(Translated by https://www.hiragana.jp/)
蒸発熱 - Wikipedia コンテンツにスキップ

蒸発じょうはつねつ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
凝縮ぎょうしゅくねつから転送てんそう

蒸発じょうはつねつ(じょうはつねつ、英語えいご: heat of evaporation)または気化きかねつ(きかねつ、英語えいご: heat of vaporization)とは、液体えきたい気体きたい変化へんかさせるために必要ひつようねつのことである[1][2]。(固体こたい液体えきたい気体きたい変化へんかする現象げんしょう気化きかという。)

気化きかねつ潜熱せんねつ一種いっしゅであるので、蒸発じょうはつ潜熱せんねつまたは気化きか潜熱せんねつともいう。固体こたい気体きたい変化へんかさせるために必要ひつようねつ昇華しょうかねつ(しょうかねつ、英語えいご: heat of sublimation)または昇華しょうか潜熱せんねつという[3]たん気化きかねつというときは液体えきたい蒸発じょうはつねつすことがおおいが、液体えきたい蒸発じょうはつねつ固体こたい昇華しょうかねつわせて気化きかねつということもある[4][5]以下いかこの項目こうもくでは、便宜上べんぎじょう液体えきたい気化きかねつ蒸発じょうはつねつび、液体えきたい蒸発じょうはつねつ固体こたい昇華しょうかねつわせて気化きかねつぶ。

気体きたい液体えきたい変化へんかするときに放出ほうしゅつされる凝縮ぎょうしゅくねつ(ぎょうしゅくねつ、英語えいご: heat of condensation)のは、おな温度おんどおな圧力あつりょく蒸発じょうはつねつ符号ふごうふくめてひとしい。

物質ぶっしつりょう(mol)たりの蒸発じょうはつねつは、液体えきたいちゅう分子ぶんしあいだはたら引力いんりょくに、分子ぶんしつためのエネルギーであると解釈かいしゃくされる[6]

気化きか必要ひつようなエネルギー

[編集へんしゅう]

液体えきたい気化きかする場合ばあいは、沸騰ふっとうして気体きたいになる場合ばあい蒸発じょうはつして気体きたいになる場合ばあいがある。どちらの場合ばあいでも、気化きかにはエネルギー必要ひつようである。おおくの場合ばあい気化きか必要ひつようなエネルギーはねつとして物質ぶっしつ吸収きゅうしゅうされる。

液体えきたい沸騰ふっとう場合ばあい

[編集へんしゅう]

液体えきたい沸騰ふっとうさせるのにエネルギーが必要ひつようであることは、コンロかすときのことをかんがえるとかる。このとき、みず沸騰ふっとうさせるのに必要ひつようなエネルギーは、コンロから供給きょうきゅうされている。強火つよびにしてエネルギーの供給きょうきゅう速度そくどげると、みず水蒸気すいじょうき変化へんかする速度そくどがる。コンロのすとエネルギーの供給きょうきゅうまり、沸騰ふっとうむ。エネルギーのみなもとになっているのは、ガスコンロでは燃料ねんりょうガス化学かがくエネルギー[ちゅう 1]である。電気でんきコンロIHクッキングヒーターでは、電力でんりょく会社かいしゃから供給きょうきゅうされる電気でんきエネルギーである。

液体えきたい蒸発じょうはつ場合ばあい

[編集へんしゅう]

一方いっぽう液体えきたい蒸発じょうはつするときにもエネルギーが必要ひつようなことは、沸騰ふっとうのときとくらべるとすこ実感じっかんしにくい。みずれた食器しょっき衣服いふくは、乾燥かんそう使つかわなくても自然しぜんかわくからである。乾燥かんそう使つかったときのエネルギーげんは、さきれいおなじように電気でんきエネルギーである。それにたいして、自然しぜんみず蒸発じょうはつしてかわくときのエネルギーげんは、食器しょっき衣服いふく、そしてまわりの空気くうきである。食器しょっき衣服いふく空気くうきのエネルギーがねつとしてみずあたえられ、このエネルギーによりみず水蒸気すいじょうき変化へんかする[ちゅう 2]みずなどの方法ほうほうみず周囲しゅうい温度おんどげることができるのも、蒸発じょうはつねつ利用りようした身近みぢかいちれいである。液体えきたい蒸発じょうはつするときにまわりからねつ吸収きゅうしゅうすることは、以下いか実験じっけんにより確認かくにんできる。

  • 準備じゅんび消毒しょうどくようアルコールスポイト料理りょうりようのデジタル温度おんどけい用意よういする。
  • 操作そうさ: デジタル温度おんどけいかんゆたか温度おんどセンサー)に、スポイトで消毒しょうどくようアルコールをいちてきたらす。
  • 観察かんさつ1: デジタル温度おんどけい表示ひょうじ温度おんどひくくなる。
  • 観察かんさつ2適当てきとう表示ひょうじ温度おんどひくくなったあとは、表示ひょうじ温度おんどはあまり変化へんかしなくなる。

この実験じっけん観察かんさつ1では温度おんどけいかんゆたかからエネルギーがねつとして放出ほうしゅつされている。というのは、温度おんどけい表示ひょうじ温度おんどは、かんゆたかねつ吸収きゅうしゅうすると上昇じょうしょうし、ぎゃくかんじゆたかねつ放出ほうしゅつすると低下ていかするものだからである[ちゅう 3]かんゆたかまわりの空気くうき温度おんどは、アルコールをたらすまえかんゆたか温度おんどとほぼおなじとかんがえられるので、かんゆたかからねつっているのはアルコールである。温度おんどけい表示ひょうじ温度おんど変化へんかしなくなるのはかんゆたか正味しょうみねつ出入でいりがなくなったときだから、観察かんさつ2では、まわりの空気くうき温度おんどけいのほかの部分ぶぶんからかんゆたかながんでくる熱量ねつりょうと、アルコールにうばわれる熱量ねつりょうとがっている。したがって、この実験じっけんでは、温度おんどけい空気くうきがアルコールの蒸発じょうはつ必要ひつようなエネルギーのみなもとになっている。

エネルギーの供給きょうきゅうについて

[編集へんしゅう]

このふしげたれいでは、沸騰ふっとう場合ばあいも、蒸発じょうはつ場合ばあいも、どちらも気化きか必要ひつようなエネルギーはねつとして液体えきたい吸収きゅうしゅうされている。コンロでかすれいでは、エネルギーげん化学かがくエネルギーまたは電気でんきエネルギーであるが、みずはこれらのエネルギーを直接ちょくせつっているわけではない。みずれているヤカンやナベなどのそことおして、ねつとしてエネルギーをっている。液体えきたい気化きかするとき、おおくの場合ばあい気化きか必要ひつようなエネルギーはねつとして物質ぶっしつ吸収きゅうしゅうされる。このねつのことも蒸発じょうはつねつという。

気化きか必要ひつようなエネルギーは物質ぶっしつによりことなる。データしゅうなどでは、物質ぶっしつ 1 キログラムたりのまたは物質ぶっしつ 1 モルたりの気化きかねつとして記載きさいされている。単位たんいはそれぞれ kJ/kg (キロジュールまいキログラム)および kJ/mol (キロジュールごとモル)である。たとえば 25 ℃ におけるみず蒸発じょうはつねつは 2442 kJ/kg であり 44.0 kJ/mol である[ちゅう 4][7]気化きかねつおおきさは、おな物質ぶっしつでも気化きかする状況じょうきょうによりわる。通常つうじょうは、1 気圧きあつにおける沸点ふってんでのか、25 ℃ における平衡へいこう蒸気じょうきあつでの物質ぶっしつ蒸発じょうはつねつとしてデータしゅう記載きさいされている[ちゅう 5]たとえば 1 気圧きあつ、100 ℃ のみず蒸発じょうはつねつは 2257 kJ/kg であり、飽和ほうわ水蒸気すいじょうきあつ(32 hPa)のしたでの 25 ℃ の蒸発じょうはつねつ 2442 kJ/kg より1わりちか減少げんしょうする。

固体こたい場合ばあい

[編集へんしゅう]

固体こたい気化きかする場合ばあいは、液体えきたいとはちがって、沸騰ふっとうして気体きたいになることはない。固体こたい気化きかする場合ばあいはいつも、固体こたい表面ひょうめんから気化きかこる。固体こたい気化きか昇華しょうかという。液体えきたい蒸発じょうはつ場合ばあい同様どうように、固体こたい昇華しょうかにはエネルギー必要ひつようである[ちゅう 6]。よくられたれいは、ドライアイス昇華しょうかである。ドライアイスが炭酸たんさんガス変化へんかするとき、気化きか必要ひつようなエネルギーを周囲しゅういからねつとして吸収きゅうしゅうするので、ねつうばわれた周囲しゅうい温度おんどがる。固体こたい昇華しょうかするとき、おおくの場合ばあい昇華しょうか必要ひつようなエネルギーはねつとして物質ぶっしつ吸収きゅうしゅうされる。このねつ昇華しょうかねつという。

気化きかねつ利用りよう

[編集へんしゅう]

液体えきたい固体こたいは、気化きかするときにまわりからねつ吸収きゅうしゅうする。この吸熱作用さよう利用りようした技術ぎじゅつれい以下いかげる。

ヒートポンプ
おおくのエアコン冷蔵庫れいぞうこ使つかわれている技術ぎじゅつ液体えきたい気化きかするときに吸収きゅうしゅうしたねつ吸熱作用さよう)をべつ場所ばしょ放出ほうしゅつさせることにより、温度おんどひく場所ばしょから温度おんどたか場所ばしょねつはこぶ。
火力かりょく発電はつでん
燃料ねんりょう化学かがくエネルギー[ちゅう 1]電気でんきエネルギー変換へんかんする発電はつでん方法ほうほう燃料ねんりょう燃焼ねんしょうによりボイラーみず気化きかして水蒸気すいじょうきになる。水蒸気すいじょうきつエネルギーは蒸気じょうきタービン力学りきがくてきエネルギー変換へんかんされる。力学りきがくてきエネルギーは発電はつでんにより電気でんきエネルギーに変換へんかんされる。この一連いちれん過程かていなかで、水蒸気すいじょうきねつはこしゅとしてはたらく。
乾湿かんしつけい
湿度しつどけいのひとつ。みず蒸発じょうはつによって湿しめたまからねつうばうことと、湿度しつどにより蒸発じょうはつはやさがわることを利用りようして、大気たいき湿度しつど計測けいそくする。
みずによる消火しょうか
消火しょうかみずおお使つかわれるおも理由りゆうのひとつに、そのたか蒸発じょうはつねつげられる[8]みず蒸発じょうはつねつは1グラムたり539カロリー[8]であり、どうりょうみずが 0 °C から 100 °C になるまでにまわりからうばねつの5.39ばい相当そうとうする。
ドライアイスによる保冷ほれい
二酸化炭素にさんかたんそ固体こたいは、つねあつでは融解ゆうかいすることなく気体きたい変化へんかする。このときの昇華しょうかねつ利用りようして食品しょくひんなどをやすことができる。

物性ぶっせいとしての気化きかねつ

[編集へんしゅう]

物性ぶっせいとは物質ぶっしつ性質せいしつあらわである。このふしでは物性ぶっせいとしての気化きかねつ[3][9]についてべる。

物質ぶっしつ気化きか必要ひつようなエネルギーは物質ぶっしつりょう比例ひれいする。そのためデータしゅうなどでは、物質ぶっしつ 1 キログラムたりのまたは物質ぶっしつ 1 モルたりの気化きかねつとして記載きさいされている。単位たんいはそれぞれ kJ/kg (キロジュールまいキログラム)および kJ/mol (キロジュールごとモル)である。たとえば 25 ℃ におけるみず蒸発じょうはつねつは 2442 kJ/kg であり 44.0 kJ/mol である[ちゅう 4][7]熱量ねつりょう単位たんいとしてカロリーもちいるなら、25 ℃ におけるみず蒸発じょうはつねつは 584 kcal/kg であり 10.5 kcal/mol である[ちゅう 4]

以下いかこの項目こうもくでは物質ぶっしつ 1 モルたりの気化きかねつを、たんにその物質ぶっしつ気化きかねつぶ。

物質ぶっしつ気化きか必要ひつようなエネルギーは物質ぶっしつによりことなる。たとえば 25 ℃ におけるメタノール蒸発じょうはつねつは 37.5 kJ/mol[ちゅう 4] であり、おな温度おんどみず蒸発じょうはつねつ 44.0 kJ/mol[ちゅう 4] よりちいさい。おおまかには沸点ふってんひく液体えきたいほど蒸発じょうはつねつちいさく、こう沸点ふってん液体えきたい蒸発じょうはつねつおおきい。たとえば沸点ふってん −269 ℃ のヘリウム蒸発じょうはつねつは 0.08 kJ/mol であり、沸点ふってんおよそ 5900 ℃ のタングステン蒸発じょうはつねつやく 800 kJ/mol[10] である。沸点ふってんたがいにちか液体えきたい蒸発じょうはつねつは、になることがおお[ちゅう 7]。ただし例外れいがいもある。たとえば、よん塩化えんか炭素たんそ沸点ふってん 77 ℃)、エタノール沸点ふってん 78 ℃)、ベンゼン沸点ふってん 80 ℃)の蒸発じょうはつねつは、それぞれ 29.8[11], 38.6[12], 30.7[12] kJ/mol である。よん塩化えんか炭素たんそとベンゼンの蒸発じょうはつねつが 3% の精度せいど一致いっちしているのにたいして、エタノールの蒸発じょうはつねつはこれらの物質ぶっしつよりも 30% ちかおおきい。すなわち、エタノールを気化きかするさい必要ひつようとなる熱量ねつりょうは、その沸点ふってん分子ぶんしりょうから予想よそうされるりょうよりもおおきい。

気化きか必要ひつようなエネルギーは、おな物質ぶっしつでも気化きかする条件じょうけんによってことなる。データしゅう蒸発じょうはつねつ(または昇華しょうかねつ)として記載きさいされているは、平衡へいこう蒸気じょうきあつしたで 1 モルのじゅん物質ぶっしつ液体えきたい(または固体こたい)がどうあつしどうあつ純粋じゅんすい気体きたい変化へんかするさいに、外部がいぶから吸収きゅうしゅうする熱量ねつりょうである。つまり液体えきたい(または固体こたい)が気体きたいあい転移てんいするときの潜熱せんねつである。この過程かてい定圧ていあつ過程かていなので、吸収きゅうしゅうされる熱量ねつりょうエンタルピー変化へんかりょうひとしい。このエンタルピーの変化へんかりょう蒸発じょうはつエンタルピー[ちゅう 8](または昇華しょうかエンタルピー[ちゅう 9])という[13]。すなわち、データしゅう記載きさいされている蒸発じょうはつねつは、平衡へいこう蒸気じょうきあつしたでの蒸発じょうはつエンタルピーである。そのため『化学かがく便覧びんらん』(丸善まるぜん出版しゅっぱん)のように、見出みだしが「融解ゆうかいねつ」や「蒸発じょうはつねつ」ではなく、「融解ゆうかいエンタルピー」や「蒸発じょうはつエンタルピー」となっているデータしゅうがある。

おな液体えきたいでも気化きかする温度おんどたかくなると、蒸発じょうはつねつちいさくなる。たとえば 25 ℃ のみず蒸発じょうはつねつ 44.0 kJ/mol[ちゅう 4] は、100 ℃ では1わりちか減少げんしょうして 40.6 kJ/mol となる。そのためデータしゅうなどでは、蒸発じょうはつねつ温度おんど併記へいきされている。通常つうじょうは、1 気圧きあつにおける沸点ふってんでのか、25 ℃ における平衡へいこう蒸気じょうきあつでの物質ぶっしつ蒸発じょうはつねつとして記載きさいされている[ちゅう 5]蒸発じょうはつねつ変化へんかりょうキルヒホッフの法則ほうそくしたがって温度おんどにほぼ比例ひれいするので、沸点ふってんたか液体えきたいでは沸点ふってんにおける蒸発じょうはつねつと 25 ℃ における蒸発じょうはつねつ無視むしできないほどおおきくなる。たとえばドデカンでは、沸点ふってん 216 ℃ における蒸発じょうはつねつは 44 kJ/mol であり、25 ℃ における蒸発じょうはつねつ 62 kJ/mol[ちゅう 4] の7わり程度ていどにまでちいさくなる。

気化きかねつ圧力あつりょく依存いぞんせいは、気化きかした分子ぶんし(や原子げんし)の解離かいり会合かいごう[ちゅう 10]こらなければ、蒸気じょうき理想りそう気体きたいとみなせるようなひく圧力あつりょくでは無視むしできる[ちゅう 11]。よって温度おんどおなじであれば、大気たいきなか気化きかするときの気化きかねつは、真空しんくうなか気化きかするときの気化きかねつとほとんどおなじとみなせる。たとえば大気たいきあつ 25 ℃ におけるみず蒸発じょうはつねつは、この温度おんどにおけるみず平衡へいこう蒸気じょうきあつ 32 hPaしたでの、すなわちデータしゅう記載きさいされている 44.0 kJ/mol に事実じじつじょうひとしい。また、液体えきたい物質ぶっしつけているときの蒸発じょうはつねつは、一般いっぱんには純粋じゅんすい物質ぶっしつ蒸発じょうはつねつとはことなるが、十分じゅうぶん希薄きはく溶液ようえきであればそのちがいは無視むしできる。たとえば、空気くうきれているみずには酸素さんそ窒素ちっそ二酸化炭素にさんかたんそなどがけているため、このみず蒸発じょうはつねつ厳密げんみつには純粋じゅんすいみず蒸発じょうはつねつとはことなる。しかし、大気たいきあつではみずけている気体きたいりょう微量びりょうなので、空気くうき影響えいきょう無視むしできる。みず以外いがいのほかの物質ぶっしつでも事情じじょうおなじである。大気たいきあつ 25 ℃ で空気くうきせっしている液体えきたい空気くうきちゅう蒸発じょうはつするさい蒸発じょうはつねつは、蒸気じょうき分子ぶんし解離かいり会合かいごうこらなければ、データしゅう記載きさいされている 25 ℃ の平衡へいこう蒸気じょうきあつしたでの純粋じゅんすい液体えきたい蒸発じょうはつねつ事実じじつじょうひとしい。固体こたい空気くうきちゅう昇華しょうかするさい昇華しょうかねつについても同様どうようである。

凝縮ぎょうしゅくねつ

[編集へんしゅう]

気体きたい液体えきたい変化へんかするときに放出ほうしゅつされるねつ凝縮ぎょうしゅくねつ(ぎょうしゅくねつ)または凝結ぎょうけつねつ(ぎょうけつねつ)という。凝縮ぎょうしゅくねつ潜熱せんねつ一種いっしゅであるので、凝縮ぎょうしゅく潜熱せんねつまたは凝結ぎょうけつ潜熱せんねつともいう。凝縮ぎょうしゅくねつは、そのぎゃく過程かてい蒸発じょうはつねつ符号ふごうふくめてひとしい。凝縮ぎょうしゅく発熱はつねつ過程かていであり蒸発じょうはつは吸熱過程かていであるため、定義ていぎにより凝縮ぎょうしゅくねつ蒸発じょうはつねつせいとなる。それにたいして凝縮ぎょうしゅくエンタルピー ΔでるたcondH英語えいご: enthalpy of condensation)はどうあつしどうあつ蒸発じょうはつエンタルピー ΔでるたvapH絶対ぜったいひとしく、符号ふごうぎゃくになる。なぜなら ΔでるたvapH液体えきたい気体きたいあい転移てんいするときのエンタルピー変化へんかひとしく、ΔでるたcondH気体きたい液体えきたいあい転移てんいするときのエンタルピー変化へんかひとしいからである。蒸発じょうはつエンタルピー ΔでるたvapH は、気体きたい (gas) のモルたりのエンタルピー Hm(g) からどうあつしどうあつ液体えきたい (liquid) のモルたりのエンタルピー Hm(l)いたものにひとしい。

一方いっぽう凝縮ぎょうしゅくエンタルピー ΔでるたcondH

定義ていぎされる。 Hm(g) > Hm(l) なので、蒸発じょうはつエンタルピーはつねせいとなり、凝縮ぎょうしゅくエンタルピーはつねまけとなる。

蒸発じょうはつねつ同様どうように、液化えきか放出ほうしゅつされるエネルギーは、おな物質ぶっしつでも液化えきかする条件じょうけんによってことなる。また、液化えきか気化きか一般いっぱんには可逆かぎゃく過程かていなので、対応たいおうするぎゃく過程かていつね存在そんざいするとはかぎらない。しかし、蒸発じょうはつねつ同様どうようかんがえるとつぎのことがわかる: 常温じょうおんつねあつ空気くうきふくまれる、ある物質ぶっしつ蒸気じょうき凝縮ぎょうしゅくするさい放出ほうしゅつする熱量ねつりょうは、データしゅう記載きさいされている 25 ℃ の平衡へいこう蒸気じょうきあつしたでの、その物質ぶっしつ純粋じゅんすい液体えきたい蒸発じょうはつねつにほぼひとしい。

みず潜熱せんねつ気象きしょう

[編集へんしゅう]
フェーン現象げんしょう
大気たいきちゅう水分すいぶん凝縮ぎょうしゅくねつ原因げんいんとなってこる気象きしょう現象げんしょう

気化きかねつ分子ぶんしあいだりょく

[編集へんしゅう]

気化きかねつは、液体えきたい固体こたいちゅう分子ぶんしあいだはたら分子ぶんしあいだりょくに、分子ぶんしつためのエネルギーであると解釈かいしゃくされる[6]

まれガス

[編集へんしゅう]

ヘリウム蒸発じょうはつねつが 0.08 kJ/mol と極端きょくたんちいさいのは、ヘリウム原子げんしあいだはたらファンデルワールスりょく非常ひじょうよわいためである。 まれガス原子げんしあいだはたらくファンデルワールスりょく原子げんしりょうおおきいほどつよくなるので、蒸発じょうはつねつはヘリウムの 0.083 kJ/mol からキセノンの 12.6 kJ/mol まで単調たんちょう増加ぞうかする。

水素すいそ結合けつごう

[編集へんしゅう]

室温しつおん気体きたいとして存在そんざいする物質ぶっしつ蒸発じょうはつねつは、トルートンの規則きそくより、25 kJ/mol 程度ていどかそれ以下いかである。おおまかには、分子ぶんしりょうおおきくなるほど蒸発じょうはつねつおおきくなる[ちゅう 12]たとえば、エタン分子ぶんしりょう 30)、プロパン分子ぶんしりょう 44)、ブタン分子ぶんしりょう 58)の蒸発じょうはつねつは、それぞれ 14.7, 18.8, 22.4 kJ/mol であり、分子ぶんしりょうとともにおおきくなる。ところが、分子ぶんしりょう 18 の みず H2O の蒸発じょうはつねつ 40.6 kJ/mol は、分子ぶんしりょう 16 のメタン CH4蒸発じょうはつねつ 8.2 kJ/mol や分子ぶんしりょう 34 の硫化りゅうか水素すいそ H2S の蒸発じょうはつねつ 18.6 kJ/mol とくらべると、異常いじょうおおきい。これは、液体えきたいちゅう水分すいぶんあいだには水素すいそ結合けつごうはたらいているためである[14]分子ぶんしりょう 17 のアンモニア NH3蒸発じょうはつねつおおきくて沸点ふってんたかいことも、液体えきたいちゅうのアンモニア分子ぶんしあいだはたら水素すいそ結合けつごう説明せつめいできる。

蒸発じょうはつねつ実測じっそくは、トルートンの規則きそくからの予測よそくおおきくことなることがある。たとえば、ギ酸ぎさん沸点ふってん 101 ℃ はみず沸点ふってんとほとんどおなじであるが、ギ酸ぎさん蒸発じょうはつねつ 22.7 kJ/mol はみず蒸発じょうはつねつやく半分はんぶんである[12]酢酸さくさん蒸発じょうはつねつ同様どうようで、予想よそうされる半分はんぶん程度ていどである。これは、これらのカルボンさん分子ぶんし気体きたいちゅう水素すいそ結合けつごうによりりょうからだ形成けいせいしているためである。また、みず H2O やアンモニア NH3おなじように液体えきたいちゅう分子ぶんしあいだ水素すいそ結合けつごうはたらいているはずの、フッ水素すいそ HF(沸点ふってん 20 ℃)の蒸発じょうはつねつ異常いじょうちいさく、7.5 kJ/mol である[11]。これも HF 分子ぶんし気体きたいちゅう多量たりょうたい (HF)n形成けいせいしているとかんがえれば説明せつめいできる。これらのれいほど顕著けんちょではなくても、蒸発じょうはつねつ実測じっそく一般いっぱんに、気体きたい不完全性ふかんぜんせい影響えいきょうける[15]。そのため、液体えきたいちゅう分子ぶんしあいだはたら分子ぶんしあいだりょく蒸発じょうはつねつもとづいて議論ぎろんするには、気体きたい不完全ふかんぜんさの補正ほせい必要ひつようである。

標準ひょうじゅん蒸発じょうはつエンタルピー

[編集へんしゅう]

標準ひょうじゅん圧力あつりょく p°した液体えきたい仮想かそうてき理想りそう気体きたいあい転移てんいするときの蒸発じょうはつエンタルピーを、標準ひょうじゅん蒸発じょうはつエンタルピー英語えいご: standard enthalpy of vaporization)という[16]標準ひょうじゅん蒸発じょうはつエンタルピーをあらわ記号きごうΔでるたvapH° であり、気体きたい仮想かそうてき状態じょうたいであることをしめ記号きごう °蒸発じょうはつエンタルピーをあらわ記号きごう ΔでるたvapH右肩みぎかたいている[17]標準ひょうじゅん圧力あつりょく p° は 1 bar または 1 atm である。温度おんどなんでもよいが、通常つうじょうは 25 ℃ におけるがデータしゅう記載きさいされている[16]標準ひょうじゅん蒸発じょうはつエンタルピー ΔでるたvapH° は、仮想かそうてき理想りそう気体きたい標準ひょうじゅん生成せいせいエンタルピー ΔでるたfH°(g) から液体えきたい標準ひょうじゅん生成せいせいエンタルピー ΔでるたfH°(l)いたものにひとしい。データしゅう[18][19][20]記載きさいΔでるたfH° から計算けいさんした ΔでるたvapH°ひょうしめす。

標準ひょうじゅん蒸発じょうはつエンタルピー (25 ℃, 1 bar)
物質ぶっしつ 分子ぶんししき ΔでるたvapH° / kJ mol−1
フッ水素すいそ HF 28.7
よん塩化えんか炭素たんそ CCl4 32.5
メタノール CH3OH 38.0
エタノール C2H5OH 42.6
みず H2O 44.0
ギ酸ぎさん HCOOH 46.2
酢酸さくさん CH3COOH 52.2

これらの ΔでるたvapH°は、25 ℃ の液体えきたいちゅう分子ぶんしあいだ結合けつごうるのに必要ひつようなエネルギーに相当そうとうする。25 ℃ の平衡へいこう蒸気じょうきあつ psatしょう分子ぶんしあいだりょく無視むしできる場合ばあいは、ΔでるたvapH°(25 °C)ΔでるたvapH(25 °C, psat)ちがいは無視むしできるほどちいさい。

金属きんぞく気化きかねつ

[編集へんしゅう]

いくつかの例外れいがいビスマス水銀すいぎんアンチモンアルカリ金属きんぞく)をのぞくと、えき平衡へいこうにある金属きんぞく蒸気じょうきたん原子げんし理想りそう気体きたいとみなせる[21]。したがって、これらの例外れいがいのぞけば不完全ふかんぜん気体きたい補正ほせい不要ふようであり、データしゅう記載きさいされている金属きんぞく蒸発じょうはつねつはそのまま、金属きんぞく原子げんし金属きんぞく結合けつごうって沸騰ふっとうするために必要ひつようなエネルギーとみなせる。えき平衡へいこうにあるビスマス蒸気じょうきは Bi 原子げんしと Bi2 分子ぶんしどう程度ていどふく混合こんごうぶつなので、それぞれの蒸発じょうはつねつもとめるにはふたつの化学かがくしゅぶんあつもとめる必要ひつようがある[22]

金属きんぞくのモルたりの昇華しょうかねつは、金属きんぞく結合けつごうむすばれた 1 モルの金属きんぞく結晶けっしょうかたまりをバラバラにして 6.02×1023 原子げんしにするのに必要ひつようなエネルギーに相当そうとうする。遷移せんい金属きんぞく昇華しょうかねつは、すうひゃくキロジュールごとモル程度ていどである。

金属きんぞくがいしてこう融点ゆうてんこう沸点ふってんであり、金属きんぞくちがいによる沸点ふってんおおきい。そのため、金属きんぞく結合けつごう結合けつごうエネルギーを評価ひょうかする場合ばあい蒸発じょうはつねつよりも昇華しょうかねつほう有用ゆうようである。標準ひょうじゅん圧力あつりょく p°した固体こたい仮想かそうてき理想りそう気体きたいあい転移てんいするときの昇華しょうかエンタルピーを、標準ひょうじゅん昇華しょうかエンタルピー英語えいご: standard enthalpy of sublimation)という。記号きごうΔでるたsubH° である。昇華しょうかエンタルピーをあらわ記号きごう ΔでるたsubH右肩みぎかた記号きごう °けて、気体きたい仮想かそうてき状態じょうたいであることをしめしている[17]標準ひょうじゅん圧力あつりょく p° は 1 bar または 1 atm である。温度おんどなんでもよいが、通常つうじょうは 25 ℃ におけるがデータしゅう記載きさいされている[16]水銀すいぎんのぞすべての単体たんたい金属きんぞくは 25 ℃、1 bar で固体こたいであるので、単体たんたい金属きんぞく固体こたい標準ひょうじゅん生成せいせいエンタルピー ΔでるたfH°(s; 25 °C) はゼロである。よって、25 ℃ における(水銀すいぎん以外いがいの)金属きんぞく標準ひょうじゅん昇華しょうかエンタルピー ΔでるたsubH°(25 °C) は、データしゅう記載きさいされている金属きんぞく原子げんし標準ひょうじゅん生成せいせいエンタルピー ΔでるたfH°(g; 25 °C)ひとしい。

金属きんぞく標準ひょうじゅん昇華しょうかエンタルピー (25 ℃, 1 bar)[23]
金属きんぞく 元素げんそ記号きごう ΔでるたsubH° / kJ mol−1
セシウム Cs 076.06
カリウム K 089.24
ナトリウム Na 107.32
カドミウム Cd 112.01
亜鉛あえん Zn 130.73
マグネシウム Mg 147.70
リチウム Li 159.37
カルシウム Ca 178.2
バリウム Ba 180
なまり Pb 195.0
ビスマス Bi 207.1
ぎん Ag 284.55
スズ Sn 302.1
ベリリウム Be 324.3
アルミニウム Al 326.4
どう Cu 338.32
きむ Au 366.1
クロム Cr 396.6
てつ Fe 416.3

うえひょうげた標準ひょうじゅん昇華しょうかエンタルピー ΔでるたsubH°は、金属きんぞく結合けつごうむすばれた 1 モルの金属きんぞく結晶けっしょうかたまりを 6.02×1023 原子げんしまでバラバラにするのに必要ひつようなエネルギーに相当そうとうする。すなわち、ΔでるたsubH°(25 °C) はこれらの金属きんぞくの 25 ℃ における原子げんしねつ英語えいごばんひとしい。金属きんぞく原子げんしねつは、ボルン・ハーバーサイクルもちいてイオン結晶けっしょう格子こうしエネルギー計算けいさんするさい必要ひつようとなる数値すうちである。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]
  1. ^ a b 物質ぶっしつ化学かがく変化へんかともなって放出ほうしゅつされるエネルギーのこと。
  2. ^ 蒸発じょうはつはじめの段階だんかいではみず自身じしんつエネルギーを使つかって蒸発じょうはつこり、みず温度おんどすこがる。みず温度おんど食器しょっき衣服いふくまわりの空気くうきよりもひくくなると、みずまわりからねつ吸収きゅうしゅうできるようになる。
  3. ^ 接触せっしょく温度おんどけいのぞく。
  4. ^ a b c d e f g 平衡へいこう蒸気じょうきあつしたでの
  5. ^ a b 本文ほんぶんちゅう引用いんようした蒸発じょうはつねつは、とくにことわらないかぎり、1 気圧きあつにおける沸点ふってんでのである。
  6. ^ 気体きたいから固体こたい変化へんかする現象げんしょうして昇華しょうかということもある。気体きたいから固体こたい変化へんかする昇華しょうか場合ばあいは、エネルギーは放出ほうしゅつされる。
  7. ^ この経験けいけんそくトルートンの規則きそくばれる。モルたりの蒸発じょうはつねつ特有とくゆう性質せいしつで、キログラムたりの蒸発じょうはつねつにこのよう性質せいしつはない。
  8. ^ 英語えいご: enthalpy of vaporization。これを直訳ちょくやくすると「気化きかエンタルピー」となるが、『学術がくじゅつ用語ようごしゅう 化学かがくへんぞうてい2はん)』では「蒸発じょうはつエンタルピー」のわけをあてている。
  9. ^ 英語えいご: enthalpy of sublimation
  10. ^ 分子ぶんしりょうからだになったり多量たりょうたいになったり、原子げんし化学かがく結合けつごうして原子げんし分子ぶんし原子げんし分子ぶんしになったりすること。
  11. ^ しょう理想りそう混合こんごう気体きたいとみなせるなら、蒸気じょうきのエンタルピーはぶんあつ依存いぞんしない。凝縮ぎょうしゅくしょうのエンタルピーの圧力あつりょく依存いぞんせいは、ねつ力学りきがくてき状態じょうたい方程式ほうていしき使つかうと凝縮ぎょうしゅくしょうモル体積たいせきねつ膨張ぼうちょうりつから概算がいさんできる。圧力あつりょくが 1 気圧きあつ程度ていどであれば凝縮ぎょうしゅくしょうのエンタルピーは 0.01 kJ/mol をえない。
  12. ^ あくまでも、おおまかには、である。たとえば、ペンタン室温しつおん液体えきたい)とネオペンタン室温しつおん気体きたい)の蒸発じょうはつねつはそれぞれ 25.8 kJ/mol と 22.8 kJ/mol であるが、分子ぶんしりょうはどちらも 72 である。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ 化学かがく辞典じてん』「蒸発じょうはつねつ」。
  2. ^ 標準ひょうじゅん化学かがく用語ようご辞典じてん』「蒸発じょうはつねつ」。
  3. ^ a b しん物理ぶつりしょう事典じてん』「気化きかねつ」。
  4. ^ 大辞林だいじりん だいさんはん』「気化きかねつ」.
  5. ^ デジタル大辞泉だいじせん』「気化きかねつ」.
  6. ^ a b せき 1997, p. 214.
  7. ^ a b 特記とっきないかぎ本文ほんぶんちゅう蒸発じょうはつねつつぎのサイトにる: Thermophysical Properties of Fluid Systems”. NIST. 2017ねん3がつ19にち閲覧えつらん
  8. ^ a b 東京とうきょう消防庁しょうぼうちょう消防しょうぼうマメ知識ちしき><消防しょうぼう雑学ざつがく事典じてん”. 東京とうきょう消防庁しょうぼうちょう. 2017ねん3がつ19にち閲覧えつらん
  9. ^ 物理ぶつりがく辞典じてん』「蒸発じょうはつねつ」。
  10. ^ Zhang, Evans & Yang 2011, Table 11.
  11. ^ a b 化学かがく便覧びんらんひょう10.55。
  12. ^ a b c 化学かがく便覧びんらんひょう10.57。
  13. ^ 標準ひょうじゅん化学かがく用語ようご辞典じてん』「蒸発じょうはつエンタルピー」。
  14. ^ せき 1997, p. 272.
  15. ^ ルイス=ランドルねつ力学りきがく』 p. 548.
  16. ^ a b c アトキンス物理ぶつり化学かがく』 p. 49.
  17. ^ a b グリーンブック』 p.73.
  18. ^ NBS 1982, Table 2:H.
  19. ^ NBS 1982, Table 9:F.
  20. ^ NBS 1982, Table 23:C.
  21. ^ Hultgren et al. 1963 p. 6.
  22. ^ ルイス=ランドルねつ力学りきがく』 p. 549.
  23. ^ アトキンス物理ぶつり化学かがくひょう2・5.

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]
  • 小國おぐに正晴まさはる「10.4. 転移てんいエンタルピー」『化学かがく便覧びんらん 基礎きそへん』 II、日本にっぽん学会がっかい へん改訂かいてい5はん)、丸善まるぜん出版しゅっぱん、2014ねんISBN 978-4621073414 
  • 標準ひょうじゅん化学かがく用語ようご辞典じてん日本にっぽん学会がっかい へんだい2はん)、丸善まるぜん出版しゅっぱん、2005ねんISBN 978-4-621-07531-9 
  • 化学かがく辞典じてん吉村よしむらひさし へんだい2はん)、森北もりきた出版しゅっぱん、2009ねんISBN 978-4-627-24012-4 
  • 三省堂さんせいどうしん物理ぶつりしょう事典じてん松田まつだ卓也たくや 監修かんしゅう三省堂さんせいどう、2009ねんISBN 978-4-385-24017-6 
  • 物理ぶつりがく辞典じてん物理ぶつりがく辞典じてん編集へんしゅう委員いいんかい へんさんていばん)、培風館ばいふうかん、2005ねんISBN 4-563-02094-X 
  • せき一彦かずひこ物理ぶつり化学かがく岩波書店いわなみしょてん化学かがく入門にゅうもんコース〉、1997ねんISBN 4-00-007982-4 
  • G.N. ルイス、M. ランドル『ねつ力学りきがく』ピッツアー、ブルワー改訂かいてい 三宅みやけあきら田所たどころたすくやくだい2はん)、岩波書店いわなみしょてん、1971ねんNCID BN00733007OCLC 47497925 
  • J.G. Frey、H.L. Strauss『物理ぶつり化学かがくもちいられるりょう単位たんい記号きごう産業さんぎょう技術ぎじゅつ総合そうごう研究所けんきゅうじょ計量けいりょう標準ひょうじゅん総合そうごうセンターやくだい3はん)、講談社こうだんしゃ、2009ねんISBN 978-406154359-1https://www.nmij.jp/public/report/translation/IUPAC/iupac/iupac_green_book_jp.pdf 
  • Peter Atkins、Julio de Paula『アトキンス物理ぶつり化学かがくじょう千原ちはら秀昭ひであき中村なかむらわたるおとこ やくだい8はん)、東京とうきょう化学かがく同人どうじん、2009ねんISBN 978-4-8079-0695-6 
  • D.D. Wagman; W.H. Evans; V.B. Parker; R.H. Schumm; I. Halow; S.M. Bailey; K.L. Churney; R.L. Nuttall (1982) (PDF). The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties. Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units. Journal of Physical and Chemical Reference Data Vol 11, Supplement No.2. ISBN 978-0883184172. https://srd.nist.gov/JPCRD/jpcrdS2Vol11.pdf 2017ねん3がつ19にち閲覧えつらん 
  • Ralph Hultgren; Raymond L. Orr; Philip D. Anderson; Kenneth K. Kelley (1963). Selected values of thermodynamic properties of metals and alloys. New York; London: Wiley. NCID BA08558088. OCLC 545835 
  • Zhang Y; Evans JRG and Yang S (2011). “Corrected Values for Boiling Points and Enthalpies of Vaporization of Elements in Handbooks”. Journal of Chemical & Engineering Data 56 (2): 328–337. doi:10.1021/je1011086. 

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]