増 槽
軍用 機 の増 槽 [編集 ]
- ドロップタンク
- ハードポイントに
取 り付 けられ、飛行 中 に切 り離 し可能 な増 槽 [2]。普通 は両 端 が尖 った円柱 形状 あるいは紡錘形 をしており、一見 したところ爆 弾 かミサイルのようにも見 える。それ自体 の飛翔 を目的 としないので、ほとんどの物 は安定 板 を持 たないが、投下 時 に機体 にぶつからないように安定 させるために付 けられたものもある。堀越 二郎 の考案 により日本 の九 六 式 艦上 戦闘 機 で採用 された[3][4]ものを皮切 りに第 二 次 世界 大戦 ごろから各国 で使用 される様 になった。この時期 は機関 銃 ・機関 砲 によるドッグファイトの機会 が多 かったため、空気 抵抗 と重量 の低減 や弾 着 による引火 爆発 防止 のため、残 量 にかかわらず会 敵 時 に投棄 されることが多 かった。そのため、飛行 時 には先 にドロップタンクの燃料 から消費 し、機内 タンクの燃料 を温存 した。 - ドロップタンクを
海上 に投棄 した場合 の回収 は容易 ではないが、イギリス、ドイツ、フィンランドなどは、主 に戦略 物資 であるアルミニウム合金 の節約 を目的 として、陸上 で投棄 された増 槽 を回収 していたという事例 もある(ドイツの場合 、発見 した民間 人 に対 し「礼金 を出 すので届 けよ」と、回収 を促 す注意 書 きが増 槽 に貼 ってあったほどである)。反対 に、イギリス駐留 のアメリカ第 8航空 軍 では、敵 に資源 として回収 されないように紙 で作 られ、燃料 注入 後 一定 時間 経過 すると使用 不能 になるタンクも使用 された。第 二 次 大戦 時 の日本 軍 でも竹 製 の枠組 みに紙 を貼 ったり、ベニヤ板 を曲 げ加工 し、防水 処理 したドロップタンクも使 われたが、これは回収 されないようにと言 うより、自国 の資源 不足 が原因 であった。 大戦 後 の戦闘 機 は大型 化 にともなって増 槽 も大 容量 化 しており、自衛隊 も運用 するF-15やF-2(F-16と同等 品 )で容量 2000リットル超 にもなり、空 のタンクであっても高 高度 から落着 すれば相応 の被害 をもたらしうるため、緊急 時 を除 き空中 投棄 しないのが一般 的 になっている。- また、スペースシャトルの
巨大 な外部 燃料 タンクも、一種 のドロップタンクであると言 える。
- コンフォーマル・フューエル・タンク
機体 側面 や上部 に密着 するように装備 される増 槽 のこと。飛行 中 の切 り離 しはできないが、ドロップタンクに比 べ空気 抵抗 が小 さいため燃費 に優 れ、ハードポイントを要 しないのでより多 くの兵 装 を搭載 できるという有利 な面 がある[2]。F-15Eでは標準 装備 されている。F-16 ブロック60と(ポーランド空軍 が採用 している)ブロック52+も採用 している。ほかには、サーブ 39 グリペン・ラファール・タイフーンでも利用 が検討 されている。翼 端 増 槽 (チップタンク)左 右翼 端 に取 り付 けられた増 槽 [2]。取 り外 し不可能 な固定 式 と、駐 機 中 に限 り取 り外 し可能 (飛行 中 の切 り離 しは不可能 )な半 固定 式 がある。翼 端 に重量 物 を装着 することは一見 強度 的 に負荷 が大 きく思 えるが、実際 には飛行 中 の航空機 は機体 の重量 を主翼 で持 ち上 げるため、片 持 ちになる主翼 がクリーン状態 よりもチップタンクで翼 の両 端 に重量 物 が付 く方 が強度 的 に有利 である。ただし重量 物 を左右 に振 り分 けるため、同 重量 を機体 中心 軸 近 くに搭載 するよりもロールレートが低 くなり機動 性 への悪影響 は大 きい。主 に、初期 のジェット戦闘 機 に用 いられたが、戦闘 任務 を考慮 しない練習 機 およびCOIN機 では現在 でも用 いられている。採用 した機種 はP-80、T-33、F9F、F-5A/B、F-104、L-39、A-37、SF-260など。後方 乱気流 や視界 の関係 で密集 編隊 が組 みにくくなるため曲技 飛行 の際 は取 り外 す場合 がある(例 :フレッチェ・トリコローリのMB-339PAN)。
- ヘリコプター
用 一部 の機種 は、パイロンに増 槽 を取 り付 けることができる。従来 の機内 に燃料 タンクを増設 する方式 と比 べて機内 スペースを犠牲 にすることなく航続 距離 ・飛行 時間 を伸 ばせるというメリットがある。UH-60・CH-53・AH-64・OH-1などで採用 されている。一般 に中身 が空 になっても平時 は切 り離 さずに帰投 する。
- なお、
固定 翼 機 の主翼 の内部 空間 が無 く、速度 的 に空気 抵抗 もあまり大 きな問題 とならないヘリコプターの場合 は主 燃料 タンクがMi-8のように外装 型 ないしCH-47のようにコンフォーマルタンクである場合 がある。
軍用 車両 の増 槽 [編集 ]
また、
関連 項目 [編集 ]
脚注 [編集 ]
- ^ Boeing: ボーイング・ジャパン - F-15イーグル
戦闘 機 - ^ a b c
石津 ,祐介 (2018年 2月 22日 ). “戦闘 機 に吊 り下 がる燃料 タンク「増 槽 」、どういうもの?緊急 時 には投棄 も”.乗 りものニュース - ^
堀越 二郎 『零 戦 その誕生 と栄光 の記録 』角川 文庫 、2012年 12月25日 - ^
撃墜 王 坂井 三郎 ―零 戦 に託 したサムライ魂 . PHP文庫 . (2008-06-02)