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とったり

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

とったりとは、相撲すもうまりしゅひとつである。相手あいてうで両手りょうてかかえ、からだひらいて相手あいてをねじりたおわざ[1]うでひねとはからだひら方向ほうこうぎゃくとなる。

概要がいよう

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かかえられたうでひじ関節かんせつ場合ばあいによってはかた関節かんせつも)をきわめた状態じょうたいで、ややしも方向ほうこうけてかけるのがもっと効果こうかてきであるが、その場合ばあい小手こてにもおとらぬ危険きけんわざとなる。柔道じゅうどうはじめとするおおくの格闘かくとう競技きょうぎ禁止きんしまたはおおきく制限せいげんける関節かんせつわざ一種いっしゅでもあり、あしうら以外いがいいた時点じてんけになる相撲すもうのルールを加味かみしてかんがえると、よりはるかに危険きけんまりしゅということができる。千代ちよ大海たいかい晩年ばんねんはくほうせんでとったりをかけられてみぎひじ故障こしょうし、そのめっきりおとろえて引退いんたいはやめたれいもある。そのにも、いで変化へんか気味ぎみった場合ばあいに、即座そくざにとったりをねらってバランスをくずしたり、有利ゆうり体制たいせいむために使つかわれることもある。この場合ばあいは、完全かんぜんきわまりきっていない状況じょうきょうになることがほとんどである。

対応たいおうさくひとつとして、かかえられたうで相手あいてけるなどして、ぎゃくとったり仕掛しかける方法ほうほうがある。また、きわまりきっていないとったりであれば比較的ひかくてき容易よういうでうごきをしたり、前述ぜんじゅつのようなぎゃくとったりの要領ようりょう脱出だっしゅつすることも可能かのうであるが、完全かんぜんきわまっている場合ばあい怪我けがうリスクもきわめてたかくなる。

あさひこく大関おおぜき昇進しょうしんする以前いぜん、このわざ得意とくいとしたびたびせたことから、あさひこく代名詞だいめいしてきまりしゅともなっていた。また、1991ねん5月場所ばしょ3にちには、ちいさなだい横綱よこづなわれた千代ちよ富士ふじ当時とうじ小結こむすび貴闘力たかとうりきにこのわざやぶれ、その引退いんたい表明ひょうめいしたため、これが千代ちよ富士ふじにとって現役げんえき最後さいご相撲すもうとなった。

2008ねん5がつ場所ばしょの12にちに、前頭まえがしら3まいまさやまどう筆頭ひっとう瑠都めたときには、解説かいせつしゃが「ちをとったり」と洒落しゃれていた。

2017ねん7がつ場所ばしょでは、前頭まえがしら宇良うらがこのわざ日馬くさま富士ふじやぶっている。宇良うらにとっては、これがはじめての金星かなぼしであり、インタビューでは、あまりのうれしさに号泣ごうきゅうし、「明日あした頑張がんばります」とコメントした。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 大相撲おおずもうジャーナル』2017ねん7がつごう p76

関連かんれん項目こうもく

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