カイエンペッパー

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カイエンペッパー
ぞく トウガラシぞく Capsicum
たね トウガラシ C. annuum
開発かいはつ カイエンヌ
つら つら
スコヴィル 30,000–50,000 SHU
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おおきなあかのカイエン
タイのカイエンペッパー

カイエンペッパーまたはカイエンヌペッパーえい: cayenne pepper)は、香辛料こうしんりょう一種いっしゅあかじゅくしたトウガラシ乾燥かんそうさせたもの。通常つうじょう料理りょうり味付あじつけに使つかわれるほどつらさの唐辛子とうがらしである。カイエンペッパーはながさが10cmから25cmでかたち先細さきほそり、ほとんどがあかいろをしている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

くら赤色あかいろから鮮紅せんこうしょくをしており、スコヴィルが30,000-50,000とつよ辛味からみがある。スペインのトウガラシであるアヒ (aji) とおなじものわれる[だれによって?]

カイエンしゅ(カイエンペッパー)とばれるトウガラシは、特定とくてい栽培さいばい品種ひんしゅ学名がくめいじょうたね分類ぶんるい名称めいしょうではなく、あかちょうほそ粉末ふんまつじょうのスパイスにてきした辛味からみ風味ふうみ品種ひんしゅすべてを総称そうしょうしてそのようにんでいる[注釈ちゅうしゃく 1]。しばしば、粉末ふんまつされたもののみをカイエンペッパーとぶものと勘違かんちがいされることがあるが、実際じっさいには粉末ふんまつされているかかにかかわらずカイエンペッパーとばれる。

また、いち年生ねんせいあかいトウガラシ (Capsicum annuum) を粉末ふんまつにしたものが一般いっぱんにカイエンペッパーとして流通りゅうつうしているが、本物ほんもののカイエンペッパーは多年生たねんせいキダチトウガラシ (Capsicum frutescens) の一種いっしゅであり、混同こんどうすべきではない、という主張しゅちょうもある[1]

名前なまえは、フランスりょうギアナ首都しゅとカイエンヌからている。フランス料理りょうりではエビ、カニ料理りょうりかくあじなどに少量しょうりょう使つかわれる程度ていどだが、ケイジャン料理りょうり熱帯ねったい地域ちいき料理りょうりではよく使つかわれる。料理りょうりあじくせずに、辛味からみだけを場合ばあい利用りようする。また、獣肉じゅうにくくさみをすためにももちいられることがある。

用途ようと[編集へんしゅう]

アメリア・シモンズはアメリカはつ本格ほんかくてき料理りょうりほんで1796ねん出版しゅっぱんされた『アメリカ料理りょうり American Cookery』の『カメのしたごしらえの方法ほうほう How to Dress a Turtle』において、くろこしょうとカイエンペッパーを、ナツメグメースとともに、おな分量ぶんりょう使つかうように指示しじしている。また『うしあたまをカメの要領ようりょうしたごしらえする方法ほうほう To Dress a Calves Head in the Turtle Fashion』では、さじいちはいのカイエンペッパーを使つかうよう指示しじしている。[2]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ たとえば、一味いちみ唐辛子とうがらし英語えいごめいはカイエンペッパーパウダー (cayenne pepper powder) である。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ リュシアン・ギュイヨちょ 池崎いけざき一郎いちろう平山ひらやま弓月ゆづき八木やぎ尚子しょうこやく香辛料こうしんりょう世界せかい』、白水しろみずしゃ、1987ねん、pp135-137
  2. ^ 『トウガラシの歴史れきし株式会社かぶしきがいしゃげん書房しょぼう、2017ねん8がつ22にち、51ぺーじ 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]