チャイブ

チャイブ、生せい
100 gあたりの栄養えいよう価か
エネルギー	126 kJ (30 kcal)
炭水化物たんすいかぶつ	4.35 g
糖類とうるい	1.85 g
食物しょくもつ繊維せんい	2.5 g
脂肪しぼう	0.73 g
飽和ほうわ脂肪酸しぼうさん	0.146 g
一価いっか不ふ飽和ほうわ	0.095 g
多た価あたい不ふ飽和ほうわ	0.267 g
タンパク質たんぱくしつ	3.27 g
トリプトファン	0.037 g
トレオニン	0.128 g
イソロイシン	0.139 g
ロイシン	0.195 g
リシン	0.163 g
メチオニン	0.036 g
フェニルアラニン	0.105 g
チロシン	0.095 g
バリン	0.145 g
アルギニン	0.237 g
ヒスチジン	0.057 g
アラニン	0.148 g
アスパラギン酸さん	0.303 g
グルタミン酸ぐるたみんさん	0.677 g
グリシン	0.162 g
プロリン	0.216 g
セリン	0.148 g
ビタミン
ビタミンA相当そうとう量りょう βべーた-カロテンルテインと; ゼアキサンチン	(27%) 218 µg (24%)2612 µg 323 µg
チアミン (B1)	(7%) 0.078 mg
リボフラビン (B2)	(10%) 0.115 mg
ナイアシン (B3)	(4%) 0.647 mg
パントテン酸さん (B5)	(6%) 0.324 mg
ビタミンB6	(11%) 0.138 mg
葉酸ようさん (B9)	(26%) 105 µg
ビタミンB12	(0%) 0 µg
コリン	(1%) 5.2 mg
ビタミンC	(70%) 58.1 mg
ビタミンD	(0%) 0 IU
ビタミンE	(1%) 0.21 mg
ビタミンK	(203%) 212.7 µg
ミネラル
ナトリウム	(0%) 3 mg
カリウム	(6%) 296 mg
カルシウム	(9%) 92 mg
マグネシウム	(12%) 42 mg
リン	(8%) 58 mg
鉄分てつぶん	(12%) 1.6 mg
亜鉛あえん	(6%) 0.56 mg
マンガン	(18%) 0.373 mg
セレン	(1%) 0.9 µg
他たの成分せいぶん
水分すいぶん	90.65 g
	単位たんい; µg = マイクログラム (英語えいご版ばん) • mg = ミリグラム; IU = 国際こくさい単位たんい;
	%はアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおける; 成人せいじん栄養えいよう摂取せっしゅ目標もくひょう (RDI) の割合わりあい。 ; 出典しゅってん: USDA栄養えいようデータベース（英語えいご）

チャイブ
	チャイブ
保全ほぜん状じょう況きょう評価ひょうか
	LEAST CONCERN; (IUCN Red List Ver.3.1 (2001));
分類ぶんるい（APG III）
学名がくめい
	Allium schoenoprasum L. var. schoenoprasum ; (1753)
シノニム
	Allium schoenoprasum L. var. bellum Kitam.;
和名わみょう
	セイヨウアサツキ; エゾネギ
英名えいめい
	Chives

チャイブ（英えい: Chives、学名がくめい: Allium schoenoprasum var. schoenoprasum）は、ヒガンバナ科かネギ属ぞくの葉は菜さいまたは根菜こんさい。フランス名なはシブレット（仏ふつ: Ciboulette）^[4]、イタリア名なはチポリーナ（伊い: Cipollina）、和名わみょうではエゾネギ（蝦夷えぞ葱ねぎ）^[5]、別名べつめいセイヨウアサツキ（西洋せいよう浅葱あさつき）ともよばれる。アサツキやネギのなかまのハーブで、デリケートな香かおりをもち、スープやサラダに使つかわれる。

なお、アサツキ（A. schoenoprasum var. foliosum）はチャイブの変種へんしゅである。

特徴とくちょう

原産地げんさんちはユーラシアといわれる^[5]。葉はは細ほそい円筒えんとう形がたで先さきがすぼまっている。ラッキョウに似にた地下茎ちかけいを持もち、鱗茎りんけいが分ぶん球たまして群生ぐんせいする。形態けいたい的てきには細ほそい青あおネギやアサツキによく似にているが^[6]、アサツキが夏なつになると休眠きゅうみんすることに対たいして、チャイブは冬ふゆに地上ちじょう部ぶは枯かれるが休眠きゅうみんはしない。全体ぜんたいに、ほのかにニンニクのような香かおりがある^[6]。2年ねん目め以降いこうの5月がつごろに、花はなが咲さく^[6]。

アサツキと混こん植うえすると交雑こうざつしやすく、容易よういに雑種ざっしゅが出来できてしまうので注意ちゅういが必要ひつよう。繁殖はんしょくはタネ、または株分かぶわけによって行おこなえる。

名称めいしょう

上記じょうきの通とおりセイヨウアサツキ、エゾネギなどの和名わみょうがある。

鱗茎りんけいが分ぶん球たまし群生ぐんせいするので、特とくに英語えいごではchivesと複数ふくすう形がたで書かかれる。

栽培さいばい

春はるに種たねをまき、初夏しょかにかけて植うえ付つけ、盛夏せいかから秋あきにかけて葉はを収穫しゅうかくする^[6]。種たねはポットまきにして育苗いくびょうする^[6]。本ほん葉はが3 - 4枚まい出でてきたら、株間かぶまを30センチメートル (cm) ほどあけて定植ていしょくする^[6]。植うえ付つけ後ごの2週間しゅうかん後ごに、軽かるく追肥ついひを行おこない、株かぶ元もとに土寄つちよせをする^[6]。葉はを収穫しゅうかくするときは、草丈くさたけが20 cm以上いじょうに伸のびたときに根元ねもとを少すこし残のこして切きり取とるようにする^[6]。収穫しゅうかく後ごもまた葉はが伸のびてくるので、一いち年ねんで2、3回かい収穫しゅうかくできる^[6]。

利用りよう

主おもに茎葉けいようを食用しょくようにし、ハーブとして利用りようする。野菜やさいとしての旬しゅんは4 - 10月がつといわれ、根元ねもとから葉は先さきまで瑞々みずみずしく、ハリのあるものが良品りょうひんとされる^[4]。西洋せいよう料理りょうりでは、主おもに刻きざんで料理りょうりの仕上しあげの風味ふうみづけ、青あお味あじに使つかわれる^[4]。アサツキに似にた姿すがたをしているが、風味ふうみはアサツキよりもデリケートである^[4]。生せいのまま刻きざんでクリームチーズやバターと練ねり込こんで風味ふうみづけに使つかったり、スモークサーモン、サラダ、スープの浮身うきみに散ちらす使つかい方かたが一般いっぱん的てきである^[4]^[5]。卵たまごとの相性あいしょうも良よく、オムレツの具ぐや飾かざりにも使つかわれる^[5]。ピンク色ぴんくいろの花はな（ネギ坊主ぼうず）もエディブルフラワーとして食たべることができ、料理りょうりに添そえて飾かざったり、刻きざんで加くわえたりして利用りようする^[4]^[6]。

栄養えいよう価かは、βべーた-カロテン、カルシウムが豊富ほうふである^[4]^[5]。カロテンを豊富ほうふに含ふくむ緑黄色りょくおうしょく野菜やさいで、油あぶらで炒いためてから使つかうと体内たいないでのカロテン吸収きゅうしゅうがよい。ネギやニンニクのような芳香ほうこう成分せいぶん（硫化りゅうかアリル）を多おおく含ふくむことから、ネギと同おなじ芳香ほうこうを持もつ。硫化りゅうかアリルにはビタミンB1と結合けつごうして、糖とう質しつをエネルギーに変かえやすくする作用さようがある。また薬味やくみとして取とると食欲しょくよく増進ぞうしん効果こうかがある^[4]^[5]。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ Maxted, N. & Rhodes, L. (2016). Allium schoenoprasum. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T172256A19391728. doi:10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T172256A19391728.en Downloaded on 05 January 2019.
^ 米倉よねくら浩司こうじ・梶田かじた忠ただし (2003-). “Allium schoenoprasum L. var. schoenoprasum”. BG Plants 和名わみょう−学名がくめいインデックス（YList）. 2022年ねん4月がつ27日にち閲覧えつらん。
^ 米倉よねくら浩司こうじ・梶田かじた忠ただし (2003-). “Allium schoenoprasum L. var. bellum Kitam.”. BG Plants 和名わみょう−学名がくめいインデックス（YList）. 2022年ねん4月がつ27日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h 主婦しゅふの友社ともしゃ編へん 2011, p. 265.
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 猪股いのまた慶子けいこ監修かんしゅう成美せいび堂どう出版しゅっぱん編集へんしゅう部ぶ編へん 2012, p. 178.
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j 金子かねこ美よし登とう 2012, p. 157.

参考さんこう文献ぶんけん

猪股いのまた慶子けいこ監修かんしゅう成美せいび堂どう出版しゅっぱん編集へんしゅう部ぶ編へん『かしこく選えらぶ・おいしく食たべる野菜やさいまるごと事典じてん』成美せいび堂どう出版しゅっぱん、2012年ねん7月がつ10日とおか、178頁ぺーじ。ISBN 978-4-415-30997-2。
金子かねこ美よし登とう『有機ゆうき・無む農薬のうやくでできる野菜やさいづくり大だい事典じてん』成美せいび堂どう出版しゅっぱん、2012年ねん4月がつ1日にち、157頁ぺーじ。ISBN 978-4-415-30998-9。
主婦しゅふの友社ともしゃ編へん『野菜やさいまるごと大図おおず鑑あきら』主婦しゅふの友社ともしゃ、2011年ねん2月がつ20日はつか、265頁ぺーじ。ISBN 978-4-07-273608-1。