米子よなご大だい瀑布ばくふ

米子よなご大だい瀑布ばくふ （権現滝ごんげんたき/不動滝ふどうたき）
権現滝ごんげんたき（左ひだり）と不動滝ふどうたき（右みぎ）
所在地しょざいち	長野ながの県けん須坂すざか市し米子よなご
位置いち	権現滝ごんげんたき 北緯ほくい36度ど34分ふん00秒びょう 東経とうけい138度ど24分ふん21秒びょう 不動滝ふどうたき 北緯ほくい36度ど34分ふん04秒びょう 東経とうけい138度ど24分ふん14.5秒びょう
落差らくさ	82 / 89 m
滝たき幅はば	5 / 4.5 m
水系すいけい	信濃川しなのがわ
プロジェクト 地形ちけい

米子よなご大だい瀑布ばくふ（よなこだいばくふ）は、長野ながの県けん須坂すざか市し米子よなごにある滝たき。国くに指定してい名勝めいしょう・日本にっぽんの滝たき百ひゃく選せんのひとつ。

2016年ねん10月がつ3日にち、権現滝ごんげんたき・不動滝ふどうたき、周辺しゅうへんにあるその他ほか十じゅう数すう条じょうの滝たきを包括ほうかつして米子よなご瀑布ばくふ群ぐん（よなこばくふぐん）として国くにの名勝めいしょうに指定していされた。

概要がいよう

四阿山あずまやさんのカルデラを北きたに切きる谷口たにぐちを落おちる権現滝ごんげんたきと不動滝ふどうたきという二ふたつの滝たきからなる。外輪山がいりんざんのうち西側にしがわの根子ねこ岳たけし北東ほくとう麓ふもとの標高ひょうこう1,500m付近ふきんは急峻きゅうしゅんな岩いわ崖がけが囲かこむように続つづいており、ここをカルデラ内ないの雨水あまみずを集あつめた米子川よなこがわの支流しりゅうが下くだって滝たきとなっている。いずれも直ちょく瀑で、落差らくさは権現滝ごんげんたきが82メートル、不動滝ふどうたきが89メートルある。これだけの落差らくさの滝たきが二ふたつ並ならぶというのは日本にっぽん国内こくないにおいて珍めずらしい。

両りょう滝たきの水みずは周辺しゅうへんの渓流けいりゅうを合流ごうりゅうさせ、須坂すざか市内しないを北西ほくせいへと流ながれ、千曲川ちくまがわ（長野ながの県内けんないにおける信濃川しなのがわの呼称こしょう）に注そそぐ。

1919年ねん頃ごろに建たてられた宿泊しゅくはく兼けん休憩きゅうけい所しょがあったが、2000年代ねんだいに経営けいえいしていたオーナーがなくなったため老朽ろうきゅう化かして廃墟はいきょとなっていた。2018年ねんから改修かいしゅう工事こうじが行おこなわれ、2023年ねん以降いこう「根子岳ねこだけ山荘さんそう（ねこだけさんそう）」として再さい出発しゅっぱつするプロジェクトが進すすんでいる。

権現滝ごんげんたき		不動滝ふどうたき

空そら撮つまみ

信仰しんこう

滝たきの中央ちゅうおう麓ふもとに本尊ほんぞん不動明王ふどうみょうおうと共ともに滝たきをご神体しんたいとして崇あがめる日本にっぽん三さん大だい不動尊ふどうそんの一ひとつに数かぞえられる米子よなご不動尊ふどうそん開山かいさん地ち奥おく之の院いん本堂ほんどうが建たつ。本堂ほんどうは江戸えど時代じだい中期ちゅうき再建さいけんの須坂すざか市し指定してい有形ゆうけい文化財ぶんかざい。

不動滝ふどうたきにおいては古来こらいより禊みそぎぎの場ばであり全国ぜんこくに知しられた山岳さんがく修験しゅげん道どうの聖地せいち。養老ようろう2年ねん(西暦せいれき718)泰やすし澄きよし大師だいしの1番ばん弟子でし浄きよし定じょう(きよさだ)により白山しろやま信仰しんこうがはじまり都との高僧こうそう・行基ぎょうきなども訪おとずれた。戦国せんごく時代じだい関東かんとう管領かんりょう職しょくに就ついていた、上杉うえすぎ謙信けんしんの念持仏ねんじぶつを川中島かわなかじま第だい4次じ合戦かっせんの帰かえりの途中とちゅう、滝たきの中央ちゅうおうの麓ふもとにあった現在げんざいの米子よなご不動尊ふどうそん開山かいさん地ち奥おく之の院いん本堂ほんどうに安置あんちし関東かんとう庶民しょみんの安寧あんねいを祈願きがんし北条ほうじょう氏康うじやす・氏政うじまさへの守まもりの祈願きがん地ちとした。米子よなご不動尊ふどうそんは古こ義ぎ真言宗しんごんしゅうの色いろを濃こく遺のこしている。また対岸たいがんには天台宗てんだいしゅう・天海あまみ大僧正だいそうじょうの木き喰くえ行くだりの弟子でし但ただし唱上人じんが木き喰くえ行くだりをした(奇妙きみょう山平やまひら遺跡いせき)がある。木き喰くえとは火ひを通とおさないものだけを食しょくする修行しゅぎょう。

2つの滝たきは米子よなご不動尊ふどうそんの本尊ほんぞん不動明王ふどうみょうおう立像りつぞうと共ともに「ご神体しんたい」であり、不動滝ふどうたきは別名べつめい「白竜はくりゅうの滝たき」、権現滝ごんげんたきは別名べつめい「黒くろ竜りゅうの滝たき」、二ふたつを総称そうしょうして「双竜そうりゅうの滝たき」という名なもある。

アクセス

上信越じょうしんえつ自動車じどうしゃ道どう・須坂すざか長野東ながのひがしインターチェンジから国道こくどう403号ごう、国道こくどう406号ごうなどを経由けいゆして約やく40分ふんで無料むりょう駐車ちゅうしゃ場じょうに至いたる。大だい瀑布ばくふ周辺しゅうへんには1周しゅう約やく1時じ間あいだ半はんの遊歩道ゆうほどうが整備せいびされている。駐車ちゅうしゃ場じょうから約やく900メートル、滝たきから流ながれ出だした川かわの対岸たいがんに、旧きゅう・米子よなご鉱山こうざんの鉱滓こうさい堆積たいせき場じょう跡地あとちに作つくられた公園こうえんがある。ここより眺望ちょうぼうできる両りょう滝たきは絶景ぜっけいである。

2019年ねん10月がつの台風たいふう19号ごうで林道りんどうが崩くずれて立たち入いり禁止きんしとなっていたが、2023年ねん5月がつ23日にちに4年ねんぶりに開通かいつうした。

関連かんれん項目こうもく

• 日本にっぽんの滝たき百ひゃく選せん
• 四阿山あずまやさん
• 米子よなご鉱山こうざん

外部がいぶリンク

• 米子よなご大だい瀑布ばくふ - 信州しんしゅう須坂すざか観光かんこう協会きょうかい
• 米子よなご不動尊ふどうそん・米子よなご瀧山たきやま不動寺ふどうじ