金 剛 杵
語源 [編集 ]
そもそもヴァジュラとはインド
インドラ(
— 『マハーバーラタ』[3]帝釈天 )は、ヴリトラ(蛇 の形 をした悪魔 の首領 )を倒 すため、ブラフマー(梵天 )に相談 した。ブラフマー(梵天 )は、「ダディーチャという偉大 な聖 仙 に骨 を下 さいと頼 めば、彼 (ダディーチャ)は身 を捨 てて、自分 の骨 をくれるから、その骨 でヴァジュラ(金 剛 杵 )を造 れ。速 やかに実行 せよ。」と述 べた。インドラは、ダディーチャの隠棲 処 でそのように頼 んだところ、太陽 のごとく輝 くダディーチャは、「分 かりました。お役 に立 ちましょう。身 を捨 てます。」と述 べて息 をひきとった。インドラたち神 々はダディーチャの骨 を取 り出 し、トヴァシュトリ(工 巧 神 )を呼 んで目的 を告 げた。トゥヴァシュトリ(工 巧 神 )は一心不乱 に仕事 に励 みヴァジュラ(金 剛 杵 )を造 り上 げた。インドラはそのヴァジュラ(金 剛 杵 )をつかんでヴリトラ(蛇 の形 をした悪魔 の首領 )を粉砕 した。
インド
日本 [編集 ]
概要 [編集 ]
形状 [編集 ]
金 剛 杵 の種類 [編集 ]
独鈷 杵 (とっこしょ、どっこしょ)槍 状 の刃 が柄 の上下 に一 つずつ付 いたもの。三 鈷杵(さんこしょ)刃 がフォークのように三 本 に分 かれたもの。三 鈷剣(さんこけん)中央 の刃 だけが他 の2本 に比 べて一際 長 い。五 鈷杵(ごこしょ)中央 の刃 の周囲 に四 本 の刃 を付 けたもの。七 鈷杵(ななこしょ)中央 の刃 の周囲 に六 本 の刃 を付 けたもの。九 鈷杵(きゅうこしょ、くこしょ)中央 の刃 の周囲 に八 本 の刃 を付 けたもの。宝珠 杵 (ほうじゅしょ)柄 の上下 に刃 ではなく如意宝珠 を付 けたもの。宝塔 杵 (ほうとうしょ)柄 の上下 に刃 ではなく宝塔 を付 けたもの。鬼面 金剛 杵 柄 に鬼 の顔 の飾 りがついたもの。金 錍(こんべい)独鈷 杵 の両 端 に宝珠 が付 いたもの。- 羯磨(かつま)
二 つの金剛 杵 を十字 に組 み合 わせた形 のもの。類似 した物 に車輪 の様 な輪 にスポークの様 に刃 が付 いた「輪 鈷杵(りんこしょ)」も存在 し、これもスポーク型 の刃 の数 で種類 がある。金剛 鈴 (こんごうれい)片側 に刃 のかわりに鈴 が付 いたもの。修法 の時 に神仏 と一体化 するために鳴 らす。先端 の形 によって、五 鈷鈴・三 鈷鈴・独鈷 鈴 ・宝珠 鈴 ・塔 鈴 に分 けられる[8]。割 五 鈷杵(わりごこしょ)縦 に二 分割 できる五 鈷杵で、その中心 に仏舎利 を入 れることを目的 とするもの。また、分割 した際 にそれぞれが人形 (ひとがた)にも見 えることから、真言 立川 流 においては「人形 杵 」(にんぎょうしょ)とも呼 ばれた。現在 は、一般 に使用 することはない。
金 剛 杵 を執 る主 な諸 天 [編集 ]
ギャラリー[編集 ]
-
成相寺 にて五 鈷杵 -
チベット
仏教 の七 鈷杵
脚注 [編集 ]
- ^ 「
施餓鬼 」, pp,827-828。 - ^ a b
中村 ら (1989:288). - ^ 『インド
神話 :マハーバーラタの神 々』, p. 95. - ^
中村 ら (1989:657). - ^ 「
施餓鬼 」, pp.825-826。 - ^ a b 『
金属 の中世 :資源 と流通 』, pp.158-162. - ^ “
石清水八幡宮 で銅 製法 具 出土 京都 ”.日本経済新聞 電子 版 (2010年 12月1日 ). 2015年 10月 16日 閲覧 。 - ^
小峰 彌彦 『図解 早 わかり!空海 と真言宗 』(三笠 書房 、2013年 )
参考 文献 [編集 ]
小野 ,正敏 、五味 ,文彦 、萩原 ,三雄 編 『金属 の中世 :資源 と流通 』高志 書院 〈考古学 と中世 史 研究 11〉、2014年 7月 。ISBN 978-4-86215-137-7。上村 勝彦 『インド神話 :マハーバーラタの神 々』筑摩書房 〈ちくま学芸 文庫 〉、2003年 1月 。ISBN 978-4-480-08730-0。