1957年 ねん 10月4日 にち 、ソビエト連邦 れんぽう が人類 じんるい 史上 しじょう 初 はつ の人工 じんこう 衛星 えいせい スプートニク1号 ごう を成功 せいこう させたことにより、アメリカ国民 こくみん は「自国 じこく の宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 技術 ぎじゅつ が、いかに貧弱 ひんじゃく であるか」という事実 じじつ を思 おも い知 し らされた(スプートニク・ショック )。議会 ぎかい はアメリカの安全 あんぜん 保障 ほしょう および技術 ぎじゅつ の先駆 せんく 性 せい が脅威 きょうい に晒 さら されていることを警告 けいこく し、連邦 れんぽう 政府 せいふ は直 ただ ちに何 なん らかの行動 こうどう をとるよう促 うなが した。
これを受 う け、アイゼンハワー大統領 だいとうりょう およびその側近 そっきん は対応 たいおう 策 さく を慎重 しんちょう に検討 けんとう し、数ヶ月 すうかげつ にわたって討議 とうぎ を重 かさ ねた結果 けっか 、「非 ひ 軍事 ぐんじ 目的 もくてき の宇宙 うちゅう 活動 かつどう を実施 じっし するためには、陸海空 りくかいくう 軍 ぐん などが独自 どくじ に宇宙 うちゅう 開発 かいはつ を進 すす める状態 じょうたい を改 あらた め、指揮 しき 系統 けいとう を一元化 いちげんか するべきだ」との結論 けつろん に達 たっ し、国防 こくぼう 高等 こうとう 研究 けんきゅう 計画 けいかく 局 きょく (Advanced Research Projects Agency、ARPA)も同時 どうじ に、創設 そうせつ されることとなった。
NACAのマーク
1957年 ねん 末 すえ から1958年 ねん 初頭 しょとう にかけ、NACA (国家 こっか 航空 こうくう 宇宙 うちゅう 諮問 しもん 委員 いいん 会 かい )はそれまで同 どう 委員 いいん 会 かい が果 は たしてきたような役割 やくわり を非 ひ 軍事 ぐんじ の新設 しんせつ の機関 きかん に委譲 いじょう する方法 ほうほう についての検討 けんとう を始 はじ め、またその概念 がいねん を精査 せいさ するためにいくつかの委員 いいん 会 かい を立 た ち上 あ げた。1958年 ねん 1月 がつ 12日 にち 、NACAはガイフォード・スティーヴァー(Guyford Stever)を議長 ぎちょう とする「宇宙 うちゅう 技術 ぎじゅつ 特別 とくべつ 委員 いいん 会 かい 」を設立 せつりつ した。スティーヴァーの委員 いいん 会 かい は、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 後 のち にアメリカの市民 しみん 権 けん を獲得 かくとく したヴェルナー・フォン・ブラウン をリーダーとするアメリカ陸軍 りくぐん 弾道 だんどう ミサイル局 きょく の「宇宙 うちゅう ロケット開発 かいはつ グループ」から提案 ていあん された、巨大 きょだい ロケット開発 かいはつ 計画 けいかく を諮問 しもん する任務 にんむ も帯 お びていた。1958年 ねん 1月 がつ 14日 にち 、NACA長官 ちょうかん ヒュー・ドライデンは「宇宙 うちゅう 技術 ぎじゅつ のための国家 こっか 的 てき 調査 ちょうさ 計画 けいかく 」を発表 はっぴょう し、以下 いか のように述 の べた。
「
我 わ が国 くに の威信 いしん および軍事 ぐんじ 的 てき な必要 ひつよう 性 せい の両面 りょうめん から考 かんが えれば、今回 こんかい の挑戦 ちょうせん (スプートニク)に見舞 みま われた、宇宙 うちゅう 征服 せいふく のための調査 ちょうさ および開発 かいはつ の計画 けいかく を精力 せいりょく 的 てき に推 お し進 すす めることは、緊急 きんきゅう かつ重要 じゅうよう な課題 かだい である。(中略 ちゅうりゃく )そのため、非 ひ 軍事 ぐんじ 的 てき な国家 こっか 機関 きかん によって科学 かがく 的 てき な調査 ちょうさ が行 おこな われるべきだとの提案 ていあん がなされた。(中略 ちゅうりゃく )NACAは宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 技術 ぎじゅつ で主導 しゅどう 権 けん を取 と ることにより、その成果 せいか を急速 きゅうそく に拡大 かくだい し延長 えんちょう する能力 のうりょく がある。
」
1958年 ねん 1月 がつ 31日 にち 午後 ごご 10時 じ 48分 ふん (アメリカ東部 とうぶ 標準時 ひょうじゅんじ )、エクスプローラー1号 ごう (国際 こくさい 衛星 えいせい 識別 しきべつ 符号 ふごう "1958α あるふぁ " を与 あた えられている)が発射 はっしゃ され、アメリカ初 はつ の人工 じんこう 衛星 えいせい となった[ 3] 。3月5日 にち 、大統領 だいとうりょう 科学 かがく 技術 ぎじゅつ 諮問 しもん 委員 いいん 会 かい 委員 いいん 長 ちょう ジェームズ・キリアン(James Killian)は、アイゼンハワー大統領 だいとうりょう に「民間 みんかん 宇宙 うちゅう 計画 けいかく のための組織 そしき 」と題 だい する書簡 しょかん を送 おく り、日程 にってい の遅 おく れを最小限 さいしょうげん に抑 おさ えて調査 ちょうさ 計画 けいかく を拡張 かくちょう すべく、NACAを強化 きょうか し再編 さいへん した組織 そしき による文民 ぶんみん 統制 とうせい 型 かた の宇宙 うちゅう 計画 けいかく を創設 そうせつ することを促 うなが した。同年 どうねん 3月 がつ 末 まつ にNACAは、当時 とうじ 企画 きかく 中 ちゅう だった水素 すいそ とフッ素 ふっそ を推進 すいしん 剤 ざい とする100万 まん ポンド(453トン 、445万 まん ニュートン )の推力 すいりょく を持 も つ3段式 だんしき のロケットの開発 かいはつ 計画 けいかく を含 ふく む、「宇宙 うちゅう 開発 かいはつ に関 かん する提言 ていげん 」と題 だい する報告 ほうこく 書 しょ を発表 はっぴょう した。
同年 どうねん 4月 がつ アイゼンハワーは議会 ぎかい で演説 えんぜつ し、民間 みんかん 主導 しゅどう の宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 機関 きかん を新設 しんせつ する意向 いこう と、アメリカ航空 こうくう 宇宙 うちゅう 局 きょく 設立 せつりつ のための予算 よさん 案 あん を述 の べた。NACAのそれまでの役割 やくわり は、たとえば調査 ちょうさ 活動 かつどう ひとつを取 と ってみても、その規模 きぼ や進展 しんてん 、管理 かんり 、運営 うんえい などの点 てん において変革 へんかく がなされるべきであった。7月 がつ 16日 にち 、議会 ぎかい は予算 よさん 案 あん を承認 しょうにん し、同時 どうじ にNASA設立 せつりつ のための具体 ぐたい 的 てき な根拠 こんきょ となった「国家 こっか 航空 こうくう 宇宙 うちゅう 決議 けつぎ 」についても若干 じゃっかん の言及 げんきゅう をした。そのわずか2日 にち 後 ご 、フォン・ブラウン率 ひき いる作業 さぎょう グループは予備 よび 報告 ほうこく 書 しょ を提出 ていしゅつ し、その中 なか で現状 げんじょう のアメリカの宇宙 うちゅう 開発 かいはつ には様々 さまざま な機関 きかん が割 わ り当 あ てられ、相互 そうご の連携 れんけい が欠落 けつらく し国家 こっか 的 てき 労力 ろうりょく が重複 じゅうふく していることを痛烈 つうれつ に批判 ひはん した。スティーヴァーの宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 委員 いいん 会 かい はブラウンらのグループの批判 ひはん に同意 どうい し、10月には最終 さいしゅう 的 てき な草案 そうあん が提出 ていしゅつ された。
1975年 ねん から1992年 ねん まで使用 しよう されていたNASAのロゴタイプ。2020年代 ねんだい から再 ふたた び使用 しよう される。
1958年 ねん 7月 がつ 29日 にち 、アイゼンハワー大統領 だいとうりょう は国家 こっか 航空 こうくう 宇宙 うちゅう 決議 けつぎ に署名 しょめい し、ここにアメリカ航空 こうくう 宇宙 うちゅう 局 きょく (NASA)が正式 せいしき に発足 ほっそく した。同年 どうねん 10月1日 にち に実務 じつむ がスタートすると、NASAは直 ただ ちに46年 ねん の歴史 れきし を持 も つNACAの組織 そしき (8千 せん 人 にん の従業 じゅうぎょう 員 いん 、1億 おく ドルの年間 ねんかん 予算 よさん 、三 みっ つの主要 しゅよう な研究 けんきゅう 施設 しせつ (ラングレー航空 こうくう 研究所 けんきゅうじょ 、エイムズ航空 こうくう 研究所 けんきゅうじょ 、ルイス飛行 ひこう 推進 すいしん 研究所 けんきゅうじょ )や二 ふた つの小 ちい さな実験 じっけん 施設 しせつ など)をそのまま吸収 きゅうしゅう した。
フォン・ブラウン博士 はかせ が所属 しょぞく していた陸軍 りくぐん 弾道 だんどう ミサイル局 きょく と、海軍 かいぐん 調査 ちょうさ 研究所 けんきゅうじょ もまたNASAに併合 へいごう された。NASAがソ連 それん との宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 競争 きょうそう に参入 さんにゅう するにあたって重要 じゅうよう な貢献 こうけん をなしたのは、かつて第 だい 二 に 次 じ 大戦 たいせん 下 か のドイツ において、フォン・ブラウンに率 ひき いられたロケット計画 けいかく で開発 かいはつ された技術 ぎじゅつ であった。そこにはロバート・ゴダード 博士 はかせ の初期 しょき の研究 けんきゅう の成果 せいか も取 と り入 い れられている。空軍 くうぐん および国防 こくぼう 高等 こうとう 研究 けんきゅう 計画 けいかく 局 きょく が行 おこな っていた初期 しょき 段階 だんかい の研究 けんきゅう も、NASAに引 ひ き継 つ がれた。1958年 ねん 12月には、カリフォルニア工科 こうか 大学 だいがく が運営 うんえい するジェット推進 すいしん 研究所 けんきゅうじょ もNASAの指揮 しき 下 か に入 はい った。
1961年 ねん 5月5日 にち 、アラン・シェパード 飛行 ひこう 士 し の搭乗 とうじょう するマーキュリー宇宙船 うちゅうせん 「フリーダム7」が、レッドストーン ロケットによって打 う ち上 あ げられる瞬間 しゅんかん 。この後 のち アメリカ初 はつ となる弾道 だんどう 飛行 ひこう に成功 せいこう 。
NASAが最初 さいしょ に行 い ったのは、冷戦 れいせん 下 した におけるソ連 それん との熾烈 しれつ な宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 競争 きょうそう の中 なか で実施 じっし された有人 ゆうじん 宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 計画 けいかく であった。1958年 ねん に開始 かいし されたマーキュリー計画 けいかく はまだほとんど手探 てさぐ りの状態 じょうたい で、そもそも人間 にんげん は宇宙 うちゅう 空間 くうかん で生存 せいぞん できるのかという初歩 しょほ 的 てき なことを調 しら べることから開始 かいし された。また陸 りく ・海 うみ ・空軍 くうぐん からも代表 だいひょう 者 しゃ が送 おく り込 こ まれ、NASAを支援 しえん した。飛行 ひこう 士 し の選抜 せんばつ は、すでにいる選 えら び抜 ぬ かれた軍 ぐん のテスト・パイロット の中 なか から候補 こうほ を絞 しぼ り込 こ めばよいだけなので、比較的 ひかくてき 容易 ようい であった。
1961年 ねん 5月5日 にち 、第 だい 一 いち 次 じ 選抜 せんばつ 飛行 ひこう 士 し 「マーキュリー・セブン 」の一人 ひとり であるアラン・シェパード (Alan Shepard)飛行 ひこう 士 し がマーキュリー宇宙船 うちゅうせん 「フリーダム7 」で15分間 ふんかん の弾道 だんどう 飛行 ひこう に成功 せいこう し、アメリカ初 はつ の宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し となった。その後 ご 1962年 ねん 2月 がつ 20日 はつか にはジョン・グレン (John Glenn)飛行 ひこう 士 し が「フレンドシップ7 」で2時 じ 間 あいだ 半 はん の飛行 ひこう を行 おこな い、初 はつ の地球 ちきゅう 周回 しゅうかい 飛行 ひこう を成功 せいこう させた。
ジェミニ1号 ごう の打 う ち上 あ げ
マーキュリー計画 けいかく の終了 しゅうりょう 後 ご 、月 つき 飛行 ひこう に必要 ひつよう な種々 しゅじゅ の問題 もんだい を解決 かいけつ し実験 じっけん を行 おこな うためのジェミニ計画 けいかく が始 はじ まった。飛行 ひこう 士 し を搭乗 とうじょう させての初 はつ 飛行 ひこう は1965年 ねん 3月23日 にち のジェミニ3号 ごう で、ガス・グリソム とジョン・ヤング が地球 ちきゅう を3周 しゅう した。続 つづ く9回 かい の有人 ゆうじん 飛行 ひこう で、長期間 ちょうきかん の宇宙 うちゅう 滞在 たいざい や、他 た の衛星 えいせい とのランデブー やドッキングが可能 かのう なことが証明 しょうめい され、無 む 重力 じゅうりょく が人体 じんたい に及 およ ぼす医学 いがく 的 てき データが集 あつ められた。またこれと平行 へいこう して、NASAは太陽系 たいようけい 探査 たんさ のための様々 さまざま な宇宙 うちゅう 機 き を打 う ち上 あ げた。史上 しじょう 初 はつ の有人 ゆうじん 飛行 ひこう (ボストーク1号 ごう )と同様 どうよう 、月 つき の裏 うら 側 がわ の写真 しゃしん を初 はじ めて撮影 さつえい したのはソ連 それん の探査 たんさ 機 き だったが、地球 ちきゅう 以外 いがい の惑星 わくせい (金星 かなぼし )を初 はじ めて探査 たんさ したのはNASAのマリナー2号 ごう だった。
アポロ11号 ごう の打 う ち上 あ げ
アポロ計画 けいかく は、人間 にんげん を月面 げつめん に着陸 ちゃくりく させかつ安全 あんぜん に地球 ちきゅう に帰還 きかん させることを目的 もくてき に構想 こうそう された。しかしながらアポロ1号 ごう では、地上 ちじょう での訓練 くんれん 中 ちゅう に火災 かさい 事故 じこ が発生 はっせい し、飛行 ひこう 士 し 3名 めい が犠牲 ぎせい になった。これにより、アポロ宇宙船 うちゅうせん は人間 にんげん を搭乗 とうじょう させる前 まえ に数 すう 回 かい の無人 むじん 試験 しけん 飛行 ひこう を行 おこな うことを余儀 よぎ なくされた。8号 ごう と10号 ごう は月 つき を周回 しゅうかい し、多数 たすう の写真 しゃしん を持 も ち帰 かえ った。1969年 ねん 7月 がつ 20日 はつか 、アポロ11号 ごう が月面 げつめん に着陸 ちゃくりく し、ニール・アームストロング とバズ・オルドリン 両 りょう 飛行 ひこう 士 し が人類 じんるい として(また地球 ちきゅう 上 じょう に誕生 たんじょう した生物 せいぶつ として)初 はじ めて、地球 ちきゅう 以外 いがい の天体 てんたい の上 うえ に降 お り立 た った。13号 ごう では月 つき に向 む かう途中 とちゅう で宇宙船 うちゅうせん の酸素 さんそ タンクが爆発 ばくはつ する事故 じこ が発生 はっせい したが、3名 めい の飛行 ひこう 士 し は無事 ぶじ 地球 ちきゅう に帰還 きかん することに成功 せいこう した。アポロでは計 けい 6回 かい の月面 げつめん 着陸 ちゃくりく が行 おこな われ、貴重 きちょう な科学 かがく 的 てき データと400kg近 ちか い岩石 がんせき のサンプルを持 も ち帰 かえ った。また土質 どしつ 力学 りきがく 、流星 りゅうせい 物質 ぶっしつ 、地震 じしん 学 がく 、伝 つて 熱 ねつ 、レ れ ーザ ざ ー光線 こうせん を使用 しよう した地球 ちきゅう と月 つき の間 あいだ の正確 せいかく な距離 きょり の測定 そくてい 、磁場 じば 、太陽 たいよう 風 ふう など、多数 たすう の科学 かがく 的 てき 実験 じっけん が行 おこな われた。
スカイラブ はアメリカが地球 ちきゅう 周回 しゅうかい 軌道 きどう 上 じょう に打 う ち上 あ げた初 はつ の宇宙 うちゅう ステーション である。100トン近 ちか く(正確 せいかく には91トン)もある機体 きたい は1973年 ねん から1979年 ねん まで地球 ちきゅう を周回 しゅうかい し続 つづ け、1973年 ねん と1974年 ねん に3回 かい にわたって飛行 ひこう 士 し が搭乗 とうじょう した。スカイラブでは当初 とうしょ は太陽系 たいようけい の他 ほか の惑星 わくせい が及 およ ぼす重力 じゅうりょく の変位 へんい の調査 ちょうさ が行 おこな われる予定 よてい だったが、国民 こくみん が宇宙 うちゅう 開発 かいはつ に関心 かんしん を失 うしな い予算 よさん が削減 さくげん されたことにより任務 にんむ が縮小 しゅくしょう された。実験 じっけん の中 なか には、微少 びしょう 重力 じゅうりょく が及 およ ぼす影響 えいきょう を調 しら べることや、搭載 とうさい された望遠鏡 ぼうえんきょう で太陽 たいよう の活動 かつどう を観測 かんそく することも含 ふく まれていた。当初 とうしょ はスペースシャトル とドッキングさせ、より高 たか い安全 あんぜん な軌道 きどう に移行 いこう させることが計画 けいかく されていたが、シャトルが初 はつ 飛行 ひこう に成功 せいこう する前 まえ の1979年 ねん に大気圏 たいきけん に再 さい 突入 とつにゅう して消滅 しょうめつ した。3回 かい 目 め の搭乗 とうじょう 員 いん (SL-4)が1974年 ねん 2月 がつ に下船 げせん した後 のち 、太陽 たいよう の活動 かつどう が活発 かっぱつ になり、その結果 けっか 地球 ちきゅう の大気 たいき が暖 あたた められて大気圏 たいきけん が膨張 ぼうちょう し、機体 きたい にかかる空気 くうき 抵抗 ていこう が増大 ぞうだい したため再 さい 突入 とつにゅう の時期 じき が早 はや まったのである。スカイラブは1979年 ねん 7月 がつ 11日 にち 16:37(UTC)ごろに再 さい 突入 とつにゅう し、オーストラリア 西部 せいぶ からインド洋 いんどよう にかけて破片 はへん が散 ち らばったが、いくつかの残骸 ざんがい が回収 かいしゅう された。
国立 こくりつ 航空 こうくう 宇宙 うちゅう 博物館 はくぶつかん に展示 てんじ されているアポロとソユーズ両 りょう 宇宙船 うちゅうせん
アポロ・ソユーズテスト計画 けいかく は、1975年 ねん 7月 がつ にアメリカとソビエト連邦 れんぽう の間 あいだ で初 はじ めて行 おこな われた共同 きょうどう 飛行 ひこう 計画 けいかく である。アメリカにとってはこれがアポロ宇宙船 うちゅうせん の最後 さいご の飛行 ひこう であり、また1981年 ねん 4月 がつ にスペースシャトルが打 う ち上 あ げられるまで、有人 ゆうじん 宇宙 うちゅう 飛行 ひこう は中断 ちゅうだん された。
1981年 ねん 4月 がつ 12日 にち 、スペースシャトル 「コロンビア 」の初 はつ 飛行 ひこう
1970年代 ねんだい から80年代 ねんだい におけるNASAの最大 さいだい の眼目 がんもく は、スペースシャトル であった。シャトルは1985年 ねん までに再 さい 使用 しよう 可能 かのう な4機 き の機体 きたい が製造 せいぞう され、その1号機 ごうき であるコロンビア号 ごう は1981年 ねん 4月 がつ 12日 にち に初 はじ めて打 う ち上 あ げられた。
シャトルのニュースは、NASAにとって必 かなら ずしも明 あか るいものばかりではなかった。打 う ち上 あ げにかかるコストは当初 とうしょ に予想 よそう していたものよりもはるかに高 たか くつき、発射 はっしゃ が日常 にちじょう 化 か されるにつれ国民 こくみん は宇宙 うちゅう 開発 かいはつ に対 たい する関心 かんしん を失 うしな っていった。そんな中 なか で1986年 ねん に起 お こったチャレンジャー号 ごう 爆発 ばくはつ 事故 じこ は、宇宙 うちゅう 飛行 ひこう にともなう危険 きけん 性 せい を再 さい 認識 にんしき させることとなった。
そんな中 なか で、後 のち に国際 こくさい 宇宙 うちゅう ステーション (International Space Station、ISS)へと発展 はってん するフリーダム宇宙 うちゅう ステーション 計画 けいかく が、有人 ゆうじん 宇宙 うちゅう 飛行 ひこう の焦点 しょうてん として開始 かいし されたが、このような計画 けいかく はボイジャー計画 けいかく のような無人 むじん 惑星 わくせい 探査 たんさ に比 くら べ、費用 ひよう がかかりすぎるのではないかという議論 ぎろん がNASA内部 ないぶ にさえもあった。
その一方 いっぽう で、シャトルはハッブル宇宙 うちゅう 望遠鏡 ぼうえんきょう (Hubble Space Telescope、HST)のような画期的 かっきてき な計画 けいかく も成功 せいこう させた。HSTはNASAとヨーロッパ宇宙 うちゅう 機関 きかん (European Space Agency、ESA)の共同 きょうどう 開発 かいはつ によって行 おこな われたもので、この成功 せいこう によって他国 たこく の宇宙 うちゅう 機関 きかん との協力 きょうりょく という新 あら たな道 みち が開 ひら かれた。HSTに費 つい やした予算 よさん は20億 おく ドル以下 いか で、1990年 ねん に稼働 かどう して以来 いらい 、数 すう 多 おお くの鮮明 せんめい な天体 てんたい 写真 しゃしん を送 おく り続 つづ けている。その中 なか でも、草分 くさわ けとなった「ハッブル・ディープ・フィールド (Hubble Deep Field)」は特 とく に有名 ゆうめい である。
1995年 ねん 、シャトル・ミール計画 けいかく によってロシア との共同 きょうどう 計画 けいかく も再開 さいかい された。ミール とシャトルがドッキングすれば、これはもはや完全 かんぜん な宇宙 うちゅう ステーションであると言 い えた。このアメリカとロシアという宇宙 うちゅう 開発 かいはつ における二 に 大 だい 巨頭 きょとう の協力 きょうりょく 関係 かんけい は、ISS(国際 こくさい 宇宙 うちゅう ステーション)の建設 けんせつ 作業 さぎょう において21世紀 せいき まで継続 けいぞく されている。2003年 ねん 、コロンビア号 ごう 空中 くうちゅう 分解 ぶんかい 事故 じこ によりシャトルの飛行 ひこう が2年間 ねんかん 中断 ちゅうだん された間 あいだ 、NASAはISSの保守 ほしゅ 作業 さぎょう をロシアの宇宙船 うちゅうせん に頼 たよ ったことから見 み ても、両者 りょうしゃ の信頼 しんらい 関係 かんけい の強 つよ さは明白 めいはく である。
ISSは、主 おも な機材 きざい の運搬 うんぱん はすべてシャトルに頼 たよ っている。1986年 ねん のチャレンジャー号 ごう と2003年 ねん のコロンビア号 ごう の事故 じこ で、シャトルは2機 き の機体 きたい と14名 めい の飛行 ひこう 士 し を失 うしな った。1986年 ねん の事故 じこ では新 あら たにエンデバー号 ごう が製造 せいぞう され喪失 そうしつ した機体 きたい の埋 う め合 あ わせがなされたが、2003年 ねん の事故 じこ ではそのような補強 ほきょう はされず、新型 しんがた 宇宙船 うちゅうせん オリオン への移行 いこう が決定 けってい された。
ESAや日本 にっぽん の宇宙 うちゅう 航空 こうくう 研究 けんきゅう 開発 かいはつ 機構 きこう (JAXA)など、ステーション建設 けんせつ に投資 とうし した他 ほか の国々 くにぐに はISSの完成 かんせい に懸念 けねん を表明 ひょうめい したが、これに対 たい し宇宙 うちゅう 運用 うんよう 局長 きょくちょう のウィリアム・H・ガーステンマイヤー(William H. Gerstenmaier)は、計画 けいかく には柔軟 じゅうなん 性 せい がありシャトルは2007年 ねん には6ヶ月 かげつ で3回 かい の飛行 ひこう を成功 せいこう させていること、NASAは危機 きき 的 てき な日程 にってい にも対応 たいおう できる能力 のうりょく があることなどを説明 せつめい した。
90年代 ねんだい を通 とお して、NASAは議会 ぎかい の財政 ざいせい 削減 さくげん にともなう予算 よさん の縮小 しゅくしょう に直面 ちょくめん してきた。第 だい 9代 だい 長官 ちょうかん で、「より早 はや く、より良 よ く、より安 やす く」の標語 ひょうご の生 う みの親 おや であるダニエル・ゴールディン(Daniel Goldin)は、進行 しんこう 中 ちゅう の多彩 たさい な惑星 わくせい 探査 たんさ 計画 けいかく (ディスカバリー計画 けいかく )は、経費 けいひ を削減 さくげん することで継続 けいぞく が可能 かのう であると提案 ていあん した。1999年 ねん にマーズ・クライメイト・オービター (Mars Climate Orbiter)とマーズ・ポーラー・ランダー (Mars Polar Lander)の2機 き が失敗 しっぱい したのはこの経費 けいひ 削減 さくげん が原因 げんいん であると批判 ひはん を浴 あ びたが、一方 いっぽう でスペースシャトルは2006年 ねん 12月までに116回 かい の飛行 ひこう に成功 せいこう していた。
NASAは21世紀 せいき 初頭 しょとう までに150の有人 ゆうじん 宇宙 うちゅう 飛行 ひこう を含 ふく む多数 たすう の宇宙 うちゅう 計画 けいかく を成功 せいこう させてきた。中 なか でも著名 ちょめい なのは、11号 ごう による史上 しじょう 初 はつ の月面 げつめん 着陸 ちゃくりく を含 ふく む、一連 いちれん のアポロ計画 けいかく である。スペースシャトル はチャレンジャー号 ごう とコロンビア号 ごう の事故 じこ により、14名 めい の搭乗 とうじょう 員 いん 全員 ぜんいん の命 いのち が失 うしな われるという大 おお きな障害 しょうがい に見舞 みま われた。シャトルはロシア の宇宙 うちゅう ステーションミール とのドッキングを果 は たし、現在 げんざい はロシア・日本 にっぽん ・カナダ ・欧州 おうしゅう 宇宙 うちゅう 機関 きかん など世界 せかい の多数 たすう の国々 くにぐに が共同 きょうどう 参加 さんか している国際 こくさい 宇宙 うちゅう ステーションへのドッキングが可能 かのう である。
無人 むじん 飛行 ひこう 計画 けいかく もまた多数 たすう 行 おこな われており、太陽系 たいようけい の7つの惑星 わくせい (水星 すいせい ・金星 かなぼし ・火星 かせい ・木星 もくせい ・土星 どせい ・天王星 てんのうせい ・海王星 かいおうせい )はいずれも少 すく なくとも一 いち 度 ど は探査 たんさ 機 き が訪 おとず れ、1997年 ねん に打 う ち上 あ げられたカッシーニ (Cassini)探査 たんさ 機 き は2004年 ねん の半 なか ばに土星 どせい の周回 しゅうかい 軌道 きどう に乗 の り、土星 どせい 表面 ひょうめん やその衛星 えいせい を探査 たんさ している。カッシーニはNASAのジェット推進 すいしん 研究所 けんきゅうじょ と欧州 おうしゅう 宇宙 うちゅう 機関 きかん による、20年 ねん 以上 いじょう におよぶ国際 こくさい 協力 きょうりょく のたまものであった。またパイオニア10 ・11号 ごう およびボイジャー1 ・2号 ごう の4機 き は太陽系 たいようけい を離 はな れた。NASAは現在 げんざい の所 ところ 、小惑星 しょうわくせい 帯 たい を越 こ えて太陽系 たいようけい の外側 そとがわ へ探査 たんさ 機 き を送 おく り込 こ んだ唯一 ゆいいつ の宇宙 うちゅう 機関 きかん である。いくつかの小惑星 しょうわくせい や彗星 すいせい にも探査 たんさ 機 き が接近 せっきん し、NEARシューメーカー は史上 しじょう 初 はつ の小惑星 しょうわくせい への着陸 ちゃくりく を行 おこな った。
マーズ・リコネッサンス・オービター
火星 かせい に対 たい しては、水 みず や生命 せいめい の存在 そんざい や地質 ちしつ や気候 きこう についてを観察 かんさつ をする目的 もくてき で多数 たすう の探査 たんさ 計画 けいかく が行 おこな われてきた。火星 かせい 探査 たんさ 機 き はすべてカリフォルニア州 しゅう パサデナ のジェット推進 すいしん 研究所 けんきゅうじょ で作成 さくせい されている。
マリナー計画 けいかく やバイキング計画 けいかく に続 つづ き、1996年 ねん に打 う ち上 あ げられた「マーズ・パスファインダー (Mars Pathfinder)」は翌年 よくねん に火星 かせい に20年 ねん ぶりに着陸 ちゃくりく し、同 どう 時期 じき に打 う ち上 あ げられた「マーズ・グローバル・サーベイヤー (Mars Global Surveyor)」は上空 じょうくう から火星 かせい を観測 かんそく した。
2001年 ねん に打 う ち上 あ げられた「2001マーズ・オデッセイ (Mars Odyssey)」は2011年 ねん 初頭 しょとう 時点 じてん でも火星 かせい 上空 じょうくう から観測 かんそく を続 つづ けていて、2003年 ねん に打 う ち上 あ げられた「マーズ・エクスプロレーション・ローバー (Mars Exploration Rover、MER)」 のローバー「スピリット (Spirit)」と「オポチュニティ (Opportunity)」は、2004年 ねん の初頭 しょとう 以来 いらい グセフ(Gusev)クレーター やメリディアニ平原 へいげん (Meridiani Planum)で当初 とうしょ 予定 よてい していたより17倍 ばい もの長期間 ちょうきかん に渡 わた って運用 うんよう され続 つづ けている。2005年 ねん には「マーズ・リコネッサンス・オービター (Mars Reconnaissance Orbiter)」が打 う ち上 あ げられ、2011年 ねん 初頭 しょとう 時点 じてん でも火星 かせい 上空 じょうくう から観測 かんそく が続 つづ けられている。2007年 ねん には「フェニックス (Phoenix Mars Lander)」が打 う ち上 あ げられ、2008年 ねん 5月25日 にち に火星 かせい の北極 ほっきょく 付近 ふきん に着陸 ちゃくりく し、同年 どうねん 6月 がつ のロボットアームによる土壌 どじょう 掘削 くっさく 調査 ちょうさ により土壌 どじょう 中 ちゅう から氷 こおり らしきものを発見 はっけん した。
2008年 ねん 5月25日 にち 、「豪 ごう 腕 うで 」「改革 かいかく 屋 や 」の異名 いみょう を持 も つ科学 かがく ミッション部門 ぶもん の副 ふく 長官 ちょうかん アラン・ステム(Alan Stem)が辞任 じにん した。伝聞 でんぶん によると在任 ざいにん 中 ちゅう の4月 がつ 11日 にち 、アランは「2001マーズ・オデッセイ(Mars Odyssey)」 および「マーズ・エクスプロレーション・ローバー(Mars Exploration Rover、MER)」 の予算 よさん のカットを指示 しじ したが、グリフィン長官 ちょうかん に覆 くつがえ されたとのことである。この削減 さくげん 案 あん は、マーズ・サイエンス・ラボラトリー にかかる経費 けいひ の超過 ちょうか を相殺 そうさい するためのものであった。アランは「自分 じぶん が辞任 じにん する理由 りゆう はMERに関 かか わるものではない」とし、「MERの予算 よさん をカットしようとした人間 にんげん は自分 じぶん ではない」とも述 の べた。彼 かれ は1年 ねん ほどの勤務 きんむ の間 あいだ に、「NASAの重要 じゅうよう な科学 かがく 実験 じっけん 計画 けいかく を再建 さいけん し、大 おお きな変革 へんかく をもたらした」と評価 ひょうか されたが、辞 や めた理由 りゆう は「健全 けんぜん な計画 けいかく や、政治 せいじ 的 てき に微妙 びみょう な問題 もんだい を含 ふく むような基礎 きそ 研究 けんきゅう が中止 ちゅうし されることを避 さ けるためだった」と語 かた っている。グリフィン長官 ちょうかん は基礎 きそ 研究 けんきゅう のような地味 じみ な部分 ぶぶん の予算 よさん を削 けず りたがる傾向 けいこう を持 も っており、それを拒否 きょひ したことがアランを辞任 じにん に導 みちび いたのではないかと言 い われている。
20世紀 せいき の中盤 ちゅうばん からNASAは地球 ちきゅう 観測 かんそく のための計画 けいかく を増加 ぞうか させ、環境 かんきょう 調査 ちょうさ を行 おこな ってきた。その成果 せいか の一 ひと つが1980年代 ねんだい に打 う ち上 あ げられた「地球 ちきゅう 観測 かんそく システム(Earth Observing System、EOS)」で、オゾン層 そう の破壊 はかい のような地球 ちきゅう 的 てき 規模 きぼ の環境 かんきょう 問題 もんだい を監視 かんし することが可能 かのう となった。
また初 はつ の世界 せかい 的 てき 規模 きぼ の測量 そくりょう は、1978年 ねん にゴダード宇宙 うちゅう 研究所 けんきゅうじょ の科学 かがく 者 しゃ たちにより、ニンバス (Nimbus)7号 ごう を使用 しよう して行 おこな われた。
塩 しお 湖 みずうみ の蒸発 じょうはつ およびエネルギー管理 かんり
編集 へんしゅう
国家 こっか 的 てき 規模 きぼ の自然 しぜん 復旧 ふっきゅう 計画 けいかく の中 なか の一 ひと つとして、NASAは南 みなみ サンフランシスコ湾 わん の61平方 へいほう キロメートルにおよぶ政府 せいふ による塩 しお 湖 みずうみ の干拓 かんたく 事業 じぎょう が、周辺 しゅうへん の環境 かんきょう にどのような影響 えいきょう を及 およ ぼしているのかを衛星 えいせい を使用 しよう して観察 かんさつ している。
またNASAは、環境 かんきょう 破壊 はかい の予防 よぼう とエネルギーの削減 さくげん および水 みず 資源 しげん の確保 かくほ に直結 ちょっけつ する計画 けいかく に、全 ぜん 機関 きかん をあげて取 と り組 く んでいる。これらの事実 じじつ により、アメリカ政府 せいふ の環境 かんきょう 問題 もんだい に関 かか わる専門 せんもん 機関 きかん はNASAであることは明 あき らかである。
地球 ちきゅう 科学 かがく 事業 じぎょう (Earth Science Enterprise)の主 しゅ 目的 もくてき は、自然 しぜん に対 たい する理解 りかい を深 ふか め人間 にんげん が地球 ちきゅう 環境 かんきょう に与 あた えた変化 へんか を知 し ることである。そのためNASAは、その目的 もくてき を達成 たっせい するために関係 かんけい 諸 しょ 機関 きかん と長年 ながねん にわたり協力 きょうりょく してきた。2000年代 ねんだい 末 まつ までに同 どう 事業 じぎょう が行 おこな ってきた計画 けいかく は、以下 いか のとおりである。
炭素 たんそ 管理 かんり のための炭素 たんそ 分離 ぶんり 評価 ひょうか (Carbon sequestration for Carbon Management)
国防 こくぼう のための大気 たいき および水質 すいしつ に関 かん する早期 そうき 警戒 けいかい システム(Early warning systems for air and water quality for Homeland Security)
エネルギー 予想 よそう のためのより高度 こうど な天気 てんき 予報 よほう (Enhanced weather predication for Energy Forecasting)
沿岸 えんがん 管理 かんり のための環境 かんきょう 指標 しひょう (Environmental indicators for Coastal Management)
地域 ちいき 社会 しゃかい 発展 はってん 管理 かんり のための環境 かんきょう 指標 しひょう (Environmental indicators for Community Growth Management)
絶滅 ぜつめつ 危機 きき に瀕 ひん する生物 せいぶつ 種 しゅ のための環境 かんきょう モデル(Environmental models for Biological Invasive Species)
大気 たいき 汚染 おせん 管理 かんり のための国家 こっか 的 てき および地球 ちきゅう 的 てき 規模 きぼ の大気 たいき の計測 けいそく および予測 よそく (Regional to national to international atmospheric measurements and predictions for Air Quality Management)
水 みず 資源 しげん 管理 かんり および保護 ほご のための水 みず 循環 じゅんかん の研究 けんきゅう (Water cycle science for Water Management and Conservation)
NASAは国立 こくりつ 再生 さいせい 可能 かのう エネルギー研究所 けんきゅうじょ (National Renewable Energy Laboratory)と協力 きょうりょく して、世界 せかい 的 てき 規模 きぼ の太陽 たいよう 資源 しげん 地図 ちず を作成 さくせい している。またDNAPL 重 じゅう 非水 ひすい 液 えき による水質 すいしつ 汚染 おせん を除去 じょきょ するための、革新 かくしん 的 てき な技術 ぎじゅつ を評価 ひょうか する取 と り組 く みも続 つづ けている。1999年 ねん 4月 がつ 6日 にち 、NASAはアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 環境 かんきょう 保護 ほご 庁 ちょう 、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく エネルギ えねるぎ ー省 しょう および空軍 くうぐん との間 あいだ で、自然 しぜん 酸化 さんか 膜 まく 除去 じょきょ および重 じゅう 非水 ひすい 液 えき の酸化 さんか 還元 かんげん 反応 はんのう を矯正 きょうせい する二 ふた つの革新 かくしん 的 てき な技術 ぎじゅつ についての合意 ごうい 書 しょ を取 と り交 か わし、ケネディ宇宙 うちゅう センター においてその実験 じっけん に協力 きょうりょく することを約束 やくそく した。国立 こくりつ 宇宙 うちゅう 局 きょく は軍 ぐん およびアメリカ国防 こくぼう 契約 けいやく 管理 かんり 局 きょく と協力 きょうりょく して「汚染 おせん 予防 よぼう のための共同 きょうどう グループ(Joint Group on Pollution Prevention)」を結成 けっせい し、汚染 おせん 物質 ぶっしつ を除去 じょきょ するための取 と り組 く みを続 つづ けている。
2003年 ねん 5月8日 にち 、環境 かんきょう 保護 ほご 庁 ちょう はアメリカ政府 せいふ の施設 しせつ として初 はじ めて、ゴダード宇宙 うちゅう 飛行 ひこう センター でごみ再 さい 処理 しょり ガスを動力 どうりょく 源 げん として使用 しよう することを許可 きょか した。
左 ひだり から月 つき 飛行 ひこう に使用 しよう されたサターンV 、スペースシャトル 、計画 けいかく が中止 ちゅうし されたアレスI 、アレスIV 、アレスV
現在 げんざい の「宇宙 うちゅう 開発 かいはつ における合衆国 がっしゅうこく の指針 ししん (Space policy of the United States)」の中 なか で、NASAは「宇宙 うちゅう の探査 たんさ および開発 かいはつ ・獲得 かくとく に、有人 ゆうじん あるいは無人 むじん 機 き を使用 しよう した継続 けいぞく 的 てき で実行 じっこう 可能 かのう な計画 けいかく を実施 じっし し、地球 ちきゅう ・太陽系 たいようけい ・宇宙 うちゅう に関 かん する根本 こんぽん 的 てき な科学 かがく 的 てき 知識 ちしき をより広 ひろ げるために民間 みんかん の宇宙 うちゅう 機 き を使用 しよう する」と述 の べている。現在 げんざい は火星 かせい 、土星 どせい といった深 ふか 宇宙 うちゅう への探査 たんさ 計画 けいかく 、および地球 ちきゅう や太陽 たいよう に関 かん する研究 けんきゅう 計画 けいかく が進行 しんこう 中 ちゅう である。また水星 すいせい や冥王星 めいおうせい へと向 む かう探査 たんさ 機 き もすでに打 う ち上 あ げられている。計画 けいかく 中 ちゅう の木星 もくせい への探査 たんさ 計画 けいかく が実現 じつげん されれば、太陽系 たいようけい の半分 はんぶん 以上 いじょう の惑星 わくせい を網羅 もうら することになる。
より発展 はってん した大型 おおがた の移動 いどう 探査 たんさ 機 き 「マーズ・サイエンス・ラボラトリー (Mars Science Laboratory)」は現在 げんざい 進行 しんこう 中 ちゅう で、当初 とうしょ は2009年 ねん 10月に発射 はっしゃ の予定 よてい だったが、技術 ぎじゅつ 的 てき な問題 もんだい により若干 じゃっかん の遅 おく れが生 しょう じ、2011年 ねん 11月に打 う ち上 あ げられた。
冥王星 めいおうせい 探査 たんさ 機 き 「ニュー・ホライズンズ (New Horizons)」は2006年 ねん に打 う ち上 あ げられ、2015年 ねん に冥王星 めいおうせい を観測 かんそく した。水星 すいせい 探査 たんさ 機 き 「メッセンジャー (MESSENGER)」は水星 すいせい への接近 せっきん を繰 く り返 かえ しながら減速 げんそく し、2011年 ねん 3月 がつ に水星 すいせい の周回 しゅうかい 軌道 きどう に乗 の った。その他 た 、小惑星 しょうわくせい 帯 たい の探査 たんさ を目的 もくてき とする「ドーン (Dawn)」や、複数 ふくすう の彗星 すいせい 探査 たんさ 機 き が飛行 ひこう 中 ちゅう である。現在 げんざい 準備 じゅんび 中 ちゅう の計画 けいかく には、火星 かせい の大気 たいき を研究 けんきゅう するための「マーズ・スカウト計画 けいかく (Mars Scout Program)」の一環 いっかん としての「メイヴン (Mars Atmosphere and Volatile EvolutioN、MAVEN)」がある。
NASA50周年 しゅうねん 記念 きねん のロゴマーク
2002年 ねん 以来 いらい 、NASAは予算 よさん 案 あん や計画 けいかく 文書 ぶんしょ の中 なか に以下 いか のような声明 せいめい を記 しる している。
「我々 われわれ が住 す むこの惑星 わくせい を理解 りかい し、保護 ほご すること。宇宙 うちゅう を探査 たんさ し、生命 せいめい の起源 きげん を探 さぐ ること。次 つぎ の世代 せだい の探求 たんきゅう 心 しん を鼓舞 こぶ すること……それができるのはNASAだけである。 」
2006年 ねん 2月 がつ の初 はじ め、この声明 せいめい は一部 いちぶ が変更 へんこう され、「我々 われわれ が住 す むこの惑星 わくせい を理解 りかい し、保護 ほご すること」の部分 ぶぶん が削除 さくじょ された。ある者 もの はこの変更 へんこう はNASAの文治 ぶんじ 主義 しゅぎ を保護 ほご するためのものだと考 かんが えたが、他 た の者 もの の中 なか には、これは科学 かがく 者 しゃ ジェームズ・ハンセン(James Hansen)による、アメリカ政府 せいふ の温暖 おんだん 化 か 対策 たいさく への姿勢 しせい に対 たい する批判 ひはん ではないかと疑 うたが う者 もの もいた。NASAは公式 こうしき にはそのような事 こと は一切 いっさい 関係 かんけい ないと否定 ひてい し、宇宙 うちゅう 探査 たんさ のための新 あたら しい方針 ほうしん を示 しめ している。NASAのモットーは、「すべての者 もの のための利益 りえき 」である。
上院 じょういん の「国土 こくど 安全 あんぜん 保障 ほしょう ・政府 せいふ 問題 もんだい 委員 いいん 会 かい (Committee on Homeland Security and Governmental Affairs)」幹部 かんぶ は2006年 ねん 7月 がつ 31日 にち にグリフィン長官 ちょうかん を招致 しょうち し、この変更 へんこう に対 たい する懸念 けねん を表明 ひょうめい した。NASAはこの年 とし 、いくつかの地球 ちきゅう 探査 たんさ 計画 けいかく を中止 ちゅうし していた。
オリオン 開発 かいはつ 担当 たんとう 企業 きぎょう の発表 はっぴょう 。2006年 ねん 8月 がつ 31日 にち 、NASA本部 ほんぶ にて
2004年 ねん 1月 がつ 14日 にち 、探査 たんさ 機 き スピリット が火星 かせい に着陸 ちゃくりく してから10日 にち 後 ご 、G・W・ブッシュ大統領 だいとうりょう は「宇宙 うちゅう 開発 かいはつ の展望 てんぼう 」と題 だい する新 しん 宇宙 うちゅう 政策 せいさく 「コンステレーション計画 けいかく 」を発表 はっぴょう した。この計画 けいかく は、現行 げんこう のシャトルを2010年 ねん に退役 たいえき させ、2014年 ねん までにオリオン宇宙船 うちゅうせん による有人 ゆうじん 宇宙 うちゅう 飛行 ひこう を実現 じつげん させ、2020年 ねん までに月 つき を有人 ゆうじん 探査 たんさ し将来 しょうらい の有人 ゆうじん 火星 かせい 探査 たんさ に繋 つな げるというものだった。この新 しん 宇宙 うちゅう 政策 せいさく について議会 ぎかい は当初 とうしょ は懐疑 かいぎ 的 てき だったが、2004年 ねん の暮 く れには初年度 しょねんど の予算 よさん を承認 しょうにん した。
この計画 けいかく を奨励 しょうれい するために、NASAは2004年 ねん に「100年間 ねんかん の挑戦 ちょうせん (Centennial Challenges) 」と称 しょう する、非 ひ 政府 せいふ 組織 そしき による科学 かがく 賞 しょう を設立 せつりつ した。この中 なか では、たとえば船 ふね 外 がい 活動 かつどう の時 とき により効率 こうりつ よく作業 さぎょう できる宇宙 うちゅう 服 ふく の手袋 てぶくろ など、「宇宙 うちゅう 開発 かいはつ の展望 てんぼう 」計画 けいかく のために有益 ゆうえき な発明 はつめい が表彰 ひょうしょう されている。
2006年 ねん 12月4日 にち 、NASAは月面 げつめん 基地 きち 建設 けんせつ 計画 けいかく を発表 はっぴょう した。当時 とうじ の副 ふく 長官 ちょうかん スコット・ホロウィッツ は2020年 ねん に建設 けんせつ を開始 かいし し、2024年 ねん までには飛行 ひこう 士 し が交代 こうたい で滞在 たいざい して、すべての資源 しげん を現地 げんち で調達 ちょうたつ できるような機能 きのう を持 も った基地 きち を完成 かんせい させる予定 よてい であることを表明 ひょうめい した。この計画 けいかく では、世界 せかい の様々 さまざま な国 くに の協力 きょうりょく を求 もと めていた。
2007年 ねん 9月28日 にち 、NASA長官 ちょうかん (当時 とうじ )マイケル・グリフィン (Michael Griffin)は2037年 ねん までに人間 にんげん を火星 かせい に到達 とうたつ させる目標 もくひょう を発表 はっぴょう した。
しかし、この計画 けいかく は2010年 ねん にバラク・オバマ 大統領 だいとうりょう により中止 ちゅうし された。
NASA長官 ちょうかん は同 どう 機関 きかん における最高 さいこう 責任 せきにん 者 しゃ であり、また大統領 だいとうりょう の宇宙 うちゅう 科学 かがく に関 かん する最高 さいこう 顧問 こもん でもある。
NASAでは科学 かがく 調査 ちょうさ や宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し の訓練 くんれん などに使用 しよう する航空機 こうくうき を多数 たすう 運用 うんよう しており、これらの機材 きざい を運用 うんよう する人員 じんいん も多数 たすう 雇用 こよう している。機体 きたい はアメリカ軍 ぐん の払 はら い下 さ げなどを民間 みんかん 機 き として再 さい 登録 とうろく したものが多 おお いが、新規 しんき 取得 しゅとく やXプレーン などの実験 じっけん 機 き の新規 しんき 開発 かいはつ 、改造 かいぞう も行 おこな っている。施設 しせつ の多 おお くは飛行場 ひこうじょう に隣接 りんせつ しているため、貨物 かもつ や研究 けんきゅう 者 しゃ の移送 いそう も自前 じまえ で行 おこな っている。
パイロット出身 しゅっしん の宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し は引退 いんたい 後 ご 、NASAのパイロットとして雇用 こよう される者 もの もいる。
NASAは現在 げんざい 、数 すう 多 おお くのメダルや勲章 くんしょう を飛行 ひこう 士 し や功績 こうせき のあった職員 しょくいん に授与 じゅよ している。そのうちのいくつかは、現役 げんえき の軍 ぐん の制服 せいふく 組 ぐみ を表彰 ひょうしょう するものである。中 なか でも最 もっと も権威 けんい が高 たか いのは「宇宙 うちゅう 名誉 めいよ 勲章 くんしょう (Congressional Space Medal of Honor)」で、2009年 ねん までに28人 にん が叙勲 じょくん され(うち17人 にん は追贈 ついぞう )、「自身 じしん の義務 ぎむ を遂行 すいこう した宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し の中 なか で、国家 こっか と人類 じんるい の福祉 ふくし に対 たい する非凡 ひぼん で賞賛 しょうさん に値 あたい する努力 どりょく と貢献 こうけん が特 とく に傑出 けっしゅつ していた」と認 みと められている。
次 つぎ に権威 けんい が高 たか いのは「NASA殊勲賞 しゅくんしょう (NASA Distinguished Service Medal)」で、軍人 ぐんじん パイロットから文官 ぶんかん の職員 しょくいん にいたるまで、すべての政府 せいふ 関係 かんけい 者 しゃ が受賞 じゅしょう する資格 しかく を持 も っている。例年 れいねん の表彰 ひょうしょう は、フロリダ州 しゅう オーランド (Orlando)の国立 こくりつ 航空 こうくう 宇宙 うちゅう 協会 きょうかい の施設 しせつ で行 おこな われている。