてい不ふ曾來鬧房，今日きょう賀が遲おそ有罪ゆうざい！」杜もり慎まき卿きょう道どう：「昨晚さくばん我わが也不曾備席せき，不ふ曾奉請。」季き葦あし蕭しょう笑わらい道どう：「前日ぜんじつ你得見み妙みょう人じん麼？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「你這狗いぬ頭あたま！該記著ちょ一いち頓ひたぶる肥こえ打だ！但ただし是ぜ你的事ごと還かえ做的不ふ俗ぞく，所以ゆえん饒にょう你！」季き葦あし蕭しょう道どう：「怎的該打？我わが原はら說せつ是ぜ美男びなん，原はら不ふ是ぜ像ぞう個こ女人にょにん。你難道どう看み的てき不ふ是ぜ？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「這就真正しんせい打だ了りょう！」正せい笑えみ著ちょ，只見ただみ來らい道士どうし同どう鮑あわび廷璽一齊走進來賀喜，兩人りょうにん越えつ發はつ忍にん不ふ住じゅう笑わらい。杜もり慎まき卿きょう搖ゆら手しゅ叫さけべ季き葦あし蕭しょう不要ふよう笑わらい了りょう。四よん人にん作さく揖坐下か，杜もり慎まき卿きょう留とめ著ちょ喫飯。喫過了りょう飯めし，杜もり慎まき卿きょう說せつ起おこり那な日在ひあり神樂かぐら觀かん看み見み斗と姆閣一いち個こ太ふとし監かん，左邊さへん坐すわ著ちょ戲おどけ子こ，右邊うへん坐すわ著しる道士どうし，在ざい那な裏うら吹唱作樂さくら。季き葦あし蕭しょう道どう：「這樣快活かいかつ的てき事こと，偏へん與あずか這樣人じん受用じゅよう，好こう不可ふか恨！」杜もり慎まき卿きょう道どう：「葦あし蕭しょう兄けい，我わが倒たおせ要よう做一いち件けん希まれ奇き的てき事こと，和かず你商議しょうぎ。」季き葦あし蕭しょう道どう：「甚麼いんも希まれ奇き事ごと？」

10 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
杜もり慎まき卿きょう問とい鮑あわび廷璽道どう：「你這門もん上じょう和わ橋きょう上じょう共有きょうゆう多少たしょう戲おどけ班はん子こ？」鮑あわび廷璽道どう：「一いち百ひゃく三さん十じゅう多た班はん。」杜もり慎まき卿きょう道どう：「我わが心裏しんり想そう做一いち個こ勝かち會かい，擇一たくいつ個こ日子にっし，撿一いち個こ極大きょくだい的てき地方ちほう，把わ這一百幾十班做旦腳的都叫了來，一個人做一齣戲。我わが和わ葦あし兄けい在ざい旁つくり邊べ看み著ちょ，記き清せい了りょう他た們身段だん、模樣もよう，做個暗號あんごう，過か幾いく日にち評ひょう他た個こ高下こうげ，出で一いち個こ榜，把わ那な色しょく藝げい雙そう絕ぜっ的てき取と在ざい前列ぜんれつ，貼は在ざい通つう衢。但ただし這些人じん不ふ好こう白しろ傳でん他た，每まい人ひと酬むくい他た五ご錢ぜに銀子ぎんす，荷に包つつみ一いち對つい，詩し扇おうぎ一いち把わ。這頑法ほう好こう麼？」季き葦あし蕭しょう跳とべ起おこり來らい道どう：「有ゆう這樣妙みょう事ごと，何なに不ふ早はや說せつ！可か不要ふよう把わ我わが樂らく死し了りょう！」鮑あわび廷璽笑わらい道どう：「這些人じん，讓ゆずる門下もんか去さ傳つて。他た每ごと人じん又また得え五ご錢ぜに銀子ぎんす；將來しょうらい老爺ろうや們替他た取と了りょう出來でき，寫うつし在ざい榜上，他た又また出で了りょう名めい。門下もんか不ふ好このみ說せつ，那な取と在ざい前面ぜんめん的てき，就是相しょう與あずか大老たいろう官かん，也多相しょう與あずか出で幾いく個こ錢ぜに來らい。他た們聽見み這話，那な一個不滾來做戲！」來らい道士どうし拍はく著ちょ手しゅ道どう：「妙みょう！妙みょう！道士どうし也好見み個こ識面！不知ふち老爺ろうや們那日び可か許もと道士どうし來らい看み？」杜もり慎まき卿きょう道どう：「怎麼不ふ許もと？但ただし凡朋友ほうゆう相知おうち，都と要請ようせい了りょう到いた席せき。」季き葦あし蕭しょう道どう：「我わが們而今いま先さき商議しょうぎ是これ個こ甚麼いんも地方ちほう。」鮑あわび廷璽道どう：「門下もんか在ざい水みず西門にしもん住じゅう，水みず西門にしもん外がい最さい熟じゅく。門下もんか去さ借か莫愁湖みずうみ的てき湖みずうみ亭てい。那な裏うら又また寬ひろし敞たかし，又また涼すずし快かい。」葦あし蕭しょう道どう：「這些人じん是ぜ鮑あわび姑しゅうと老爺ろうや去さ傳つて，不ふ消けし說せつ

11 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
了りょう，我わが們也要よう出で一いち個こ知ち單たん。定てい在ざい甚日子こ？」道士どうし道どう：「而今是ぜ四よん月がつ二に十じゅう頭とう，鮑あわび老ろう爹去傳でん幾いく日にち，及到傳でん齊ひとし了りょう，也得十じゅう來らい天てん功夫いさお，──竟是五ご月がつ初はつ三さん罷やめ。」杜もり慎まき卿きょう道どう：「葦あし兄けい，取と過か一いち個こ紅べに全ぜん帖じょう來らい，我わが念ねん著ちょ，你寫。」季き葦あし蕭しょう取と過か帖じょう來らい，拿筆在ざい手て。慎まき卿きょう念ねん道どう：
「安あん慶けい季き葦あし蕭しょう，天てん長ちょう杜もり慎まき卿きょう，擇よ于五ご月がつ初はつ三さん日にち，莫愁湖みずうみ湖みずうみ亭てい大會たいかい。通つう省しょう梨園りえん子弟してい各かく班はん願ねがい與あずか者しゃ，書名しょめい畫が知ち，屆とどけ期き齊ひとし集あつまり湖こ亭てい，各かく演えんじ雜劇ざつげき。每まい位い代だい轎馬五ご星ほし，荷に包つつめ、詩し扇おうぎ、汗あせ巾はば三さん件けん。如果色しょく藝げい雙そう絕ぜっ，另有表ひょう禮れい獎賞。風雨ふうう無む阻。特とく此預傳でん。」

12 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
寫うつし畢，交與鮑あわび廷璽收おさむ了りょう。又また叫さけべ小しょう廝到店てん裏うら取と了りょう百ひゃく十じゅう把わ扇子せんす來らい。季き葦あし蕭しょう，杜もり慎まき卿きょう，來らい道士どうし，每まい人ひと分ぶん了りょう幾いく十じゅう把わ去さ寫うつし，便びん商量しょうりょう請這些客。季き葦あし蕭しょう拿一張紅紙鋪在面前，開ひらき道どう：宗そう先生せんせい、辛からし先生せんせい、金きむ東ひがし崖がけ先生せんせい、金きむ寓ぐう劉りゅう先生せんせい、蕭しょう金きん鉉先生せんせい、諸しょ葛かずら先生せんせい、季き先生せんせい、郭かく鐵筆てっぴつ、僧そう宮みや老爺ろうや、來らい道士どうし老爺ろうや、鮑あわび老爺ろうや。連れん兩りょう位い主人しゅじん，共きょう十じゅう三さん位い。就用這兩位い名字みょうじ寫うつし起おこり十じゅう一いち副ふく帖じょう子來こらい。料理りょうり了りょう半日はんにち，只見ただみ娘むすめ子こ的てき兄弟きょうだい王おう留とめ歌か，帶おび了りょう一いち個人こじん，挑著一いち擔東西とうざい──兩りょう隻せき鴨かも，兩りょう隻せき雞，一いち隻せき鵝，一方いっぽう肉にく，八はち色しょく點心てんしん，一いち瓶びん酒しゅ──來らい看み姐あね姐あね。杜もり慎まき卿きょう道どう：「來き的てき正ただし好こう！」他た向こう杜もり慎まき卿きょう見み禮れい。杜もり慎まき卿きょう拉ひしげ住じゅう了りょう細ほそ看み他た時じ，果然かぜん標しめぎ致，他た姐あね姐あね著ちょ實じつ不ふ如他；叫さけべ他た進すすむ去さ見み了りょう姐あね姐あね就出來でき坐すわ。吩咐把わ方かた纔送來らい的てき雞鴨收拾しゅうしゅう出來でき喫酒。他見たけん過か姐あね姐あね，出來でき坐すわ著ちょ。杜もり慎まき卿きょう就把湖みずうみ亭てい做會的てき話ばなし告訴こくそ了りょう他た。留とめ歌道かどう：「有ゆう趣おもむき！那な日び我わが也串一齣ひとこま！」季き葦あし蕭しょう道どう：「豈あに但ただし，今日きょう就要請ようせい教きょう一いち隻せき曲きょく子こ，我わが們聽聽。」王おう留とめ歌か笑わらい了りょう一笑いっしょう。到いた晚ばん捧ささげ上うえ酒しゅ來らい，喫了一いち會かい。鮑あわび廷璽吹笛子こ，來らい道士どうし打だ板いた，王おう留とめ歌唱かしょう了りょう一いち隻せき「『碧雲へきうん天てん，──長ちょう亭ちん餞別せんべつ」。音韻おんいん悠揚ゆうよう，足そく唱了三頓飯時候纔完。眾人喫得大醉たいすい，然しか後ご散ち了りょう。

13 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
到いた初はつ三さん那な日び，發はつ了りょう兩りょう班はん戲おどけ箱ばこ在ざい莫愁湖みずうみ。季き、杜もり二に位い主人しゅじん先さき到いた，眾客也漸漸すすむ的てき來らい了りょう。鮑あわび廷璽領りょう了りょう六ろく七なな十個唱旦的戲子，都と是ぜ單たん上うえ畫が了りょう「知ち」字じ的てき，來らい叩見杜もり少しょう爺じい。杜もり慎まき卿きょう叫さけべ他た們先喫了飯めし，都みやこ裝そう扮ふん起おこり來らい，一個個都在亭子前走過，細ほそ看み一いち番ばん，然しか後こう登場とうじょう做戲。眾戲子こ應諾おうだく去さ了りょう。諸しょ名士めいし看み這湖亭てい時じ，軒けん窗まど四よん起おこり，一轉いってん都と是ぜ湖水こすい圍繞いじょう，微微びび有ゆう點てん薰風くんぷう，吹得波紋はもん如縠。亭ちん子こ外がい一いち條じょう板橋いたばし，戲おどけ子こ裝そう扮ふん了りょう進しん來らい，都と從したがえ這橋上じょう過か。杜もり慎まき卿きょう叫さけべ掩上了りょう中門ちゅうもん，讓ゆずる戲おどけ子こ走はし過か橋はし來らい，一路從回廊內轉去，進しん東ひがし邊べ的てき格子こうし，一直從亭子中間走出西邊的格子去，好こう細細こまごま看み他た們裊娜形容けいよう。

14 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
當とう下した戲おどけ子こ喫了飯めし，一個個裝扮起來，都と是ぜ簇むらが新しん的てき包つつみ頭あたま，極ごく新鮮しんせん的てき褶子，一個個過了橋來，打だ從したがえ亭てい子中こなか間あいだ走去はしりさ。杜もり慎まき卿きょう同どう季き葦あし蕭しょう二に人にん，手て內暗藏ぞう紙し筆ひつ，做了記き認みとめ。少しょう刻こく，擺上酒席しゅせき，打だ動どう鑼鼓，一個人上來做一齣戲。也有やゆう做「請宴」的てき，也有やゆう做「窺醉」的てき，也有やゆう做「借か茶ちゃ」的てき，也有やゆう做「刺とげ虎とら」的てき，紛紛ふんぷん不一ふいつ。後來こうらい王おう留とめ歌か做了一齣ひとこま「思おもえ凡」。到いた晚ばん上じょう，點てん起おこり幾いく百ひゃく盞明角燈かくとう來らい，高高たかだか下下しもじも，照あきら耀如同どう白日はくじつ。歌聲うたごえ縹緲ひょうびょう，直入なおいり雲くも霄。城しろ裏うら那な些做衙門的てき、開ひらき行ゆき的てき、開ひらき字じ號ごう店てん的てき有ゆう錢ぜに的てき人じん，聽見莫愁湖みずうみ大會たいかい，都と來らい僱了湖みずうみ中ちゅう打だ魚さかな的てき船せん，搭了涼りょう篷，掛かけ了りょう燈とう，都と撐到湖こ中ちゅう左右さゆう來らい看み。看み到いた高こう興きょう的てき時候じこう，一いち個個ここ齊ひとし聲こえ喝采かっさい，直ちょく鬧到天明てんめい纔散。那な時じ城門じょうもん已やめ開ひらけ，各自かくじ進しん城じょう去さ了りょう。

15 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
過か了りょう一いち日にち，水みず西門にしもん口こう掛出かけだし一いち張ちょう榜來，上うえ寫うつし：第だい一いち名めい，芳よし林りん班はん小しょう旦だん鄭てい魁いさお官かん；第だい二に名めい，靈れい和わ班はん小しょう旦だん葛かずら來らい官かん；第だい三さん名めい，王おう留とめ歌か。其餘共ども合ごう六ろく十じゅう多た人じん，都と取と在ざい上面うわつら。鮑あわび廷璽拉ひしげ了りょう鄭てい魁いさお官かん到いた杜もり慎まき卿きょう寓ぐう處ところ來見くるみ，當面とうめん叩謝。杜もり慎まき卿きょう又また稱しょう了りょう二に兩りょう金子かねこ，托たく鮑あわび廷璽到銀ぎん匠たくみ店てん裏打うらうち造づくり一いち隻せき金杯きんぱい，上刻じょうこく「艷つや奪だつ櫻桃おうとう」四よん個こ字じ，特とく為ため獎賞鄭てい魁いさお官かん。別べつ的てき都と把わ荷に包つつめ，銀子ぎんす，汗あせ巾はば，詩し扇おうぎ，領りょう了りょう去さ。

16 愛あい少しょう俊しゅん訪おとずれ... :
那な些小旦だん，取と在ざい十じゅう名前なまえ的てき，他た相しょう與あずか的てき大老たいろう官かん來らい看み了りょう榜，都と忻忻得意とくい，也有やゆう拉ひしげ了りょう家か去さ喫酒的てき，也有やゆう買かい了りょう酒しゅ在ざい酒さけ店てん裏うら喫酒慶賀けいが的てき；這個喫了酒しゅ，那な個こ又また來らい喫，足そく喫了三さん四よん天てん的てき賀が酒しゅ。自じ此，傳つて遍へん了りょう水すい西門にしもん，鬧動了りょう淮清橋きょう。這位杜もり十じゅう七なな老爺ろうや，名めい震ふるえ江南こうなん。只ただ因いん這一いち番ばん，有ゆう分ぶん教きょう：風流ふうりゅう才子さいし之の外そと，更さら有ゆう奇人きじん；花はな酒しゅ陶すえ情じょう之の餘よ，復ふく多た韻事いんじ。不知ふち後事こうじ如何いか，且聽下か回かい分解ぶんかい。

URN: ctp:rulin-waishi/30