紀きの鴻儒こうじゅ

紀きの鴻儒こうじゅ（1894年ねん—1938年ねん5月がつ），字じ巨きょ卿きょう。安徽あんき省しょう太ふとし和かず縣けん趙ちょう樓ろう村人むらびと。他た為ため抗日こうにち戰爭せんそう期間きかん陣じん亡ほろび的中てきちゅう國軍こくぐん方かた高級こうきゅう將領しょうりょう之の一いち。

《抗戰こうせん軍人ぐんじん忠ちゅう烈れつ錄ろく》（第だい一いち輯）中ちゅう的てき紀き鴻儒こうじゅ烈士れっし遺のこ像ぞう

生平おいだいら

1937年ねん8月がつ，参加さんか淞沪战役，任にん陆军第だい51师151旅たび301团副团长。后きさき参加さんか南京なんきん保ほ卫战。1938年ねん4月がつ，任にん302团团长。猛攻もうこう三さん義ぎ岩がん，不幸ふこう身み負ふ重傷じゅうしょう殉國じゅんこく。

家いえ境さかい貧寒ひんかん，食しょく不ふ裹腹，父親ちちおや紀きの崇たかし蓉僅靠もたれ祖そ上じょう留とめ下か的てき一畝田苦心耕種來維持生計。鴻儒こうじゅ幼年ようねん活かつ潑好動どう，喜き歡玩槍やり耍棒。16歲さい時じ與あずか哥一起偷偷離開家，自じ謀はかりごと生路いくじ，母親ははおや為ため此哭瞎了雙眼そうがん。鴻儒こうじゅ兄弟きょうだい二に人にん浪なみ跡江あとえ湖こ，後來こうらい來らい到いた山東さんとう滕縣，在ざい保安ほあん隊たい混こん日子にっし。由よし於鴻儒為人じん耿直，驍勇善ぜん斗と，很快被ひ提ひさげ升ます為ため保安ほあん大隊だいたい隊長たいちょう。1935年ねん加入かにゅう預あずか備旅，屬ぞく俞濟時じ指揮しき，是ぜ年ねん擔任たんにん74軍ぐん5l師し營長。1937年ねん8月がつ13日にち，日本にっぽん侵略しんりゃく軍ぐん從したがえ杭州こうしゅう灣わん登のぼり陸りく大だい舉侵犯はん上海しゃんはい。紀き鴻儒こうじゅ所在しょざい的てき第だい51師し，為ため第だい一いち批參戰さんせん部隊ぶたい，8月がつ24日にち晚ばん抵達安やす亭ちん車しゃ站，繼ままし又また火ひ速そく抵達嘉よしみ定てい縣けん。這時紀き鴻儒こうじゅ被ひ提ひさげ升ます為ため301團だん團長だんちょう，他た命令めいれい各かく營立即そく構築こうちく防禦ぼうぎょ工事こうじ，嚴いむ陣じん以待。日にち軍ぐん利用りよう軍艦ぐんかん炮火作さく掩擴，不斷ふだん增兵ぞうへい，發起ほっき猛烈もうれつ攻擊こうげき，紀きの鴻儒こうじゅ團だん傷きず亡ほろび慘むご重おも，曾3次じ補充ほじゅう兵力へいりょく。他た「不ふ忍にん以寸土ど資し敵てき，而貽國家こっか民族みんぞく之の羞」，堅守けんしゅ陣地じんち，頑強がんきょう阻擊，最後さいご只ただ剩あま下しも一いち個こ連れん的てき兵力へいりょく，但ただし始終しじゅう沒ぼつ有ゆう後退こうたい一いち步ほ。隨ずい著ちょ日び軍ぐん陸海空りくかいくう集中しゅうちゅう火力かりょく發動はつどう強大きょうだい攻勢こうせい，整せい個こ前ぜん沿陣地ち形成けいせい一いち道火みちび線せん，漸やや漸やや淞滬作戰さくせん部隊ぶたい側がわ背せ受到嚴重げんじゅう威い脅おびえ，被ひ迫せり決定けってい全線ぜんせん退すさ卻。令れい51師し掩護えんご上海しゃんはい參戰さんせん部隊ぶたい總そう撤退てったい。紀きの鴻ひろし儒奉命いのち率りつ部ぶ向こう青あお浦うら、淞江方向ほうこう前進ぜんしん，阻擊杭州こうしゅう灣わん登とう陸りく之の敵てき，以達掩護えんご部隊ぶたい撤退てったい之の目的もくてき。在ざい青あお浦うら激烈げきれつ阻擊戰中せんちゅう，紀きの鴻儒こうじゅ不幸ふこう中ちゅう彈だん，身み負ふ重傷じゅうしょう，但ただし他た始終しじゅう堅守けんしゅ陣地じんち，直ちょく至いたり完成かんせい任務にんむ後ご奉たてまつ命いのち撤退てったい。1937年ねん11月28日にち撤退てったい到いた南京なんきん，駐ちゅう守もり宋そう墅—淳じゅん化か鎮—上莊かみそう之これ線せん，12月8日にち拂曉ふつぎょう，日にち軍ぐん步兵ほへい在ざい飛ひ機き、大だい炮的掩護えんご下か，向むかい淳あつし化か鎮發起ほっき猛烈もうれつ攻擊こうげき，炮火連れん天てん，血肉けつにく橫よこ飛ひ，淳じゅん化か鎮於9日にち被ひ日にち軍ぐん攻おさむ破やぶ，51師し退すさ守もり水すい西門にしもん。12月12日にち上じょう午うま7時じ，日にち軍ぐん向こう水みず西門にしもん陣地じんち猛烈もうれつ進攻しんこう，遭到紀き鴻儒こうじゅ所部ところぶ的てき阻擊而被迫せり退すさ卻。日にち軍ぐん攻おさむ陷おちい雨あめ花台かだい後ご，不斷ふだん向こう水みず西門にしもん增兵ぞうへい，用もちい重じゅう炮猛轟とどろき水すい西門にしもん陣地じんち，戰せん鬥異常いじょう激烈げきれつ，紀きの鴻儒こうじゅ部ぶ官かん兵へい抱だき著ちょ與あずか陣地じんち共存きょうぞん亡ほろび的てき決心けっしん，打だ退すさ了りょう日にち軍ぐん10多た次つぎ進攻しんこう。戰せん至いたり午後ごご5時じ許もと，水みず西門にしもん成なり為ため一いち片へん廢墟はいきょ，到いた處しょ煙けむり焰張天てん，死屍しし縱橫じゅうおう，狀じょう甚慘烈さんれつ，紀きの鴻ひろし儒奉命いのち連夜れんや突圍渡江とのえ。紀き鴻儒こうじゅ渡江とのえ以後いご由よし於傷處しょ化膿かのう感染かんせん，返かえし回かい家鄉かきょう休養きゅうよう。華北かほく淪陷、滬寧失しつ守もり、祖國そこく半はん壁かべ河山かわやま淪於日び寇的鐵蹄てってい之の下した，使つかい他た捶胸頓ひたぶる足あし，指ゆび天てん發はつ誓ちかい「寧やすし作戰さくせん死し鬼おに，不ふ做亡國こく奴やつ，」傷きず未み痊癒，便びん在家ありいえ鄉きょう召集しょうしゅう數すう百ひゃく人にん，重じゅう返かえし武漢ぶかん休きゅう整せい的てき部隊ぶたい。1938年ねん5月がつ參加さんか蘭らん封ふう會戰かいせん，5月25日にち對たい日にち軍ぐん發動はつどう全面ぜんめん進攻しんこう，日にち軍用ぐんよう飛ひ機き、戰車せんしゃ、毒氣どくけ猛烈もうれつ反はん撲なぐ，雙方そうほう傷きず亡ほろび慘むご重おも，最終さいしゅう日び軍ぐん6千餘人向蘭封三義寨逃竄。5月27日にち紀き鴻儒こうじゅ率りつ部ぶ追つい殲，他た親臨しんりん陣地じんち，身み先さき士卒しそつ，發はつ誓ちかい「滅めつ倭やまと寇於蘭らん封ふうじ，雪國ゆきぐに恥はじ於中原なかはら」，在ざい戰せん鬥最激烈げきれつ之これ時じ，他た脫去だっきょ上衣うわぎ，光ひかり著ちょ臂ひじ膀，手て握にぎ雙そう槍やり，親おや自じ督戰とくせん，不幸ふこう身み受重傷きず，壯烈そうれつ殉國じゅんこく。他た的てき遺體いたい由よし軍隊ぐんたい派は人じん星夜せいや搶運至いたり蘭らん封ふうじ，國民こくみん政府せいふ召開追悼ついとう大會たいかい，在ざい蘭らん封ふう城東北じょうとうきた約やく4里さと處しょ修おさむ墓はか立りつ碑ひ，以彰忠ちゅう烈れつ。