海嶺
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広義 では、海洋 底 において海 盆 を分 けているような、細長 い山脈 状 の地形 のこと。海洋 の底 において傾斜 を伴 った地形 の高 まりが細長 く連 なっている、いわば海底 山脈 のような場所 全般 を指 す。海面 下 の地殻 のプレートがマグマのホットスポットの上 を移動 しているあいだに、海山 が次々 と生成 されることにより海底 山脈 (英語 : seamount chain)となっている(島 や諸島 となることもある)。狭義 では、海洋 プレートが両側 に引 っ張 られるために生 じた地表 の割 れ目 が直下 のマントル(固体 )の上昇 によってうめられ、マントルの断熱 上昇 のために部分 融解 が起 こりマグマが発生 し、火山 活動 が起 こり、新 しいプレートと海洋 地殻 が生成 される大 規模 な海底 山脈 のこと。中央 海嶺 (英 : oceanic ridge)。
中央 海嶺
[![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a4/Ridge_render-ja.jpg/300px-Ridge_render-ja.jpg)
主 な中央 海嶺
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大西洋 中央 海嶺 :大西 洋 の真中 を南北 に連 なる海嶺 。南北 アメリカの海岸 線 とヨーロッパ・アフリカのそれとがよく一致 していることは有名 だが、この海嶺 もその線 を描 く。海嶺 北部 にアイスランドがあるが、ここは、大西洋 中部 のアセンション島 、南部 のトリスタンダクーニャとともに、大西洋 の拡大 を発生 させたホットスポットのひとつである。大西洋 はまだ若 いため、ホットスポット下 から上昇 してくるマントルプリュームの活動 が、海嶺 の拡大 に大 きく寄与 している。- ナンセン・ガッケル
海嶺 :大西洋 中央 海嶺 の続 きでアイスランド北方 から北極 海 を通 り東 シベリアまで続 く中央 海嶺 。 東 太平洋 海嶺 (海 膨) : カリフォルニア湾 からチリ沖 のイースター島 付近 に繋 がっている太平洋 の中央 海嶺 。ここで生 まれた海洋 底 の西側 は、誕生 した約 2億 年 後 に日本 海溝 に沈 む。太平洋 南極 海嶺 :東 太平洋 海嶺 の続 きで南緯 55°以南 を東西 に走 る太平洋 の中央 海嶺 。- チリ
海嶺 :東 太平洋 海嶺 から分 かれてペルー・チリ海溝 まで続 く太平洋 の中央 海嶺 のひとつ。 中央 インド洋 海嶺 : セーシェル島 、モーリシャス島 沖 、東経 60°付近 に位置 するインド洋 の中央 海嶺 のひとつ。モーリシャス沖 南緯 20°のロドリゲス三重 点 で南西 インド洋 海嶺 と南東 インド洋 海嶺 につながる。北部 はアデン湾 まで伸 び、カールスバーグ海嶺 とも呼 ばれる。南西 インド洋 海嶺 : ロドリゲス三重 点 からマダガスカルの南方 へ南西 方向 に連 なるインド洋 の中央 海嶺 のひとつ。南東 インド洋 海嶺 :インド洋 の中央 海嶺 のひとつ。ロドリゲス三重 点 からオーストラリア南方 まで連 なっている。南 アメリカ南極 海嶺 :大西洋 の中央 海嶺 のひとつ。サウスサンドウィッチ諸島 南東 から大西洋 中央 海嶺 まで続 く。
海洋 底 拡大 説
[1972
プレートテクトニクスの証拠
[地磁気 の逆転 と海洋 底 拡大
[![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4f/Oceanic.Stripe.Magnetic.Anomalies.Scheme.gif)
地球 は中心 部 の溶融 金属 核 の対流 により磁気 を帯 びている。これを地磁気 という。地磁気 は数 万 年 単位 で方向 が逆 になる事 を繰 り返 している。岩石 中 に一般 的 に含 まれる鉱物 である磁鉄鉱 は、その名 の通 り常温 で磁気 を帯 びている。磁鉄鉱 を加熱 していくと、キュリー温度 で磁気 がなくなり、冷却 すると再度 磁気 を帯 びる。このとき磁鉄鉱 が帯 びる磁気 は周辺 の磁場 (地磁気 )の方向 に従 う。海洋 底 鉱物 にも微量 の磁鉄鉱 が含 まれており、海嶺 でマントル成分 が冷 やされて、海洋 底 が生成 された時 の磁気 を帯 びている。第 二 次 大戦 後 、海中 にひそむ潜水 艦 を探索 するための磁気 探査 機器 の性能 が上 がり、海洋 底 の磁気 の分析 が進 んだ。その結果 、海嶺 の両側 で岩石 の磁気 が全 く対称 的 に逆転 を繰 り返 していることが判明 した。これは『海嶺 で海洋 底 が拡大 している』証拠 とされた[要 出典 ]。
海嶺 (広義 )
[成因
[プレートの
プレートが
このほかの
主 な海嶺
[インド洋
東経 90度 海嶺 -インド洋 の海底 、ほぼ東経 90°に位置 する海嶺 。マントル内 で第 3次 ホットプリュームが東経 90°の位置 に吹 き上 げてできていると考 えられている。- チャゴス・ラッカディヴ
海嶺 -東経 72°〜74°付近 の海嶺 で、その頂点 はチャゴス諸島 やモルディブ諸島 やラッカディヴ諸島 になっている。
北極
太平洋
七島 ・硫黄 島 海嶺 -伊豆半島 から伊豆 ・小笠原諸島 を経 てグアム・サイパンのあるマリアナ諸島 まで続 く海嶺 。九州 -パラオ海嶺 -四国 海 盆 ・パレスベラ海 盆 の拡大 によって分裂 したもの。西 マリアナ海嶺 - マリアナトラフの拡大 によって分裂 したもの。- ハワイ
海嶺 -天皇 海山 群 とも呼 ばれる。マウナロアなどハワイのホットスポットからカムチャッカ半島 まで続 く海嶺 。 - ツアモツ・グループ - フランス
領 ポリネシアのトゥアモトゥ諸島 を構成 した古代 の海嶺 。ただし、1990年 にピトケアン・ホットスポットが発見 された[2][3]。 - オーストラル・グループ - マクドナルド・ホットスポットが、マクドナルド
海山 やナテマト海山 、タウキナ海山 、オーストラル諸島 (またはツブアイ諸島 )を生成 した。マーシャル諸島 共和 国 、ニュージーランド王国 のトケラウ諸島 、クック諸島 、キリバスのギルバート諸島 、フェニックス諸島 、ライン諸島 も領域 に含 まれる[4]。ツアモツ・グループと並行 に延 びている。 - サライゴメス
海嶺 - イースター・ホットスポットが、プカオ海山 、チリのイースター島 、サラ・イ・ゴメス島 を生成 した。
日本 近海
銭洲 海嶺 -伊豆諸島 北部 、新島 ・式根島 から南西 に伸 びる海底 の高 まり。大和 堆 -日本海 の拡大 に伴 い形成 されたもの。北大和 堆 -同上 。奥尻 海嶺 -奥尻 島 から山形 県 近海 まで延 びる海底 の高 まり。佐渡 海嶺 -佐渡 島 から北東 に延 びる海底 の高 まり。隠岐 堆 -隠岐諸島 の東北東 に延 びる海底 の高 まり。大東 海嶺 ・沖 大東 海嶺 - フィリピン海 プレート北西 部 の海嶺 群 。
脚注
[注釈
[- ^
地熱 エネルギーよりも地球 に当 たる太陽光 の熱 エネルギーのほうが遥 かに大 きいので、地熱 放出 によって地球 全体 の海水温 や大気 温度 は基本 的 にほとんど影響 はない。
出典
[- ^ a b
跡部 治 「海底 地名 の決定 」『地学 雑誌 』第 84巻 第 1号 、東京 地学 協会 、41-45頁 、doi:10.5026/jgeography.84.41、2019年 12月16日 閲覧 。 - ^ Scientific Party of cruise SO-65 of F.S. Sonne: “Active Pitcairn hotspot found” (1990
年 ). 2019年 12月16日 閲覧 。 - ^ Gunn Interactive: “Pacific Oceanic Island OIBS”. 2005
年 11月23日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2022年 12月1日 閲覧 。 - ^ “Volcanoes - Hawaii and Yellowstone”.
地球 科学 講座 . オレゴン州立 大学 . 2015年 10月 16日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2022年 12月1日 閲覧 。
関連 項目
[50
外部 リンク
[海底 地形 -財団 法人 日本 水路 協会 海洋 情報 研究 センター- 「
海嶺 」『MSNエンカルタ百科 事典 』。オリジナルの2008年 10月 7日 時点 におけるアーカイブ 。2007年 12月25日 閲覧 。