十じゅう角形かくがた

十じゅう角形かくがた（じっかくけい、じっかっけい、英えい: decagon）は、多角たかく形がたの一ひとつで、10本ほんの辺あたりと頂点ちょうてんを持もつ図形ずけいである。内角ないかくの和わは1440°、対角線たいかくせんの本数ほんすうは35本ほんである。

正せい十じゅう角形かくがた

正せい十じゅう角形かくがたにおいては、中心ちゅうしん角かくと外角がいかくは36 °で、内角ないかくは144°となる。一辺いっぺんの長ながさが a の正せい十じゅう角形かくがたの面積めんせき S は、

S={\frac {5}{2}}a^{2}\cot {\frac {\pi }{10}}={\frac {5a^{2}}{2}}{\sqrt {5+2{\sqrt {5}}}}\simeq 7.69421a^{2}

となる。

$\cos(2\pi /10)$ を有理数ゆうりすうと平方根へいほうこんで表あらわすことが可能かのうである。

\cos {\frac {2\pi }{10}}=\cos {\frac {\pi }{5}}=\cos 36^{\circ }={\frac {{\sqrt {5}}+1}{4}}

正せい十じゅう角形かくがたは定規じょうぎとコンパスによる作図さくずが可能かのうな図形ずけいである。

正五角形せいごかっけいの作図さくずを応用おうようし、辺あたりの二に等分とうぶん線せんと円えんの交点こうてん、正五角形せいごかっけいと円えんの交点こうてんを結むすぶ方法ほうほうがある。

同おなじ大おおきさであるとき、一辺いっぺんと外接がいせつ円えんの半径はんけいの比ひは黄金おうごん比ひとなる。

正せい十じゅう角形かくがたの頂点ちょうてんを一ひとつおきに線せんで結むすぶと正五角形せいごかっけいができる。

ジョンソンの立体りったいの面めんとなれる、最大さいだいの多角たかく形がたである。

6枚まいの正せい十じゅう角形かくがたから二に十じゅう・十じゅう二に面体めんていができる。

日本にっぽんの総合そうごう格闘技かくとうぎ団体だんたい「パンクラス」などにおいて用もちいられる、金網かなあみでできた十じゅう角形かくがたのリング(ケージ)を「デカゴン」と呼よぶ。
ギリータイル(英語えいご版ばん)：イスラム建築けんちくで床ゆかや壁かべ等とうをタイル張ばりにする時ときの5つのタイルパターン。そのうちの１ひとつに十じゅう角形かくがたが存在そんざいする。
綾あや辻つじ行人こうじんの推理すいり小説しょうせつ『十じゅう角かく館かんの殺人さつじん』には、十じゅう角形かくがたの建物たてものが登場とうじょうする^[1]。
名古屋なごや市し港みなと区くにある「ららぽーと名古屋なごやみなとアクルス」の屋外おくがいステージの屋根やねが十じゅう角形かくがたであることから、「デカゴン」と呼よばれている。

^ 飯田いいだ和之かずゆき. “『十じゅう角かく館かんの殺人さつじん』綾あや辻つじ行人こうじん”. WEB本ほんの雑誌ざっし. 2018年ねん8月がつ29日にち閲覧えつらん。

ポータル数学すうがく