ナスカプレート

ナスカプレート

  水色みずいろがナスカプレート

ナスカプレートは、太平洋たいへいよう東部とうぶの南半球みなみはんきゅう部分ぶぶん（南米なんべい大陸たいりくの西方せいほう沖おき）の海底かいていの地殻ちかく及およびマントル上方かみがたのリソスフェアを形成けいせいする海洋かいようプレートである。

歴史れきし

北きたアメリカプレートや南みなみアメリカプレートに沈しずみ込こんでいたファラロンプレートは、次第しだいに海嶺かいれいごと沈しずみ込こんで複数ふくすうのプレートに分裂ぶんれつしていった。3,000万まん年ねん前まえにゴルダプレートとココスプレートに分裂ぶんれつし、これに前後ぜんごしてココスプレートもココス海嶺かいれい（ガラパゴスホットスポット）の活動かつどうが始はじまったことで南側みなみがわがナスカプレートとして分離ぶんりした。

また、ゴンドワナ大陸たいりくが分裂ぶんれつし大陸たいりくの離散りさんが加速かそくしたころには、ナスカプレートのもととなるファラロンプレートと南極なんきょくプレートは、すでに海嶺かいれいによって分わけ隔へだてられていたと考かんがえられている。

周辺しゅうへんのプレートとの関係かんけい

南みなみアメリカ大陸あめりかたいりくの西海岸にしかいがん沿ぞいには非常ひじょうに長ながいペルー・チリ海溝かいこうがある。このうち、パナマ・コロンビア国境こっきょう付近ふきんからチリ南部なんぶのタイタオ半島はんとう付近ふきんまで、海溝かいこう全長ぜんちょうの8割わり以上いじょうを占しめるのが、ナスカプレートと南みなみアメリカプレートとの境界きょうかいである。ナスカプレートが南みなみアメリカプレートに沈しずみ込こんでおり、アンデス山脈あんですさんみゃくや周辺しゅうへんの高地こうちの形成けいせいに関かかわっている。

タイタオ半島はんとう沖おきからイースター島とう付近ふきんまでは、太平洋たいへいようの海底かいていを南北なんぼくに拡大かくだいさせているチリ海うみ膨（勾配こうばいが緩ゆるやかな海嶺かいれい）によって、南極なんきょくプレートと接せっしている。イースター島とう付近ふきんからガラパゴス諸島しょとう付近ふきんまでは、太平洋たいへいようの海底かいていを東西とうざいに拡大かくだいさせている東ひがし太平洋たいへいよう海嶺かいれいによって太平洋たいへいようプレートと接せっしている。

また、ガラパゴス諸島しょとう付近ふきんからコスタリカ・パナマ国境こっきょう付近ふきんまでは、太平洋たいへいようの海底かいていを南北なんぼくに拡大かくだいさせているココス海嶺かいれいによって、ココスプレートと隔へだてられている。

なお、イースター島とう付近ふきんにはファン・フェルナンデスプレート、イースター島とうの北きた北西ほくせい沖おき800km付近ふきんにはイースタープレートというそれぞれ小ちいさなプレートがあり、これもナスカプレートと接せっしている。この2つのプレートは、海嶺かいれいに囲かこまれていて複雑ふくざつな動うごきをしている。

出典しゅってん

• PALEOMAP project