測量そくりょう士し補ほ

測量そくりょう士し補ほ
英名えいめい	Assistant Surveyor
略称りゃくしょう	士し補ほ
実施じっし国こく	日本にっぽん
資格しかく種類しゅるい	国家こっか資格しかく
分野ぶんや	不動産ふどうさん・建築けんちく
試験しけん形式けいしき	マークシート
認定にんてい団体だんたい	国土こくど地理ちり院いん（国土こくど交通省こうつうしょう）
認定にんてい開始かいし年月日ねんがっぴ	1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）8月がつ28日にち
根拠こんきょ法令ほうれい	測量そくりょう法ほう
公式こうしきサイト	国土こくど地理ちり院いん
ウィキプロジェクト 資格しかく ウィキポータル 資格しかく

測量そくりょう士し補ほ（そくりょうしほ）とは、測量そくりょう業者ぎょうしゃに従事じゅうじして測量そくりょうを行おこなうために必要ひつようとなる国家こっか資格しかくである。測量そくりょう法ほうに基もとづき、国土こくど交通省こうつうしょう国土こくど地理ちり院いんが所管しょかんしている。

概要がいよう

名称めいしょうに「補ほ」が付つく通とおり、測量そくりょう業者ぎょうしゃに従事じゅうじする測量そくりょう士しが作製さくせいした計画けいかくに従したがって測量そくりょうを行おこなう、つまり測量そくりょう業者ぎょうしゃの行おこなう測量そくりょうにおいて測量そくりょう士しの補佐ほさを行おこなう技術ぎじゅつ者しゃに求もとめられる資格しかくである。

測量そくりょう法ほう上じょう、測量そくりょう士し補ほは、測量そくりょう士しの作製さくせいした計画けいかくに従したがい測量そくりょうに従事じゅうじするとされる（48条じょう3項こう）。

なお、土地とち家屋かおく調査ちょうさ士し法ほうの規定きていにより、公共こうきょう事業じぎょうに関かかわる測量そくりょうが登記とうきにも関かかわる場合ばあいには測量そくりょう業者ぎょうしゃが行おこなうことはできず、土地とち家屋かおく調査ちょうさ士しが行おこなう必要ひつようがある。ただし、当該とうがい測量そくりょうが測量そくりょう法ほう第だい5条じょうに定さだめる測量そくりょう（公共こうきょう測量そくりょう）に該当がいとうする場合ばあいは、土地とち家屋かおく調査ちょうさ士しであっても、測量そくりょう士しまたは測量そくりょう士し補ほの資格しかくを持もたずに当該とうがい測量そくりょうに技術ぎじゅつ者しゃとして従事じゅうじし、または測量そくりょう業者ぎょうしゃの登録とうろくを受うけずに当該とうがい測量そくりょうを請うけ負おうことは違法いほうである（測量そくりょう法ほう48条じょう1項こう・55条じょう1項こう）。

土木どぼくや測量そくりょうの業界ぎょうかい内ないでは略りゃくして「士し補ほ（しほ）」と呼よぶ事ことがある。

資格しかく

下記かきのいずれかに該当がいとうする者ものに、測量そくりょう士し補ほとなる資格しかくが与あたえられる。

1. 大学だいがくで測量そくりょうに関かんする単位たんいを取得しゅとくして卒業そつぎょうした者しゃ。
2. 高等こうとう専門せんもん学校がっこうの土木どぼく科か等ひとしを卒業そつぎょうした者もの。
3. 測量そくりょうに関かんする養成ようせい施設しせつで1年間ねんかんの知識ちしきおよび技能ぎのう教育きょういくを受うけた者もの。
4. 測量そくりょう士し補ほ試験しけんに合格ごうかくした者もの。

測量そくりょう士し補ほとなる資格しかくを有ゆうする者ものが、測量そくりょう士し補ほになろうとする場合ばあいは、測量そくりょう士し補ほ名簿めいぼへの登録とうろくを申請しんせいしなければならない。

測量そくりょう士し補ほまたは測量そくりょう士しの有ゆう資格しかく者しゃは、土地とち家屋かおく調査ちょうさ士しの試験しけんのうち土地とちおよび家屋かおくの調査ちょうさおよび測量そくりょうについての平面へいめん測量そくりょうおよび作図さくずの筆記ひっき試験しけん（午前ごぜん試験しけん）が免除めんじょされる。

測量そくりょう士し補ほまたは測量そくりょう士しの有ゆう資格しかく者しゃは、補償ほしょう業務ぎょうむ管理かんり士しの試験しけんのうち専門せんもん科目かもくの筆記ひっき試験しけんが免除めんじょされる。

試験しけん

受験じゅけん資格しかく

年齢ねんれい、性別せいべつ、学歴がくれき、実務じつむ経験けいけんなどに関係かんけいなく受験じゅけん可能かのう。

検定けんてい実施じっし日び

毎年まいとし、5月がつ中旬ちゅうじゅん頃ごろに実施じっし。

検定けんてい会場かいじょう

札幌さっぽろ市し、仙台せんだい市し、秋田あきた市し、東京とうきょう都と、富山とやま市し、長野ながの市し、静岡しずおか市し、名古屋なごや市し、大阪おおさか市し、松江まつえ市し、広島ひろしま市し、高松たかまつ市し、太宰府だざいふ市し、鹿児島かごしま市し、那覇なは市しなどで行おこなわれる。

試験しけん科目かもく

1. 測量そくりょうに関かんする法規ほうき
2. 多角たかく測量そくりょう
3. 汎ひろし地球ちきゅう測位そくいシステム測量そくりょう
4. 水準すいじゅん測量そくりょう
5. 地形ちけい測量そくりょう
6. 写真しゃしん測量そくりょう
7. 地図ちず編集へんしゅう
8. 応用おうよう測量そくりょう

計算けいさん機きは使つかうことが出来できない。

測量そくりょう士し補ほ試験しけんはマークシート方式ほうしきで、1問もんあたり25点てんで700点てん満点まんてん（28問もん）中ちゅう450点てん（18問もん）以上いじょうで合格ごうかくとなる。

科目かもくごとの足あしきりはない。

合格ごうかく率りつの推移すいい

測量そくりょう士し補ほ試験しけん（1950-1974年ねん） 実施じっし年度ねんど 受験じゅけん者しゃ数すう 合格者数ごうかくしゃすう 合格ごうかく率りつ 1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん） 30,437 24,171 79.41% 1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん） 15,127 8,029 53.08% 1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん） 10,095 1,669 16.53% 1953年ねん（昭和しょうわ28年ねん） 8,241 1,459 17.70% 1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん） 7,022 1,686 24.01% 1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん） 7,684 2,620 34.10% 1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん） 8,789 1,496 17.02% 1957年ねん（昭和しょうわ32年ねん） 9,070 1,700 18.74% 1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん） 8,365 1,128 13.48% 1959年ねん（昭和しょうわ34年ねん） 8,730 2,849 32.63% 1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん） 9,855 1,406 14.27% 1961年ねん（昭和しょうわ36年ねん） 9,422 1,508 16.01% 1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん） 9,069 1,811 19.97% 1963年ねん（昭和しょうわ38年ねん） 10,606 1,407 13.27% 1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん） 11,727 2,527 21.55% 1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん） 12,257 1,437 11.72% 1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん） 13,716 1,687 12.30% 1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん） 13,717 1,948 14.20% 1968年ねん（昭和しょうわ43年ねん） 13,449 2,306 17.15% 1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん） 13,493 2,894 21.45% 1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん） 15,348 3,167 20.63% 1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん） 16,611 3,541 21.32% 1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん） 18,143 3,669 20.22% 1973年ねん（昭和しょうわ48年ねん） 19,383 3,694 19.06% 1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん） 22,155 4,498 20.30%

測量そくりょう士し補ほ試験しけん（1975-1999年ねん） 実施じっし年度ねんど 受験じゅけん者しゃ数すう 合格者数ごうかくしゃすう 合格ごうかく率りつ 1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん） 22,188 4,409 19.87% 1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん） 21,844 4,062 18.60% 1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん） 20,963 3,923 18.71% 1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん） 21,614 4,233 19.58% 1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん） 20,942 4,536 21.66% 1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん） 23,973 5,059 21.10% 1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん） 25,029 4,781 19.10% 1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん） 24,376 5,086 20.86% 1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん） 22,600 5,779 25.57% 1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん） 22,340 4,346 19.45% 1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん） 21,197 4,539 21.41% 1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん） 19,386 3,731 19.25% 1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん） 18,962 3,798 20.03% 1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん） 19,215 3,537 18.41% 1989年ねん（平成へいせい元年がんねん） 19,530 3,573 18.29% 1990年ねん（平成へいせい2年ねん） 18,353 3,202 17.45% 1991年ねん（平成へいせい3年ねん） 18,858 3,396 18.01% 1992年ねん（平成へいせい4年ねん） 19,374 3,840 19.82% 1993年ねん（平成へいせい5年ねん） 19,772 3,457 17.48% 1994年ねん（平成へいせい6年ねん） 21,391 4,407 20.60% 1995年ねん（平成へいせい7年ねん） 23,317 4,538 19.46% 1996年ねん（平成へいせい8年ねん） 25,324 4,897 19.34% 1997年ねん（平成へいせい9年ねん） 26,610 5,336 20.05% 1998年ねん（平成へいせい10年ねん） 25,360 4,531 17.87% 1999年ねん（平成へいせい11年ねん） 23,757 4,015 16.90%

測量そくりょう士し補ほ試験しけん（2000年ねん-） 実施じっし年度ねんど 受験じゅけん者しゃ数すう 合格者数ごうかくしゃすう 合格ごうかく率りつ 2000年ねん（平成へいせい12年ねん） 21,874 4,414 20.18% 2001年ねん（平成へいせい13年ねん） 19,749 4,550 23.04% 2002年ねん（平成へいせい14年ねん） 18,566 2,237 12.05% 2003年ねん（平成へいせい15年ねん） 17,102 2,294 13.41% 2004年ねん（平成へいせい16年ねん） 15,449 3,844 24.88% 2005年ねん（平成へいせい17年ねん） 13,189 3,726 28.25% 2006年ねん（平成へいせい18年ねん） 11,583 2,716 23.45% 2007年ねん（平成へいせい19年ねん） 11,052 2,654 24.01% 2008年ねん（平成へいせい20年ねん） 10,858 2,435 22.43% 2009年ねん（平成へいせい21年ねん） 10,520 2,704 25.70% 2010年ねん（平成へいせい22年ねん） 10,387 2,757 26.54% 2011年ねん（平成へいせい23年ねん） 10,233 2,192 21.42% 2012年ねん（平成へいせい24年ねん） 10,551 4,289 40.65% 2013年ねん（平成へいせい25年ねん） 10,596 2,248 21.22% 2014年ねん（平成へいせい26年ねん） 11,118 4,417 39.73% 2015年ねん（平成へいせい27年ねん） 11,608 3,251 28.01% 2016年ねん（平成へいせい28年ねん） 13,278 4,767 35.90% 2017年ねん（平成へいせい29年ねん） 14,042 6,639 47.27% 2018年ねん（平成へいせい30年ねん） 13,569 4,555 33.57% 2019年ねん（令れい和わ元年がんねん） 13,764 4,924 35.77% 2020年ねん（令れい和わ2年ねん） 10,361 3,138 30.29% 2021年ねん（令れい和わ3年ねん） 12,905 4,490 34.79% 2022年ねん（令れい和わ4年ねん） 12,556 5,540 44.12% 2023年ねん（令れい和わ5年ねん） 13,480 4,342 32.21%

受験じゅけん対策たいさく

詳細しょうさいは「予備校よびこう#土地とち家屋かおく調査ちょうさ士し/測量そくりょう士し・測量そくりょう士し補ほ/不動産ふどうさん鑑定かんてい士しの各かく予備校よびこう」を参照さんしょう

沿革えんかく

• 1949年ねん（昭和しょうわ24年ねん）9月1日にち : 測量そくりょう法ほうにより資格しかくを新設しんせつ。
• 1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）5月6日にち : 第だい1回かい試験しけんを実施じっし。
  • 7月がつ31日にち : 土地とち家屋かおく調査ちょうさ士し法ほうが公布こうふされ、測量そくりょう士しまたは測量そくりょう士し補ほは土地とち家屋かおく調査ちょうさ士しとなり得える資格しかくとされた。
  • 8月がつ28日にち : 第だい1回かい試験しけん合格ごうかく者しゃを公告こうこく。
• 1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）4月がつ1日にち : 不動産ふどうさん登記とうき法ほうの一部いちぶを改正かいせいする等ひとしの法律ほうりつ（昭和しょうわ35年ねん法律ほうりつ第だい14号ごう）附則ふそく第だい17条じょうにより土地とち家屋かおく調査ちょうさ士し法ほうが改正かいせいしたことにより、測量そくりょう士しもしくは測量そくりょう士し補ほまたは建築けんちく士しとなる資格しかくを有ゆうする者ものは、土地とち家屋かおく調査ちょうさ士し試験しけんのうち土地とちおよび家屋かおくの調査ちょうさおよび測量そくりょうについての平面へいめん測量そくりょうおよび作図さくずの試験しけんを免除めんじょすることとされた。（経過けいか規定きていにより改正かいせい法ほうの施行しこうの際さい現げんに土地とち家屋かおく調査ちょうさ士し名簿めいぼに登録とうろくを受うけている者ものおよび昭和しょうわ35年ねん9月がつ30日にちまでに土地とち家屋かおく調査ちょうさ士し名簿めいぼに登録とうろくを受うける者ものの土地とち家屋かおく調査ちょうさ士しの資格しかくに関かんしては従前じゅうぜんの例れいによる。）
• 1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）11月23日にち : 沖繩おきなわにおける免許めんきょ試験しけんおよび免許めんきょ資格しかくの特例とくれいに関かんする暫定ざんてい措置そち法ほうの施行しこうに伴ともない、琉球りゅうきゅう政府せいふにおいて試験しけんが開始かいしされる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『Selected and Current Works (Master Architect)』 Arup Associates、1994年ねん
• 積算せきさん技術ぎじゅつ研究けんきゅう会かい著ちょ、建設省けんせつしょう住宅じゅうたく局きょく建築けんちく指導しどう課か監修かんしゅう『全ぜん訂てい建築けんちく積算せきさん資格しかく者しゃ試験しけん問題もんだいと解説かいせつ学科がっか編へん』大成たいせい出版しゅっぱん社しゃ、2000年ねん
• 布野ふの修司しゅうじ『近代きんだい世界せかいシステムと植民しょくみん都市とし』京都大学きょうとだいがく学術がくじゅつ出版しゅっぱん会かい、2005年ねん

関連かんれん項目こうもく

• 日本にっぽんの歴史れきし・地理ちりに関かんする資格しかく一覧いちらん

外部がいぶリンク

• 測量そくりょう士し資格しかく制度せいど : 国土こくど地理ちり院いん
• 資格しかくのページ : 日本にっぽん測量そくりょう協会きょうかい