軌間 可変 電車
[
概要
しかし、1990
開発 過程
要素 技術 開発
- 1993
年 (平成 5年 )3月 、タルゴ社 が、日本 で台車 をつくることについて住友金属工業 に軌間 可変 車軸 のライセンスを与 えた[5]。 - 1994
年 (平成 6年 )より鉄道 総合 技術 研究所 が台車 や軌間 変換 の基礎 技術 開発 を進 めた。
第 一 次 試験 車両
- 1998
年 (平成 10年 ) - 1999
年 (平成 11年 ) - 2001
年 (平成 13年 ) - 2002
年 (平成 14年 ) - 2003
年 (平成 15年 )5月 - 6月 、予讃線 で走行 試験 - 2004
年 (平成 16年 )8月 23日 - 10月28日 、山陽新幹線 で新幹線 での走行 試験 、新 山口 -新下関 間 を15回 に渡 って走行 (最高 速度 210 km/hまでを試験 ) - 2006
年 (平成 18年 )までに試験 が終了 し、JR九州 小倉 工場 内 に留置 されていたが、2007年 (平成 19年 )4月 以降 はJR四国 多度津 工場 内 に移動 。その後 も留置 されていたが、2013年 (平成 25年 )7月 23日 から解体 が始 まった[8]。
この
第 二 次 試験 車両
- 2002
年 (平成 14年 )8月 、フリーゲージトレイン技術 研究 組合 発足 - 2003
年 (平成 15年 )、二 次 車両 開発 着手 - 2006
年 (平成 18年 )10月 、JR四国 多度津 工場 にて二 次 車両 の台車 走行 試験 - 2007
年 (平成 19年 ) - 2009
年 (平成 21年 ) - 2010
年 (平成 22年 )9月 、軌間 可変 技術 評価 委員 会 で軌間 可変 機構 などの技術 確立 をしたと評価 - 2011
年 (平成 23年 )- 3月、JR
四国 多度津 工場 に回送 ・改良 台車 完成 - 6
月 、予讃線 での試験 走行 を開始 - 10月、
軌間 可変 技術 評価 委員 会 で急 曲線 目標 達成 確認 ・軌間 可変 電車 の基本 技術 を確立 したと評価 - 12月、
予讃線 で在来 線 耐久 試験 を開始
- 3月、JR
- 2013
年 (平成 25年 )
2007
2011
12月15
- 2014
年 (平成 26年 )
第 三 次 試験 車両
- 2014
年 2月 21日 、中間 車 1両 が日立製作所 笠 戸 事業 所 より川崎重工 兵庫 工場 へ航 送 された。 - 2014
年 4月 19日 、JR九州 熊本 総合 車両 所 にて三 次 車両 が報道陣 に公開 された[24]。「FGT-9001」(1号車 )・「FGT-9002」(2号車 )・「FGT-9003」(3号車 )・「FGT-9004」(4号車 )の4両 編成 で全 電動 車 (直流 区間 は非 対応 )。製造 メーカーは1・3・4号車 が川崎重工業 、2号車 が日立製作所 。外観 は、「ディープレッド」と「シャンパンゴールド」の2色 でまとめられている。先頭 車 はなめらかな流 線形 で、側面 に「FGT」のロゴが入 る。車内 も赤 を基調 とした内装 になった[25]。なお、座席 は300系 からの廃車 発生 品 (モケット張 替 )の流用 である。炭素 繊維 強化 プラスチックを使 うなどして、これまでの車両 より1両 当 たり約 2トン(4%)軽 くなり[26]、通常 の新幹線 並 みの43トンを実現 [27](新幹線 N700系 の1両 あたり平均 重量 は43トン、東北新幹線 E5系 は同 45トン)[28]、FGT最大 の弱点 といわれた重量 問題 を克服 している[27]。電機 品 は東芝 が担当 した[29]。 - 2014
年 4月 20日 、熊本 県 内 で走行 試験 を開始 した[30][31]。最高 速度 は新幹線 区間 が270km/h、在来 線 区間 が130km/h、新幹線 ・在来 線 を結 ぶ接続 線 では50km/h、軌間 変換 装置 の通過 時 は10km/hで走行 する[30]。3年間 で新幹線 -軌間 変換 -在来 線 を繰 り返 し走行 する「3モード耐久 走行 試験 」を通常 の新幹線 の検査 周期 と同 じ60万 km分 行 う予定 [30][31]。 - 2014
年 8月 29日 、国土 交通省 はフリーゲージトレインの開発 費 に2015年度 予算 の概算 要求 で前年度 比 35%増 の28億 9700万 円 を計上 し、新 たに耐 雪 ・耐寒 化 の雪 対策 を施 した寒冷 地 仕様 車 の開発 も始 めると発表 [32]。 - 2014
年 10月 19日 、4月 から導入 した試験 車両 が設計 通 りの性能 を持 つか確認 していたが、結果 が良好 だったため、より営業 運転 に近 い形 での新幹線 、軌間 変換 、在来 線 を繰 り返 す「3モード耐久 走行 試験 」へ移行 [33][34]。 - 2014
年 12月24日 、耐久 走行 試験 の一時 休止 を発表 [35]。2014年 11月29日 までに約 400回 の軌間 変換 を行 い、約 3万 3,000kmを走 り込 んだが、一部 の台車 を確認 した際 に、スラスト軸受 のオイルシールに部分 的 な欠損 が発生 し、すべり軸受 と車軸 の接触 部 に微細 な磨耗 痕 も確認 されたため、必要 な対策 の検討 をはじめ、初期 段階 での部品 点検 のための詳細 調査 を実施 することになり、その間 の走行 試験 を見合 わせることが決 まった[35]。 - 2015
年 8月 28日 、国土 交通省 はフリーゲージトレインの開発 費 に2016年度 予算 の概算 要求 で前年度 比 36%増 の27億 4600万 円 を計上 [36]。 - 2015
年 11月27日 、石井 啓一 国土 交通 大臣 が会見 で、トラブルの検証 に一定 のめどがついたため専門 家 による検証 結果 の審議 を近 く始 めると表明 [37]。 - 2015
年 12月4日 、国土 交通省 が、不具合 の原因 推定 と対策 案 を技術 評価 委員 会 に報告 、内容 を公表 [38]。 - 2016
年 12月3日 、車軸 の摩耗 具合 や安定 性 の検証 走行 試験 を開始 [39][40]。試験 走行 再開 は試験 車両 の車軸 の不具合 で中断 してから約 2年 ぶり[39][40]。2017年 3月 までレール幅 の異 なる九州 新幹線 熊本 -鹿児島 中央 と在来 線 の熊本 -八代 で約 1万 キロを走 らせ、車軸 が摩耗 しないよう改良 した部品 の効果 を確認 し、技術 評価 委員 会 が耐久 走行 試験 を再開 できるかを判断 するとしている[39][40]。 - 2017
年 7月 14日 、国土 交通省 は、台車 に改良 を加 えて2016年 12月から実施 した走行 試験 でも車軸 に磨耗 が見 つかったことを明 らかにし、2022年度 の九州 新幹線 西 九州 ルート(長崎 ルート)暫定 開業 時 には、FGTの先行 車両 導入 は間 に合 わないとの見解 を示 した[41]。一方 で課題 だった車軸 の磨耗 は「従来 の100分 の1」まで軽減 させることに成功 したことも明 らかにされた[41]。 - 2017
年 7月 25日 、JR九州 の青柳 俊彦 社長 は、与党 の整備 新幹線 推進 プロジェクトチーム(与党 PT)の会合 で、「フリーゲージトレインによる運営 は困難 」だとして、九州 新幹線 (西 九州 ルート)へのフリーゲージトレイン導入 を断念 すると発表 した。フリーゲージトレインは一般 の新幹線 より車両 関連 費 が2倍 前後 かかり、全面 導入 すればJRにとっては年間 約 50億 円 の負担 増 につながると試算 されたため「前提 である収支 採算 性 が成 りたない」とし、また安全 性 も「まだ確立 できていない状態 」であることを理由 に述 べた。同時 に、九州 新幹線 (西 九州 ルート)博多 -長崎 間 全線 のフル規格 での整備 を求 める考 えも示 した[42]。 - 2018
年 8月 27日 、国土 交通省 はフリーゲージトレインについて、北陸 新幹線 への導入 を断念 する方針 を明 らかにした[43][44][45]。開発 に関 しては近畿日本鉄道 が在来 線 での活用 を検討 しており、日本国 政府 は予算 を縮小 して開発 を続 ける[43][44]。
寒冷 地 仕様 試験 車両
2014
実用 化 に際 しての課題
軌間 可変 装置 の通過 時間 軌間 可変 装置 の通過 速度 向上 にも重点 が置 かれている。開発 当初 は極端 な低速 でしか通過 できず、1両 通過 するのに1分 以上 掛 かる状況 であった。その場合 だと長編 成 の列車 になれば軌間 変更 に時間 が掛 かることになり、結局 は新 八代 駅 で行 われたような対面 乗 り換 え(当時 は九州 新幹線 の開業 区間 が新 八 代 以南 のみであったため、博多 -新 八 代 の在来 線 特急 と新 八 代 -鹿児島 中央 の新幹線 列車 との乗換 が必要 だった)の方 が所要 時間 (約 3分 )の面 では短 いということになる。2009年 (平成 21年 )5月 現在 、10 km/h程度 まで通過 速度 が向上 しており(分 速 166 m程度 )単純 計算 すると20 m級 車両 なら1分 で8両 通過 できることになるが、実際 には様々 な要因 を含 めて通過 に要 する時間 は5分 程度 とされている[48]。
- ダイヤ
組成 の影響 ・山陽新幹線 の保線 負担 保安 上 の問題 新幹線 には踏切 がないが、在来 線 には踏切 が存在 し、2本 のレールの間 に微弱 な電流 を流 し列車 検知 を行 っている(軌道 回路 )。しかしながら2008年 から2009年 にかけて日豊本線 で行 われた2次 車 での試験 において、踏切 接近 時 に検知 できないトラブルが確認 された。一般 的 な列車 は車輪 と車軸 が電気 的 にも接続 されているが、フリーゲージトレインは車軸 の間 を車輪 が動 く構造 のため、車輪 と車軸 は別 になり、一般 の列車 と比 べると電気 が伝 わりにくくなり不 検知 が発生 したと考 えられる。これは保安 上 重大 な問題 であり、鉄道 ・運輸 機構 は対策 を講 じようとしたが、問題 を十分 に解決 することができなかった[53]。
駅 整備 の負担 過大 な車両 重量 によるメンテナンスコストの増大 標準軌 の新幹線 車両 に比 べ台車 が数 割 重 く、軌道 やポイントに与 える影響 が大 きい[51]。また、高速 走行 の際 の騒音 や振動 が問題 ともなる。軌間 可変 用 の特殊 な機構 以外 にも、新 在 共用 走行 のための運転 保安 設備 を2系統 備 えるため、車両 重量 が増加 する[52]。比較 対象 として、スペインのタルゴは機関 車 が客車 を牽引 する動力 集中 方式 で、客車 は左右 の車輪 が車軸 で結 ばれていないため、軌間 可変 装置 を置 くスペースが確保 できている。また、機関 車 には客 を乗 せない分 、車輪 や台車 を大 きくすることで重量 の問題 を解決 している。一方 、日本 の新幹線 は動力 分散 方式 の電車 であり、全 ての台車 にモーターを設置 するため、台車 が重 くなってしまう。また、広軌 -標準軌 (1668mm⇔1435mm)で軌間 可変 するタルゴと異 なり、日本 では標準軌 -狭軌 (1435mm⇔1067mm)で軌間 可変 するため、狭軌 の限界 寸法 に合 わせて機器 類 を設置 しなければならず、軌間 差 (変換 幅 )もタルゴの15%に対 し日本 は26 %と大 きいため、軌間 可変 装置 を置 くスペースがない[54][55][56][57]。- フリーゲージトレイン(FGT)
第 3次 試験 車 は、車両 軽量 化 対策 として、高価 な部品 を用 いることで、270 km/h走行 を行 う一般 の新幹線 電車 と同 じ重量 を実現 [52]。 軌間 可変 台車 は可動 部 を有 していることから点検 箇所 が増 え、摺 動 部品 、摩耗 部品 は交換 周期 自体 も短 いため、メンテナンスコストが増大 する。軌間 可変 技術 評価 委員 会 は、フリーゲージトレイン(FGT)第 3次 試験 車 の検証 走行 試験 での車軸 の不具合 から、車軸 の定期 的 交換 を想定 して一般 の新幹線 車両 と経済 性 の比較 を行 った結果 、車軸 を240万 kmごとに交換 する場合 で一般 の新幹線 車両 の2.5倍 程度 、台車 検査 周期 の60万 kmで交換 する場合 は3倍 程度 のメンテナンスコストになると試算 している[52]。
導入 が検討 されている路線
かつて検討 された路線
整備 新幹線
- 1998
年 (平成 10年 )、政府 の与党 整備 新幹線 検討 委員 会 で北陸 新幹線 長野 -上越 間 について、上越 以西 にフリーゲージトレインを導入 した場合 の需要 予測 及 び収支 改善 効果 が試算 された。 - 1999
年 (平成 11年 )、自 自 政権 の自 自 協議 会 や自 自公 政権 の整備 新幹線 建設 促進 協議 会 で九州 新幹線 鹿児島 ルート、西 九州 ルート(長崎 ルート)、及 び北陸 新幹線 敦賀 以西 でフリーゲージトレインの検討 案 (その後 鹿児島 ルート及 び北陸 新幹線 はフル規格 による整備 と決定 )。 - 2004
年 (平成 18年 )、政府 与党 合意 で九州 新幹線 西 九州 ルート(長崎 ルート)へ導入 を目指 すとされた。 - 2012
年 (平成 24年 )、国土 交通省 は、北陸 新幹線 の敦賀 -大阪 間 について、当初 は2025年 予定 だった敦賀 延伸 開業 後 も新 線 を建設 せずにフリーゲージトレインによる在来 線 の湖西 線 への直通 によるものとする案 を提案 した[62]。 - 2018
年 (平成 30年 )8月 27日 の政府 与党 とJR西日本 の会合 で、2023年 春 に前倒 し予定 となった敦賀 延伸 開業 においては不 採用 となった[43][44][45]。
新 在 直通
- 1999
年 (平成 11年 ) - 2001
年 (平成 13年 )7月 、秋田 新幹線 能代 延伸 をミニ新幹線 ではなくフリーゲージトレインで行 い、積雪 地 での実験 線 とする構想 [要 出典 ]。 新潟 -山形 両 県 による羽越本線 高速 化 調査 。新潟 県 による信越本線 高速 化 調査 。- 2006
年 (平成 18年 )
通勤 - 近郊 路線
かつて
整備 新幹線 に関 する政府 与党 合意
- 1996
年 (平成 8年 )12月25日 「整備 新幹線 の取 り扱 いについて」政府 -与党 合意 において、「新幹線 鉄道 の高速 化 効果 を他 の地域 に均 てんするための軌間 自由 可変 電車 の技術 開発 等 の事業 等 を推進 する」との文言 が掲 げられた。 - 2000
年 (平成 12年 )12月18日 「整備 新幹線 の取 り扱 いについて」政府 -与党 申合 せにおいて、「軌間 可変 電車 の技術 開発 を推進 し、早期 実用 化 を図 る」との文言 が掲 げられた。 - 2004
年 (平成 16年 )12月16日 「整備 新幹線 の取 り扱 いについて」政府 -与党 申合 せにおいて同様 の文言 が掲 げられるとともに、九州 新幹線 西 九州 ルート(長崎 ルート)武雄温泉 -諫早 間 につき「軌間 可変 電車 方式 による整備 を目指 す」とされた。整備 新幹線 関連 文書 国土 交通 省 。より
脚注
注釈
出典
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奥田 行男 「京阪 電車 と私 (3)」、『鉄道 ピクトリアル』1984年 1月増刊 号 、pp.120。京阪 60型 電車 #京 津 間 直通 運転 をめぐるその他 の構想 も参照 。
関連 項目
外部 リンク
国土 交通省 軌間 可変 技術 評価 委員 会 編集 長 敬白 アーカイブ:フリーゲージトレイン第 二 次 試作 車 が完成 。 -鉄道 ホビダス(インターネットアーカイブ)編集 長 敬白 :走行 試験 を開始 したフリーゲージトレイン。 -鉄道 ホビダス(インターネットアーカイブ)- フリーゲージトレインの
耐久 走行 試験 を公開 熊本 - YouTube(朝日新聞社 提供 、2014年 10月 20日 公開 )