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ホイール (自転車じてんしゃ)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
マヴィック700Cホイール

ホイール (wheel) は、自転車じてんしゃにおける車輪しゃりんのこと。一般いっぱん車輪しゃりんといえばタイヤまでふくむことがおおいが、普通ふつう自転車じてんしゃにおけるホイールとはタイヤをふくまないのが通例つうれいであるので、とうページもこれにしたがう。タイヤについては自転車じてんしゃようタイヤ参照さんしょう

構成こうせい[編集へんしゅう]

ハブ[編集へんしゅう]

ハブ

ハブは、車輪しゃりん中央ちゅうおうにある円筒えんとうじょう部品ぶひん中心ちゅうしんには車輪しゃりんじくとおり、すうくみベアリングがこれをささえている。こうハブにはギア(歯車はぐるま)がけられる。円筒えんとうりょうはしにフランジとばれるえりいており、フランジならあなにスポークをとおしてける。

スポーク[編集へんしゅう]

スポークのかた種類しゅるい
みぎ:ラジアルみ。
ひだり:タンジェントみ。
スポークのたば
スポークのながさについての説明せつめい

スポークは、ハブとリムをつな棒状ぼうじょう部品ぶひん一端いったんのかぎ(かぎかたちがった部分ぶぶんをハブフランジのあなけ、もう一端いったんのねじがってある部分ぶぶんを、ニップルかいしてリムに固定こていする。 一般いっぱんてきなスポークのふとさははしからはしまでおなじであるが、スポーク中央ちゅうおうふとさをほそくした軽量けいりょうがたや、スポーク中央ちゅうおうひらたくした空気くうき抵抗ていこう軽減けいげんがたといった特殊とくしゅなスポークがある。

ニップル[編集へんしゅう]

ニップル

ニップルは、スポークをリムにつなめるためのちいさなナット。スポークレンチを使用しようしてニップルを回転かいてんさせることでスポークのテンション(張力ちょうりょく)を調整ちょうせいする。普通ふつうニップルはスポークのリムがわにあるが、かんぐみホイールの一部いちぶには重量じゅうりょう中心ちゅうしん移動いどうさせる目的もくてきでハブがわにある場合ばあいもある。素材そざい真鍮しんちゅうおおく、真鍮しんちゅうの3ぶんの1ほどと軽量けいりょう着色ちゃくしょくができるアルミニップルも普及ふきゅうしている。

リム[編集へんしゅう]

リムは、ホイールの外周がいしゅうにあるリングじょう部品ぶひん内側うちがわならあなにスポークをして固定こていし、外側そとがわにはタイヤを装着そうちゃくする。素材そざいてつやアルミがおおく、炭素たんそ繊維せんい強化きょうかプラスチック(カーボン、CFRP)せい木製もくせいなどもある。リムの形状けいじょう以下いかの3種類しゅるい分類ぶんるいでき、これによって装着そうちゃくできるタイヤの種類しゅるいまる。

チューブラー
チューブラータイヤもちいるリムで、「スプリント・リムの」でしめすようにリム形状けいじょうにタイヤを固定こていする構造こうぞうがない。タイヤとリムの固定こていにはリムセメントもちいて接着せっちゃくする。
クリンチャー
WO(ワイヤードオン)、HE(フックドエッジ)、BE(ビーデッドエッジ)の3種類しゅるいがある。
チューブレス
チューブレスタイヤもちいるリム。

みとかん[編集へんしゅう]

おちょこりょう説明せつめい
みホイール
専門せんもんてんなどで市販しはんされているハブ・スポーク・リムから用途ようとった製品せいひん選択せんたくし、わせて完成かんせいするホイール。専門せんもんやユーザーがこのみの部品ぶひん選択せんたくできる反面はんめん汎用はんよう部品ぶひん使用しようするため特徴とくちょうのあるホイールはつくれないが、はいりやすい市販しはん部品ぶひんにて構成こうせいされているので補修ほしゅう容易よういである。日本工業規格にほんこうぎょうきかくJIS D9311自転車じてんしゃ組立くみたて作業さぎょう方法ほうほう』によって品質ひんしつ規定きていされているものの、ひと技術ぎじゅつによってホイールの精度せいどる。調整ちょうせいには、だいセンターゲージスポークレンチといった専用せんよう工具こうぐもちいる。
かんみホイール
かんみホイールのれい (Campagnolo Vento)
メーカーが自社じしゃ部品ぶひんのみを使つかって完成かんせいしたホイール。さまざまな規格きかくにとらわれることなく大胆だいたん設計せっけいゆるされるので、特定とくてい用途ようととくした特徴とくちょうゆうする特殊とくしゅホイールをつくることができる。ぐみのように精度せいどにばらつきがるようなことがなく、つね安定あんていした品質ひんしつられる。半面はんめん部品ぶひん専用せんようものしか使用しようできないので、補修ほしゅう部品ぶひんはいりにくかったり、一般いっぱんユーザーにはメンテナンスがむずかしい場合ばあいがある。

特殊とくしゅホイール[編集へんしゅう]

通常つうじょうホイールはリムとスポークがべつからだとなっているが、タイムトライアル競技きょうぎではスポークの空気くうき抵抗ていこう低減ていげんする目的もくてきで、ホイール全体ぜんたい一体いったい成型せいけいされた特殊とくしゅなものを使用しようする。特殊とくしゅホイールのほとんどは高級こうきゅうなスポーツサイクルけだが、90年代ねんだいごろからOGK児童じどうよう小型こがた自転車じてんしゃほかシティサイクルけのフルサイズ26インチにもプラスチックせいバトンホイールを供給きょうきゅうしていた。金属きんぞくせいくら硬度こうどひくく、タイヤのはずしのさいにリムを損傷そんしょうしないよう神経しんけい使つかとう欠点けってんから一般いっぱんしなかったが、後年こうねんいたっても一部いちぶ人気にんきがありネットオークションとう取引とりひきされていた。

ディスクホイール
スポークのあるべき部分ぶぶん円盤えんばんわっているホイール。円盤えんばんとリムがCFRPの一体いったい成型せいけいとなっているもの、通常つうじょう形状けいじょうちかいハブとリムをもちいて金属きんぞくスポークのわりにケブラー(アラミド繊維せんいなどのワイヤーでホイールをんでうえからプラスチック円盤えんばんかぶせるタイプのものがある。空気くうき抵抗ていこうがかなり低減ていげんされるが、円盤えんばんによってふうけず横風おうふう影響えいきょうつよけてしまう。おも屋内おくない競技きょうぎもちいられるほか、屋外おくがい競技きょうぎでは横風おうふう影響えいきょう考慮こうりょしてこうのみに使つかわれる。
誤用ごようであるが、ディスクブレーキ対応たいおう通常つうじょうのホイールのことを「ディスクホイール」という場合ばあいもある。
バトンホイール
CFRPとう非金属ひきんぞくせいの3~6ほん程度ていど極太ごくぶとスポークをつホイール。スポークとリムは融合ゆうごうしており、張力ちょうりょくのメンテナンスは不要ふよう。ディスクホイールにくらべると横風おうふう影響えいきょうけにくい。

おもなメーカー:

ICAN中華ちゅうか有名ゆうめいなカーボンホイールメーカー)