マンハッタン

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（マンハッタン島とうから転送てんそう）
曖昧さ回避 「マンハッタン」のその他たの用法ようほうについては「マンハッタン (曖昧あいまいさ回避かいひ)」をご覧らんください。
マンハッタン区く（ニューヨーク市し）
ニューヨーク郡ぐん（ニューヨーク州しゅう）
Manhattan Borough
New York County
マンハッタン区（ニューヨーク市） ニューヨーク郡（ニューヨーク州）の市旗
区く/郡ぐん旗はた
愛称あいしょう : The City
位置いち
マンハッタン区 / ニューヨーク郡の位置図
マンハッタン区く / ニューヨーク郡ぐん
座標ざひょう : 北緯ほくい40度ど47分ふん25秒びょう 西経せいけい73度ど57分ふん35秒びょう / 北緯ほくい40.79028度ど 西経せいけい73.95972度ど / 40.79028; -73.95972
行政ぎょうせい
国くに アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
 州しゅう ニューヨーク州しゅう
 市し ニューヨーク市し
 区く/郡ぐん マンハッタン区く（ニューヨーク市し）
ニューヨーク郡ぐん（ニューヨーク州しゅう）
区長くちょう スコット・ストリンガー（英語えいご版ばん）
（民主党みんしゅとう）
地理ちり
面積めんせき  
  区く/郡ぐん域いき 87.46 km2
    陸上りくじょう   59.47 km2
    水面すいめん   28.0 km2
      水面すいめん面積めんせき比率ひりつ     31.2%
人口じんこう
人口じんこう （2020年ねん現在げんざい）
  区く/郡ぐん域いき 1,694,251人にん
    人口じんこう密度みつど   28,873人にん/km2
  備考びこう [1]
その他た
等ひとし時とき帯おび 東部とうぶ標準時ひょうじゅんじ (UTC-5)
夏時間なつじかん 東部とうぶ夏時間なつじかん (UTC-4)
マンハッタン区くはニューヨーク市しの行政ぎょうせい区く、ニューヨーク郡ぐんはニューヨーク州しゅうの郡ぐん。両者りょうしゃの領域りょういきは同おなじ。
公式こうしきウェブサイト : Manhattan Borough President
ハミルトン・パーク（英語えいご版ばん）から望のぞむマンハッタン島とう

マンハッタン（Manhattan、英語えいご発音はつおん: [mænˈhætn]）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくニューヨーク州しゅうニューヨーク市しの地区ちく。

ハドソン川がわ河口かこう部ぶの中州なかすであるマンハッタン島とう (Manhattan Island)、あるいは、マンハッタン島とうが大だい部分ぶぶんを占しめるマンハッタン区く (Manhattan Borough) のことである。ニューヨーク州しゅうのニューヨーク郡ぐん (New York County) の郡ぐん域いきもマンハッタン区くと同おなじである。マンハッタンはニューヨーク市しの中心ちゅうしん街がいとされる。

ニューヨーク州しゅうの行政ぎょうせい上じょうの州都しゅうとはニューヨーク市しの北きた233キロメートルにあるオールバニに置おかれているが、アメリカ最大さいだいの都市とし圏けん人口じんこうを背景はいけいにした経済けいざい・文化ぶんか面めんの影響えいきょう力りょくにより、ウォうぉール街るがいを擁ようするニューヨーク市しのマンハッタンがニューヨーク州しゅうの中心ちゅうしんであるといえる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

摩天楼まてんろう

ニューヨーク市しを構成こうせいする5つの行政ぎょうせい区くの1つであり、ニューヨーク市役所しやくしょの所在地しょざいちである。他たの4区くはクイーンズ区く・ブルックリン区く・ブロンクス区く・スタテンアイランド区くである。

5番ばん街がいやタイムズスクエアなどの繁華はんか街がいがあり、世界中せかいじゅうからの観光かんこう客きゃくをひきつけている他ほか、世界せかいを代表だいひょうする金融きんゆう街がいの一ひとつであるウォうぉール街るがいがある。また国連こくれん本部ほんぶはマンハッタン島とうに置おかれているが、この土地とちは全ぜん加盟かめい国こくで共有きょうゆうする国際こくさい領土りょうどとなっている。一般いっぱん的てきに「ニューヨーク」と言いえば、ニューヨーク州しゅうではなく、ニューヨーク市しとりわけマンハッタンを意味いみすることが多おおい。

マンハッタンはアメリカ最大さいだいの都市とし圏けん人口じんこうを持もつニューヨーク市し（約やく800万まん人にん）の中心ちゅうしんであり人口じんこうは約やく160万まん人にんと推定すいていされている。イタリア系けいやユダヤ系けい、中国ちゅうごく系けい、プエルトリコ系けいなど多おおくの人種じんしゅが混在こんざいする街まちであり、地域ちいきごとに異ことなった文化ぶんかが形成けいせいされている。また、「人種じんしゅのるつぼ」「ビッグ・アップル」などと称しょうされる。

またニューヨークではシカゴとともに19世紀せいき後半こうはんから世界せかいに先駆さきがけて高層こうそうビルの建設けんせつが始はじまり、マンハッタンには多数たすうの超ちょう高層こうそうビルが密集みっしゅうしている。これらは『摩天楼まてんろう』と呼よばれ、象徴しょうちょう的てきなマンハッタンの景観けいかんを形成けいせいしている。

地理ちり[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの地理ちり」を参照さんしょう
衛星えいせい写真しゃしん
ニューヨークの大都市だいとし圏けん

マンハッタン区くは、マンハッタン島とうと小ちいさな諸島しょとう（ルーズベルト島とう、ガバナーズ島とう、エリス島とう、ランドールズ島とう、ワーズ島とう、ミル・ロック、ウ・タント島とう）、そして北米ほくべい大陸たいりくのごく一部いちぶ地域ちいき（マーブル・ヒル（英語えいご版ばん））からなる[注釈ちゅうしゃく 1]。

マンハッタン島とう[編集へんしゅう]

マンハッタン島とうは、西にしをハドソン川がわ、東ひがしをイースト川かわとハーレム川がわ、北きたをスパイテン・ダイヴィル川がわ（およびハーレム川がわ運河うんが）、南みなみをアッパー・ニューヨーク湾わんによって囲かこまれている。幅はばは約やく4 km、長ながさ約やく20 kmで、ほぼ南北なんぼく方向ほうこうに細長ほそながい形状けいじょうをしている。面積めんせきは58.8 km2で、東京とうきょうの山手やまて線せんの内側うちがわ（約やく64 km2）にほぼ相当そうとうする。ブロンクスに隣接りんせつするマーブル・ヒル（英語えいご版ばん）もかつてはマンハッタン島とうの一部いちぶであったが、スパイテン・ダイヴィル川がわの付つけ替がえにより現在げんざいはマンハッタン島とうから分離ぶんりしている。

マンハッタン島とうは1枚まいの岩盤がんばんから構成こうせいされており、島しまの大だい部分ぶぶんを構成こうせいしている基盤きばん岩がんはマンハッタン片岩かたいわ (Manhattan Schist) と呼よばれる雲母うんもの結晶けっしょう片岩かたいわである。この岩いわは強度きょうどが高たかく、その構成こうせい成分せいぶんの変成岩へんせいがんはパンゲア大陸たいりくが形成けいせいされた過程かていで作つくられた。この岩盤がんばん上じょうは高層こうそうビルの建設けんせつに適てきしており、ダウンタウンとミッドタウンの表面ひょうめんはこの岩石がんせきに富とんでいるためこれらのエリアには高層こうそうビルが多おおく建たち並ならんでいる[2][3]。セントラルパークにはマンハッタン片岩かたいわの露頭ろとうがあり、ラット・ロック（英語えいご版ばん）はその一いち例れいである[4][5]。

地形ちけいは沿岸えんがん部ぶに向むかって極ごく緩ゆるい傾斜けいしゃがあるほか、ダウンタウンからアップタウンに向むけては緩ゆるやかに上のぼる地形ちけいとなっている。これはコロンビア大学ころんびあだいがく付近ふきんを頂上ちょうじょうとし、モーニングサイド・ハイツなどの高所こうしょを抜ぬけると北きたに向むけて大おおきく下さがり125丁目ちょうめが谷間たにまとなる。そこから北きたは再ふたたび高度こうどは上あがり、マンハッタン北部ほくぶのインウッドまで高台たかだいが続つづく。埋うめ立たては、沿岸えんがんの埠頭ふとう部分ぶぶんなどに限かぎられている。

その他たの小島こじま[編集へんしゅう]

ルーズベルト島とうは、マンハッタン島とうの東ひがしを流ながれるイースト川かわの中州なかすであり、南北なんぼくに細長ほそながい島しまである。その先さきはクイーンズ区くとなる。ニューヨーク市し地下鉄ちかてつの駅えきがあり、マンハッタン島とうとはルーズベルト・アイランド・トラムウェイ（ロープウェイ）でも結むすばれている。

ガバナーズ島とうはマンハッタン島とうの南みなみのニューヨーク湾わんにある。かつては、マンハッタン島とうの至近しきん距離きょりにありながら、沿岸えんがん警備けいび隊たいの中枢ちゅうすう施設しせつがあり公共こうきょう輸送ゆそう機関きかんはなかった。しかし、2003年ねん1月がつに国くにから州しゅうおよび市しへ1ドルで売却ばいきゃくされ、一般いっぱんに開放かいほうされて、現在げんざいではマンハッタン島とう南端なんたんのバッテリー・パークからフェリーが運航うんこうされている。イギリス植民しょくみん地ち時代じだいの総督そうとくの保養ほよう地ちであり、独立どくりつ戦争せんそうでは対たい英軍えいぐんのための要塞ようさい、南北戦争なんぼくせんそうでは南みなみ軍ぐんの捕虜ほりょ収容しゅうよう所しょとなった。

エリス島とうは、マンハッタン島とうの南西なんせい部ぶハドソン川がわ河口かわくち付近ふきんにあり、移民いみん博物館はくぶつかんとなっている。こちらへもバッテリー・パークからフェリーが運航うんこうされている。

いずれの島しまも、マンハッタン島とうとの間あいだの橋はしはない。ルーズベルト島とうは、クイーンズに繋つながる橋はしがある。橋はしの数かずが少すくないのは意図いと的てきなものでマンハッタンからの経済けいざい流出りゅうしゅつを防ふせぐためである。そのため、マンハッタン区くとその他たのニューヨーク市し区域くいきの光景こうけいは大おおきく異ことなる。東側ひがしがわのイースト川かわには、クイーンズ／ブルックリン地区ちくと結むすぶ5本ほんの橋はしが、ハーレム川がわには15本ほんの橋はしが架かかっている。また、地下鉄ちかてつの線路せんろが7本ほん走はしる。これに対たいしニュージャージー州しゅう（西側にしがわ・ハドソン川がわ）には橋はしが1本ほん、道路どうろトンネルが2箇所かしょ、鉄道てつどうトンネルが2本ほん通かよっているのみである。これは、イースト川かわは市内しないを流ながれる川かわであるのに対たいし、ハドソン川がわは州しゅうを区切くぎる川かわであることによる。合衆国がっしゅうこくにおいて、州しゅうが独立どくりつ性せいの高たかい構成こうせい単位たんいであることを示しめしていると言いわれる。

「ニューヨーク市しの橋はしとトンネル」も参照さんしょう
地名ちめい

Manhattanの名なはインディアン部族ぶぞくのデラウェア（レナペ）語ごの「丘おかの多おおい島しま」を意味いみする "Mannahate"、"Manna-hata" に由来ゆらいするとされる。一方いっぽう、レナペ族ぞくは宣教師せんきょうしのジョン・ヘッケウェルダーに、"Manahachtanienk"（マナハクタニエンク）から来きたと説明せつめいしている。これは「我々われわれがみな、酔よっぱらいにされた島しま」という意味いみである。

気候きこう[編集へんしゅう]

2006年ねん降雪こうせつ

緯度いどとしては日本にっぽんの青森あおもり県けんに位置いちし、やや冷涼れいりょうな気候きこうではあるが、区分くぶん上じょうは温帯おんたい気候きこうである。

  • 春はる：冬ふゆの期間きかんが長ながく、春はるは4月がつ頃ごろから始はじまる。
  • 夏なつ：気温きおんは最高さいこうでも摂氏せっし約やく33〜5度ど程度ていどであるが、多湿たしつであり、体感たいかん温度おんどは高たかい。いわゆる盛夏せいかは1か月げつ程度ていどである。6月くらいから9月がつ中旬ちゅうじゅん。
  • 秋あき：9月がつ下旬げじゅんから10月がつの短みじかい期間きかん。
  • 冬ふゆ：11月〜3月がつまでと冬ふゆは比較的ひかくてき長ながい。セントラルパークの沼ぬまが完全かんぜんに凍こおるなど冷ひえ込こみは厳きびしく摂氏せっし-10度ど程ほどになり、海うみからの風ふうにより体感たいかん温度おんどは最低さいてい-25度ど近ちかくになることもある。

ハリケーンの進路しんろに当あたることもあるが、大西洋たいせいよう岸がんを北上ほくじょうする途中とちゅうで勢力せいりょくを弱よわめることが多おおい。夏場なつばには夕立ゆうだちが多おおい。梅雨つゆがないので降雨こうう量りょうは日本にっぽんに比くらべ少すくない。冬場ふゆばの冷ひえ込こみは厳きびしいが、降雪こうせつはそれほど多おおくない。降ふった場合ばあいでも街まちの熱ねつと除雪じょせつにより直すぐに除去じょきょされる。気温きおんは日中にっちゅうでも摂氏せっしマイナス10〜15度どほどになる。沿岸えんがん都市としのため、海うみから吹ふく風かぜが強つよい日ひが秋あきを中心ちゅうしんに見みられ、体感たいかん温度おんどを下さげる。湿度しつどは比較的ひかくてき低ひくい。都市とし部ぶ特有とくゆうのヒートアイランド現象げんしょうの影響えいきょうがある。秋あき・冬ふゆは北方ほっぽうからの冷つめたい空気くうき、夏なつは大西洋たいせいよう南方なんぽうからの暖あたたかい空気くうきにより気温きおんの変化へんかがもたらされる。

人口じんこう[編集へんしゅう]

統計とうけい年ねん 人口じんこう 増減ぞうげん率りつ
1656 1,000 -
1698 6,788 +578.8%
1711 10,538 +55.2%
1730 11,963 +13.5%
1731 8,628 −27.9%
1756 15,710 +82.1%
1773 21,876 +39.2%
1774 23,600 +7.9%
1782 29,363 +24.4%
1790 33,131 +12.8%
1800 60,489 +82.6%
1810 96,373 +59.3%
1820 123,706 +28.4%
1830 202,589 +63.8%
1840 312,710 +54.4%
1850 515,547 +64.9%
1860 813,669 +57.8%
1870 942,292 +15.8%
1880 1,164,674 +23.6%
1890 1,441,216 +23.7%
1900 1,850,093 +28.4%
1910 2,331,542 +26.0%
1920 2,284,103 −2.0%
1930 1,867,312 −18.2%
1940 1,889,924 +1.2%
1950 1,960,101 +3.7%
1960 1,698,281 −13.4%
1970 1,539,233 −9.4%
1980 1,428,285 −7.2%
1990 1,487,536 +4.1%
2000 1,537,195 +3.3%
2010 1,585,873 +3.2%
2018 1,628,701 +2.7%
参考さんこう文献ぶんけん[6][7][8]
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国勢調査こくせいちょうさ局きょく[9]

以下いかはマンハッタンの人種じんしゅ別べつの人口じんこう構成こうせい。

人口じんこう構成こうせい 2018年ねん[10] 2010年ねん[11] 1990年ねん[12] 1950年ねん[12] 1900年ねん[12]
コーカソイド（白人はくじん） 64.5% 57.4% 58.3% 79.4% 97.8%
 他たの人ひと（ヒスパニック系けいではない） 47% 48% 48.9% 不明ふめい 不明ふめい
アフリカ系けいアメリカ人じん（黒人こくじん） 17.9% 15.6% 22.0% 19.6% 2.0%
ヒスパニック（人種じんしゅは様々さまざま） 25.9% 25.4% 26.0% 不明ふめい 不明ふめい
アジア系けい 12.8% 11.3% 7.4% 0.8% 0.3%

宗教しゅうきょう[編集へんしゅう]

マンハッタンは宗教しゅうきょう的てきに多様たようである。 2000年ねんに最大さいだいの宗教しゅうきょう的てき所属しょぞくはカトリック教会きょうかいで、564,505人にんの支持しじ者しゃ（人口じんこうの36％以上いじょう）で、110の会衆かいしゅうを維持いじしていた。 ユダヤ人じんは、102の会衆かいしゅうで314,500人にん（20.5％）の2番目ばんめに大おおきい宗教しゅうきょうグループを構成こうせいした。3番目ばんめはプロテスタント、139,732人にんのフォロワー（9.1％）、4番目ばんめはイスラム教徒きょうと、37,078（2.4％）である[13]。 ヒンズひんずー教きょう、無む神かみ論ろんおよび無む宗教しゅうきょうを含ふくむ他ほかの宗教しゅうきょう的てき所属しょぞくが、残のこりの大半たいはんを構成こうせいした。

言語げんご[編集へんしゅう]

2010年ねん時点じてんで、5歳さい以上いじょうのマンハッタン居住きょじゅう者しゃの59.98％（902,267人にん）は自宅じたくで英語えいごのみを話はなし、23.07％（347,033人にん）スペイン語ご、5.33％（80,240人にん）中国ちゅうごく語ご、2.03％（30,567人にん）フランス語ふらんすご、0.78％（11,776人にん）日本語にほんご 、0.77％（11,517人にん）ロシア語ご、0.72％（10,788人にん）韓国かんこく語ご、0.70％（10,496人にん）ドイツ語ご、0.66％（9,868人にん）イタリア語ご、0.64％（9,555人にん）ヘブライ語ご、0.48％（7,158人にん）自宅じたくでアフリカ言語げんごを話はなしている。 合計ごうけいで、5歳さい以上いじょうのマンハッタンの人口じんこうの40.02％（602,058人にん）は、自宅じたくで英語えいご以外いがいの言語げんごを話はなした。[14]

歴史れきし[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの歴史れきし」を参照さんしょう
かつてのレナペ族ぞく（デラウェア族ぞく）インディアンの勢力せいりょく範囲はんい
1660年ねん当時とうじ、マンハッタンはニューアムステルダムの一部いちぶだった。右側みぎがわが北きた。

ニューヨーク州しゅうはアメリカ建国けんこく13州しゅうのうちの11番目ばんめの州しゅうである。

もともとこの地ちには、レナペ族ぞく（デラウェア族ぞく）、ワッピンガー族ぞくなどのインディアン部族ぶぞくがウィグワムによる移動いどう型がた集落しゅうらくを形成けいせいし、トウモロコシや豆まめ、カボチャなどを栽培さいばいし、狩猟しゅりょう採集さいしゅうの生活せいかつを営いとなんでいた。領土りょうど的てきにはレナペ族ぞくがほぼ独占どくせんしていた。

  • 1524年ねん：レナペ族ぞくの乗のるカヌーが、探検たんけん家かジョバンニ・ダ・ヴェラッツァーノの船ふねと現在げんざいでいうニューヨーク港こうで出会であっている。彼かれはロングアイランドとスタテンアイランドを発見はっけんしたが、マンハッタン島とうには到達とうたつしなかった。
  • 1609年ねん：オランダ人ひとの資金しきん援助えんじょでマンハッタンにたどり着ついたヘンリー・ハドソンの名ながハドソン川がわの由来ゆらいとなっている。ハドソンの船ふねの乗組のりくみ員いんのロバート・ジュエットは、この島しまについて航海こうかい日誌にっしに「マンナ・ハッタ (Manna-hata)」と記述きじゅつしている。
  • 1613年ねん：オランダ人ひとの毛皮けがわ取引とりひき商しょうJuan Rodriguezが、商売しょうばいのためにマンハッタン島とうに到達とうたつし、ヨーロッパ人じんで初はじめて現在げんざいのニューヨーク市域しいき内ないの住人じゅうにんとなった。
  • 1614年ねん：オランダ人じんアドリアン・ブロックの探検たんけんしたエリア（ニューヨークを含ふくむ）に、祖国そこくの名なにちなんだニーウ・ネーデルラントの設立せつりつが宣言せんげんされた。
  • 1624年ねん：ガバナーズ島とうがニーウ・ネーデルラントの最初さいしょの恒久こうきゅう的てき入植にゅうしょく地ちとなる。
  • 1625年ねん：マンハッタン島とう最南端さいなんたんにフォート・アムステルダムが建設けんせつされ、ニーウ・ネーデルラントの首都しゅととしてニーウ・アムステルダムがこの場所ばしょに設立せつりつされた。この年としが、ニューヨーク市しの公式こうしき創立そうりつ年ねんとなっている。
  • 1626年ねん：この年とし、オランダ西にしインド会社かいしゃがマンハッタンを「インディアンたちから24ドル相当そうとうで買かい取とった」と一般いっぱんに言いわれている。が、これは実際じっさいには、60ギルダー分ぶんの交易こうえき品ひんとの交換こうかんだった。60ギルダーがどれくらいの価値かちかというと、「1626年ねん当時とうじに、ビールの大だいジョッキを2400杯はい買かうことができるくらいの金額きんがく」である。ただしオランダ人じん入植にゅうしょく者しゃに「マンハッタンを売うった」という部族ぶぞくは、レナペ族ぞくではなく、実じつはマンハッタン島とうを縄張なわばりにしておらず、レナペ族ぞくとオランダ人じんの抗こう争そうの漁夫ぎょふの利りを狙ねらって騙だましたのだった。また、そもそもインディアンには「土地とちを金かねで売うる」という文化ぶんかは無なかったので、この取引とりひき自体じたい理解りかいしていたかどうか疑うたがわしい。実際じっさい、島しまを買かい取とったと思おもい込こんだオランダ人じんとレナペ族ぞくとは長ながく抗こう争そうが続つづいた。
  • 1664年ねん：イングランド国王こくおうチャールズ2世せいの弟おとうと、ヨーク公こうジェームズ（後ごのジェームズ2世せい）が第だい二に次じ英えい蘭らん戦争せんそう（英語えいご版ばん）に勝利しょうりし、この地ちを制せいし、現在げんざいの市し名めいニューヨークに改名かいめいした。
1900年ねんのマンハッタン。現在げんざいもこのような景色けしきは至いたる所ところに残のこる
1931年ねん撮影さつえい

マンハッタンのスカイライン[編集へんしゅう]

120丁目ちょうめからバッテリーまでの10マイルのマンハッタンスカイラインパノラマ（2018年ねん2月がつ21日にち）。
（1）en:Riverside Church

（2）タイムワーナーセンター （3）en:220 Central Park South （4）セントラル・パーク・タワー （5）ワン 57 （6）432 パーク・アベニュー （7）en:53W53 （8）クライスラー・ビルディング （9）バンク・オブ・アメリカ・タワー （10）4 タイムズスクエア （11）ニューヨーク・タイムズ・ビルディング （12）エンパイア・ステート・ビルディング （13）マンハッタン・ウエスト （14）A: en:55 Hudson Yards、B: en:35 Hudson Yards、C: 10 ハドソン・ヤード D: en:15 Hudson Yards （15）56 レオナード・ストリート （16）8 スプルース・ストリート （17）ウールワース・ビルディング （18）アメリカン・インターナショナル・ビルディング （19）30 パーク・プレイス （20）40 ウォール・ストリート （21）3 ワールドトレードセンター （22）4 ワールドトレードセンター （23）1 ワールドトレードセンター

地区ちく[編集へんしゅう]

チェルシー
セントラルパーク・ウェスト
モーニングサイドハイツ
ウェスト・ハーレム
ヘルズ・キッチン
ワシントン・スクエア

通とおり[編集へんしゅう]

「マンハッタンの通とおりの一覧いちらん」も参照さんしょう

地図ちず上じょうの南北なんぼくをあらわす向むきから、マンハッタン島内とうないの最南端さいなんたんロウアーマンハッタンを中心ちゅうしんに「ダウンタウン」と呼よび、北側きたがわを「ミッドタウン」および「アップタウン」と呼よぶ。ニューヨーク市し地下鉄ちかてつなどの交通こうつう機関きかんでの行先ゆくさき・方面ほうめん表示ひょうじにもダウンタウン・アップタウンの表記ひょうきが使つかわれる。一方いっぽう、マンハッタン島内とうないの東西とうざいに走はしるバスや地下鉄ちかてつなどは「クロスタウン（英語えいご版ばん）」とよばれる。ブロードウェイはマンハッタン島とうの最南端さいなんたんから最北端さいほくたんまで貫つらぬく通とおりで、元々もともとはインディアンの小道こみちであった。

日本語にほんごでは、マンハッタンにおける東西とうざい方向ほうこうの道みち（クロスタウン・ストリート）に付つけられる名称めいしょう「Street（ストリート）」を「――丁ひのと目め」、南北なんぼく方向ほうこうの道みちである「Avenue（アベニュー）」を「――番ばん街がい」と呼称こしょうするのが慣例かんれいとなっている。有名ゆうめいな5番ばん街がい (マンハッタン)は「フィフス・アベニュー」である。ニューヨークに関かんする著作ちょさくの多おおい作家さっか、常盤ひたち新平しんぺいは、次つぎのように述のべている[17]。

（マンハッタンの）数字すうじのストリートについては僕ぼくは丁ひのと目めと訳やくしてきた。たとえば、フォーティー・セカンド・ストリートを42丁目ちょうめと訳やくせるのが嬉うれしいのだ。ストリートに対応たいおうする『丁ひのと目め』というのがあるのは素晴すばらしいことだと思おもう。（中略ちゅうりゃく）ニューヨークを舞台ぶたいにした小説しょうせつを読よんでいて、57番ばんストリートとか、42番ばんストリートと訳やくしてあるのをみると、とたんにページを閉とじてしまいたくなる[17]。

フィフス・アヴェニューは、僕ぼくは5番ばん街がいと書かく。パーク・アヴェニューはパーク・アヴェニューで、パーク街がいと書かくことはない。パーク街がいではなんだかみすぼらしい感かんじがする。マディスン・アヴェニューは、マディスン街がいと書かくこともある。

マンハッタン島内とうないで一番いちばん大おおきな数字すうじの通とおりは、ストリートは220丁目ちょうめ（マーブル・ヒル（英語えいご版ばん）まで含ふくめたマンハッタン区くでは228丁目ちょうめ）でアベニューは13番ばん街がいである[注釈ちゅうしゃく 2]。当初とうしょの1811年ねん委員いいん会かい計画けいかくでは115丁目ちょうめまでの予定よていだったが[18]、後のちにマンハッタンの北端ほくたんの220丁目ちょうめまで格子こうし状じょう道路どうろは拡張かくちょうされた。東ひがしから西にしへ、または南みなみから北きたへ進すすむにつれて数字すうじは増ふえていく。

これらのアベニューの道幅みちはばは100フィート (30 m)で、クロスタウン・ストリートの道幅みちはばは通常つうじょう60フィート (18 m)だが、そのうち15は100フィート (30 m)の道幅みちはばで作つくられている。両方向りょうほうこう通行つうこうの34丁目ちょうめ、42丁目ちょうめ、57丁目ちょうめや125丁目ちょうめなどがそうで、これらの通とおりはショップが充実じゅうじつしている[19]。クロスタウン・ストリート間あいだのブロックの幅はばは約やく200フィート (60 m)で、アベニュー間あいだのブロックの幅はばは約やくは800フィート (240 m)である。

マンハッタンの大だい部分ぶぶんの通とおりは厳密げんみつな格子こうし状じょうに計画けいかく的てきに作つくられた結果けっか、マンハッタンヘンジ（ストーンヘンジの派生はせい語ご）と呼よばれる現象げんしょうを年としに二に回かい見みることができる。これは、その東西とうざいの通とおりは真しんの東西とうざい方向ほうこうから約やく28.9°傾かたむいているため、夏至げしを挟はさんで約やく20日にち前後ぜんこうの日ひは太陽たいようが東西とうざいの通とおりのちょうど中心ちゅうしんに沿そった地平線ちへいせんに沈しずむという現象げんしょうである。マンハッタンヘンジが起おきる日没にちぼつ時じには、ビルの間あいだをまっすぐ太陽たいようの光ひかりが伸のびてくるのを目めにすることができる。

ネイバーフッド[編集へんしゅう]

「マンハッタンの近隣きんりん住じゅう区くの一覧いちらん」も参照さんしょう

マンハッタンはその特徴とくちょうなどから、さらに細こまかく特定とくていのエリア（ネイバーフッド）を指さして以下いかのような名称めいしょう（愛称あいしょう）が付つけられている。 地区ちく毎ごとの特徴とくちょうはリンク先さき項目こうもくおよびマンハッタンの地区ちく名めいの一覧いちらんを参照さんしょうのこと。

14丁目ちょうめの西端せいたん付近ふきん一帯いったいをいう。かつてはガンゼヴォート・マーケットとして知しられていたが、20世紀せいき前半ぜんはんに精肉せいにく業種ぎょうしゅの工場こうじょうなどが多おおく立地りっちしたことからこの地域ちいき呼称こしょうが付つけられた。1990年代ねんだい後半こうはんから高級こうきゅう化かが進すすみ、有名ゆうめいブランド店てんやレストランなど注目ちゅうもくが集あつまるような出店しゅってんがあったことからエリアとしての認識にんしきが高たかまった。
マディソン・スクエア・パークの南みなみの一帯いったいをいう。ハイテク産業さんぎょうが多おおく集あつまっていたことから、シリコン・バレーをもじったシリコン・アレーがこの地ちから広ひろまった。
マディソン・スクエア・パークの北きたの一帯いったい (NOrth of MADison Square Park) をいう。一時いちじは廃すたれていたが、近年きんねんブティックやレストラン街がいとして再ふたたび活性かっせい化かしてきている。
41丁目ちょうめから53丁目ちょうめ付近ふきんのレキシントン街がいより東ひがしの一帯いったいをいう。グランドセントラル駅えきのすぐ東ひがしのエリアで、国連こくれん本部ほんぶも所在しょざいするオフィス街がいである。日本にっぽん企業きぎょうのオフィスも多おおく、そのため日系にっけいレストランや居酒屋いざかやも多おおく所在しょざいする。2番ばん街がい沿そいにはバーが多おおく並ならぶ。
34丁目ちょうめから42丁目ちょうめ、5番ばん街がいから9番ばん街がいに囲かこまれた一帯いったいをいう。ガーメントとは衣服いふくのことであり、多おおくのファッション関連かんれん産業さんぎょうがこのエリアに集あつまっている。

住所じゅうしょ[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「マンハッタン住所じゅうしょ算法さんぽう」を参照さんしょう

マンハッタン島内とうないにおける主要しゅような通とおりの住所じゅうしょを見みつけるにはマンハッタン住所じゅうしょ算法さんぽうが一般いっぱんに用もちいられる。これはニューヨーク市しの電話でんわ帳ちょうやガイドブックの他ほか、MTAバスの地図ちずでも用もちいられている。

経済けいざい[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの経済けいざい」を参照さんしょう
シティグループ・センター
タイム・ワーナー・センター

ニューヨーク証券しょうけん取引とりひき所しょやウォうぉール街るがいが代表だいひょうするように、シティグループやCBS、メットライフやモルガン・スタンレーなどがひしめく、アメリカの経済けいざいの中心ちゅうしん地ちであり、アメリカを代表だいひょうする大だい企業きぎょうの本社ほんしゃが多数たすう存在そんざいする。メディア、ファッションや広告こうこく業界ぎょうかいの世界せかい的てきな中心ちゅうしん地ちのひとつであり、また、芸術げいじゅつ面めんでも大おおきな影響えいきょう力りょくを持もつと評価ひょうかされている。

マンハッタンに本拠ほんきょを置おく企業きぎょう[編集へんしゅう]

文化ぶんか[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの文化ぶんか」を参照さんしょう

マンハッタンには多おおくの世界せかい的てきに有名ゆうめいな美術館びじゅつかんや博物館はくぶつかんが所在しょざいしており、その芸術げいじゅつコレクションは世界せかい有数ゆうすうである。また劇場げきじょうやコンサートホールなどの文化ぶんか施設しせつも充実じゅうじつしている。

文化ぶんか施設しせつ[編集へんしゅう]

劇場げきじょう・コンサートホール・スタジアム
美術館びじゅつかん・博物館はくぶつかん

マンハッタンに本拠ほんきょを置おくスポーツチーム[編集へんしゅう]

かつてマンハッタンに本拠ほんきょを置おいていたスポーツチーム

観光かんこう[編集へんしゅう]

国連こくれん本部ほんぶビル
ニューヨーク近代きんだい美術館びじゅつかん

ランドマークと見みどころ[編集へんしゅう]

教会きょうかい
パブリックアート

公園こうえん[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの公園こうえん一覧いちらん」を参照さんしょう
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくナショナル・モニュメント

建築けんちく[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの建築けんちく」を参照さんしょう

ニューヨークはシカゴとともに1880年ねん頃ごろから1930年ねん頃ごろまでに建たてられた初期しょきの高層こうそうビルが多おおく存在そんざいする街まちである。このためマンハッタンでは、ネオゴシック様式ようしき、ボザール様式ようしきやアールデコ様式ようしきといった特徴とくちょう的てきな初期しょきの高層こうそう建築けんちくを近代きんだい的てきなビルとともに見みることができる。クライスラー・ビルディングとエンパイア・ステート・ビルディングはアールデコ様式ようしきの代表だいひょう作さくであり、リーバ・ハウス、国連こくれん本部ほんぶビルとシーグラム・ビルディングはインターナショナルスタイルの代表だいひょう作さくであるとされる。シカゴのシアーズ・タワーが1973年ねんに完成かんせいするまで、世界一せかいいち高たかい高層こうそうビルの多おおくはマンハッタンに建たてられたビルであった。

かつて世界一せかいいち高たかかった高層こうそうビル
20世紀せいき後半こうはんの特徴とくちょう的てきな高層こうそうビル
高層こうそうビル登場とうじょう以前いぜんの古ふるい建築けんちく

ショッピング[編集へんしゅう]

マンハッタン内ないおよび周辺しゅうへんエリアの住人じゅうにんの平均へいきん収入しゅうにゅうが高たかい上うえ、世界せかい各国かっこくから観光かんこう客きゃくが集あつまるため、これらの高こう所得しょとく層そうをターゲットにしたデパートやブティック、ショッピングモールが多数たすう存在そんざいする。

デパートおよびショッピングモール[編集へんしゅう]

バーグドルフ・グッドマン
メイシーズ

ブランド店てん[編集へんしゅう]

その他た[編集へんしゅう]

ホテル[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しのホテル」を参照さんしょう

アメリカの金融きんゆう、メディアの中心ちゅうしん地ちであるだけでなく、上記じょうきのように多数たすうの観光かんこう名所めいしょがあるので、ランドマーク的てきな最さい高級こうきゅうホテルから国際こくさいチェーンの大だい規模きぼホテル、デザイナーズホテル、長期ちょうき滞在たいざい用ようの格安かくやすホテルまで揃そろっている。ビジネス、観光かんこう客きゃくのいずれもが年間ねんかんを通つうじて訪おとずれるので、ホテルの稼働かどう率りつはきわめて高たかい。特とくに高級こうきゅうホテルは国連こくれん総会そうかいの期間きかん中ちゅうの稼働かどう率りつが高たかくなる。

最さい高級こうきゅうホテル[編集へんしゅう]

ウォルドルフ＝アストリア

高級こうきゅうホテル[編集へんしゅう]

中級ちゅうきゅうホテル[編集へんしゅう]

一般いっぱんホテル[編集へんしゅう]

デザイナーズホテル[編集へんしゅう]

交通こうつう[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの交通こうつう」を参照さんしょう

マンハッタンは、全米ぜんべいで最もっとも自動車じどうしゃの所有しょゆう率りつが低ひくい地域ちいきとして原油げんゆ価格かかくの高騰こうとうなどでも他たの地域ちいきに比くらべれば、比較的ひかくてき経済けいざい的てきショックを受うけにくい耐久たいきゅう力りょくを持もつと言いわれる。アメリカの都市としでは例外れいがい的てきに、公共こうきょう交通こうつう機関きかんが発達はったつしている点てんが理由りゆうとして指摘してきされる。

MTA交通こうつう網もう[編集へんしゅう]

市内しない全域ぜんいきの地下鉄ちかてつ路線ろせん図ず
「メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ」も参照さんしょう

マンハッタンの公共こうきょう交通こうつう機関きかんは、MTA (Metropolitan Transportation Authority) が運営うんえいする地下鉄ちかてつとバスが主おもである。

料金りょうきんは、地下鉄ちかてつ・バス共どもに1回かい2.75ドルの固定こてい運賃うんちん製せいで、1回かい乗車じょうしゃ券けんのほか、一定いってい金額きんがくをプリペイド方式ほうしきでチャージ可能かのうなペイ・パー・ライド、1日にち乗車じょうしゃ券けん・期間きかん乗車じょうしゃ券けん・定期ていき券けんに相当そうとうするアンリミッテッド・メトロカード（期間きかん内ない制限せいげん無なしに乗車じょうしゃ可能かのう）が7日にち31ドル、30日にち116.5ドルで販売はんばいされている。乗車じょうしゃから2時間じかん以内いないにされる対向たいこう方向ほうこう以外いがいへの乗のり換かえであれば、追加ついか料金りょうきんは掛かからずに乗換のりかえることができる。

地下鉄ちかてつ・バス共どもに、ラッシュ時じの混雑こんざつは余あまり酷ひどいものではない。朝あさのラッシュ時じでも乗車じょうしゃ率りつは約やく120%で、身みをひしめき合あわせるほどではない。その他たの時間じかん帯たいの乗車じょうしゃ率りつはおよそ60%である。タイムズスクエア駅えきなどが比較的ひかくてき大おおきいが、新宿しんじゅく駅えきの5分ぶんの1程度ていどの大おおきさである。

地下鉄ちかてつでのアナウンスは少すくない。旧来きゅうらい型がたの車両しゃりょうの場合ばあい、地下鉄ちかてつの車掌しゃしょうが早口はやくちで次つぎの駅名えきめいとドアが閉しまることを告つげるがき取きとりにくことが多おおい。新あたらしい車両しゃりょうの場合ばあいには、録音ろくおん音声おんせいによりアナウンスされ、車内しゃないに設置せっちされたディスプレイでの表示ひょうじと併あわせ、改善かいぜんが見みられる。地下鉄ちかてつ駅えきのプラットホームでのアナウンスは例外れいがい的てきで、車両しゃりょうが到着とうちゃくする際さいの案内あんないはほぼない。また、バスの車内しゃないではアナウンスは原則げんそくない。乗車じょうしゃ時じに運転うんてん手しゅに依頼いらいすれば、特定とくていの目的もくてき地ちに到着とうちゃくした際さいに教おしえてはくれる。

地下鉄ちかてつ (Subway)[編集へんしゅう]

地下鉄ちかてつ駅えき
新型しんがたの地下鉄ちかてつ車両しゃりょう
旧型きゅうがたの地下鉄ちかてつ車両しゃりょう
「ニューヨーク市し地下鉄ちかてつ」および「マンハッタンのニューヨーク市し地下鉄ちかてつ駅えきの一覧いちらん」も参照さんしょう

マンハッタンには地下鉄ちかてつが張はり巡めぐらされている。地上ちじょうの交通こうつうが交通こうつう渋滞じゅうたいによりスムーズでない場合ばあいには、一番いちばん速はやい移動いどう手段しゅだんとなることも多おおい。他た区くを走はしる（Gを除のぞく）全すべての地下鉄ちかてつはマンハッタンに通つうじている。各かく路線ろせんは1・2・3、N・R・Wなどの記き番号ばんごうと路線ろせんの色いろで区別くべつされている。同おなじ区間くかんを走はしっている場合ばあいでも、ローカル（各駅かくえき停車ていしゃ）とエクスプレス（急行きゅうこう）には別べつの記き番号ばんごうが振ふられている。例たとえばRとNは同おなじ路線ろせんを走はしる各駅かくえき停車ていしゃと急行きゅうこうである。原則げんそくとして終日しゅうじつ運転うんてんである。

時刻じこく表ひょうはウェブサイトなどに存在そんざいするが、駅えき構内こうないなどに掲示けいじはなく、運行うんこう上じょうも時刻じこくを意識いしきしているようには見みえず、列車れっしゃの運行うんこう頻度ひんどを予測よそくするのに役立やくだつ程度ていどである。列車れっしゃの運転うんてん間隔かんかくがまちまちになりやすく、時間じかん調整ちょうせいのための長時間ちょうじかん停車ていしゃや、運転うんてん間隔かんかくを詰つめるための停車駅ていしゃえき通過つうかなどが行おこなわれる。これらは随時ずいじ行おこなわれるが、通過つうか運転うんてんを開始かいしする際さいには駅えき停車ていしゃ中ちゅうにアナウンスがある。また、ホームに進入しんにゅうしてきた列車れっしゃが警笛けいてきを散発さんぱつ的てきに鳴ならしている場合ばあいには、停車ていしゃ予定よていの車両しゃりょうがそのまま通過つうかすることが多おおい。

マンハッタンを南北なんぼくに走はしる路線ろせんは、南みなみ行ぎょうをDowntown（都心としん）方面ほうめん、北きた行ぎょうをUptown（郊外こうがい）方面ほうめんと呼称こしょうされる。マンハッタンを東西とうざいに横切よこぎる場合ばあいや、マンハッタンを離はなれて走はしる場合ばあいには、Bronx方面ほうめんなどの地区ちく名めいで指定していされることもある。終着駅しゅうちゃくえきが明示めいじされることは少すくなく、従来じゅうらい型がたの車両しゃりょうでは上のぼり下くだりの表示ひょうじの区別くべつはされていない。

地下鉄ちかてつは治安ちあんや衛生えいせいの点てんで悪名あくめいが高たかいが、治安ちあんや車両しゃりょうの衛生えいせい面めんは近年きんねん改善かいぜんされている。車体しゃたい・車内しゃないへの落書らくがきもかなり目立めだたなくなっている。ただ、駅えき施設しせつは全般ぜんぱん的てきに古ふるく、汚きたないことが多おおい。マンハッタン内ないでは日ひ中ちゅうに危険きけんを感かんじる場面ばめんは少すくないが、深夜しんや・早朝そうちょうなどは利用りよう者しゃの数かずが少すくなく、運行うんこう本数ほんすうが減少げんしょうするため危険きけんな場所ばしょであると理解りかいされている。また、死角しかくなどになる場合ばあいを避さけるため、閑散かんさん時じにはホーム中心ちゅうしん部ぶなどの指定してい場所ばしょにて待まつことが推奨すいしょうされている。ターミナルなどの大おおきな駅えきを除のぞけば、公共こうきょう用ようのトイレはほぼ設置せっちされていない。

地下鉄ちかてつの車両しゃりょうは、徐々じょじょに更新こうしんされており比較的ひかくてき新あたらしい車両しゃりょうが多おおい路線ろせんもある。従来じゅうらい型がたの車両しゃりょうは非常ひじょうに古ふるく、汚よごれていることも多おおい。イスは全すべてプラスチック製せいでクッションはなく、手てすりはあるがつり革かわはない。冷暖房れいだんぼうが壊こわれていることも多おおくある。ドアの開閉かいへいは無造作むぞうさで無理むりやり閉とじるドアに身体しんたいをこじ入いれる駆かけ込こみ乗車じょうしゃも見みられる。車掌しゃしょうはほぼ中央ちゅうおうの車両しゃりょうに乗のっている。

エレベーターが未いまだ設置せっちされていない駅えきも多おおい為ため、車椅子くるまいすの乗客じょうきゃくが階段かいだんの上うえ、または下したにいる場合ばあい、1番ばん近ちかくにいる男性だんせい客きゃく4人にんが手助てだすけをすることが規範きはんであるとされ、進すすんで実践じっせんする人々ひとびとも多おおい。

バス[編集へんしゅう]

MTAバス
「MTAリージョナル・バス・オペレーションズ」および「マンハッタンのバス路線ろせんの一覧いちらん」も参照さんしょう

アメリカの多おおくの都市としにおけるバスは自家用車じかようしゃを所有しょゆうできない貧困ひんこん層そうや学生がくせい、新しん住居じゅうきょ者しゃの移動いどう手段しゅだんであることが多おおいが、例外れいがい的てきにマンハッタンでは一般いっぱん住民じゅうみんや旅行りょこう者しゃにも広ひろく使つかわれる公共こうきょう交通こうつうとなっている。地上ちじょうを走はしっているため明あかるく、比較的ひかくてき安全あんぜんな乗のり物ものと考かんがえられている。車両しゃりょうは標準ひょうじゅん的てきな車両しゃりょうが用もちいられており、比較的ひかくてき古ふるいものではないことが多おおい。

地下鉄ちかてつ同様どうように24時じ間あいだ運行うんこうされ、全すべてのバスが障害しょうがい者しゃ・高齢こうれい者しゃや車椅子くるまいすのための昇降しょうこう機きを備そなえている[20]。

必かならず、車椅子くるまいすの乗客じょうきゃくを最初さいしょに乗降じょうこうさせる決きまりがあり、運転うんてん手しゅが車椅子くるまいすの乗客じょうきゃくの乗降じょうこうをサポートする（車椅子くるまいす用よう乗降じょうこうエレベーターは後部こうぶドアに設置せっち）。盲目もうもく者しゃの乗客じょうきゃくが停留所ていりゅうじょにいる場合ばあい、盲目もうもく者しゃに合あわせて停車ていしゃする。

地下鉄ちかてつと共通きょうつうのプリペイドカードを使用しようでき、相互そうごの乗のり換かえも可能かのうな場合ばあいがある。マンハッタン内部ないぶでは短みじかい間隔かんかくで停留所ていりゅうじょが設置せっちされているが、停留所ていりゅうじょ名めいは一般いっぱんになく案内あんないする車内しゃないアナウンスもない。馴なれていない場所ばしょなどでは、乗車じょうしゃ中ちゅうも自みずから現在地げんざいちを把握はあくしている必要ひつようがある。

中心ちゅうしん部ぶなどでは、交通こうつう渋滞じゅうたいや路上ろじょう駐車ちゅうしゃなどが原因げんいんで、慢性まんせい的てきに交通こうつうの流ながれが悪わるい箇所かしょが多数たすうあるため、時間じかん帯たいなどによっては、極端きょくたんに時間じかんを要ようするルートもある。

エクスプレスというバスが運行うんこうしており、地下鉄ちかてつが通つうじていないスタテンアイランド区くなどとを往復おうふくしている。観光かんこうバスのようなバスでの運行うんこうが多おおいが、乗車じょうしゃ料金りょうきんが5ドルで、アンリミテッド・カードは使用しようできない。地下鉄ちかてつが運休うんきゅうなどをした時ときには振替ふりかえバスが走はしる時ときがある。

タクシー (Yellow Cab)[編集へんしゅう]

イエロー・キャブ
詳細しょうさいは「ニューヨーク市しのタクシー（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう
ニューヨークのタクシーについては「イエローキャブ」の記事きじも参照さんしょう

ニューヨークを特徴付とくちょうづける黄色おうしょくの車両しゃりょうのタクシーは、中心ちゅうしん部ぶの日にち中ちゅうであれば、相当そうとうの台数だいすうが走はしっており、街角まちかどで空車くうしゃを見みつけて利用りようすることも容易よういである。夕刻ゆうこくの劇場げきじょう周辺しゅうへんや雨天うてん時じなど、多おおくの人間にんげんが集あつまるエリアや状況じょうきょう、時間じかん帯たいには極端きょくたんに空車くうしゃが少すくなくなることも多おおい。慢性まんせい的てきに交通こうつう渋滞じゅうたいや混雑こんざつが発生はっせいしているので、所要しょよう時間じかんを読よみにくいが、ドア・ツー・ドアで滞在たいざい地ちから目的もくてき地ちまで車くるまで移動いどうできるため地下鉄ちかてつ・バスに比くらべ安全あんぜん性せいは高たかい。

日本にっぽんでのタクシー料金りょうきんに比くらべて運賃うんちんは割安わりやすである。料金りょうきんは初乗はつのりが2.50ドル。その後ごは5分ぶんの1マイル (321 m) ごとに40セントが追加ついかされ、低速ていそくで走行そうこうしている場合ばあいには時間じかん制せいとして60秒びょうに40セント追加ついかされる。深夜しんや料金りょうきんは50セント割わり増ましのほか、平日へいじつ夕方ゆうがたのラッシュ時じには追加ついか料金りょうきんとして1ドルが請求せいきゅうされる。橋はし、トンネルや高速こうそく道路どうろの料金りょうきんは別途べっと請求せいきゅうされる。また、チップとして一般いっぱんに運賃うんちんの10〜20%を追加ついかして支払しはらう。通常つうじょうは「Keep your change（おつりは取とっておいて）」と言いって、お釣つりがないようにして支払しはらうケースが多おおい。100ドルなどの高額こうがく紙幣しへいでの支払しはらいは、運賃うんちんが高額こうがくでお釣つりが少すくない場合ばあいなどを除のぞき拒絶きょぜつされることも多おおい。

マンハッタン以外いがいの他ほか区くや、マンハッタンでも治安ちあんが悪わるい場所ばしょにはほとんど走はしっていない。屋根やねの上うえのタクシーの番号ばんごうを示しめす部分ぶぶんのランプが付ついているのが空車くうしゃだが、OFF DUTYのランプも点灯てんとうしている場合ばあいは回送かいそうである。ドアは自分じぶんで開閉かいへいする。人数にんずうや行いき先さきなどで公然こうぜんと乗車じょうしゃ拒否きょひされることも珍めずらしくないが、チップの交渉こうしょうにより乗車じょうしゃできる場合ばあいもある。目的もくてき地ちがニューアーク空港くうこうなどの州しゅう外がいになる場合ばあいには、州しゅう外がいの営業えいぎょうが禁止きんしされているため帰かえりの費用ひよう相当そうとうとして二に倍ばいの運賃うんちんを求もとめられることもある（この場合ばあい、州しゅう外がいへ出でる橋はしやトンネルまでの分ぶんは無関係むかんけいであるため、そこまでの料金りょうきんを確認かくにんする習慣しゅうかんがある）。

タクシーの運転うんてん手しゅは70%強きょうが移民いみん1世せいであるといわれ、あまり英語えいごがきれいでない場合ばあいも多おおい。「16」と「60」（「シックスティーン」と「シクスティ」）のように紛まぎらわしい言葉ことばは、「ワン・シックス」、「シックス・ゼロ」などと確認かくにんしたほうが無難ぶなんである。また、観光かんこう客きゃくだけでなく地元民じもとみんにとってさえ著名ちょめいな建物たてものやホテル名めいなどを目的もくてき地ちとして告つげても理解りかいされないことも多おおく、中心ちゅうしん部ぶであれば番ばん街がいと丁ひのと目めで指定していし、それ以外いがいであれば道路どうろ名めいと番地ばんちに加くわえ、大おおまかな位置いちは指示しじできるようにしておく必要ひつようがある。紙かみに番地ばんちを書かいて見みせたり、地図ちずを指さしたりすればより間違まちがいない。

日本にっぽんのタクシーとサービス面めんで大おおきく異ことなるのは、乗車じょうしゃ拒否きょひが日常にちじょう的てきにあることである。特とくに深夜しんやなどに顕著けんちょであり、運転うんてん手しゅは車くるまを止とめ窓まどだけを開あけて、目的もくてき地ちを客きゃくに尋たずねる。そして、目的もくてき地ちがマンハッタン以外いがいや治安ちあんの悪わるい場所ばしょの場合ばあい「No！」といってそのまま走はしり去さることがある。ニュージャージー州しゅうなどには深夜しんやは100%乗車じょうしゃ拒否きょひされるといっても過言かごんではないため、滞在たいざい地ちがマンハッタンでない場合ばあいは、深夜しんやの交通こうつう手段しゅだんは、他たの帰宅きたく方法ほうほうを用意よういしておく必要ひつようがある。

2007年ねん末まつよりカーナビを搭載とうさいした車両しゃりょうが出で始はじめ、後部こうぶ座席ざせきで現在地げんざいちの確認かくにん、ニュースなど複数ふくすうの情報じょうほうが見みられるディスプレイが設置せっちされた。数すう年ねん後ごには全すべてのタクシーに設置せっちする予定よていである。しかし現在げんざいカーナビを搭載とうさいしていない車両しゃりょうも多おおく、ニューヨークのタクシードライバーは近年きんねんの東京とうきょうの新人しんじんドライバーと比くらべても劣おとるほど道みちを知しらない為ため、利用りよう者しゃも最低限さいていげんの道案内みちあんないをできるようにしたほうがよい。

空港くうこうなどでは、正式せいしきな認可にんかを受うけていないジプシーキャブ（白しろタク）といわれる違法いほうタクシーが客引きゃくひきがトラブルの原因げんいんと考かんがえられている。正式せいしきな認可にんかを受うけたタクシーは全すべて黄色きいろに塗装とそうされている。正式せいしきなタクシーの場合ばあいでもメーターが正常せいじょうに作動さどうしているかを確認かくにんすべきであり、運転うんてん手しゅがメーターの不ふ作動さどうや遠回とおまわりなどの違法いほう行為こういを行おこなった際さいは登録とうろく番号ばんごうを控ひかえ通報つうほうすることで対応たいおうをしてもらうことができる。

自動車じどうしゃの運転うんてん[編集へんしゅう]

ニューヨーク市警しけいパトカーとマンハッタンの一般いっぱん的てきな道路どうろ

マンハッタンでの自家用車じかようしゃの保有ほゆう率りつはアメリカで最もっとも低ひくいが、面積めんせきが狭せまく人口じんこう密度みつどが高たかいため、交通こうつう量りょうは多おおい。車両しゃりょうは右側みぎがわ通行つうこうである。マンハッタン内ないの道路どうろの多おおくは一方いっぽう通行つうこうであり、対面たいめん通行つうこうは一部いちぶの比較的ひかくてき大おおきな通とおりに限かぎられる。アメリカでの一般いっぱんとは異ことなり、マンハッタン内ないでは赤信号あかしんごう時じの右折うせつは禁止きんしされている。

警察官けいさつかんによる駐車ちゅうしゃ違反いはんの取とり締しまりは厳きびしい。また、「トラフィック・ポリス」という警官けいかんがおり、交差点こうさてんで笛ふえを吹ふき自動車じどうしゃを誘導ゆうどうする。信号しんごう機きが動作どうさしていても、渋滞じゅうたい緩和かんわのため、時間じかん帯たいによって交通こうつう量りょうの多おおい車線しゃせんを信号しんごうが赤あかであっても通行つうこうさせて交通こうつうの流ながれを向上こうじょうさせる役割やくわりを担になう。

短期たんき滞在たいざいなら国際こくさい運転うんてん免許めんきょ証しょうと他国たこくの免許めんきょ証しょうにより自動車じどうしゃを運転うんてんすることが認みとめられるが、ニューヨーク市しで車くるまを所有しょゆうするにはニューヨーク州しゅうの免許めんきょが必要ひつようとなり、アメリカのいくつかの州しゅうと同おなじく他た州しゅうの免許めんきょ証しょうを保持ほじしていても認みとめられない。他た州しゅうの免許めんきょからの書かき換かえ以外いがいは、他国たこくの免許めんきょからの書換かきかえであっても新規しんき取得しゅとくと全まったく同おなじ手続てつづきや講習こうしゅうが必要ひつようである。

バイクの数かずが非常ひじょうに少すくない。理由りゆうは、盗難とうなんに遭あいやすいこと、強盗ごうとうなどから運転うんてん者しゃの保護ほごがなされないこと、マンハッタンの交通こうつう事情じじょうから危険きけんであることなどが挙あげられる。そのほかには、アメリカではバイクは日常にちじょう的てきな乗のり物ものではなく、娯楽ごらく的てきな乗のり物ものの扱あつかいであることなども考かんがえられる。

マンハッタンは南北なんぼくに長ながく東西とうざいに短みじかい島しまのため、東西とうざいへの移動いどう距離きょりは少すくないので、東西とうざいに走はしるクロスタウン・トラフィックは基本きほん的てきに道幅みちはばが狭せまい。東西とうざい方向ほうこうの高速こうそく道路どうろはトランス・マンハッタン高速こうそく道路どうろ（英語えいご版ばん）のみで、過去かこに持もち上あがったミッド・マンハッタン高速こうそく道路どうろ（英語えいご版ばん）とロウワー・マンハッタン高速こうそく道路どうろ（英語えいご版ばん）の計画けいかくは破棄はきされた。

サイクリング[編集へんしゅう]

「ニューヨーク市しのサイクリング（英語えいご版ばん）」も参照さんしょう

近年きんねん、マンハッタン内ないの道路どうろ脇わきに自転車じてんしゃ道どうの整備せいびが進すすんできている。

島しま外がい（市外しがい）との交通こうつう[編集へんしゅう]

ロングアイランド鉄道てつどう (Long Island Rail Road)[編集へんしゅう]

ロングアイランド鉄道てつどう路線ろせん
ニュージャージー鉄道てつどう路線ろせん図ず
PATH鉄道てつどう
スタテンアイランド・フェリー
「ロングアイランド鉄道てつどう」も参照さんしょう

マンハッタン島とうの東ひがし、イースト川かわを越こえた土地とちは、クイーンズ、ブルックリンなどを含ふくむ東京とうきょう都と程ほどの東西とうざいに伸のびる細長ほそながく大おおきな島しまロングアイランドである。その島しまを走はしる鉄道てつどうがロングアイランド鉄道てつどうである。

ロングアイランドにはニューヨーカーに人気にんきのジョーンズビーチなどがあり、彼かれらの気軽きがるな海水浴かいすいよく、ピクニックの場所ばしょとなっている他ほか、ロングアイランド鉄道てつどうは毎日まいにち740本ほんの運行うんこう本数ほんすうと26万まん人にんにも上のぼる乗客じょうきゃく数すうで通勤つうきんとしても使用しようされている全米ぜんべい最大さいだいの鉄道てつどうである。

マンハッタンからの乗車じょうしゃは7番ばんストリート&33丁目ちょうめのペンシルベニア駅えき（通称つうしょう「ペンステーション」）から乗車じょうしゃできる。この駅えきは他たの電車でんしゃも発着はっちゃくしているが、名前なまえの頭文字かしらもじをとったLIRRという電車でんしゃに乗のる。地下鉄ちかてつの駅えきと接続せつぞくされているが、地下鉄ちかてつが汚きたなく古ふるい駅えきなのに対たいし、ペン駅えきは近年きんねん改装かいそうを終おえたばかりの非常ひじょうに綺麗きれいで清潔せいけつな場所ばしょである。しかしトイレの汚きたなさは想像そうぞうを絶ぜっするものがある。

切符きっぷは駅えきの窓口まどぐちのほか電車でんしゃ内ないでも購入こうにゅうできるが、窓口まどぐちが開ひらいている時間じかんは3ドル割わり増ましになる。地下鉄ちかてつと違ちがい料金りょうきんは行いき先さきによって異ことなる。ラッシュアワー（平日へいじつ午前ごぜん6〜10時じ・午後ごご4〜8時じ）以外いがいのOFF PEAKチケットは30%割引わりびきになる。5〜11歳さいは半額はんがく。65歳さい以上いじょうは各種かくしゅ割引わりびきがある。

メトロノース鉄道てつどう (Metro-North Rail Road)[編集へんしゅう]

「メトロノース鉄道てつどう」も参照さんしょう

グランドセントラル駅えきから発着はっちゃくしており、NY州しゅうアップステイト、コネティカット州しゅう、マサチューセッツ州しゅうなど北方ほっぽうに向むかう鉄道てつどうである。

Harlem Line

  • ウェストチェスター (Westchester)、ペルハム (Pelham)、パーチェス (Purchase) などに伸のびる。日本人にっぽんじん駐在ちゅうざい員いんが多おおく在住ざいじゅうするスカースデールやハーツデール、ヨンカーズなどの近郊きんこう住宅じゅうたく地ちとの間あいだを結むすぶことから日本人にっぽんじんの乗客じょうきゃくも多おおく、「オリエント・エクスプレス」との異名いみょうを取とったこともある。

Hudson Line

  • ダッチェス地区ちくに伸のびる。

New Heaven Line

ニュージャージー (Transportation to New Jersey)[編集へんしゅう]

ニュージャージー州しゅうはマンハッタンの真ま隣となりにある州しゅうであり、そこからの通勤つうきん者しゃ、通学つうがく者しゃも非常ひじょうに多おおいが、ニューヨークとは州しゅうが違ちがうため、ニューヨーク市し地下鉄ちかてつは通かよっていない。そのため、ハドソン川がわを越こえる交通こうつう機関きかんがある。

PATH鉄道てつどう (Port Authority Trans-Hudson)

  • マンハッタンからは33丁目ちょうめ、23丁目ちょうめ、14丁目ちょうめ、9丁目ちょうめなどに駅えきがあり、料金りょうきんは距離きょりに関係かんけいなく2.75ドル（5歳さい以下いか無料むりょう）。

ニュージャージー交通こうつう (New Jersey Transit)

  • 広範囲こうはんいにNJをカバーする鉄道てつどう網もうで、マンハッタンのペンシルベニア駅えきに発着はっちゃく。
  • ラッシュアワー以外いがいの乗車じょうしゃ料金りょうきんは25%割引わりびき。

バス

フェリー

  • マンハッタンから2箇所かしょ運行うんこうしており、AM6〜PM0まで10〜15分ふん間隔かんかくで、通勤つうきん・通学つうがくの足あしとしても使つかわれている。

スタテンアイランド・フェリー (Staten Island Ferry)[編集へんしゅう]

「スタテン島とうフェリー」も参照さんしょう

マンハッタンの南みなみ、自由じゆうの女神めがみが立たつリバティ島とうのさらに南みなみにニューヨーク市しのスタテンアイランド区くがある。アメリカならではの住宅じゅうたく街がいが広ひろがる完全かんぜんな島しまであり、マンハッタンとを結むすぶ橋はし・トンネルはなくブルックリンに巨大きょだいな橋はしが架かかっているのみである。スタテンアイランド・フェリーは全すべて無料むりょう。マンハッタンの夜景やけいや自由じゆうの女神めがみを横切よこぎって走はしるフェリーはニューヨーカー達たちのビュースポットでもある。2〜3台だい運行うんこうしており、20分ふん間隔かんかく程ほどで往復おうふくしている。

同島どうとうに陸路りくろで行いくルート例れいとしては、地下鉄ちかてつでブルックリンまで行いき、そこからバスで橋はしを渡わたる。

ヘリコプター[編集へんしゅう]

イースト川かわのピア6にあるマンハッタンの公営こうえいヘリポート（ダウンタウン・マンハッタン・ヘリポート）と、ニュージャージー州しゅうのニューアーク国際こくさい空港くうこうとの間あいだをヘリコプターシャトルが8-10分ふんで結むすんでいる。

教育きょういく[編集へんしゅう]

ニューヨーク公共こうきょう図書館としょかん
詳細しょうさいは「ニューヨーク市しの教育きょういく（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

マンハッタン区くの教育きょういくは多おおくの公立こうりつおよび私立しりつの機関きかんによって行おこなわれている。区内くないの公立こうりつ学校がっこうは、アメリカで最もっとも大おおきな公立こうりつ学校がっこうシステムであるニューヨーク市し教育きょういく局きょくによって実施じっしされている[21]。チャーター・スクールにはハーレム・サクセス・アカデミー（英語えいご版ばん）やガールズ・プレップ（英語えいご版ばん）がある。また、2011年ねん時点じてんではノーベル賞しょう受賞じゅしょう者しゃの輩出はいしゅつ数すうが世界一せかいいち多おおいコロンビア大学ころんびあだいがくを始はじめ、その他た大学だいがくがマンハッタン区くに校舎こうしゃを構かまえている。

主おもな教育きょういく機関きかん

ギャラリー[編集へんしゅう]

マンハッタン全貌ぜんぼう（2005年ねん）
セントラルパーク園内えんない（2008年ねん）
マンハッタン夜景やけい（2005年ねん）
エンパイア・ステート・ビルディングから撮影さつえいした夜よるのミッドタウン（2006年ねん）

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ ニューヨークのシンボルである自由じゆうの女神めがみ像ぞうが建たつリバティ島とうはニューヨーク市しではなく連邦れんぽう政府せいふの直轄ちょっかつ区域くいきである。他方たほう、エリス島とうの一部いちぶはニュージャージー州しゅうの領域りょういきである
  2. ^ アルファベット・シティには追加ついかのアベニューAからDがある。
  3. ^ 現存げんそんするニューヨーク市し最古さいこの建築けんちく物ぶつは、1652年ねん築ちくのブルックリンのワイコフ・ハウス。
  4. ^ 現存げんそんするニューヨーク市し最古さいこの教会堂きょうかいどうはFlushing Friends Meeting House（1694年ねん）、次ついでスタテンアイランドのSt. Andrew's Church（1709年ねん）。建物たてものは現存げんそんしていないが、ニューヨーク市しで最初さいしょ期きに設立せつりつされた教会きょうかいは協同きょうどう改革かいかく派はプロテスタント・オランダ教会きょうかい（1633年ねん）

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ “Quickfacts.census.gov”. 2023年ねん8月がつ12日にち閲覧えつらん。
  2. ^ Quinn, Helen (2013年ねん6月がつ6日にち). “How ancient collision shaped New York skyline”. BBC Science. BBC.co.uk. 2013年ねん6月がつ13日にち閲覧えつらん。
  3. ^ [1]
  4. ^ John H. Betts The Minerals of New York City originally published in Rocks & Minerals magazine, Volume 84, No. 3 pages 204–252 (2009).
  5. ^ Samuels, Andrea. “An Examination of Mica Schist by Andrea Samuels, Micscape magazine. Photographs of Manhattan schist”. Microscopy-uk.org.uk. 2013年ねん4月がつ20日はつか閲覧えつらん。
  6. ^ “New York County (Manhattan Borough), New York State & County QuickFacts”. United States Census Bureau. 2018年ねん3月がつ25日にち閲覧えつらん。
  7. ^ Campbell Gibson. “Population of the 100 largest cities and other urban places in the United States: 1790 to 1990”. United States Bureau of the Census.[リンク切きれ]
  8. ^ “Annual Estimates of the Resident Population: April 1, 2010 to July 1, 2016 Population Estimates – New York County, New York”. United States Census Bureau. 2017年ねん6月がつ11日にち閲覧えつらん。
  9. ^ “Census of Population and Housing”. Census.gov. 2016年ねん6月がつ4日にち閲覧えつらん。
  10. ^ “U.S. Census Bureau QuickFacts: Richmond County (Staten Island Borough), New York; Bronx County (Bronx Borough), New York; New York County (Manhattan Borough), New York; Queens County (Queens Borough), New York; Kings County (Brooklyn Borough), New York” (英語えいご). www.census.gov. 2019年ねん10月がつ16日にち閲覧えつらん。
  11. ^ Bureau, U. S. Census. “American FactFinder - Results” (英語えいご). factfinder.census.gov. 2019年ねん10月がつ16日にち閲覧えつらん。
  12. ^ a b c “New York – Race and Hispanic Origin for Selected Cities and Other Places: Earliest Census to 1990”. U.S. Census Bureau. 2012年ねん8月がつ12日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2022年ねん4月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  13. ^ New York County, New York, Association of Religion Data Archives. Accessed September 10, 2006.
  14. ^ “MLA Language Map Data Center”. Modern Language Association. 2013年ねん12月がつ20日はつか閲覧えつらん。 Enter New York County, New York, 2010 in data entry.
  15. ^ “米べいマンハッタンの平均へいきん家賃やちん、過去かこ最高さいこうの月つき5000ドルに”. CNN (2022年ねん7月がつ15日にち). 2022年ねん11月9日にち閲覧えつらん。
  16. ^ “アングル：米べいマンハッタンのオフィス市場いちば、コロナ終息しゅうそく後ごも低迷ていめい”. ロイター (2023年ねん7月がつ16日にち). 2023年ねん7月がつ17日にち閲覧えつらん。
  17. ^ a b 常盤ひたち新平しんぺい 『キミと歩あるくマンハッタン』 講談社こうだんしゃ、1988年ねん、P116-7
  18. ^ Are Manhattan's Right Angles Wrong, by Christopher Gray
  19. ^ Remarks of the Commissioners for laying out streets and roads in the City of New York, under the Act of April 3, 1807 Archived 2007年ねん6月がつ10日とおか, at the Wayback Machine., Cornell University. Accessed May 2, 2007. "これらの通とおりは基本きほん的てきに60フィート幅はばだが、14、23、34、42、57、72、79、86、96、106、116、125、135、145、155丁目ちょうめは100フィート幅はばになっており、これらの通とおりのブロックの幅はばは約やく200フィートである。"
  20. ^ [2]
  21. ^ New York: Education and Research, City Data. Retrieved September 10, 2006.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

ウィキメディア・コモンズには、マンハッタンに関連かんれんするカテゴリがあります。

人物じんぶつ[編集へんしゅう]

その他た[編集へんしゅう]

番組ばんぐみ・映画えいが・小説しょうせつ
マンハッタンを冠かんするもの

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

  • 歴史れきし
  • 地区ちく（エスニックタウン（英語えいご版ばん））
  • 建築けんちく（高層こうそうビル、モニュメント（英語えいご版ばん））
  • 観光かんこう（公園こうえん、庭園ていえん（英語えいご版ばん）、歴史れきし建造けんぞう物ぶつ）
  • 文化ぶんか（芸術げいじゅつ（英語えいご版ばん）、音楽おんがく（英語えいご版ばん）、料理りょうり、スポーツ（英語えいご版ばん）、書籍しょせき（英語えいご版ばん）、文化ぶんか施設しせつ（英語えいご版ばん）、方言ほうげん（英語えいご版ばん）、ニックネーム（英語えいご版ばん））
  • 経済けいざい（会社かいしゃ）
  • メディア（英語えいご版ばん）
  • 教育きょういく（英語えいご版ばん）（教育きょういく局きょく、小学校しょうがっこう（英語えいご版ばん）、高校こうこう（英語えいご版ばん）、大学だいがく）
  • 政治せいじ（英語えいご版ばん）（政府せいふ、市長しちょう、議会ぎかい、選挙せんきょ（英語えいご版ばん））
  • 病院びょういん（英語えいご版ばん）
  • 消防しょうぼう
  • 警察けいさつ（犯罪はんざい（英語えいご版ばん）、法ほう（英語えいご版ばん））
  • 旗はた
  • 地理ちり
  • 環境かんきょう（英語えいご版ばん）
  • 人口じんこう（英語えいご版ばん）
  • 交通こうつう（橋はしとトンネル、港みなと）
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