特別とくべつ職しょく

特別とくべつ職しょく（とくべつしょく）は、日本にっぽんの公務員こうむいん制度せいどにおいて、国家こっか公務員こうむいん法ほう（昭和しょうわ22年ねん法律ほうりつ第だい120号ごう）第だい2条じょう第だい3項こう及および地方ちほう公務員こうむいん法ほう（昭和しょうわ25年ねん法律ほうりつ第だい261号ごう）第だい3条じょう第だい3項こうに規定きていする職しょくをいう。国家こっか公務員こうむいん法ほう第だい2条じょう第だい5項こう及および地方ちほう公務員こうむいん法ほう第だい4条じょう第だい2項こうの規定きていにより国家こっか公務員こうむいん法ほう及および地方ちほう公務員こうむいん法ほうの適用てきようを受うけない、常勤じょうきん特別とくべつ職しょく国家こっか公務員こうむいん及および非常勤ひじょうきん特別とくべつ職しょく国家こっか公務員こうむいん、常勤じょうきん特別とくべつ職しょく地方ちほう公務員こうむいん及および非常勤ひじょうきん特別とくべつ職しょく地方ちほう公務員こうむいんをいう^[1]。

概要がいよう

国家こっか公務員こうむいんについては国家こっか公務員こうむいん法ほう、地方ちほう公務員こうむいんについては、地方ちほう公務員こうむいん法ほうに定さだめられている。特別とくべつ職しょくに属ぞくさないすべての職しょくは、一般いっぱん職しょくという。

国家こっか公務員こうむいん法ほう又または地方ちほう公務員こうむいん法ほうの定さだめる公務員こうむいんの根本こんぽん基準きじゅんは原則げんそくとして一般いっぱん職しょくに属ぞくする職しょくに対たいして適用てきようされ、特別とくべつの規定きていがない限かぎりは特別とくべつ職しょくに属ぞくする職しょくに対たいしては適用てきようされない（つまり服務ふくむの宣誓せんせいも課かされない）。

採用さいよう選考せんこう（試験しけん）によらず、選挙せんきょや委嘱いしょくなどにより任にんじられる職種しょくしゅの公務員こうむいんが特別とくべつ職しょくであるが国家こっか公務員こうむいんの場合ばあい、後述こうじゅつのとおり、防衛ぼうえい省しょう職員しょくいんのような特別とくべつな規律きりつに服ふくする職員しょくいん、立法府りっぽうふ・司法しほう府ふの職員しょくいん（裁判官さいばんかんの他ほか、国会こっかい議事堂ぎじどう職員しょくいん・裁判所さいばんしょ職員しょくいん）も含ふくんでいる。

国家こっか公務員こうむいん

特別とくべつ職しょくの職員しょくいんの給与きゅうよ^[2]
官職かんしょく名めい（別表べっぴょう第だい一いち）		俸給ほうきゅう月額げつがく
内閣ないかく総理そうり大臣だいじん		2,010,000円えん
国務大臣こくむだいじん会計検査院かいけいけんさいん長ちょう人事院じんじいん総裁そうさい		1,466,000円えん
内閣ないかく法制ほうせい局きょく長官ちょうかん内閣ないかく官房かんぼう副ふく長官ちょうかん副ふく大臣だいじん国家こっか公務員こうむいん倫理りんり審査しんさ会かいの常勤じょうきんの会長かいちょう公正こうせい取引とりひき委員いいん会かい委員いいん長ちょう原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かい委員いいん長ちょう宮内庁くないちょう長官ちょうかん		1,406,000円えん
検査官けんさかん（会計検査院かいけいけんさいん長ちょうを除のぞく。）人事じんじ官かん（人事院じんじいん総裁そうさいを除のぞく。）内閣ないかく危機きき管理かんり監かん国家こっか安全あんぜん保障ほしょう局長きょくちょう大臣だいじん政務せいむ官かんデジタル監かん^[3] 個人こじん情報じょうほう保護ほご委員いいん会かい委員いいん長ちょうカジノ管理かんり委員いいん会かい委員いいん長ちょう公害こうがい等とう調整ちょうせい委員いいん会かい委員いいん長ちょう運輸うんゆ安全あんぜん委員いいん会かい委員いいん長ちょう侍従じじゅう長ちょう		1,199,000円えん
内閣ないかく官房かんぼう副ふく長官ちょうかん補ほ内閣ないかく広報こうほう官かん内閣ないかく情報じょうほう官かん常勤じょうきんの内閣ないかく総理そうり大臣だいじん補佐ほさ官かん常勤じょうきんの大臣だいじん補佐ほさ官かん国家こっか公務員こうむいん倫理りんり審査しんさ会かいの常勤じょうきんの委員いいん公正こうせい取引とりひき委員いいん会かい委員いいん国家こっか公安こうあん委員いいん会かい委員いいん原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かい委員いいん上皇じょうこう侍従じじゅう長ちょう^[4] 式部しきぶ官かん長ちょう		1,175,000円えん
原子力げんしりょく委員いいん会かい委員いいん長ちょう再さい就職しゅうしょく等とう監視かんし委員いいん会かい委員いいん長ちょう証券しょうけん取引とりひき等とう監視かんし委員いいん会かい委員いいん長ちょう公認こうにん会計士かいけいし・監査かんさ審査しんさ会かい会長かいちょう中央ちゅうおう更生こうせい保護ほご審査しんさ会かい委員いいん長ちょう社会しゃかい保険ほけん審査しんさ会かい委員いいん長ちょう東宮とうぐう大夫たいふ^[5] 皇嗣こうし職しょく大夫たいふ^[6] 以下いかの委員いいん会かいの常勤じょうきんの委員いいんまたは常勤じょうきんの議員ぎいん　個人こじん情報じょうほう保護ほご委員いいん会かい　カジノ管理かんり委員いいん会かい　公害こうがい等とう調整ちょうせい委員いいん会かい　運輸うんゆ安全あんぜん委員いいん会かい　総合そうごう科学かがく技術ぎじゅつ・イノベーション会議かいぎ中央ちゅうおう労働ろうどう委員いいん会かいの常勤じょうきんの公益こうえきを代表だいひょうする委員いいん		1,035,000円えん
証券しょうけん取引とりひき等とう監視かんし委員いいん会かい委員いいん地方ちほう財政ざいせい審議しんぎ会かい委員いいん社会しゃかい保険ほけん審査しんさ会かい委員いいん以下いかの委員いいん会かいまたは審査しんさ会かいの常勤じょうきんの委員いいん　食品しょくひん安全あんぜん委員いいん会かい　原子力げんしりょく委員いいん会かい　公益こうえき認定にんてい等とう委員いいん会かい　公認こうにん会計士かいけいし・監査かんさ審査しんさ会かい　行政ぎょうせい不服ふふく審査しんさ会かい　情報じょうほう公開こうかい・個人こじん情報じょうほう保護ほご審査しんさ会かい　国くに地方ちほう係争けいそう処理しょり委員いいん会かい　電気でんき通信つうしん紛争ふんそう処理しょり委員いいん会かい　中央ちゅうおう更生こうせい保護ほご審査しんさ会かい　労働ろうどう保険ほけん審査しんさ会かい　運輸うんゆ審議しんぎ会かい　土地とち鑑定かんてい委員いいん会かい　公害こうがい健康けんこう被害ひがい補償ほしょう不服ふふく審査しんさ会かい		913,000円えん
官職かんしょく名めい（別表べっぴょう第だい二に）		俸給ほうきゅう月額げつがく
大使たいし	3号俸ごうほう	1,175,000円えん
	2号俸ごうほう	1,035,000円えん
	1号俸ごうほう	913,000円えん
公使こうし	3号俸ごうほう	1,175,000円えん
	2号俸ごうほう	1,035,000円えん
	1号俸ごうほう	913,000円えん
官職かんしょく名めい（別表べっぴょう第だい三さん）		俸給ほうきゅう月額げつがく
秘書官ひしょかん	12号俸ごうほう	586,200円えん
	11号俸ごうほう	555,500円えん
	10号俸ごうほう	525,500円えん
	9号俸ごうほう	493,900円えん
	8号俸ごうほう	463,400円えん
	7号俸ごうほう	436,000円えん
	6号俸ごうほう	400,700円えん
	5号俸ごうほう	362,200円えん
	4号俸ごうほう	326,400円えん
	3号俸ごうほう	295,200円えん
	2号俸ごうほう	273,300円えん
	1号俸ごうほう	264,700円えん

国家こっか公務員こうむいんの特別とくべつ職しょくに該当がいとうする職しょくは、選挙せんきょや国会こっかいの議決ぎけつによって選出せんしゅつされる職しょく、任命にんめい権けん者しゃの裁量さいりょうにより政治せいじ的てきに任命にんめいすることが適当てきとうとされている職しょく、任命にんめいに国会こっかいの両院りょういんまたは一院いちいんの議決ぎけつもしくは同意どういが必要ひつようとされている職しょく、職務しょくむの性質せいしつから特別とくべつの取とり扱あつかいが適当てきとうなものが主しゅたるものである。

特別とくべつ職しょくには、立法りっぽうや司法しほうの各かく部門ぶもんにおける職しょく（裁判官さいばんかんの他ほか、国会こっかい職員しょくいん・裁判所さいばんしょ職員しょくいん）も含ふくまれている。ただし、裁判官さいばんかん以外いがいの裁判所さいばんしょ職員しょくいんは国家こっか公務員こうむいん法ほうの施行しこうの1948年ねん7月がつ1日にちから1951年ねん3月がつ31日にち^[7]まで、国会こっかい職員しょくいんは国家こっか公務員こうむいん法ほうの第だい一いち次じ改正かいせい法ほうの施行しこうの1948年ねん12月3日にちから1951年ねん12月31日にち^[8]まで、ともに一般いっぱん職しょくの扱あつかいであった（これは、当時とうじの日本にっぽんは連合れんごう国軍こくぐんの占領せんりょう下かにあって国家こっかとしての主権しゅけんが制限せいげんされていたところ、連合れんごう国軍こくぐん総そう司令しれい部ぶは二に・一いちゼネストの影響えいきょうを受うけて内閣ないかくに占領せんりょう政策せいさくにそぐわない公務員こうむいんの労働ろうどう争議そうぎを禁止きんしするようにとの指令しれいを行おこない、内閣ないかくはこの指令しれいに基もとづいてポツダム政令せいれいのひとつである昭和しょうわ23年ねん政令せいれい201号ごうを制定せいていし、追おって国家こっか公務員こうむいん法ほうもこれを受うけて改正かいせいされたという特殊とくしゅな事情じじょうがあったためであり、三権分立さんけんぶんりつによる国会こっかい（両院りょういん）・裁判所さいばんしょの自律じりつ権けんの制約せいやくを受うけない例外れいがい的てきな事例じれいである）。

なお国会こっかい議員ぎいんは「選挙せんきょによって選出せんしゅつされる職しょく」であるため国家こっか公務員こうむいん法ほう第だい2条じょう第だい3項こう9号ごうに該当がいとうするが、これも憲法けんぽう上じょう当然とうぜんに裁判官さいばんかん等とうと同様どうようの制約せいやくに服ふくする（ただし裁判官さいばんかんとは異ことなり、在任ざいにん中ちゅうは報酬ほうしゅうを減額げんがくできないといった制約せいやくはない）。

このように国家こっか公務員こうむいんの特別とくべつ職しょくは様々さまざまな性質せいしつをもつ職しょくが含ふくまれていることが大おおきな特徴とくちょうであり、「特別とくべつ職しょく」という括くくりには「一般いっぱん職しょく以外いがい」という以上いじょうの意味いみは存在そんざいしない。

国家こっか公務員こうむいん法ほう第だい2条じょう第だい3項こう各号かくごうに列挙れっきょされる特別とくべつ職しょくの職しょくは次つぎのとおり。

内閣ないかく総理そうり大臣だいじん
国務大臣こくむだいじん
副ふく大臣だいじん
大臣だいじん政務せいむ官かん
大臣だいじん補佐ほさ官かん
デジタル監かん^[9]
人事じんじ官かん及および検査官けんさかん
内閣ないかく危機きき管理かんり監かん
国家こっか安全あんぜん保障ほしょう局長きょくちょう
内閣ないかく法制ほうせい局きょく長官ちょうかん
内閣ないかく官房かんぼう副ふく長官ちょうかん
内閣ないかく官房かんぼう副ふく長官ちょうかん補ほ、内閣ないかく広報こうほう官かん及および内閣ないかく情報じょうほう官かん
内閣ないかく総理そうり大臣だいじん補佐ほさ官かん
内閣ないかく総理そうり大臣だいじん秘書官ひしょかん及および国務大臣こくむだいじん秘書官ひしょかん並ならびに特別とくべつ職しょくたる機関きかんの長ちょうの秘書官ひしょかんのうち人事院じんじいん規則きそくで指定していするもの^[10]
就任しゅうにんについて選挙せんきょによることを必要ひつようとし、あるいは国会こっかいの両院りょういん又または一院いちいんの議決ぎけつ又または同意どういによること^[11]を必要ひつようとする職員しょくいん
宮内庁くないちょう長官ちょうかん、侍従じじゅう長ちょう、東宮とうぐう大夫たいふ、式部しきぶ官かん長ちょう及および侍従じじゅう次長じちょう並ならびに法律ほうりつ又または人事院じんじいん規則きそくで指定していする宮内庁くないちょうのその他たの職員しょくいん^[12]
特命とくめい全権ぜんけん大使たいし、特命とくめい全権ぜんけん公使こうし、特派とくは大使たいし、政府せいふ代表だいひょう、全権ぜんけん委員いいんとその代理だいり（臨時りんじ代理だいり大使たいし他た）並ならびに顧問こもん及および随員ずいいん
日本にっぽんユネスコ国内こくない委員いいん会かいの委員いいん
日本学士院にほんがくしいん会員かいいん
日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ会員かいいん
裁判官さいばんかん及およびその他たの裁判所さいばんしょ職員しょくいん
国会こっかい職員しょくいん
国会こっかい議員ぎいんの公設こうせつ秘書ひしょ
防衛ぼうえい省しょう職員しょくいん（防衛ぼうえい省しょうに置おかれる合議ごうぎ制せいの機関きかんで防衛ぼうえい省しょう設置せっち法ほう第だい41条じょうの政令せいれいで定さだめるものの委員いいん及および同どう法ほう第だい4条じょう第だい1項こう第だい24号ごう又または第だい25号ごうに掲かかげる事務じむに従事じゅうじする職員しょくいんで同どう法ほう第だい41条じょうの政令せいれいで定さだめるもののうち、人事院じんじいん規則きそくで指定していするもの^[13]を除のぞく。）
行政ぎょうせい執行しっこう法人ほうじんの役員やくいん

特別とくべつ職しょくの国家こっか公務員こうむいん（約やく30万まん人にん）のうち、多数たすうを占しめているのは自衛じえい官かんを含ふくむ防衛ぼうえい省しょう職員しょくいんである（約やく26.8万まん人にん）。次ついで裁判所さいばんしょ職員しょくいんが多おおい（約やく2.6万まん人にん）^[14]。

給与きゅうよに関かんしては、それぞれ次つぎに掲かかげる法律ほうりつにより規定きていされている

在外ざいがい公館こうかんに勤務きんむする特命とくめい全権ぜんけん大使たいし・特命とくめい全権ぜんけん公使こうしを除のぞく外務がいむ公務員こうむいん^[15]：在外ざいがい公館こうかんの名称めいしょう及および位置いち並ならびに在外ざいがい公館こうかんに勤務きんむする外務がいむ公務員こうむいんの給与きゅうよに関かんする法律ほうりつ
日本学士院にほんがくしいん会員かいいん：日本学士院にほんがくしいん法ほう
裁判官さいばんかん：裁判官さいばんかんの報酬ほうしゅう等とうに関かんする法律ほうりつ
裁判官さいばんかん・秘書官ひしょかん以外いがいの裁判所さいばんしょ職員しょくいん：裁判所さいばんしょ職員しょくいん臨時りんじ措置そち法ほう
国会こっかい議員ぎいん：国会こっかい議員ぎいんの歳費さいひ、旅費りょひ及および手当てあて等とうに関かんする法律ほうりつ
国会こっかい職員しょくいん：国会こっかい職員しょくいん法ほう
国会こっかい議員ぎいんの公設こうせつ秘書ひしょ：国会こっかい議員ぎいんの秘書ひしょの給与きゅうよ等とうに関かんする法律ほうりつ
自衛じえい官かんを含ふくむ防衛ぼうえい省しょう職員しょくいん（一般いっぱん職しょくに属ぞくする職員しょくいんを除のぞく。）：防衛ぼうえい省しょうの職員しょくいんの給与きゅうよ等とうに関かんする法律ほうりつ^[16]
行政ぎょうせい執行しっこう法人ほうじんの役員やくいん：独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん通則つうそく法ほう
上記じょうき以外いがいの特別とくべつ職しょく国家こっか公務員こうむいん：特別とくべつ職しょくの職員しょくいんの給与きゅうよに関かんする法律ほうりつ

廃止はいしされた国家こっか公務員こうむいんの特別とくべつ職しょく

日本にっぽん郵政ゆうせい公社こうしゃの役員やくいん - 郵政ゆうせい民営みんえい化かに伴ともない、2007年ねん（平成へいせい19年ねん）10月がつ1日にち廃止はいし。
特定とくてい独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじんの役員やくいん - 2015年ねん（平成へいせい27年ねん）4月がつ1日にち、行政ぎょうせい執行しっこう法人ほうじんに移行いこう。
内閣ないかく情報じょうほう通信つうしん政策せいさく監かん - デジタル監かん設置せっちに伴ともない、2021年ねん（令れい和わ3年ねん）9月がつ1日にち廃止はいし。

地方ちほう公務員こうむいん

地方ちほう公務員こうむいんの特別とくべつ職しょくは、就任しゅうにんに選挙せんきょによる選出せんしゅつや地方ちほう議会ぎかいの同意どういが必要ひつようとされている職しょくにある者もの、地方ちほう公営こうえい企業きぎょう等ひとしの管理かんり的てきな職務しょくむにある者もの、委員いいん会かい・審議しんぎ会かい等ひとしの委員いいんで臨時りんじ又または非常勤ひじょうきんの者もの、消防しょうぼう団だん員いん・民生みんせい委員いいん・交通こうつう指導しどう員いんなどが該当がいとうする。

地方ちほう公務員こうむいんにおいては、地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの長なが等ひとしの任命にんめい権けんにおいて任免にんめんされ、長ちょうの交代こうたいなどによって恣意しい的てきに罷免ひめんされないような身分みぶん保障ほしょうを受うけるにふさわしい、職業しょくぎょう公務員こうむいん以外いがいの職しょくが主おもに特別とくべつ職しょくとして分類ぶんるいされている。

したがって、その多おおくが、一般いっぱん的てきな行政ぎょうせい事務じむを行おこなう職しょくではなく、特定とくていの職務しょくむを行おこなうために公務員こうむいんとされる者ものの就つく職しょくである。

地方ちほう公務員こうむいん法ほう第だい3条じょう第だい3項こうに列挙れっきょされる特別とくべつ職しょくの職しょくは次つぎのとおり。

就任しゅうにんについて公選こうせん又または地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの議会ぎかいの選挙せんきょ、議決ぎけつ若もしくは同意どういによることを必要ひつようとする職しょく
（地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの長なが、地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの議会ぎかいの議員ぎいん、副ふく知事ちじ又または副ふく市町村しちょうそん長ちょう、委員いいん会かいの委員いいん及および委員いいんなど）
地方ちほう公営こうえい企業きぎょうの管理かんり者しゃ及および企業きぎょう団だんの企業きぎょう長ちょう
法令ほうれい又または条例じょうれい、地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの規則きそく若もしくは地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの機関きかんの定さだめる規程きていにより設もうけられた委員いいん及および委員いいん会かい（審議しんぎ会かいその他たこれに準じゅんずるものを含ふくむ。）の構成こうせい員いんの職しょくで臨時りんじ又または非常勤ひじょうきんのもの
臨時りんじ又または非常勤ひじょうきんの顧問こもん、参与さんよ、調査ちょうさ員いん、嘱託しょくたく員いん及およびこれらの者ものに準じゅんずる者ものの職しょく
地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの長ちょう・議会ぎかいの議長ぎちょうその他た地方ちほう公共こうきょう団体だんたいの機関きかんの長ちょうの秘書ひしょの職しょくで条例じょうれいで指定していするもの（特別とくべつ秘書ひしょ等ひとし）
非常勤ひじょうきんの消防しょうぼう団だん員いん及および水防すいぼう団だん員いんの職しょく
特定とくてい地方ちほう独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじんの役員やくいん

脚注きゃくちゅう

^ “一般いっぱん職しょく・特別とくべつ職しょく【いっぱんしょくとくべつしょく】” . 日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ . 2018年ねん12月がつ10日とおか閲覧えつらん。
^ 特別とくべつ職しょくの職員しょくいんの給与きゅうよに関かんする法律ほうりつ（平成へいせい28年ねん1月がつ26日にち法律ほうりつ第だい2号ごう改正かいせい）別表べっぴょう。防衛ぼうえい省しょう職員しょくいん、裁判官さいばんかんなど別べつの法律ほうりつに報酬ほうしゅうが規定きていされている特別とくべつ職しょくもある。
^ デジタル庁ちょう設置せっち法ほう（令れい和わ3年ねん法律ほうりつ第だい36号ごう。令れい和わ3年ねん9月がつ1日にち施行しこう）第だい11条じょうにより新設しんせつ。
^ 宮内庁くないちょう法ほう附則ふそく第だい2条じょう第だい8項こう
^ 皇嗣こうし職しょくが置おかれている間あいだは置おかれない。
^ 宮内庁くないちょう法ほう附則ふそく第だい3条じょう第だい6項こう
^ 裁判所さいばんしょ法ほう等とうの一部いちぶを改正かいせいする法律ほうりつ（昭和しょうわ26年ねん3月がつ30日にち法律ほうりつ第だい59号ごう）による国家こっか公務員こうむいん法ほうの改正かいせい
^ 国家こっか公務員こうむいん法ほうの一部いちぶを改正かいせいする法律ほうりつ（昭和しょうわ26年ねん12月21日にち法律ほうりつ第だい314号ごう）による国家こっか公務員こうむいん法ほうの改正かいせい
^ デジタル庁ちょう設置せっち法ほう（令れい和わ3年ねん法律ほうりつ第だい36号ごう。令れい和わ3年ねん9月がつ1日にち施行しこう）附則ふそく第だい9条じょうにより新設しんせつ。
^ 人事院じんじいん総裁そうさい・会計検査院かいけいけんさいん長ちょう・内閣ないかく法制ほうせい局きょく長官ちょうかん・宮内庁くないちょう長官ちょうかんのそれぞれの秘書官ひしょかん。
^ 前段ぜんだんは、衆議院しゅうぎいん議員ぎいんと参議院さんぎいん議員ぎいんを指さす。厳密げんみつには、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんも指名しめい選挙せんきょを経へて任命にんめいされるためこれに含ふくまれる。後段こうだんは、いわゆる「国会こっかい同意どうい人事じんじ」により任命にんめいされる職員しょくいんである。検査官けんさかんや人事じんじ官かんも該当がいとうするが個別こべつに列挙れっきょされている。
^ 宮みや務つとむ主管しゅかん、皇室こうしつ医務いむ主管しゅかん、侍従じじゅう、女官にょかん長ちょう、女官にょかん、侍医じい長ちょう、侍医じい、東宮とうぐう侍従じじゅう長ちょう、東宮とうぐう侍従じじゅう、東宮とうぐう女官にょかん長ちょう、東宮とうぐう女官にょかん、東宮とうぐう侍医じい長ちょう、東宮とうぐう侍医じい、宮みや務つとむ官かん、侍女じじょ長ちょう。
^ 具体ぐたい的てきには人事院じんじいん規則きそく一いち―五ご（特別とくべつ職しょく）第だい3条じょうにより、防衛ぼうえい人事じんじ審議しんぎ会かい・自衛隊じえいたい員いん倫理りんり審査しんさ会かい・防衛ぼうえい調達ちょうたつ審議しんぎ会かい・防衛ぼうえい施設しせつ中央ちゅうおう審議しんぎ会かい・防衛ぼうえい施設しせつ地方ちほう審議しんぎ会かい・捕虜ほりょ資格しかく認定にんてい等とう審査しんさ会かいの各かく委員いいん、防衛ぼうえい省しょう地方ちほう協力きょうりょく局きょく労務ろうむ管理かんり課かの職員しょくいんが、特別とくべつ職しょくから除外じょがいされ一般いっぱん職しょくとなっている。
^ 人事院じんじいん「国家こっか公務員こうむいんの数かずと種類しゅるい」 (PDF)
^ 特派とくは大使たいし、政府せいふ代表だいひょう、全権ぜんけん委員いいんとその代理だいり（臨時りんじ代理だいり大使たいし他た）並ならびに顧問こもん及および随員ずいいん
^ 防衛ぼうえい省しょうの職員しょくいんの給与きゅうよ等とうに関かんする法律ほうりつ昭和しょうわ29年ねん法律ほうりつ第だい266号ごう

外部がいぶリンク

幹部かんぶ公務員こうむいんの給与きゅうよに関かんする有識者ゆうしきしゃ懇談こんだん会かい（首相しゅしょう官邸かんていHP）:2003年度ねんど開催かいさい（2022年ねん4月がつ1日にちアーカイブ）。特別とくべつ職しょくを含ふくむ国くにの幹部かんぶ公務員こうむいんの人事じんじ制度せいどに関かんする資料しりょうが掲載けいさいされている。

[1] “一般いっぱん職しょく・特別とくべつ職しょく【いっぱんしょくとくべつしょく】” . 日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ . 2018年ねん12月がつ10日とおか閲覧えつらん。

[2] 特別とくべつ職しょくの職員しょくいんの給与きゅうよに関かんする法律ほうりつ（平成へいせい28年ねん1月がつ26日にち法律ほうりつ第だい2号ごう改正かいせい）別表べっぴょう。防衛ぼうえい省しょう職員しょくいん、裁判官さいばんかんなど別べつの法律ほうりつに報酬ほうしゅうが規定きていされている特別とくべつ職しょくもある。

[3] デジタル庁ちょう設置せっち法ほう（令れい和わ3年ねん法律ほうりつ第だい36号ごう。令れい和わ3年ねん9月がつ1日にち施行しこう）第だい11条じょうにより新設しんせつ。

[4] 宮内庁くないちょう法ほう附則ふそく第だい2条じょう第だい8項こう

[5] 皇嗣こうし職しょくが置おかれている間あいだは置おかれない。

[6] 宮内庁くないちょう法ほう附則ふそく第だい3条じょう第だい6項こう

[7] 裁判所さいばんしょ法ほう等とうの一部いちぶを改正かいせいする法律ほうりつ（昭和しょうわ26年ねん3月がつ30日にち法律ほうりつ第だい59号ごう）による国家こっか公務員こうむいん法ほうの改正かいせい

[8] 国家こっか公務員こうむいん法ほうの一部いちぶを改正かいせいする法律ほうりつ（昭和しょうわ26年ねん12月21日にち法律ほうりつ第だい314号ごう）による国家こっか公務員こうむいん法ほうの改正かいせい

[9] デジタル庁ちょう設置せっち法ほう（令れい和わ3年ねん法律ほうりつ第だい36号ごう。令れい和わ3年ねん9月がつ1日にち施行しこう）附則ふそく第だい9条じょうにより新設しんせつ。

[10] 人事院じんじいん総裁そうさい・会計検査院かいけいけんさいん長ちょう・内閣ないかく法制ほうせい局きょく長官ちょうかん・宮内庁くないちょう長官ちょうかんのそれぞれの秘書官ひしょかん。

[11] 前段ぜんだんは、衆議院しゅうぎいん議員ぎいんと参議院さんぎいん議員ぎいんを指さす。厳密げんみつには、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんも指名しめい選挙せんきょを経へて任命にんめいされるためこれに含ふくまれる。後段こうだんは、いわゆる「国会こっかい同意どうい人事じんじ」により任命にんめいされる職員しょくいんである。検査官けんさかんや人事じんじ官かんも該当がいとうするが個別こべつに列挙れっきょされている。

[12] 宮みや務つとむ主管しゅかん、皇室こうしつ医務いむ主管しゅかん、侍従じじゅう、女官にょかん長ちょう、女官にょかん、侍医じい長ちょう、侍医じい、東宮とうぐう侍従じじゅう長ちょう、東宮とうぐう侍従じじゅう、東宮とうぐう女官にょかん長ちょう、東宮とうぐう女官にょかん、東宮とうぐう侍医じい長ちょう、東宮とうぐう侍医じい、宮みや務つとむ官かん、侍女じじょ長ちょう。

[13] 具体ぐたい的てきには人事院じんじいん規則きそく一いち―五ご（特別とくべつ職しょく）第だい3条じょうにより、防衛ぼうえい人事じんじ審議しんぎ会かい・自衛隊じえいたい員いん倫理りんり審査しんさ会かい・防衛ぼうえい調達ちょうたつ審議しんぎ会かい・防衛ぼうえい施設しせつ中央ちゅうおう審議しんぎ会かい・防衛ぼうえい施設しせつ地方ちほう審議しんぎ会かい・捕虜ほりょ資格しかく認定にんてい等とう審査しんさ会かいの各かく委員いいん、防衛ぼうえい省しょう地方ちほう協力きょうりょく局きょく労務ろうむ管理かんり課かの職員しょくいんが、特別とくべつ職しょくから除外じょがいされ一般いっぱん職しょくとなっている。

[14] 人事院じんじいん「国家こっか公務員こうむいんの数かずと種類しゅるい」 (PDF)

[15] 特派とくは大使たいし、政府せいふ代表だいひょう、全権ぜんけん委員いいんとその代理だいり（臨時りんじ代理だいり大使たいし他た）並ならびに顧問こもん及および随員ずいいん

[16] 防衛ぼうえい省しょうの職員しょくいんの給与きゅうよ等とうに関かんする法律ほうりつ昭和しょうわ29年ねん法律ほうりつ第だい266号ごう

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