帝国ていこく軍人ぐんじん援護えんご会かい

帝国ていこく軍人ぐんじん援護えんご会かい（ていこくぐんじんえんごかい）は、日にち露ろ戦争せんそうに際さいして結成けっせいされた軍人ぐんじん援護えんごを目的もくてきとする内務省ないむしょう所管しょかんの財団ざいだん法人ほうじんである。1904年ねん（明治めいじ37年ねん）3月がつ15日にち、設立せつりつ認可にんか。戦争せんそう終結しゅうけつ後ご、1906年ねん（明治めいじ39年ねん）6月がつ、解散かいさんした。

概要がいよう

松方まつかた正義まさよし、井上いのうえ馨かおるの両りょう元老げんろうがイニシアチブを採とり、益田ますだ孝たかし、朝吹あさぶき英二えいじが事務じむ運営うんえいの任にんに当あたり、出征しゅっせい軍人ぐんじんの遺家族いかぞく、戦病死せんびょうし者しゃ、傷痍しょうい兵へいなどの援護えんごを目的もくてきして創設そうせつされた。有栖川ありすがわ宮みや威たけし仁じん親王しんのうを総裁そうさいとして奉戴ほうたいし、皇太子こうたいし夫妻ふさいからの寄付きふ金きんもあった。他たに、韓国かんこく皇室こうしつ、慶應義塾けいおうぎじゅく、来日らいにち中ちゅうの米国べいこくユニオン・パシフィック鉄道てつどう社長しゃちょうなどからの寄付きふもあった。解散かいさん時じまでの寄付きふ累計るいけいは、135万まん7000円えん、1000件けんである。　

役員やくいんには、島津しまつ、毛利もうり、徳川とくがわ、前田まえだ、細川ほそかわ、伊達だて、鍋島なべしまなど旧きゅう雄藩ゆうはんの藩主はんしゅ家かを中心ちゅうしんとする有力ゆうりょく華族かぞく、三井みつい、三菱みつびしをはじめとする関東かんとう・関西かんさいの財界ざいかい関係かんけい者しゃが就ついている。

解散かいさん時じ、財産ざいさんは各かく道府県どうふけんに委託いたくされた軍人ぐんじん援護えんご資金しきんとして継承けいしょうされ、1938年ねん（昭和しょうわ13年ねん）設立せつりつの恩賜おんし財団ざいだん軍人ぐんじん援護えんご会かいにつながる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 山村やまむら睦夫むつお「帝国ていこく軍人ぐんじん援護えんご会かいと日にち露ろ戦時せんじ軍事ぐんじ援護えんご活動かつどう」日本にっぽん史し研究けんきゅう358、1992年ねん6月がつ。

関連かんれん項目こうもく

• 帝国ていこく軍人ぐんじん後援こうえん会かい - 名称めいしょうが類似るいじしているが、こちらは恒常こうじょう的てき団体だんたい。