儋耳郡ぐん

儋耳郡ぐん，中國ちゅうごく古いにしえ郡ぐん名な。西にし漢かん元もと封ふう元年がんねん（前ぜん110年ねん）置おけ，漢かん昭あきら帝みかど時どき併入珠たま崖がけ郡ぐん。東ひがし漢かん初年しょねん復ふく置おけ，尋ひろ廢はい。隋ずい时復置おけ。唐から初はつ改あらため為ため儋州。

郡ぐん名めい起源きげん

儋耳為ため海南かいなん島とう的てき古こ部族ぶぞく名めい。儋，一作いつさく聸。《说文解かい字じ》耳みみ部ぶ：“聸，垂たれ耳みみ也。从耳詹聲。南方みなかた有ゆう聸耳之の國くに。”楊孚《異物いぶつ志こころざし》：“儋耳，南方みなかた夷えびす。生なま則のり鏤ちりばめ其頰皮がわ，連れん耳みみ匡ただし，分ぶん為ため數すう支ささえ，狀じょう如雞腸ちょう，纍纍下垂かすい至いたり肩かた。”《山海さんかい經けい》海うみ內南經けい作さく“離はなれ耳みみ”，郭かく璞注ちゅう：“鎪離其耳，分ふん令れい下垂かすい以為飾かざり，即そく儋耳也。”

建けん置おけ沿革えんかく

兩りょう漢かん

汉武帝みかど元もと鼎かなえ六ろく年ねん（前ぜん111年ねん）平ひらた南越なんごし國こく，又また渡海とかい征服せいふく了りょう海南かいなん島とう，次じ年ねん在ざい島上しまがみ設立せつりつ珠たま崖がけ、儋耳二に郡ぐん。儋耳郡ぐん治ち在ざい儋耳縣けん，其地在ざい今いま海南かいなん省しょう儋州市し一帶いったい。共きょう領りょう五ご縣けん。武たけ帝みかど、昭あきら帝みかど之これ際さい，儋耳、珠たま崖がけ兩りょう郡ぐん合計ごうけい有ゆう23000餘よ戶こ。昭あきら帝みかど始はじめ元もと五ご年ねん（前ぜん82年ねん），儋耳郡ぐん併入珠たま崖がけ郡ぐん。初はつ元もと三さん年ねん（前ぜん46年ねん），漢かん元もと帝みかど採納さいのう賈捐之の的てき建議けんぎ，“颛颛独居どっきょ一いち海うみ之の中なか，雾露气湿，多た毒草どくそう、虫むし蛇へび、水みず土ど之の害がい；人じん未み见虏，战士自じ死し。……臣しん愚ぐ以为非ひ冠かんむり带之国こく，《禹贡》所しょ及，《春秋しゅんじゅう》所ところ治おさむ，皆みな可か且无以为。愿すなお遂とげ弃珠厓，专用恤关东为忧！”，廢棄はいき珠たま崖がけ郡ぐん。

西にし漢かん儋耳郡ぐん領りょう縣けん今こん可か考こう者しゃ有三ゆうぞう：

• 儋耳縣けん
• 至いたり來らい縣けん
• 九きゅう龍りゅう縣けん

東ひがし漢かん光武みつたけ帝みかど時どき復ふく置おけ儋耳郡ぐん。明あかり帝みかど永なが平ひらた十じゅう年ねん（67年ねん），“儋耳降くだ附ふ”，以丹陽たんよう郡ぐん人ひと僮尹為ため儋耳太守たいしゅ，不ふ久ひさ遷交趾刺史し。在ざい漢かん順じゅん帝みかど之の前ぜん再さい次つぎ廢はい郡ぐん。

隋ずい唐とう

隋ずい大業おおわざ六ろく年ねん（610年ねん）復ふく置おけ儋耳郡ぐん，其領縣けん可か考こう者しゃ有ゆう義ぎ倫りん縣けん、毗善縣けん、吉安きちやす縣けん、昌あきら化か縣けん、感恩かんおん縣けん，郡こおり治おさむ在ざい義ぎ倫りん縣けん（漢かん代だい儋耳縣けん故こ城しろ）。其地在ざい今こん儋州市し、昌江まさえ縣けん、東方とうほう市し、樂らく東ひがし縣けん一帶いったい。唐とう武德ぶとく五ご年ねん（622年ねん）改あらため儋耳郡ぐん為ため儋州，領りょう義ぎ倫りん、昌あきら化か、感恩かんおん、富とみ羅ら（隋ずい之の毗善縣けん）四よん縣けん。貞さだ觀かん元年がんねん（627年ねん）析置普ひろし安やす縣けん。天寶てんぽう元年がんねん（742年ねん）改あらため儋州為ため昌あきら化か郡ぐん。乾いぬい元はじめ元年がんねん（758年ねん）復ふく為ため儋州。

相關そうかん條目じょうもく

• 珠たま崖がけ郡ぐん

參考さんこう書目しょもく

1. 王おう先さき謙けん，漢書かんしょ補注ほちゅう，中華ちゅうか書しょ局きょく影印えいいん虛きょ受堂本ほん
2. 譚たん其驤等とう，1974，《中國ちゅうごく歷史れきし地圖ちず集しゅう》，北京ぺきん：中国ちゅうごく地ち图出版しゅっぱん社しゃ
3. 周しゅう振ふ鶴づる，1987，《西にし漢かん政せい區く地理ちり》，北京ぺきん：人民じんみん出版しゅっぱん社しゃ
4. 周しゅう振ふ鶴づる，2006，《漢書かんしょ地理ちり志こころざし匯釋》，合ごう肥こえ，安徽あんき教育きょういく出版しゅっぱん社しゃ
5. 隋ずい書しょ，中華ちゅうか書しょ局きょく點てん校本こうほん
6. 舊きゅう唐とう書しょ，中華ちゅうか書しょ局きょく點てん校本こうほん