パンゲア大陸たいりく

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パンゲア大陸たいりく
パンゲア大陸たいりく分裂ぶんれつ

パンゲア大陸たいりく(パンゲアたいりく)とは、ペルムからさんじょうにかけて存在そんざいしたちょう大陸たいりくである。パンゲア(Pangaea/Pangea)という名前なまえ古代こだいギリシャpanπぱいνにゅー, すべての、全体ぜんたいの)Gaiaγがんまαあるふぁαあるふぁガイア大地だいち[1]から。かんめいばんいにしえ大陸たいりく(ばんこたいりく)である。

大陸たいりく移動いどうせつ[編集へんしゅう]

1912ねんアルフレート・ヴェーゲナーは、自身じしん提唱ていしょうする大陸たいりく移動いどうせつなかで、現在げんざいしょ大陸たいりく分裂ぶんれつするまえひとつであったとの仮説かせつかんがえ、この大陸たいりくを「パンゲア大陸たいりく」と命名めいめいした。

当初とうしょ大陸たいりくうごかす原動力げんどうりょく説明せつめいされておらず、このような移動いどう物理ぶつりてきにありえないと亜流ありゅうあつかいされたが、ヴェーゲナーの死後しご1950ねん以降いこう次々つぎつぎしん事実じじつつかり、プレートテクトニクス理論りろんとしてさい評価ひょうかされている[2]

概要がいよう[編集へんしゅう]

古生代こせいだいペルムわりである2おく5000まんねんまえごろに、ローレンシア大陸たいりくバルティカ大陸たいりく(ローレンシア・バルティカりょう大陸たいりくすでデボンには衝突しょうとつし、ユーラメリカ大陸たいりく形成けいせいしていた)、ゴンドワナ大陸たいりく(ペルム初期しょきにはユーラメリカと衝突しょうとつ)、シベリア大陸たいりくなどすべての大陸たいりく次々つぎつぎ衝突しょうとつしたことによって誕生たんじょうし、中生代ちゅうせいだいさんじょうの2おくねんまえごろから、ふたた分裂ぶんれつはじめた[3]

ちょう大陸たいりく完成かんせい地球ちきゅう内部ないぶからスーパープルーム上昇じょうしょうして世界せかい各地かくち火山かざん活動かつどう活発かっぱつになり、ペルムさんじょうとの境界きょうかいP-T境界きょうかい)に当時とうじきていた古生代こせいだい海洋かいよう生物せいぶつしゅのうち、じつに95%以上いじょう絶滅ぜつめつした。

当時とうじ海水かいすいじゅんたかかったため、大半たいはん時代じだいは、浅海せんかいによっていくつかのりくかたまりかれていた。

大陸たいりく形態けいたい[編集へんしゅう]

パンゲア大陸たいりくテチスうみ

パンゲア大陸たいりくは、赤道あかみちをはさんで三日月みかづきがたひろがっていた。三日月みかづき内部ないぶあさ広大こうだい内海うちうみであるテチスうみではおおくの海洋かいよう生物せいぶつ繁殖はんしょくした。その一方いっぽう内陸ないりく海岸かいがんからとおいため乾燥かんそうした砂漠さばく荒涼こうりょうひろがっていた。ほぼすべての大地だいち地続じつづきで動植物どうしょくぶつ移動いどう促進そくしんされたため、生物せいぶつ多様たようせい現在げんざいよりもとぼしく均質きんしつだった。

1おく8000まんねんまえジュラ紀じゅらきになると、南北なんぼく分裂ぶんれつし、きたローラシア大陸たいりくみなみゴンドワナ大陸たいりくとなった。りょう大陸たいりくは、さら分裂ぶんれつしていった。

パンゲア大陸たいりく形状けいじょうについては、三日月みかづきがたではなく、上記じょうき地図ちずユーラシア大陸たいりくへこみとオーストラリア大陸たいりくとつとが丁度ちょうどつながり、まるくなっていたというせつもある。

出典しゅってん脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ Pangaea”. Online Etymology Dictionary. 2018ねん8がつ6にち閲覧えつらん
  2. ^ 大浜おおはま一之かずゆき科学かがく雑学ざつがく辞典じてん』(日本にっぽん実業じつぎょう出版しゅっぱんしゃ
  3. ^ 科学かがく雑学ざつがく辞典じてん』によると、ヴェーグナーはパンゲア大陸たいりくは3おくねんぐらいまえまでには存在そんざいし、その分裂ぶんれつしてすうひゃくまんねんかかって現在げんざい大陸たいりくかたちになったと主張しゅちょうしていた。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]