蓬よもぎ萊山

大徳寺だいとくじの蓬よもぎ萊山、大仙だいせん院いんの枯山水かれさんすいの眺ながめ。この庭園ていえんの中島なかじまを結むすぶ小ちいさな橋はしの後うしろに、蓬よもぎ萊の五いつつの頂上ちょうじょうが立たち上のぼる。くし型がた文様もんようを描えがいた砂利じゃりは水みずを表あらわす。

蓬よもぎ萊山（ほうらいさん、英えい：horaisan）、あるいは蓬よもぎ萊島（ほうらいじま、英えい：horaijima）は、通常つうじょうは日本にっぽん庭園ていえんにおいて行いき来きできない島しまを指さす言葉ことばで、それぞれ英語えいごで「トレジャーマウンテン」または「トレジャーアイランド」と翻訳ほんやくされることがよくある。その名前なまえは、 日本にっぽん神話しんわで重要じゅうような中国ちゅうごくの島しま「蓬よもぎ萊」に由来ゆらいする。

なお、日本にっぽん庭園ていえんで中島なかじまは蓬よもぎ萊山とは異ことなり、通常つうじょうは訪問ほうもん者しゃが行いき来きできる島しまを指さす。それらは橋はしで互たがいに、そして園えん路ろに接続せつぞくされている。

日本にっぽんの庭園ていえんには通常つうじょうは水域すいいきと各々おのおのの島しま、橋はし、瞑想めいそうポイント、各々おのおのの建物たてもの、さまざまな種類しゅるいの植物しょくぶつがあるが、蓬よもぎ萊山は、庭にわの他ほかのどの部分ぶぶんからも切きり離はなされており、橋はしもかからず道みちも建物たてものも作つくられない。島しまの美うつくしさと行いき来きできないことの組くみ合あわせは、人間にんげんにとって行いき来きできない幸福こうふく領域りょういきを象徴しょうちょうしている。