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ハブ (機械きかい)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ハブえい: hub)は円形えんけいまたは放射状ほうしゃじょう回転かいてん部品ぶひんにおけるじく付近ふきん部位ぶいまたは構成こうせい部品ぶひんである。元来がんらい車輪しゃりんスポーク)を車輪しゃりん中心ちゅうしん放射状ほうしゃじょう固定こていする部品ぶひんであるが、歯車はぐるまプーリープロペラなどの機械きかい要素ようそにおいてもひろもちいられる。

車輪しゃりん

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馬車ばしゃのハブ

車輪しゃりん中心ちゅうしんにあり、車軸しゃじくによって直接ちょくせつ、あるいは車軸しゃじく周辺しゅうへん構造こうぞう部品ぶひんかいして回転かいてん可能かのう支持しじされる。車輪しゃりん構成こうせいする1部品ぶひんとして、車輪しゃりん外周がいしゅうリム)をささえるスポークがまれ、スポークからの荷重かじゅうめる構造こうぞうふるくからもちいられている。自転車じてんしゃオートバイなどでは、現在げんざいもスポークとわされる構造こうぞうひろもちいられる。自動車じどうしゃなどでは、容易ようい着脱ちゃくだつ可能かのうホイール固定こていする、独立どくりつした部品ぶひん場合ばあい一般いっぱんてきである。日本語にほんごではこしき(こしき)ともばれ、のハブと区別くべつするためにホイールハブ(えい: wheel hub)とけられる場合ばあいもある。

オートバイ

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オートバイのうち、リムをワイヤースポークでささえるスポークホイールやいたじょうのスポークでささえるコムスターホイール(えい: comstar wheel)を採用さいようする車種しゃしゅでは、ハブは円筒えんとう形状けいじょうりょうはしにスポークを固定こていするフランジを独立どくりつした部品ぶひんとしてまれる。鋳造ちゅうぞう鍛造たんぞう成型せいけいされたホイールを採用さいようする車種しゃしゅでは、ハブはホイールに一体いったい成形せいけいされている。あるいは、かたしきサスペンションを採用さいようする場合ばあいは、ホイールとはべつにサスペンションアームの先端せんたんまれてホイールを固定こていする部品ぶひんす。

ひろもちいられている構造こうぞうでは、ハブの内部ないぶには左右さゆう1ついのボールベアリングがまれ、ベアリングをかいしてアクスルシャフトによって支持しじされる。ハブの外部がいぶにはブレーキ部品ぶひん駆動くどう伝達でんたつ部品ぶひん固定こていする締結ていけつもうけられていて、ディスクブレーキを採用さいようする車種しゃしゅではブレーキディスクが固定こていされる。ドラムブレーキを採用さいようする車種しゃしゅではブレーキドラムがハブと一体いったい成形せいけいされている場合ばあいおおい。チェーンドライブを採用さいようする車種しゃしゅではドリブンスプロケットが固定こていされ、ドリブンスプロケットからハブへのトルク伝達でんたつにはハブダンパーまれる場合ばあいもある。ABSやトラクションコントロールを装備そうびする車種しゃしゅでは、車輪しゃりん回転かいてん速度そくど検出けんしゅつするパルスセンサーのセンサーリングが固定こていされる。

電動でんどうオートバイのうちインホイールモーター採用さいようする車種しゃしゅでは、ハブはモーターと一体いったい構造こうぞうとなりハブモーターともばれる。かつてはサスペンション機構きこうこうハブに内蔵ないぞうした車種しゃしゅもあり、この方式ほうしきのサスペンションはハブクッションしきサスペンションばれた。

自動車じどうしゃとう

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乗用車じょうようしゃのちようハブのれい。ハブナックルとみあわされた状態じょうたい

自動車じどうしゃなどにおいては、ハブはホイールを構成こうせいする部品ぶひん部位ぶいではなく、車体しゃたい構造こうぞう一部いちぶとしてホイールを固定こていする部品ぶひん場合ばあい一般いっぱんてきである。ハブはハブナックル(えい: hub knuckle)とばれる保持ほじ部材ぶざいにベアリングをかいして保持ほじされる場合ばあいのほか、比較的ひかくてき小型こがた駆動くどう車軸しゃじく懸架けんか採用さいようする車種しゃしゅでは駆動くどうじく(アクスルシャフト)の先端せんたん一体いったい成形せいけいされる場合ばあいもある。駆動くどう場合ばあい、ハブには駆動くどうじくからトルクが伝達でんたつする構造こうぞうもうけられていて、はん浮動ふどうしき車軸しゃじく場合ばあいはセレーションを採用さいようし、ぜん浮動ふどうしき車軸しゃじくや4ぶんの3浮動ふどうしき車軸しゃじくでは駆動くどうじくとボルトで締結ていけつする構造こうぞう採用さいようするのが一般いっぱんてきである。パートタイムしきよんりん駆動くどうしゃでは前輪ぜんりんのハブに、駆動くどうじくとのトルク伝達でんたつだんせっするクラッチ機構きこうもうける場合ばあいもあり、フリーホイールハブばれている。

ハブにはホイールのほかに、ディスクブレーキのディスクローターやドラムブレーキのドラムがホイールときょうめされて固定こていされるのが一般いっぱんてきである。また、ABSを装備そうびする車種しゃしゅではパルスセンサーのパルスリングが固定こていされる。ホイールの固定こていには、ハブにハブボルト(えい: hub bolt)とばれるスタッドボルトを圧入あつにゅう固定こていして、ラグナット(えい: lug nut)とばれるナットでホイールを固定こていする場合ばあいと、ハブにネジあなけてラグボルト(えい: lug bolt)とばれるボルトでホイールを固定こていする場合ばあいとがある。

自転車じてんしゃ

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カセットようフリーハブと多段ただんフリーホイールようハブの構造こうぞう
自転車じてんしゃハブの構造こうぞう
自転車じてんしゃのハブ(中央ちゅうおうくろ部品ぶひん

自転車じてんしゃハブ (英語えいご: bicycle hub) は、ダイナモブレーキローターブレーキドラムけられる場合ばあいがある。

歯車はぐるまとう

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歯車はぐるまやスプロケット、じくといった機械きかい要素ようそでは、じく貫通つらぬきとおさせるあなとその周囲しゅういをハブとぶ。樹脂じゅしせい歯車はぐるまなどでは金属きんぞくせいのハブをべつ製作せいさくしてわせることで伝達でんたつトルクの許容きょようりょうやす手法しゅほうられる。

自動車じどうしゃようのトランスミッションのうち、常時じょうじしきマニュアルトランスミッションでは変速へんそく機構きこういクラッチにクラッチハブ(えい: clutch hub)とばれるハブがもちいられる。ハブは外周がいしゅうにスプラインがられたえんいたじょう部品ぶひんで、トランスミッションのじくおな回転かいてん速度そくど回転かいてんし、歯車はぐるま隣接りんせつしてじく固定こてい、あるいはじくじょうをスライド可能かのう保持ほじされている。ハブのスプラインには、まどかたまき形状けいじょう内側うちがわにスプラインがられたスライディングスリーブがわされ、ハブじょうでスライド可能かのう保持ほじされている。また、歯車はぐるま側面そくめんにはハブやスリーブとおなすうのスプラインがられており、スリーブがスライドしてうことでハブの回転かいてん、すなわちじく回転かいてん伝達でんたつする。

関連かんれん項目こうもく

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