この項目 こうもく では、三 さん 次元 じげん 空間 くうかん 内 ない の二 に 次元 じげん 図形 ずけい について説明 せつめい しています。一般 いっぱん の球面 きゅうめん については「超 ちょう 球面 きゅうめん 」を、中身 なかみ の詰 つ まった立体 りったい 図形 ずけい については「球体 きゅうたい 」をご覧 らん ください。
球面 きゅうめん の二 に 次元 じげん 投影 とうえい 図 ず
初等 しょとう 幾何 きか 学 がく やユークリッド幾何 きか 学 がく において、球面 きゅうめん (きゅうめん、英 えい : sphere [ 注釈 ちゅうしゃく 1] )とは、三 さん 次元 じげん 空間 くうかん において、与 あた えられた定点 ていてん からの距離 きょり が一 いち 定値 ていち r をもつような点 てん 全体 ぜんたい の成 な す集合 しゅうごう である。このとき、与 あた えられた定点 ていてん をこの球面 きゅうめん の中心 ちゅうしん といい、距離 きょり r をこの球面 きゅうめん の半径 はんけい という。また、球面 きゅうめん の中心 ちゅうしん を通 とお る直線 ちょくせん が、球面 きゅうめん から切 き り取 と られる線分 せんぶん の長 なが さ は常 つね に一定 いってい であり、半径 はんけい の二 に 倍 ばい に等 ひと しい。これを球面 きゅうめん の直径 ちょっけい と呼 よ ぶ。
「どの方向 ほうこう から観察 かんさつ しても、半径 はんけい r の円 えん に見 み える立体 りったい 図形 ずけい 」と定義 ていぎ することもできる。
緩 ゆる いい方 いかた や数学 すうがく 以外 いがい の文脈 ぶんみゃく では、「球 たま 」「球面 きゅうめん 」「球体 きゅうたい 」の3つが同義語 どうぎご として用 もち いられたり、"sphere" と "ball" の意味 いみ が入 い れ違 ちが っていたりすることもあるが、数学 すうがく 的 てき には球面 きゅうめん (sphere ) は三 さん 次元 じげん ユークリッド空間 くうかん に埋 う め込 こ まれた二 に 次元 じげん 閉曲面 めん であり、球体 きゅうたい (ball ) は三 さん 次元 じげん 空間 くうかん 内 ない の球面 きゅうめん および球面 きゅうめん の囲 かこ む「内側 うちがわ 」である(いまのように球面 きゅうめん を含 ふく める場合 ばあい を特 とく に「閉球体 きゅうたい 」と呼 よ び、囲 かこ む領域 りょういき に球面 きゅうめん をまったく含 ふく めない場合 ばあい には「開 ひらき 球体 きゅうたい 」と呼 よ ぶ。)。
この区別 くべつ は必 かなら ず守 まも られるというようなものではないし、特 とく に古 ふる い文献 ぶんけん では中身 なかみ の詰 つ まった図形 ずけい を「球 たま 」(sphere) としている。これは二 に 次元 じげん の場合 ばあい に、「円 えん 」が(中身 なかみ の詰 つ まった)「円 えん 板 ばん 」の意味 いみ だったり(境界 きょうかい である)「円周 えんしゅう 」の意味 いみ だったりするのとちょうど同 おな じである。
two orthogonal radii of a sphere
解析 かいせき 幾何 きか 学 がく において、(x 0 , y 0 , z 0 ) を中心 ちゅうしん とする半径 はんけい r の球面 きゅうめん (ユークリッド球面 きゅうめん )は
(
x
−
x
0
)
2
+
(
y
−
y
0
)
2
+
(
z
−
z
0
)
2
=
r
2
{\displaystyle (x-x_{0})^{2}+(y-y_{0})^{2}+(z-z_{0})^{2}=r^{2}}
を満 み たす点 てん (x , y , z ) 全体 ぜんたい の軌跡 きせき である。
a, b, c, d, e は実数 じっすう で a ≠ 0 なるものとし、
x
0
:=
−
b
a
,
y
0
:=
−
c
a
,
z
0
:=
−
d
a
,
ρ ろー
:=
b
2
+
c
2
+
d
2
−
a
e
a
2
{\displaystyle x_{0}:={\frac {-b}{a}},\quad y_{0}:={\frac {-c}{a}},\quad z_{0}:={\frac {-d}{a}},\quad \rho :={\frac {b^{2}+c^{2}+d^{2}-ae}{a^{2}}}}
と書 か けば、上記 じょうき の方程式 ほうていしき は
f
(
x
,
y
,
z
)
:=
a
(
x
2
+
y
2
+
z
2
)
+
2
(
b
x
+
c
y
+
d
z
)
+
e
=
0
{\displaystyle f(x,y,z):=a(x^{2}+y^{2}+z^{2})+2(bx+cy+dz)+e=0}
の形 かたち になる。一般 いっぱん にこの形 かたち の方程式 ほうていしき (x 2 , y 2 , z 2 の係数 けいすう が等 ひと しく、xy, yz, zx の項 こう を持 も たない三 さん 変数 へんすう 二 に 次 じ 多項式 たこうしき 方程式 ほうていしき )が与 あた えられたならば、以下 いか の何 いず れか一 ひと つのみが成 な り立 た つ:
ρ ろー < 0 のときは、この方程式 ほうていしき に解 かい となる実 み 点 てん は存在 そんざい せず、虚 きょ 球 だま (imaginary sphere ) の方程式 ほうていしき と呼 よ ぶ。
ρ ろー = 0 のとき、方程式 ほうていしき f (x , y , z ) = 0 は中心 ちゅうしん となる一 いち 点 てん P 0 ≔ (x 0 , y 0 , z 0 ) のみを解 かい とし、点 てん 球 だま (point sphere ) の方程式 ほうていしき と言 い う。
ρ ろー > 0 のときには、f (x , y , z ) = 0 は P 0 を中心 ちゅうしん とする半径 はんけい r ≔ √ ρ ろー の球面 きゅうめん の方程式 ほうていしき となる(上 うえ のふたつと対照 たいしょう する場合 ばあい 、実 じつ 球 たま (real sphere ) の方程式 ほうていしき と言 い う)。
上記 じょうき の方程式 ほうていしき で a = 0 としたならば f (x , y , z ) = 0 は平面 へいめん の方程式 ほうていしき となる。そこで平面 へいめん を無限 むげん 遠 とお 点 てん を中心 ちゅうしん とする半径 はんけい 無限 むげん 大 だい の球 たま と考 かんが えることができる。
(x 0 , y 0 , z 0 ) を中心 ちゅうしん とする半径 はんけい r の球面 きゅうめん 上 じょう の点 てん は
{
x
=
x
0
+
r
sin
(
φ ふぁい
)
cos
(
θ しーた
)
y
=
y
0
+
r
sin
(
φ ふぁい
)
sin
(
θ しーた
)
z
=
z
0
+
r
cos
(
φ ふぁい
)
(
0
≤
φ ふぁい
≤
π ぱい
,
0
≤
θ しーた
<
2
π ぱい
)
{\displaystyle {\begin{cases}x=x_{0}+r\sin(\varphi )\cos(\theta )\\y=y_{0}+r\sin(\varphi )\sin(\theta )\\z=z_{0}+r\cos(\varphi )\end{cases}}\qquad (0\leq \varphi \leq \pi ,\;0\leq \theta <2\pi )}
と媒介 ばいかい 表示 ひょうじ できる。
原点 げんてん を中心 ちゅうしん とする任意 にんい の半径 はんけい を持 も つ球面 きゅうめん は微分 びぶん 形式 けいしき
x
d
x
+
y
d
y
+
z
d
z
=
0
x{\mathit {dx}}+y{\mathit {dy}}+z{\mathit {dz}}=0
の積分 せきぶん 曲面 きょくめん である。この微分 びぶん 形 がた の方程式 ほうていしき は、位置 いち ベクトル (x , y , z ) と速度 そくど ベクトル (dx , dy , dz ) が全 ぜん 球面 きゅうめん に亙 わた って常 つね に互 たが いに直交 ちょっこう するという事実 じじつ を反映 はんえい している。
球面 きゅうめん は、円周 えんしゅう をその任意 にんい の直径 ちょっけい を軸 じく に回転 かいてん させた回転 かいてん 曲面 きょくめん として構成 こうせい することもできる。円周 えんしゅう は特別 とくべつ な種類 しゅるい の楕円 だえん であるから、球面 きゅうめん は特別 とくべつ な種類 しゅるい の回転 かいてん 楕円 だえん 面 めん である。円 えん を回転 かいてん させる代 か わりに楕円 だえん をその長 ちょう 軸 じく を軸 じく に回転 かいてん させると長 ちょう 球 たま 、短 たん 軸 じく を軸 じく にすれば扁 ひらた 球 だま となる。
球面 きゅうめん とその外接 がいせつ 円筒 えんとう
三 さん 次元 じげん 空間 くうかん において、球面 きゅうめん の囲 かこ む体積 たいせき (厳密 げんみつ に言 い えばこれは「球体 きゅうたい 」の体積 たいせき だが、古典 こてん 的 てき にはこれを「球 たま 」の体積 たいせき と呼 よ ぶ)は、半径 はんけい を r として
V
=
4
3
π ぱい
r
3
{\displaystyle V={\frac {4}{3}}\pi r^{3}}
で与 あた えられる。この公式 こうしき を導 みちび いた最初 さいしょ の人 ひと はアルキメデス で、球面 きゅうめん の囲 かこ む体積 たいせき が球面 きゅうめん とそれに外接 がいせつ する円筒 えんとう (つまり、円筒 えんとう の高 たか さおよび底面 ていめん の直径 ちょっけい が球面 きゅうめん の直径 ちょっけい と等 ひと しい)の間 あいだ の体積 たいせき に二 に 倍 ばい に等 ひと しいことを示 しめ すことで導 みちび かれた。この主張 しゅちょう は、カヴァリエリの原理 げんり から得 え ることができる。この公式 こうしき を積分 せきぶん を使 つか って導 みちび くこともできる: 原点 げんてん を中心 ちゅうしん とする半径 はんけい r の球 たま を想定 そうてい すれば、輪切 わぎ り積分 せきぶん 法 ほう (英語 えいご 版 ばん ) では、中心 ちゅうしん が x -軸 じく に沿 そ って x = −r から x = r まで並 なら ぶように無限 むげん 個 こ 積 つ み重 かさ ねた無限 むげん に薄 うす い円柱 えんちゅう (≈ 円 えん 板 ばん ) の体積 たいせき の総和 そうわ として球面 きゅうめん の体積 たいせき を計算 けいさん する。あるいは、球面 きゅうめん 座標 ざひょう 系 けい の体積 たいせき 要素 ようそ
d
V
:=
r
2
sin
(
θ しーた
)
d
r
d
θ しーた
d
φ ふぁい
{\textstyle dV:=r^{2}\sin(\theta ){\mathit {dr}}\,{\mathit {d\theta }}\,{\mathit {d\varphi }}}
を積分 せきぶん しても同 おな じ結果 けっか が得 え られる。
半径 はんけい r の球面 きゅうめん の表面積 ひょうめんせき は
A
:=
4
π ぱい
r
2
{\displaystyle A:=4\pi r^{2}}
で与 あた えられる。この公式 こうしき の最初 さいしょ の発見 はっけん 者 しゃ アルキメデス は[ 6] 、外接 がいせつ 円筒 えんとう の側面 そくめん への射影 しゃえい が面積 めんせき を保 たも つという事実 じじつ から公式 こうしき を導 みちび いた。
公式 こうしき を導 みちび く別 べつ なやり方 かた は、これが同 おな じく半径 はんけい r の球 たま の体積 たいせき の r に関 かん する微分 びぶん に等 ひと しいという事実 じじつ を利用 りよう することである。これは、半径 はんけい r の球 たま の内部 ないぶ の全 ぜん 体積 たいせき を、半径 はんけい 0 から r までの無限 むげん に薄 うす い球 たま 殻 から を無限 むげん 個 こ 半径 はんけい に垂直 すいちょく に積 つ み重 かさ ねた体積 たいせき の総和 そうわ として捉 とら えることとして理解 りかい できる。無限 むげん に薄 うす いという条件 じょうけん により、各 かく 球 たま 殻 から の内側 うちがわ と外側 そとがわ の表面積 ひょうめんせき の差 さ は無限 むげん 小 しょう であり、半径 はんけい r に対応 たいおう する球 たま 殻 から の体積 たいせき は単 たん に半径 はんけい r の球面 きゅうめん の表面積 ひょうめんせき と無限 むげん に小 ちい さい厚 あつ みとの積 せき として得 え られることに注意 ちゅうい する。あるいはまた、球面 きゅうめん 座標 ざひょう 系 けい における球面 きゅうめん の面積 めんせき 要素 ようそ dA ≔ r 2 sin(θ しーた )⋅dθ しーた ⋅dφ ふぁい の積分 せきぶん としても導出 どうしゅつ できる。
球面 きゅうめん は同 どう 一 いち 平面 へいめん 上 じょう にない四 よん 点 てん を指定 してい すれば一意 いちい に決定 けってい される。より一般 いっぱん に、通 とお る点 てん や平面 へいめん に接 せっ するなどの条件 じょうけん が四 よっ つあれば球面 きゅうめん が一意 いちい に決 き まる。この性質 せいしつ は、平面 へいめん 上 じょう の円 えん が同 どう 一直線 いっちょくせん 上 じょう にない三 さん 点 てん で一意 いちい に決 き まるという性質 せいしつ の三 さん 次元 じげん 空間 くうかん 版 ばん と見 み ることができる。その帰結 きけつ として、球面 きゅうめん は一 ひと つの円 えん とその円 えん が属 ぞく する平面 へいめん 上 じょう にない一 いち 点 てん によって(それらすべてを通 とお るという意味 いみ で)一意 いちい に決定 けってい できる。
ふたつの球面 きゅうめん の方程式 ほうていしき の共通 きょうつう 解 かい を調 しら べれば、ふたつの球面 きゅうめん の交線が円 えん となることが確認 かくにん できる。その交円を含 ふく む平面 へいめん は交 まじ わる球面 きゅうめん の根 ね 面 めん (radical plane ) という。根 ね 面 めん は実 じつ 平面 へいめん だけれども、交円は虚 きょ 円 えん (二 ふた つの球面 きゅうめん が共通 きょうつう 実 み 点 てん を持 も たない)や点 てん 円 えん (二 ふた つの球面 きゅうめん が一 いち 点 てん で接 せっ する )となることもあり得 え る
交円上 じょう の実 み 点 てん における二 ふた つの球面 きゅうめん の間 あいだ の成 な す角 かく とは、その点 てん における各 かく 球面 きゅうめん の接 せっ 平面 へいめん によって定義 ていぎ される二 に 面 めん 角 かく を言 い う。二 ふた つの球面 きゅうめん は、その交円上 じょう のどの点 てん でも同 おな じ角度 かくど で交 まじ わる。ふたつの球面 きゅうめん が直角 ちょっかく に交 まじ わる ための必要 ひつよう 十 じゅう 分 ふん 条件 じょうけん は、それら球面 きゅうめん の中心 ちゅうしん 間 あいだ の距離 きょり の平方 へいほう がそれらの半径 はんけい の平方和 へいほうわ に等 ひと しいことである。
相 そう 異 こと なる二 ふた つの球面 きゅうめん の方程式 ほうていしき f (x , y , z ) = 0 および g (x , y , z ) = 0 に対 たい して
s
f
(
x
,
y
,
z
)
+
t
g
(
x
,
y
,
z
)
=
0
{\displaystyle sf(x,y,z)+tg(x,y,z)=0}
は、助 じょ 変数 へんすう s, t の任意 にんい の値 ね に対 たい して、やはり球面 きゅうめん の方程式 ほうていしき を与 あた える。適当 てきとう な t, s に対 たい してこの方程式 ほうていしき を満足 まんぞく する球面 きゅうめん すべてからなる族 ぞく を、もとのふたつの球面 きゅうめん (生成 せいせい 球面 きゅうめん )から定 さだ まる球 たま 束 たば または球面 きゅうめん 束 たば (pencil of spheres ) と呼 よ ぶ。ただし、この定義 ていぎ において「球面 きゅうめん 」には平面 へいめん (無限 むげん 遠 とお 点 てん 中心 ちゅうしん 、半径 はんけい 無限 むげん 大 だい )の場合 ばあい も許 ゆる すものとする。生成 せいせい 球面 きゅうめん が両方 りょうほう とも平面 へいめん である場合 ばあい には、球面 きゅうめん 束 たば を成 な すすべての球面 きゅうめん が平面 へいめん となるか、さもなくば球面 きゅうめん 束 たば はただ一 ひと つの平面 へいめん (生成 せいせい 球面 きゅうめん の根 ね 面 めん )のみからなる。
球面 きゅうめん 束 たば がすべて平面 へいめん からなるのでないならば、それを以下 いか の三種 さんしゅ に分類 ぶんるい することができる:
生成 せいせい 球面 きゅうめん の交円が実 じつ 円 えん C ならば、球面 きゅうめん 束 たば は C を含 ふく む球面 きゅうめん (根 ね 面 めん も含 ふく めて)全体 ぜんたい の成 な す族 ぞく になる。球面 きゅうめん 束 たば に属 ぞく する通常 つうじょう の球面 きゅうめん (平面 へいめん でないという意味 いみ )の中心 ちゅうしん の軌跡 きせき (中心 ちゅうしん 直線 ちょくせん )は C の中心 ちゅうしん を通 とお り根 ね 面 めん に直交 ちょっこう する直線 ちょくせん 上 じょう にある。
生成 せいせい 球面 きゅうめん の交円が虚 きょ 円 えん ならば、球面 きゅうめん 束 たば に属 ぞく する球面 きゅうめん はこの虚 きょ 円 えん を通 とお るが、通所 つうしょ の球面 きゅうめん としてはそれらは交 まじ わらない(共通 きょうつう 実 み 点 てん はない)。属 ぞく する球面 きゅうめん の中心 ちゅうしん 直線 ちょくせん は根 ね 面 めん (これは虚 きょ 円 えん を含 ふく む平面 へいめん で球面 きゅうめん 束 たば に属 ぞく す)に直交 ちょっこう する。
生成 せいせい 球面 きゅうめん の交円が点 てん 円 えん A ならば、束 たば に属 ぞく する球面 きゅうめん は全 すべ て点 てん A において接 せっ し、根 ね 面 めん は束 たば に属 ぞく するすべての球面 きゅうめん の共通 きょうつう 接 せっ 平面 へいめん である。中心 ちゅうしん 直線 ちょくせん は A において根 ね 面 めん と直交 ちょっこう する。
根 ね 面 めん 上 じょう の固定 こてい された点 てん から束 たば に属 ぞく する任意 にんい の球面 きゅうめん に引 ひ いた接線 せっせん の長 なが さは、球面 きゅうめん に依 よ らず同 おな じになる。
根 ね 面 めん は、束 たば に属 ぞく する球面 きゅうめん すべてに直交 ちょっこう する任意 にんい の球面 きゅうめん の中心 ちゅうしん が描 えが く軌跡 きせき に等 ひと しい。もっと言 い えば、球面 きゅうめん 束 たば に属 ぞく する球面 きゅうめん の任意 にんい のふたつに直交 ちょっこう する球面 きゅうめん は、束 たば に属 ぞく するすべての球面 きゅうめん と直交 ちょっこう し、かつ中心 ちゅうしん が束 たば の根 ね 面 めん 上 じょう にある。
球 たま の中心 ちゅうしん を通 とお る直線 ちょくせん 上 じょう にある球面 きゅうめん 上 じょう の点 てん の対 たい (その直線 ちょくせん と球面 きゅうめん とのふたつの交点 こうてん )は対蹠 たいしょ 点 てん (英語 えいご 版 ばん ) (antipodal points) と呼 よ ばれる。球 たま と中心 ちゅうしん および半径 はんけい を共有 きょうゆう する球面 きゅうめん 上 じょう の円 えん は大円 だいえん と言 い い、大円 だいえん により球面 きゅうめん は二 ふた つの合同 ごうどう な図形 ずけい に分 わ けられる。球面 きゅうめん の平面 へいめん 切断 せつだん (英語 えいご 版 ばん ) は「球面 きゅうめん 切断 せつだん 」(球面 きゅうめん 断面 だんめん )という。球面 きゅうめん 切断 せつだん はすべて円 えん であり、そのうちで大円 だいえん でないものは小 しょう 円 えん (英語 えいご 版 ばん ) と呼 よ ばれる[ 12] 。
二 ふた つの相 そう 異 こと なる非 ひ 対蹠 たいしょ 点 てん の間 あいだ の球面 きゅうめん に沿 そ った最短 さいたん 距離 きょり とは、それら二 に 点 てん を結 むす ぶただ一 ひと つの大円 だいえん がその二 に 点 てん で切 き り取 と られる二 ふた つの弧 こ のうちの小 ちい さいほう(精確 せいかく には大 おお きくないほう)の長 なが さである。この「大円 だいえん 距離 きょり 」を備 そな えた球面 きゅうめん 上 じょう で大円 だいえん はリーマン円 えん (英語 えいご 版 ばん ) となる。
球面 きゅうめん 上 じょう の特定 とくてい の点 てん を任意 にんい に選 えら んで「北極 ほっきょく 」とするとき、その対蹠 たいしょ 点 てん を「南極 なんきょく 」と呼 よ んで、両 りょう 極点 きょくてん から等距離 とうきょり にある大円 だいえん を赤道 あかみち とする。二 ふた つの極点 きょくてん を結 むす ぶ大円 だいえん は子午線 しごせん または経線 けいせん と呼 よ び、球 たま の内部 ないぶ を通 とお って両極 りょうきょく を結 むす ぶ直線 ちょくせん を自転 じてん 軸 じく と呼 よ ぶ。赤道 せきどう と平行 へいこう となる球面 きゅうめん 上 じょう の円 えん は緯線 いせん である。このような語法 ごほう は、近似 きんじ 的 てき に楕円 だえん 体 たい である(地球 ちきゅう のような)惑星 わくせい に対 たい しても用 もち いられるものである(ジオイド も参照 さんしょう )。
球面 きゅうめん の中心 ちゅうしん を含 ふく む任意 にんい の平面 へいめん は、球面 きゅうめん をふたつの合同 ごうどう な半球 はんきゅう 面 めん (hemisphere ) に分割 ぶんかつ する。球面 きゅうめん の中心 ちゅうしん を通 とお り交 まじ わる任意 にんい のふたつの平面 へいめん は、四 よっ つの球面 きゅうめん 楔 くさび 形 がた (英語 えいご 版 ばん ) または球面 きゅうめん 二 に 角形 かくがた に細分 さいぶん 割 わり する(これら図形 ずけい の頂点 ちょうてん は、平面 へいめん の交線上 じょう にある対蹠 たいしょ 点 てん (英語 えいご 版 ばん ) に一致 いっち する)。
球面 きゅうめん の対蹠 たいしょ 点 てん を同一 どういつ 視 し する商 しょう は実 じつ 射影 しゃえい 平面 へいめん (英語 えいご 版 ばん ) と呼 よ ばれる曲面 きょくめん で、これを赤道 せきどう にある対蹠 たいしょ 点 てん を同一 どういつ 視 し した北半球 きたはんきゅう と見 み ることもできる。
この半球 はんきゅう 面 めん はリーマン円 えん (英語 えいご 版 ばん ) によって最適 さいてき (面積 めんせき 最小 さいしょう )等 とう 長 ちょう 充填 じゅうてん となると予想 よそう (英語 えいご 版 ばん ) されている。 [訳語 やくご 疑問 ぎもん 点 てん ]
球面 きゅうめん の概念 がいねん を、任意 にんい の次元 じげん に対 たい して一般 いっぱん 化 か することができる。自然 しぜん 数 すう n に対 たい して「n -次元 じげん (ユークリッド)球面 きゅうめん 」("n -sphere") をしばしば Sn と書 か いて、中心 ちゅうしん となる定点 ていてん から半径 はんけい となる決 き まった距離 きょり r の位置 いち にある (n + 1 )-次元 じげん ユークリッド空間 くうかん 内 ない の点 てん からなる軌跡 きせき として定義 ていぎ できる。特 とく に
零 れい 次元 じげん 球面 きゅうめん S 0 は実数 じっすう 直線 ちょくせん 内 うち の閉区間 あいだ [−r , r ] の両 りょう 端点 たんてん である。
一 いち 次元 じげん 球面 きゅうめん S 1 は半径 はんけい r の円周 えんしゅう である。
二 に 次元 じげん 球面 きゅうめん S 2 は通常 つうじょう の球面 きゅうめん
三 さん 次元 じげん 球面 きゅうめん S 3 は四 よん 次元 じげん ユークリッド空間 くうかん 内 ない の超 ちょう 球面 きゅうめん を表 あらわ す
n > 2 のとき、超 ちょう 球面 きゅうめん ともいう[ 注釈 ちゅうしゃく 2] 。文献 ぶんけん によっては余 よ 次元 じげん (英語 えいご 版 ばん ) が 1 のときに限 かぎ って超 ちょう 球面 きゅうめん と呼 よ ぶ[ 注釈 ちゅうしゃく 3] 場合 ばあい も稀 まれ にあるので文脈 ぶんみゃく に注意 ちゅうい すべきである。
Sn は、特 とく に「単位 たんい 球面 きゅうめん 」(原点 げんてん を中心 ちゅうしん とする単位 たんい 半径 はんけい の球面 きゅうめん )を表 あらわ すために用 もち いられることもある。
(n − 1 )-次元 じげん 単位 たんい 超 ちょう 球面 きゅうめん の表面積 ひょうめんせき は、ガンマ函数 かんすう Γ がんま (z ) を用 もち いて
2
π ぱい
n
/
2
Γ がんま
(
n
/
2
)
{\displaystyle {\frac {2\pi ^{n/2}}{\Gamma (n/2)}}}
で与 あた えられる。
より一般 いっぱん に、距離 きょり 空間 くうかん (E , d ) において、中心 ちゅうしん x および半径 はんけい r > 0 の球面 きゅうめん (距離 きょり 球面 きゅうめん )は d (x ,y ) = r なる点 てん y の軌跡 きせき として定義 ていぎ される。
中心 ちゅうしん が E の「原点 げんてん 」として捉 とら えられる識別 しきべつ 点 てん にとるとき(例 たと えば、ノルム空間 くうかん は原点 げんてん を持 も つ距離 きょり 空間 くうかん である)、定義 ていぎ や記法 きほう にその点 てん は現 あらわ れないかもしれない。半径 はんけい を 1 に取 と るとき、単位 たんい 球面 きゅうめん と呼 よ ぶのは従来 じゅうらい 通 どお りである。
距離 きょり 球体 きゅうたい の場合 ばあい と異 こと なり、距離 きょり 球体 きゅうたい はそれが十分 じゅうぶん 大 おお きい半径 はんけい を持 も つ場合 ばあい でも空 そら 集合 しゅうごう となり得 え る。例 たと えばZ n にユークリッド距離 きょり を入 い れるとき、半径 はんけい r の球面 きゅうめん は空 そら でないのは r 2 が n 個 こ の整数 せいすう の平方和 へいほうわ に書 か けるときに限 かぎ る。
位相 いそう 幾何 きか 学 がく では、n + 1 次元 じげん (位相 いそう )球体 きゅうたい の境界 きょうかい に同相 どうしょう な空間 くうかん として n -次元 じげん (位相 いそう )球面 きゅうめん は定義 ていぎ される。これは n -次元 じげん ユークリッド球面 きゅうめん (通常 つうじょう の n -次元 じげん 球面 きゅうめん )に同相 どうしょう となるが、必 かなら ずしも距離 きょり 付 つ けられ ない。
零 れい 次元 じげん 位相 いそう 球面 きゅうめん は、離散 りさん 位相 いそう の入 はい った点 てん の対 たい である。
一 いち 次元 じげん 位相 いそう 球面 きゅうめん は、同相 どうしょう の違 ちが いを除 のぞ いて円周 えんしゅう である。たとえば、任意 にんい の結 むす び目 め は一 いち 次元 じげん 位相 いそう 球面 きゅうめん となる。
二 に 次元 じげん 位相 いそう 球面 きゅうめん は、同相 どうしょう の違 ちが いを除 のぞ いて通常 つうじょう の球面 きゅうめん である。例 たと えば、任意 にんい の楕円 だえん 体 たい は二 に 次元 じげん 位相 いそう 球面 きゅうめん となる。
n -次元 じげん 位相 いそう 球面 きゅうめん もまた Sn と書 か かれる。位相 いそう 球面 きゅうめん は境界 きょうかい のないコンパクト 位相 いそう 多様 たよう 体 たい の例 れい になっている。必 かなら ずしも可 か 微分 びぶん 多様 たよう 体 たい (滑 なめ らかな多様 たよう 体 たい )ではないが、滑 なめ らかな場合 ばあい であってもユークリッド球面 きゅうめん に微分 びぶん 同相 どうしょう とは限 かぎ らない。
ハイネ–ボレルの被覆 ひふく 定理 ていり により n -次元 じげん ユークリッド球面 きゅうめん がコンパクトであることが分 わ かる。実際 じっさい 、球面 きゅうめん は連続 れんぞく 函数 かんすう ‖ x ‖ による一 いち 点 てん 集合 しゅうごう の逆 ぎゃく 像 ぞう であるから閉集合 しゅうごう であり、また Sn は有界 ゆうかい である。
驚嘆 きょうたん すべきことに、三 さん 次元 じげん 空間 くうかん 内 ない において自己 じこ 交叉 こうさ することを許 ゆる せば、通常 つうじょう の球面 きゅうめん を一切 いっさい の切 き れ目 め を入 い れることなく裏返 うらがえ すことができる。この一連 いちれん の方法 ほうほう は 球 たま の裏返 うらがえ し(英語 えいご 版 ばん ) (sphere eversion) と呼 よ ばれる。
球面 きゅうめん 上 じょう の大円 だいえん
ユークリッドの平面 へいめん 幾何 きか 学 がく の基本 きほん 要素 ようそ は点 てん と直線 ちょくせん である。球面 きゅうめん 上 じょう でも、点 てん は通常 つうじょう の意味 いみ で定義 ていぎ できる。「直線 ちょくせん 」に相当 そうとう するものは測地 そくち 線 せん で、いまの場合 ばあい 具体 ぐたい 的 てき には大円 だいえん である。大円 だいえん を定義 ていぎ づける特徴 とくちょう は、その上 うえ にある点 てん すべてを含 ふく む平面 へいめん が球 たま の中心 ちゅうしん を通 とお ることである。弧 こ 長 ちょう によって距離 きょり を測 はか ることにすれば、球面 きゅうめん 上 じょう の任意 にんい の二 に 点 てん を結 むす ぶ最短 さいたん 経路 けいろ が、それらの点 てん を含 ふく む大円 だいえん がそれら点 てん で切 き り取 と られる円弧 えんこ のうちの短 みじか いほうによって与 あた えられることが証明 しょうめい できる。
古典 こてん 幾何 きか 学 がく における多 おお くの定理 ていり が球面 きゅうめん 幾何 きか 学 がく においても真 しん となるが、球面 きゅうめん 上 じょう では古典 こてん 幾 いく 何 なん の公準 こうじゅん がすべて満足 まんぞく されるわけではない(平行 へいこう 線 せん 公準 こうじゅん などは成立 せいりつ しない)から、真 しん とはならない定理 ていり も存在 そんざい する。球面 きゅうめん 三角 さんかく 法 ほう において、角 かく は大円 だいえん の間 あいだ で定義 ていぎ される。球面 きゅうめん 三角 さんかく 法 ほう は通常 つうじょう の三角 さんかく 法 ほう とは様々 さまざま な点 てん で異 こと なる。例 たと えば、球面 きゅうめん 三角形 さんかっけい の内角 ないかく の和 わ は常 つね に 180° より大 おお きい。あるいはまた、任意 にんい の互 たが いに相似 そうじ (英語 えいご 版 ばん ) なふたつの球面 きゅうめん 三角形 さんかっけい は合同 ごうどう である。
球面 きゅうめん の法 ほう ベクトル、法 ほう 平面 へいめん およびその法 ほう 断面 だんめん 。交線の曲 きょく 率 りつ は断面 だんめん 曲 きょく 率 りつ である。球面 きゅうめん に対 たい して与 あた えられた点 てん を通 とお る各 かく 法 ほう 断面 だんめん は同 おな じ半径 はんけい (それは球 たま の半径 はんけい に等 ひと しい)を持 も つ円 えん になる。これは球面 きゅうめん 上 じょう の任意 にんい の点 てん が臍 ほぞ 点 てん であることを意味 いみ する。
ダフィット・ヒルベルト とシュテファン・コーン゠フォッセン (英語 えいご 版 ばん ) の著書 ちょしょ Geometry and the Imagination [ 13] で彼 かれ らは、球面 きゅうめん の11の性質 せいしつ を記述 きじゅつ し、それらの性質 せいしつ が球面 きゅうめん を一意 いちい に決定 けってい するかどうかについて論 ろん じた。それらのうちのいくつかは(半径 はんけい 無限 むげん 大 だい の球面 きゅうめん と看做 みな せる)平面 へいめん も満足 まんぞく する。それら11性質 せいしつ とは:
「球面 きゅうめん 上 じょう のすべての点 てん は一 ひと つの定点 ていてん から同一 どういつ の距離 きょり にある。また、ふたつの定点 ていてん からそれら点 てん への距離 きょり の比 ひ は一定 いってい である」
[注釈 ちゅうしゃく ] 前半 ぜんはん は球面 きゅうめん の通常 つうじょう の定義 ていぎ で、球面 きゅうめん を一意 いちい に決定 けってい する。後半 こうはん は容易 ようい に導 みちび かれ、円周 えんしゅう に対 たい するペルガのアポロニウス の結果 けっか と同様 どうよう のことが従 したが う。後半 こうはん の内容 ないよう は平面 へいめん も満 み たす。
「球面 きゅうめん の等高線 とうこうせん および平面 へいめん 切断 せつだん はすべて円 えん である」
[注釈 ちゅうしゃく ] この性質 せいしつ は球面 きゅうめん を一意 いちい に定義 ていぎ する。
「球面 きゅうめん は幅 はば が一定 いってい かつ周 しゅう 長 ちょう が一定 いってい である」
[注釈 ちゅうしゃく ] 曲面 きょくめん の幅 はば は平行 へいこう な接 せっ 平面 へいめん の対 たい の間 あいだ の距離 きょり として測 はか る。他 ほか にもいくつか定 てい 幅 はば の凸 とつ 閉曲面 めん はあり、たとえばマイスナーの立体 りったい (英語 えいご 版 ばん ) はそうである。曲面 きょくめん の周 しゅう 長 ちょう (girth) は、曲面 きょくめん を平面 へいめん 上 じょう に直交 ちょっこう 射影 しゃえい した像 ぞう の境界 きょうかい の外周 がいしゅう の長 なが さである。これらの性質 せいしつ の各々 おのおの は他 た の性質 せいしつ を導 みちび く。
「球面 きゅうめん 上 じょう のすべてのてんは臍 ほぞ 点 てん (英語 えいご 版 ばん ) である」
[注釈 ちゅうしゃく ] 球面 きゅうめん の法線 ほうせん は球 っきゅう の中心 ちゅうしん から放射状 ほうしゃじょう に延 の びる直線 ちょくせん であるから、曲面 きょくめん 上 じょう の任意 にんい の点 てん において法 ほう 方向 ほうこう は曲面 きょくめん に直角 ちょっかく である。法線 ほうせん を含 ふく む平面 へいめん との交線は「法 ほう 断面 だんめん 」と呼 よ ばれる曲線 きょくせん をなし、その曲線 きょくせん の曲 きょく 率 りつ を「法 ほう 曲 きょく 率 りつ 」と呼 よ ぶ。多 おお くの曲面 きょくめん に対 たい してその上 うえ の点 てん の多 おお くは異 こと なる切断 せつだん に対 たい して異 こと なる曲 きょく 率 りつ を持 も つ。それら曲 きょく 率 りつ の中 なか で最大 さいだい および最小 さいしょう の値 ね を持 も つものを主 しゅ 曲 きょく 率 りつ と言 い う。任意 にんい の閉曲面 めん は少 すく なくとも四 よっ つの「臍 ほぞ 点 てん 」と呼 よ ばれる点 てん を持 も つ。臍 ほぞ 点 てん にいてすべての断面 だんめん 曲 きょく 率 りつ (特 とく にふたつの主 しゅ 曲 きょく 率 りつ )は等 ひと しい。臍 ほぞ 点 てん は曲面 きょくめん を球面 きゅうめん で極 きわ めて近似 きんじ できる点 てん と見 み なすことができる。
球面 きゅうめん に対 たい しては全 すべ ての法 ほう 断面 だんめん の曲 きょく 率 りつ が等 ひと しいから、任意 にんい の点 てん が臍 ほぞ 点 てん である。この性質 せいしつ を満 み たす曲面 きょくめん は、球面 きゅうめん と平面 へいめん に限 かぎ る。
「球面 きゅうめん は中心 ちゅうしん 曲面 きょくめん を持 も たない」
[注釈 ちゅうしゃく ] 与 あた えられた法 ほう 断面 だんめん に対 たい して、断面 だんめん 曲 きょく 率 りつ に等 ひと しい曲 きょく 率 りつ を持 も ち曲面 きょくめん に接 せっ する円 えん が存在 そんざい して、その中心 ちゅうしん 線 せん は法線 ほうせん 上 じょう に載 の る。例 たと えば、最大 さいだい および最小 さいしょう 断面 だんめん 曲 きょく 率 りつ に対応 たいおう する中心 ちゅうしん 点 てん は「焦点 しょうてん 」と呼 よ ばれ、そのような中心 ちゅうしん 点 てん 全体 ぜんたい の成 な す集合 しゅうごう は焦 こげ 面 めん (英語 えいご 版 ばん ) を成 な す。
大半 たいはん の曲面 きょくめん では焦 こげ 面 めん は二 に 葉 よう 曲面 きょくめん (それぞれが曲面 きょくめん となるような二 ふた つの集合 しゅうごう )を成 な し、ふたつの葉 は は臍 ほぞ 点 てん で交 まじ わる。いくつかの場合 ばあい は特別 とくべつ である:
管状 かんじょう 曲面 きょくめん (英語 えいご 版 ばん ) の場合 ばあい 、一葉 いちよう は曲線 きょくせん でありもう一 いち 葉 よう は曲面 きょくめん となる。
円錐 えんすい 、円筒 えんとう 、トーラス 、サイクライド (英語 えいご 版 ばん ) の場合 ばあい は、二 に 葉 よう とも曲線 きょくせん を成 な す。
球面 きゅうめん の場合 ばあい 、任意 にんい の接触 せっしょく 円 えん の中心 ちゅうしん は球 っきゅう の中心 ちゅうしん であり、焦 こげ 面 めん は一 いち 点 てん となる。この性質 せいしつ は球面 きゅうめん に対 たい して一意 いちい である。
「球面 きゅうめん の任意 にんい の測地 そくち 線 せん は閉曲線 へいきょくせん である」
[注釈 ちゅうしゃく ] 測地 そくち 線 せん は曲面 きょくめん 上 じょう の曲線 きょくせん で、二 に 点 てん 間 あいだ の最短 さいたん 距離 きょり を与 あた えるものである。これは平面 へいめん 上 じょう の直線 ちょくせん の概念 がいねん を一般 いっぱん 化 か するものである。球面 きゅうめん 上 じょう の測地 そくち 線 せん は大円 だいえん 。この性質 せいしつ を満足 まんぞく する曲面 きょくめん は他 ほか にもたくさんある。
「与 あた えられた体積 たいせき を持 も つすべての立体 りったい の中 なか で、球 たま は表面積 ひょうめんせき が最 もっと も小 ちい さくなるもののひとつである。与 あた えられた表面積 ひょうめんせき を持 も つすべての立体 りったい の中 なか で、球 たま は最 もっと も大 おお きい体積 たいせき を持 も つものの一 ひと つである」
[注釈 ちゅうしゃく ] これは等 とう 周 しゅう 不等式 ふとうしき から従 したが う。これらの性質 せいしつ は球面 きゅうめん を一意 いちい に定義 ていぎ し、その定義 ていぎ の仕方 しかた はシャボン玉 だま のようなものと思 おも える—シャボン玉 だま は決 き まった体積 たいせき を囲 かこ んで、その体積 たいせき に対 たい して表面積 ひょうめんせき は表面張力 ひょうめんちょうりょく が極小 きょくしょう (最小 さいしょう )化 か されるように決 き まる。だから自由 じゆう に浮 う かぶシャボン玉 だま は球面 きゅうめん を近似 きんじ する(重力 じゅうりょく のような外力 がいりょく がシャボン玉 だま の形状 けいじょう をやや歪 いが ませる)。
「与 あた えられた表面積 ひょうめんせき を持 も つすべての凸 とつ 立体 りったい のなかで、球面 きゅうめん は最 もっと も小 ちい さい全 ぜん 平均 へいきん 曲 きょく 率 りつ を持 も つ」
[注釈 ちゅうしゃく ] 平均 へいきん 曲 きょく 率 りつ (英語 えいご 版 ばん ) は二 ふた つの主 しゅ 曲 きょく 率 りつ の平均 へいきん で、球面 きゅうめん は全 すべ ての点 てん で二 ふた つの主 しゅ 曲 きょく 率 りつ が一定 いってい であるから、平均 へいきん 曲 きょく 率 りつ も一定 いってい 。
「球面 きゅうめん は一定 いってい の平均 へいきん 曲 きょく 率 りつ を持 も つ」
[注釈 ちゅうしゃく ] 球面 きゅうめん は境界 きょうかい も特異 とくい 点 てん もなく正 せい の一定 いってい 平均 へいきん 曲 きょく 率 りつ を持 も つ唯一 ゆいいつ の埋 う め込 こ まれた曲面 きょくめん である。他 た に一定 いってい の平均 へいきん 曲 きょく 率 りつ を持 も つ埋 う め込 こ まれた曲面 きょくめん に極小 きょくしょう 曲面 きょくめん がある。
「球面 きゅうめん は正 せい の一定 いってい ガウス曲 きょく 率 りつ を持 も つ」
[注釈 ちゅうしゃく ] ガウス曲 きょく 率 りつ は二 ふた つの主 しゅ 曲 きょく 率 りつ の積 せき である。ガウス曲 きょく 率 りつ は、曲面 きょくめん 上 じょう の長 なが さや角度 かくど を測 はか ることで決定 けってい され、その曲面 きょくめん の空間 くうかん への埋 う め込 こ みの仕方 しかた に依 よ らないという意味 いみ で、曲面 きょくめん の持 も つ内在 ないざい 的 てき な性質 せいしつ である。したがって、曲面 きょくめん を曲 ま げてもガウス曲 きょく 率 りつ は変 か わらず、またほかの正 せい の一定 いってい ガウス曲 きょく 率 りつ を持 も つ曲面 きょくめん は球面 きゅうめん に小 ちい さな切 き れ目 め を入 い れてそれを曲 ま げることで得 え ることができる。そうして得 え られた球面 きゅうめん 以外 いがい の曲線 きょくせん は境界 きょうかい を持 も ち 、球面 きゅうめん は境界 きょうかい を持 も たない正 せい の一定 いってい ガウス曲 きょく 率 りつ を持 も つ唯一 ゆいいつ の曲面 きょくめん となる。擬 なずらえ 球面 きゅうめん は負 まけ の一定 いってい ガウス曲 きょく 率 りつ を持 も つ曲面 きょくめん の例 れい である。
「剛体 ごうたい 運動 うんどう の三 さん 径 みち 数 すう 族 ぞく によって球面 きゅうめん は球面 きゅうめん 自身 じしん に変形 へんけい される」
[注釈 ちゅうしゃく ] 原点 げんてん を中心 ちゅうしん とする単位 たんい 球面 きゅうめん について、任意 にんい の座標軸 ざひょうじく 回 まわ りの回転 かいてん でこの球面 きゅうめん は自身 じしん に写 うつ る。原点 げんてん を通 とお る任意 にんい の直線 ちょくせん 周 まわ りの回転 かいてん は、三 さん 座標軸 ざひょうじく 周 まわ りの回転 かいてん の組 く み合 あ わせで表 あらわ すことができる(オイラー角 かく の項 こう を参照 さんしょう )から、先 さき の球面 きゅうめん をそれ自身 じしん に写 うつ す任意 にんい の回転 かいてん からなる回転 かいてん の三 さん 径 みち 数 すう 族 ぞく が存在 そんざい する(この族 ぞく は三 さん 次元 じげん 回転 かいてん 群 ぐん SO (3) である)。ほかに変換 へんかん の三 さん 径 みち 数 すう 族 ぞく を持 も つ曲面 きょくめん は、平面 へいめん (この場合 ばあい の族 ぞく は、x -軸 じく および y -軸 じく に沿 そ った平行 へいこう 移動 いどう と原点 げんてん を中心 ちゅうしん とする回転 かいてん で径 みち 数 すう 付 つ けられる)に限 かぎ る。円筒 えんとう は剛体 ごうたい 運動 うんどう のに径 みち 数 すう 族 ぞく を持 も つ唯一 ゆいいつ の曲面 きょくめん であり、一 いち 径 みち 数 すう 族 ぞく を持 も つ曲面 きょくめん は回転 かいてん 曲面 きょくめん および螺旋 らせん 面 めん (英語 えいご 版 ばん ) に限 かぎ る。
An image of one of the most accurate human-made spheres, as it
refracts the image of
Einstein in the background. This sphere was a
fused quartz gyroscope for the
Gravity Probe B experiment, and differs in shape from a perfect sphere by no more than 40 atoms (less than 10
nanometers ) of thickness. It was announced on 1 July 2008 that
Australian scientists had created even more nearly perfect spheres, accurate to 0.3 nanometers, as part of an international hunt to find a new global standard
kilogram .
[ 14]
Deck of playing cards illustrating engineering instruments, England, 1702.
King of spades : Spheres
Albert, Abraham Adrian (2016) [1949], Solid Analytic Geometry , Dover, ISBN 978-0-486-81026-3
Dunham, William. The Mathematical Universe: An Alphabetical Journey Through the Great Proofs, Problems and Personalities . pp. 28, 226. ISBN 0-471-17661-3
Kreyszig, Erwin (1972), Advanced Engineering Mathematics (3rd ed.), New York: Wiley , ISBN 0-471-50728-8
Steinhaus, H. (1969), Mathematical Snapshots (Third American ed.), Oxford University Press
Woods, Frederick S. (1961) [1922], Higher Geometry / An Introduction to Advanced Methods in Analytic Geometry , Dover