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エゼキエル

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エゼキエルは、旧約きゅうやく聖書せいしょ登場とうじょうする紀元前きげんぜん6世紀せいきごろバビロンしゅう時代じだいにおけるユダヤじん預言よげんしゃである。

ラファエロ・サンティの「エゼキエルの幻視げんしフィレンツェピッティ宮殿きゅうでんくら)」。
ナジアンゾスのグレゴリオス説教せっきょうしゅう』のエゼキエルの幻視げんしパリ国立こくりつ図書館としょかんくら)。

旧約きゅうやく聖書せいしょにおけるエゼキエルの生涯しょうがい[編集へんしゅう]

エゼキエルの生涯しょうがいかんしてはエゼキエルしょ以外いがい記載きさいく、そのエゼキエルしょ個人こじんてき記述きじゅつ非常ひじょうすくないために不明ふめい部分ぶぶんおおい。

わかっているのはエゼキエルは祭司さいしであり父親ちちおやをブジとしゅうみん長老ちょうろうたちから相談そうだんける存在そんざいであったことからおそらく祭司さいし家系かけいであっただろうとわれていること[1]

そして紀元前きげんぜん597ねん最初さいしょのバビロンしゅうにおいて強制きょうせい移送いそうされた一人ひとりでありバビロンのケバル河畔かはんのテルアビブの難民なんみん社会しゃかいんでいたこと。

つまエルサレム陥落かんらく前夜ぜんやくなったことぐらいである[2][3]

預言よげんしゃとしてのエゼキエル[編集へんしゅう]

預言よげんしゃとしてのエゼキエルはしゅうされて5ねん紀元前きげんぜん593ねん、ケバル河畔かはんんでいたころイスラエルいえたい預言よげんしゃ活動かつどうをするようにとのかみの召命をけるまぼろしからはじまった。

ひとよ、わたしはあなたをイスラエルのみん、すなわちわたしにそむいた反逆はんぎゃくみんにつかわす。かれらもその先祖せんぞも、わたしにそむいて今日きょうおよんでいる。かれらは厚顔こうがん強情ごうじょうものたちである。わたしはあなたをかれらにつかわす。あなたはかれらに『おもなるかみはこうわれる』といなさい。」(エゼキエルしょ2:3-4)

エゼキエルしょ前半ぜんはん24しょうまでは、偶像ぐうぞう崇拝すうはい異教徒いきょうととの姦淫かんいんなど信仰しんこうとされるおこないをユダヤのみんたいして警告けいこくし、審判しんぱんくだことげている[2]

「それゆえ、おもなるかみはこうわれる、あなたはわたしをわすれ、わたしをあなたのうしろにったゆえ、あなたは自分じぶん淫乱いんらん淫行いんこうとのつみわねばならぬ」(エゼキエルしょ23:35)

つぎに32しょうまでは周辺しゅうへん諸国しょこくのエジプトなどにたいする預言よげんおこなわれる。

「これはくも異邦いほうじんほろびのときである。つるぎがエジプトにのぞむ。エジプトでころされるものたおれるとき、エチオピヤにはくるしみがあり、その財宝ざいほううばられ、そのもとやぶられる。エチオピヤ、プテ、ルデ、アラビヤ、リビヤおよび同盟どうめいこく人々ひとびとは、かれらとともにつるぎにたおれる。」(エゼキエルしょ30:3-5)

つぎに、エルサレム陥落かんらくしゅうみんたいするなぐさめや、祖国そこくへの帰還きかん約束やくそくなどが預言よげんされる。

「しかしイスラエルの山々やまやまよ、あなたがたはえだし、わがみんイスラエルのためにむすぶ。このことるのはちかい。よ、わたしはあなたがたにのぞみ、あなたがたをかえりみる。あなたがたはたがやされ、たねをまかれる。わたしはあなたがたのうえひとをふやす。これはことごとくイスラエルのいえものとなり、まち々にはひとみ、あとなおされる。わたしはあなたがたのうえひとししとをふやす。かれらはふえて、む。わたしはあなたがたのうえに、むかしのようにひとませ、はじめのときよりも、まさるめぐみをあなたがたにほどこす。そのときあなたがたは、わたしがおもであることをさとる。」(エゼキエルしょ36:8-11)

「あなたはかれらにえ。おもなるかみは、こうわれる、よ、わたしはイスラエルの人々ひとびとを、そのおこなった国々くにぐにからし、四方しほうからかれらをあつめて、そのにみちびき、そのかれらをひとつのみんとなしてイスラエルの山々やまやまにおらせ、ひとりのおうかれ全体ぜんたいおうとなり、かれらはかさねてふたつの国民こくみんとならず、ふたたふたつのくにわかれない。かれらはまた、その偶像ぐうぞうと、そのにくむべきことどもと、もろもろのとがとをもって、けがすことはない。わたしはかれらを、そのおかしたすべての背信はいしんからすくして、これをきよめる。そしてかれらはわがみんとなり、わたしはかれらのかみとなる。」(エゼキエルしょ37:21-23)

また40しょう以降いこうには神殿しんでん再建さいけん礼拝れいはい規定きてい将来しょうらい国家こっかへのこまかな規定きていなどがかれている。

エルサレム陥落かんらくによりいちはし帰還きかんする希望きぼううしなったみんもエゼキエルの国家こっか再興さいこう預言よげん具体ぐたいてき詳細しょうさいかされ、帰還きかん希望きぼういたのではないかとわれている。

そしてエズラネヘミヤ時代じだい帰還きかんする人々ひとびとたちによるだい神殿しんでん建設けんせつ国家こっか復興ふっこうへとつながっていく[2]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 関野せきの祐二ゆうじ やくティンデル聖書せいしょ注解ちゅうかい エゼキエルしょいのちのことばしゃ、2005ねん、20ぺーじ 
  2. ^ a b c 旧約きゅうやく聖書せいしょ人名じんめい事典じてん』ジョアン・コメイちょ東洋とうよう書林しょりん、1996ねん、97-101ぺーじより引用いんよう
  3. ^ エゼキエル24:18

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関野せきの祐二ゆうじ やくティンデル聖書せいしょ注解ちゅうかい エゼキエルしょいのちのことばしゃ、2005ねんISBN 978-4264022633 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]