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オーバーハング (自動車じどうしゃ用語ようご)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
A部分ぶぶんをフロントオーバーハング、B部分ぶぶんをリヤオーバーハングという

オーバーハング英語えいご: Overhang)とは自動車じどうしゃささえであるタイヤ中心ちゅうしんよりも外側そとがわにかぶさるようにはみした車体しゃたい用語ようごである。

概要がいよう

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自動車じどうしゃにおけるオーバーハングとは、車両しゃりょう接地せっちめんたい垂直すいちょく方向ほうこうからたとき、前後ぜんご左右さゆう車輪しゃりん接地せっち中心ちゅうしんてんから外側そとがわにはみした車体しゃたい部位ぶい(それぞれ、ぜん車軸しゃじく中心ちゅうしんから車両しゃりょう最前さいぜんこう車軸しゃじく中心ちゅうしんから車両しゃりょう最後さいごトレッドから左右さゆう両方りょうほう外側そとがわまで。)を[1]ぜんひだりみぎの4部位ぶいがそれにあたるが、とく注釈ちゅうしゃくがなければ前後ぜんごのみをすことが一般いっぱんてきで、その場合ばあい、それぞれの車軸しゃじく中心ちゅうしんせんから車体しゃたい前後ぜんごはしまでの範囲はんいす。また、車軸しゃじく中心ちゅうしんせんから車体しゃたいはしまでの距離きょりたいして使つかわれることもある(フロントオーバーハング ○○○ mm など)。

市販しはんしゃ場合ばあい商品しょうひんせいにかかわるエクステリアスタイルおおきく影響えいきょうあたえることはもちろん、重心じゅうしんからはなれたこの部分ぶぶん重量じゅうりょうは、ピッチ方向ほうこうヨー方向ほうこう運動うんどうせいにもかかわる重要じゅうよう要件ようけんともなる。

オーバーハングがおおきいと鈍重どんじゅうではあるが高級こうきゅう安楽あんらくちいさいとりがきき機敏きびんであるという印象いんしょうつよまる傾向けいこうにある。またセダンステーションワゴン場合ばあい、リアのオーバーハングは、そのままトランクルーム後者こうしゃはラゲッジルーム)のひろさにもつながるので、外見がいけんやドライブフィーリングなどをあまりにしないユーザーからても実用じつようめんでは重要じゅうよう要素ようそとなる。ただし、オーバーハングがおおきすぎると、せま場所ばしょでのまわしに苦慮くりょするなどといったデメリットもしょうずる。

ホイールベースとオーバーハングの比率ひりつは、旋回せんかいのみならず、勾配こうばいでのまわしにも影響えいきょうあたえる。

とくバストラックなどの大型おおがたしゃは、おおきくハンドルをときにはリアオーバーハングの偏倚へんいりょう考慮こうりょする必要ひつようがある[2]

モータースポーツ観点かんてんでは、オーバーハングのながさはダウンフォース発生はっせいりょうとも密接みっせつ関係かんけいしており、一般いっぱんてきにオーバーハングがながいほど、抵抗ていこうとなる前面ぜんめん投影とうえい面積めんせきやさずに、おおきなダウンフォースをかせぐことが可能かのうとなる。この関係かんけいで、レース出場しゅつじょう必要ひつようホモロゲーション取得しゅとくのため、ダウンフォースをかせ目的もくてきでフロントのオーバーハングを延長えんちょうした特別とくべつ仕様しようしゃ限定げんてい販売はんばいするれいSUPER GTにおける日産にっさん・フェアレディZホンダ・NSX代表だいひょうれい)も過去かこられた。

上記じょうき運動うんどうせいにもあてはまるが、てこ原理げんりで、距離きょりおおきくなればその影響えいきょうおおきくなる。とく競技きょうぎ車両しゃりょうでの過大かだいなオーバーハングは、タイヤの荷重かじゅう負担ふたん極端きょくたんおおきくなることや、スピンバンプさい下面かめん空気くうきはいみ、がる危険きけんせいすため、リスクらす目的もくてきでレギュレーションに寸法すんぽう割合わりあい最大さいだい規定きていされている。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ だいくるまりん自動車じどうしゃ情報じょうほう事典じてん三栄書房さんえいしょぼう、2003ねん11月。ISBN 978-4879046789 
  2. ^ 月刊げっかん運輸労連うんゆろうれん. “駐車ちゅうしゃじょうでは左右さゆう車両しゃりょう目配めくばりを”. 企業きぎょう開発かいはつセンター 交通こうつう問題もんだい研究けんきゅうしつ. 2017ねん11月8にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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