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そとかく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
1.地殻ちかく、2.マントル、3a(6).そとかく、3b(7).うちかく
4.リソスフェア、5.アセノスフェア

そとかく(がいかく、えい: outer core)は、地球ちきゅう内部ないぶそうひとつ。

概要がいよう[編集へんしゅう]

地球ちきゅううちかく外側そとがわマントル内側うちがわにあり、あつさはおよそ2266キロメートル。中心ちゅうしんにある液体えきたいそうである。地球ちきゅうコアうちかくそとかくがあり、境界きょうかいめんレーマン不連続ふれんぞくめんがあることをインゲ・レーマンはじめてしめした[1]。マントルとそとかくとの境界きょうかいグーテンベルク不連続ふれんぞくめん)は地下ちかおよそ2,890キロメートルにあり、そとかくうちかくとの境界きょうかい(レーマン不連続ふれんぞくめん)は地下ちかおよそ5,150キロメートルにある。密度みつどは9900kg/m³から12200kg/m³。がいかくは、うちかく組成そせいで、てつニッケルにより構成こうせいされていると推測すいそくされている。硫黄いおう酸素さんそそとかく存在そんざいしうる。そとかく温度おんどは、もっと外側そとがわ部分ぶぶんで4400 ℃、もっとうちかくちか部分ぶぶんで6100 ℃。温度おんどたかいと推測すいそくされ、固体こたいになるほどの圧力あつりょくけていない。モデルもちいた研究けんきゅうによると、そとかくねばたびひく流体りゅうたい地表ちひょうめんにおける液体えきたい金属きんぞくのおよそ10ばい)で、らんりゅうにより熱気ねっき循環じゅんかんさせている[2]

そとかくではPなみ伝播でんぱするが、Sなみ完全かんぜん減衰げんすいされていることも、そとかく流体りゅうたいであることをしめしている。これは、ねばたびひく流体りゅうたいせんだん応力おうりょく対応たいおうできない、すなわちねばたびひく流体りゅうたいはせんだん応力おうりょくおうじて素早すばや変形へんけいし、圧力あつりょくをなくしてしまうことによる。

流体りゅうたい力学りきがく電磁気でんじきがく融合ゆうごうした磁気じき流体りゅうたい力学りきがくは、導電性どうでんせい流体りゅうたい運動うんどう磁場じば相互そうご作用さようかんがえる。ダイナモ理論りろんはこれを応用おうようし、てつとニッケルでできた流体りゅうたいそとかくうず電流でんりゅう発生はっせいしており、これが地磁気ちじき影響えいきょうしているとかんがえる。地球ちきゅうそとかくにおける地磁気ちじきつよさを計算けいさんすると平均へいきん25ガウスである。これは地表ちひょうにおける地磁気ちじきよりも50ばいつよくなる[3][4]

ねつはマントルへとうつっていくため、正味しょうみ傾向けいこうとして液体えきたい部分ぶぶんのうち、うちかくがわとの境界きょうかいちかいところが固体こたいしていき、固体こたいうちかく成長せいちょうしていく[5]。この成長せいちょうスピードは1ねんに1ミリメートルと見積みつもられている[6]

そとかくによる磁場じば発生はっせいがなかったら、地球ちきゅう生命せいめいいまおおきくちがっていた可能かのうせいがある。そとかく液体えきたい金属きんぞく対流たいりゅうすることにより地球ちきゅう磁場じば地磁気ちじきができている[7][8]。この磁場じば上空じょうくうすうせんキロメートルにわたって存在そんざいし、いわば地球ちきゅうまも天蓋てんがいとなって太陽たいようふうをそらす。この磁場じばがなければ、太陽たいようふう地球ちきゅう大気たいきじか作用さようする。すると、地球ちきゅう大気たいきがだんだんられ、生命せいめいがほとんどめないようになり、火星かせいのような惑星わくせいになるだろうという仮説かせつがある[9]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ Lehmann, I (1936). “P'”. Int. Trav. Sci. Ser. A (Publ. Bur. Centr. Seismol) 14: 87. 
  2. ^ Gilles A. de Wijs et. al., The viscosity of liquid iron at the physical conditions of the Earth's core, Nature 392, 805-807 (23 April 1998) . 392. doi:10.1038/33905. 
  3. ^ http://www.science20.com/news_articles/first_measurement_magnetic_field_inside_earths_core
  4. ^ http://www.nature.com/nature/journal/v468/n7326/full/nature09643.html
  5. ^ Gubbins, David; Sreenivasan, Binod; Mound, Jon; Rost, Sebastian (May 19, 2011), “Melting of the Earth’s inner core”, Nature 473: 361–363, doi:10.1038/nature10068 
  6. ^ Waszek, Lauren; Irving, Jessica; Deuss, Arwen (February 20, 2011), “Reconciling the hemispherical structure of Earth’s inner core with its super-rotation”, Nature Geoscience 4: 264–267, doi:10.1038/ngeo1083 
  7. ^ Woodrow L. Shew, Daniel P. Lathrop, Liquid sodium model of geophysical core convection, Physics of the Earth and Planetary Interiors 153 (2005) 136–149
  8. ^ Kent C. Condie, Plate Tectonics, Butterworth-Heinemann; 4th ed., 1997, p. 140 ISBN 978-0750633864
  9. ^ アーカイブされたコピー”. 2013ねん3がつ15にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2014ねん6がつ21にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]