十二支じゅうにし

十二支じゅうにし（じゅうにし）は、子こ・丑うし・寅とら・卯う・辰たつ・巳み・午うま・未み・申さる・酉とり・戌いぬ・亥いの総称そうしょうである（それぞれ音訓おんくん2通とおりの読よみ方かたがある：下表かひょう参照さんしょう）。十干じっかんを天てん干ひというのに対たいして、十二支じゅうにしを地ち支ささえ（ちし）ともいう。

十二支じゅうにしと太極たいきょくの彫刻ちょうこく。上うえの子こから時計とけい回まわりに下したが午うま。

種類しゅるい

十二支じゅうにしは、「子こ・丑うし・寅とら・卯う・辰たつ・巳み・午うま・未み・申さる・酉とり・戌いぬ・亥い」の12種類しゅるいからなっている。

十二支じゅうにしは戦国せんごく時代じだい（中国ちゅうごく）に作つくられた陰陽いんよう五ご行ぎょう説せつよりもはるかに古ふるい起源きげんをもつので、陰陽いんよう五ご行ぎょう説せつによる説明せつめいは後こう付つけであり、占うらないの道具どうぐとしての設定せっていにすぎない。また十二支じゅうにしを生命せいめい消長しょうちょうの循環じゅんかん過程かていとする説せつもあるが、これは干支えとを幹枝みきえと解釈かいしゃくしたため生しょうじた植物しょくぶつの連想れんそうと、同音どうおん漢字かんじを利用りようした一般いっぱん的てきな語源ごげん俗解ぞっかい手法しゅほうによる後こう漢かん時代じだいの解釈かいしゃくであって、ともに学問がくもん的てきな意味いみはない。

西暦せいれき2024年ねんの十二支じゅうにしは辰たつである。

十二支じゅうにし

各国かっこくでの名称めいしょう

十二支じゅうにし	日本語にほんご		中国ちゅうごく語ご	広東かんとん語ご	台湾たいわん語ご	韓国かんこく語ご	ベトナム語ご	概要がいよう
	音読おんよみ	訓読くんよみ	拼音	粤拼	白話はくわ字じ	ハングル	字じ国語こくご
子こ	シ（漢かん・呉ご）	ね	zǐ	zi2	chú	자 (ja)	tý	「孳」（し：「ふえる」の意味いみ）。 新あたらしい生命せいめいが種子しゅしの中なかに萌きざし始はじめる状態じょうたいを表あらわしているとされる。
丑うし	チュウ（チウ/漢かん・呉ご）	うし	chǒu	cau2	thiú	축 (chuk)	sửu	「紐ひも」（ちゅう：「ひも」「からむ」の意味いみ）。 芽めが種子しゅしの中なかに生しょうじてまだ伸のびることができない状態じょうたいを表あらわしているとされ、 指ゆびをかぎ型がたに曲まげて糸いとを撚ひねったり編あんだりする象形しょうけいともされる。
寅とら	イン（漢かん・呉ご）	とら	yín	jan4	în	인 (in)	dần	「螾」（いん：「動うごく」の意味いみ）。 春はるが来きて草木くさきが生しょうずる状態じょうたいを表あらわしているとされる。
卯う	ボウ（バウ/漢かん）	う	mǎo	maau5	báu	묘 (myo)	mão/mẹo	「冒おかせ」、『史記しき』律りつ書しょによると「茂しげる」（ぼう：「しげる」の意味いみ）。 草木くさきが地面じめんを蔽おおうようになった状態じょうたいを表あらわしているとされる。
辰たつ	シン（漢かん）	たつ	chén	san4	sîn	진 (jin)	thìn	「振ふ」（しん：「ふるう」「ととのう」の意味いみ）。 草木くさきの形かたちが整ととのった状態じょうたいを表あらわしているとされる。
巳み	シ（漢かん・呉ご）	み	sì	zi6	chī	사 (sa)	tỵ	「已やめ」（い：「止やむ」の意味いみ）。 草木くさきの成長せいちょうが極限きょくげんに達たっした状態じょうたいを表あらわしているとされる。
午うま	ゴ（漢かん・呉ご）	うま	wǔ	ng5	ngó͘	오 (o)	ngọ	「忤」（ご：「つきあたる」「さからう」の意味いみ）。 草木くさきの成長せいちょうが極限きょくげんを過すぎ、衰おとろえの兆きざしを見みせ始はじめた状態じょうたいを表あらわしているとされる。
未み	ビ（漢かん）	ひつじ	wèi	mei6	bī	미 (mi)	mùi	「昧」（まい：「暗くらい」の意味いみ）。 植物しょくぶつが鬱蒼うっそうと茂しげって暗くらく覆おおう状態じょうたいを表あらわしているとされる。 『説せつ文ぶん解かい字じ』によると「味あじ」（み：「あじ」の意味いみ）。 果実かじつが熟じゅくして滋味じみが生しょうじた状態じょうたいを表あらわしているとされる。
申さる	シン（漢かん・呉ご）	さる	shēn	san1	sin	신 (sin)	thân	「呻」（しん：「うめく」の意味いみ）。 果実かじつが成熟せいじゅくして固かたまって行いく状態じょうたいを表あらわしているとされる。
酉とり	ユウ（イウ/漢かん・呉ご）	とり	yǒu	jau5	iú	유 (yu)	dậu	「緧」（しゅう：「ちぢむ」の意味いみ）。 果実かじつが成熟せいじゅくの極限きょくげんに達たっした状態じょうたいを表あらわしているとされる。
戌いぬ	ジュツ（慣）	いぬ	xū	seot1	sut	술 (sul)	tuất	「滅めつ」（めつ：「ほろぶ」の意味いみ）。 草木くさきが枯かれる状態じょうたいを表あらわしているとされる。
亥い	ガイ（呉ご）	い	hài	hoi6	hāi	해 (hae)	hợi	「閡」（がい：「とざす」の意味いみ）。 草木くさきの生命せいめい力りょくが種たねの中なかに閉とじ込こめられた状態じょうたいを表あらわしているとされる。

配当はいとう

西暦せいれき年としを12で 割わった余あまり	十二支じゅうにし	十じゅう二に生なま肖あやか	十じゅう二に時じ辰たつ		十じゅう二に辰たつ		方位ほうい	月つき （新暦しんれき）	五ご行ぎょう	陰陽いんよう
		動物どうぶつ	時刻じこく	名称めいしょう	天てん区く
0	申さる	猿さる（猴）	015:00-16:59	哺時	実じつ沈	獅子しし宮みや 処女しょじょ宮みや	西南せいなん西にし	0新暦しんれき8月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき9月がつ上旬じょうじゅん	金きむ	陽ひ
1	酉とり	鶏にわとり	017:00-18:59	日にち入いれ	大だい梁はり	処女しょじょ宮みや 天秤てんびん宮みや	西にし	0新暦しんれき9月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき10月がつ上旬じょうじゅん	金きむ	陰かげ
2	戌いぬ	犬いぬ（狗いぬ）	019:00-20:59	黄昏たそがれ	降くだ婁	天秤てんびん宮みや 天てん蝎宮	西北西せいほくせい	0新暦しんれき10月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき11月がつ上旬じょうじゅん	金きむ・土ど	陽ひ
3	亥い	豚ぶた（猪いのしし）	021:00-22:59	人定じんてい	娵訾	天てん蝎宮 人馬じんば宮みや	北きた北西ほくせい	0新暦しんれき11月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき12月がつ上旬じょうじゅん	水みず	陰かげ
4	子こ	鼠ねずみ	023:00-0:59	夜半やはん	玄げん枵	人馬じんば宮みや 磨すり羯宮	北きた	0新暦しんれき12月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき1月がつ上旬じょうじゅん	水みず	陽ひ
5	丑うし	牛うし	01:00-2:59	鶏鳴けいめい	星ほし紀おさむ	磨すり羯宮 宝たから瓶びん宮みや	北きた北東ほくとう	0新暦しんれき1月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき2月がつ上旬じょうじゅん	水みず・土ど	陰かげ
6	寅とら	虎とら	03:00-4:59	平ひら旦だん	析木	宝たから瓶びん宮みや 双そう魚さかな宮みや	東北東とうほくとう	0新暦しんれき2月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき3月がつ上旬じょうじゅん	木き	陽ひ
7	卯う	兎うさぎ	05:00-6:59	日出ひので	大火たいか	双そう魚さかな宮みや 白しろ羊ひつじ宮みや	東ひがし	0新暦しんれき3月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき4月がつ上旬じょうじゅん	木き	陰かげ
8	辰たつ	龍りゅう	07:00-8:59	食しょく時じ	寿ことぶき星ぼし	白しろ羊ひつじ宮みや 金きむ牛ぎゅう宮みや	東南東とうなんとう	0新暦しんれき4月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき5月がつ上旬じょうじゅん	木き・土ど	陽ひ
9	巳み	蛇へび	09:00-10:59	隅すみ中ちゅう	鶉うずら尾お	金きむ牛ぎゅう宮みや 双そう児じ宮みや	南南東なんなんとう	0新暦しんれき5月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき6月がつ上旬じょうじゅん	火ひ	陰かげ
10	午うま	馬うま	011:00-12:59	日にち中ちゅう	鶉うずら火ひ	双そう児じ宮みや 巨きょ蟹かに宮みや	南みなみ	0新暦しんれき6月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき7月がつ上旬じょうじゅん	火ひ	陽ひ
11	未み	羊ひつじ	013:00-14:59	日にち昳	鶉うずら首くび	巨きょ蟹かに宮みや 獅子しし宮みや	南南西なんなんせい	0新暦しんれき7月がつ上旬じょうじゅん-新暦しんれき8月がつ上旬じょうじゅん	火ひ・土ど	陰かげ

備考びこう

• 天てん区くは十じゅう二に次じや十二宮じゅうにきゅうと領域りょういきを同おなじくするが、逆ぎゃく方向ほうこうに配はいされている。
• 生なま肖あやかは、実物じつぶつでは亥いに当あてられる動物どうぶつが中国ちゅうごくではブタ、日本にっぽんではイノシシと異ことなっている。また漢字かんじでは申さるに中国ちゅうごくが「猴」、日本にっぽんが「猿さる」を当あてていて、戌いぬに中国ちゅうごくが「狗いぬ」、日本にっぽんが「犬いぬ」を当あてて異ことなっているが、意味いみはほぼ同おなじである。本来ほんらいは、「猿さる」はテナガザルを、「猴」はマカク属ぞくのサルを表あらわす文字もじであり、「犬いぬ」は「狗いぬ」以外いがいのイヌを、「狗いぬ」は小型こがた犬けんや子犬こいぬを表あらわす漢字かんじである。
• ベトナムにおいては卯う年としにあたる年としが兎うさぎの年としではなく、猫ねこの年としとなる。
• 時刻じこくの異称いしょうは『春秋しゅんじゅう左ひだり氏し伝でん』杜もり預あずか注ちゅうによる。

概説がいせつ

二に十じゅう四方しほう表ひょう

子この像ぞう（愛知あいち県けん新城しんじょう市し・鳳来寺山ほうらいじさん）

十二支じゅうにしは古ふるく殷いんの甲かぶと骨こつ文ぶんでは十干じっかんと組くみ合あわされて日付ひづけを記録きろくするのに利用りようされている。戦国せんごく以降いこう、日ひだけでなく、年とし・月つき・時刻じこく・方位ほういの記述きじゅつにも利用りようされるようになる。

戦国せんごく時代じだいの中国ちゅうごく天文学てんもんがくにおいて天球てんきゅうの分割ぶんかつ方法ほうほうの一ひとつであった十じゅう二に辰たつは、天球てんきゅうを天てんの赤道せきどう帯おびに沿そって東ひがしから西にしに12等分とうぶんしたもので、この名称めいしょうには十二支じゅうにしが当あてられた。また、木星もくせいが約やく12年としで天球てんきゅうを西にしから東ひがしに1周しゅうすることから、十じゅう二に次じという別べつの天球てんきゅう分割ぶんかつ法ほうにおける木星もくせいの位置いちが年としの記述きじゅつに利用りようされていたが、十じゅう二に辰たつの方向ほうこうと順序じゅんじょに対たいしては逆ぎゃく方向ほうこうであるため、紀元前きげんぜん4世紀せいき頃ころ、十じゅう二に辰たつの方向ほうこうに合あわせるべく木星もくせいとは1直径ちょっけいを境さかいに逆ぎゃく回まわりに天球てんきゅうを巡めぐる太ふとし歳としという架空かくうの星ほしを考かんがえ、太ふとし歳としの十じゅう二に辰たつにおける位置いちで年としを示しめす紀年きねん法ほうが使つかわれるようになった。これが後こう漢かん以後いごに始はじまり現在げんざいまで使つかわれている干支えとによる紀年きねん法ほうの起源きげんである。

12という数かずが1年ねんの月つき数かずと同おなじであることから、月つきを表あらわすのにも用もちいられるようになった。これを月つき建けんといい、建子けんし（子こ月がつ）の月つきは冬至とうじを含ふくむ月つきとなり、周しゅう暦れきの周しゅう正ただしでは1月がつ、夏なつ暦れきの夏なつ正ただしでは11月、殷いん暦れきの殷いん正ただしでは12月に子こ月がつが置おかれた（周しゅう正ただしでは冬至とうじを新年しんねんとするため、1月がつに置おかれた子こ月がつは新旧しんきゅう年ねんどちらも含ふくむことになる）。時刻じこく（十じゅう二に時じ辰たつ）や方位ほういの表示ひょうじにも用もちいられるようになった。真夜中まよなかを「子この刻こく」「子こ夜よる」「正子まさこ」、真昼まひるを「午うまの刻こく」「正午しょうご」、南北なんぼくを結むすぶ線せんつまり経線けいせんを「子午線しごせん」、東西とうざいを結むすぶ線せんを「卯う酉とり線せん」（局所きょくしょ的てきに緯線いせんと一致いっちするが、厳密げんみつには両者りょうしゃは別べつのもの）などと呼よぶのは、これに由来ゆらいする。十二支じゅうにしの各かく文字もじの原意げんいは不明ふめいである。一説いっせつに草木くさきの成長せいちょうにおける各相かくしょうを象徴しょうちょうしたものとされるがこれは漢かん代だいの字音じおんによる解釈かいしゃく説せつである（『漢書かんしょ』律りつ暦れき志こころざし）。また各かく十二支じゅうにしは12の動物どうぶつでもある。

元々もともと十二支じゅうにしは順序じゅんじょを表あらわす記号きごうであって動物どうぶつとは本来ほんらいは関係かんけいなく、後ごから割わり振ふられたものという立場たちばからはこの動物どうぶつを十じゅう二に生なま肖あやかと呼よぶ。しかし日本にっぽんでは十二支じゅうにしという言葉ことば自体じたいで12の動物どうぶつを指さすことが多おおい。なぜ動物どうぶつと組くみ合あわせられたかについては、人々ひとびとが暦こよみを覚おぼえやすくするために、身近みぢかな動物どうぶつを割わり当あてたという説せつ（後こう漢かんの王おう充たかし『論ろん衡』）や、バビロニア天文学てんもんがくの十二宮じゅうにきゅうが後ごから伝播でんぱしてきて十二支じゅうにしと結むすびついたという説せつがある。もともと動物どうぶつを表あらわしていたという説せつでは、バビロニアの十二宮じゅうにきゅうが十二支じゅうにしそのものの起源きげんだという説せつのほか、諸説しょせつがある。

日本にっぽんにおける十二支じゅうにし

干支えと（十干じっかんと十二支じゅうにし）

十二支じゅうにしは古来こらい、「甲子きのえね」「丙午ひのえうま」のように、十干じっかんと組くみ合あわせて用もちいられてきた。字音じおんから言いえば、十干じっかんは「幹みき」、十二支じゅうにしは「枝えだ」である。十干じっかん十二支じゅうにしを合あわせたものを干支えと(「かんし」または「えと」)といい、干支えと（十干じっかん十二支じゅうにし）が一巡いちじゅんし起算きさん点てんとなった年としの干支えとにふたたび戻もどることを還暦かんれきという。

「えと」という呼称こしょうは本来ほんらい、十干じっかんを「ひのえ」「ひのと」のように、兄あに（え）と弟おとうと（と）の組くみ合あわせとして訓読くんどくしたことに由来ゆらいするが、今日きょうでは、「干支えと」（えと）と言いえば十二支じゅうにしのことを指さすことが多おおい。この逆転ぎゃくてん現象げんしょうは、干支えとのうち、五ご行ぎょう思想しそうとともに忘わすれ去さられつつある十干じっかんに対たいして、動物どうぶつイメージを付与ふよされることによって具体ぐたい的てきで身近みぢかなイメージを獲得かくとくした十二支じゅうにしのみが、現代げんだいの文化ぶんかの中なかにかろうじて生いき残のこっている。

現代げんだいの十二支じゅうにし

今日きょうの日本にっぽんでは、十二支じゅうにしは、人々ひとびとの生活せいかつとの関かかわりが、近世きんせいまでと比くらべて、ずっと希薄きはくになっている。十二支じゅうにしが十干じっかんのように忘わすれ去さられずにいるのは、年賀状ねんがじょうの図案ずあんにその年としの十二支じゅうにしの動物どうぶつが多用たようされていることと、人々ひとびとがその生うまれ年ねんの干支えとによって、「○○年ねん（どし）の生うまれ」のように年齢ねんれいを表現ひょうげんする習慣しゅうかんがあること、からである。

また、十二支じゅうにしに因ちなんで、年齢ねんれい差さなどの表現ひょうげん方法ほうほうとして、12年ねん（＝144箇月かげつ）をひと回まわりと呼よぶこともある。

古こ方位ほうい

東西とうざい南北なんぼくの四方しほう位いが卯う・酉とり・午うま・子こに配当はいとうされるのに加くわえて、北東ほくとう・南東なんとう・南西なんせい・北西ほくせいはそれぞれ「うしとら」「たつみ」「ひつじさる」「いぬい」と呼よばれ、該当がいとうする八卦はっけから、「艮うしとら」「巽たつみ」「坤ひつじさる」「乾いぬい」の字じを当あてる（→方位ほうい）。

北東ほくとうを「鬼門きもん」、南西なんせいを「裏鬼門うらきもん」として忌いむのは、日本にっぽん独自どくじの風習ふうしゅうだが、（ウシのような）角かくをはやし、トラの皮かわのふんどしをしめた「鬼おに（オニ）」という妖怪ようかいのイメージは、この「うしとら」から来きていると思おもわれる。

日本にっぽんの城郭じょうかく建築けんちくでは、曲輪くるわ（郭かく）の四隅よすみに隅すみ櫓ろを築きずいて防御ぼうぎょの拠点きょてんとしたが、「巽たつみ櫓ろ（辰巳たつみ櫓ろ）」等とうのように、方角ほうがくの名称めいしょうを以もって櫓ろに命名めいめいすることが行おこなわれていた。現存げんそん建築けんちくとしては高松たかまつ城じょう艮うしとら櫓ろ（香川かがわ県けん高松たかまつ市し）、江戸城えどじょう巽たつみ櫓ろ（東京とうきょう都と千代田ちよだ区く）、明石あかし城しろ巽たつみ櫓ろ・坤ひつじさる櫓ろ、高崎たかさき城じょう乾いぬい櫓ろ等とうが存在そんざいしている。

「辰巳たつみ芸者げいしゃ（巽たつみ芸者げいしゃ、たつみげいしゃ）」とは、深川ふかがわ仲町なかまち（辰巳たつみの里さと）の芸者げいしゃを指さす。この地ちが江戸城えどじょうの南東なんとうに位置いちしたことから。日本橋にほんばし葭かや町まちの人気にんき芸者げいしゃ、菊きく弥わたるが移うつり住すんで店みせを構かまえたことに始はじまる。幕府ばくふ公認こうにんの遊里ゆうりではないために、巽たつみ芸者げいしゃは男おとこ名前なまえを名乗なのり、男おとこが着きる羽織はおりを身みにつけたため、羽織はおり芸者げいしゃ、また、単たんに羽織はおりとも呼よばれたが、鉄火てっかで伝法でんぼう、気風きふう（きっぷ）がよくて粋いきであることで知しられた。

船舶せんぱく航行こうこう時じに使つかわれた「おもかじ」「とりかじ」という言葉ことばは、「卯う面めん梶かじ」「酉とり梶かじ」から来きているとする説せつもある。

十じゅう二に生なま肖あやか（動物どうぶつ）

詳細しょうさいは「生なま肖あやか」を参照さんしょう

十じゅう二に生なま肖あやか（じゅうにせいしょう）または十じゅう二に属ぞく相しょう（じゅうにぞくしょう）は十二支じゅうにしに鼠ねずみ・牛うし・虎とら・兎うさぎ・龍りゅう・蛇へび・馬うま・羊ひつじ（山羊やぎ）・猿さる・鶏にわとり・犬いぬ・猪いのしし（豚ぶた）の十じゅう二にの動物どうぶつを当あてたものである。

「酉とり」は漢字かんじの読よみとしては「とり」だが、意味いみは「にわとり」である。

十二支じゅうにしの相互そうご関係かんけい

十二支じゅうにし相関そうかん図ず

十干じっかんの相互そうご関係かんけいが干ひ合あいだけであるのに対たいし、十二支じゅうにしの相互そうご関係かんけいは複雑ふくざつであり、十二支じゅうにしに中なかの3つが関係かんけいする相互そうご関係かんけい、2つが関係かんけいする相互そうご関係かんけいがある。本来ほんらいは年とし、月つき、日にち、刻こくや方位ほういなどの間あいだに生しょうずる十二支じゅうにしの関係かんけいについて生しょうじるものであり、単たんに生うまれ年ねんの十二支じゅうにし同士どうしによる対人たいじん関係かんけいをさすものではない。

三さん支ささえの相互そうご関係かんけい

3支ささえの相互そうご関係かんけいには、三さん合ごう会かい局きょくと三方みかた合あいの2つがある。

三さん合ごう会かい局きょく

十二支じゅうにしを円形えんけいに配置はいちしたとき、正三角形せいさんかっけいを構成こうせいする三さん支ささえが全すべて揃そろうこと。仲春ちゅうしゅうである卯うを含ふくむ局きょくは木き局きょく、仲夏ちゅうかである午うまを含ふくむ局きょくは火ひ局きょく、仲秋ちゅうしゅうの酉とりを含ふくむ局きょくは金かね局きょく、仲冬ちゅうとうの子こを含ふくむ局きょくは水みず局きょくと呼よばれる。局きょくの五ご行ぎょうは、各かく季き節ぶしの中心ちゅうしんである、卯う、午うま、酉とり、子この五ご行ぎょうと同おなじである。会かい局きょくとなる三さん支ささえのうち2つが揃そろうことを会かいと呼よぶことがある。また三さん支ささえが揃そろわなくても、各かく季き節ぶしの中心ちゅうしんの十二支じゅうにしと会かいとなる十二支じゅうにしの2つが揃そろうことを半はん会かいと呼よぶ。会かい局きょくが成立せいりつすると三さん支ささえ全すべての五ご行ぎょうが局きょくの五ご行ぎょうに変化へんかするとされる。いずれも安定あんていした吉きちの関係かんけいとされる。

四季しき	局きょくの五ご行ぎょう	十二支じゅうにし
春はる	木き	亥い卯う未ひつじ
夏なつ	火ひ	寅とら午うま戌いぬ
秋あき	金きむ	巳み酉とり丑うし
冬ふゆ	水みず	申さる子こ辰たつ

三方みかた合あい

東西とうざい南北なんぼくの四方しほう（つまり春夏秋冬しゅんかしゅうとうの四季しきでもある）に対応たいおうする三さん支ささえが全すべて揃そろうことであり、方かた合あいの三さん支ささえが揃そろうと、全すべてが季き節ぶしの五ご行ぎょうに変化へんかする。

四季しき	四方しほう	十二支じゅうにし
春はる	東ひがし	寅とら卯辰うたつ
夏なつ	南みなみ	巳み午うま未ひつじ
秋あき	西にし	申さる酉とり戌いぬ
冬ふゆ	北きた	亥子いのこ丑うし

二に支ささえの相互そうご関係かんけい

十二支じゅうにし相克そうこく図ず

二に支ささえの相互そうご関係かんけいには、刑けい、沖おき（衝）、破やぶ、害がい、合ごう（支ささえ合あい、六ろく合ごう）がある。刑けいは中なかでも特殊とくしゅで、輪わ刑けい、朋とも刑けい、互刑、自じ刑けいがある。名前なまえの通とおり傷付きずつけあう関係かんけいである。沖おき（衝）は、真ま反対はんたいの方位ほういに対応たいおうする十二支じゅうにし同志どうしの関係かんけいで衝突しょうとつの意味いみがある。破やぶは軽かるい衝突しょうとつの意味いみがあり、俗ぞくに四よん悪あく十じゅう惑と呼よばれる陽ひ支ささえから数かぞえて10番目ばんめ、陰かげ支ささえから数かぞえて4番目ばんめの十二支じゅうにしをいう。害がいは合ごうと関係かんけいしていて、合ごうとなる十二支じゅうにしの冲が害がいである。停滞ていたいを意味いみする。合ごうは対応たいおうする黄道こうどう十二宮じゅうにきゅうで支配しはい星ぼしが同おなじとなる十二支じゅうにし同志どうしの関係かんけいである。ただし午うまと未ひつじの合ごうは異ことなっており、それぞれ支配しはい星ぼしは太陽たいようと月つきである。

刑けい

1. 輪わ刑けい　寅とらが巳みを、巳みが申さるを、申さるが寅とらを刑けいする。持もち勢ぜい之の刑けいともよばれる。
2. 朋とも刑けい　丑うしが戌いぬを、戌いぬが未ひつじを、未ひつじが丑うしを刑けいする。無む恩おん之の刑けいともよばれる。また同朋どうほう刑けいともよばれる。
3. 互刑　子こが卯うを、卯うが子こを刑けいする。無礼ぶれい之の刑けいともよばれる。
4. 自じ刑けい　辰たつが辰たつを、午うまが午うまを、酉とりが酉とりを、亥いが亥いを刑けいする。

十二支じゅうにし相性あいしょう（相あい刑けい）図ず

沖おき（衝）、破やぶ、害がい、合ごう（支ささえ合あい、六ろく合ごう）

十二支じゅうにし	沖おき（衝）	破やぶ	害がい	合ごう
子こ	午うま	酉とり	未み	丑うし
丑うし	未み	辰たつ	午うま	子こ
寅とら	申さる	亥い	巳み	亥い
卯う	酉とり	午うま	辰たつ	戌いぬ
辰たつ	戌いぬ	丑うし	卯う	酉とり
巳み	亥い	申さる	寅とら	申さる
午うま	子こ	卯う	丑うし	未み
未み	丑うし	戌いぬ	子こ	午うま
申さる	寅とら	巳み	亥い	巳み
酉とり	卯う	子こ	戌いぬ	辰たつ
戌いぬ	辰たつ	未み	酉とり	卯う
亥い	巳み	寅とら	申さる	寅とら

十二支じゅうにしをモチーフにした作品さくひん

物語ものがたり

• アルナムの牙きば 獣じゅう族ぞく十じゅう二に神かみ徒と伝説でんせつ - 獣しし族ぞくは十二支じゅうにしにちなんだ12の部族ぶぞくから成なる。
• E.T.O. - 主人公しゅじんこうを含ふくむ12人にんの忍にんは十二支じゅうにしにちなんだ「十じゅう二に祇（ジュウニシ）」と呼よばれる。
• iS internal section - 12種類しゅるいのショットに十二支じゅうにしの名前なまえが付つけられている。
• 恨うらみ来らい、恋こい、恨うらみ恋こい。 - 登場とうじょう人物じんぶつの姓せいがそれぞれ干支えと(もしくは、妖怪ようかい)にあやかっている。
• えとせとら - 登場とうじょうする武器ぶき「干支えと銃じゅう」は十二支じゅうにしの動物どうぶつの成分せいぶんを込こめて12種しゅの弾たまを撃うつ。
• えとたま - 十二支じゅうにしが萌もえ擬人ぎじん化かされた上うえで「干支えと神しん」と呼よばれている。
• 大神おおがみ - 主人公しゅじんこうの特とく株かぶ能力のうりょくである13の筆ふでしらべを司つかさどっている（猫ねこも含ふくむ）。
• グランブルーファンタジー - 十二支じゅうにしをモチーフにした、正月しょうがつ限定げんていのキャラクターが登場とうじょうする。
• 黒くろ虎とら - 徳川とくがわ十二支じゅうにし神かみ将すすむという十二支じゅうにしと対応たいおうする武士ぶしと武家ぶけが存在そんざいし、その内うちの寅とらに対応たいおうする黒くろ縞しま家かの次男じなん・虎とら鉄てつが主人公しゅじんこう。
• 獣しし拳けん戦隊せんたいゲキレンジャー - 終盤しゅうばんに登場とうじょうする敵てき、幻まぼろし獣じゅう拳こぶしの拳こぶし士し達たちが十二支じゅうにしをモチーフにしたデザインになっている。
• 12支ささえキッズのしかけえほん - 木村きむら裕一ひろいち（作さく）・ふくざわゆみこ（絵え）の絵本えほん。十二支じゅうにしの動物どうぶつが通かよう幼稚園ようちえん「じゅうにしえん」が舞台ぶたい。
• 十じゅう二に戦せん支ささえ 爆ばく烈れつエトレンジャー - 十二支じゅうにしをモチーフにした主人公しゅじんこうたちが大だい邪神じゃしんバギからノベルワールドを救すくうべく立たち上あがる。
• 十じゅう二に大戦たいせん - 十じゅう二に年ねんに一いち度ど、十二支じゅうにしの戦士せんしが集つどい争あらそう「大戦たいせん」を開ひらき、勝利しょうりした者ものが願ねがいを叶かなえられるという物語ものがたり。
• 新しん空港くうこう占拠せんきょ - 作中さくちゅうに登場とうじょうする武装ぶそう集団しゅうだん「獣しし」のメンバーのコードネームが十二支じゅうにしの動物どうぶつとなっている。
• 新しんビックリマン - 新しん界さかい王おう（カーネルダース）：聖せい神かみナディアから、次つぎ界かいの周辺しゅうへんに存在そんざいする12のエリア「ハートタンク」の統治とうちを任まかされている12人にんの王おう。
• すもももももも 〜地上ちじょう最強さいきょうのヨメ〜 - 12種類しゅるいの武術ぶじゅつ家かの名前なまえに十二支じゅうにしの動物どうぶつが入はいっている。
• デジタルモンスター - 「十二神じゅうにしん将しょう（デーヴァ）」というデジモン達たちがそれぞれ十二支じゅうにしにあやかっている。アニメ『デジモンテイマーズ』では敵てきキャラクターとして登場とうじょう。
• Twelve〜戦国せんごく封ふう神かみ伝つたえ〜 - 主人公しゅじんこう達たちが保有ほゆうする神器じんぎは、十二支じゅうにしの動物どうぶつの精霊せいれいが転てんじたものである。
• どうしても干支えとにはいりたい - 干支えとのネズミが公園こうえんで出会であった普通ふつうのネコを大好だいすきになってしまい、何なにとか干支えとの仲間なかまにしようとほかの干支えとたちや神様かみさまにお願ねがいして回まわる。
• TRIBAL 12 - 主人公しゅじんこう達たちはそれぞれ十二支じゅうにしの動物どうぶつに由来ゆらいする能力のうりょくを持もっている。
• NINKU -忍しのぶ空そら- - 主人公しゅじんこうたち忍にん空そら使づかいの部隊ぶたい長ちょうが干支えと忍にんと呼よばれ、十二支じゅうにしにあやかっている。
• NARUTO -ナルト- - 術じゅつを発動はつどうさせる為ために結むすぶ印しるしの形かたちがそれぞれ十二支じゅうにしをモチーフとしている。また、火ひの国くにの大名だいみょうを守護しゅごする為ための精鋭せいえい部隊ぶたい「守護しゅご忍にん十二支じゅうにし」が登場とうじょうする。
• バトルスピリッツ - Xレアスピリット「十二神じゅうにしん皇すめらぎ」が十二支じゅうにしにちなんでいる。アニメ『ダブルドライブ』では主要しゅようスピリットとして登場とうじょう。
• HUNTER×HUNTER - 「ハンター十じゅう二に支ささえん」というハンター協会きょうかいの12人にんの最高さいこう幹部かんぶが登場とうじょう。それぞれが外見がいけん・性格せいかく等とうを宛あてがわれた十二支じゅうにしの動物どうぶつに合あわせて改造かいぞうしているが、一部いちぶ例外れいがいもある。
• フルーツバスケット - 主要しゅよう登場とうじょう人物じんぶつがそれぞれ十二支じゅうにしの物もの怪のけに取とり憑つかれているという設定せってい。
• ヘボット! - 十二支じゅうにしをモチーフとした「エトボキャボット」と呼よばれるキャラクターが登場とうじょうする。
• Mr.FULLSWING - 主要しゅよう登場とうじょう人物じんぶつがそれぞれ十二支じゅうにしにあやかっている。
• 遊ゆう☆戯おどけ☆王おうオフィシャルカードゲーム - 「十じゅう二に獣じゅう」というカード群ぐんが存在そんざいする。
• 有ゆう言げん実行じっこう三さん姉妹しまいシュシュトリアン - 1993年ねん（酉とり年ねん）が舞台ぶたい。酉とり年ねんの平和へいわを守まもる任務にんむを放棄ほうきした「お酉とり様さま」の代かわりに1年間ねんかんの平和へいわを守まもる羽目はめになった三さん姉妹しまいが主人公しゅじんこう。
• 烈火れっかの炎ほのお - 作品さくひん中ちゅうの武闘ぶとう大会たいかい・裏うら武闘ぶとう殺陣さつじんの審判しんぱん達たちの名前なまえが十二支じゅうにしにあやかっており、服装ふくそうもそれぞれの動物どうぶつを意識いしき。

歌うた

• 『ね・うし・とら・う』
• 『十二支じゅうにしの歌うた』フジテレビ系けい『ひらけ!ポンキッキ』歌うた：くらっぷ
• 『エトはメリーゴーランド』NHK『みんなのうた』歌うた：田中たなか星ほし児じ、東京放送とうきょうほうそう児童じどう合唱がっしょう団だん
• 『Zodiac Shit』フライング・ロータス
• 『なかよし じゅうに エトセトラ』テレビせとうち『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』歌うた：勝かつ誠二せいじ、ひまわりキッズ
• 『十二支じゅうにしのタンゴ』NHK『コレナンデ商会しょうかい』
• 『ANIMALS OF THE YEARS』NHK『えいごであそぼ with Orton』歌うた：戸田とだダリオ

美術びじゅつ

• 円明えんめい園えん十じゅう二生肖獣首銅像 - 円明えんめい園えんに飾かざられていた12の獣しし首くび像ぞう。アロー戦争せんそうで散逸さんいつした。
• 中国自動車道ちゅうごくじどうしゃどう - 山口やまぐち県けん内うちの区間くかんに干支えとのイラストによるキロポストがある。
• 東京とうきょう駅えきと武雄温泉たけおおんせん - 東京とうきょう駅えきの南北なんぼくの八はち角形かくがた大広間おおひろまのドーム天井てんじょうには、十二支じゅうにしの「八はち支ささえ」をモチーフに装飾そうしょくしたが、武雄温泉たけおおんせんの楼門ろうもんには他たの４よっつの干支えとがある。

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• 江川えがわ清きよし・青木あおき隆たかし・平田ひらた嘉男よしお編へん『記号きごうの事典じてん（セレクト版ばん） 第だい3版はん』三省堂さんせいどう、1996年ねん9月がつ。ISBN 4-385-13258-5。

関連かんれん項目こうもく

• 干支えと
• 十干じっかん
• 四よん神かみ相応そうおう
• 和わ暦れき
• 和かず時計とけい

陰陽いんよう五ご行ぎょう説せつ

• 陰陽いんよう
• 陰陽いんよう五ご行ぎょう
• 八卦はっけ
• 十二天じゅうにてん将しょう

その他た

• 十じゅう二に支考しこう - 十二支じゅうにしの動物どうぶつについての随想ずいそう
• 十じゅう二神にかみ将すすむ - 仏教ぶっきょうに取とり入いれられた十二支じゅうにし
• 守護しゅご本尊ほんぞん - 十二支じゅうにしと対応たいおうしている守護しゅご仏ぼとけ
• 干支えと (北方きたかた町まち) - 北方きたかた町まち (宮崎みやざき県けん) は旧きゅう町まち時代じだいに全ぜん町まちの住所じゅうしょ表記ひょうきが十二支じゅうにしを使つかっていた。延岡のべおか市しと合併がっぺいした後のちも地番ちばん名なとして使つかい続つづけている（延岡のべおか市し北方きたかた町まち曽木そぎ子こ、川水流かわずる卯しげるなど）。