高橋たかはし健二けんじ (競輪けいりん選手せんしゅ)

高橋たかはし 健二けんじ Kenji Takahashi
基本きほん情報じょうほう
本名ほんみょう	高橋たかはし 健二けんじ たかはし けんじ
愛称あいしょう	爽さわやかケンチャン
生年月日せいねんがっぴ	(1952-07-13) 1952年ねん7月がつ13日にち（71歳さい）
国籍こくせき	日本にっぽん
身長しんちょう	167cm
体重たいじゅう	72kg
選手せんしゅ情報じょうほう
期き別べつ	30期き
脚あし質しつ	先行せんこう・捲めくり（20代だい半なかば頃ごろまで）
登録とうろく地ち変遷へんせん
1972-2003	日本にっぽん競輪けいりん選手せんしゅ会かい愛知あいち支部しぶ
業績ぎょうせき
特別とくべつ競輪けいりん勝利しょうり GI 日本にっぽん選手権せんしゅけん競輪けいりん 1975 GI オールスター競輪けいりん 1985
自転車じてんしゃ競技きょうぎ情報じょうほう
獲得かくとくメダル 日本にっぽん トラックレース アジア競技きょうぎ大会たいかい 金きむ 2002 プサン チームスプリント
■最終さいしゅう更新こうしん日び:2019年ねん1月がつ16日にち  ■テンプレートを表示ひょうじ

高橋たかはし 健二けんじ（たかはし けんじ、1952年ねん7月がつ13日にち - ）は、日本にっぽんの元もと競輪けいりん選手せんしゅ。現在げんざいは喫茶店きっさてん店主てんしゅ。愛知あいち県けん出身しゅっしん。現役げんえき時代じだいはパンチパーマと屈託くったくのない笑顔えがおが印象いんしょう的てきな選手せんしゅであり、爽さわやかケンチャンと呼よばれていた。

経歴けいれき

春日丘かすがおか高等こうとう学校がっこう出身しゅっしん。父親ちちおや、兄あに（高橋たかはし昭次しょうじ）、弟おとうと（高橋たかはし美行みゆき）、息子むすこ（高橋たかはし宏和ひろかず）も元もと競輪けいりん選手せんしゅという、競輪けいりん一家いっか。ただ、父親ちちおやが早はやくに他界たかいした影響えいきょうもあり、高校こうこう時代じだいは新聞しんぶん配達はいたつなどのアルバイトをして家計かけいを助たすけたという。

高校こうこう卒業そつぎょう後ご、黒須くろす道場どうじょうの異名いみょうを取とり、多おおくの競輪けいりん選手せんしゅを輩出はいしゅつした黒須くろす修おさむ典てんに弟子でし入いり。その後ご、日本にっぽん競輪けいりん学校がっこう（当時とうじ。以下いか、競輪けいりん学校がっこう）第だい30期生きせいとなる。同期どうきには小池こいけ和博かずひろ、緒方おがた浩一こういちらがいる。北海道ほっかいどう出身しゅっしんの久保くぼ千代志ちよしとは黒須くろす道場どうじょうの同門どうもんで、競輪けいりん学校がっこうでは1期き先輩せんぱいの29期きだが、同どう年齢ねんれいである。在校ざいこう成績せいせき33位いで競輪けいりん学校がっこうを卒業そつぎょう。

1972年ねん10月5日にち、名古屋なごや競輪けいりん場じょうでデビューし、初はつ出走しゅっそう初はつ勝利しょうりを挙あげたばかりか、この開催かいさいで準決勝じゅんけっしょう・決勝けっしょうと全すべて1着ちゃくの完全かんぜん優勝ゆうしょうを果はたす。翌よく1973年ねん度どの最優秀さいゆうしゅう新人しんじん賞しょうを獲得かくとく。

三さん強きょう時代じだいを終焉しゅうえんに追おい込こむ

1975年ねんに行おこなわれた第だい28回かい日本にっぽん選手権せんしゅけん競輪けいりん（千葉ちば競輪けいりん場じょう）決勝けっしょうで、高橋たかはしは岐阜ぎふの須田すだ一二三ひふみを引ひきつれホームからカマシ気味ぎみに前まえ団だんを叩たたいて出でた。すると、当時とうじの三さん強きょうと呼よばれた一角いっかくで、グランドスラム達成たっせいがかかっていた福島ふくしま正幸まさゆきが前まえで受うけていたものの、2角かく手前てまえ付近ふきんにおいて、高橋たかはしの動うごきに反応はんのうしようとするあまりバランスを崩くずして落車。さらに河内かわうち剛つよしも乗のり上あげてしまった。福島ふくしまらの落車が影響えいきょうし、マークの須田すだが千せん切きれ気味ぎみになった他ほか、その他た選手せんしゅもまた高橋たかはしの逃にげについていけない状態じょうたいとなり、高橋たかはしは4角かく手前てまえ付近ふきんまで、他たを4～5車しゃ身みほど離はなしていた。漸ようやく直線ちょくせんを向むいて伊藤いとう繁しげる、田中たなか博ひろしといった実績じっせき者しゃが追おい詰つめてきたものの、そのまま押おし切きって優勝ゆうしょうを果はたした。当時とうじ22歳さいであった。

さらにこの大会たいかいを境さかいに、当時とうじ絶頂ぜっちょうで、1970年ねん〜1974年ねんの間あいだに、3人にん合あわせて11回かいも特別とくべつ競輪けいりんを制覇せいはしてきた福島ふくしま、田中たなか、阿部あべ道みちの三さん強きょうがこの決勝けっしょうを境さかいに凋落ちょうらくしたばかりか、これら三さん強きょうと呼よばれる選手せんしゅを追撃ついげきしていた選手せんしゅたちもほぼ同時どうじに凋落ちょうらくすることになるという、競輪けいりん界かいはヤング全盛ぜんせい時代じだいと呼よばれる、これまでの流ながれとは全まったく違ちがった新あたらしい時代じだいへと突入とつにゅうすることになる。

生死せいしをさまよう

同年どうねん5月がつに行おこなわれた高松たかまつ記念きねん決勝けっしょう戦せんにおいて、徳島とくしまの新田にった計けい三さんの強烈きょうれつな牽制けんせいを受うけ落車。バンクに叩たたきつけられ全身ぜんしん打撲だぼくにより意識いしき不明ふめいの状態じょうたいとなり、一時いちじは生死せいしをさまよったこともあった。しかし翌よく1976年ねん7月がつに復帰ふっきすることになる。

中野なかの浩一こういちのよき相談そうだん相手あいて

高橋たかはしが日本にっぽん選手権せんしゅけんを優勝ゆうしょうした年としに中野なかの浩一こういちがデビューしたが、中野なかのは熊本くまもとの矢や村むら正ただし以外いがいに九州きゅうしゅうで頼たよれる先輩せんぱいがいなかったことから、後のちに世界せかい自転車じてんしゃ選手権せんしゅけんで一緒いっしょに出場しゅつじょうした縁えんもあって、高橋たかはしを頼たよるようになった。とりわけ、中部ちゅうぶ地区ちくでの斡旋あっせんが終おわると、中野なかのは自宅じたくがある久留米くるめにはすぐに戻もどらず、高橋たかはしの家いえに必かならず何なん泊はくかするようになったという。

とりわけ、フラワーラインという勢力せいりょくが後のちに台頭たいとうしてくると、中野なかのは最初さいしょに高橋たかはしに相談そうだんを持もちかけ、また高橋たかはしは同門どうもんの先輩せんぱいともいうべき久保くぼ千代志ちよしを通つうじ、久保くぼがアニイと慕したっていた北海道ほっかいどうの藤巻ふじまき昇のぼるをも味方みかたに取とり入いれ、時折ときおり、地域ちいきとは関係かんけいがない、いわゆる「中野なかのシンパライン」を形成けいせいし、フラワーラインに対抗たいこうするようになった。但ただし、フラワーラインのような一枚岩いちまいいわの結束けっそくではなく、必要ひつように応おうじてラインが形成けいせいされるだけだった。

一方いっぽうで高橋たかはしは中野なかのと特別とくべつ競輪けいりんの決勝けっしょうでしばし名めい勝負しょうぶを演えんじた。しかしほとんど中野なかのに軍配ぐんばいが上あがり、ひいては高橋たかはしがしばらくタイトルから遠とおざかるきっかけにもなってしまう。

世界せかい選手権せんしゅけんで銅どうメダル

1981年ねんの世界せかい選せん、ブルノ大会たいかい（当時とうじはチェコスロバキア）のプロスプリントで、高橋たかはしは銅どうメダルを獲得かくとく。またこの年としのケイリンでは、久保くぼが同おなじく銅どうメダルを獲得かくとくしている。

10年ねん半はんぶりの特別とくべつ競輪けいりん制覇せいは

1985年ねんのオールスター競輪けいりん（一宮いちのみや競輪けいりん場じょう）において、高橋たかはしは中野なかのにマーク。その後うしろに弟おとうとの美行みゆきがつけ、さらにその後うしろを藤巻ふじまきが固かためるという、まさに中野なかのシンパのラインを形成けいせい。バックから捲めくった中野なかのに対たいし、高橋たかはしは直線ちょくせんで鋭するどく中野なかのを追おい込こみ、10年ねん6ヶ月かげつぶりに特別とくべつ競輪けいりんを制覇せいはした。2着ちゃくは中野なかのだったが、3着ちゃくに美行みゆきが入はいり、藤巻ふじまき兄弟きょうだい以来いらいの特別とくべつ競輪けいりんでの兄弟きょうだい表彰台ひょうしょうだいが実現じつげんした大会たいかいとなった。

50歳さいを過すぎてもS級きゅう選手せんしゅ

高橋たかはしの特筆とくひつすべき点てんは、50歳さいを過すぎてもS級きゅう選手せんしゅであり続つづけたことである。現役げんえきを引退いんたいしたきっかけがA級きゅうに陥落かんらくすることになったためであり（2003年ねん）、新人しんじん時代じだいから一貫いっかんしてトップクラスの座ざを維持いじしたことは賞賛しょうさんに値あたいするもの。また、50歳さい時じとなる2002年ねん、弥彦やひこ競輪けいりん場じょうで開催かいさいされたふるさとダービーに出場しゅつじょうしている。

2003年ねん7月がつ18日にちの松阪まつさか競輪けいりん場じょうでのレースで「自分じぶんの納得なっとくのいくレースができた」ことから引退いんたいを決意けつい。同年どうねん9月がつ11日にち、選手せんしゅ登録とうろく消しょう除じょ。現役げんえき通算つうさん成績せいせきは2379戦せん470勝しょう（うちGI優勝ゆうしょう2回かい）、通算つうさん獲得かくとく賞金しょうきん額がくは977,726,780円えん。

特別とくべつ競輪けいりんの優勝ゆうしょう回数かいすうが2回かい、通算つうさん勝利しょうり数すうも500勝しょうに満みたない成績せいせきでありながらも、引退いんたいしてまもなく、ホームバンクであった名古屋なごや競輪けいりん場じょうで高橋たかはしを記念きねんするS級きゅうシリーズが開催かいさいされた。それだけ高橋たかはしの存在そんざいというのは、記録きろく以上いじょうに記憶きおくにとどめる側面そくめんが大おおきかったといえる。その功績こうせきを称となえ、高橋たかはし健けん二に杯はい・メダリストカップが名古屋なごや競輪けいりん場じょうで開催かいさいされている。

現役げんえき引退いんたい後ご

岐阜ぎふ県けん中津川なかつがわ市しの恵那峡えなきょうの近ちかくにて、喫茶店きっさてん「孝こう見みさ寮りょう」（たかみさりょう）を開店かいてん、夫婦ふうふで経営けいえいしている。

主おもな獲得かくとくタイトル

• 1975年ねん - 日本にっぽん選手権せんしゅけん競輪けいりん（千葉ちば競輪けいりん場じょう）
• 1985年ねん - オールスター競輪けいりん（一宮いちのみや競輪けいりん場じょう）

関連かんれん項目こうもく

• 競輪けいりん選手せんしゅ一覧いちらん
• 愛知あいち県けん出身しゅっしんの人物じんぶつ一覧いちらん
• 黒須くろす修おさむ典てん
• 久保くぼ千代志ちよし
• 中野なかの浩一こういち
• 福島ふくしま正幸まさゆき

外部がいぶリンク

• 選手せんしゅプロフィール - KEIRIN.JP
  • 上記じょうきは1976年ねん以降いこうの記録きろくのみ。1975年ねん以前いぜんも含ふくむ全ぜん成績せいせき等とうは脚注きゃくちゅうにある『高橋たかはし健二けんじ選手せんしゅ　引退いんたい発表はっぴょう記者きしゃ会見かいけん』を参照さんしょうのこと。