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はたかぜがた護衛ごえいかん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
はたかぜがた護衛ごえいかん[ちゅう 1]
ミサイル護衛ごえいかん時代じだいのDDG-171 (げんTV-3520)「はたかぜ」
基本きほん情報じょうほう
かんしゅ ミサイル護衛ごえいかん (DDG)練習れんしゅうかん (TV)
命名めいめい基準きじゅん 天象てんしょう気象きしょう
建造けんぞうしょ 三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう長崎造船所なかざきぞうせんじょ
運用うんようしゃ  海上かいじょう自衛隊じえいたい
建造けんぞう期間きかん 1983ねん - 1988ねん
就役しゅうえき期間きかん 1986ねん - 2021ねん護衛ごえいかんせき
2020ねん - 就役しゅうえきちゅう練習れんしゅうかんせき
建造けんぞうすう 2せき
まえきゅう たちかぜがた
つぎきゅう こんごうがた
要目ようもく
基準きじゅん排水はいすいりょう 4,600トン[ちゅう 2]
満載まんさい排水はいすいりょう 5,900トン[ちゅう 2]
全長ぜんちょう 150 m
最大さいだいはば 16.4 m
ふか 9.8 m
吃水きっすい 4.8 m
機関きかん方式ほうしき COGAG方式ほうしき
おも
推進すいしん 可変かへんピッチ・プロペラ×2じく
出力しゅつりょく 70,000 shp
最大さいだい速力そくりょく 30ノット
航続こうぞく距離きょり 6,000うみさと (20ノット巡航じゅんこう)[2]
乗員じょういん 260にん
へいそう
搭載とうさい ヘリコプター甲板かんぱんのみ
C4ISTAR
FCS
  • Mk.74 mod.13 SAMよう×1
  • FCS-2-21C 主砲しゅほうよう×1
  • SFCS-6A 水中すいちゅうよう×1
  • レーダー
  • AN/SPS-52C 3次元じげんしき×1
  • OPS-11C 対空たいくう捜索そうさくよう×1
  • OPS-28B たい水上すいじょう捜索そうさくよう×1
  • ソナー OQS-4(I) かんくび装備そうびしき×1
    電子でんしせん
    対抗たいこう手段しゅだん
    テンプレートを表示ひょうじ

    はたかぜがた護衛ごえいかん(はたかぜがたごえいかん、英語えいご: Hatakaze-class destroyer)は、海上かいじょう自衛隊じえいたい護衛ごえいかんかんきゅう[3][ちゅう 1]。2021ねん現在げんざい同型どうけい2せきとも練習れんしゅうかん種別しゅべつ変更へんこうされたことにより、はたかぜがた練習れんしゅうかんとなっている。たちかぜがた(46DDG)つづだいさん世代せだいミサイル護衛ごえいかん(DDG)として、さんろく中業ちゅうぎょうなか昭和しょうわ5658ねん計画けいかくけい2せき建造けんぞうされた[3]ネームシップ建造けんぞうは620おくえんとされる[4][ちゅう 3]

    2022ねん12月に公表こうひょうされた防衛ぼうえいりょく整備せいび計画けいかくで、2027年度ねんどまでにすうせき(1~2せき[ちゅう 4])を除籍じょせきすることが発表はっぴょうされた[6]

    来歴らいれき[編集へんしゅう]

    海上かいじょう自衛隊じえいたいは、だい1防衛ぼうえいりょく整備せいび計画けいかく期間きかんちゅうの「あまつかぜ」(35DDG)によってミサイル護衛ごえいかん(DDG)の整備せいび着手ちゃくしゅした。そしてたちかぜがた(46/48/53DDG)3せき整備せいびによって、さん中業ちゅうぎょう時点じてんで、8かん8体制たいせい護衛ごえい艦隊かんたい必要ひつような8せきのミサイル護衛ごえいかんのうち半分はんぶん充足じゅうそくすることとなった[2]

    これらのかんは、いずれもアメリカ海軍かいぐんチャールズ・F・アダムズきゅうミサイル駆逐くちくかんじゅんじて、かん後部こうぶターター・システム搭載とうさいする設計せっけい採用さいようしていたことから、ミサイルのかいはおおむね後方こうほうかぎられた。これは適宜てきぎかいあたま変針へんしんすることによっておぎなうことはできるが、戦術せんじゅつ行動こうどう自由じゆうという観点かんてんからは、前方ぜんぽうにターター・システムを装備そうびしたかん従来じゅうらいかんとペアで配備はいびするほうがのぞましいことはあきらかであった。また、たちかぜがた3ばんかんの「さわかぜ」(53DDG)は、護衛ごえいかんへのガスタービンエンジン導入どうにゅう開始かいし建造けんぞうされたものの、この規模きぼかんてきした規模きぼのガスタービンエンジンが入手にゅうしゅできなかったことから、従来じゅうらいどおりの蒸気じょうきタービンかんとして建造けんぞうされていた[2]

    53中業ちゅうぎょう当初とうしょ計画けいかくでは、かく護衛ごえいたいぐんの8かん8体制たいせいのため、DDG 4せき建造けんぞう検討けんとうされており、これらは船体せんたい前部ぜんぶにターター・システムを装備そうびするとともにおもをガスタービンした新型しんがたかんとすることになった。これがほんがたである。ただしDDGようガスタービンぬし導入どうにゅう可能かのうせい見極みきわめや経費けいひわくによる整備せいび隻数せきすう問題もんだいから、53中業ちゅうぎょうちゅうでの建造けんぞうすうは1せき削減さくげんされ、のこり3せき56中業ちゅうぎょう先送さきおくりされることになった。その、56中業ちゅうぎょうでの計画けいかくすうは2せき削減さくげんされたうえに、昭和しょうわ60ねん予定よていされていた3ばんかん建造けんぞう中止ちゅうしされ[3]、DDにえられた。これは、この時点じてんイージスシステムたいにちリリースの公算こうさんたかまったことから、あえて8かん8体制たいせい必要ひつようなDDGの所要しょようすう完全かんぜんには充足じゅうそくさせず、将来しょうらいイージスかんのための建造けんぞうあまりせき確保かくほするための措置そちであった[7][ちゅう 5]

    設計せっけい[編集へんしゅう]

    基本きほん計画けいかく番号ばんごうはF112とされた[8]

    船体せんたい[編集へんしゅう]

    設計せっけいめんではほんがたにややおくれて計画けいかくすすめられていたあさぎりがた(58DD)との共通きょうつうてんおおくなっており、船型せんけい全通ぜんつうじょう甲板かんぱんゆうするちょう船首せんしゅろうがたとされている。また顕著けんちょなナックルをゆうするのも同様どうようである。ただしながさ/はば(L/B)は9.1と、はるなかた(43/45DDH)ちか幅広はばひろ船型せんけいとされた(たちかぜがたは10、あさぎりがたは9.4)。これはガスタービンぬし採用さいようによって機関きかん重量じゅうりょう減少げんしょうし、一方いっぽうでCIWSやSSMなど搭載とうさい装備そうび増加ぞうかしたことによる重心じゅうしん上昇じょうしょうたいして、復原ふくげんせい確保かくほするための措置そちであった。またシアはすくないものとされている一方いっぽうで、護衛ごえいかんとしてはめずらしくブルワークをもうけている。これはかんくび甲板かんぱんのミサイル発射はっしゃもちいてミサイルの搭載とうさい陸揚りくあげ作業さぎょうおこなうための甲板かんぱん平坦へいたん確保かくほするとともに、しのげなみせい確保かくほするための措置そちであった[2]

    8かん8体制たいせいとしてはじめて計画けいかくされたミサイル護衛ごえいかんとして、かん甲板かんぱん飛行ひこう甲板かんぱんヘリコプター甲板かんぱん)として設定せっていしている。ただしハンガー設置せっちしないため固有こゆう艦載かんさいはもたないほか、通常つうじょう状態じょうたいでは所要しょよう甲板かんぱんちょう確保かくほできないことから、発着はっちゃくさいには52ばんほう砲身ほうしんを90よこけることで対処たいしょしている。また発着はっちゃく安全あんぜんせい向上こうじょうため、ミサイル護衛ごえいかんとしてはじめてフィンスタビライザー装備そうびされた[2]

    なお2ばんかん「しまかぜ」ではどう年度ねんどの「あさぎり」(58DD)と同様どうようおおきなちゅうりょく期待きたいできる新型しんがたのAC-14がたいかり採用さいようしている[2]

    機関きかん[編集へんしゅう]

    しゅ機関きかんとしてはミサイル護衛ごえいかんとしてははじめてガスタービンエンジン採用さいようしている。あさぎりがた(58DD)でだい出力しゅつりょくロールス・ロイス スペイ搭載とうさい予定よていとなったことをけて、このスペイSM1Aと、はつゆきがた(52DD)高速こうそくであるロールス・ロイス オリンパスTM3BCOGAG方式ほうしきはいすることで、1じくあたり36,000馬力ばりき確保かくほしている。このような機種きしゅガスタービンのわせによるCOGAG構成こうせいは、西側にしがわ諸国しょこくではるいないものであった。ただし入手にゅうしゅ可能かのうしゅ機関きかん出力しゅつりょく船体せんたい寸法すんぽう考慮こうりょして、最大さいだい速力そくりょく部隊ぶたい運用うんようじょう許容きょよう最低さいていである30ノットと妥協だきょうされた(たちかぜがたは32ノット)[2]

    船体せんたい寸法すんぽう制約せいやくじょうたちかぜがたふく蒸気じょうきタービンかんのように機関きかんをシフト配置はいちとすることができず、はつゆきがた同様どうようのパラレル配置はいちとされている。なおほんがた推進すいしん装置そうち水中すいちゅう放射ほうしゃ雑音ざつおん低減ていげん対策たいさく総合そうごうてき実施じっししたはつ護衛ごえいかんであり、しらねがた(50/52DDH)導入どうにゅうされたハル・マスカーおよびプレリーにくわえて、おもはた減速げんそくぼう支持しじ主要しゅよう配管はいかんぼう対策たいさくぼうざい大量たいりょう使用しようぼう継手つぎて採用さいようなど多岐たきにわたる措置そち徹底てっていされた[2]

    電源でんげんとしては、ガスタービン駆動くどうおよびディーゼル駆動くどうあるじ発電はつでんかく2出力しゅつりょくはいずれも1,200キロワット)をだい1・3機械きかいしつにそれぞれ配置はいちするとともに、ディーゼル非常ひじょう発電はつでん(300キロワット)をだい3甲板かんぱん船体せんたい前後ぜんこう分散ぶんさん配置はいちしている[2]。ガスタービンぬし発電はつでん原動機げんどうき川崎重工業かわさきじゅうこうぎょうM1A-05ガスタービンエンジンであるが、これはだい1世代せだい護衛ごえいかんなどで搭載とうさいされたM1A-02強化きょうかばんであった[9]

    装備そうび[編集へんしゅう]

    ほんがた武器ぶきシステムは、基本きほんてき「さわかぜ」(53DDG)のものを踏襲とうしゅうしている。とくにSAM・CICシステムはアメリカ海軍かいぐんカリフォルニアきゅう原子力げんしりょくミサイル巡洋艦じゅんようかん半分はんぶん能力のうりょくそなえており、イージス以前いぜん在来ざいらいがたミサイル駆逐くちくかんとしては頂点ちょうてんつものとされていた[2]

    C4ISR[編集へんしゅう]

    戦闘せんとうシステムの中核ちゅうかくとなる戦術せんじゅつ情報処理じょうほうしょり装置そうちは、「さわかぜ」のOYQ-4改善かいぜんくわえたOYQ-4-1である。電子でんし計算けいさんとしてはAN/UYK-7 2、TDSコンソールとしては、大型おおがたOJ-197/UYA-4 1および標準ひょうじゅんOJ-194B/UYA-4 9はいされており、ターターかんとしてはきわめて充実じゅうじつしたものとなっている。このために戦闘せんとう指揮しきしょ(CIC)や関連かんれん機器ききしつ空調くうちょう設備せつびはたちかぜがたして大幅おおはば拡張かくちょうする必要ひつようがあったが、はつゆきがた以来いらい標準ひょうじゅんとなったCIC船体せんたいない配置はいちによって、十分じゅうぶん容積ようせき確保かくほした[2]

    3次元じげんレーダーは「さわかぜ」と同型どうけいAN/SPS-52Cとされた。「たちかぜ」(46DDG)の建造けんぞう当初とうしょ搭載とうさいされていたOYQ-1とAN/SPS-52Bレーダーのわせでは、目標もくひょう情報じょうほう手動しゅどう入力にゅうりょく追尾ついびはん自動じどうしきであったのにたいし、ほんがたのシステムでは自動じどう探知たんち自動じどう追尾ついび可能かのうとなったため、システムとしての対空たいくう目標もくひょう追尾ついび能力のうりょくいちじるしく向上こうじょうしている[2]

    対空たいくう捜索そうさくレーダーはOPS-11Cをこう檣頂に、たい水上すいじょう捜索そうさくレーダーはOPS-28ぜん檣頂装備そうびした。OPS-11は、当初とうしょ計画けいかくではぜん檣のもっとたか位置いちはいされていたが、ガスタービンの排気はいき影響えいきょうけるためにこう檣を新設しんせつしてここに移動いどうしたものである。また電子でんしせんシステムとしては、NOLQ-1電波でんぱ探知たんち妨害ぼうがい装置そうち(ESM/ECM)およびOLR-9Bミサイル警報けいほう装置そうち装備そうびされた。これらはいずれも「さわかぜ」と同様どうようであった[2]

    ソナーについても「さわかぜ」と同様どうようで、OQS-4(I)をバウ・ドームに収容しゅうようして装備そうびしている[2]

    武器ぶきシステム[編集へんしゅう]

    Mk.13 mod.4 ミサイル発射はっしゃ

    ほんがた主要しゅよう武器ぶきシステムとなるのはターターD・システムである。そのサブシステムはいずれも「さわかぜ」(53DDG)と同型どうけい[2]Mk.74 mod.13ミサイル射撃しゃげき指揮しき装置そうち(GMFCS)Mk.13 mod.4 ミサイル発射はっしゃ(GMLS)RIM-66B/E スタンダードMR(SM-1MR)艦隊かんたい防空ぼうくうミサイル(SAM)から構成こうせいされる[10]上記じょうきのとおり、ほんがたではかん前方ぜんぽう象限しょうげんでの交戦こうせん能力のうりょくもとめられたことから、GMLSはかんくび甲板かんぱんに、また2のGMFCSも前部ぜんぶじょう構上にはいされている[2]就役しゅうえきスタンダードSM-2MR運用うんよう能力のうりょく付与ふよ、またアメリカ海軍かいぐんがターターD搭載とうさいかんたいしてったNTU改修かいしゅうじゅんじた近代きんだい改修かいしゅう検討けんとうされたものの、イージスシステム搭載とうさいミサイル護衛ごえいかん導入どうにゅう優先ゆうせんする観点かんてんから、これは見送みおくられている[2]

    なお、「さわかぜ」ではMk.13 GMLSをもちいてハープーンかんたいかんミサイル運用うんようおこなっていたが、そのぶんだけSM-1MRに充当じゅうとうされるたま容量ようりょううばわれることから、ほんがたでは、あさぎりがた(58DD)と同様どうように、ハープーン専用せんようの4連装れんそう発射はっしゃとう2煙突えんとつ後部こうぶりょうふなばたの01甲板かんぱんじょう対向たいこう装備そうびとして、Mk.13 mod.4 GMLSはSM-1MR専用せんようとしている[2]

    主砲しゅほうとしては73しき54口径こうけい5インチたんそう速射そくしゃほう前部ぜんぶ甲板かんぱんしつじょうこう甲板かんぱんじょうに1ずつ搭載とうさいほう射撃しゃげき指揮しき装置そうち(GFCS)としては艦橋かんきょう構造こうぞう物上ぶつじょう81しき射撃しゃげき指揮しき装置そうち2がた22(FCS-2-22)搭載とうさいした。また近接きんせつ防空ぼうくうようとして、高性能こうせいのう20mm機関きかんほうCIWS)2後部こうぶじょう構両ふなばた装備そうびされている[2]

    前部ぜんぶ砲塔ほうとう直後ちょくごアスロックたいせんミサイルようの74しきアスロック・ランチャーを搭載とうさいするのはたちかぜがた(46DDG)と同様どうようだが、はつゆきがた(52DD)以来いらい採用さいようされたたまからの直接ちょくせつ装填そうてん方式ほうしき踏襲とうしゅうされたことから、ランチャーの装備そうび位置いち艦橋かんきょう構造こうぞうぶつりとなり、またどう構造こうぞうぶつ前面ぜんめん傾斜けいしゃして装填そうてんようとびら設置せっちされたものとなった。また324mm3連装れんそうたん魚雷ぎょらい発射はっしゃかんも、従来じゅうらいどお装備そうびされており、装備そうび位置いちはSSM直下ちょっかうえ甲板かんぱんじょうりょうふなばたである。水中すいちゅう攻撃こうげき指揮しき装置そうちは「さわかぜ」やはつゆきがた、あさぎりがたおなじくSFCS-6である[2]

    新旧しんきゅうミサイル護衛ごえいかん比較ひかく[編集へんしゅう]

    DDGかくかた比較ひかく
    まやかた あたごがた こんごうがた はたかぜがた たちかぜがた あまつかぜ
    (最終さいしゅう状態じょうたい)
    船体せんたい 基準きじゅん排水はいすいりょう 8,200 t 7,750 t 7,250 t 4,600 t[ちゅう 2] 3,850 t[ちゅう 6] 3,050 t
    満載まんさい排水はいすいりょう 10,250 t 10,000 t 9,485 t 5,900 t[ちゅう 2] 5,200 t 4,000 t
    全長ぜんちょう 170 m 165 m 161 m 150 m 143 m 131 m
    全幅ぜんぷく 21.0 m 16.8 m 14.3 m 13.4 m
    おも 機関きかん ガスタービン 蒸気じょうきタービン
    方式ほうしき COGLAG COGAG ギアード・タービン
    出力しゅつりょく 69,000 ps 100,000 ps 70,000 ps 60,000 ps
    速力そくりょく 30 kt 32 kt 33 kt
    へいそう ほう 62口径こうけい5インチたんそうほう×1 54口径こうけい127ミリたんそうほう×1 54口径こうけい5インチたんそうほう×2 50口径こうけい76mm連装れんそうほう×2
    高性能こうせいのう20mm機関きかんほう×2
    ヘッジホッグたいせん迫撃はくげきほう×2
    ミサイル Mk.41 VLS×96セル
    (SM-2, SM-3, 07しき)
    Mk.41 VLS×96セル
    (SM-2, SM-3, VLA)
    Mk.41 VLS×90セル
    (SM-2, SM-3, VLA)
    Mk.13 たんそう発射はっしゃ×1
    (SM-1MR,ハープーン[ちゅう 7])
    74しき8連装れんそう発射はっしゃ×1
    (アスロック)
    SSM[ちゅう 8]4連装れんそう発射はっしゃとう×2 90しき 4連装れんそう発射はっしゃとう×2 ハープーン 4連装れんそう発射はっしゃとう×2
    水雷すいらい 3連装れんそうたん魚雷ぎょらい発射はっしゃかん×2
    艦載かんさい SH-60K×1[ちゅう 9] SH-60J/K×1[ちゅう 9] ヘリコプター甲板かんぱんのみ
    同型どうけいかんすう 2せき 2せき 4せき 2せき練習れんしゅうかん 3せき退役たいえき 1せき退役たいえき

    同型どうけいかん[編集へんしゅう]

    一覧いちらんひょう[編集へんしゅう]

    かん番号ばんごう かんめい 建造けんぞう 起工きこう 進水しんすい 竣工しゅんこう 練習れんしゅうかんへの
    かんしゅ変更へんこう
    所属しょぞく
    きゅう:DDG-171
    げん:TV-3520
    はたかぜ 三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう
    長崎造船所なかざきぞうせんじょ
    1983ねん
    昭和しょうわ58ねん
    5がつ20日はつか
    1984ねん
    昭和しょうわ59ねん
    11月9にち
    1986ねん
    昭和しょうわ61ねん
    3月27にち
    2020ねん
    れい2ねん
    3月19にち[1]
    練習れんしゅう艦隊かんたいだい1練習れんしゅうたい
    基地きち
    きゅう:DDG-172
    げん:TV-3521
    しまかぜ 1985ねん
    昭和しょうわ60ねん
    1がつ13にち
    1987ねん
    昭和しょうわ62ねん
    1がつ30にち
    1988ねん
    昭和しょうわ63ねん
    3月23にち
    2021ねん
    れい3ねん
    3月19にち[1]

    運用うんよう[編集へんしゅう]

    上記じょうきとおいち近代きんだい改修かいしゅう計画けいかくがあったものの実現じつげんせず、就役しゅうえきおおきな変化へんかなく活動かつどうつづけている。平成へいせい24ねん、25ねん、27ねん、28年度ねんど予算よさんべ4せきぶんかんよわい延伸えんしんのための先行せんこうてき部品ぶひん調達ちょうたつ予算よさんが、平成へいせい26年度ねんど予算よさんで1せきぶん平成へいせい29年度ねんど予算よさんで1せきぶん改修かいしゅう予算よさん計上けいじょうされた。かんよわい延伸えんしん措置そちおこない、運用うんよう期間きかんをこれまでより10ねん程度ていど延伸えんしんする[11][12]

    そのまやかた(27DDG)就役しゅうえきによりはたかぜがた2せき練習れんしゅうかん種別しゅべつ変更へんこうされ[13]、はたかぜは2020ねん3がつに、しまかぜは2021ねん3がつ練習れんしゅうかん種別しゅべつ変更へんこうされた。

    2022ねん12月に公表こうひょうされた防衛ぼうえいりょく整備せいび計画けいかくで、2027年度ねんどまでにすうせき(1-2せき[ちゅう 4])を除籍じょせきすることが発表はっぴょうされた[6]。2023ねん現在げんざい、はたかぜは昭和しょうわ61ねん3がつ27にち就役しゅうえきからかんよわい37ねんとなり、自衛じえいかんとしてさい長老ちょうろうかんとなっている[14]

    登場とうじょう作品さくひん[編集へんしゅう]

    映画えいが・テレビドラマ[編集へんしゅう]

    ゴジラシリーズ
    ゴジラ×メカゴジラ
    「はたかぜ」が登場とうじょう冒頭ぼうとうにて、千葉ちばけん館山たてやまみなと [ちゅう 10]係留けいりゅうされている。
    ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京とうきょうSOS
    「はたかぜ」とかんめい不明ふめい同型どうけいかん1せき登場とうじょう架空かくうのイージス護衛ごえいかんDD-147 あいづ」とともに、日本にっぽんけて洋上ようじょうすすゴジラ迎撃げいげきする。
    にも奇妙きみょう物語ものがたり
    1991ねん11月14にち放送ほうそうの「無人むじん艦隊かんたい」に「はたかぜ」が登場とうじょう野島崎のじまざきおき50マイル大島おおしま東方とうほう海上かいじょう訓練くんれんちゅうだった潜水せんすいかんあらしお」で異変いへんきたことをけ、調査ちょうさのために緊急きんきゅう出港しゅっこう現場げんば海域かいいき急行きゅうこうするが、そこで乗員じょういん次々つぎつぎえていく怪奇かいき現象げんしょう遭遇そうぐうする。

    アニメ・漫画まんが[編集へんしゅう]

    BLUE DROP
    テレビアニメばん13にて、ほしじん戦艦せんかんノヴァールを攻撃こうげきする艦隊かんたいの1かんとして登場とうじょう。ノヴァールの攻撃こうげき一瞬いっしゅんうち轟沈ごうちんされてしまう。
    しん世紀せいきエヴァンゲリオン
    だい8国連こくれん海軍かいぐん所属しょぞく艦艇かんていとして登場とうじょう日本にっぽんはこばれるエヴァ号機ごうき護衛ごえいする。
    ぞく戦国せんごく自衛隊じえいたい
    「はたかぜ」が登場とうじょう朝鮮半島ちょうせんはんとう派遣はけんされる陸上りくじょう自衛隊じえいたいせたおおすみがた輸送ゆそうかんおおすみ」を、こんごうがた護衛ごえいかんこんごう」ととも護衛ごえいする。

    小説しょうせつ[編集へんしゅう]

    だい逆転ぎゃくてん!ミッドウェー海戦かいせん
    「はたかぜ」が登場とうじょう。「環太平洋かんたいへいよう合同ごうどう演習えんしゅう(リムパック)」へ参加さんかするためミッドウェーとうおき航行こうこうちゅうアメリカ実施じっししたタイムトラベル実験じっけんまれたことで、おなじく合同ごうどう演習えんしゅうかっていた護衛ごえいかん7せきうちの3せきともに、ミッドウェー海戦かいせん勃発ぼっぱつ直前ちょくぜんどうおきへタイムスリップしてしまう。
    ニセコ要塞ようさい1986
    IBM海軍かいぐん所属しょぞく艦艇かんていとして「はたかぜ」が登場とうじょう物語ものがたり中盤ちゅうばん石狩湾いしかりわんへの上陸じょうりく目論もくろむスミノフ艦隊かんたい輸送ゆそうせんだん迎撃げいげきするためにアイオワきゅう戦艦せんかんニュージャージー」、ニミッツきゅう航空こうくう母艦ぼかんニミッツ」などととも出撃しゅつげきするが、スミノフ艦隊かんたいたいかんミサイル攻撃こうげきにより撃沈げきちんされてしまう。
    日本にっぽん北朝鮮きたちょうせん戦争せんそう 竹島たけしまおき大空おおぞら海戦かいせん
    北朝鮮きたちょうせんから発射はっしゃされたノドンII迎撃げいげきするために「しまかぜ」が出撃しゅつげきし、こんごうがた護衛ごえいかんこんごう」、はつゆきがた護衛ごえいかんはまゆき」「まつゆき」とともSM-3発射はっしゃする[15]
    日本国にっぽんこく召喚しょうかん
    「しまかぜ」が登場とうじょうだい3かんでエストシラントおきだい海戦かいせん参加さんかし、僚艦りょうかんとともにてきりゅう編隊へんたい対空たいくうミサイルで殲滅せんめつする。そのてき戦列せんれつかん艦隊かんたい僚艦りょうかんとともに主砲しゅほう攻撃こうげきする。
    亡国ぼうこくのイージス
    作中さくちゅう主要しゅよう舞台ぶたいとして、だい65護衛ごえいたい架空かくう所属しょぞくである架空かくうの3ばんかんDDG-183 いそかぜ」が登場とうじょう日米にちべい共同きょうどうのTMD構想こうそう一環いっかんとしてがった「ぜん護衛ごえいかんのイージスかん計画けいかく」の1ばんかんとして近代きんだい改装かいそう実施じっしFCS-3Mk.41搭載とうさいしてSM-2運用うんよう能力のうりょく付与ふよしたという設定せっていで、作中さくちゅうでは「ミニ・イージスかん」としてあつかわれている。

    ゲーム[編集へんしゅう]

    エースコンバットシリーズ
    大半たいはん作品さくひんで、巡洋艦じゅんようかん(CRUISER)のCGモデルとして使つかわれている。
    戦闘せんとう国家こっかシリーズ
    日本にっぽん基本きほん装備そうびとしてまれている。

    脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

    注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

    1. ^ a b 2020ねんに1ばんかん、2021ねんには2ばんかん練習れんしゅうかん(TV)にかんしゅ変更へんこうされて、護衛ごえいかんとしての運用うんよう終了しゅうりょうした[1]
    2. ^ a b c d 2ばんかんは50tぞう
    3. ^ 建造けんぞう予算よさんとしては、初度しょどふくめてやく599おくえんとされる[5]
    4. ^ a b 資料しりょうでは、あさぎりがたほんがたわせて3せき除籍じょせきとされているため、正確せいかくかず不明ふめいかく
    5. ^ かりに56中業ちゅうぎょうでターターDDGを2せき建造けんぞうしていた場合ばあい、4護衛ごえいたいぐん必要ひつようけい8せきのDDGはすべてターターDDGで充足じゅうそくするため、後継こうけいとなるイージスDDGは、7~8ねんに「あまつかぜ」が除籍じょせきされるまで建造けんぞうできないとかんがえられた[7]
    6. ^ 3ばんかんは100tぞう
    7. ^ さわかぜのみ
    8. ^ 1ばんかん90しき2ばんかん17しき
    9. ^ a b 通常つうじょう搭載とうさいされていない。
    10. ^ 撮影さつえい横須賀よこすか基地きちおこなわれている。

    出典しゅってん[編集へんしゅう]

    1. ^ a b c 海人あましゃ 2021.
    2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 香田こうだ 2015, pp. 210–213.
    3. ^ a b c あさくも新聞しんぶんしゃ 2006, pp. 228–229.
    4. ^ 防衛ぼうえい増額ぞうがく意味いみう:うえ 全力ぜんりょく発揮はっきは「数カ月すうかげつ」ともと防衛ぼうえいしょう幹部かんぶ 2022ねん08がつ06にち 朝日新聞あさひしんぶんデジタル デジせん (ぜん2,359)
    5. ^ 防衛ぼうえいしょう経理けいり装備そうびきょく 艦船かんせん武器ぶき艦船かんせん生産せいさん技術ぎじゅつ基盤きばん現状げんじょうについて』(PDF)2011ねん3がつ29にちオリジナルの2021ねん1がつ6にち時点じてんにおけるアーカイブhttps://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11623291/www.mod.go.jp/j/approach/agenda/meeting/materials/seisan/sonota/pdf/04/001.pdf2023ねん9がつ19にち閲覧えつらん 
    6. ^ a b 防衛ぼうえいりょく整備せいび計画けいかく概要がいよう
    7. ^ a b 香田こうだ 2015, pp. 208–209.
    8. ^ 技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ 2002, p. 111.
    9. ^ 寺田てらだ 1995.
    10. ^ 香田こうだ 2015, pp. 112–117.
    11. ^ 平成へいせい24年度ねんど概算がいさん要求ようきゅう概要がいよう 防衛ぼうえいしょう
    12. ^ 平成へいせい29年度ねんど概算がいさん要求ようきゅう概要がいよう 防衛ぼうえいしょう
    13. ^ 世界せかい艦船かんせん」2017ねん7がつごう増刊ぞうかん[リンク]
    14. ^ はたかぜ先任せんにん伍長ごちょう 海曹かいそうちょう かしはらあきらのぼり 挨拶あいさつ2023ねん2がつ25にち閲覧えつらん 海上かいじょう自衛隊じえいたい 練習れんしゅう艦隊かんたい
    15. ^ 31ぺーじ

    参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

    • 海人あましゃへん)「海上かいじょう自衛隊じえいたいぜん艦艇かんてい」『世界せかい艦船かんせんだい630ごう海人あましゃ、2004ねん8がつNAID 40006330308 
    • 海人あましゃへん)「「あまつかぜ」から「しまかぜ」まで 海自かいじ在来ざいらいがたDDGをかえる」『世界せかい艦船かんせんだい947ごう海人あましゃ、2021ねん5がつ、43-51ぺーじNAID 40022529062 
    • 香田こうだ洋二ようじ国産こくさん護衛ごえいかん建造けんぞうあゆみ」『世界せかい艦船かんせんだい827ごう海人あましゃ、2015ねん12月、NAID 40020655404 
    • 寺田てらだ政信まさのぶ1994ねんにおける舶用はくよう機関きかん技術ぎじゅつ進歩しんぽ」『日本にっぽん舶用はくよう機関きかん学会がっかいだい30かんだい7ごう、1995ねん7がつ、489-527ぺーじdoi:10.5988/jime1966.30.489NAID 130001338063 
    • 山崎やまざきしん「わがくに現有げんゆう護衛ごえいかんのコンバット・システム」『世界せかい艦船かんせんだい748ごう海人あましゃ、2011ねん10がつ、98-107ぺーじNAID 40018965310 
    • あさくも新聞しんぶんしゃ へん自衛隊じえいたい装備そうび年鑑ねんかん2006-2007』2006ねんISBN 978-4750910277 
    • 技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ へん技術ぎじゅつ開発かいはつかん船舶せんぱく担当たんとう)」『技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ50ねん』2002ねん、72-115ぺーじNCID BA62317928 

    関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

    どう時期じきのミサイル駆逐くちくかんだい世代せだい防空ぼうくうかん