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テトラクロリドきん(III)さん

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テトラクロリドきん(III)さん
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう 16903-35-8
特性とくせい
化学かがくしき HAuCl4
モル質量しつりょう 339.785 g/mol (水物みずもの)
411.85 g/mol (4みず和物あえもの)
外観がいかん あわ黄色きいろはりじょう結晶けっしょう
密度みつど 3.9 g/cm3 (4みず和物あえもの)
ねつ化学かがく
標準ひょうじゅん生成せいせいねつ ΔでるたfHo -1481.1 kJ mol-1(4みず和物あえもの
危険きけんせい
安全あんぜんデータシート(外部がいぶリンク) ScienceLab.com
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・つねあつ (100 kPa) におけるものである。

テトラクロリドきん(III)さん(テトラクロリドきん さん さん、えい: tetrachloroauric(III) acid)は、化学かがくしきが HAuCl4あらわされる3きむクロリド錯体さくたいである。よん塩化えんかきんさんともばれる。

製法せいほう[編集へんしゅう]

きむ王水おうすいかすことによってられる。

また、塩化えんかきん(III) AuCl3塩酸えんさんかして結晶けっしょうさせることによってもることができる[1]

性質せいしつ[編集へんしゅう]

通常つうじょうよんみず和物あえもの HAuCl4・4H2O として存在そんざいし、オキソニウムイオンふくあわ黄色きいろはりじょう結晶けっしょう (H3O+AuCl
4
・3H2O
)。みず溶で、黄色おうしょくのテトラクロリドきん(III)さんイオン [AuCl4]しょうじる。また、エーテルアルコールにも溶。テトラクロリドきん(III)さんイオン [AuCl4]よんはい平面へいめん四角形しかっけいである[2]潮解ちょうかいせいがあり、ねっすれば分解ぶんかいして塩化えんかきん(III)と塩化えんか水素すいそしょうじる。水溶液すいようえきだいだい黄色きいろであるが、ひかりをあてると分解ぶんかいして表面ひょうめん紫色むらさきいろきむコロイド析出せきしゅつする。

毒性どくせい[編集へんしゅう]

きむ金属きんぞくくらべて化合かごうぶつ種類しゅるいがごくすくなく、かね高貴こうきなイメージもあいまって物質ぶっしつ反応はんのうしない特別とくべつ物質ぶっしつおもわれているためしばしば「かね人体じんたいたいしてなん影響えいきょうおよぼさない、また、化合かごうぶつにも有毒ゆうどくものはない」とわれる[だれ?]が、これは重大じゅうだいあやまりである。無機むききん塩類えんるいつよ酸化さんか作用さよう腐食ふしょくせいをもち、日本にっぽん国内こくないでは毒物どくぶつおよげきぶつ取締とりしまりほうによりげきぶつ指定していされている[3][4]したがって無機むききん塩類えんるい一種いっしゅであるテトラクロリドきん(III)さんげきぶつ指定していされている[4]

テトラクロリドきん(III)さん吸入きゅうにゅうするとはなのど気管支きかんし粘膜ねんまく刺激しげきする[4]。また皮膚ひふれた場合ばあい、そのまま放置ほうちすると皮膚ひふ赤色あかいろ斑点はんてんのこ[4]。そしてはいった場合ばあい粘膜ねんまくはげしく刺激しげきする[4]

脚注きゃくちゅう出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 日本にっぽん学会がっかいへん 『しん実験じっけん化学かがく講座こうざ 無機むき化合かごうぶつ合成ごうせいIII』 丸善まるぜん、1977ねん
  2. ^ F.A. コットン, G. ウィルキンソンちょ, 中原なかはら まさるげんやく 『コットン・ウィルキンソン無機むき化学かがく』 培風館ばいふうかん、1987ねん
  3. ^ 毒物どくぶつげきぶつリスト
  4. ^ a b c d e 塩化えんかきんさん - 滋賀しがけん公式こうしきサイトうちにあるテトラクロリドきん(III)さん毒性どくせいについてくわしい記述きじゅつのあるPDFファイル