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バズ・ソイヤー

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
バズ・ソイヤー
バズ・ソイヤーの画像
1982年ねん
プロフィール
リングネーム "マッドドッグ" バズ・ソイヤー
"ブルドッグ" バズ・ソイヤー
本名ほんみょう ブルース・ウェイン
ニックネーム 狂犬きょうけん
身長しんちょう 183cm
体重たいじゅう 118kg（全ぜん盛時せいじ）
誕生たんじょう日び (1959-06-14) 1959年ねん6月14日にち
死亡しぼう日び (1992-02-07) 1992年ねん2月がつ7日にち（32歳さい没ぼつ）
出身しゅっしん地ち アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
フロリダ州の旗 フロリダ州しゅう
ピネラス郡ぐんセントピーターズバーグ
スポーツ歴れき レスリング
アメリカンフットボール
陸上りくじょう競技きょうぎ
デビュー 1979年ねん
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"マッドドッグ" バズ・ソイヤー（"Mad Dog" Buzz Sawyer、本名ほんみょう：Bruce Allen Woyan、1959年ねん6月14日にち - 1992年ねん2月がつ7日にち）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのプロレスラー。フロリダ州しゅうセントピーターズバーグ出身しゅっしん。

マッドドッグ（狂犬きょうけん）の異名いみょう通どおり試合しあいスタイルはラフファイトが中心ちゅうしんで、戦たたかいながら「ヒヒヒッ」という笑わらい声ごえや奇妙きみょうな雄叫おたけびをあげたり[1]、対戦たいせん相手あいての尻しりに噛かみついたりするなど異色いしょくのレスラーでもあったが、レスリングの下地したじを持もつ試合しあい巧者こうしゃとしても実績じっせきを残のこした[2]。

来歴らいれき[編集へんしゅう]

ディキシー・ホリンズ・ハイスクールではレスリングをはじめアメリカンフットボールや陸上りくじょう競技きょうぎでも活躍かつやく。1979年ねん2月がつ、テネシー州しゅうメンフィスのCWAにおいてデビュー[3]。同年どうねん5月がつからはエディ・グラハムの主宰しゅさいする地元じもとフロリダのCWFに出場しゅつじょうして、キング・カーティス、バグジー・マグロー、ソー・ザ・ヴァイキング、ジョー・ルダック、ドン・ムラコ、キラー・カーンなどのスカッシュ・マッチ用ようのジョブ・ボーイを務つとめた[4]。

以降いこうも各地かくちのNWA傘下さんか団体だんたいを転戦てんせんしてキャリアを積つみ、アラバマのSECWでは1980年ねん2月がつ16日にち、ボビー・ジャガーズを下くだしてNWAサウスイースタンTV王座おうざを獲得かくとく[5]。同年どうねん6月がつ2日にちにはジム・クロケット・ジュニアの運営うんえいするノースカロライナのMACWにてマット・ボーンと組くみ、4チーム参加さんかのトーナメント決勝けっしょうでジミー・スヌーカ&アイアン・シークを破やぶりNWAミッドアトランティック・タッグ王座おうざを獲得かくとくした[6]。1981年ねんからは太平洋たいへいよう岸がん北西ほくせい部ぶのPNWにおいて、実弟じっていブレット・ソイヤー（英語えいご版ばん）とのタッグで活動かつどう。4月14日にちにリップ・オリバー&ザ・デストロイヤー（フィデル・シェラ）からNWAパシフィック・ノースウエスト・タッグ王座おうざを奪取だっしゅしている[7]。

トミー・リッチ (左ひだり) と対戦たいせんするソイヤー（1983年ねん）

1980年代ねんだい初頭しょとうまでは主おもにベビーフェイスのポジションにいたが、1982年ねんよりヒールに転向てんこうして、ジム・バーネット主宰しゅさいのジョージア・チャンピオンシップ・レスリングに参戦さんせん。ポール・エラリングのリージョン・オブ・ドゥームに加入かにゅうし、トミー・リッチとのNWAナショナル・ヘビー級きゅう王座おうざを巡めぐる抗こう争そうで名なを馳はせる。1983年ねん2月がつ28日にちにはオーガスタにてスタン・ハンセンとのシングルマッチも行おこなわれ、反則はんそく負まけを喫きっした[8]。同年どうねん下期しもきにエラリングと仲間割なかまわれして一時いちじ的てきにベビーフェイスに戻もどり、ブレットとの兄弟きょうだいタッグチームを再さい結成けっせい。ロード・ウォリアーズを相手あいてにNWAナショナル・タッグ王座おうざを争あらそった[9]。

1984年ねんよりヒールのポジションに定着ていちゃくし、古巣ふるすのフロリダではケビン・サリバンと結託けったくしてダスティ・ローデスやビリー・ジャックと抗こう争そう、アンドレ・ザ・ジャイアントとも対戦たいせんした[10]。中西部ちゅうせいぶのセントラル・ステーツ地区ちくにも出場しゅつじょうして、同年どうねん4月がつ19日にちにはカンザスシティにてリック・フレアーのNWA世界せかいヘビー級きゅう王座おうざに挑戦ちょうせんした[11]。同月どうげつからはキャプテン・ルー・アルバーノをマネージャーに迎むかえてWWFにも参戦さんせん。S・D・ジョーンズを破やぶってTVデビューを飾かざり、ブライアン・ブレアー、トニー・ガレア、イワン・プトスキー、スヌーカなどと対戦たいせんしたが、短期間たんきかんで離脱りだつしている[12]。なお、当時とうじWWFには大だいベテランのマッドドッグ・バションが所属しょぞくしていたために、ソイヤーはブルドッグ（Bulldog）のニックネームをつけられていた。

WWF離脱りだつ後ごの1984年ねん10月がつ、全日本ぜんにほんプロレスに初はつ来日らいにち[2]。ハーリー・レイスと組くんでのタッグマッチではジャイアント馬場ばば&ジャンボ鶴田つるたのBJ砲ほうとも対戦たいせんしたが[13]、短期間たんきかんの特別とくべつ参加さんかということもあり、また日本にっぽんでのネームバリューの高たかいレイスやリッキー・スティムボートも同おなじく特別とくべつ参加さんか選手せんしゅとして来日らいにちしていたため、活躍かつやくの機会きかいには恵めぐまれなかった[2]。同年どうねんの世界せかい最強さいきょうタッグ決定けっていリーグ戦せんにもワンマン・ギャングとのタッグで出場しゅつじょうが予定よていされていたものの、直前ちょくぜんに来日らいにち中止ちゅうしとなり、結局けっきょく全日本ぜんにほんプロレスには一いち度ど限かぎりの参戦さんせんとなった[14]。

1985年ねんからはビル・ワットのMSWAおよびUWFで活動かつどうし、ジム・ドゥガン、ブッチ・リード、テリー・テイラー、テッド・デビアス、スティーブ・ウィリアムスらと抗こう争そう[15]。MSWAからUWFへの団体だんたい名めい変更へんこうに伴ともない、1986年ねん3月がつにはミッドサウスTV王者おうじゃディック・スレーターからベルトを譲ゆずり受うけ、UWF世界せかいTV王座おうざの初代しょだいチャンピオンにもなっている[16]。UWFではジョージアでの宿敵しゅくてきだったディック・マードックやマスクド・スーパースターとも共闘きょうとうした[15]。

1986年ねんの下期しもきよりフリッツ・フォン・エリックが主宰しゅさいするテキサス州しゅうダラスのWCWA（WCCW）に進出しんしゅつ、6月16日にちにクリス・アダムスからTV王座おうざを奪取だっしゅし[17]、7月がつ4日にちにはブライアン・アディアスを破やぶりテキサス・ヘビー級きゅう王座おうざも獲得かくとく[18]。タッグでは若手わかて時代じだいの盟友めいゆうボーンと組くんでWCWA世界せかいタッグ王座おうざにも戴冠たいかんするなどトップ戦線せんせんで活躍かつやくし、ケビンとケリーのフォン・エリック兄弟きょうだいをはじめ、当時とうじ売うり出だし中ちゅうだったディンゴ・ウォリアーとも抗こう争そうを展開てんかいした[19]。

1987年ねん1月がつ、全日本ぜんにほんプロレスと新しん日本にっぽんプロレスが来日らいにちをそれぞれ発表はっぴょうしたが、最終さいしゅう的てきにはWCCWとの提携ていけいルートで新しん日本にっぽんプロレスにブレットを帯同たいどうして初はつ参戦さんせん、兄弟きょうだいタッグでアントニオ猪木いのき&坂口さかぐち征せい二にの黄金おうごんコンビや藤原ふじわら喜明よしあき&木戸きど修おさむの旧きゅうUWF勢いきおいとも対戦たいせんした[20]。以降いこうも新しん日本にっぽんプロレスの常連じょうれん外国がいこく人じん選手せんしゅとなり、サルマン・ハシミコフらソビエト連邦れんぽうのレッドブル軍団ぐんだんとはアマチュア時代じだいのレスリング・スタイルで対決たいけつ。藤波ふじなみ辰巳たつみや武藤むとう敬たかし司しとも好こう勝負しょうぶを行おこない、レイジング・ブルことマニー・フェルナンデスとのタッグでも活躍かつやくした[21]。

1989年ねんにNWA（WCW）に主戦しゅせん場じょうを戻もどし、ダラスでもマネージャーを務つとめていたゲーリー・ハート率ひきいるヒール・ユニット、J・テックス・コーポレーション（J-Tex Corporation）に加入かにゅう。メンバーのテリー・ファンク、グレート・ムタ、ドラゴン・マスターらと共ともに、フレアーやアーン・アンダーソンらフォー・ホースメンと抗こう争そうを繰くり広ひろげた[22][23]。ユニットの解散かいさん後ごはフロリダでの盟友めいゆうサリバンと組くみ、1990年ねん2月がつ25日にち開催かいさいのPPV "WrestleWar 1990" ではジョニー・エース&シェーン・ダグラスのダイナミック・デューズと対戦たいせんしている[24]。

WCW離脱りだつ後ごはインディー団体だんたいを転戦てんせんしていたが、1992年ねん2月がつ7日にち、ヘロインの過剰かじょう摂取せっしゅにより死去しきょ[1]。32歳さい没ぼつ。

2021年ねん、WWE殿堂でんどうのレガシー部門ぶもんに迎むかえられた[25]。

得意とくい技わざ[編集へんしゅう]

獲得かくとくタイトル[編集へんしゅう]

サウスイースタン・チャンピオンシップ・レスリング
  • NWAサウスイースタンTV王座おうざ：1回かい[5]
ミッドアトランティック・チャンピオンシップ・レスリング
パシフィック・ノースウエスト・レスリング
ジョージア・チャンピオンシップ・レスリング
  • NWAナショナル・ヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい[26]
  • NWAナショナル・タッグ王座おうざ：1回かい（ブレット・ソイヤー）[9]
ワールド・クラス・レスリング・アソシエーション
  • WCWA TV王座おうざ：1回かい[17]
  • WCWAテキサス・ヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい[18]
  • WCWA世界せかいタッグ王座おうざ：1回かい（w / マット・ボーン）[27]
ユニバーサル・レスリング・フェデレーション
  • UWF世界せかいTV王座おうざ：1回かい[16]
WWE

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b “"Maddog" Buzz Sawyer”. Online World of Wrestling. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  2. ^ a b c 『THE WRESTLER BEST 1000』P78（1996年ねん、日本にっぽんスポーツ出版しゅっぱん社しゃ）
  3. ^ “Buzz Sawyer: Matches 1979”. Cagematch.net. 2024年ねん5月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  4. ^ “Buzz Sawyer: Matches 1979-1980”. Cagematch.net. 2024年ねん5月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  5. ^ a b “NWA Southeastern Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  6. ^ a b “NWA Mid-Atlantic Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  7. ^ a b “NWA Pacific Northwest Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  8. ^ “GCW at Augusta”. Wrestlingdata.com. 2017年ねん3月がつ23日にち閲覧えつらん。
  9. ^ a b “NWA National Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  10. ^ “The CWF matches fought by Buzz Sawyer in 1984”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  11. ^ “CSW: Event”. Cagematch.net. 2024年ねん5月がつ27日にち閲覧えつらん。
  12. ^ “The WWE matches fought by Buzz Sawyer in 1984”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  13. ^ “The AJPW matches fought by Buzz Sawyer in 1984”. Wrestlingdata.com. 2024年ねん5月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  14. ^ 『全日本ぜんにほんプロレス 来日らいにち外国がいこく人じん選手せんしゅ PERFECTカタログ』P46（2002年ねん、日本にっぽんスポーツ出版しゅっぱん社しゃ）
  15. ^ a b “The UWF matches fought by Buzz Sawyer in 1986”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  16. ^ a b “UWF World Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  17. ^ a b “World Class Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  18. ^ a b “WCWA Texas Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  19. ^ “The WCCW matches fought by Buzz Sawyer in 1986”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  20. ^ “The NJPW matches fought by Buzz Sawyer in 1987”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  21. ^ “The NJPW matches fought by Buzz Sawyer in 1989”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  22. ^ “The WCW matches fought by Buzz Sawyer in 1989”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  23. ^ “The WCW matches fought by Buzz Sawyer in 1990”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  24. ^ “NWA WrestleWar 1990 "Wild Thing"”. Cagematch.net. 2015年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  25. ^ a b “WWE Hall of Fame 2020 & 2021 Legacy Wing Inductions”. ITN WWE (2021年ねん5月がつ7日にち). 2021年ねん8月がつ5日にち閲覧えつらん。
  26. ^ “NWA National Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  27. ^ “WCWA World Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。

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