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スカイ・クロラシリーズ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

スカイ・クロラシリーズ(Sky Crawlers series)は、もり博嗣ひろつぐ小説しょうせつ『スカイ・クロラ』をふくむ、長編ちょうへん5さくたん編集へんしゅう1さくからなる小説しょうせつシリーズである。

『スカイ・クロラ』を原作げんさくとするアニメーション映画えいが『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』、どうさくと『スッキリ!!』のコラボレーションアニメ作品さくひん『スッキリ!!・クロラ The Sukkiri Crawlers』、ゲーム作品さくひん『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』についてもほんこう記載きさいする。

シリーズ概要がいよう

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現実げんじつとはややちが世界せかい舞台ぶたいに、民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃ (PMC) の戦闘せんとうパイロットをする人間にんげん主人公しゅじんこう作品さくひん物語ものがたり背景はいけい戦争せんそうがありながら政治せいじ背景はいけい戦況せんきょうかんする説明せつめいはほとんどなく、終始しゅうし淡々たんたんとした「ぼく」をかたとして物語ものがたりすすんでいく。戦争せんそうならんで「キルドレ」とばれる存在そんざい物語ものがたりおおきくかかわるが、その詳細しょうさいなぞつつまれたまま、登場とうじょう人物じんぶつ意見いけん断片だんぺんてき提示ていじされるだけである。登場とうじょう人物じんぶつ名前なまえ日本人にっぽんじんふうであるが、それ以外いがい日本にっぽんかんじさせる要素ようそ排除はいじょされている。日本にっぽんという国名こくめいもその地名ちめい登場とうじょうせず、作中さくちゅう食事しょくじのメニューもステーキやパイなど、特定とくていくにとのかかわりを連想れんそうさせないものにかぎられている。

シリーズはたん編集へんしゅうふくぜん6かん。ハードカバー、ノベルス、文庫ぶんこ中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃより刊行かんこうされている。ノベルスばん挿絵さしえ鶴田つるた謙二けんじ

『スカイ・クロラ』は、刊行かんこうじゅんでは最初さいしょだが、作中さくちゅうとき系列けいれつでは最後さいごにあたる内容ないようであり、とき系列けいれつじゅんならべると『ナ・バ・テア』『ダウン・ツ・ヘヴン』『フラッタ・リンツ・ライフ』『クレィドゥ・ザ・スカイ』『スカイ・クロラ』のじゅんになる。また、文庫ぶんこばんおびもこの順番じゅんばんでスカイ・クロラシリーズを紹介しょうかいしている。筆者ひっしゃによれば、「だい1かんは『ナ・バ・テア』ですので、これからむのが普通ふつう[1]うことだが、「どのまきからんでもつかえはい」[2]ともかたっている。

2017ねん2がつ、『スカイ・クロラ』の英語えいごばんを「The BBB」から刊行かんこう巻末かんまつには、「『スカイ・クロラ』についてのもり博嗣ひろつぐインタビュー」を収録しゅうろく購入こうにゅうしゃ特典とくてんとして、インタビューの日本語にほんごばんも、The BBBにて配布はいふされている。[3]

用語ようご

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戦争せんそう法人ほうじん戦争せんそう請負うけおい会社かいしゃ
この世界せかい戦争せんそう代行だいこうする会社かいしゃ組織そしきで、主人公しゅじんこうもここに所属しょぞくしている。いわゆる民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃ(PMC)であり、多数たすう航空こうくう部隊ぶたい[4]自社じしゃ専用せんよう基地きち運用うんようしている。作中さくちゅう台詞せりふから、会社かいしゃ内部ないぶ戦闘せんとう開発かいはつ部門ぶもんゆうしていることがうかがわれ、実態じったいだい規模きぼぐんさんふく合体がったいのようでもある[よう出典しゅってん]
原作げんさくでは『戦争せんそう法人ほうじん』という名称めいしょうだったが、映画えいがでは『戦争せんそう請負うけおい会社かいしゃ』に変更へんこうされ、『ロストック』や『ラウテルン』など社名しゃめい登場とうじょうした。
原作げんさく映画えいがともに国家こっか編成へんせいする『正規せいきぐん』は登場とうじょうせず、会社かいしゃ同士どうし戦闘せんとう終始しゅうししている。また、原作げんさくでは会社かいしゃあいだ人材じんざいきがおこなわれていることが示唆しさされている。
航空こうくう戦力せんりょく以外いがい保持ほじしているかは不明ふめい[5]
キルドレ
思春期ししゅんきぎてから成長せいちょうまり、永遠えいえんつづける存在そんざい原作げんさくでは新薬しんやく実験じっけん偶然ぐうぜん誕生たんじょうしたとされるが、それ以上いじょう医学いがくてき説明せつめいはなく、映画えいがちゅうでも詳細しょうさいについてはほとん言及げんきゅうされていない。寿命じゅみょう以外いがいてん肉体にくたいてき通常つうじょう人間にんげんことなるてんはなく、性交せいこう妊娠にんしん能力のうりょくゆうする。
かれらの大半たいはんは、その能力のうりょくかし『戦争せんそう法人ほうじん』で戦闘せんとうパイロットになるか、『宗教しゅうきょう法人ほうじん』という名称めいしょう団体だんたいはいるという。
病気びょうき怪我けががなければ寿命じゅみょうがないとされるが、通常つうじょう人間にんげんとはちが時間じかん感覚かんかく記憶きおくち、精神せいしんてき不安定ふあんてい状態じょうたいおちいものもいるようである。
『プッシャ』と『トラクタ』
実際じっさい使つかわれている航空機こうくうき用語ようご。プッシャは推進すいしんしきプロペラ、トラクタは牽引けんいんしきプロペラともう。前者ぜんしゃはエンジンの後方こうほうに、後者こうしゃ前方ぜんぽうにプロペラを配置はいちした航空機こうくうきである。利点りてんなどの詳細しょうさいはリンクさき参照さんしょう
現実げんじつ世界せかいではわずかなれいのぞいて牽引けんいんしきであるが、作品さくひん世界せかいではぎゃく推進すいしんしき主流しゅりゅうになっている[6]
主人公しゅじんこうたちの搭乗とうじょうとして『こう』など多数たすう推進すいしんしき戦闘せんとう登場とうじょうする一方いっぽう、ティーチャのように、少数しょうすうになりつつある牽引けんいんしき愛着あいちゃくしめ人間にんげん存在そんざいするようである。

各巻かくかん概要がいよう

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スカイ・クロラ The Sky Crawlers
あたらしい基地きちからうつってたカンナミが、なん出撃しゅつげきかさねながらも淡々たんたん日々ひびごしていく様子ようすえがかれる。
ナ・バ・テア None But Air
作中さくちゅうとき系列けいれつではもっとふる作品さくひん。クサナギとティーチャの出会であいがえがかれる。
ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven
ティーチャがったのち、その優秀ゆうしゅう戦績せんせきから次第しだい会社かいしゃ広告塔こうこくとうへとまつげられていくなか、あくまでそらまりたいと、苦悩くのうするクサナギの姿すがたと、ティーチャへのおもいがえがかれる。
フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life
淡々たんたん日々ひびごしながらも、あるきっかけで『キルドレ』とクサナギの秘密ひみつってしまうクリタをめぐる物語ものがたり
クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky
病院びょういんから脱走だっそうした『ぼく』の逃避行とうひこうと、『ぼく』をかくまうおんなたちえがく。キルドレという存在そんざいについてはじめてくわしく描写びょうしゃされている。
スカイ・イクリプス Sky Eclipse
たん編集へんしゅう主人公しゅじんこうとき系列けいれつ統一とういつせいはない。シリーズを側面そくめんから補完ほかんするストーリーが展開てんかいされる。

登場とうじょう人物じんぶつ

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スカイ・クロラ

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函南かんなみ 優一ゆういち(カンナミ ユーヒチ)
ほんさくかたであるエースパイロット一人称いちにんしょうは『ぼく』。
欠員けついんした栗田くりた 仁郎じろう(クリタ・ジンロウ)の補充ほじゅう要員よういんとして転属てんぞくしてきた。
原作げんさくでは無駄むだだんたないという現実げんじつてきなポリシーを一方いっぽうドッグファイトどきとして、ストールターン[7]このんで使つかうなどりょう極端きょくたん戦闘せんとうスタイルのようである。
映画えいがばんでは転属てんぞく以前いぜん記憶きおくがほとんどいが、原作げんさくでは転属てんぞくまえ任務にんむ内容ないよう仲間なかまなど、断片だんぺんてき記憶きおくのこっている。
草薙くさなぎ 水素すいそ(クサナギ スイト)
かつてエースパイロットとして高名こうみょうだった基地きち女性じょせい指揮しきかん一人称いちにんしょうは『わたし』。
ノベルスのイラストではベリーショートであるが、映画えいがばんではおかっぱあたま変更へんこうされている。
彼女かのじょむかえる結末けつまつ原作げんさく映画えいがばんおおきくことなる。
土岐とき 尚史ひさし(トキノ ナホフミ)
函南かんなみ同僚どうりょう同室どうしつのパイロット。人当ひとあたりがよく女好おんなずき。2気筒きとうのオートバイを所有しょゆうしている。
湯田川ゆたがわ 伊豆いず(ユダガワ アイズ)
函南かんなみ同僚どうりょうのパイロット。かみしろで、ちいさなレンズの眼鏡めがねをかけている。
映画えいがばんでは眼鏡めがねはかけておらず、わった新聞しんぶん丁寧ていねいたたくせがある。中盤ちゅうばんで「ティーチャ」に遭遇そうぐう撃墜げきついされる。
篠田しのだ きょせつ(シノダ ウロユキ)
函南かんなみ同僚どうりょうのパイロット。基地きちにいる4にんのパイロットのうちさい古参こさん喫煙きつえんしゃ口数くちかずすくなくくら風貌ふうぼう、いつも長袖ながそでくろふくている。
映画えいがでは前髪まえがみうしろにでつけており、服装ふくそうのパイロットとわらない。
笹倉ささくら 永久えいきゅう(ササクラ トワ)
うで整備せいび整備せいびかたわら、(しばしば許可きょかで)機体きたい改造かいぞうきゅうなどの自作じさくをしている。草薙くさなぎふるくから交友こうゆうがある。
原作げんさくでは草薙くさなぎ同年輩どうねんぱい男性だんせいだったが、映画えいがでは中年ちゅうねん女性じょせい変更へんこうされている。
フーコ
まち郊外こうがいにある娼館でパイロットたち相手あいてをする娼婦しょうふ
ピンク色ぴんくいろ映画えいがばんでは紺色こんいろ)の短髪たんぱつむねにフクロウのずみがある。ハスキィなこえ特徴とくちょう
クスミ
フーコとおなじ娼館ではたら女性じょせい土岐とき馴染なじみ。
草薙くさなぎ 瑞季みずき(クサナギ ミズキ)
草薙くさなぎ水素すいそいもうと。パイロットたちあいだでは『水素すいそ子供こども』ではないかとうわさされている。
三ツ矢みつや あおい(ミツヤ ミドリ)
草薙くさなぎ部隊ぶたい移動いどうした基地きちにいる女性じょせいのエースパイロット。キルドレであることについてなやみ、文献ぶんけんんで調査ちょうさをしている。
やまごく むぎろう(ヤマギワ ムギロウ)
草薙くさなぎ部隊ぶたい移動いどうしたさき基地きち男性だんせい司令しれいかん
こい(コイメ)兄弟きょうだい
やまきょく部下ぶかのパイロット。しんわざ(アラギ)とあやみやび(サイガ)。どちらがあにかは不明ふめい
本田ほんだ(ホンダ)
海沿うみぞいにある観測かんそくしょ所員しょいん草薙くさなぎとは面識めんしきがあり、基地きちかうばくげき見逃みのがしたこと抗議こうぎ草薙くさなぎ制止せいししようとする。
ごうばら(アイハラ)
映画えいがのみ登場とうじょう湯田川ゆたがわ撃墜げきついされたあとに配属はいぞくされたパイロットで、湯田川ゆたがわとそっくりな風貌ふうぼう手癖てくせをもつ。

ナ・バ・テア

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草薙くさなぎ 水素すいそ(クサナギ スイト)
キルドレである女性じょせいパイロット自分じぶんを『ぼく』とぶ。口調くちょうは『スカイ・クロラ』とくらべるとややはげしい。コールサインブーメラン地上ちじょうではわらうことはく、そら自由じゆうぶことに執着しゅうちゃくしている。
感情かんじょうとぼしいが、のパイロットと同様どうようにティーチャを尊敬そんけい敬愛けいあいしており、かれおな部隊ぶたい配属はいぞくされたことを純粋じゅんすいよろこんだ。搭乗とうじょう整備せいび担当たんとうしている笹倉ささくらしたしい。
ティーチャ
キルドレではない『大人おとな』の男性だんせいパイロット。本名ほんみょうかされておらず、つねにコールサインでばれている。本来ほんらいのコールサインは本人ほんにんべんによれば『チータ』だったという。会社かいしゃにおいてながらくエースとしてせるほどのすぐれた空戦くうせん技術ぎじゅつつが、すで旧式きゅうしきしたトラクタ執着しゅうちゃくがある。草薙くさなぎのあるしゅ敬意けいいづいているが、人付ひとづいをこのまない傾向けいこうがある。
機体きたいカウリングほどこ反射はんしゃ防止ぼうしくろりを、ねこ(もしくはコールサインどおり『チータ』)のかおえるよう加工かこうしている。
ティーチャの由来ゆらいは、コールサインの『チータ:CHEETAH』のCとTを入替いれかえて『ティーチャ:THEECAH』となったとされる。
笹倉ささくら(ササクラ)
うで整備せいび草薙くさなぎじょう担当たんとうし、のちにティーチャの担当たんとうにも抜擢ばってきされる。草薙くさなぎとは以前いぜん所属しょぞくしていた基地きち以来いらいいで、同時どうじ転属てんぞくしてきた。
比嘉ひかさわ 無位むい(ヒカザワ ムイ)
女性じょせいパイロット。作戦さくせん欠員けついん補充ほじゅうするため、栗田くりたとも草薙くさなぎのいる基地きち配属はいぞくになった。コールサインは『クリスマス』。ティーチャにつよ敬愛けいあいねんをみせていたため、草薙くさなぎかる懸念けねんおぼえる。パイロットにはめずらしく喫煙きつえんしゃ
甲斐かい(カイ)
会社かいしゃ上司じょうし女性じょせい本部ほんぶ人間にんげんだが明確めいかく所属しょぞく不明ふめい女性じょせいでありキルドレでもある草薙くさなぎがエースとして頭角とうかくあらわしたことについて、指揮しきかん地位ちい用意よういするとはなすなど、理解りかいしめ一方いっぽう草薙くさなぎを『兵器へいき』とんだ。
くすりでん(クスリダ)
草薙くさなぎ所属しょぞくする基地きちのパイロット。キルドレであるかは不明ふめいのパイロットとう同様どうように、草薙くさなぎ関心かんしんをみせるめんがある。
合田あいだ(ゴウダ)
クサナギの所属しょぞくする基地きち司令しれいかん
つじあいだ(ツジマ)
パイロット。草薙くさなぎ同僚どうりょう。キルドレであるかは不明ふめい比嘉ひかさわ栗田くりたまえ戦闘せんとう戦死せんしした。草薙くさなぎインテリふうかんじていた。
栗田くりた(クリタ)
つじあいだ戦死せんし比嘉ひかさわとも赴任ふにんしてきた。名前なまえのみの登場とうじょうした不明ふめい。『スカイ・クロラ』に名前なまえのみ登場とうじょうする『クリタ・ジンロウ』とどう一人物いちじんぶつかは明記めいきされていない。
相良さがら(サガラ)
草薙くさなぎおとずれた病院びょういん医者いしゃ。『クレィドゥ・ザ・スカイ』に登場とうじょうする『サガラ・アオイ』の親戚しんせきかは不明ふめい草薙くさなぎがキルドレであることをっている。

ダウン・ツ・ヘヴン

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草薙くさなぎ 水素すいそ(クサナギ スイト)
そら自由じゆうぶことに執着しゅうちゃくしており、それ以外いがいことには基本きほんてき関心かんしんたない。ある戦闘せんとう負傷ふしょうし、甲斐かいうながされるまま、一時いちじパイロットの育成いくせいのため講師こうし真似事まねごとをする。その本社ほんしゃ甲斐かい上司じょうしであるカヤバと面会めんかいし、ティーチャとの再会さいかいてきとしてたす。
ティーチャ
キルドレではない大人おとなのパイロット。クサナギのもと上司じょうし
笹倉ささくら(ササクラ)
うで基地きち整備せいび。ティーチャとの空戦くうせんのために、基地きちから出向でむいてくる。
甲斐かい(カイ)
会社かいしゃ上司じょうし本社ほんしゃ情報じょうほう所属しょぞくする女性じょせい。エースパイロットであるクサナギを、会社かいしゃ広告塔こうこくとうとして活動かつどうさせる。
函南かんなみ(カンナミ)
クサナギが入院にゅういんした病院びょういん出会であった入院にゅういんちゅう少年しょうねん。キルドレである。頭部とうぶ包帯ほうたいをしていて、記憶きおくがほとんどい。飛行機ひこうきをまた操縦そうじゅうできるかを心配しんぱいしていた。のちに、クサナギが講師こうしをした部屋へやかれもいた。そのばん、カンナミはクサナギに、自分じぶんがよくゆめいてもらえることのぞむ。そのゆめ内容ないようは、『スカイ・クロラ』冒頭ぼうとうにおいて、カンナミがゆめと、ほぼ同一どういつのものだった。
比嘉ひかさわ(ヒカザワ)
甲斐かい部下ぶか戦死せんしした、ヒカザワ・ムイのおとうと。クサナギにうために情報じょうほう志願しがんした。あねちがってキルドレではない。
そまちゅう(ソマナカ)
YA新聞しんぶんしゃ記者きしゃ。キルドレの取材しゅざいをしている。クサナギのファン自称じしょうする。
萱場かやば(カヤバ)
甲斐かい上司じょうし。ティーチャのふるくからの友人ゆうじんで、ティーチャの依頼いらいによりクサナギと場所ばしょ用意よういした。

フラッタ・リンツ・ライフ

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栗田くりた 仁郎じろう(クリタ ジンロウ)
クサナギの部下ぶかでキルドレのパイロット自分じぶんを『ぼく』とぶ。コールサインは『デッドアイ』。記憶きおくりょく若干じゃっかんとぼしい描写びょうしゃがある。土岐ときとも作戦さくせんることがおおく、てき撃墜げきついしたはフーコのもとかける。些細ささいえんからサガラとい、あることがきっかけでクサナギとキルドレの秘密ひみつる。
草薙くさなぎ 水素すいそ(クサナギ スイト)
女性じょせいエースパイロット自分じぶんを『わたし』とぶ。階級かいきゅう大尉たいい。サガラの幼馴染おさななじみ妊娠にんしん経験けいけんにより、キルドレではなくなったと、クリタにげる。
草薙くさなぎ 瑞季みずき(クサナギ ミズキ)
クサナギのいもうと。クサナギの母親ははおや葬儀そうぎで、クリタと出会であう。
土岐とき 尚史ひさし(トキノ ナホフミ)
パイロット。クリタの同僚どうりょうで、同室どうしつ寝泊ねとまりしている。クスミの馴染なじみきゃく
笹倉ささくら(ササクラ)
基地きち整備せいびうでい。会社かいしゃ内緒ないしょあたらしいエンジン開発かいはつしたり、パイロットに無断むだん機体きたい改造かいぞうほどこしたりする。
ティーチャ
クサナギのもと上司じょうし機体きたいボンネットにはくろねこのマークがえがかれている。
甲斐かい(カイ)
会社かいしゃ上司じょうし本社ほんしゃ情報じょうほう所属しょぞくする女性じょせい。クサナギのもと度々どどたずねる。
そまちゅう(ソマナカ)
YA新聞しんぶんしゃ記者きしゃ。キルドレの取材しゅざいをしている。クサナギのファンを自称じしょうし、クリタに接触せっしょくする。
フーコ
娼婦しょうふ。クリタのことをやさしいとう。
クスミ
娼婦しょうふ。フーコとおなじ娼館の女性じょせい。トキノのおり。

クレィドゥ・ザ・スカイ

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ぼく
ほんさくかた具体ぐたいてきだれであるかは明言めいげんされないが、パイロットであり、自分じぶんを『ぼく』とぶ。ラフな場外じょうがい着陸ちゃくりくにより怪我けがをして入院にゅういんしていたが、脱出だっしゅつしてフーコのもとへ、いでサガラのもとく。記憶きおく一部いちぶ喪失そうしつしているが、特定とくてい人物じんぶつ記憶きおくしている。頻繁ひんぱんにクサナギの幻覚げんかくる。幻覚げんかくのクサナギにころされるのをしあわせとかんじた。物語ものがたり進行しんこうともに、記憶きおくうすれてゆく。
草薙くさなぎ 水素すいそ(クサナギ スイト)
女性じょせい指揮しきかんエースパイロットとして高名こうみょうなキルドレ。『ぼく』の幻覚げんかくのみにあらわれる。ソマナカのだんでは戦死せんししたとされたのち復帰ふっきしている。
相良さがら いとぐちころも(サガラ アオイ)
生物せいぶつ医学いがく学者がくしゃ。クサナギの幼馴染おさななじみ。キルドレのある秘密ひみつり、それが原因げんいんちちあに連行れんこうされ行方ゆくえ不明ふめいになった。以前いぜんぼく』にじゅうけたことがある。『ぼく』の入院にゅういんちゅう連絡れんらくさきおしえ、なにかを注射ちゅうしゃした。病院びょういんもどらず逃亡とうぼうしている『ぼく』をかくまい、味方みかたしたみちびく。『ぼく』へ、「あなたはキルドレにもどった」とげる。
フーコ
娼婦しょうふ病院びょういん脱走だっそうした『ぼく』から連絡れんらくをもらい、しばらく行動こうどうともにする。
そまちゅう(ソマナカ)
YA新聞しんぶんしゃ記者きしゃ復帰ふっきしたクサナギ大尉たいい別人べつじん断定だんていし、エピローグに登場とうじょうする『ぼく』をクサナギにているとった。かれは、『ぼく』をカンナミとんだ。
甲斐かい(カイ)
会社かいしゃ上司じょうし本社ほんしゃ情報じょうほう所属しょぞくする女性じょせい。サガラの仲間なかました空戦くうせんいたった『ぼく』のしたあらわれる。
ハヤセ
心理しんりがくもの。サガラの知人ちじん。『ぼく』にいくつかの質問しつもんをする。

登場とうじょう兵器へいき

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ジェットエンジン小型こがたけのターボチャージャー開発かいはつ難航なんこうしているという設定せってい機体きたいすべレシプロであるが、現実げんじつでは主流しゅりゅうとなりえなかった推進すいしんしき航空機こうくうき多数たすう存在そんざいする。 単発たんぱつ単座たんざ戦闘せんとうこうにもレーダーが搭載とうさいされているなど、アビオニクスはレシプロだい一線いっせん活躍かつやくしていた現実げんじつ世界せかいだい世界せかい大戦たいせんときよりも進化しんかしている。

映画えいがばんでは壁掛かべか薄型うすがたテレビ携帯けいたいゲーム、デジタルムービーカメラ、冷凍れいとう食品しょくひん対空たいくうレーダー、プローブアンドドローグ方式ほうしき空中くうちゅう給油きゅうゆアングルドデッキ方式ほうしき原子力げんしりょく空母くうぼなどが登場とうじょうしており、航空機こうくうきエンジン以外いがい文明ぶんめい水準すいじゅん現実げんじつの2010年代ねんだい大差たいさえがかれかたをしている。また医療いりょう生物せいぶつ関連かんれんについては、「キルドレ」をつくすなど現実げんじつ世界せかいよりも進歩しんぽしているようである。

ロストック

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命名めいめい規則きそく漢字かんじ仮名がなすべてカタカナ)文字もじのちに『Mk-B』など改良かいりょうあらわ英数字えいすうじ映画えいがばん機体きたいデザインには、だい大戦たいせんちゅうきゅうドイツ軍機ぐんきてき要素ようそ散見さんけんされる。[独自どくじ研究けんきゅう?]

こうかんしては、ロストックしゃせい言及げんきゅうされているが、そのについては不明ふめい

こう(サンカ)
主力しゅりょく推進すいしんしきエンテがた戦闘せんとうえきひや直列ちょくれつ8気筒きとうエンジンを搭載とうさいし、軽快けいかい運動うんどうせい上昇じょうしょうりょくつよみとする。作中さくちゅうではせいそら迎撃げいげき護衛ごえい偵察ていさつなど様々さまざま任務にんむ投入とうにゅうされ、おおくの改良かいりょうがた登場とうじょうする[8]視界しかいがよく、ノベルスのイラストでは現代げんだいてきわくすくないなみだしずくがたキャノピーでえがかれている。
映画えいがではじゅう反転はんてんプロペラ変更へんこう[9]され、メッサーシュミットBf109のような角張かくばった形状けいじょうキャノピーつ。全体ぜんたいてき外観がいかんきゅう日本にっぽん海軍かいぐんふるえでんているが、設定せってい資料集しりょうしゅうによれば実際じっさいびそうな単発たんぱつ単座たんざのプッシャ模索もさくした結果けっかである。映画えいが公開こうかいに、秋山あきやま工房こうぼうから映画えいがばんMk-Bの1/2スケールモデルが390まんえん受注じゅちゅう生産せいさんされた[10]
しみあか(ソメアカ)
双発そうはつ推進すいしんしきエンテがた戦闘せんとう。スカイ・クロラでは三ツ矢みつやらが所属しょぞくする基地きち主力しゅりょく、ナ・バ・テアでは正式せいしき採用さいようまえ、フリッタ・リンツ・ライフでは小型こがた爆撃ばくげき地上ちじょう攻撃こうげきとして使つかわれている。こうよりも上昇じょうしょうりょく上昇じょうしょう限度げんどすぐれ、航続こうぞく距離きょりながい。
映画えいがでは前進ぜんしんつばさで、こうとはちが胴体どうたい垂直すいちょく安定あんていばんつ。
いずみりゅう(センリュウ)
推進すいしんしき尾翼びよく偵察ていさつ。マークEはタンデム[11]ふく軽量けいりょう高速こうそくなのが特徴とくちょうだが、すで旧式きゅうしき基地きちあいだ移動いどう手段しゅだんとして登場とうじょうする。
映画えいがではさんどうで、後部こうぶ座席ざせきうしきになっている。中央ちゅうおう胴体どうたい後部こうぶじゅう反転はんてんプロペラをもち、前部ぜんぶには大柄おおがら八木やぎアンテナが4つ前方ぜんぽうしている。
みどり(スイガ)
牽引けんいんしき単発たんぱつ戦闘せんとう空冷くうれい21気筒きとうエンジンを搭載とうさいし、速力そくりょく上昇じょうしょうりょく火力かりょくすぐれるが航続こうぞく距離きょりがややみじかく、低速ていそく旋回せんかいがやや苦手にがて。ナ・バ・テアでは主力しゅりょく戦闘せんとうであるが、会社かいしゃ方針ほうしん転換てんかんこう主力しゅりょくゆずる。
すずじょう(スズシロ)
名前なまえのみ登場とうじょうしたばくげき映画えいがばんではHe177酷似こくじしたかたちになっている。
むらさき(ムラサキメ)
そうどう大型おおがた爆撃ばくげき分厚ぶあつ主翼しゅよく特徴とくちょう
はまわし(テンガ)
映画えいがばんのみ登場とうじょうぜんつばさろくはつ推進すいしんしきというYB-35酷似こくじした大型おおがた爆撃ばくげき
空中くうちゅう給油きゅうゆ名称めいしょう不明ふめい
映画えいがばんのみ登場とうじょうさんはつ飛行ひこうてい給油きゅうゆ方式ほうしきプローブアンドドローグ方式ほうしきである。

ラウテルン

[編集へんしゅう]

命名めいめい規則きそく英単語えいたんごのちに「J2」など改良かいりょうあらわ英数字えいすうじ映画えいがばん機体きたいデザインには、だい大戦たいせんちゅうべいえい戦闘せんとうてき要素ようそ散見さんけんされる。

開発元かいはつもと不明ふめいだが、「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」もふくめると双発そうはつそうどう割合わりあいおおい。

スカイリィ
牽引けんいんしき戦闘せんとう。J2がティーチャのじょうとして登場とうじょうする。ダウン・ツ・ヘヴンでは「空冷くうれいエンジンでガルつばさ」の「みどりた」戦闘せんとうがティーチャとしてあらわれるが、これがスカイリィなのかは不明ふめい
映画えいがではえきひやエンジンで、じゅう反転はんてんプロペラやターボチャージャーらしき機構きこう[12]装備そうびされている。主翼しゅよく途中とちゅうからゆる上反かみたんかくがついており、武装ぶそうはモーターカノン1もんつばさほう4もん
イノセン・テイセスでは「D」が登場とうじょう
レインボウ
スカイ・クロラで函南かんなみ最初さいしょ交戦こうせんした推進すいしんしき双発そうはつ戦闘せんとう低速ていそくでの速度そくどこうまさるが旋回せんかい性能せいのうおとる。
映画えいがでは通常つうじょうがたそう尾翼びよく
フォーチュン
スカイ・クロラで函南かんなみ基地きち空襲くうしゅうしたばくげき
映画えいがではそう尾翼びよく推進すいしんしき6はつ
クロアサン
フラッタ・リンツ・ライフで登場とうじょうする6はつぜんつばさ両翼りょうよくはし旋回せんかいじゅうとうがある。

既刊きかん一覧いちらん

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単行本たんこうぼん
すべて中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃより出版しゅっぱん透明とうめいなカバーを採用さいようしている。
ノベルス
すべてC★NOVELSより出版しゅっぱん表紙ひょうし登場とうじょう人物じんぶつ機体きたいのイラストは、映画えいがばん若干じゃっかんことなっている。
  • スカイ・クロラ The Sky Crawlers (2002ねんISBN 4125007810
  • ナ・バ・テア None But Air (2004ねんISBN 412500871X
  • ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven (2005ねんISBN 412500921X
  • フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life (2007ねんISBN 4125009864
  • クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky (2007ねんISBN 412501003X
  • スカイ・イクリプス Sky Eclipse (2008ねんISBN 4125010579
文庫ぶんこ
すべて中公ちゅうこう文庫ぶんこより出版しゅっぱん。カバーは単行本たんこうぼんじゅんじた単色たんしょくのデザインと、映画えいがばんのイラストを採用さいようした2種類しゅるい存在そんざいする。
英訳えいやくばん
すべてThe BBBより出版しゅっぱん。Lulu・Amazon・Apple・Koboなどの電子でんし書店しょてん購入こうにゅう可能かのう
  • The Sky Crawlers: Prologue, Episode 1(2016ねん
  • The Sky Crawlers: Episode 2, Episode 3(2016ねん
  • The Sky Crawlers: Episode 4, Episode 5, Epilogue(2017ねん
  • The Sky Crawlers(2017ねん巻末かんまつに「『スカイ・クロラ』についてのもり博嗣ひろつぐインタビュー」を収録しゅうろく

映画えいが

[編集へんしゅう]
スカイ・クロラ The Sky Crawlers
The Sky Crawlers
監督かんとく 押井おしいまもる
脚本きゃくほん 伊藤いとうちひろ
原作げんさく もり博嗣ひろつぐ
製作せいさく 石井いしい朋彦ともひこ
製作せいさくそう指揮しき 奥田おくだ誠治せいじ
石川いしかわ光久みつひさ
出演しゅつえんしゃ 菊地きくちりん
加瀬かせあきら
谷原たにはら章介しょうすけ
山口やまぐちあい
平川ひらかわ大輔だいすけ
たけわか拓磨たくま
麦人ばくじん
大塚おおつか芳忠よしただ
安藤あんどう麻吹あさぶき
兵藤ひょうどうまこ
ひしゆり
竹中たけなか直人なおと
榊原さかきばら良子りょうこ
栗山くりやま千明ちあき
音楽おんがく 川井かわい憲次けんじ
主題歌しゅだいか 絢香あやか今夜こんやほしいだかれて…
編集へんしゅう 植松うえまつ淳一じゅんいち
制作せいさく会社かいしゃ Production I.G(アニメーション)
Polygon Pictures (3DCG)
配給はいきゅう 日本の旗 ワーナー・ブラザース映画えいが[13]
シンガポールの旗 Golden Village Pictures
アメリカ合衆国の旗 ソニー・ピクチャーズ クラシックス[14]/ステージ6フィルムズ[15]
オーストラリアの旗ブラジルの旗カナダの旗ニュージーランドの旗 ソニー・ピクチャーズ・ワールドワイド・アクイジションズ・グループ[16][17]
シンガポールの旗 アンコール・フィルムズ
スペインの旗 Selecta Visión
イギリスの旗 Manga Entertainment[18]
公開こうかい 日本の旗 2008ねん8がつ2にち[13]
イタリアの旗 2008ねん9月3にち(VIFF)
カナダの旗 2008ねん9月5にち(TIFF)
フィンランドの旗 2008ねん9月23にち(HIFF)
大韓民国の旗 2008ねん10月(BIFF)
スペインの旗 2008ねん10月5にち(Sitges)
スウェーデンの旗 2008ねん11月21にち(SIFF)
シンガポールの旗 2008ねん11月27にち
アメリカ合衆国の旗 2008ねん12月5にち[14][15]
中華民国の旗 2008ねん12月5にち
オーストラリアの旗ブラジルの旗カナダの旗ニュージーランドの旗 2008ねん[16]
シンガポールの旗 2009ねん
エストニアの旗 2009ねん4がつ3にち(JAFF[19])
チェコの旗 2009ねん5月9にち(Animefest)
スイスの旗 2009ねん8がつ12にち(LIFF)
スペインの旗 2009ねん9月25にち(Madrid)/10月2にち(Barcelona)
イギリスの旗 2009ねん10月24にち(Sci-Fi-London)
イングランドの旗 2010ねん2がつ27にち(KFF)
ハンガリーの旗 2010ねん3月4にち
イギリスの旗 2010ねん4がつ23にち[18]
大韓民国の旗 2010ねん10月28にち
上映じょうえい時間じかん 122ふん
製作せいさくこく 日本の旗 日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう 7おくえん[20]
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スカイ・クロラ The Sky Crawlers』のタイトルで、2008ねん8がつ2にちアニメーション映画えいが監督かんとく押井おしいまもるで、2004ねんの『イノセンス以来いらい4ねんぶりのアニメ作品さくひん。アニメーション制作せいさくProduction I.G戦争せんそう請負うけおい会社かいしゃ日本人にっぽんじん部隊ぶたいで、戦闘せんとうってたたか若者わかもの物語ものがたり

まるうちTOEI2渋谷しぶや東急とうきゅう新宿しんじゅくミラノ東急とうきゅうけいにて公開こうかいされた。日本にほんテレビ開局かいきょく55周年しゅうねん記念きねん作品さくひんソニー・ピクチャーズが、アメリカ、カナダ、ラテンアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、オセアニアでも配給はいきゅう予定よていしている。

押井おしい親交しんこうふか宮崎駿みやざきはやお監督かんとくの『がけうえのポニョ』とときおなじくして公開こうかいされるのは鈴木すずき敏夫としお同時どうじ公開こうかいしようと提案ていあんしたため。鈴木すずきは「かたやそら、かたやうみときおなじくしてたようなのがてくる。あゆみはちがってもなんだかんだでずっと接点せってんがある押井おしいまもるとの友情ゆうじょうです」とかた[21]

キャスト

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スタッフ

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製作せいさく

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原作げんさくしゃもりには3ねん以上いじょうまえからオファーがあり映像えいぞう困難こんなんだとかんがえていたが、飛行機ひこうき綺麗きれいそらまわ映像えいぞうだけでもたいというおもいから映画えいが決定けっていした。押井おしい監督かんとくのオファーが経緯けいい原作げんさくしゃもりきな映画えいがに(押井おしい作品さくひんらずに)『アヴァロン』をげたことによる。押井おしい自分じぶん可能かのう仕事しごとかと疑問ぎもんいてオファーを一旦いったんことわったが、すこかんがえてわり監督かんとくけた。

GYAO!配信はいしんされた予告編よこくへん映像えいぞうあん秀明ひであき樋口ひぐちしんくだりていくんがそれぞれがけた。

脚本きゃくほん

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脚本きゃくほん作業さぎょうはいった当初とうしょ原作げんさくがシリーズ最終巻さいしゅうかん『スカイ・クロラ』(2001ねん)とシリーズ1かん『ナ・バ・テア』(2004ねん)の2さつまでしか刊行かんこうされていなかったこともあり、映画えいがでは『スカイ・クロラ』と『ナ・バ・テア』の一部いちぶのエピソードを中心ちゅうしんえがかれている。おおまかなストーリーや世界せかいかん原作げんさく準拠じゅんきょしているが、ラストもふくめて原作げんさくことなる設定せっていおおい。こまかなところでは函南かんなみした名前なまえが「ユーイチ」に変更へんこうされたり、笹倉ささくら女性じょせいとしてえがかれている。また前後ぜんごかえしの演出えんしゅつられる。

配役はいやく

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主要しゅようなキャラクターの声優せいゆう1人ひとりたいし、60-70にんのオーディションをおこなっている。草薙くさなぎ水素すいそこえ同様どうようにオーディションをおこなったがき、最後さいごまでまらなかったが、別件べっけん監督かんとく菊地きくちりん対談たいだんし、オーディションの候補こうほはいっていなかったが、その印象いんしょうからその出演しゅつえん打診だしんした。また、三ツ矢みつやあおいこえ脚本きゃくほん段階だんかいから栗山くりやま千明ちあき想定そうていしていた。

演出えんしゅつ手法しゅほう

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ほん作製さくせいさく以前いぜんつちかってきた演出えんしゅつ手法しゅほうふうじ、『イノセンス』とはまったくちがうシナリオ・演出えんしゅつほうって、この映画えいが若者わかものけたエンターテインメント作品さくひんとしてつくろうと決意けついしたという[22]

当初とうしょ監督かんとく交信こうしんちゅう英語えいご会話かいわは、たどたどしいほうがリアルだとかんがえていたが、声優せいゆう英語えいご堪能かんのうであるとわかり流暢りゅうちょう英語えいご変更へんこうされている[23]

舞台ぶたい

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主人公しゅじんこうたちはどこか日本にっぽんとよくくに出身しゅっしんで、作中さくちゅうでは『讀賣新聞よみうりしんぶん』などが登場とうじょうする。実際じっさい読売よみうりのスタッフがデータ製作せいさくした。また、『讀賣新聞よみうりしんぶん2008ねん7がつ30にちづけ朝刊ちょうかん折込おりこみ「スカイ・クロラ新聞しんぶん」に、実際じっさい紙面しめんとして作中さくちゅう登場とうじょうしている(架空かくうの)新聞しんぶん記事きじ掲載けいさいされた。小説しょうせつでの舞台ぶたい設定せってい日本にっぽん(のようなくに)であるが、映画えいがではヨーロッパとして舞台ぶたい設定せっていし、アイルランドとポーランドでロケハンをおこなっている。

キャラクターデザイン

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ノベルスばん挿絵さしえでは草薙くさなぎ水素すいそはショートヘアーだが、監督かんとくつよ要望ようぼうでおかっぱあたま変更へんこうされた。これについて監督かんとくはスタッフからの反論はんろん覚悟かくごしており、「ふうになびくかみ心情しんじょう表現ひょうげんする」などの演出えんしゅつてき理論りろん武装ぶそうをしていたとのこと。しかし理由りゆうだいいちに「おかっぱがきだから」である。基本きほんてきにキャラクターデザインは西尾にしお鉄也てつやがゼロから担当たんとうしているが、自身じしん担当たんとうした『NARUTO』の絵柄えがら酷似こくじしており、一部いちぶ観客かんきゃくからはそれを指摘してきされ、本人ほんにん否定ひていはしていない[24]

音楽おんがく

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エンディングきょく当初とうしょ川井かわい憲次けんじがけていたが、監督かんとくがイメージソングだった絢香あやかの『今夜こんやほしいだかれて…』(映画えいがろしきょくではない)を映像えいぞうわせていたところ、より映画えいがちからあたえると判断はんだんしたため、そのまま主題歌しゅだいかとして採用さいようされる。

作品さくひん解説かいせつ

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押井おしいは「わかひとに、きることの意味いみつたえたい[25]」「ほんさく成功せいこうしなかったらめるとかた[26]」とかたっている。

反響はんきょう

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げきちゅう少年しょうねん少女しょうじょ容貌ようぼうった「キルドレ」であるキャラクターがタバコ場面ばめん複数ふくすう存在そんざいする[27]。これにかんして、NPO法人ほうじん日本にっぽん禁煙きんえん学会がっかい制作せいさく関係かんけい会社かいしゃたいする質問しつもんじょう送付そうふした[28][29]

もり自身じしんは、「自分じぶん作品さくひんうつわになっていて、なかにぴっちりぼく作品さくひんはいっている。あふれてもいないし、すくなくもない」と、ほんさくをとてもっているという[30]

受賞じゅしょう

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DVD / Blu-ray

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いずれも発売はつばい販売元はんばいもとバップ

ナビゲートDVD

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本編ほんぺん公開こうかい先駆さきがけて発売はつばいされた。

  • Countdown of The Sky Crawlers Count.3(1まいぐみ・2008ねん3がつ19にち発売はつばい
    • 収録しゅうろく内容ないよう
      • ドキュメント「スカイ・クロラ 始動しどう新生しんせい押井おしいまもるう〜」
      • 特報とくほう1、2
      • Special features
        • 押井おしいまもる監督かんとく記者きしゃ会見かいけん
      • かく映像えいぞう
    • 封入ふうにゅう特典とくてん
      • 「スカイ・クロラ」企画きかくしょレプリカ
      • 「スカイ・クロラ」ティーザーポスターレプリカ
      • キャラクターデザイナー / 作画さくが監督かんとく西尾にしお鉄也てつやによる「こう」キャラクターシール
  • Countdown of The Sky Crawlers Count.2(1まいぐみ・2008ねん5がつ21にち発売はつばい
    • 収録しゅうろく内容ないよう
      • ドキュメント「スカイ・クロラ 挑戦ちょうせん新生しんせい押井おしいまもるはしる〜」
      • 劇場げきじょう予告編よこくへん
      • Special features
        • 押井おしいまもる・インタビュー発言はつげんしゅう
        • 押井おしいまもる・サンフランシスコにておおいにかたる」
      • かく映像えいぞう
    • 封入ふうにゅう特典とくてん
      • ロストックしゃ名刺めいし
      • 宣伝せんでんようプレスレプリカ
      • キャラクターデザイナー / 作画さくが監督かんとく西尾にしお鉄也てつやによる「函南かんなみゆういち」キャラクターシール
  • Countdown of The Sky Crawlers Count.1 -Final-(1まいぐみ・2008ねん7がつ2にち発売はつばい
    • 収録しゅうろく内容ないよう
      • ドキュメント&本編ほんぺんナビゲート「スカイ・クロラ 誕生たんじょう新生しんせい押井おしいまもるすすむ〜」
      • 劇場げきじょう予告編よこくへん
      • Special features
        • 天空てんくう人生じんせい鼎談ていだん』〜監督かんとく押井おしいまもる×脚本きゃくほん伊藤いとうちひろ×脚本きゃくほん監修かんしゅうこうていくん
        • ヒーリング・オブ・「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」
      • プロモーション
        • 映画えいが「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊こうかくきどうたい 2.0」劇場げきじょう予告編よこくへん
        • DVD「押井おしいまもる INTRODUCTION-BOX」
        • BD「攻殻機動隊こうかくきどうたい S.A.C.TRILOGY-BOX」
        • Wii専用せんようソフト「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」
      • かく映像えいぞう
    • 封入ふうにゅう特典とくてん
      • キャラクターデザイナー作画さくが監督かんとく西尾にしお鉄也てつやによる「草薙くさなぎ水素すいそ」キャラクターシール
    • 特製とくせいアウターケース

本編ほんぺん

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下記かきはいずれも2009ねん2がつ25にち発売はつばいされた。

  • スカイ・クロラ The Sky Crawlers DVDばん(1まいぐみ
    • 映像えいぞう特典とくてん
      • 劇場げきじょう予告編よこくへん
      • 押井おしいまもる監督かんとく 重要じゅうよう証言しょうげん映像えいぞうしゅう本編ほんぺん収録しゅうろく
    • 音声おんせい特典とくてん
      • オーディオコメンタリー(作画さくが監督かんとく西尾にしお鉄也てつや×美術びじゅつ監督かんとく永井ながい一男かずお×プロデューサー:石井いしい朋彦ともひこ
    • 封入ふうにゅう特典とくてん
      • ブックレット「スカイ・クリエイターズ The Sky Creators」
      • 「スカイ・イクリプス」ろし特注とくちゅう文庫ぶんこカバー(押井おしいまもる監督かんとくサインき)
    • アウターケース&デジパック仕様しよう
  • スカイ・クロラ The Sky Crawlers ブルーレイ通常つうじょうばん(1まいぐみ
    • 映像えいぞう特典とくてん
      • 劇場げきじょう予告編よこくへん
    • キャラクターデザイナー / 作画さくが監督かんとく西尾にしお鉄也てつやによるえがろしリバーシブルジャケット仕様しよう
  • スカイ・クロラ The Sky Crawlers ブルーレイ コレクターズ・エディション(4まいぐみ数量すうりょう限定げんてい生産せいさん
    • ディスク1:本編ほんぺんBlu-ray(通常つうじょうばん同様どうよう
    • ディスク2:特典とくてんDVD1
      • 本編ほんぺんライカリール(制作せいさく途中とちゅうコンテやCG素材そざいなどで構成こうせいさい編集へんしゅうした本編ほんぺん
    • ディスク3:特典とくてんDVD2
      • テイク・オフ〜映画えいが「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」完成かんせいドキュメント
        • プレミア試写ししゃかい in サンフランシスコ
        • 完成かんせい記念きねん交流こうりゅうかい
        • ジャパン・プレミア試写ししゃかい in 国際こくさいフォーラム
        • プロモーション
        • 対談たいだん 押井おしいまもる×よしもとばなな
        • トークイベント だい1 押井おしいまもるまれわる
        • トークイベント だい2 対談たいだん 押井おしいまもる×西尾にしお鉄也てつや
        • 対談たいだん 押井おしいまもる×鈴木すずき敏夫としお
        • 公開こうかい初日しょにち舞台ぶたい挨拶あいさつ 東京とうきょう名古屋なごや大阪おおさか 弾丸だんがんツアー
        • 公開こうかいちゅうスペシャルトークイベント 押井おしいまもる×プロデューサー石井いしい智彦ともひこ1
        • 公開こうかいちゅうスペシャルトークイベント 押井おしいまもる×プロデューサー石井いしい智彦ともひこ2
        • ヴェネチア国際こくさい映画えいがさい
        • ヴェネチア国際こくさい映画えいがさい 正式せいしき上映じょうえい
    • ディスク4:特典とくてんDVD3
      • プロモーション・各種かくしゅリールしゅう
        • 「スッキリ!!・クロラ The Sukkiri Crawlers」
        • REMIX TRAILERS
        • 特報とくほう劇場げきじょう予告編よこくへん・TVスポットしゅう
        • カウントダウンDVDかく映像えいぞうりどころ解説かいせつ
    • 封入ふうにゅう特典とくてん
      • スペシャル・フィギュア「押井おしいまもる監修かんしゅうカラーリング“1/72 Scale こうマークB bis”(押井おしい監督かんとく監修かんしゅう別注べっちゅう37mm機関きかんほうづけ)」
      • ブックレット「スカイ・サポーターズ The Sky Supporters」
      • 「スカイ・クロラ」脚本きゃくほん決定けってい稿こう
    • 特典とくてんDVDは専用せんようデジスタックにどうこりぜんアイテムを収納しゅうのうするゴールド・メタルボックス(押井おしい監督かんとくみずからデザイン)

スッキリ!!・クロラ The Sukkiri Crawlers

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NTVけいスッキリ!!』1ふん劇場げきじょう『スッキリ・クロラ』(OA 2008.7.7~8.1)

概要がいよう

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映画えいが『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』公開こうかい宣伝せんでんとして日本にほんテレビ系列けいれつ情報じょうほう番組ばんぐみ『スッキリ!!』とコラボレートしたアニメーション作品さくひん番組ばんぐみないの1分間ふんかん公開こうかい前日ぜんじつまで放送ほうそうされた。

番組ばんぐみ出演しゅつえんしゃ加藤かとう浩次こうじテリー伊藤いとう葉山はやまエレーヌしたキャラクターたち映画えいが世界せかいまよみ、世界せかいかんやキャラクターの紹介しょうかいをするといったガイドてき内容ないようとなっている。また、公開こうかいまでの日数にっすう寺山てらやま修司しゅうじ押井おしいまもるなどの格言かくげん提示ていじされる。ぜんはなしすべてブルーレイ コレクターズ・エディションの特典とくてんDVD3に収録しゅうろく

キャスト

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スタッフ

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  • 監修かんしゅう押井おしいまもる
  • 脚本きゃくほん川崎かわさきりょう
  • コンテ・演出えんしゅつ作画さくが西尾にしお鉄也てつや
  • 仕上しあげ:中田なかた祐美子ゆみこいずみ津井つい陽一よういち
  • 撮影さつえいいずみ津井つい陽一よういち
  • 編集へんしゅう奥野おくの英俊ひでとし
  • 制作せいさく進行しんこう安達あだち悠子ゆうこちぇ
  • 音響おんきょう西村にしむらりょう
  • 音響おんきょう助手じょしゅ菊間きくま潤子じゅんこ
  • 効果こうか金子かねこひろし
  • せいおん和田わだおさむ
  • 協力きょうりょく秋山あきやま健一けんいち小岩井こいわいたすくじゅ竹内たけうち敦志あつし石井いしい朋彦ともひこ川口かわぐちとおる飯島いいじま幸子さちこ
  • プロデューサー:黒澤くろさわわたる
  • ポストプロダクション:にちテレアックスオン
  • アニメーション制作せいさくProduction I.G
  • 製作せいさく:『スッキリ!!』×バップ×『スカイ・クロラ』製作せいさく委員いいんかい
スカイ・クロラ イノセン・テイセス
ジャンル ドラマチックフライトシューティング
対応たいおう機種きしゅ Wii
開発元かいはつもと バンダイナムコエンターテインメント
アクセスゲームズ
発売はつばいもと バンダイナムコゲームス
メディア Wiiよう12cmひかりディスク
発売はつばい 日本の旗 2008ねん10がつ16にち
アメリカ合衆国の旗 欧州連合の旗 発売はつばい未定みてい
対象たいしょう年齢ねんれい 日本の旗 CEROAぜん年齢ねんれい対象たいしょう
デバイス ヌンチャク
クラシックコントローラ
ニンテンドーゲームキューブコントローラ対応たいおう
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スカイ・クロラ イノセン・テイセス』とは、原作げんさく映画えいがばん『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』とはちがった視点してんからえがかれたWiiようフライトシューティングゲームである。キャッチコピーは『ぼくがトリガをく。そして、ぼくそらう。』。開発かいはつエースコンバットシリーズ開発かいはつチームであるPROJECT ACESが担当たんとうする。ゲームプレイヤーのターゲットとしては押井おしい自身じしんっているようにわかころから戦闘せんとうにあこがれていて、最近さいきんではゲームをしなくなった中年ちゅうねんそう[34]

とうゲームに採用さいようされた独特どくとくのシステムとしては、ボタン1つで簡単かんたんてき背後はいごくことが出来できるTMC(タクティカル・マヌーヴァ・コマンド)、2P専用せんよう照準しょうじゅん表示ひょうじされて戦闘せんとうのアシストが出来できる2Pアシストとう搭載とうさいされている。

月刊げっかんコミックブレイド2008ねん11がつごうよりゲームばんもとにしたコミックが上地うえちゆうにより連載れんさいぜん2かんISBN 978-4861276255ISBN 978-4861276781

登場とうじょう人物じんぶつ(ゲーム)

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リンクス/チータ
ほんさく主人公しゅじんこうでプレイヤーキャラとして登場とうじょうする『大人おとな』の男性だんせいパイロット。本名ほんみょう不明ふめい。ロストックしゃはなれとも(ハリユ)基地きち配属はいぞくしたさいのコールサインは「リンクス」だったが、ヤマサキ戦死せんし後任こうにんとしてクーガたいのちにチータたい隊長たいちょうつとめてからは「チータ」にわる。搭乗とうじょう機体きたい尾翼びよくくろねこのマークがついている。
しんかい(オリシナ マウミ)
リンクスのつぎあらたに配属はいぞくされたキルドレの新人しんじんパイロットの少女しょうじょ一人称いちにんしょうは「ぼく」。コールサインは「カイリ」。数々かずかず作戦さくせんつうじて空戦くうせんたのしさに魅了みりょうされ、自分じぶんかがやける場所ばしょそら見出みいだすようになる。使用しよう機体きたいは「きよしかげ」、のちに「こうマーク2」。
戒田 せい躬(カイダ マサミ)
クーガたい隊員たいいんである『大人おとな』の若手わかて男性だんせいパイロット。コールサインは「クロスボウ」。リンクスとは訓練くんれんせい時代じだいからの親友しんゆう。ロストックのエースであるヤマサキを尊敬そんけいしており、かれくために日々ひびうでみがいている。仲間なかまおもいなところもあり、撃墜げきついされた仲間なかまよわもの見下みくだすウクモリにいかりをってしまうこともすくなくない。使用しよう機体きたいあかいラインがえがかれた「みどり」。
ひさし もりこう(ウクモリ コウ)
オリシナと一緒いっしょ配属はいぞくするキルドレの天才てんさいパイロット。コールサインは「スプライト」。映画えいがばん登場とうじょうするユダガワと容姿ようしており、しろかみ特徴とくちょう。「ショーとしての戦争せんそう」を徹底てっていした合理ごうりてき視野しやからとらえている。つよさをもとめる傾向けいこうがあり、よわものたいして見下みくだ場面ばめんおおい。そのためカイダからいかりをうことになることもすくなくない。使用しよう機体きたいは「いっ」。
ものしゅう 遠近えんきん(モズメ トホチカ)
ロストックしゃ情報じょうほう次席じせき情報じょうほう部長ぶちょう。キルドレにかかわる「プロジェクト」の最高さいこう責任せきにんしゃであり、オリシナたちキルドレをクーガたい配属はいぞくさせる。
山先やまさき ろく鹿しか(ヤマサキ ムツガ)
ロストックしゃのエース部隊ぶたい「クーガ」たい隊長たいちょうであるエースパイロット。コールサインは「クーガ」。僚機をいちうしなわずに帰還きかんすることを信念しんねんとしており、おおくのパイロットのあこがてき存在そんざいである。きり岐(キリキ)での戦闘せんとうすうの僚機をうしなったのちにキルドレの存在そんざいる。椰浦(ヤウラ)での空中くうちゅう戦後せんご、オリシナとウクモリにキルドレであるかをう。しかし直後ちょくご増援ぞうえんしてきたラウテルンしゃのチューリップに奇襲きしゅう被弾ひだん、椰浦中央ちゅうおうにある古城こじょう墜落ついらく戦死せんしした。かれはリンクスたちおおきな影響えいきょうあたえた。使用しよう機体きたい黄色きいろいラインがえがかれた「みどり」。
萱場かやば(カヤバ)
はなれとも基地きち基地きち司令しれいかん
アオザサ
クーガたい隊員たいいん。コールサインは「ジャックポット」。作戦さくせんちゅう通信つうしん時々ときどき実名じつめいんでしまうくせがある。一方いっぽう作戦さくせんちゅう余計よけいなことはかんがえない主義しゅぎでもある。使用しよう機体きたいは「みどり」。
バン
クーガたい隊員たいいん。コールサインは「キャスリング」。戦況せんきょう解析かいせき得意とくいとする。アオザサとはよくギャンブルするなかきり岐(キリキ)工業こうぎょうプラント奪取だっしゅ作戦さくせんはげしい対空たいくう砲火ほうか撃墜げきついされた。使用しよう機体きたいは「みどり」。
ダイバ
クーガたい隊員たいいん使用しよう機体きたいは「みどり」。
イシトビ
オリシナとともにクーガたい配属はいぞくされたキルドレのパイロット。コールサインは「スカルヘッド」。坊主ぼうずあたま特徴とくちょう天才てんさいパイロットであるウクモリにあこがれており、つねかれしたっている。使用しよう機体きたいは「きよしかげ」、のちに「しょうみや」。
ロクロウ
オリシナとともにクーガたい配属はいぞくされたキルドレのパイロット。眼鏡めがね特徴とくちょうきり工業こうぎょうプラント奪取だっしゅ作戦さくせん増援ぞうえんしてきたてきいかけられるところをヤマサキにたすけられるが、直後ちょくご対空たいくうほう攻撃こうげき撃墜げきついされた。使用しよう機体きたいは「きよしかげ」。
ワタリ
きり岐での戦闘せんとうにクーガたい配属はいぞくされたキルドレのパイロット。容姿ようし性格せいかく戦死せんししたロクロウとほぼそっくりになっている。使用しよう機体きたいは「きよしかげ」、のちに「しょうみや」。
ハガミ
オリシナとともにクーガたい配属はいぞくされたキルドレのパイロット。熱血漢ねっけつかんのある性格せいかくきり工業こうぎょうプラント奪取だっしゅ作戦さくせんはげしい対空たいくう砲火ほうか撃墜げきついされた。使用しよう機体きたいは「きよしかげ」。
ヒロト
きり岐での戦闘せんとうにクーガたい配属はいぞくされたキルドレのパイロット。コールサインは「ブレイクショット」。容姿ようし性格せいかく戦死せんししたハガミとほぼそっくりになっている。使用しよう機体きたいは「きよしかげ」、のちに「しょうみや」。
フルムラ
ウルフラム戦後せんごにチータたい配属はいぞくされたキルドレのパイロット。容姿ようし性格せいかく戦死せんししたハガミやヒロトとほぼそっくりになっている。使用しよう機体きたいは「しょうみや」。
ニーヤ
よしぼうやま(シキボザン)要塞ようさい攻略こうりゃくにチータたい配属はいぞくされたキルドレのパイロット。コールサインは「パスカル」。使用しよう機体きたいは「しょうみや」。
ウシオ
椰浦空中くうちゅう戦後せんご異動いどうしたカヤバの後任こうにんとなるはなれとも基地きち司令しれいかん。モズメの部下ぶかでもある。

登場とうじょう兵器へいき(ゲーム)

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ロストック(ゲーム)

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こう(サンカ)
みどり(スイガ)
いずみりゅう(センリュウ)
きよしかげ(セイエイ)
イノセン・テイセスのみ登場とうじょうプッシュプル方式ほうしき[35]くしがた攻撃こうげき様々さまざま武装ぶそうかわそうすることで対空たいくう対地たいちたいかん攻撃こうげきとあらゆる作戦さくせん対処たいしょできる。
いっ(イツハ)
イノセン・テイセスのみ登場とうじょう。プッシャタイプの戦闘せんとう垂直すいちょく尾翼びよく存在そんざいするなどこうべつ系統けいとう設計せっけいこう以上いじょう機動きどうせいつが挙動きょどう不安定ふあんてい。そのためかこうくらべて生産せいさんすうすくなく、一部いちぶキルドレの専用せんようとして運用うんようされたのみであった。
しょうみや(ショウグウ)
イノセン・テイセスのみ登場とうじょう空冷くうれいしきエンジンを搭載とうさいした牽引けんいんしき戦闘せんとう軽量けいりょう機動きどうせいたかく、推進すいしん方式ほうしきこそちがうもののこう似通にかよった設計せっけい思想しそう機体きたい
ウルフラム
イノセン・テイセスのみ登場とうじょう飛行船ひこうせんがた空中くうちゅう要塞ようさいで、ひかり投射とうしゃしき照準しょうじゅん装置そうち搭載とうさいした主砲しゅほう火力かりょく戦場せんじょう制圧せいあつする戦略せんりゃく兵器へいき多数たすう対空たいくうほう対空たいくう機雷きらいによってみずかてき戦闘せんとう迎撃げいげき可能かのうである。「てつ風船ふうせん」とあだされる非常ひじょう強固きょうこ装甲そうこう戦闘せんとう機銃きじゅう程度ていどでは損害そんがいけない。
トーラント
イノセン・テイセスのみ登場とうじょう三尾みおつばさ推進すいしんしきよんはつ飛行ひこうてい

ラウテルン(ゲーム)

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スカイリィ
フォーチュン
フィジョン
イノセン・テイセスのみ登場とうじょうそうどうでプッシュプル方式ほうしき戦闘せんとう安定あんていせいたかあつかいやすいためラウテルンぐん主力しゅりょく戦闘せんとうとして多数たすう配備はいびされる。
インシデント
イノセン・テイセスのみ登場とうじょう双発そうはつそうどう牽引けんいんしき戦闘せんとう最高さいこう速度そくど安定あんていせい重視じゅうしした設計せっけいすべての速度そくどいき安定あんていした挙動きょどうせる。
バイス
イノセン・テイセスのみ登場とうじょう双発そうはつ牽引けんいんしきで、Hがた尾翼びよく戦闘せんとう機首きしゅ装備そうびされた5もん機銃きじゅうによりこう火力かりょく実現じつげんしており対地たいち攻撃こうげき得意とくいとしている。
チューリップ
イノセン・テイセスのみ登場とうじょうえきひや単発たんぱつエンジンで牽引けんいんしき戦闘せんとう。ラウテルンではめずらしく軽量けいりょう運動うんどうせい重視じゅうしした設計せっけいとなっている。

キャスト

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スタッフ

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コミック

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ もり博嗣ひろつぐ. “浮遊ふゆう工作こうさくしつ 近況きんきょう報告ほうこく期間きかん限定げんてい公開こうかい”. 2008ねん11月30にち閲覧えつらん
  2. ^ もり博嗣ひろつぐ. “MORI LOG ACADEMY 2007ねん6がつ17にち記事きじ”. 2008ねん5がつ27にち閲覧えつらん
  3. ^ The BBB『スカイ・クロラ』についてのもり博嗣ひろつぐインタビュー”. 2017ねん2がつ28にち閲覧えつらん
  4. ^ 部隊ぶたい人種じんしゅごとに編成へんせいされているようである
  5. ^ 原作げんさくでは空母くうぼでのちゃくかん訓練くんれん劇場げきじょうばんでもアングルドデッキそなえた米国べいこくしき空母くうぼ主人公しゅじんこう陣営じんえい母艦ぼかんとしてえがかれたが、ふね所属しょぞくについては言及げんきゅうされていない
  6. ^ 原作げんさくしゃはプッシャの利点りてんついて、ブログやエッセイでなん言及げんきゅうしている
  7. ^ ストールターンは本来ほんらい曲芸きょくげい飛行ひこうわざであり、いち仕留しとめなければぎゃく自分じぶん危機ききおちい行為こういであるが、カンナミはこれをほぼ100%成功せいこうさせる技量ぎりょうたかさをもち、のキルドレからても優秀ゆうしゅう部類ぶるいはい
  8. ^ スカイ・クロラではマークA、マークB、マークD、ナ・バ・テアではマークA2、フラッタ・リンツ・ライフではマーク7B、映画えいがではMk-B、イノセン・テイセスではマーク2、マークBが登場とうじょう
  9. ^ 原作げんさくではカウンタートルクで機体きたいかたむ描写びょうしゃがあるため反転はんてんしきではない。[独自どくじ研究けんきゅう?]
  10. ^ こうマークB 1/2スケールモデル 商品しょうひんスペック”. 秋山あきやま工房こうぼう. 2015ねん11月26にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2023ねん3がつ24にち閲覧えつらん
  11. ^ つまり、座席ざせき前後ぜんごならんでいる。
  12. ^ 説明せつめいはされていないが、ターボチャージャーであれば原作げんさく設定せっていから変更へんこうされていることになる。
  13. ^ a b The Sky Crawlers (2008)”. IMDb(Release Info). Amazon.com. 2020ねん6がつ4にち閲覧えつらん
  14. ^ a b THE SKY CRAWLERS Begins North American Theatrical Run”. SciFi Japan (2008ねん12月5にち). 2020ねん6がつ4にち閲覧えつらん
  15. ^ a b Gage(ゲージ) (2008ねん12月8にち). “Oshii's Sky Crawlers Already Running in Los Angeles”. アニメ・ニュース・ネットワーク. Anime News Network Inc.. 2020ねん6がつ4にち閲覧えつらん
  16. ^ a b The Sky Crawlers (2008)”. IMDb(Company Credits). Amazon.com. 2020ねん6がつ4にち閲覧えつらん
  17. ^ Ryan Ball(ライアン・ボール) (2008ねん9がつ8にち). “Sky Crawlers Flies at Sony”. アニメーション・マガジン. Animation Magazine, Inc. 2020ねん6がつ4にち閲覧えつらん
  18. ^ a b The Sky Crawlers”. LUMIERE(リュミエール・データベース). 欧州おうしゅうオーディオビジュアル・オブザーバトリー. 2020ねん6がつ4にち閲覧えつらん
  19. ^ JAFF”. ざいエストニア日本にっぽん大使館たいしかん. 2020ねん6がつ4にち閲覧えつらん
  20. ^ 特殊とくしゅ映像えいぞうラボラトリー だい15かい 2009ねん特殊とくしゅ映像えいぞう総決算そうけっさん!!”. アニメアニメビズ. (2009ねん12月25にち). オリジナルの2011ねん1がつ31にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110131061659/http://www.animeanime.biz/all/2009122501/ 2024ねん5がつ2にち閲覧えつらん 
  21. ^ キネマ旬報きねまじゅんぽう2008ねん8がつ上旬じょうじゅんごう
  22. ^ 『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(監督かんとく押井おしい まもる製作せいさく決定けっていのおらせ”. 株式会社かぶしきがいしゃプロダクション・アイジー (2007ねん6がつ20日はつか). 2007ねん6がつ20日はつか閲覧えつらん
  23. ^ 劇場げきじょうパンフレットの解説かいせつより
  24. ^ 「WEBアニメスタイル」スカイクロラについての西尾にしお鉄也てつやのインタビュー
  25. ^ 鬼才きさい押井おしいまもる次回じかいさくあつかた”. 朝日新聞社あさひしんぶんしゃ (2007ねん6がつ20日はつか). 2007ねん6がつ20日はつか閲覧えつらん
  26. ^ 「この映画えいがまれわったつもりでつくりました。この作品さくひん成功せいこうしなかったら、今度こんどこそめます」との公開こうかい初日しょにち舞台ぶたい挨拶あいさつ監督かんとく発言はつげん。マスコミによって監督かんとく引退いんたいするかのように記事きじにされているが、発言はつげん真意しんいは2007ねん6がつ20日はつかみず東京とうきょう内幸町うちさいわいちょう、ワーナー・ブラザース映画えいが試写ししゃしつにおいての「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」押井おしいまもる監督かんとく記者きしゃ会見かいけんでの発言はつげん「ダメだったらめようと、ダメだったらもと自分じぶんもどって、相変あいかわらずペダントリーとうんちくと、シニカルにかたよった戦争せんそう映画えいがしかつくらない監督かんとくになろうとか、意固地いこじかんがえてもいます(笑)」にある
  27. ^ ただし原作げんさくしゃ作品さくひんには喫煙きつえんシーンがおお登場とうじょうするため、スカイ・クロラにかぎったことではない
  28. ^ スカイ・クロラの喫煙きつえんシーンについて
  29. ^ どう学会がっかいは5ねんの2013ねん公開こうかいされた宮崎駿みやざきはやお監督かんとくのアニメ映画えいがふうちぬ』にたいしても、喫煙きつえんシーンにたいする要望ようぼうしょ提出ていしゅつしている。
  30. ^ 海外かいがいのアニメイベント「TIFF 2014」(TIFF Bell Lightbox)での押井おしい発言はつげん
  31. ^ 世界せかいから応募おうぼされた長編ちょうへん映画えいがは2429ほんおよび、最終さいしゅう審査しんさ通過つうかした21ほんちゅう、3ほん日本にっぽん作品さくひんという快挙かいきょであった
  32. ^ ヴェネツィア国際こくさい映画えいがさい協賛きょうさん団体だんたいフューチャー・フィルム・フェスティバルがすぐれたデジタル技術でじたるぎじゅつ使つかった作品さくひんおくしょう
  33. ^ シッチェス・カタロニア国際こくさい映画えいがさいには独立どくりつしたアニメーション部門ぶもんがあるなかでの出品しゅっぴん
  34. ^ 押井おしいまもる監督かんとく最新さいしん劇場げきじょう映画えいが『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』がWiiで登場とうじょう 『スカイ・クロラ(仮題かだい)』映像えいぞうインタビューつき”. ファミ通ふぁみつう.com (2008ねん3がつ21にち). 2008ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  35. ^ 機体きたい前後ぜんご両方りょうほうにプロペラを配置はいちしたタイプ

外部がいぶリンク

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