キルスイッチ

キルスイッチ、キルスウィッチ（英語えいご: kill switch）とは、燃料ねんりょうまたは電源でんげんを遮断しゃだんしてエンジンを停止ていしするための装置そうちである。競技きょうぎ用ようや軍用ぐんようの車両しゃりょうのほか、オートバイにメインスイッチとは別べつに装備そうびされる場合ばあいがある。

ガソリンエンジン自動車じどうしゃ

四よん輪りんレース用ようの車両しゃりょうに装備そうびされるキルスイッチは、緊急きんきゅう時じに火災かさいなど二に次じ被害ひがいを防止ぼうしするためにすべての電装でんそう類るいの電源でんげんを遮断しゃだんするもので、レギュレーションとして装備そうびが義務ぎむづけられるレースもある。2010年ねん現在げんざい、一部いちぶの市販しはん車しゃにもキルスイッチが装備そうびされている車種しゃしゅがある。

ディーゼルエンジン自動車じどうしゃ

ディーゼルエンジンには点火てんか系けいが無なく、エンジン自体じたいの運転うんてんに電気でんきを必要ひつようとしないので、主しゅ電源でんげんを遮断しゃだんしてもエンジンは停止ていししない。

現在げんざいのディーゼル自動車じどうしゃはメインスイッチを切きると燃料ねんりょうまたは吸気きゅうきが遮断しゃだんされてエンジンが停止ていしするが、その遮断しゃだん動作どうさを電気でんきモーターや電磁でんじ弁べんで行おこなっており、電源でんげんオフと同時どうじにエンジンが停止ていしする。

主おもに年とし式しきの古ふるいものは床とこやインパネに取とり付つけられたハンドルやレバーを操作そうさすることでエンジンを停止ていしするが、それで直接ちょくせつ燃料ねんりょうまたは吸気きゅうきを遮断しゃだんする方法ほうほうのほか、バルブを開放かいほうしてシリンダー内うちの圧縮あっしゅくを抜ぬくデコンプも用もちいられていた。汎用はんようエンジンでは今いまでも始動しどうと停止ていしにデコンプを利用りようするものがある。

オートバイ

オートバイでは、走行そうこう中ちゅうにスロットルが戻もどらなくなった、交通こうつう事故じこで転倒てんとうした時ときに備そなえて、エンジンを停止ていしできるようキルスイッチが装備そうびされている。125cc以上いじょうのオートバイに必かならず装備そうびされており、右側みぎがわのスロットル傍はたに、赤色あかいろのスイッチが取とり付つけられている。四輪よんりんレース用ようのキルスイッチとは異ことなり、遮断しゃだんするのはイグニッションコイルや燃料ねんりょう噴射ふんしゃ装置そうちへの供給きょうきゅう電源でんげんのみである。