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マンドレイク

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
マンドレイク
マンドラゴラ・オフィシナルム M. officinarumはな
分類ぶんるい
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
もん : 被子植物ひししょくぶつもん Magnoliophyta
つな : そう子葉しよう植物しょくぶつつな Magnoliopsida
: ナス Solanales
: ナス Solanaceae
ぞく : マンドラゴラぞく Mandragora
英名えいめい
European Mandrake
たね

マンドレイク(Mandrake)、別名べつめいマンドラゴラ(Mandragora)は、ナスマンドラゴラぞく植物しょくぶつくきはなく、釣鐘つりがねじょう花弁はなびらだいだい黄色おうしょく果実かじつをつける。

ふるくから薬草やくそうとしてもちいられたが、魔術まじゅつ錬金術れんきんじゅつ原料げんりょうとしても登場とうじょうする。根茎こんけいいくえだにもかれ、個体こたいによってはひとがたる。幻覚げんかく幻聴げんちょうともなときにはいた神経しんけいどくふくまれる。

この植物しょくぶつヘブライ「ドゥダイーム」は「あい植物しょくぶつ」の[1]媚薬びやく不妊症ふにんしょう治癒ちゆやくとされ、『創世そうせい』ではヤコブつまラケルにあてがわられる( § 旧約きゅうやく聖書せいしょ参照さんしょう)。

つかもうとしてもひるむようにかわし、めてもひとけば致命ちめいてきで、わりにいぬつないでらせて犠牲ぎせいにする方法ほうほうが、マ帝国まていこく時代じだいのユダヤじん著述ちょじゅつフラウィウス・ヨセフスユダヤ戦記せんき』に記載きさいされ、そこでは「バーラス」という産地さんちげんヨルダン所在しょざいする渓谷けいこく[ちゅう 1])のばれる薬草やくそうだが、マンドレイクのことと解釈かいしゃくされ、いぬによる採取さいしゅほう記述きじゅつ図像ずぞうは、ドイツをはじめ中世ちゅうせいヨーロッパにひろまった。

中世ちゅうせいでは、くと悲鳴ひめいげると脚色きゃくしょくされ、まともにいた人間にんげん発狂はっきょうしてんでしまうという伝説でんせつとなっている。根茎こんけいかい形状けいじょう劇的げきてき効能こうのうから、中世ちゅうせいヨーロッパ中心ちゅうしんに、魔術まじゅつ錬金術れんきんじゅつもとにした作品さくひんちゅうに、悲鳴ひめいげる植物しょくぶつとしてしばしば登場とうじょうする。

ドイツでは「アルラウン、アルラウネ」としょうし( § アルラウネ参照さんしょう[3]、また、絞首刑こうしゅけいもの男性だんせいがこぼした精液せいえきからまれたという伝承でんしょう[4][5]にもとづきガルゲンメンライン(「絞首こうしゅだいちいさいひと」)などとばれる。

いぬもちいた採取さいしゅほうは、中国ちゅうごくそうだい周密しゅうみつ中国語ちゅうごくごばんイスラム教徒きょうとけん慣習かんしゅうとしてつたえており、マンドラゴラとみなされるくさは「押不あし」とんでいるが、ペルシャ「ヤブルー」のおとうつしであろうとされる( § 中国ちゅうごくへの伝搬でんぱん)。

語釈ごしゃく

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英語えいごめいの "mandrake" は、ラテン語らてんご mandragora由来ゆらいするが、原語げんごではなん関係かんけいないものの、英語えいごでは "man" (ひとおとこ)や "draco/dragon/drake(りゅう)との関連かんれんづけが発生はっせいした[6]

フランス語ふらんすご名称めいしょうマン=ド=グロワール(main-de-gloire、"栄光えいこう")は、さらさいたる民間みんかん語源ごげんれいわれる( § 栄光えいこう参照さんしょう)。

ドイツでは「アルラウン、アルラウネ」(Alraun, Alraune)としょうする( § アルラウネ参照さんしょう[3]。またマンドレイク人形にんぎょうは、ドイツでは「アルラウン・メンライン」(Alraun Männlein)、ベルギーではフランドルで「マンドラゴア・マネケン」(mandragora manneken)、イタリアでは「マンドラゴラ・マスキオ」(mandragora maschio)などとばれ[7]いずれも「~こびと」「~[しょう]おとこ」を意味いみする。

ドイツは、マンドレイクのが、「アルラウンヒェン」(Alraundrachen)などいえ精霊せいれいコボルト)の派生はせいしている。さらには「マンドラゴラ」が転訛てんかしたのがドラク英語えいごばんといういえ精霊せいれい名称めいしょうで、「ドラク」は「ドラゴン」とも混同こんどうされるが、ドイツのお手伝てつだ精霊せいれい伝承でんしょうにもりゅうおとこ要素ようそじっている[8]。「アルラウン」も「ドラク」も「りゅうにちなむコボルトめい」に『ドイツ俗信ぞくしん事典じてん』(HdA)では分類ぶんるいされている[9]:68), 71) § ドラク参照さんしょう)。

ドイツでは絞首刑こうしゅけいになった受刑じゅけいしゃ男性だんせいがこぼした体液たいえき場所ばしょえるという伝承でんしょうから、ガルゲンメンライン(Galgenmännlein 、「絞首こうしゅだいちいさいひと」)ともばれる[10][11]。アイスランドのショーヴァロウト(thjofarót盗賊とうぞく」)もおなじような由来ゆらいである[10][12]

オランダでもピスディーフイェ[ちゅう 2]pisdiefje、「小便しょうべんしょう泥棒どろぼう」)やピスドゥイヴェルイェ[ちゅう 4]pisduiveltje、「小便しょうべんしょう悪魔あくま」)という別称べっしょうがあり[13]、やはり盗賊とうぞくのう[漿]や、絞首刑こうしゅけいしゃからこぼれたくそ[尿にょう]からえるという伝承でんしょうもとづいている[14]英語えいごでもマンドレイクの別称べっしょうに「ブレイン・シーフ」(brain thief)があるという[13]

分類ぶんるいがく

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マンドラゴラぞく別名べつめい: コイナスぞく)はリンネの『植物しょくぶつたね』(1753ねん) における Mandragora officinarum記載きさいとも植物しょくぶつがくうえ有効ゆうこうとなったぞくである[15]

キュー植物しょくぶつえんけいのデータベース Plants of the World Online によれば、以下いかの4しゅみとめられている[16]

雲南うんなんしょうチベット四川しせんしょう標高ひょうこう3,000m地帯ちたい生息せいそくする、曼柁なすM.caulescens[18]は、胃薬いぐすり材料ざいりょうとされている。

薬効やっこう

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マンドレイクは地中海ちちゅうかい地域ちいきから中国ちゅうごく西部せいぶにかけてに自生じせいする。薬用やくようとしては Mandragora officinarumM. autumnalisM. caulescens の3しゅられている。ともにトロパンアルカロイドヒヨスチアミン[19]クスコヒグリンなどすうしゅアルカロイドふく[20]麻薬まやく効果こうかち、ふるくは鎮痛ちんつうやく鎮静ちんせいざい、瀉下やく下剤げざい便秘べんぴやく)として使用しようされたが、毒性どくせいつよく、幻覚げんかく幻聴げんちょう嘔吐おうと瞳孔どうこう拡大かくだいともない、場合ばあいによってはいたるため現在げんざい薬用やくようにされることはほとんどない。複雑ふくざつからはひとがたのようになるのもあり、非常ひじょうおおこまかいことから強引ごういんさいには大変たいへんちから必要ひつようで、をちぎりながらくとかなりのおとがする。

はるきのたねM. officinarum)とあききのたねM. autumnalis)があり、伝説でんせつでははるきがゆうあききがめすとみなされたらしい。

古代こだいギリシア・ローマ

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マンドレイクぶんディオスコリデス薬物やくぶつ
―ナポリ国立こくりつ図書館としょかんぞう写本しゃほん、7世紀せいき

テオプラストスぜん287ねんごろぼつ)『植物しょくぶつ英語えいごばん』には、マンドラゴラがある作法さほうをもって採取さいしゅせねばならないとつづられている。「けんでその[]のまわりをさんかい(三重みえに)、えんえがき、西にしきながらりとる」とあり、また、ほん採取さいしゅするならば、採取さいしゅしゃおどりつつ、あい神秘しんぴ性交せいこう)についてなるべくかたつづけながら作業さぎょうせねばならない[24]。プリニウスも同様どうよう作法さほうべるが、テオプラストスの転載てんさいであろう[21]

ディオスコリデス薬物やくぶつ』(1世紀せいき)によれば、マンドラゴラは、麻薬まやく鎮痛ちんつうざい中絶ちゅうぜつやく英語えいごばん利用りようできた。また媚薬びやく調合ちょうごうできるとしていた[25]

エウレシスドイツばん発見はっけん)が、マンドレイクをディオスコリデスにわたつながれたいぬもみえる
―ウィーン写本しゃほん、6世紀せいき初頭しょとう[2]

ディオスコリデスは、「あるものは」手術しゅじゅつ執刀しっとうぜん焼灼しょうしゃく止血しけつまえに、マンドラゴラ成分せいぶんをワインして抽出ちゅうしゅつしたものをひとしゃく[ちゅう 5]ほど患者かんじゃ服薬ふくやくさせるとしているが[27]、ディオスコリデスはみずから医師いしでもあり、自分じぶん処方しょほうした経験けいけんふくまれるともほぐされる[29][ちゅう 6]だいプリニウスの『博物はくぶつ』も、身体しんたい切開せっかい穿刺せんしするおりにはいたみをなまらせるためにこのしるを1キュアトゥス分量ぶんりょうほど患者かんじゃませるものだ、としている[33][28][34][33]

マンドラゴラは、臭気しゅうきつよいとされる。目薬めぐすり材料ざいりょうとしても使つかわれたとし、ヒッポプロモス、キルカエオン、アルセン、モリオンともしょうすとする[33]

麻酔ますいやくなどの製法せいほうとして、エキスを抽出ちゅうしゅつさせるが、色々いろいろ手段しゅだん使つかわれたことが記載きさいされている。ディオスコリデスは、からたたきしたりきずつけて抽出ちゅうしゅつした簡易かんいせいしるὀπός)と、をワインなどでしたしるχύλισμα, χυλός)の名称めいしょうけているが、プリニウスは「しる」(sucus)と一緒いっしょくたにんでいる。また、からいだかわを3カ月かげつをかけて浸出しんしゅつさせたり、果実かじつてん日干ひぼしにして濃縮のうしゅくしたしるつくるとしている[35]

ディオスコリデスは、マンドラゴラには男女だんじょ種類しゅるいがあるとしたが[25]、プリニウスもまたおとこのマンドラゴラがしろおんなのマンドラゴラがくろいろ、としている[33]。プリニウスはべつ植物しょくぶつとして、しろエリュンギウム(エリュンゲ)、別名べつめいケントゥムカピタ(「ひゃくとう」)についてのこうもうけているが[39]、これはマンドラゴラと同定どうていできるものとされる[41]。こちらのは、男女だんじょ生殖せいしょくそっくりであるとされ、男性だんせいがその陰茎いんけいのような入手にゅうしゅすれば、女性じょせいきつけることができるとする。レスボスとうパオン男根だんこんじょうのエリュンゲっていたため、サッポーがこれにこいをしたとプリニウスは[39][40]

ギリシアの伝説でんせつには、メーデイアイアーソーンあたえた膏薬こうやく青銅せいどうせいの蹄のおすうしからまもるための特効薬とっこうやく)が、くさりにつながれたプロメテウス体液たいえき養分ようぶんとした薬草やくそうでできていた、という伝承でんしょうがあり、マンドラゴラとの類比るいひ指摘してきされる[42][43]

あいかみ

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古代こだいギリシャでは「あいリンゴ」とばれ、アプロディーテーウェヌス)にささげられた[44]としている。また、あい女神めがみは「マンドラゴリィティース mandragoritis」の称号しょうごうでもられる[45]レンデル・ハリス英語えいごばんもマンドラゴラにまつわる数々かずかず伝承でんしょうは、ウェヌス崇拝すうはい帰結きけつするというせつ展開てんかいする

ウェヌス神話しんわにおける「黄金おうごんのリンゴ」がマンドレイクであるとするせつもある[19]

史実しじつ

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史上しじょうではカルタゴ軍勢ぐんぜい放棄ほうきして撤退てったいしたまちにマンドレイクりのワインのこしてゆき、まちはいってきたてきぐん戦勝せんしょういわいにこのワインをみ、どく効能こうのうによってねむっているてきぐん皆殺みなごろしにして勝利しょうりおさめたマハルバル軍功ぐんこうつたわっている[46]。そのにも、ツタンカーメンはか栽培さいばいする様子ようすえがかれている。

旧約きゅうやく聖書せいしょ

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旧約きゅうやく聖書せいしょ』の『創世そうせい』『みやび』では「こいなすび」ともやくされる。旧約きゅうやく聖書せいしょあらわれるヘブライ「ドゥダイーム」[47]dud̲āʾim דּוּדָאִים単数たんすうがたdud̲ā דודא)は「あい植物しょくぶつ」のでマンドレイクのこととされる[1]。これは、「女性じょせいからのあい」をすヘブライ「ドード」と関連かんれんするとかんがえられ[44]媚薬びやく[48][1]あるいは不妊症ふにんしょう治癒ちゆやくであったと考察こうさつされる[49][50]

関連かんれんするのはヘブライ聖書せいしょの、『創世そうせい』30しょうのいきさつである。ヤコブがもうけた子供こどもじゅうにんイスラエルじゅう支族しぞく英語えいごばんになるわけだが、最愛さいあいつまラケル不妊症ふにんしょうであった。ヤコブは、最初さいしょつまにラケルのあねレアをあてがわれていたので、そのあいだに長子ちょうしルベンがいた。その息子むすこルベンがこいなすびつけ、母親ははおやにゆだねた。ラケルがこいなすびを所望しょもうすると、レアは交換こうかん条件じょうけんとして、ヤコブといちどもにすることをゆるすことを要求ようきゅうした。しかしラケルはもらった薬草やくそう甲斐かいなく、レアのほうつづけにヤコブと二男じなんいちじょをもうけた[51][49] 。ラケルはあね多産たさんせつけられるようにして、しのつらさをすう年間ねんかんしのんだが、ついにかみ介入かいにゅうしてヨセフごもらせたとされる[52] [53][49]

また聖書せいしょでは『みやび』7しょう13せつ性愛せいあい修辞しゅうじとして登場とうじょうする[54][1]

ヨセフス

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マンドレイクの収穫しゅうかくにはかなりの危険きけんともなうため、いぬつないでマンドレイク(とみなされる植物しょくぶつ)をかせるという方法ほうほうマ帝国まていこく時代じだいのユダヤじん著述ちょじゅつフラウィウス・ヨセフス著書ちょしょ記載きさいされている[4]

ヨセフス『ユダヤ戦記せんき』によれば、きゅうマカイロス英語えいごばんまち現今げんこんヨルダンりょう)のきたかこたにワディ・ザルカ・[マイン]英語えいごばん[2])にバーラス(Baaras)という土地とちがあり、やはりバーラスとよばれるっこ(死霊しりょうにとりつかれたひとじょれいくという)がえる。しかし"ろうとするものおれど簡単かんたんにはいかず、からとおのいて、しずかに採取さいしゅされるままにもおうじない。女性じょせい尿にょうあるいはけいをかければ、[まっておうじるが]、そこでれたものかならんでしまう"[56]。そこでうまく採取さいしゅするためには、"まわりをってほりをめぐらせ、のほんのすこしだけ[さきっちょ]がかくれたところで、いぬをつなぐ。そこでいぬをつないだ人間にんげんはなれると、いぬいていこうとしていとも簡単かんたんくが、たちまちんでしまい、あたかもくさようとした人間にんげん身代みがわりになったかのようである。そのであれば、こわれずともれても大丈夫だいじょうぶである" [58]

ヨセフスは、このっこをミカンヘンルーダ一種いっしゅだとしているのだが[57]、このような採取さいしゅほうすんでじゅつほかにもみられるため、比較ひかくにより、ヨセフスのくさもマンドラゴラのことであろうと結論けつろんけられている[59]

キリスト教きりすときょう動物どうぶつ寓意ぐういたん

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―《ベスティアリ》、だいえい図書館としょかんぞう Sloane 278写本しゃほん[60] }

フュシオロゴス』の「ぞう」の項目こうもくによれば、めすゾウはつくろうとおもつと、この植物しょくぶつ自生じせいにつがいをれてゆく。ゾウはマンドラゴラをさがしあてると発情はつじょうし、これをゆうわたすとこれもさかりがついて、交尾こうびする。すぐさま妊娠にんしんして子供こどもができるという[61][62][63]。このぞうたちの図像ずぞうは、スローンだい278写本しゃほんなどにみつかる(⇒みぎ参照さんしょう[64]

フィリップ・ド・タン英語えいごばんアングロ=ノルマン詩作しさくした動物どうぶつ寓意ぐういたん韻文いんぶんたい動物どうぶつ』の(1130ねん以前いぜん)にも「マンドラゴール」のこうがみえるが、種類しゅるいがあること、採取さいしゅ危険きけんれずにいぬつないでかせること、などがぎんじられ、また、以外いがいのあらゆるやまい[65][66]万能ばんのうやくだとしている。

伝承でんしょう伝説でんせつ

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マンドラゴラとつながれたいぬ。『健康けんこう全書ぜんしょ』 (Tacuinum Sanitatis、1474)。
マンドレイクとほりまわり、つないだいぬ
中世ちゅうせい。ニュルンベルクゲルマン博物館はくぶつかんかっていたいちぶく模写もしゃ。リップマンの著書ちょしょ(1894)より[67]

魔法まほうやく錬金術れんきんじゅつ呪術じゅじゅつにも使つかわれる貴重きちょう材料ざいりょうであり、一説いっせつには精力せいりょくざい媚薬びやく、または不老不死ふろうふしくすり原料げんりょうともわれる。外見がいけん人参にんじん形状けいじょうをしているが、地中ちちゅうまっている先端せんたん部分ぶぶん二股ふたまたかれてあしのようになっており、人間にんげんのようにもえるという[68]。マンドレイクは完全かんぜん成熟せいじゅくするとみずか地面じめんからし、先端せんたん二又ふたまたかれたあしのようにしてあたりを徘徊はいかいはじめる。その容貌ようぼうゴブリンコボルトみにくいものとされる。

中世ちゅうせいヨーロッパ(英国えいこくふく[69])の伝承でんしょうにも、マンドレイクの収穫しゅうかくにはくと悲鳴ひめいをあげてかなりの危険きけんともなうため、いぬつないでの採取さいしゅほうかたられたが、これはそもそもなに世紀せいきまえに、ローマ時代じだいのヨセフスが記載きさいした「バーラス」をいぬ採取さいしゅする方法ほうほう上記じょうき § ヨセフス)をいでいる[70][71][4]

しかし、マンドレイクのくと悲鳴ひめいをあげるというのは、中世ちゅうせい脚色きゃくしょくであり[43]古代こだいギリシアやローマの作家さっか言及げんきゅうしなかった事項じこうである[ちゅう 7]罪人ざいにんおとこ精液せいえきからえる(処刑しょけいじょう絞首こうしゅだい自生じせいしている)というのも、また中世ちゅうせい脚色きゃくしょくである[43]罪人ざいにん体液たいえきからまれるメーデイアの膏薬こうやく(プロメテウスの体液たいえき肥料ひりょうにした薬草やくそう)にまつわる上述じょうじゅつのギリシア伝説でんせつ流用りゅうようしたともかんがえられる[42][43]

また、マンドレイクはよるになるとランタンとうのようにひかかがやくと、英語えいごの『ほん草書そうしょ英語えいごばん』(1000ねんごろにせアプレイウス英語えいごばんもと拡充かくじゅう)に記載きさいされる[72]

採取さいしゅほう

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ひとがたられたマンドレイク、16–17世紀せいき
イングランド王立おうりつ外科げか医師いしかい・ウェルカム博物館はくぶつかんぞう [73]

しかし中世ちゅうせいヨーロッパにおいては、地面じめんからさいにすさまじい悲鳴ひめいげるとされており、このこえくと精神せいしんいちじるしいショックをけ、正気しょうきうしなってしまうといわれる[68]

そのおと危険きけんいぬ身代みがわりさせたマンドラゴラ採取さいしゅ方法ほうほうべられる。ほぼヨセフスのくりかえしになるが、記述きじゅつによっては設定せっていなどが微妙びみょうちがう。澁澤しぶさわ龍彦たつひこまとめは、ドイツの伝承でんしょうちかいとおもわれるが、採集さいしゅうしゃはまず禁欲きんよくてき生活せいかつ長期間ちょうきかんおこなったのちで、自生じせいおもむく。採集さいしゅうにあたり、性的せいてき興奮こうふんさせる言葉ことば植物しょくぶつをはやして、ちかづいたのち自分じぶんになついているくろけんひもでマンドレイクにつないで、自分じぶんとおくへきそこからいぬせる。するといぬ自分じぶんのもとにろうとするので、そのいきおいでマンドレイクがける。いぬんでしまうが、いぬいちひき犠牲ぎせい無事ぶじにマンドレイクをれることができるという方法ほうほう記載きさいされる[74]

代用だいよう植物しょくぶつ

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アト・ド・フリースによれば、ヨーロッパでは旧来きゅうらい、いわゆるこい茄子なすび(ナスマンドラゴラぞく)ではなく、ユリバラユキノシタジャスミンメロン料理りょうりようバナナキイチゴ、またランのうち球根きゅうこん男根だんこん形状けいじょう臭気しゅうき)に種類しゅるい、また別種べっしゅロバみみのようなかたちをするものがマンドレイクだとされたという[44] § アルラウンもどき参照さんしょう)。

アルラウネ

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マンドレイクの異称いしょうとしてドイツアルラウンAlraun)、女性じょせいがたアルラウネAlraune)があるが[3]。また表記ひょうき異名いみょうにはアララウン、アルリュネケン、エルトメンヒェン(erdmännchen「大地だいち小人こども」)[75]、ガルゲンメンライン(galgenmännlein、「絞首こうしゅだいのこびと」[76][77]などがある。

「アレリュンレン」(allerünren)(またはアレリュンケン[78] allerünken[79]ディートマルシェンドイツばん地方ちほう方言ほうげん呼称こしょう標準ひょうじゅんゆび小形こがたalrünchen)だが、採集さいしゅうされた説話せつわによれば、ふだんはかぎのかかったひつのなかにれられた人形にんぎょうで、これにれたものが、そのパン生地ぱんきじ)をこねると、かさがなんばいにも増量ぞうりょうするとされた[80][78][81]

同様どうよう呪術じゅじゅつ人形にんぎょう総称そうしょうにグリュックスメンヒェン(glücksmännchen幸運こううんのこびと」)があり[76]ぬしぶくとみをもたらすが[77]:319、グリムちゅうによればグリュックスメンヒェンは"仰々ぎょうぎょうしくえさせられた"ろう人形にんぎょうだという[81]。また「メネローケ」[78]mönöloke)といって、悪魔あくまにかけてえさせる人形にんぎょうがあるが[82]、これもアルラウンの類型るいけい同系どうけいあつかわれる[79][81]

ドイツ語釈ごしゃく

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中高なかだかドイツでもアルルーネ(alrûne)としてられ[83]、それ以前いぜん古高ふるたかドイツ語彙ごいしゅうにも、アルルーナ(alruna, alrûna)、アルルーン(alrûn)という単語たんごてられることから[3][84][87]伝承でんしょうふるさがうかがわれる。

『ドイツ語源ごげん辞典じてん』によれば語源ごげん諸説しょせつあり、まず女性じょせい人名じんめい古高ふるたかドイツ Al(b)rin, 英語えいご Ælfrūn, ノルド Alfrún と関連付かんれんづけられており、Alb, Alp夢魔むま、エルフ」とraunenささやく」の合成ごうせいとされる[3]。より説得せっとくせいがあるが、決定的けっていてきでないとされるのが、 *ala- 「すべて」と *rūnō 「秘密ひみつ」とわせて「おおいなる秘密ひみつ」という意味いみだった、というせつである[3][ちゅう 8]

ヤーコプ・グリムは、『ドイツ神話しんわがく』では、もと巫女ふじょのように予言よげん能力のうりょくがある悪魔あくまてき精霊せいれい意味いみだったものが、宿根草しゅっこんそう魔除まよけけの意味いみてんじたのではないかと推論すいろんしている[89][ちゅう 9]

ドイツ伝承でんしょう

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このアルラウネ人形にんぎょうには、ぬし幸運こううんとみをもたらすおまもりのようなちからがあると迷信めいしんされてきた[77]:319

しかしマンドラゴラのほんしゅはドイツに自生じせいしないため、アルラウネは、真正しんせいのマンドレイクではなく、従来じゅうらいよりべつ植物しょくぶつ模造もぞうひんつくられていたと16世紀せいき文献ぶんけんにもつかる。それによれば、「にせマンドレイク」ともばれるウリ植物しょくぶつブリオニアぞく英語えいごばん)のや、とうたけのような材質ざいしつ根茎こんけい使つかっていたという(以下いか § アルラウンもどき詳述しょうじゅつ[94]

こうしたドイツの博物はくぶつ学者がくしゃらもマンドラゴラ(アルラウネ)の採取さいしゅいぬ犠牲ぎせいにする方法ほうほう転載てんさいしているが、あえて「くろいぬ」でなくてはならないとしている[94][97]。そこからドイツの著名ちょめい文学ぶんがく作品さくひんにもることとなり[99][101][104]、これらをさらにグリム兄弟きょうだいが『ドイツ伝説でんせつしゅう英語えいごばんだい84はら・[83])にまとめている[106][ちゅう 10][ちゅう 11]。グリムまとめでは、くろけん尻尾しっぽつなぐとするが[106]、これはかならずしもはら資料しりょうにないし、うえ掲の絵図えずにも合致がっちしない。

また、ドイツ文学ぶんがくには、絞首刑こうしゅけいしゃしたたらせた精液せいえきとうのもとにえるという発生はっせい条件じょうけんについて、独自どくじ脚色きゃくしょくがみられる。グリム兄弟きょうだいへん「アルラウン」のいち資料しりょう(グリンメルスハウゼン、1673ねん)によれば、ただの絞首刑こうしゅけいしゃでは駄目だめで、つかまったのが代々だいだい遺伝いでん盗賊とうぞく (Erbdieb) 家系かけい血筋ちすじであり、なおかつ母親ははおやがそいつをごもったときにぬすみをはたらいた、または窃盗せっとう衝動しょうどうもよおしたことがあり、本人ほんにんしばくびになったときはまだ童貞どうていのままで、そいつがみず体液たいえき)をしだながすと、そこに「ガルグン=マンレ Galgn-Mänlママ〕」[ちゅう 12]えるという[110]。さらには、その植物しょくぶつは「絞首刑こうしゅけいにされただい盗賊とうぞく (Erzdieb) のたましいとその精子せいし尿にょうあつまって」できるのだとしている[111][106]

異聞いぶんでは、実際じっさいには無実むじつなのに泥棒どろぼうとしてしばくびにされたものが、そのいたみと拷問ごうもんゆえにながしたみず小水しょうすい?)のもとに, オオバコ[ちゅう 13]のようなをしたはな植物しょくぶつえるのだという。これは金曜日きんようび夜明よあまえみみ綿めんめさらにろうやピッチでふさいだ準備じゅんびをし、そのくさうえ十字じゅうじさんかいれば、それだけで採取さいしゅできるという[113]

そうしてれたアルラウネをあかブドウ酒ぶどうしゅできれいにあらい、紅白こうはく模様もよう絹布けんぷつつみ、はこおさめる。アルラウネは毎週まいしゅう金曜日きんようびして風呂ふろあらい、新月しんげつにはあたらしいしろシャツをせなければならないと、グリム兄弟きょうだいはまとめるが、はら資料しりょうによって相違そうい齟齬そごがみられる[115]

アルラウネの御利益ごりやく恩恵おんけいだが、この人形にんぎょうにいろんな質問しつもんをすると、この植物しょくぶつ未来みらいのことや秘密ひみつのことをおしえてくれるので、幸福こうふく裕福ゆうふくさがむのだという説明せつめいもみえる[106]。または、人形にんぎょうせておさめた貨幣かへいばいがえしにしてくれるという伝承でんしょうもあるが、あまり欲張よくばってはならず、無理むりをさせるとちからよわってんでしまう。ドゥカート金貨きんかだとたまに成功せいこうする程度ていどだが、リスクをおさえて長持ながもちさせるならはんターラー銀貨ぎんかがほどよい限度げんどとされる[116][106]。あるいは人形にんぎょうぬしは「みなともとなり、貧乏びんぼうらなくなり、くても子宝こだからさずかる」とする[112][117]

ぬしぬと、すえ息子むすこがこれを相続そうぞくする。そのときちちかんにはパンのはしいちまい貨幣かへいれなければならない。しかしすえ息子むすこちちよりさきんだら所有しょゆうけん長男ちょうなんのものとなる。このときもすえ息子むすこかんにパンのはし貨幣かへいをいれなければならない[106]

アルラウンもどき

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箱入はこいりアルラウン
―Karl Lemann きゅうぞう個人こじん)、げんゲルマン国立こくりつ博物館はくぶつかんぞう

アルラウンもどき、すなわちドイツに自生じせいする植物しょくぶつ代用だいようして偽造ぎぞうについては、マッティオリ本草ほんぞうしょ(ドイツばん、1563ねん)にみえる[94]

材料ざいりょうは、ひとつにはあしたけとうのような材質ざいしつ植物しょくぶつ根茎こんけいRhorwurtzlen, 標準ひょうじゅんつづり:Rohr-Wurzel)がげられる[118]。もうひとつの材料ざいりょうとしては、英名えいめいで "false mandrake (にせマンドレイク)" ともぶウリブリオニアぞく (Brionienwurtz) だが、これはアルバしゅであることが特定とくていできる。なぜならばマッティオリによれば、ドイツにえるのはくろ実生みしょうののもの(あか実生みしょうのものではない)とするので[119]、このたね特定とくてい可能かのうなのである。また、プレトリウスはこのしょきつつ、ドイツめいギヒトリューベ(Gichtrübeてており、これはアルバしゅ相当そうとうする[93][ちゅう 14]

ともかくこうした植物しょくぶつ材料ざいりょうとして、ひとらしいかたちにりこんで整形せいけいし、もどしてしばらくく。また、くしさきのようなものであな無数むすうけて雑穀ざっこくつぶんでからもどして毛髪もうはつえたようにこしらえるという[120]

アルラウンに使つかわれた代用だいよう植物しょくぶつは、ほかにもアヤメぞくリンドウぞくキジムシロぞく (Blutwurz) があり、さらにはネギギョウジャニンニクきんえんしゅ(ドイツめいAllermannsharnisch学名がくめいAllium victorialis )がげられている[92][77]:316

きゅうヴィーンのカール・レーマンきゅうぞう[ちゅう 15]げん:ニュルンベルクゲルマン国立こくりつ博物館はくぶつかんくら)のアルラウン(右上みぎうえ参照さんしょう)は[121]むかし鑑定かんていでは頭部とうぶがブリオニアぞく胴体どうたいはギョウジャニンニクきんえんしゅ Allium victorialis であろうとされている[122]

一対いっついのアルラウネは、オーストリアのみかど国立こくりつ図書館としょかん国立こくりつ図書館としょかん)で保管ほかんされてきたが、自然しぜんっこのままの標本ひょうほんとされ、神聖しんせいローマ皇帝こうていルドルフ2せい(1612ねんぼつ)の所持しょじひんだった[123][124]

また、アルラウネはかならずしも植物しょくぶつであるというわけではなく、いえ精霊せいれいコボルト混同こんどうされて「ちいさな人形にんぎょう」であったり「しょう動物どうぶつ」であったりすることもある。いずれにしても入手にゅうしゅ困難こんなん世話せわ大変たいへんである[よう出典しゅってん]

いえ精霊せいれいコボルトは、ところどころの地域ちいきでアルラウン(アルラウネ)ともばれる。また、ドラク英語えいごばんともばれるが、マンドレイクやりゅう伝承でんしょうかかわりいができている(以下いか詳述しょうじゅつ[8][125]

「ドラク」は本当ほんとうは「マンドラゴラ」の短縮たんしゅく転訛てんかによってできた名称めいしょうであるが[126][127]名称めいしょうが「ドラゴン」にているため、民間みんかん伝承でんしょうりゅう(や「おとこ」)にせるようになった、と考察こうさつされる[8]。まず、「ドラク」という低地ていちドイツ名称めいしょうが、スイスにもまれて使つかわれるようになった。そしてスイスではいえ精霊せいれい伝承でんしょうに、マンドレイクや「りゅう」(タッツェルヴルムなど)の要素ようそくわわってざったとされている[8]

名前なまえこそ「アルラウン」だが、説話せつわではぶことができ、かねたまごなどをとりにわとり)であるはなしれいげられるが、それらは「りゅう」に見立みたてることができるとハインリヒ・マーツェルドイツばんは、『ドイツ俗信ぞくしん事典じてん』(HdA)はみなしている[77]:47)げたれいはいずれもスイスの説話せつわで、ひとつはなん動物どうぶつ特定とくていの「アルロインヒェン」(Alräunchen)が、クールまちはずれのホッホヴァング英語えいごばん山麓さんろくもりむというものばなしである[128]。もうひとつは、アルルーネがあか鶏冠けいかんなどの色彩しきさいとりで、ぬし裕福ゆうふくは、このとり毎日まいにち1ターラー貨幣かへいつくって(んで)いたのだとうわさされていた[129][131]

栄光えいこう

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フランスでもマンドレイク、すなわちマン=ド=グロワール(main-de-gloire、"栄光えいこう")が、ジベット英語えいごばん処刑しょけいじんむくろれるかごのようなもので、これを公開こうかいしてるす)のしたえるという伝承でんしょうがある[132]

ガリア地方ちほうでは、「かし」のあたりにもえるといわれた。澁澤しぶさわ龍彦たつひこは、ジャンヌ・ダルクが、ドンレミむらの「妖精ようせい」のまわりに自生じせいするマンドレイクをつね所持しょじしていたという伝説でんせつ紹介しょうかいしている[133]

フランスの碩学せきがくサント=パレ英語えいごばん(1781ねんぼつ)が、農夫のうふからききとった体験たいけんだんとして、ヤドリギえるかしgui de chêne)の根元ねもとにマン=ド=グロワールがいて、これをっていたが、モグラいちしゅという認識にんしきだった。これは毎日まいにちきちんとパンやにくなどのえさあたえないとわざわいとなり、話者わしゃ知人ちじんはこれをおこたってにんんだという。しかし、その見返みかえりに、あたえたえさは、ヤドリギるい翌日よくじつには倍量ばいりょう/ばい価値かちでもどってくる(金銭きんせんでも倍増ばいぞうする、と解釈かいしゃくされる)[ちゅう 16]。よってぬしざいつづけるという[135][136][137]

けん伸明のぶあきへんまぼろしじゅう大全たいぜん』によれば、「マンドラゴール」はイギリスじんもが「栄光えいこう」(hand of glory)としてることとなり、そしてこの栄光えいこうの“” が、「死刑しけいしゅう」のそれをかわかしたものであり、それに蝋燭ろうそくたせるかそれ自身じしん(これは牛乳ぎゅうにゅうでなければえないとされる)をつけることによって、あたりじゅうのものふかねむりにおとすことができるとされることになったという[75]。『まぼろしじゅう大全たいぜん』では、栄光えいこう伝承でんしょうの「ミルク」「死刑しけいしゅう一部分いちぶぶん」というてんなどを「ドイツでの(アルラウネの)伝承でんしょう符号ふごう」していると指摘してきしているが、南方みなかた熊楠くまぐすは、マンドレイクについての発光はっこうする性質せいしつ指摘してきし、「悪魔あくま蝋燭ろうそく」というアラブじん呼称こしょう、「よる蝋燭ろうそくほどえる」とある10世紀せいきころのイギリス文献ぶんけん記述きじゅつ、「夕方ゆうがたつよかがやく」というユダヤじん伝承でんしょう羅列られつしている[138]

中国ちゅうごくへの伝搬でんぱん

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ヨセフス以降いこうかれたいぬもちいてこの危険きけん薬草やくそう採取さいしゅするはなしは、そうだい周密しゅうみつ中国語ちゅうごくごばん (13世紀せいき)が、麻酔ますい植物しょくぶつるための「かい回国かいこく」(すなわち回教かいきょうくにイスラム教いすらむきょうけん)より西にし地方ちほう慣習かんしゅうとして紹介しょうかいしており、その薬草やくそうめい「押不あし ya-pu-lu」がペルシャアラビアでマンドレイクを意味いみする「ヤブルー」(yabruh; يبروح)のおとうつしであろうと南方みなかた熊楠くまぐすや、のちにベルトルト・ラウファーなどが考察こうさつした[139][140][141]南方なんぽうは、パレスチナあたりで「ヤブローチャク」とびならわすことから、これはおそらくそうだい末期まっきからかんだい初期しょきにかけての期間きかんに、アラビア半島はんとうから伝播でんぱしたマンドラゴラにかんする記述きじゅつであると指摘してきする[139][ちゅう 17]

なお、マンドレイクは現代げんだい中国語ちゅうごくごでは「なすさん」(繁体字はんたいじ: なす簡体字かんたいじ: なすさん拼音: qiéshēn)とばれる。

近似きんじ名称めいしょう植物しょくぶつ

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ふつ法典ほうてんてくる「曼荼羅華まんだらげ」やチョウセンアサガオ別名べつめい「マンダラゲ」とはまった関係かんけいがない。また、アメリカカナダで Mandrake といえばポドフィルムメギ和名わみょう:アメリカハッカクレン)のことであり、これもまたまったべつぞく別種べっしゅ薬用やくよう植物しょくぶつであり、区別くべつのため「アメリカン・マンドレイク」(American Mandrake)とばれることがある。

南方みなかた熊楠くまぐすは、『本草ほんぞう綱目こうもく』に「押不あし」のつぎ曼荼羅華まんだらげがあるてんから誤解ごかいされるむね指摘してき[ちゅう 18]し、「マンドラゴラはくすりだがマンダラゲはどく」として区別くべつしている[143]が、アト・ド・フリース『イメージ・シンボル事典じてん[44]、ジャン・シュヴァリエ『世界せかいシンボルだい事典じてん』(930ぺーじ[144]だいプリニウス博物はくぶつ』(1085ぺーじ[ちゅう 19]では、「MANDRAGORA」「MANDRAKE」「MANDRAGORE」の訳語やくごが、「マンダラゲ」である。

創作そうさく

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想像そうぞうじょうのマンドレイクやアルラウネは、ふるくから様々さまざま創作そうさくぶつ登場とうじょうしてきた。シェイクスピアの『オセロー』で睡眠薬すいみんやく修辞しゅうじとして、また『ロミオとジュリエット』では、「はかえ、いたものがその植物しょくぶつさけごえ発狂はっきょうする」ぶつとしてえがかれる。

湯浅ゆあさ信之のぶゆきジョン・ダンるマンドレイクを「こい茄子なすび」とやくしている。

また、主人公しゅじんこうが、身持みもちのかた女性じょせい不義ふぎ密通みっつうおこな目的もくてきで、マンドレイクを調合ちょうごうしたくすり使用しようするニッコロ・マキャヴェッリの『マンドラゴラ』などの演劇えんげきアヒム・フォン・アルニム『エジプトのイサベラ』やジャン・ロラン『マンドラゴール』などの小説しょうせつのみならず、音楽おんがく世界せかいでも採用さいようされている。フランス現代げんだい音楽おんがく作曲さっきょくトリスタン・ミュライユのピアノきょく『ラ・マンドラゴール』は、この植物しょくぶつ題材だいざいとしている。

RPGなどのロールプレイングゲームに登場とうじょうするアルラウネは、上半身じょうはんしん人間にんげん下半身かはんしんはな植物しょくぶつっこのからだつモンスターとして登場とうじょうすることおおい。

ドイツのハンス・ハインツ・エーヴェルスドイツばんは、絞首刑こうしゅけいになったおとこ精液せいえきからしょうじるという伝承でんしょう発展はってんさせて、枢密すうみつ顧問こもんかんヤコプ・テン・ブリンケンにより死刑しけいしゅう精液せいえきあかかみ娼婦しょうふアルマ・ラウネを使つかった人工じんこう授精じゅせいつくられた美少女びしょうじょアルラウネ・テン・ブリンケンが、周囲しゅうい破滅はめつさせてゆくというゴシックホラー小説しょうせつ『アルラウネ』(1911ねん[145])をいた[146]どうさくなかでは、その植物しょくぶつについて「マンダラゲともいう」とかれる[147]。ヒロインは誕生たんじょう絶叫ぜっきょうする[148]

J・K・ローリングの『ハリー・ポッターと秘密ひみつ部屋へや』に登場とうじょうするマンドレイクは、強力きょうりょく治療ちりょうやく効能こうのうつ、解毒げどくざい主成分しゅせいぶんとして設定せっていされる。

ギャラリー

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ ワディ・ザルカ英語えいごばん(ワディ・ザルカ・マイン)[2]
  2. ^ ピスディーフイェはかりカナ表記ひょうき。ピス+ディーフ+イェ。-jeはゆび小形こがた。Leylandは"little brain thief"と英訳えいやくしたが、"pis"は「尿にょう」。
  3. ^ かりカナ表記ひょうき。-jeはゆび小形こがた
  4. ^ [ちゅう 3]
  5. ^ 原典げんてんには1キュアトゥス cyathus分量ぶんりょうとある。およそ45 mL。
  6. ^ ディオスコリデスは三人称さんにんしょう言葉ことばづかいだが、シリアのセラピオン(en:Yahya ibn Sarafyun)もキリスト教きりすときょうしゃ医師いしであったが、一人称いちにんしょう複数ふくすう使つかって同様どうよう処方しょほういている、と指摘してきされる。おな匙加減さじかげんとするディオスコリデスにはんして、セラピオンは、不眠症ふみんしょう激痛げきつうに1 obol (1/6ドラクマ、シリアでは1ドラクマは 3.28グラムなので、はんグラムほどの少量しょうりょうあたえるならば、麻酔ますいをひきおこすならば、我々われわれはもっとおおりょうあたえようではないか、[30]
  7. ^ プリニウス(すこしののち時代じだいのヨセフス)、またテオフラストスTheophrastus.[71]
  8. ^ ホルヘ・ルイス・ボルヘスによればもとは(Alruna)で、「ささやき」または「ざわめき」を意味いみした(Rune)からで、「なぞかれたもの」を意味いみするという[88]
  9. ^ まただい37しょう薬草やくそう鉱石こうせき」においても、アルラウネの語源ごげんはアルラウン(Alraun)という古代こだいよりの魔女まじょ (weise Fray)に由来ゆらいするとし、ハンズ・ザックスが女神めがみとして登場とうじょうさせている、とする[90]
  10. ^ 著名ちょめい文学ぶんがく作品さくひんげたシンプリチシムス(グリンメルスハウゼン)『ガルゲン=メンライン』もプレトリウス『サトゥルナリア』もグリム伝説でんせつだい84/83げた資料しりょうで、このてんにおおよその内容ないよう反映はんえいされるが、ほかにもガブリエル・ロレンハーゲン英語えいごばん『インド旅行りょこう Indianische Reisen』ががっていてまとまった再話さいわ合成ごうせいされている。
  11. ^ シンプリチシム『Galgen-Männlein』だが、シンプリチシムがグリンメルスハウゼンのことであることは周知しゅうち事実じじつである。また、とう作品さくひん[107])の副題ふくだいにみえる、共著きょうちょしゃ/情報じょうほうげんとされる Israel Fromschmidt [von Hugenfelss](グリムの Fron- は誤記ごき)は、グリンメルスハウゼンのアナグラム使つかった偽名ぎめいぎない[108]成立せいりつねん1673はクロノグラム解読かいどく判明はんめい[109]
  12. ^ 南部なんぶゆび小形こがたは-l とか -rl など。
  13. ^ ドイツWegerich
  14. ^ プレトリウスはべつさくしん世界せかい記述きじゅつ』ではschwarz Stickwurgel[103]というドイツめいてている。ちなみにマッティオリがしめすドイツめいはStickwurtz, Teufelskürbtz(おそらく「悪魔あくまふり」)だが[119]、アルバしゅ現代げんだい一般いっぱんめいde:Weiße Zaunrübeとされる。
  15. ^ Karl Lemann
  16. ^ 原典げんてんでは「1エキュ貨幣かへいえさあたえれば、そのばい」というようないいまわ
  17. ^ また南方なんぽう雑誌ざっし『ネイチャー』に、その自生じせいメディナであると想定そうていしたぶん発表はっぴょうしているが[142]、ヨセフスの記載きさいした場所ばしょはすでにマカイロス(げん・ヨルダン)と特定とくていされる。
  18. ^ 小野おの蘭山あららぎやま本草ほんぞう綱目こうもく啓蒙けいもう東洋文庫とうようぶんこ 平凡社へいぼんしゃだい2かん 46ぺーじに「孥草」の別名べつめい記載きさいされた押不あしとなり曼荼羅華まんだらげ記述きじゅつがある。
  19. ^ 博物はくぶつ』はだいIIまき縮刷しゅくさつばん共通きょうつうしてノンブルはおなじである

出典しゅってん

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  56. ^ 建部たけべ(たけるべ)は、首尾しゅびよくいたとしても上述じょうじゅつとおはしってげることがあり、そのさい女性じょせい尿にょうあるいはけいをかけるとまるとされると解説かいせつしている[55]
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  58. ^ ヨセフス『ユダヤ戦記せんきだい7かんだい6しょうだい3せつ。ホイットストン英訳えいやくより重訳じゅうやく[57]。ヘイスティングの「マンドレイク」のこう訳出やくしゅつ参考さんこう[1]
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  93. ^ a b Praetorius (1663), p. 158.
  94. ^ a b c ピエトロ・アンドレア・マッティオリ Mattioli (1563), Das Vierdte Buch von der Kreuter, "Vom Alraun Cap. LXXV"[91]。 のちの植物しょくぶつ学者がくしゃマーツェル Marzell も転載てんさいしている[92]。1563ねん版本はんぽんだい4かんだい75しょうなので、プレトリウス『サトゥルナリア、すなわちクリスマス道化どうけたい』(かりやく題名だいめい)』(1663ねん)が、Matthiolus のだい4かんだい21しょうとするのとは符合ふごうしていない[93]
  95. ^ Libavius, Andreas (1599). Singularium Andreae Libavii Pars Secunda.... Francofurti: Kopffius. p. 313. https://books.google.com/books?id=y7B6kpQiXkIC&pg=PA313 
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  97. ^ アンドレアス・リバヴィウス Andreas Libavius『Singularium 』だい2(1599ねん)「Exercitatio de agno vegetabili Scythiae(バロメッツこう)」、313ぺーじに、マンドラゴラ採取さいしゅくろけんをこのようにもちいる記述きじゅつがあることが指摘してきされる[95][96]
  98. ^ Grimmelshausen 1673, pp.4, pp.7-8.
  99. ^ グリンメルスハウゼン(シンプリチシムス)『ガルゲン=メンライン Galgen-Männlein』(1673ねん)にヨセフスがしめした方法ほうほう真似まねることと、「くろけん」をもちいたBaraas〔ママ採取さいしゅ説明せつめい[98]
  100. ^ Praetorius (1663), pp. 166–167.
  101. ^ ヨハネス・プレトリウス英語えいごばん『サトゥルナリア』にもヨセフスだい7かんだい25しょういて Baaras (こちらがただしいつづり)の採取さいしゅほう説明せつめいする[100]
  102. ^ Praetorius, Johannes (1666). “XV. Von Pflantz-Leuten”. Anthropodemus Plutonicus. Das ist, Eine Neue Welt-beschreibung Von allerley Wunderbahren Menschen. 1. Illustrated by Thomas Cross (fl. 1632-1682). Magdeburg: In Verlegung Johann Lüderwalds. pp. 172,184. https://books.google.com/books?id=OzJmAAAAcAAJ&pg=RA2-PA184&q=Hund 
  103. ^ a b Praetorius 1677.
  104. ^ プレトリウス『アントロポデムス・プルトニクス(冥界めいかいてきひとぞく)、またはしん世界せかい記述きじゅつ』(かりやく題名だいめいだい1かんだい15しょう植物しょくぶつ人間にんげん」(1666ねん)にも、アルラウンやくろけん言及げんきゅうがあるが[102]、グリム伝説でんせつしゅうくのはだい2かんだい8しょうおとこ」である[103]
  105. ^ Grimms, ed (1816). “83. Der Alraun”. Deutsche Sagen. 1. Berlin: Nicolai. pp. 135–137. https://books.google.com/books?id=SRcFAAAAQAAJ&pg=PA135 
  106. ^ a b c d e f 鍛治かじ哲郎てつろう桜沢さくらざわ正勝まさかつ やく 84「アルラウンあるいは絞首こうしゅだい小人こども」、とりかげしゃ、2022ねん。Grimms (1816) Nr. 83 "Der Alraun"[105]。Grimm 『Teutonic Mythology』(英訳えいやく)にも再掲さいけい[90]
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  110. ^ Grimmelshausen 1673, p. 3-4.
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  112. ^ a b c Praetorius 1663.
  113. ^ プレトリウス『サトゥルナリア、すなわちクリスマス道化どうけたい』(かりやく題名だいめい[112]
  114. ^ Grimmelshausen 1673, p. 4.
  115. ^ マッティオリ:ワインとみず土曜日どようびいちにちちゅうあら[92]。グリンメルスハウゼン:採取さいしゅした「あかワインであらい、やわらかな亜麻あま絹布けんぷでくるみ、金曜日きんようびごとに入浴にゅうよくさせる」[114]。プレトリウス『サトゥルナリア』:「しろあかきぬつつみ、新月しんげつごとにあたらしい衣服いふく着替きがえさせ、はこれ、いのりをささげる」[112]
  116. ^ Grimmelshausen 1673, p. 3.
  117. ^ マッティオリも石女うまずめ不妊症ふにんしょう)のものも、繁殖はんしょくりょくちはじめる、としる[92]
  118. ^ 小学館しょうがくかんどく辞典じてん(1990–1995)の「Rohr」のこうでは、タケの少々しょうしょう、ヨシ/アシ、とうなどをもちいた説明せつめいがみられる。
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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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  • オタネニンジンたね人参にんじん / 高麗こうらい人参にんじん / 朝鮮人参ちょうせんにんじん) - 個体こたい次第しだいひとがたをした薬用やくよう植物しょくぶつであることが類似るいじする。こちらは神経しんけいどくたない。