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ヨシはら

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
なつのヨシばら

ヨシはら(ヨシはら)、またはアシばら(アシはら、葦原よしわら芦原あしはら葭原よしはらあしばら)は、みずうみぬまかわかわ海岸かいがんなどにおいてヨシ群生ぐんせいしている場所ばしょす。

通常つうじょう、ヨシばらけたみずじょう湿地しっちわかいヨシが定着ていちゃくすることからはじまり、次第しだい乾燥かんそうした地面じめん移行いこうしつつだい群落ぐんらくつくることで形成けいせいされる。群落ぐんらく発達はったつ過程かてい水域すいいきから多量たりょう燐酸りんさん窒素ちっそ化合かごうぶつのような栄養えいよう塩類えんるい吸収きゅうしゅうして固定こていし、としるとかなりの腐植ふしょくしつ堆積たいせきさせる。これらは最終さいしゅうてき地面じめんうわ水面すいめんえてもり、みず浄化じょうか森林しんりん発達はったつ寄与きよする。自然しぜんのヨシばらは、氾濫はんらんばら湿しめった窪地くぼちワンド河口かこう水域すいいきといった場所ばしょ発達はったつする。[よう出典しゅってん]

欧州おうしゅうにおけるヨシばら構成こうせいするたねほとんどがヨシぞくホタルイぞくぞくする。日本にっぽんのヨシばらは、淡水たんすいいきではクサヨシガマるい、汽水域すいいきではアイアシシオクグハマボウなどをともなう。[よう出典しゅってん]

風俗ふうぞくがいとして有名ゆうめい吉原よしはらは、ヨシばら語源ごげんである[よう出典しゅってん]

環境かんきょう

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おおくの有機物ゆうきぶつあつまり、分解ぶんかいおこなわれる肥沃ひよくで、生産せいさんりょうおおきい。みず増減ぞうげんによって冠水かんすいかえてんから、とく淡水魚たんすいぎょ産卵さんらん場所ばしょ稚魚ちぎょ発育はついく場所ばしょとしてヨシばら利用りようするものがおおい。コイなどは増水ぞうすいにヨシばら侵入しんにゅうして産卵さんらんし、稚魚ちぎょみずくまでかく場所ばしょ豊富ほうふなヨシばらなか成長せいちょうする。また水鳥みずとりえさじょうとしても重要じゅうようである。小型こがたとりには芦原あしはらしゅたる生活せいかつとするれいもある。

他方たほうそこしつどろなかみずにつかること、えている植物しょくぶつよこえだがなくくきたてびるばかりの構造こうぞうであることなど、環境かんきょうとしては比較的ひかくてき単純たんじゅんで、生息せいそくする生物せいぶつはある程度ていど制限せいげんされる。ただしヨシばら特有とくゆう生物せいぶつやヨシばらこの生物せいぶつおおい。海水かいすい影響えいきょうつよ場合ばあいには、おおくのカニるいられる。

利用りよう

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ヨシばらとおみず広範囲こうはんいひろがるけいとそこに微生物びせいぶつ汚水おすい栄養えいようとして使つかうことで効果こうかてき浄化じょうかされる。このため、人工じんこうてきなヨシばら小規模しょうきぼ効率こうりつてきな「下水げすい処理しょり施設しせつ」として利用りようするれいもある。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 鹿児島かごしま自然しぜん記録きろくするかいへんかわもの図鑑ずかん 鹿児島かごしま水辺みずべから』南方みなかたしんしゃ ISBN 493137669X
  • 佐藤さとうただしてんへん有明海ありあけかいものたち 干潟ひがた河口かこういき生物せいぶつ多様たようせいうみゆうしゃ ISBN 4905930057
  • リバーフロント整備せいびセンター『フィールド総合そうごう図鑑ずかん かわ生物せいぶつ山海さんかいどう ISBN 4381021401

関連かんれん項目こうもく

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