眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう は、認知 にんち 地図 ちず の構成 こうせい であり、それはステート空間 くうかん においてステートを表現 ひょうげん することで可能 かのう となる。それぞれのステートは観測 かんそく 可能 かのう な情報 じょうほう (感覚 かんかく 、行動 こうどう )と、観測 かんそく 不能 ふのう な情報 じょうほう (記憶 きおく 、推論 すいろん から導 みちび いた情報 じょうほう で、しばしば価値 かち 情報 じょうほう を伴 ともな う)を統合 とうごう することで表現 ひょうげん される。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ 、前頭 まえがしら 眼窩 がんか 野 の 、前頭 まえがしら 前野 まえの 眼窩 がんか 部 ぶ (がんかぜんとうひしつ、ぜんとうがんかや、ぜんとうぜんやがんかぶ 英 えい : orbitofrontal cortex, OFC orbital prefrontal cortex, oPFC )は、脳 のう の前頭 まえがしら 前野 まえの の腹 はら 側 がわ 表面 ひょうめん [1] で、意思 いし 決定 けってい に重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たす[2] 。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の多彩 たさい な役割 やくわり を要約 ようやく すると、意思 いし 決定 けってい の基盤 きばん となる認知 にんち 地図 ちず を構成 こうせい することである。認知 にんち 地図 ちず の構成 こうせい は観測 かんそく 可能 かのう な情報 じょうほう と観測 かんそく 不能 ふのう な情報 じょうほう を統合 とうごう して推論 すいろん を行 おこな い、ステート と呼 よ ばれるある種 しゅ の状態 じょうたい を表現 ひょうげん することによって可能 かのう となる[1] 。観測 かんそく 可能 かのう な情報 じょうほう は、現在 げんざい の感覚 かんかく 入力 にゅうりょく や自 みずか らの行動 こうどう である。観測 かんそく 不能 ふのう な情報 じょうほう は、直接的 ちょくせつてき な経験 けいけん やモデルベースの推論 すいろん によって得 え られる情報 じょうほう である。部分 ぶぶん 的 てき に観測 かんそく 可能 かのう な環境 かんきょう 情報 じょうほう にはしばしば、価値 かち 情報 じょうほう が伴 ともな う。[3]
ヒトにおける眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の役割 やくわり [ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はヒトの脳 のう の中 なか でも最 もっと も理解 りかい が進 すす んでいない領域 りょういき である。しかし、この領域 りょういき は、感覚 かんかく 情報 じょうほう や記憶 きおく 情報 じょうほう の統合 とうごう 、強化 きょうか 子 こ (reinforcer) の感情 かんじょう 価 か (affective value) の表現 ひょうげん 、意思 いし 決定 けってい や期待 きたい に関連 かんれん しているという考 かんが えが提唱 ていしょう されている[4] 。特 とく に、ヒトの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は報酬 ほうしゅう と罰 ばっ に対 たい する感受性 かんじゅせい に関連 かんれん した行動 こうどう 計画 けいかく を制御 せいぎょ していると考 かんが えられている[5] 。このことはヒトや非 ひ ヒト霊長 れいちょう 類 るい 、げっ歯 は 類 るい の研究 けんきゅう から支持 しじ されている。
ヒトの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ では主観 しゅかん 的 てき な快楽 かいらく 性 せい の経験 けいけん を仲介 ちゅうかい する役割 やくわり を持 も っているという説 せつ も存在 そんざい する [4] 。
ヒトにおける眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の損傷 そんしょう [ 編集 へんしゅう ]
後天 こうてん 性 せい 脳 のう 損傷 そんしょう (ABI : Acquired Brain Injury) による眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の損傷 そんしょう は、一般 いっぱん 的 てき にある種 しゅ の脱 だつ 抑制 よくせい 行動 こうどう を引 ひ き起 お こす。例 たと えば、過度 かど に悪態 あくたい をつく、性欲 せいよく 過多 かた 、社会 しゃかい 的 てき 対話 たいわ の欠如 けつじょ 、賭博 とばく への衝動 しょうどう 、アルコール、煙草 たばこ 、薬物 やくぶつ の摂取 せっしゅ 過多 かた 、共感 きょうかん 能力 のうりょく の欠如 けつじょ などが起 お きる。ある種 しゅ 類 るい の前頭 まえがしら 側 がわ 頭 あたま 型 がた 認知 にんち 症 しょう (frontotemporal dementia) 患者 かんじゃ の脱 だつ 抑制 よくせい 行動 こうどう は眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の変性 へんせい が原因 げんいん であるとされている[6] 。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ に損傷 そんしょう を受 う けた患者 かんじゃ は、衝動 しょうどう 的 てき な決断 けつだん や、経済 けいざい 感覚 かんかく の欠如 けつじょ などの症状 しょうじょう が起 お きる。
健常 けんじょう 者 しゃ に対 たい する脳 のう 機能 きのう イメージング研究 けんきゅう [ 編集 へんしゅう ]
ヒトの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の活動 かつどう を画像 がぞう 化 か するために機能 きのう 的 てき 核 かく 磁気 じき 共鳴 きょうめい 画像 がぞう 法 ほう (fMRI) を用 もち いることは、この領域 りょういき が副 ふく 鼻腔 びこう に近 ちか いことにより困難 こんなん なものとなる。副 ふく 鼻腔 びこう には空気 くうき が詰 つ まっており、高 こう 磁場 じば でのエコープラナー 撮像 さつぞう 法 ほう (EPI) の使用 しよう は信号 しんごう の欠損 けっそん や、画像 がぞう の歪 ゆが み、磁化 じか 率 りつ アーティファクト などが発生 はっせい しやすくなるためである。そのため、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から質 しつ のよい信号 しんごう を得 え るには特別 とくべつ な注意 ちゅうい が必要 ひつよう とされ、様々 さまざま な手法 しゅほう が用 もち いられている。(例 たと えば、高 こう 静 しず 磁場 じば における自動 じどう シミング[7] など)
発表 はっぴょう された脳 のう 機能 きのう イメージング研究 けんきゅう によると、報酬 ほうしゅう 価値 かち 、予測 よそく された報酬 ほうしゅう 価値 かち 、さらには食 た べ物 もの や他 た の強化 きょうか 子 こ に対 たい する主観 しゅかん 的 てき な喜 よろこ びの度合 どあ いまでもが、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ で表現 ひょうげん されている。大 だい 規模 きぼ な脳 のう 機能 きのう イメージング研究 けんきゅう のメタアナリシス により、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の内側 うちがわ 部 ぶ は強化 きょうか 子 こ の報酬 ほうしゅう 価値 かち のモニタリング、学習 がくしゅう 、記憶 きおく に関係 かんけい し、外側 そとがわ 部 ぶ は罰 ばち の評価 ひょうか に関係 かんけい することで、現在 げんざい 行 おこな っている行動 こうどう に変化 へんか を引 ひ き起 お こすことが示 しめ されている[8] 。 同様 どうよう に、前後 ぜんご 方向 ほうこう に強化 きょうか 子 こ の複雑 ふくざつ 性 せい 、抽象 ちゅうしょう 性 せい が表現 ひょうげん されていて、味覚 みかく などの複雑 ふくざつ 性 せい の低 ひく い強化 きょうか 子 こ よりも、金銭 きんせん の収支 しゅうし のようなより複雑 ふくざつ で抽象 ちゅうしょう 的 てき な強化 きょうか 子 こ に対 たい して、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のより前方 ぜんぽう が活動 かつどう する。
ラットにおける眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう 抑制 よくせい 実験 じっけん から分 わ かった機能 きのう 局在 きょくざい [ 編集 へんしゅう ]
Reversal learning:逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう Strategy and set shifting:戦略 せんりゃく 変更 へんこう Unobservable/uncertain outcome encoding:観測 かんそく 不能 ふのう な不 ふ 確実 かくじつ な成果 せいか のコード Delay discounting:時間 じかん 割引 わりびき Outcome prediction and confidence:成果 せいか の予測 よそく と自信 じしん Reinforcer devaluation and PIT:脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい とPIT Reward magnitude and identity discrimination:報酬 ほうしゅう の規模 きぼ と同一 どういつ 性 せい の識別 しきべつ
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の破壊 はかい ・機能 きのう 抑制 よくせい の結果 けっか 、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の因果 いんが 的 てき 機能 きのう についてさまざまなことが分 わ かった。ここではラットでの実験 じっけん の結果 けっか を中心 ちゅうしん に説明 せつめい する。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ をさらに内側 うちがわ 、腹 はら 側 がわ 、外側 そとがわ 、背 せ 外側 そとがわ 、外側 そとがわ -島 しま の5領域 りょういき に分類 ぶんるい し、それぞれの領域 りょういき がどのような役割 やくわり を果 は たしているかを右 みぎ 図 ず にまとめる。[9]
ラットの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ 研究 けんきゅう で、内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の の機能 きのう を選択 せんたく 的 てき に示 しめ したものはほとんどない。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の最前 さいぜん 部 ぶ にある。内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の を破壊 はかい すると、すぐもらえる小 ちい さな報酬 ほうしゅう よりも、あとにもらえる大 おお きな報酬 ほうしゅう を好 この むようになる。また、リスクのある選択 せんたく をするようになる。[9]
内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の は脱 だつ 阻止 そし において、報酬 ほうしゅう の変化 へんか に好 この んで応答 おうとう する。[10]
逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう には関与 かんよ するが、識別 しきべつ 学習 がくしゅう には関与 かんよ しない。外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の を機能 きのう 抑制 よくせい すると、あとでもらえる大 おお きな報酬 ほうしゅう よりも、すぐもらえる小 ちい さな報酬 ほうしゅう を好 この むようになる。[9]
外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の の前部 ぜんぶ はパブロフ的 てき 脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい に関与 かんよ するが逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう には関与 かんよ しない。それに対 たい して外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の の後部 こうぶ はその両方 りょうほう に関与 かんよ する。[11]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の一部 いちぶ もしくは全体 ぜんたい の破壊 はかい ・機能 きのう 抑制 よくせい によって遂行 すいこう 障害 しょうがい が出 で る課題 かだい 一覧 いちらん [ 編集 へんしゅう ]
逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう :reversal learning[12]
遅延 ちえん 変更 へんこう 課題 かだい :delayed alteration[13]
消去 しょうきょ 学習 がくしゅう :extinction learning[14]
脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい :reinforcer devaluation[15]
感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい :sensory preconditioning[2]
成果 せいか 特異 とくい 的 てき PIT:outcome specific pavlovian-instrumental transfer[16]
過剰 かじょう 期待 きたい :over expectaition[17]
時間 じかん 割引 わりびき :delay discounting[9]
報酬 ほうしゅう 内容 ないよう の変更 へんこう による脱 だつ 阻止 そし :Unblocking by reward identity change[18]
決定 けってい 後 ご 賭博 とばく 課題 かだい :postdecision wagering task[19]
三 さん 段階 だんかい 課題 かだい ステート実験 じっけん :3 stage ''task state'' experiment[20]
非対称 ひたいしょう 性 せい 断線 だんせん による行動 こうどう 変化 へんか を紹介 しょうかい する。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ ー扁 ひらた 桃 もも 体 たい (OFC-AMY)[ 編集 へんしゅう ]
脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい の遂行 すいこう が障害 しょうがい される。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ ー鼻 はな 皮質 ひしつ (OFC-RCX)[ 編集 へんしゅう ]
報酬 ほうしゅう 規模 きぼ の違 ちが いに対 たい する感度 かんど が低下 ていか する。
霊長 れいちょう 類 るい の眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の解剖 かいぼう ・組織 そしき [ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 回 かい の位置 いち を様々 さまざま な角度 かくど から見 み たアニメーション。赤 あか く塗 ぬ られているところが眼窩 がんか 回 かい 。霊長 れいちょう 類 るい の眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は前頭 まえがしら 前野 まえの の腹 はら 側部 そくぶ の表面 ひょうめん にある大 おお きな皮質 ひしつ 領域 りょういき であり、眼窩 がんか の直上 ちょくじょう にある。(これが名称 めいしょう の由来 ゆらい である。)そして、大脳 だいのう 半球 はんきゅう の間 あいだ の壁 かべ の一部 いちぶ を含 ふく んでいる。解剖 かいぼう 学 がく 的 まと には、内 うち 背 せ 側 がわ 視床 ししょう の内側 うちがわ 大 だい 細胞 さいぼう 核 かく から軸 じく 索 さく 投射 とうしゃ を受 う ける前頭 まえがしら 前野 まえの の一部 いちぶ と定義 ていぎ されており、ブロードマン 野 の の10,11,47からなる。しかしながらブロードマンの初期 しょき の分類 ぶんるい は終 お わっておらず、ヒトと非 ひ ヒト霊長 れいちょう 類 るい では非 ひ 一貫 いっかん 性 せい を示 しめ している。細胞 さいぼう 構築 こうちく に基 もと づく仕事 しごと による区分 くぶん が広 ひろ く現在 げんざい 受 う け入 い れられており、ウォーカー野 の の10,11,47/12,13,14とされる。前頭 まえがしら 前野 まえの は一般 いっぱん 的 てき に六 ろく 層 そう 構造 こうぞう からなるが、霊長 れいちょう 類 るい の眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ では、五 ご 層 そう 構造 こうぞう でできている無 む 顆粒 かりゅう 性 せい (第 だい Ⅳ層 そう がない)の場所 ばしょ と、六 ろく 層 そう 構造 こうぞう でできている顆粒 かりゅう 性 せい (第 だい Ⅳ層 そう がある)の場所 ばしょ が混在 こんざい している。このことは、他 た の前頭葉 ぜんとうよう 領域 りょういき よりも眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の方 ほう が系統 けいとう 発生 はっせい 学 がく 的 てき に古 ふる いことを提案 ていあん しており、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が全体 ぜんたい に渡 わた って五 ご 層 そう 構造 こうぞう である非 ひ 霊長 れいちょう 類 るい と霊長 れいちょう 類 るい の比較 ひかく を難 むずか しくしている。この違 ちが いに基 もと づいて、ワイズらは非 ひ 霊長 れいちょう 類 るい の哺乳類 ほにゅうるい と霊長 れいちょう 類 るい の眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は相 あい 同 どう 的 てき な部分 ぶぶん を持 も たないと提案 ていあん した。この話題 わだい についての様々 さまざま な反対 はんたい 意見 いけん が現在 げんざい 進行 しんこう 中 ちゅう である。
他 た の特筆 とくひつ すべき眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の解剖 かいぼう 学 がく 上 じょう の特徴 とくちょう は、解剖 かいぼう 学 がく 的 てき な''つながり''である。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はすべての感覚 かんかく 野 の と2シナプスや3シナプスで非常 ひじょう に強 つよ くつながっており、さらに、他 た の前頭葉 ぜんとうよう 領域 りょういき や線条 せんじょう 体 たい 、扁 ひらた 桃 もも 体 たい 、海馬 かいば などにも広 ひろ くつながっている。これらの領域 りょういき に対 たい するつながりのパターンは眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ における内側 うちがわ ネットワークと外側 そとがわ ネットワークで異 こと なっており、機能 きのう 的 てき にも内側 うちがわ ネットワークと外側 そとがわ ネットワークが異 こと なっていることを提案 ていあん する。特 とく に、外側 そとがわ ネットワークは扁 ひらた 桃 もも 体 たい や外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の へ出力 しゅつりょく しており、嗅覚 きゅうかく 、味覚 みかく 、視覚 しかく 、体 からだ 性 せい 感覚 かんかく 、内蔵 ないぞう 感覚 かんかく に関連 かんれん する感覚 かんかく 野 の からの情報 じょうほう の入力 にゅうりょく を受 う けている。それに対 たい して、内側 うちがわ ネットワークは、内側 うちがわ 壁 かべ (ブロードマン野 の 25,24,32)に出力 しゅつりょく しており、扁 ひらた 桃 もも 体 たい 、内 うち 背 せ 側 がわ 視床 ししょう 、内側 うちがわ 側 がわ 頭 あたま 葉 は のさまざまな場所 ばしょ (海馬 かいば 、海馬 かいば 傍 はた 回 かい など)、腹 はら 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 、視床 ししょう 下部 かぶ 、中心 ちゅうしん 灰 はい 白 しろ 質 しつ から入力 にゅうりょく を受 う けている。
まとめると、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は感覚 かんかく 、学習 がくしゅう 、記憶 きおく に関 かか わる様々 さまざま な領野 りょうや とつよくつながっている。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は解剖 かいぼう 学 がく 的 てき に異 こと なる2 ふた つのネットワーク(内側 うちがわ と外側 そとがわ )や、細胞 さいぼう 構築 こうちく 的 てき に異 こと なる様々 さまざま な領域 りょういき (顆粒 かりゅう 性 せい か無 む 顆粒 かりゅう 性 せい )を持 も つということ、溝 みぞ のつくりに個人 こじん 差 さ が大 おお きいということから、非常 ひじょう に不 ふ 均一 きんいつ な脳 のう 領野 りょうや であるといえる。[1]
ラットの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の解剖 かいぼう ・組織 そしき [ 編集 へんしゅう ]
ラットの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は嗅脳溝 みぞ の背 せ 側 がわ にあり、内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の (medial orbital area:MO)、腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の (ventral orbital area:VO)、腹 はら 外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の (ventrolateral orbital area:VLO)、外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の (lateral orbital area:LO)、背 せ 外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の (dorsolateral orbital area:DLO)、無 む 顆粒 かりゅう 性 せい 島野 しまの (agranular insular area:AI)の6箇所 かしょ に区分 くぶん される。ラットでは前頭 まえがしら 前野 まえの は全 すべ て無 む 顆粒 かりゅう 性 せい (第 だい Ⅳ層 そう がない)だが、これらの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ 領域 りょういき はサルの眼窩 がんか 内側 うちがわ 前頭 まえがしら 前野 まえの のおよそ尾 お 側 がわ 3分 ぶん の1と相 あい 同 どう であると考 かんが えられている。なぜならこれらの領域 りょういき は似 に た配置 はいち や皮質 ひしつ 下 か 構造 こうぞう とのつながりを持 も っているからである。特 とく に内 うち 背 せ 側 がわ 視床 ししょう はサルにおいてもラットにおいても全 すべ ての眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の部分 ぶぶん と相互 そうご につながっている。現在 げんざい では行動 こうどう 学 がく 的 てき 、神経 しんけい 化学 かがく 的 てき 、電気 でんき 生理学 せいりがく 的 てき 性質 せいしつ を説明 せつめい することや、系統 けいとう 発生 はっせい 学 がく やこれらの領域 りょういき の個体 こたい 発生 はっせい における関係 かんけい 性 せい を研究 けんきゅう することで、前頭 まえがしら 前野 まえの の領域 りょういき を様々 さまざま な種 たね にわたって定義 ていぎ するための追加 ついか 基準 きじゅん か作 つく られている。
近年 きんねん のサルとラットの解剖 かいぼう 学 がく 的 てき トレース実験 じっけん による包括 ほうかつ 的 てき 比較 ひかく 解析 かいせき は、これらの種 たね 間 あいだ での''解剖 かいぼう 学 がく 的 てき つながりに基 もと づく相 あい 同性 どうせい の推論 すいろん ''を可能 かのう にしている。特 とく に、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ と線条 せんじょう 体 たい の関係 かんけい はサルとラットで類似 るいじ している。ラットの内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の とサルの内側 うちがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はどちらも線条 せんじょう 体 たい の腹 はら 内 ない 側部 そくぶ に投射 とうしゃ しているし、ラットの外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の とサルの中心 ちゅうしん 外側 そとがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はどちらも線条 せんじょう 体 たい の中心 ちゅうしん 部 ぶ と外側 そとがわ 部 ぶ に投射 とうしゃ している。興味深 きょうみぶか いことに、線条 せんじょう 体 たい の投射 とうしゃ 先 さき 領域 りょういき で分類 ぶんるい すれば、腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の と外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の 同士 どうし は、腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の と内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の よりも近 ちか い関係 かんけい にあり、同等 どうとう 視 し されたラットの腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の と外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の は(しばしば腹 はら 外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の にも拡張 かくちょう されるが)サルの中心 ちゅうしん 外側 そとがわ 前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ と相 あい 同 どう である。
ハーバーとヴァーツは前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ 領域 りょういき の全 ぜん 脳 のう 的 てき 投射 とうしゃ 先 さき マッピングの結果 けっか からラットの内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の と腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の について少 すこ し違 ちが った結論 けつろん を出 だ した。彼 かれ らによればラットの内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の と腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の は同 おな じ皮質 ひしつ 領域 りょういき (線条 せんじょう 体 たい 、内 うち 背 せ 側 がわ 視床 ししょう 、外側 そとがわ 視床 ししょう 下部 かぶ 、海馬 かいば のほとんどの領域 りょういき 、黒 くろ 質 しつ 、腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の )に投射 とうしゃ している(内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の は腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の へ、腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の は内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の へ、内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の と腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の はどちらも前 ぜん 帯状 おびじょう 回 かい 、Prelimbic皮質 ひしつ 、Infralimbic皮質 ひしつ へ)。しかしながら、おどろくべき内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の と腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の の違 ちが いもあった。内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の は基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい や中心 ちゅうしん 扁 ひらた 桃 もも 体 たい に強 つよ く投射 とうしゃ しているが、腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の はそれよりも弱 よわ い。内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の は腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の よりも強 つよ く側 がわ 坐 すわ 核 かく に投射 とうしゃ している。一般 いっぱん 的 てき に行 い って、内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の は腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の よりも辺 あたり 縁 えん 系 けい に広 ひろ く投射 とうしゃ している。面白 おもしろ いことに内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の と腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の のどちらも外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の にはそれほど強 つよ く投射 とうしゃ していない。ハーバーとヴァーツらの提案 ていあん は内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の と腹 はら 側 がわ 眼窩 がんか 野 の は目標 もくひょう 指向 しこう 行動 こうどう の情動 じょうどう 的 てき 、認知 にんち 的 てき 統合 とうごう において重要 じゅうよう な役割 やくわり を共有 きょうゆう しいるということだ。[9]
この領域 りょういき に関 かん するヒトを対象 たいしょう とした研究 けんきゅう は、健常 けんじょう 者 しゃ に対 たい する脳 のう 機能 きのう イメージング研究 けんきゅう と、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の一部 いちぶ に損傷 そんしょう を負 お った患者 かんじゃ の神経 しんけい 心理 しんり 学 がく 的 てき 研究 けんきゅう に集中 しゅうちゅう している。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう に関 かん する最初 さいしょ の情報 じょうほう は、偶然 ぐうぜん の出来事 できごと に単 たん を発 はっ している。爆発 ばくはつ 事故 じこ で鉄 てつ の棒 ぼう が、今 いま では有名 ゆうめい な鉄道 てつどう 作業 さぎょう 員 いん であるフィネアス・ゲージ の頭 あたま を貫 つらぬ き、前頭 まえがしら 前野 まえの の腹 はら 側部 そくぶ にある前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ は直接 ちょくせつ 損傷 そんしょう を受 う けた。彼 かれ はその後 ご 、認知 にんち 機能 きのう は比較的 ひかくてき 保 たも たれたものの、自分 じぶん を制御 せいぎょ できなくなった。医師 いし ダマシオの患者 かんじゃ エリオットは、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が損傷 そんしょう した後 のち 、仕事 しごと を辞 や め、妻 つま と離婚 りこん し、売春 ばいしゅん 婦 ふ と結婚 けっこん した。これらのことは、その後 ご の眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ 、もっと一般 いっぱん 化 か して前頭 まえがしら 前野 まえの に対 たい する考 かんが え方 かた に大 おお きな影響 えいきょう を及 およ ぼした。フィネアス・ゲージのような患者 かんじゃ や実験 じっけん 的 てき に眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を 損傷 そんしょう した動物 どうぶつ に基 もと づいて、「眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の最 もっと も重要 じゅうよう な機能 きのう は行動 こうどう 抑制 よくせい 、抑制 よくせい 的 てき 自己 じこ 制御 せいぎょ 、感情 かんじょう 制御 せいぎょ である」と考 かんが えられた。しかし最近 さいきん の研究 けんきゅう では眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう に対 たい するこのような見方 みかた について物申 ものもう すような結果 けっか が出 で ている。これらの結果 けっか によると眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はもっと確信 かくしん 的 てき な機能 きのう を持 も っている。[21]
マウスの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう の軸 じく 索 さく 投射 とうしゃ [ 編集 へんしゅう ]
図 ず 1:AAV-GFPをC57BL/6Jマウスの外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の に注入 ちゅうにゅう してスライスから取得 しゅとく した軸 じく 索 さく 走行 そうこう の画像 がぞう を3次元 じげん 化 か した画像 がぞう の側面 そくめん 像 ぞう
アレン脳 のう 科学 かがく 研究所 けんきゅうじょ では、全 ぜん 脳 のう 的 てき に色素 しきそ を持 も ったウイルスベクター を注入 ちゅうにゅう し、軸 じく 索 さく の走行 そうこう をトレースする実験 じっけん が行 おこな われている。図 ず 1はAAV-GFPをC57BL/6Jマウスの外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の に注入 ちゅうにゅう してスライスから取得 しゅとく した軸 じく 索 さく 走行 そうこう の画像 がぞう を3次元 じげん 化 か した画像 がぞう の側面 そくめん 像 ぞう である。
ホン・ウェイ・ドンらは、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のみならず様々 さまざま な皮質 ひしつ 領野 りょうや が背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい にどのように投射 とうしゃ しているかという皮質 ひしつ 線条 せんじょう 体 たい プロジェクトームを発表 はっぴょう している。その中 なか で、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ についての記載 きさい を紹介 しょうかい する。図 ず 2は、背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい を11個 こ のコンパートメントに分 わ けたものである。
図 ず 2:背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい :左 ひだり から順 じゅん に吻背側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 、中間 なかま 背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 、尾 お 背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい
外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の の神経 しんけい 細胞 さいぼう は、中間 なかま 背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 背 せ 内 ない 側部 そくぶ (CPi.dm)、吻背側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 中 ちゅう 間 あいだ 背 せ 側部 そくぶ (CPr.imd)、尾 お 背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 背 せ 側部 そくぶ (CPc.d)に投射 とうしゃ している。
腹 はら 外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の の神経 しんけい 細胞 さいぼう は、中間 なかま 背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 背 せ 内 ない 側部 そくぶ (CPi.dm)、吻背側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 中 ちゅう 間 あいだ 腹 はら 側部 そくぶ (CPr.imv)、尾 お 背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい 背 せ 側部 そくぶ (CPc.d)に投射 とうしゃ している。[22]
意思 いし 決定 けってい に関 かん する研究 けんきゅう の中心 ちゅうしん は、次 つぎ の問 と いに対 たい して脳 のう がどのように答 こた えるかということを理解 りかい することである。「環境 かんきょう のステートを考慮 こうりょ し、どの行動 こうどう が最善 さいぜん の成果 せいか につながるだろうか。」多 おお くの研究 けんきゅう はこの質問 しつもん の後半 こうはん 部分 ぶぶん に焦点 しょうてん を当 あ てており、その内容 ないよう は文字通 もじどお り、どのように行動 こうどう を選択 せんたく し、どのように、予期 よき した成果 せいか を学習 がくしゅう に表現 ひょうげん するのだろうかということである。しかし、この質問 しつもん の前半 ぜんはん 部分 ぶぶん 、すなはち、「どのように意思 いし 決定 けってい は現在 げんざい の環境 かんきょう に依存 いぞん し、動物 どうぶつ は何 なに を''環境 かんきょう のステート''と考 かんが えるのだろうか。」にはあまり注意 ちゅうい が向 む けられていない。動物 どうぶつ を取 と り巻 ま く環境 かんきょう はしばしば、感覚 かんかく 情報 じょうほう にあふれており、それらの時間 じかん 的 てき 関係 かんけい も複雑 ふくざつ であるため、脳 のう が環境 かんきょう のステートをどのように表現 ひょうげん しているかということは意思 いし 決定 けってい を成功 せいこう させるために非常 ひじょう に重要 じゅうよう である。下 した において「環境 かんきょう のステート」を正確 せいかく に定義 ていぎ し、意思 いし 決定 けってい の過程 かてい が必要 ひつよう とする環境 かんきょう のステートの表現 ひょうげん がどのようになされるかについて詳 くわ しく説明 せつめい する。そして、意思 いし 決定 けってい においてこれらの情報 じょうほう を表現 ひょうげん することいおいて眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が特異 とくい 的 てき な役割 やくわり を持 も っていることを提案 ていあん する。
倒立 とうりつ 振子 ふりこ 課題 かだい
強化 きょうか 学習 がくしゅう の計算 けいさん 論 ろん 的 てき 理論 りろん は、現在 げんざい の決定 けってい に関連 かんれん のあるすべての情報 じょうほう を表現 ひょうげん することに依存 いぞん している。このすべての情報 じょうほう は''ステート(状態 じょうたい )''と言 い われる。このステートは、ただ環境 かんきょう における身体 しんたい 状態 じょうたい の1対 たい 1の反映 はんえい であるだけではなく、むしろ意思 いし 決定 けってい の瞬間 しゅんかん に意思 いし 決定 けってい を行 おこな う主体 しゅたい (エージェント)が、環境 かんきょう についてのどの情報 じょうほう を表現 ひょうげん しているのかということの反映 はんえい である。エージェントの脳 のう は、意思 いし 決定 けってい や学習 がくしゅう を適切 てきせつ に行 おこな うために、どのくらい正確 せいかく に環境 かんきょう を表現 ひょうげん すればよいのか。下 した に述 の べるように、これは簡単 かんたん な問題 もんだい ではない。たとえば、強化 きょうか 学習 がくしゅう を行 おこな うエージェントが、棒 ぼう が蝶番 ちょうつがい でつながっている台車 だいしゃ を左右 さゆう に動 うご かし、右 みぎ にも左 ひだり にも動 うご く棒 ぼう をバランスよく保 たも つ倒立 とうりつ 振子 ふりこ の課題 かだい を学習 がくしゅう しようとする場合 ばあい を考 かんが える(古典 こてん 的 てき なベンチマークタスク)。強化 きょうか 学習 がくしゅう の観点 かんてん から、この問題 もんだい を解決 かいけつ するのに適切 てきせつ な方策 ほうさく は、台車 だいしゃ の次 つぎ の状態 じょうたい を予測 よそく するのに十分 じゅうぶん な全 すべ ての情報 じょうほう が現在 げんざい の状態 じょうたい に含 ふく まれている場合 ばあい のみ、計算 けいさん できる。この特性 とくせい はマルコフ性 せい として知 し られ、未来 みらい の状態 じょうたい の条件 じょうけん 付 つ き確 かく 率 りつ が、過去 かこ の状態 じょうたい によらず、現在 げんざい の状態 じょうたい と行動 こうどう によってのみ決定 けってい されるマルコフ決定 けってい 過程 かてい に従 したが うことを意味 いみ する。倒立 とうりつ 振子 ふりこ の課題 かだい に関 かん しては、荷車 にぐるま の位置 いち と棒 ぼう の角度 かくど を状態 じょうたい として表現 ひょうげん するだけでは不十分 ふじゅうぶん である。なぜなら、これらの変数 へんすう だけでは棒 ぼう がどちらに動 うご き、荷車 にぐるま がどちらに動 うご くかということを予測 よそく できないからである。その代 か わりに、荷車 にぐるま の速度 そくど や、棒 ぼう の速度 そくど といった情報 じょうほう が必要 ひつよう である。これらの変数 へんすう を、現在 げんざい のステートとして表現 ひょうげん したほうが、エージェントはよりよく学習 がくしゅう ができるであろう。
ステート表現 ひょうげん に関 かん するこれらの要請 ようせい は、あらたな問題 もんだい が生 しょう じる。変数 へんすう によっては、エージェントが感覚 かんかく から受 う ける情報 じょうほう と1対 たい 1に対応 たいおう していない。例 たと えば、速度 そくど に関 かん する変数 へんすう を推測 すいそく するには過去 かこ と現在 げんざい の感覚 かんかく 情報 じょうほう を比較 ひかく しなくてはいけない。このとき、記憶 きおく が必要 ひつよう となる。もしステートが、現在 げんざい アクセス可能 かのう な情報 じょうほう 以外 いがい の情報 じょうほう を反映 はんえい することを必要 ひつよう としたとき、また、本当 ほんとう の価値 かち を知 し るのに不 ふ 確実 かくじつ 性 せい があった場合 ばあい 、そのステートは’’部分 ぶぶん 的 てき に観察 かんさつ 可能 かのう ’’ということにあなる。つまり、意思 いし 決定 けってい に必要 ひつよう な全 すべ ての情報 じょうほう が、現在 げんざい の感覚 かんかく 情報 じょうほう に含 ふく まれておらず、過去 かこ の記憶 きおく などの情報 じょうほう も現在 げんざい の感覚 かんかく 情報 じょうほう とともに利用 りよう しなければならない場合 ばあい 、そのステートは部分 ぶぶん 的 てき に観測 かんそく 可能 かのう ということになる。
最後 さいご に、現在 げんざい の感覚 かんかく 入力 にゅうりょく の全 すべ てが意思 いし 決定 けってい に必要 ひつよう なわけではない。例 たと えば、照明 しょうめい 条件下 じょうけんか で、感覚 かんかく 情報 じょうほう が変化 へんか したとしても方針 ほうしん に関係 かんけい のないものをステートに組 く み入 い れる必要 ひつよう はない。不 ふ 必要 ひつよう な情報 じょうほう をステートに組 く み入 い れてしまうと、違 ちが うように見 み えるが等 ひと しいと見 み なすべきそれぞれの状態 じょうたい の方針 ほうしん を区別 くべつ して学習 がくしゅう する必要 ひつよう 性 せい から、学習 がくしゅう が遅 おそ くなってしまう。これを''次元 じげん 性 せい の苦悩 くのう ''と呼 よ ぶ。よって、よいステート表現 ひょうげん の方法 ほうほう は、この2 ふた つの問題 もんだい を解決 かいけつ するものである。「必要 ひつよう とされる観測 かんそく 不可能 ふかのう な情報 じょうほう を感覚 かんかく 情報 じょうほう に補填 ほてん することで、部分 ぶぶん 的 てき に観察 かんさつ 可能 かのう な、マルコフ的 てき でない環境 かんきょう を扱 あつか うことができ、次元 じげん 性 せい の苦悩 くのう を避 さ けるために感覚 かんかく 情報 じょうほう の中 なか から関係 かんけい のあるものだけを選別 せんべつ することができること。」 である。つまり、意思 いし 決定 けってい に必要 ひつよう な情報 じょうほう を過去 かこ の記憶 きおく などと現在 げんざい の感覚 かんかく 情報 じょうほう から表現 ひょうげん し、不 ふ 必要 ひつよう な情報 じょうほう を取 と り除 のぞ くことが必要 ひつよう であるということだ。
棒 ぼう をバランス良 よ く保 たも つことは非常 ひじょう にレアな行為 こうい だが、次元 じげん 性 せい の苦悩 くのう と部分 ぶぶん 的 てき 観測 かんそく 可能 かのう 性 せい は一般 いっぱん 的 てき な問題 もんだい である。この問題 もんだい を解決 かいけつ できる脳 のう 領野 りょうや は、エピソード記憶 きおく や注意 ちゅうい 選択 せんたく 過程 かてい に関 かか わる脳 のう 領野 りょうや と、感覚 かんかく 皮質 ひしつ とアクセス可能 かのう であるべきだ。こうした特徴 とくちょう を持 も つ脳 のう 領野 りょうや として、純粋 じゅんすい に解剖 かいぼう 学 がく 的 てき 観点 かんてん から眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は良 よ い候補 こうほ である。前頭 まえがしら 前野 まえの の中 なか で独特 どくとく にも五感 ごかん と強 つよ くつながっており、海馬 かいば や線条 せんじょう 体 たい のように記憶 きおく や意志 いし 決定 けってい に関 かか わる脳 のう 領野 りょうや と相互 そうご 的 てき に繋 つな がっているからだ。加 くわ えて長年 ながねん の研究 けんきゅう から、意志 いし 決定 けってい における眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の役割 やくわり は課題 かだい の実行 じっこう に必要 ひつよう なときに部分 ぶぶん 的 てき に観測 かんそく 可能 かのう な環境 かんきょう のステートを表現 ひょうげん すること であるといわれる。特 とく に2014年 ねん のウィルソンらの論文 ろんぶん で、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が破壊 はかい されると結果 けっか に影響 えいきょう が出 で る課題 かだい においてステートの表現 ひょうげん の仕方 しかた がどのように変 か わるかが書 か かれている。中心 ちゅうしん 的 てき な考 かんが えとしては、課題 かだい のステート空間 くうかん は多 おお くの場合 ばあい 部分 ぶぶん 的 てき に観測 かんそく 可能 かのう な情報 じょうほう を含 ふく んでおり、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を破壊 はかい された動物 どうぶつ は必要 ひつよう な観測 かんそく 可能 かのう な情報 じょうほう と観測 かんそく 不能 ふのう な情報 じょうほう の統合 とうごう が出来 でき ないのではないかということだ。この考 かんが えを理論 りろん 的 てき に検証 けんしょう するためヤエルらは強化 きょうか 学習 がくしゅう モデルの枠組 わくぐ みを利用 りよう した。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が破壊 はかい された動物 どうぶつ をシミュレーションするため、同 おな じ感覚 かんかく 情報 じょうほう に関連 かんれん した全 すべ てのステートは、同 おな じステートと認識 にんしき するように設計 せっけい し、健康 けんこう な動物 どうぶつ は同 おな じ感覚 かんかく 情報 じょうほう に関連 かんれん した情報 じょうほう を例 たと えば過去 かこ の情報 じょうほう などに基 もと づいて識別 しきべつ できるものとして設計 せっけい した。この操作 そうさ は前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ の障害 しょうがい に影響 えいきょう を受 う ける課題 かだい において、わずかながら確実 かくじつ な、課題 かだい の遂行 すいこう 障害 しょうがい を起 お こした。
顔 かお 家 か 課題 かだい の流 なが れ図 ず
1 ひと つの例 れい が遅延 ちえん 変更 へんこう 課題 かだい である。この課題 かだい は動物 どうぶつ においても人 ひと においても前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ が損傷 そんしょう されると遂行 すいこう 障害 しょうがい を生 しょう じることで知 し られる。この課題 かだい では2 ふた つの単純 たんじゅん な行動 こうどう (例 たと えばレバーを右 みぎ か左 ひだり に引 ひ くなど)が報酬 ほうしゅう につながりうる。特別 とくべつ にこの課題 かだい における報酬 ほうしゅう の提示 ていじ は前回 ぜんかい の選択 せんたく に影響 えいきょう を受 う ける。たとえばそれぞれの試行 しこう で前回 ぜんかい 選 えら ばなかった選択 せんたく をした時 とき だけ報酬 ほうしゅう がもらえるといった具合 ぐあい である。この課題 かだい を解決 かいけつ するためには、2 ふた つの行動 こうどう に対応 たいおう したステートは、前回 ぜんかい の選択 せんたく という情報 じょうほう を補填 ほてん されなくてはいけない。外的 がいてき に利用 りよう 可能 かのう な刺激 しげき という観点 かんてん では全 すべ ての試行 しこう は同 おな じに見 み えるが、前回 ぜんかい Aを選 えら んだ場合 ばあい 最善 さいぜん の選択 せんたく はBなのであり、前回 ぜんかい Bを選 えら んだ時 とき の最善 さいぜん の選択 せんたく はAなのである。もしも眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の損傷 そんしょう が、見 み た目 め が同 おな じでも観測 かんそく 不能 ふのう な情報 じょうほう に基 もと づいて識別 しきべつ しなければならないステートの識別 しきべつ 能力 のうりょく を障害 しょうがい するのであれば、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を損傷 そんしょう した動物 どうぶつ はこの課題 かだい をステートが1 ひと つしかないものとして表現 ひょうげん するはずである。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を損傷 そんしょう した動物 どうぶつ がこの課題 かだい をできなくなることは実験 じっけん 的 てき に示 しめ されている。2014年 ねん のウィルソンらの論文 ろんぶん では、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の損傷 そんしょう の結果 けっか として起 お こる様々 さまざま な行動 こうどう の障害 しょうがい は、課題 かだい の実行 じっこう の背景 はいけい にあるステート空間 くうかん の障害 しょうがい によって起 お こると説明 せつめい している。さらに眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の損傷 そんしょう によって起 お きる腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミン神経 しんけい の発火 はっか の変化 へんか がステート識別 しきべつ の障害 しょうがい の結果 けっか として起 お きるとも説明 せつめい している。
顔 かお 家 か 課題 かだい の概念 がいねん 図 ず :色 いろ は下図 したず と対応 たいおう している。
ヒトおける研究 けんきゅう を見 み ていく中 なか で、ヤエルらは、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の意思 いし 決定 けってい における役割 やくわり を調 しら べて自分 じぶん たちの仮説 かせつ を証明 しょうめい するため、自分 じぶん たちの仮説 かせつ を証明 しょうめい するための課題 かだい (顔 かお 家 か 課題 かだい )を用 もち いた。課題 かだい の試行 しこう において、参加 さんか 者 しゃ は右 みぎ 図 ず のような家 いえ と顔 かお が重 かさ なった図 ず を与 あた えられ、顔 かお か家 か どちらかについて、古 ふる いか(年 とし を取 と っているか)新 あたら しいか(若 わか いか)を考 かんが える。この課題 かだい で重要 じゅうよう なことは、顔 かお か家 か どちらを判断 はんだん するかということと、それが実際 じっさい に古 ふる いか新 あたら しいかということを連続 れんぞく して考 かんが えなくてはいけないということである。顔 かお か家 か どちらを判断 はんだん するかというルールは、前回 ぜんかい の試行 しこう と現在 げんざい の思考 しこう で新 あたら しさが変化 へんか した場合 ばあい 、次 つぎ の試行 しこう では反対 はんたい のカテゴリーを判断 はんだん し、新 あたら しさが変化 へんか しなければ、同 おな じカテゴリーのものを判断 はんだん するというものである。最初 さいしょ は顔 かお から始 はじ まる。例 れい は右 みぎ 図 ず のようである。したがってこの課題 かだい を実行 じっこう するには、参加 さんか 者 しゃ は現在 げんざい の試行 しこう と前回 ぜんかい の試行 しこう について考 かんが えなくてはいけない。与 あた えられたルールの中 なか でこの課題 かだい において参加 さんか 者 しゃ は部分 ぶぶん 的 てき に観測 かんそく 可能 かのう な16個 こ のステートからなるステート空間 くうかん を描 えが かなくてはならない。fMRIの画像 がぞう を多 た 変数 へんすう 解析 かいせき の技術 ぎじゅつ することにより、ステートのどの側面 そくめん が眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ に表現 ひょうげん されているかを調 しら べた。この解析 かいせき によって、それぞれの試行 しこう において、ステートの部分 ぶぶん 的 てき に観測 かんそく 可能 かのう な側面 そくめん (前回 ぜんかい の試行 しこう の新 あたら しさ、前回 ぜんかい の試行 しこう のカテゴリーなど)についての情報 じょうほう が眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ に含 ふく まれていたことが分 わ かった。全 ぜん 脳 のう 的 てき 解析 かいせき によって、内側 うちがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のみが全 すべ ての必要 ひつよう な観測 かんそく 不能 ふのう な情報 じょうほう を持 も っているということが分 わ かった。また、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ からは、2試行 しこう 前 まえ の事象 じしょう といったような課題 かだい の遂行 すいこう に関係 かんけい のない情報 じょうほう は読 よ み解 と くことができなかった。一方 いっぽう で他 た の脳 のう 領野 りょうや からは、課題 かだい の遂行 すいこう に関係 かんけい のない情報 じょうほう も読 よ み解 と くことができてしまった。最後 さいご に、1回 かい の試行 しこう の情報 じょうほう の誤差 ごさ 固定 こてい 解析 かいせき により分 わ かったことは、課題 かだい 遂行 すいこう の間違 まちが いに先行 せんこう して眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のステート表現 ひょうげん が劣化 れっか するということだ。これらの結果 けっか は、今 いま まで述 の べてきた眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が意思 いし 決定 けってい においてステート表現 ひょうげん を行 おこな うという仮説 かせつ に対 たい して強 つよ い支持 しじ 要素 ようそ となる。
他 た のいくつかの研究 けんきゅう も同 おな じような結論 けつろん を導 みちび いている。げっ歯 は 類 るい の外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の の神経 しんけい 細胞 さいぼう の電気 でんき 活動 かつどう を記録 きろく したノグエリアは、前回 ぜんかい の試行 しこう から得 え られる、課題 かだい 遂行 すいこう に関係 かんけい する観測 かんそく 不能 ふのう な情報 じょうほう が現在 げんざい の感覚 かんかく 入力 にゅうりょく と統合 とうごう されたことを報告 ほうこく した。ヤエルの研究 けんきゅう 室 しつ では参加 さんか 者 しゃ が過去 かこ の観察 かんさつ の連続 れんぞく から現在 げんざい のステートを推論 すいろん しなくてはいけないような課題 かだい を使 つか って、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の活動 かつどう は観測 かんそく 可能 かのう な出来事 できごと の連続 れんぞく を考慮 こうりょ しなくてはならないような観測 かんそく 不能 ふのう なステートの事後 じご 確 かく 率 りつ を反映 はんえい することを明 あき らかにした。ブラッド・フィールドは両側 りょうがわ の内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の の機能 きのう 抑制 よくせい が、課題 かだい の範囲 はんい の観測 かんそく 不能 ふのう な成果 せいか の思 おも い出 だ しや予期 よき が出来 でき なくなることにつながるということを報告 ほうこく した。最後 さいご に、スタルネイカーは、成果 せいか の規模 きぼ や内容 ないよう がことあるごとに逆転 ぎゃくてん する課題 かだい をラットに試行 しこう させ、観測 かんそく 不能 ふのう の課題 かだい のステートが背 せ 内側 うちがわ 線条 せんじょう 体 たい のアセチルコリン性 せい 介在 かいざい 細胞 さいぼう の電気 でんき 活動 かつどう から読 よ み解 と けることを明 あき らかにした。非常 ひじょう に重要 じゅうよう なことに、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を破壊 はかい するとこの情報 じょうほう は消 き えてしまう。最後 さいご に、これらの結果 けっか を統合 とうごう すると、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は、課題 かだい 遂行 すいこう に関係 かんけい のある情報 じょうほう を組 く み合 あ わせてステート表現 ひょうげん を行 おこな い、部分 ぶぶん 的 てき に観測 かんそく 可能 かのう な、あるいはマルコフ的 てき でない環境 かんきょう において効果 こうか 的 てき な意思 いし 決定 けってい をすることを促進 そくしん している といえる。[1]
内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の がステートを表現 ひょうげん しているということを因果 いんが 的 てき に示 しめ した実験 じっけん が、三 さん 段階 だんかい 課題 かだい ステート実験 じっけん である。[20] 行動 こうどう 実験 じっけん としては、顔 かお 家 か 課題 かだい 同様 どうよう に複雑 ふくざつ である。まず、前 ぜん 訓練 くんれん の段階 だんかい で、刺激 しげき 1と報酬 ほうしゅう 1、刺激 しげき 2と報酬 ほうしゅう 2を連合 れんごう する。次 つぎ に、随伴 ずいはん 性 せい 抑制 よくせい 訓練 くんれん で、行動 こうどう 1を起 お こすと、刺激 しげき 1が提示 ていじ されるが、報酬 ほうしゅう は提示 ていじ されない、行動 こうどう 2を起 お こすと、刺激 しげき 2が提示 ていじ されるが、報酬 ほうしゅう は提示 ていじ されない、という訓練 くんれん をする。ここで''抑制 よくせい 性 せい のステート''を学習 がくしゅう する。次 つぎ に随伴 ずいはん 性 せい 強化 きょうか 訓練 くんれん で、行動 こうどう 1を起 お こすと、刺激 しげき 1が提示 ていじ されるとともに報酬 ほうしゅう 1が提示 ていじ される、行動 こうどう 2を起 お こすと刺激 しげき 2が提示 ていじ されるとともに報酬 ほうしゅう 2が提示 ていじ される、という訓練 くんれん をする。ここで''強化 きょうか 性 せい のステート''を学習 がくしゅう する。これらの2 ふた つのステートを学習 がくしゅう した段階 だんかい で、テストを行 おこな う。行動 こうどう 1を行 おこな うと、刺激 しげき 1が提示 ていじ され、行動 こうどう 2を行 おこな っても刺激 しげき 1 が提示 ていじ される、という条件 じょうけん にして報酬 ほうしゅう は提示 ていじ しないとしたときに、行動 こうどう 1と行動 こうどう 2のどちらを多 おお く取 と るかということを観察 かんさつ する。行動 こうどう 1の場合 ばあい は、刺激 しげき 1が提示 ていじ されるので矛盾 むじゅん はないが、行動 こうどう 2の場合 ばあい は、刺激 しげき 2ではなく、刺激 しげき 1が提示 ていじ されるため矛盾 むじゅん が生 しょう じている。このような場合 ばあい 、ラットはどのような行動 こうどう をとるのか。内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の が正常 せいじょう のラットは次 つぎ のように考 かんが えると推測 すいそく される。行動 こうどう 1をとっても報酬 ほうしゅう が得 え られないため、ラットはテストの段階 だんかい は抑制 よくせい 性 せい のステートであると考 かんが える。そうすると、矛盾 むじゅん のない選択 せんたく をしても、報酬 ほうしゅう がもらえないとわかっているため、報酬 ほうしゅう がもらえないという情報 じょうほう をまだ学習 がくしゅう していない矛盾 むじゅん のある方 ほう の選択 せんたく をする。その結果 けっか 、行動 こうどう 1よりも行動 こうどう 2をより多 おお くラットは選択 せんたく する。しかし、内側 うちがわ 眼窩 がんか 野 の を損傷 そんしょう したラットはそのようなステートの判断 はんだん がつかないため、直前 ちょくぜん に行 い った随伴 ずいはん 性 せい 強化 きょうか 訓練 くんれん の結果 けっか に従 したが い、矛盾 むじゅん のないほう(行動 こうどう 1)をより多 おお く選択 せんたく する。
三 さん 段階 だんかい 課題 かだい ステート実験 じっけん
前 ぜん 訓練 くんれん
段階 だんかい 1
随伴 ずいはん 性 せい 抑制 よくせい 訓練 くんれん
段階 だんかい 2
随伴 ずいはん 性 せい 強化 きょうか 訓練 くんれん
段階 だんかい 3
テスト
刺激 しげき 1→報酬 ほうしゅう 1
刺激 しげき 2→報酬 ほうしゅう 2
行動 こうどう 1→刺激 しげき 1→(報酬 ほうしゅう 1はなし)
行動 こうどう 2→刺激 しげき 2→(報酬 ほうしゅう 2はなし)
行動 こうどう 1→刺激 しげき 1→報酬 ほうしゅう 1
行動 こうどう 2→刺激 しげき 2→報酬 ほうしゅう 2
行動 こうどう 1→刺激 しげき 1(矛盾 むじゅん なし)
行動 こうどう 2→刺激 しげき 1(矛盾 むじゅん あり)
光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき にハロロドプシンを使 つか って眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 活動 かつどう を時間 じかん 特異 とくい 的 てき に抑制 よくせい すると、消去 しょうきょ 学習 がくしゅう が障害 しょうがい される。[14]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のステート表現 ひょうげん には海馬 かいば の出力 しゅつりょく が必要 ひつよう である[ 編集 へんしゅう ]
強制 きょうせい 選択 せんたく 課題 かだい において、腹 はら 側 がわ 海馬 かいば 台 だい の機能 きのう を光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき にNpHR(ハロロドプシン)を使 つか って抑制 よくせい すると、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のステート表現 ひょうげん が異常 いじょう となった。具体 ぐたい 的 てき には、強制 きょうせい 選択 せんたく 課題 かだい における反応 はんのう 方向 ほうこう (選 えら んだ選択肢 せんたくし )に選択 せんたく 的 てき に発火 はっか を示 しめ す神経 しんけい 細胞 さいぼう の割合 わりあい が有意 ゆうい に減少 げんしょう した。
逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう とステート表現 ひょうげん [ 編集 へんしゅう ]
OFC:眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ 、BLA:基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい 、pre-reversal:初期 しょき 学習 がくしゅう 、post-reversal:逆転 ぎゃくてん 後 ご
ヒトやサル、げっ歯 は 類 るい に使 つか われているもっとも古典 こてん 的 てき な逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう は次 つぎ のようなものである。まず動物 どうぶつ は、2 ふた つの視覚 しかく 刺激 しげき 、空間 くうかん 的 てき 位置 いち を識別 しきべつ できるように訓練 くんれん する。その2 ふた つのうちの片方 かたがた には毎回 まいかい 報酬 ほうしゅう が伴 ともな い、もう片方 かたがた には伴 ともな わない。パフォーマンスレベルが一定 いってい の基準 きじゅん に達 たっ し、識別 しきべつ 訓練 くんれん が成功 せいこう したのちに、2 ふた つの刺激 しげき に随伴 ずいはん した成果 せいか を逆転 ぎゃくてん させ(今 いま まで報酬 ほうしゅう が伴 ともな わなかった方 ほう に報酬 ほうしゅう が伴 ともな うようになり、今 いま まで報酬 ほうしゅう が伴 ともな った方 ほう に報酬 ほうしゅう が伴 ともな わなくなる。)、動物 どうぶつ は再 ふたた びパフォーマンスレベルが一定 いってい に達 たっ するまで訓練 くんれん される。これが、道具 どうぐ 的 てき 、報酬 ほうしゅう 的 てき 逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう である。パブロフ的 てき 逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう もあるし、嫌悪 けんお 的 てき 逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう もある。道具 どうぐ 的 てき 逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう は、2 ふた つの選択肢 せんたくし のうちどちらかを自 みずか ら選択 せんたく するが、パブロフ的 てき 逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう では、2 ふた つの刺激 しげき 両方 りょうほう に対 たい する反応 はんのう 行動 こうどう の時間 じかん を見 み ることで実験 じっけん を行 おこな う。[23]
逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう についての重要 じゅうよう な仮説 かせつ は、逆転 ぎゃくてん の前後 ぜんご で、動物 どうぶつ が表現 ひょうげん するステートが変化 へんか するということである。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を破壊 はかい された動物 どうぶつ は、ステート表現 ひょうげん ができないため、逆転 ぎゃくてん の前後 ぜんご のステートの変化 へんか を表現 ひょうげん できず、2 ふた つのステートを同一 どういつ 視 し してしまうため、逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう に時間 じかん を要 よう する。この仮説 かせつ は数理 すうり 的 てき モデル解析 かいせき によって支持 しじ されている。[13]
逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう は眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき 機能 きのう 抑制 よくせい によっても障害 しょうがい される。ただし、この光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき 操作 そうさ は時間 じかん 得意 とくい 的 てき である。[24]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ と基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい [ 編集 へんしゅう ]
初期 しょき 学習 がくしゅう において、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ と基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい は、報酬 ほうしゅう を予期 よき する刺激 しげき に応答 おうとう する。しかし、刺激 しげき と報酬 ほうしゅう の随伴 ずいはん 性 せい が逆転 ぎゃくてん したとき、これらの2領野 りょうや での神経 しんけい 細胞 さいぼう の反応 はんのう は異 こと なる。基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい は、初期 しょき 学習 がくしゅう において報酬 ほうしゅう を予期 よき していた刺激 しげき に応答 おうとう していた神経 しんけい 細胞 さいぼう が、逆転 ぎゃくてん 後 ご には逆転 ぎゃくてん 後 ご に報酬 ほうしゅう を予期 よき するようになった刺激 しげき に応答 おうとう するようになる。しかしながら、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ では約 やく 2割 わり の細胞 さいぼう が今 いま までの応答 おうとう 性 せい を逆転 ぎゃくてん させるが、初期 しょき 学習 がくしゅう において刺激 しげき 選択 せんたく 的 てき でなかった神経 しんけい 細胞 さいぼう 集団 しゅうだん が、新 あたら しい、報酬 ほうしゅう を予期 よき する刺激 しげき に応答 おうとう するようになる。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の破壊 はかい によって、逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう は時間 じかん をようするようになるが、さらに基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい を破壊 はかい すると、逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう は再 ふたた び素早 すばや くできるようになる。
モデルベースの推論 すいろん とは、経験 けいけん によって形成 けいせい された内的 ないてき モデルに基 もと づいて、直接 ちょくせつ の経験 けいけん によらない意思 いし 決定 けってい を可能 かのう にするような推論 すいろん である。モデルベースの推論 すいろん に基 もと づく行動 こうどう 課題 かだい として次 つぎ のようなものが挙 あ げられる。
モデルベースの推論 すいろん に基 もと づく行動 こうどう 課題 かだい [ 編集 へんしゅう ]
①脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい (Reinforcer Devaluation)[ 編集 へんしゅう ]
罰 ばっ 連合 れんごう 型 がた 脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい の図 ず 。Light CS:光 ひかり による条件 じょうけん 刺激 しげき 、LiCl:LiClに腹腔 ふくこう 内 ない 投与 とうよ により腹痛 はらいた を誘発 ゆうはつ 。
脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい とは英語 えいご で「Reinforcer Devaluation」のことである。脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい は、条件 じょうけん 刺激 しげき もしくはオペラント行動 こうどう と連合 れんごう した報酬 ほうしゅう (無条件 むじょうけん 刺激 しげき )の価値 かち を低下 ていか させることで、条件 じょうけん 刺激 しげき への反応 はんのう 行動 こうどう やオペラント行動 こうどう が減少 げんしょう することを確認 かくにん する実験 じっけん である。報酬 ほうしゅう の価値 かち を低下 ていか させる方法 ほうほう は、大 おお きく分 わ けて2 ふた つある。一 ひと つは報酬 ほうしゅう と罰 ばち を連合 れんごう させることで、報酬 ほうしゅう の価値 かち を低下 ていか させるというもの。これを罰 ばっ 連合 れんごう 型 がた 脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい と名付 なづ ける。もう一 ひと つは、報酬 ほうしゅう との連合 れんごう 学習 がくしゅう を成立 せいりつ させたのちに、報酬 ほうしゅう を沢山 たくさん 与 あた えて、報酬 ほうしゅう に対 たい して飽 あ きさせることで報酬 ほうしゅう の価値 かち を低下 ていか させるというもの。これを飽満 ほうまん 型 がた 脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい と名付 なづ ける。ジェフリー・ショーエンバウムらは、外側 そとがわ 前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ を、条件 じょうけん 刺激 しげき を提示 ていじ しているタイミングで光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき に抑制 よくせい したところ、罰 ばっ 連合 れんごう 型 がた 脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい において、脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 後 ご の条件 じょうけん 刺激 しげき への反応 はんのう 行動 こうどう は、有意 ゆうい に上昇 じょうしょう したことを確認 かくにん した。[15] このころから、前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ は、「脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい によって報酬 ほうしゅう 価値 かち が低下 ていか したのだから、その報酬 ほうしゅう と連合 れんごう された条件 じょうけん 刺激 しげき への反応 はんのう をやめよう」というモデルベースの推論 すいろん を行 おこな っていると考 かんが えられる。
罰 ばっ 連合 れんごう 型 がた 脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい の図 ず
条件付 じょうけんづ け
脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち
試験 しけん
刺激 しげき →報酬 ほうしゅう
報酬 ほうしゅう →LiCl
刺激 しげき →?
※LiCl:LiClの腹腔 ふくこう 内 ない 投与 とうよ により腹痛 はらいた を誘発 ゆうはつ
外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の のパルブアルブミン陽性 ようせい 細胞 さいぼう の神経 しんけい 活動 かつどう を活性 かっせい 化 か し、投射 とうしゃ 神経 しんけい を抑制 よくせい した実験 じっけん の図 ず
クリスティーナ・グレメルらは、飽満 ほうまん 型 がた 脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい を行 おこな った。グレメルらが行 おこな った脱 だつ 報酬 ほうしゅう 価値 かち 課題 かだい について詳 くわ しく述 の べる。まず、マウスは、レバーを押 お せば砂糖 さとう 水 すい を得 え られるということを学習 がくしゅう する。この段階 だんかい を訓練 くんれん 段階 だんかい と呼 よ ぶ。次 つぎ に、マウスに砂糖 さとう 水 すい をたくさん与 あた えて、飽 あ きさせる。この段階 だんかい を再 さい 暴露 ばくろ 段階 だんかい と呼 よ ぶ。再 さい 暴露 ばくろ において砂糖 さとう 水 すい をなめた瞬間 しゅんかん の外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の の活動 かつどう を光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき に抑制 よくせい したところ、抑制 よくせい していないマウスに比 くら べて、再 さい 暴露 ばくろ 後 ご のレバー押 お しが多 おお く見 み られた。すなわち、再 さい 暴露 ばくろ 中 ちゅう の砂糖 さとう 水 すい をなめた瞬間 しゅんかん の外側 そとがわ 眼窩 がんか 野 の の活動 かつどう は、報酬 ほうしゅう を低下 ていか させる、報酬 ほうしゅう の価値 かち をアップデートするのに必要 ひつよう であるということを意味 いみ している。[25]
②感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい (Sensory Preconditioning)[ 編集 へんしゅう ]
感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい の図 ず
感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい とは英語 えいご で「Sensory Preconditioning」のことである。感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい では条件 じょうけん 刺激 しげき を2 ふた つ用 もち いる。刺激 しげき 1と刺激 しげき 2を同時 どうじ にラットに提示 ていじ する。次 つぎ に、刺激 しげき 2を提示 ていじ した状態 じょうたい で報酬 ほうしゅう を与 あた える。次 つぎ に刺激 しげき 1を提示 ていじ すると、報酬 ほうしゅう がなくても、刺激 しげき 1に対 たい して反応 はんのう 行動 こうどう を示 しめ すようになる。刺激 しげき 1に対 たい する反応 はんのう 行動 こうどう を見 み る段階 だんかい で、薬理 やくり 学 がく 的 てき に眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を抑制 よくせい すると、刺激 しげき 1に対 たい する反応 はんのう 行動 こうどう は、抑制 よくせい していないラットに比 くら べて有意 ゆうい に減少 げんしょう する。このことから眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は「報酬 ほうしゅう と連合 れんごう しが刺激 しげき 2と関連 かんれん する刺激 しげき 1が提示 ていじ されているならば報酬 ほうしゅう も提示 ていじ されるであろう」というモデルベースの推論 すいろん を行 おこな っていると考 かんが えられる。[2]
感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい の図 ず
事前 じぜん 調整 ちょうせい
条件付 じょうけんづ け
試験 しけん
刺激 しげき 1→刺激 しげき 2
刺激 しげき 2→報酬 ほうしゅう
刺激 しげき 1→?
感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい に関 かん するジェフリー・ショーエンバウムらの実験 じっけん を説明 せつめい しよう。右 みぎ に、本 ほん 実験 じっけん の行動 こうどう 試験 しけん の概要 がいよう を示 しめ す。まず図 ず Aについて、刺激 しげき Aを提示 ていじ したのに続 つづ けて刺激 しげき Bを提示 ていじ する。また、刺激 しげき Cを提示 ていじ したのに続 つづ けて刺激 しげき Dを提示 ていじ する。この訓練 くんれん を繰 く り返 かえ し行 おこな う。この訓練 くんれん 中 ちゅう に報酬 ほうしゅう は提示 ていじ されないので、刺激 しげき に対 たい する報酬 ほうしゅう 的 てき な反応 はんのう 行動 こうどう は見 み られない。次 つぎ に図 ず Bについて、刺激 しげき Bと報酬 ほうしゅう をペアにして提示 ていじ すると、刺激 しげき Bに対 たい して報酬 ほうしゅう 的 てき な反応 はんのう 行動 こうどう が見 み られるようになる。また、刺激 しげき Dを単独 たんどく て提示 ていじ する。次 つぎ に図 ず Cについて刺激 しげき Bと刺激 しげき Dに対 たい する報酬 ほうしゅう 的 てき な反応 はんのう 行動 こうどう の割合 わりあい を比較 ひかく すると刺激 しげき Bに対 たい する反応 はんのう の方 ほう が優位 ゆうい に高 たか い。
事前 じぜん 調整 ちょうせい の段階 だんかい で、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう 266個 こ の神経 しんけい 活動 かつどう を記録 きろく したところ、112個 こ の細胞 さいぼう で少 すく なくとも1 ひと つの刺激 しげき に対 たい して神経 しんけい 活動 かつどう が上昇 じょうしょう した。そのうち45個 こ は、AとBどちらにも反応 はんのう する、あるいはCとDどちらにも反応 はんのう するという神経 しんけい 細胞 さいぼう だった。
③報酬 ほうしゅう 内容 ないよう の変更 へんこう による脱 だつ 阻止 そし (Unblocking by reward identity change)[18] [ 編集 へんしゅう ]
まず阻止 そし (ブロッキング)という現象 げんしょう について説明 せつめい する。刺激 しげき 1に続 つづ いて報酬 ほうしゅう 1を提示 ていじ する。これを訓練 くんれん して刺激 しげき 1に対 たい して反応 はんのう 行動 こうどう を起 お こすようになる。次 つぎ に、刺激 しげき 1と刺激 しげき 2を同時 どうじ に提示 ていじ して、続 つづ いて報酬 ほうしゅう 1を提示 ていじ する。これを訓練 くんれん する。試験 しけん において刺激 しげき 2を提示 ていじ して反応 はんのう 行動 こうどう が現 あらわ れるかを確認 かくにん する。報酬 ほうしゅう 学習 がくしゅう は刺激 しげき が予測 よそく 誤差 ごさ を生 しょう じた場合 ばあい に、その誤差 ごさ が駆動 くどう 力 りょく となって成立 せいりつ する。刺激 しげき 1と刺激 しげき 2を同時 どうじ に提示 ていじ して、報酬 ほうしゅう 1を提示 ていじ した場合 ばあい 、報酬 ほうしゅう が刺激 しげき 1によって完全 かんぜん に予測 よそく されているためにこの訓練 くんれん 課程 かてい では予測 よそく 誤差 ごさ が生 しょう じていないので刺激 しげき 2に対 たい しては反応 はんのう 行動 こうどう が獲得 かくとく されない。これは刺激 しげき 1が刺激 しげき 2の報酬 ほうしゅう 学習 がくしゅう を阻止 そし したといえるのでこの現象 げんしょう を阻止 そし (ブロッキング)という。次 つぎ に、報酬 ほうしゅう 内容 ないよう の変更 へんこう による脱 だつ 阻止 そし について説明 せつめい する。刺激 しげき 1に続 つづ いて報酬 ほうしゅう 1を提示 ていじ する。次 つぎ に、刺激 しげき 1と刺激 しげき 2を同時 どうじ に提示 ていじ し、続 つづ いて報酬 ほうしゅう 2を提示 ていじ する。この場合 ばあい 、刺激 しげき 2によって報酬 ほうしゅう 内容 ないよう が変更 へんこう されたと訓練 くんれん 動物 どうぶつ は認識 にんしき し、報酬 ほうしゅう 内容 ないよう に関 かん する予測 よそく 誤差 ごさ が生 しょう じるので刺激 しげき 2に対 たい して反応 はんのう 行動 こうどう が獲得 かくとく される。これを、報酬 ほうしゅう 内容 ないよう の変更 へんこう による脱 だつ 阻止 そし という。
初期 しょき 学習 がくしゅう
複 ふく 合 あい 学習 がくしゅう
試験 しけん
刺激 しげき 1→報酬 ほうしゅう 1
刺激 しげき 1+刺激 しげき 2→報酬 ほうしゅう 2
刺激 しげき 2→?
④PIT(Pavlovian-Instrumental Transfer)[ 編集 へんしゅう ]
古典 こてん 的 てき 条件 じょうけん 付 づ けと道具 どうぐ 的 てき 条件 じょうけん 付 づ けを続 つづ けて行 おこな い、試験 しけん の段階 だんかい で、道具 どうぐ 的 てき 条件 じょうけん 付 づ けの時 とき に獲得 かくとく した行動 こうどう が古典 こてん 的 てき 条件付 じょうけんづ けした刺激 しげき に対 たい して増加 ぞうか する。
これを見 み るテストをPITという。PITの中 なか でも、古典 こてん 的 てき 条件 じょうけん 付 づ けのときに用 もち いる報酬 ほうしゅう と、道具 どうぐ 的 てき 条件 じょうけん 付 づ けのときに用 もち いる報酬 ほうしゅう が同 おな じ場合 ばあい を成果 せいか 特異 とくい 的 てき PITと呼 よ ぶ。成果 せいか 特異 とくい 的 てき PITは眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の損傷 そんしょう によって障害 しょうがい される。[26]
PITの図 ず
古典 こてん 的 てき 条件付 じょうけんづ け
道具 どうぐ 的 てき 条件付 じょうけんづ け
PIT試験 しけん
刺激 しげき →報酬 ほうしゅう A
行動 こうどう →報酬 ほうしゅう AorB
刺激 しげき →?
マルコフの2ステップ課題 かだい ラット版 ばん では、成果 せいか 期 き と選択 せんたく 期 き が存在 そんざい する。成果 せいか 期 き に報酬 ほうしゅう 学習 がくしゅう が行 おこな われるわけだが、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を時間 じかん 特異 とくい 的 てき に成果 せいか 期 き でだけ抑制 よくせい すると、モデルベースの推論 すいろん ができなくなった。選択 せんたく 期 き に抑制 よくせい してもモデルベースの推論 すいろん はできなくならない。[27]
条件 じょうけん 付 づ けにおいて、刺激 しげき 1と報酬 ほうしゅう (1)、刺激 しげき 2と報酬 ほうしゅう (1)を連合 れんごう する。次 つぎ に、複 ふく 合 あい 訓練 くんれん で刺激 しげき 1と刺激 しげき 2を同時 どうじ に提示 ていじ したとき、報酬 ほうしゅう (1)を提示 ていじ する。このとき、ラットは、報酬 ほうしゅう (2)を期待 きたい するが、報酬 ほうしゅう (1)しか提示 ていじ されないため、負 まけ の予測 よそく 誤差 ごさ が生 しょう じ、刺激 しげき 1、刺激 しげき 2と報酬 ほうしゅう についてお互 たが いの連合 れんごう を弱 よわ めてしまう。その結果 けっか 、刺激 しげき 2に対 たい する反応 はんのう 行動 こうどう の時間 じかん が、複 ふく 合 あい 訓練 くんれん をしない場合 ばあい に比 ひ して、短 みじか くなる。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の細胞 さいぼう 発火 はっか を複 ふく 合 あい 訓練 くんれん のタイミングで抑制 よくせい すると、この効果 こうか はなくなる。[28]
過剰 かじょう 期待 きたい の図 ず
条件付 じょうけんづ け
複 ふく 合 あい 訓練 くんれん
試験 しけん
刺激 しげき 1→報酬 ほうしゅう (1)、刺激 しげき 2→報酬 ほうしゅう (1)
刺激 しげき 1+刺激 しげき 2→報酬 ほうしゅう (1)
刺激 しげき 2→?
※( )の中 なか の数字 すうじ は報酬 ほうしゅう の規模 きぼ
海馬 かいば -眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ -腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の (Hip-OFC-VTA)によるモデルベースの推論 すいろん [ 編集 へんしゅう ]
海馬 かいば ー眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ ー腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の はそれぞれモデルベースの推論 すいろん に必要 ひつよう な脳 のう 領野 りょうや であることが示 しめ されているが、それぞれの脳 のう 領野 りょうや の協調 きょうちょう 的 てき 機能 きのう については不明 ふめい な点 てん が多 おお い。ここではそれぞれの脳 のう 領野 りょうや の、個別 こべつ のモデルベースの推論 すいろん における機能 きのう と、協調 きょうちょう 的 てき な機能 きのう について説明 せつめい する。
背 せ 側 がわ 海馬 かいば (dorsal Hippocampus:dH)[ 編集 へんしゅう ]
背 せ 側 がわ 海馬 かいば はモデルベースの推論 すいろん に寄与 きよ する脳 のう 領野 りょうや である。カルロス・ブロディーらは、マルコフの2ステップ課題 かだい のラット版 ばん において、海馬 かいば をムッシモールで抑制 よくせい し、行動 こうどう を解析 かいせき したところ、モデルベースの推論 すいろん ができなくなっていることを発見 はっけん した。[29]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ (Orbitofrontal Cortex:OFC)[ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はモデルベースの推論 すいろん に寄与 きよ する脳 のう 領野 りょうや である。カルロス・ブロディーらは、マルコフの2ステップ課題 かだい のラット版 ばん において、学習 がくしゅう のタイミングで眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき に抑制 よくせい し、行動 こうどう を解析 かいせき したところ、モデルベースの推論 すいろん ができなくなっていることを発見 はっけん した。
[27]
腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の (ventral tegmental area:VTA)[ 編集 へんしゅう ]
腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の ドーパミン神経 しんけい の発火 はっか 頻度 ひんど 。T1 trial:非 ひ 推論 すいろん 的 てき 試行 しこう 、Inference trial:推論 すいろん 的 てき 試行 しこう 、Control:正常 せいじょう ラット、OFCx:眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ 機能 きのう 破壊 はかい ラット。正常 せいじょう ラットでは非 ひ 推論 すいろん 的 てき 試行 しこう と推論 すいろん 的 てき 試行 しこう で予測 よそく 誤差 ごさ の表示 ひょうじ に差 さ が出 で ているが、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ 破壊 はかい ラットではその差 さ がなくなっている。
腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミン 神経 しんけい はモデルベースの推論 すいろん に重要 じゅうよう である。ジェフリー・ショーエンバウムらは、ドーパミン神経 しんけい を光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき に時間 じかん 特異 とくい 的 てき に制御 せいぎょ することで、報酬 ほうしゅう 内容 ないよう の変更 へんこう による脱 だつ 阻止 そし [30] や感情 かんじょう 事前 じぜん 調整 ちょうせい を障害 しょうがい する実験 じっけん を行 おこな った。[31]
腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミン神経 しんけい は、成果 せいか の報酬 ほうしゅう を推測 すいそく し、予測 よそく 誤差 ごさ を発火 はっか 頻度 ひんど として表現 ひょうげん することができる。予測 よそく 誤差 ごさ を示 しめ す発火 はっか は、推論 すいろん を行 おこな って予測 よそく 誤差 ごさ を減 へ らすことで、減 へ らすことが出来 でき る。実際 じっさい に、予測 よそく 誤差 ごさ を生 しょう じさせるような行動 こうどう 課題 かだい において、推論 すいろん できるような試行 しこう を用 もち いると、そうでない試行 しこう に比 ひ して、ドーパミン神経 しんけい の予測 よそく 誤差 ごさ の表示 ひょうじ は小 ちい さくなる。さらに、この推論 すいろん による予測 よそく 誤差 ごさ 表示 ひょうじ の変化 へんか は、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の破壊 はかい によって見 み られなくなることが分 わ かった。このことはドーパミン神経 しんけい の予測 よそく 誤差 ごさ における推論 すいろん の影響 えいきょう が、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ に依存 いぞん して出 で るということを示 しめ している。[32]
報酬 ほうしゅう 価値 かち のシグナルとその意思 いし 決定 けってい における役割 やくわり [ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は与 あた えられた選択肢 せんたくし に関連 かんれん した経済 けいざい 的 てき 価値 かち を、経験 けいけん だけに頼 たよ らず臨機応変 りんきおうへん に表現 ひょうげん している。この理論 りろん は餌 えさ を選 えら んでいる時 とき の、サルの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の電気 でんき 記録 きろく によって得 え られた。ポダ・シッポアとアサドは2種類 しゅるい のジュースの中 なか から1 ひと つを選 えら んでいる時 とき のサルの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ からの電気 でんき 活動 かつどう を記録 きろく した。それぞれの試行 しこう において、それぞれのジュースの量 りょう が画面 がめん の表示 ひょうじ によってサルに伝 つた えられる。そしてサルはどちらの選択肢 せんたくし を選 えら ぶか自由 じゆう に選 えら べる。標準 ひょうじゅん 的 てき な経済 けいざい 理論 りろん に則 のっと り、サルの選択 せんたく から、それぞれのジュースの主観 しゅかん 的 てき 価値 かち を計算 けいさん した。そして、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう の発火 はっか が何 なに を選択 せんたく したかにかかわらず線形 せんけい 的 てき 変化 へんか (いくつかのものは上昇 じょうしょう し、いくつかのものは低下 ていか する)するものの割合 わりあい を、選択 せんたく したジュースとともに示 しめ した。価値 かち の表現 ひょうげん は、選択 せんたく の運動 うんどう 的 てき 側面 そくめん と感覚 かんかく 的 てき 側面 そくめん とは独立 どくりつ している。[1]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう の電気 でんき 活動 かつどう [ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は、行動 こうどう をガイドするために、予期 よき される結果 けっか に対 たい する報酬 ほうしゅう 価値 かち を表現 ひょうげん することができる。この報酬 ほうしゅう 価値 かち の表現 ひょうげん の仕組 しく みを知 し るために行 い ったジェフリー・ショーエンバウムらの仕事 しごと を紹介 しょうかい しよう。まず初期 しょき 学習 がくしゅう において、刺激 しげき 1と報酬 ほうしゅう (中 なか )を連合 れんごう する。次 つぎ に、複 ふく 合 あい 学習 がくしゅう において、刺激 しげき 1+刺激 しげき 2と報酬 ほうしゅう (中 なか )、刺激 しげき 1+刺激 しげき 3と報酬 ほうしゅう (大 だい )、刺激 しげき 1+刺激 しげき 4と報酬 ほうしゅう (小 しょう )を連合 れんごう する。このようにすると、刺激 しげき 2に対 たい する反応 はんのう 行動 こうどう は、複 ふく 合 あい 学習 がくしゅう において刺激 しげき 1がなかった場合 ばあい と比較 ひかく すると減少 げんしょう する。なぜならば、初期 しょき 学習 がくしゅう の結果 けっか 、刺激 しげき 1の提示 ていじ でラットは報酬 ほうしゅう (中 なか )を予期 よき するようになったため、複 ふく 合 あい 学習 がくしゅう においても報酬 ほうしゅう (中 なか )を予期 よき してしまう。その状態 じょうたい で刺激 しげき 2が提示 ていじ されると、予測 よそく 誤差 ごさ が生 しょう じないために、刺激 しげき 2と報酬 ほうしゅう (中 なか )の連合 れんごう は起 お きない。これを阻止 そし (ブロッキング)という。刺激 しげき 1が刺激 しげき 2と報酬 ほうしゅう の連合 れんごう を阻止 そし したということである。刺激 しげき 3に対 たい する反応 はんのう 行動 こうどう は、刺激 しげき 2に対 たい するものに比 ひ して大 おお きくなる。なぜならば、複 ふく 合 あい 学習 がくしゅう において刺激 しげき 1は報酬 ほうしゅう (中 なか )を予期 よき するが、刺激 しげき 3が伴 ともな ったことで報酬 ほうしゅう (大 だい )が提示 ていじ されたため、報酬 ほうしゅう (大 だい マイナス中 ちゅう )分 ぶん の予測 よそく 誤差 ごさ が生 しょう じ、この予測 よそく 誤差 ごさ が、刺激 しげき 3と報酬 ほうしゅう の連合 れんごう を促進 そくしん する。これを脱 だつ 阻止 そし (アンブロッキング)と呼 よ ぶことにする。刺激 しげき 4に対 たい する反応 はんのう 行動 こうどう は、刺激 しげき 2に対 たい するに対 たい するものに比 ひ して小 ちい さくなる。なぜなら、複 ふく 合 あい 学習 がくしゅう において、刺激 しげき 1は報酬 ほうしゅう (中 なか )を予期 よき するが、刺激 しげき 4が伴 ともな ったことで報酬 ほうしゅう (小 しょう )が提示 ていじ されたため、報酬 ほうしゅう (小 しょう マイナス中 ちゅう )分 ぶん の負 まけ の予測 よそく 誤差 ごさ が生 しょう じ、これが刺激 しげき 4と報酬 ほうしゅう の連合 れんごう を負 まけ に制御 せいぎょ することになる。さて、阻止 そし された刺激 しげき 2、報酬 ほうしゅう が上昇 じょうしょう した刺激 しげき 3、報酬 ほうしゅう が減少 げんしょう した刺激 しげき 4に対 たい する眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の細胞 さいぼう の応答 おうとう はどのようになるのか。外側 そとがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のニューロン680個 こ のうち、少 すく なくとも1 ひと つの刺激 しげき に応答 おうとう するがすべての刺激 しげき に同様 どうよう には応答 おうとう しない細胞 さいぼう が、120個 こ 見 み つかった。そのなかで、上昇 じょうしょう した刺激 しげき に対 たい して顕著 けんちょ に応答 おうとう した60個 こ の細胞 さいぼう についてよく調 しら べてみると、上昇 じょうしょう した刺激 しげき に特異 とくい 的 てき に応答 おうとう した細胞 さいぼう は19個 こ 、報酬 ほうしゅう に予期 よき 的 てき に応答 おうとう した細胞 さいぼう は16個 こ 、刺激 しげき 2,3,4、すなはち複 ふく 合 あい 学習 がくしゅう における新 あたら しい刺激 しげき に応答 おうとう した細胞 さいぼう が10個 こ 、報酬 ほうしゅう 価値 かち に応 おう じて反応 はんのう した細胞 さいぼう が5個 こ 、解釈 かいしゃく 不能 ふのう なものが10個 こ であった。[33]
ラットの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう の応答 おうとう
細胞 さいぼう の表現 ひょうげん する情報 じょうほう
上昇 じょうしょう した刺激 しげき
報酬 ほうしゅう 予期 よき
新奇 しんき 性 せい
報酬 ほうしゅう 価値 かち
解釈 かいしゃく 不能 ふのう
細胞 さいぼう の数 かず
19
16
10
5
10
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう が表現 ひょうげん している情報 じょうほう 一覧 いちらん [ 編集 へんしゅう ]
報酬 ほうしゅう の規模 きぼ (量 りょう )[34]
報酬 ほうしゅう を得 え るのに必要 ひつよう な努力 どりょく [34]
報酬 ほうしゅう を得 え られる確 かく 率 りつ [34]
報酬 ほうしゅう の顕著 けんちょ 性 せい (サリエンス)[35]
新奇 しんき 性 せい [33]
予期 よき 報酬 ほうしゅう の変化 へんか [33]
新 あたら しい研究 けんきゅう 結果 けっか によると、前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ の最 もっと も重要 じゅうよう な機能 きのう は、望 のぞ まれない行動 こうどう を抑制 よくせい し感情 かんじょう を制御 せいぎょ するというよりも、むしろ感覚 かんかく 事象 じしょう や行動 こうどう 選択 せんたく に続 つづ いて起 お こる結果 けっか を予測 よそく し、これらの成果 せいか の評価 ひょうか をアップデートすることである。これらのシグナルは選択 せんたく の瞬間 しゅんかん において重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たす。サルの研究 けんきゅう 結果 けっか から、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は、抽象 ちゅうしょう 的 てき な共通 きょうつう 通貨 つうか の形 かたち で、目標 もくひょう としての対象 たいしょう の価値 かち を表現 ひょうげん していることが分 わ かった。しかし、げっ歯 は 類 るい の研究 けんきゅう 結果 けっか では、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は共通 きょうつう 通貨 つうか のような形 かたち で一般 いっぱん 的 てき に成果 せいか を表現 ひょうげん しているというよりも、むしろ特異 とくい 的 てき に成果 せいか を表現 ひょうげん していると分 わ かった。これらのことから眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は、条件 じょうけん 刺激 しげき や強化 きょうか 子 こ と関連 かんれん した、手 て に入 はい る成果 せいか の感覚 かんかく 的 てき 質 しつ を表現 ひょうげん していると考 かんが えられる。哺乳類 ほにゅうるい の間 あいだ での眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の違 ちが いを研究 けんきゅう することはいまだに行 おこな われているが、全 すべ ての哺乳類 ほにゅうるい の前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ について言 い えることは、将来 しょうらい の行動 こうどう の成果 せいか を、報酬 ほうしゅう 的 てき な意味 いみ でも嫌悪 けんお 的 てき な意味 いみ でも予期 よき するのに大切 たいせつ であるということだ。[21]
外側 そとがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ (lOFC) にDREADDに用 もち いる遺伝子 いでんし を含 ふく んだアデノ随伴 ずいはん ウイルス (AAV) を注入 ちゅうにゅう し、基底 きてい 外側 そとがわ 偏 へん 桃 もも 体 たい (BLA) に、CNOを流 なが すカニューラを挿入 そうにゅう している。
報酬 ほうしゅう 価値 かち の学習 がくしゅう 、想起 そうき に関 かん して、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たしている。ラットに、レバーを引 ひ くと砂糖 さとう がもらえるという学習 がくしゅう をさせる場合 ばあい について説明 せつめい する。学習 がくしゅう を終 お えて、テストするまでの間 あいだ は、報酬 ほうしゅう に関 かん する記憶 きおく が書 か き込 こ まれるわけだが、この時間 じかん 帯 たい に、外側 そとがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から基底 きてい 規定 きてい 偏 へん 桃 もも 体 たい に投射 とうしゃ する神経 しんけい をDREADDを用 もち いて抑制 よくせい すると、テストのときのレバープ引 び きの回数 かいすう は減少 げんしょう する。一方 いっぽう で内側 うちがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から基底 きてい 外側 そとがわ 偏 へん 桃 もも 体 たい に投射 とうしゃ する神経 しんけい をDREADDを用 もち いて抑制 よくせい しても、テストのときのレバー引 び きの回数 かいすう は減少 げんしょう しない。また、テストのときは、報酬 ほうしゅう に関 かん する記憶 きおく を想起 そうき しているわけだが、この時間 じかん 帯 たい に、側 がわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から基底 きてい 基底 きてい 偏 へん 桃 もも 体 たい に投射 とうしゃ する神経 しんけい をDREADDを用 もち いて抑制 よくせい しても、テストのときのレバープ引 び きの回数 かいすう は減少 げんしょう しない。一方 いっぽう で内側 うちがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から基底 きてい 外側 そとがわ 偏 へん 桃 もも 体 たい に投射 とうしゃ する神経 しんけい をDREADDを用 もち いて抑制 よくせい する、テストのときのレバー引 び きの回数 かいすう は減少 げんしょう する。
これらのことから、外側 そとがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から基底 きてい 外側 そとがわ 偏 へん 桃 もも 体 たい へ投射 とうしゃ する神経 しんけい は、報酬 ほうしゅう 価値 かち の書 か き込 こ みに重要 じゅうよう であり、内側 うちがわ 眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から基底 きてい 外側 そとがわ 偏 へん 桃 もも 体 たい へ投射 とうしゃ する神経 しんけい は、報酬 ほうしゅう 価値 かち の想起 そうき に必要 ひつよう であるということである。
ラットにおける眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ と他 た 領野 りょうや との相互 そうご 作用 さよう [ 編集 へんしゅう ]
左 ひだり :正常 せいじょう ラットの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう の課題 かだい 遂行 すいこう 中 ちゅう の活動 かつどう 、右 みぎ :海馬 かいば の出力 しゅつりょく を抑制 よくせい したラットの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の神経 しんけい 細胞 さいぼう の課題 かだい 遂行 すいこう 中 ちゅう の活動 かつどう
海馬 かいば と眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はどちらも、学習 がくしゅう や記憶 きおく 、意思 いし 決定 けってい のような認知 にんち 過程 かてい に重要 じゅうよう である。しかしながら、この2領野 りょうや は独立 どくりつ 的 てき に調 しら べられてきた。この2領野 りょうや は似 に ている点 てん が多 おお く、並行 へいこう 的 てき でありながらも、相互 そうご 作用 さよう しながら認知 にんち 地図 ちず (Cognitive Map)を表現 ひょうげん している。
独自 どくじ の解剖 かいぼう 学 がく 的 てき 、電気 でんき 生理学 せいりがく 的 てき 、生化学 せいかがく 的 てき 特徴 とくちょう を持 も っていながら、海馬 かいば と眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ はよく似 に た機能 きのう を持 も っている。たとえば、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の中心 ちゅうしん 的 てき な機能 きのう は「感覚 かんかく 事象 じしょう や行動 こうどう 選択 せんたく に続 つづ く特異 とくい 的 てき な結果 けっか を予期 よき する」ことであるといわれるが、海馬 かいば の機能 きのう は「これから起 お こる事象 じしょう の予期 よき を促進 そくしん する」といわれる。これらの表現 ひょうげん はとても一般 いっぱん 化 か された機能 きのう について説明 せつめい しているが、とてもこの2領野 りょうや がよく似 に ていることを示 しめ している。これらの構造 こうぞう は、柔軟 じゅうなん な行動 こうどう できるように将来 しょうらい を予測 よそく したり、環境 かんきょう についての知識 ちしき を一般 いっぱん 化 か したりするのに役立 やくだ つ。海馬 かいば と眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は相互 そうご 作用 さよう し、認知 にんち 地図 ちず の形成 けいせい と行動 こうどう 出力 しゅつりょく に寄与 きよ する。
腹 はら 側 がわ 海馬 かいば の出力 しゅつりょく を抑制 よくせい すると、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ のタスクの表現 ひょうげん が正常 せいじょう にできなくなるということが、ジェフリー・ショーエンバームらの実験 じっけん で分 わ かった。匂 にお いガイド下 か 意思 いし 決定 けってい 課題 かだい におけるOFCの神経 しんけい 活動 かつどう を記録 きろく した。報酬 ほうしゅう 予期 よき の時間 じかん に最 もっと も発火 はっか 頻度 ひんど が上昇 じょうしょう した細胞 さいぼう の割合 わりあい を測定 そくてい したところ、腹 はら 側 がわ 海馬 かいば を抑制 よくせい したラットと抑制 よくせい していないラットでは抑制 よくせい したラットの方 ほう が割合 わりあい が少 すく なかった。[37]
基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい -眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ (BLA-OFC)連関 れんかん [38] [ 編集 へんしゅう ]
基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい から眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ に投射 とうしゃ する神経 しんけい 細胞 さいぼう をDREADDで薬理 やくり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき に抑制 よくせい すると、PITができなくなることが証明 しょうめい された。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を機能 きのう 抑制 よくせい すると逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう が障害 しょうがい されるが、その影響 えいきょう は、基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい を機能 きのう 抑制 よくせい すると無 な くなってしまう。
つまり、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ と基底 きてい 外側 そとがわ 扁 ひらた 桃 もも 体 たい をどちらも機能 きのう 抑制 よくせい すると、逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう は障害 しょうがい されなくなる。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ と腹 はら 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい (OFC-VS)連関 れんかん [39] [ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を破壊 はかい すると、腹 はら 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい の神経 しんけい 細胞 さいぼう の中 なか で報酬 ほうしゅう 規模 きぼ 特異 とくい 的 てき に応答 おうとう する細胞 さいぼう の数 かず が減 へ り、報酬 ほうしゅう 内容 ないよう 特異 とくい 的 てき に応答 おうとう する細胞 さいぼう の数 かず が増 ふ える。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ -腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の (OFC-VTA)連関 れんかん [40] [ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を破壊 はかい すると、古典 こてん 的 てき 条件付 じょうけんづ け における 腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミンニューロンの条件 じょうけん 刺激 しげき に対 たい する発火 はっか 頻度 ひんど の上昇 じょうしょう 度合 どあ いが低下 ていか し、報酬 ほうしゅう 排除 はいじょ による発火 はっか 頻度 ひんど の減少 げんしょう 度合 どあ いが低下 ていか する。[40]
腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミン神経 しんけい は眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ と同様 どうよう にモデルベースの推論 すいろん に重要 じゅうよう な機能 きのう を果 は たす感覚 かんかく 事前 じぜん 調整 ちょうせい や報酬 ほうしゅう 内容 ないよう の変更 へんこう による脱 だつ 阻止 そし といったモデルベースの推論 すいろん 課題 かだい は眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう 抑制 よくせい により遂行 すいこう 障害 しょうがい が起 お きるが腹 はら 、被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミン神経 しんけい を抑制 よくせい しても、同様 どうよう に機能 きのう 障害 しょうがい が起 お きる。また、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は腹 はら 側 がわ 被害 ひがい 蓋 ぶた 間接 かんせつ 的 てき にシグナルを送 おく っている。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ を電極 でんきょく で電流 でんりゅう 刺激 しげき すると、腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミン神経 しんけい の発火 はっか パターンは変化 へんか する(主 おも に抑制 よくせい される)。これは眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の のドーパミン神経 しんけい を介 かい してモデルベースの推論 すいろん を行 おこな っているということを示唆 しさ している(これは、筆者 ひっしゃ の推論 すいろん であり、実験 じっけん 的 てき に証明 しょうめい されたものではない)。眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は腹 はら 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい と背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい に強 つよ く投射 とうしゃ しており、腹 はら 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい と背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい は腹 はら 側 がわ 被 ひ 蓋 ぶた 野 の に強 つよ く投射 とうしゃ している。
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から2次 じ 運動 うんどう 野 の に投射 とうしゃ する神経 しんけい 細胞 さいぼう を特異 とくい 的 てき にDREADDで機能 きのう 抑制 よくせい した実験 じっけん の概念 がいねん 図 ず
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から二 に 次 じ 運動 うんどう 野 の に投射 とうしゃ する神経 しんけい をDREADDで抑制 よくせい すると、より探索 たんさく 的 てき な行動 こうどう を取 と るようになり、搾取 さくしゅ 的 てき でなくなる。探索 たんさく (exploration)と、搾取 さくしゅ (exploitation)について少 すこ し説明 せつめい する。探索 たんさく と搾取 さくしゅ は心理 しんり 行動 こうどう 科学 かがく 的 てき には対義語 たいぎご である。搾取 さくしゅ とはこれまでに報酬 ほうしゅう との関連 かんれん を学習 がくしゅう した刺激 しげき や行動 こうどう を好 この んで選択 せんたく して、報酬 ほうしゅう との関連 かんれん がないような刺激 しげき や行動 こうどう はとらないという傾向 けいこう である。それに対 たい して探索 たんさく とは、これまで報酬 ほうしゅう との関連 かんれん がないような刺激 しげき や行動 こうどう に興味 きょうみ をもって、そのようなものを選択 せんたく していく傾向 けいこう である。たとえば、おいしい料理 りょうり 店 てん があったとして、ここにいけば美味 おい しいご飯 はん が食 た べられると分 わ かっているのでいつもここに行 い く。他 た の店 みせ はおいしくないかもしれないからいかない、というのが搾取 さくしゅ 的 てき である。それに対 たい して、ほかの店 みせ にもいってみよう、というのが探索 たんさく 的 てき である。レバー1と報酬 ほうしゅう との関連 かんれん を学習 がくしゅう させた後 のち に、試験 しけん でレバー2(報酬 ほうしゅう とは無関係 むかんけい )を提示 ていじ したときレバー1とレバー2のどちらを多 おお く押 お すかという実験 じっけん で、コントロール群 ぐん に比較 ひかく して、DREADD群 ぐん では、レバー2よりレバー1を好 この む性質 せいしつ 、すなわち搾取 さくしゅ 性 せい が低下 ていか しており、探索 たんさく 性 せい が上昇 じょうしょう していた。[41]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の意欲 いよく に与 あた える影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい に投射 とうしゃ する神経 しんけい 細胞 さいぼう の活動 かつどう を示 しめ している。
oDASS(光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき ドーパミン自己 じこ 刺激 しげき )とは、マウスがレバーを引 ひ くと、そのマウスのドーパミン神経 しんけい が光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき に刺激 しげき されるシステムである。要 よう するにレバーを引 ひ くと快感 かいかん が得 え られるということである。本 ほん 説明 せつめい のoDASSには電気 でんき ショックが伴 ともな っている。oDASSを行 おこな っているマウスの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から、背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい に投射 とうしゃ する神経 しんけい 細胞 さいぼう の活動 かつどう をPhiberPhotometoryで記録 きろく したところ、図 ず のようになった。oDASSの途中 とちゅう で電気 でんき ショックが与 あた えられることがあるような設定 せってい にする。電気 でんき ショックに屈 くっ することなくレバーを引 ひ き続 つづ けたほうのマウスの神経 しんけい 活動 かつどう が紫 むらさき で、罰 ばっ に屈 くっ してレバーを引 ひ かなくなったマウスの神経 しんけい 活動 かつどう が緑 みどり である。赤 あか いブロックは電気 でんき 刺激 しげき の時間 じかん のを示 しめ している。レバー押 お し後 ご の、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい に行 い く神経 しんけい 細胞 さいぼう の活動 かつどう は、くじけないマウスの方 ほう が高 たか く、くじけてしまうマウスの方 ほう では低 ひく い。[42] さらに、oDASSを行 おこな っているマウスの眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ から背 せ 側 がわ 線条 せんじょう 体 たい に投射 とうしゃ する神経 しんけい の活動 かつどう を光 ひかり 遺伝 いでん 学 がく 的 てき に抑制 よくせい すると、くじけないマウスの割合 わりあい が低下 ていか するということも分 わ かった。[42]
さらに、高 こう カロリー液 えき を摂取 せっしゅ した際 さい に活動 かつどう した眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の細胞 さいぼう だけを、二 に 光子 こうし 励起 れいき 顕微鏡 けんびきょう を使 つか って活性 かっせい 化 か したところ、高 こう カロリー液 えき を摂取 せっしゅ するために過 す ごす時間 じかん が増 ふ えた。これは、摂食 せっしょく によって活性 かっせい 化 か された細胞 さいぼう は、因果 いんが 的 てき に摂食 せっしょく を促 うなが すということである。また、子供 こども のマウスとの関 かか わったときに活動 かつどう した眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の細胞 さいぼう だけを、二 に 光子 こうし 励起 れいき 顕微鏡 けんびきょう を使 つか って活性 かっせい 化 か したところ、高 こう カロリー液 えき を摂取 せっしゅ するために過 す ごす時間 じかん が減 へ った。これは、社会 しゃかい 的 てき 交流 こうりゅう によって活性 かっせい 化 か された細胞 さいぼう は、因果 いんが 的 てき に摂食 せっしょく を妨 さまた げるということである。[43]
眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ は、状況 じょうきょう の表現 ひょうげん (State Representation)、潜在 せんざい 的 てき 原因 げんいん (Latent Cause)の表現 ひょうげん に重要 じゅうよう であることがヤエル・ニブらの研究 けんきゅう で分 わ かった。状況 じょうきょう の表現 ひょうげん は、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ における認知 にんち 地図 ちず (Cognitive Map)の表現 ひょうげん を可能 かのう にしている。ステート表現 ひょうげん とは、意思 いし 決定 けってい に必要 ひつよう な環境 かんきょう の情報 じょうほう を表現 ひょうげん することであるが、ヒトのfMRIの実験 じっけん から、意思 いし 決定 けってい に必要 ひつよう なタスクの状況 じょうきょう の情報 じょうほう を前頭 まえがしら 眼窩 がんか 皮質 ひしつ が持 も っていることが証明 しょうめい された。潜在 せんざい 原因 げんいん は目 め の前 まえ の状況 じょうきょう を作 つく り出 だ す潜在 せんざい 的 てき な、直接 ちょくせつ 観測 かんそく 不能 ふのう な原因 げんいん のことである。この情報 じょうほう も眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ が持 も っていることが証明 しょうめい された。
患者 かんじゃ に対 たい する神経 しんけい 心理 しんり 学 がく 的 てき 研究 けんきゅう [ 編集 へんしゅう ]
ロールズ (Rolls) らは、逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう (reversal learning) と消去 しょうきょ (extinction) の2種類 しゅるい の視覚 しかく 弁別 べんべつ 課題 かだい (visual discrimination test)[44] を行 おこな った。まず、逆転 ぎゃくてん 学習 がくしゅう では実験 じっけん 参加 さんか 者 しゃ に A と B の2つの写真 しゃしん を見 み せ、写真 しゃしん A が呈示 ていじ された時 とき にボタンを押 お すと報酬 ほうしゅう を得 え ることが出来 でき 、写真 しゃしん B が呈示 ていじ されている時 とき にボタンを押 お すと罰 ばち が与 あた えられることを学 まな ばせる。この課題 かだい では、このルールの学習 がくしゅう が終 お わった後 のち にルールが入 い れ替 か えられる。つまり、写真 しゃしん B が呈示 ていじ されている時 とき にボタンを押 お せば正解 せいかい となるようにする。ほとんどの健常 けんじょう 者 しゃ は即座 そくざ にルールの逆転 ぎゃくてん に気 き づくことが出来 でき るが、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ に障害 しょうがい を負 お った患者 かんじゃ は、罰 ばち を与 あた えられるにもかかわらず、一度 いちど 強化 きょうか された元々 もともと のパターンに反応 はんのう し続 つづ けてしまう。ロールズ (Rolls) らは、この行動 こうどう パターンは被験者 ひけんしゃ らがルールの逆転 ぎゃくてん を理解 りかい したと報告 ほうこく している点 てん で、特 とく に不可解 ふかかい であると述 の べている。
2つめの課題 かだい として消去 しょうきょ に関 かん する課題 かだい を行 おこな った。この課題 かだい では、もう一度 いちど 実験 じっけん 参加 さんか 者 しゃ に写真 しゃしん B ではなく写真 しゃしん A に対 たい してボタンを押 お すように学習 がくしゅう させる。しかし、今回 こんかい はルールを逆転 ぎゃくてん させるかわりに、ルールをまったく変 か えてしまう。今回 こんかい はどちらの写真 しゃしん に対 たい してボタンを押 お しても罰 ばっ が与 あた えられるようにしてしまうのだ。この課題 かだい に対 たい する正 ただ しい選択 せんたく はボタンをまったく押 お さないことである。しかし、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう 障害 しょうがい をもった患者 かんじゃ は、それを行 おこな えば罰 ばっ せられるにもかかわらず、ボタンを押 お したいという誘惑 ゆうわく に逆 さか らえない。
アイオワ・ギャンブリング課題 かだい (Iowa gambling task) と呼 よ ばれる、現実 げんじつ 世界 せかい の意思 いし 決定 けってい を模倣 もほう した認知 にんち や情動 じょうどう の研究 けんきゅう に広 ひろ く使 つか われる課題 かだい がある[45] 。実験 じっけん 参加 さんか 者 しゃ にはコンピュータ画面 がめん に4つの仮想 かそう 的 てき なカードのデッキが呈示 ていじ される。彼 かれ らは毎回 まいかい カードを選 えら び、その裏 うら に書 か かれた分 ぶん のゲーム通貨 つうか を得 え る、または失 うしな う。この課題 かだい の目的 もくてき は、出来 でき るだけ多 おお くのお金 かね を得 え ることであり、参加 さんか 者 しゃ には意識 いしき 的 てき に考 かんが えながらではなく"直感 ちょっかん "に従 したが ってカードを選 えら んでもらう。デッキの内 うち の2つは"悪 わる いデッキ"となっていて、長期 ちょうき 的 てき に見 み れば収支 しゅうし はマイナスになる。残 のこ りの2つのデッキは"良 よ いデッキ"になっていて、長期 ちょうき 的 てき に見 み れば収支 しゅうし はプラスになる。多 おお くの健常 けんじょう 者 しゃ は約 やく 40から50試行 しこう 後 ご には"良 よ いデッキ"を選 えら び続 つづ けるようになる。しかし、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう 障害 しょうがい を持 も った患者 かんじゃ の場合 ばあい 、その選択 せんたく が最終 さいしゅう 的 てき に損 そん であると分 わ かっている場合 ばあい も存在 そんざい するにもかかわらず、"悪 わる いデッキ"に保 ほ 続 つづけ (Perseveration) し続 つづ ける。同時 どうじ に行 い った電気 でんき 皮膚 ひふ 反応 はんのう (galvanic skin response) の計測 けいそく では、健常 けんじょう 者 しゃ が"悪 わる いデッキ"を選択 せんたく しようとする際 さい のストレス反応 はんのう は、たった10試行 しこう 後 ご という、意識 いしき 的 てき な"悪 わる いデッキ"の判断 はんだん が生 しょう じるはるか以前 いぜん から計測 けいそく される。しかしこの結果 けっか とは対照 たいしょう 的 てき に、眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう 障害 しょうがい を持 も った患者 かんじゃ では、この差 さ し迫 せま った罰 ばっ に対 たい する生理 せいり 的 てき な反応 はんのう が観測 かんそく されることはない。この実験 じっけん を行 おこな ったベシャラ (Bechara) らは、このことをソマティック・マーカー仮説 かせつ (somatic markers hypothesis) の観点 かんてん から説明 せつめい している。アイオワ・ギャンブリング課題 かだい は現在 げんざい 、精神 せいしん 医学 いがく や神経 しんけい 学 がく などの多 おお くの研究 けんきゅう に用 もち いられていて、統合 とうごう 失調 しっちょう 症 しょう や強迫 きょうはく 性 せい 障害 しょうがい などの患者 かんじゃ や健常 けんじょう 者 しゃ において、この課題 かだい を行 おこな っている際 さい にどの脳 のう 領域 りょういき が活動 かつどう するかがfMRI を用 もち いて調 しら べられている。
社会 しゃかい 的 てき 失言 しつげん 検出 けんしゅつ 課題 かだい (Faux pas test) は誰 だれ かが不適切 ふてきせつ な発言 はつげん をした際 さい の社会 しゃかい 的 てき 状況 じょうきょう を用 もち いた課題 かだい である。参加 さんか 者 しゃ が行 おこな う課題 かだい は、どの発言 はつげん が不適切 ふてきせつ なのか?、なぜその発言 はつげん が不適切 ふてきせつ なのか?、その社会 しゃかい 的 てき 失言 しつげん に対 たい して人々 ひとびと がどのような反応 はんのう をするか?、そして対照 たいしょう 群 ぐん として、この状況 じょうきょう の事実 じじつ に関 かん する質問 しつもん に答 こた えることである。元々 もともと は自閉症 じへいしょう スペクトラム のある人々 ひとびと のために作 つく られたものだった[46] が、この課題 かだい は眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の機能 きのう 障害 しょうがい を持 も ち、物語 ものがたり は完全 かんぜん に理解 りかい できるものの社会 しゃかい 的 てき に不適切 ふてきせつ な出来事 できごと を判断 はんだん できなくなった患者 かんじゃ に対 たい しても検出 けんしゅつ 力 りょく を示 しめ す。
著名 ちょめい な眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ の研究 けんきゅう 者 しゃ [ 編集 へんしゅう ]
Geoffrey Schoenbaum (NIH,メリーランド大学 だいがく 、ジョンス・ホプキンス大学 だいがく )
Yael Niv (プリンストン大学 ぷりんすとんだいがく )
Elisabeth A. Murray (NIH)
Camillo Padoa-Schioppa (ワシントン大学 だいがく )
Samuel J Gershman (ハーバード大学 だいがく )
Barry J. Richmond (NIH)
David Redish (ミネソタ大学 だいがく )
Adam Kepecs (コールド・スプリング・ハーバー研究所 けんきゅうじょ )
Jonathan Wallis (タスマニア大学 だいがく )
Carlos Brody (プリンストン大学 ぷりんすとんだいがく 、ハワード・ヒューズ医学 いがく 研究所 けんきゅうじょ )
Christina M. Gremel(カリフォルニア大学 だいがく サンディエゴ校 こう )
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外側 そとがわ 面 めん
外側 そとがわ 溝 みぞ 内部 ないぶ
内側 うちがわ 面 めん - 上部 じょうぶ
+
+
ll
ll
+
脳 のう 底部 ていぶ - 眼窩 がんか 面 めん
脳 のう 底部 ていぶ - 側 がわ 頭 あたま 葉 は 下面 かめん
内側 うちがわ 面 めん - 下部 かぶ
前頭葉 ぜんとうよう
上前 うわまえ 頭 あたま 回 かい /前頭 まえがしら 眼 め 野 の (en ) (6, 8, 9), 中 ちゅう 前頭 まえがしら 回 かい (46), 下 しも 前頭 まえがしら 回 かい /ブローカ野 の (44-弁 べん 蓋 ぶた 部 ぶ , 45-三角 さんかく 部 ぶ , 眼窩 がんか 部 ぶ )
中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい (一 いち 次 じ 運動 うんどう 野 の , 4)
直 ちょく 回 かい , 眼窩 がんか 回 かい /眼窩 がんか 前頭 まえがしら 皮質 ひしつ (10,11,12,47), 前 ぜん 帯状 おびじょう 皮質 ひしつ
前頭 まえがしら 前 ぜん 皮質 ひしつ , 前 ぜん 運動 うんどう 野 の (en ) , 前頭 まえがしら 極 きょく
中心 ちゅうしん 前 ぜん 溝 みぞ - 上前 うわまえ 頭 あたま 溝 みぞ - 下 しも 前頭 まえがしら 溝 みぞ - 嗅溝 - 眼窩 がんか 溝 みぞ - 中心 ちゅうしん 傍 はた 溝 みぞ
頭頂 とうちょう 葉 は
中心 ちゅうしん 後 ご 回 かい , 体 からだ 性 せい 感覚 かんかく 野 の (一 いち 次 じ 体 からだ 性 せい 感覚 かんかく 野 の (1, 2, 3,43), 二 に 次 じ 体 からだ 性 せい 感覚 かんかく 野 の (en ) (5)), 楔 くさび 前部 ぜんぶ (7m) - 頭頂 とうちょう 弁 べん 蓋 ぶた (en )
頭頂 とうちょう 小 しょう 葉 は (上 うえ 頭頂 とうちょう 小 しょう 葉 は (7l), 下 しも 頭頂 とうちょう 小 しょう 葉 は (40)), 縁 えん 上 じょう 回 かい (40), 角 かく 回 かい (39)
中心 ちゅうしん 後 ご 溝 みぞ , 頭頂 とうちょう 間 あいだ 溝 みぞ , 縁 えん 溝 みぞ
後 こう 頭 あたま 葉 は 側 がわ 頭 あたま 葉 は (外 そと ・下 した )辺 あたり 縁 えん 皮質 ひしつ ・島 しま 皮質 ひしつ
島 しま 皮質 ひしつ
帯状 おびじょう 回 かい : 膝 ひざ 下野 げや (en ) (25), 前 ぜん 帯状 おびじょう 皮質 ひしつ (24,32,33), 後 こう 帯状 おびじょう 皮質 ひしつ (23,31), 脳 のう 梁 はり 膨大 ぼうだい 後部 こうぶ 皮質 ひしつ (26,29,30)
海馬 かいば 傍 はた 回 かい (27,28,34,35,36), 海馬 かいば 鉤 かぎ , 海馬 かいば 体 たい ,(扁 ひらた 桃 もも 体 たい の一部 いちぶ )
※ 内側 うちがわ 側 がわ 頭 あたま 葉 ば など他 た の脳 のう 葉 は に含 ふく めて扱 あつか われることもある。
脳 のう 葉 は 間 あいだ の脳 のう 溝 みぞ など白 はく 質 ただし その他 た
いくつかの領域 りょういき 分 わ けは大 おお まかなものになっている。
カッコ内 ない の番号 ばんごう はブロードマンの脳 のう 地図 ちず における番号 ばんごう である。また、ブロードマンの脳 のう 地図 ちず における領域 りょういき のいくつかは複数 ふくすう の脳 のう 回 かい にまたがっている。