1966年ねんのF1世界せかい選手権せんしゅけん

1966年としのFIA フォーミュラ1 世界せかい選手権せんしゅけん
前年ぜんねん:	1965	翌年よくねん:	1967
一覧いちらん: 開催かいさい国こく \| 開催かいさいレース

1966年ねんのF1世界せかい選手権せんしゅけん（1966ねんのエフワンせかいせんしゅけん）は、FIA フォーミュラ1世界せかい選手権せんしゅけんの第だい17回かい大会たいかいである^[1]^[2]。1966年ねん 5月22日にちにモナコで開幕かいまくし、10月23日にちにメキシコで開催かいさいされる最終さいしゅう戦せんまで、全ぜん9戦せんで争あらそわれた。

シーズン概要がいよう[編集へんしゅう]

1966年ねんシーズンは3リッターカーによる最初さいしょのシーズンであり、昨さくシーズンに比くらべて最大さいだい排気はいき量りょうは倍増ばいぞうした。イギリス系けいコンストラクターはクライマックスの撤退てったいに従したがい、他たのエンジンを探さがさなければならなくなった。フェラーリは1961年ねんのように周到しゅうとうな準備じゅんびを行おこなっているように思おもわれたが、ジョン・サーティースはルマンでの予選よせんでチームと衝突しょうとつ、その後ごチームを去さりクーパーに加入かにゅうした。ジャック・ブラバムが3度目どめのタイトルを獲得かくとくしたが、今回こんかいは自身じしんのチームによるタイトル獲得かくとくであった。ブルース・マクラーレンとダン・ガーニーはブラバムを見習みならって、自身じしんで車両しゃりょうを製作せいさく、参戦さんせんした。マクラーレンはフォードのインディアナポリスエンジンを3リットル以下いかに縮小しゅくしょうしたエンジン、ガーニーはウェズレイクに製作せいさく依頼いらいしたV型がた12気筒きとうエンジンをそれぞれ用意よういした。BRMとロータスはシーズンの大半たいはんで2リッターエンジンを使用しようした。BRMの新あたらしいH型がた16気筒きとうエンジンは失敗しっぱい作さくではあったが、ジム・クラークのロータスはこのエンジンを搭載とうさいしアメリカ・グランプリで優勝ゆうしょうした。新あらたなレギュレーションが導入どうにゅうされ、レース距離きょりの90%未満みまんしか走行そうこうできなかった車両しゃりょうは非ひ完走かんそう扱あつかいとされ、トップ6に入賞にゅうしょうしてもポイントが与あたえられなかった。

開催かいさい地ち及および勝者しょうしゃ[編集へんしゅう]

ラウンド	レース	サーキット	開催かいさい日び	ポールポジション	ファステストラップ	優勝ゆうしょう者しゃ	コンストラクター	タイヤ	レポート
1	モナコグランプリ	モナコ	5月22日にち	ジム・クラーク	ロレンツォ・バンディーニ	ジャッキー・スチュワート	BRM	D	詳細しょうさい
2	ベルギーグランプリ	スパ・フランコルシャン	6月12日にち	ジョン・サーティース	ジョン・サーティース	ジョン・サーティース	フェラーリ	F	詳細しょうさい
3	フランスグランプリ	ランス・グー	7月がつ3日にち	ロレンツォ・バンディーニ	ロレンツォ・バンディーニ	ジャック・ブラバム	ブラバム-レプコ	G	詳細しょうさい
4	イギリスグランプリ	ブランズ・ハッチ	7月がつ16日にち	ジャック・ブラバム	ジャック・ブラバム	ジャック・ブラバム	ブラバム-レプコ	G	詳細しょうさい
5	オランダグランプリ	ザントフォールト	7月がつ24日にち	ジャック・ブラバム	デニス・ハルム	ジャック・ブラバム	ブラバム-レプコ	G	詳細しょうさい
6	ドイツグランプリ	ニュルブルクリンク	8月がつ7日にち	ジム・クラーク	ジョン・サーティース	ジャック・ブラバム	ブラバム-レプコ	G	詳細しょうさい
7	イタリアグランプリ	モンツァ	9月4日にち	マイク・パークス	ルドヴィコ・スカルフィオッティ	ルドヴィコ・スカルフィオッティ	フェラーリ	F	詳細しょうさい
8	アメリカグランプリ	ワトキンズ・グレン	10月2日にち	ジャック・ブラバム	ジョン・サーティース	ジム・クラーク	ロータス-BRM	F	詳細しょうさい
9	メキシコグランプリ	エルマノス・ロドリゲス	10月23日にち	ジョン・サーティース	リッチー・ギンサー	ジョン・サーティース	クーパー-マセラティ	D	詳細しょうさい

エントリーリスト[編集へんしゅう]

チーム	コンストラクター	シャシー	エンジン	タイヤ	ドライバー	出場しゅつじょうラウンド
ブルース・マクラーレン・モーターレーシング	マクラーレン	M2B	フォード V8 セレニッシマ V8	F	クリス・エイモン	1-2, 4-5, 7
ブルース・マクラーレン・モーターレーシング	マクラーレン	M2B	フォード V8 セレニッシマ V8	F	ブルース・マクラーレン	1-5, 8-9
チーム・ロータス	ロータス	43 33	BRM H16 クライマックス V8 BRM V8	F	ピーター・アランデル	全ぜん戦せん
					ジム・クラーク	全ぜん戦せん
					ペドロ・ロドリゲス	3, 8-9
					ゲキ	7
		44	フォード L4	D	ゲルハルト・ミッター	6
					ペドロ・ロドリゲス	6
					ピアス・カレッジ	6
レグ・パーネル・レーシング	BRM ロータスフェラーリ	P61 25 33 246	BRM V8 クライマックス L4 フェラーリ V6	D F	リチャード・アトウッド	1
					マイク・スペンス	全ぜん戦せん
					ポール・ホーキンス	2-4
					ジャンカルロ・バゲッティ	7
ブラバム・レーシング・オーガニゼーション	ブラバム	BT19 BT22 BT20	レプコ V8 クライマックス L4	G	ジャック・ブラバム	全ぜん戦せん
					デニス・ハルム	全ぜん戦せん
					クリス・アーウィン	4
クーパー・カー・カンパニー	クーパー	T81	マセラティ V12	D	リッチー・ギンサー	1-2
					ヨッヘン・リント	全ぜん戦せん
					クリス・エイモン	3-4
					ジョン・サーティース	3-9
					モイセス・ソラーナ	8-9
オーウェン・レーシング・オーガニゼーション	BRM	P261 P83	BRM V8 BRM H16	D	グラハム・ヒル	全ぜん戦せん
オーウェン・レーシング・オーガニゼーション	BRM	P261 P83	BRM V8 BRM H16	D	ジャッキー・スチュワート	1-2, 4-9
ロブ・ウォーカー・レーシング・チーム	ブラバムクーパー	BT11 T81	BRM V8 マセラティ V12	D	ジョー・シフェール	1-5, 7-9
DW レーシング・エンタープライゼス	ブラバム	BT11	クライマックス L4	F	ボブ・アンダーソン	1, 3-7
スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC	フェラーリ	246 312	フェラーリ V6 フェラーリ V12	F	ロレンツォ・バンディーニ	1-8
					ジョン・サーティース	1-2
					マイク・パークス	3-7
					ルドヴィコ・スカルフィオッティ	6-7
ヨアキム・ボニエ・レーシングチーム	クーパーブラバム	T81 BT22 BT7	マセラティ V12 クライマックス L4 クライマックス V8	D F	ヨアキム・ボニエ	全ぜん戦せん
チーム・シャマコ・コレクト	BRM	P261	BRM V8	G	ボブ・ボンデュラント	1-4, 6-7
チーム・シャマコ・コレクト	BRM	P261	BRM V8	G	ヴィク・ウィルソン	2
アングロ・アメリカン・レーサーズ	イーグル	Mk1	クライマックス L4 ウェスレイク V12	G	ダン・ガーニー	全ぜん戦せん
					フィル・ヒル	7
					ボブ・ボンデュラント	8-9
ギ・リジェ	クーパー	T81	マセラティ V12	D	ギ・リジェ	1-6
デヴィッド・ブリッジス	ブラバム	BT11	BRM V8	G	ジョン・テイラー	3-6
シャノン・レーシング・カーズ	シャノン	SH 1	クライマックス V8	D	トレバー・テイラー	4, 7
J.A.ピアース・エンジニアリング・リミテッド	クーパー	T73	フェラーリ V12	D	クリス・ローレンス（英語えいご版ばん）	4, 6
カルテックス・レーシングチーム	ブラバム	BT18	フォード L4	D	クルト・アーレンス	6
ティレル・レーシング・オーガニゼーション	マトラ	MS5	BRM L4 フォード L4	D	ヒューベルト・ハーネ	6
ティレル・レーシング・オーガニゼーション	マトラ	MS5	BRM L4 フォード L4	D	ジャッキー・イクス	6
ロイ・ウィンケルマン・レーシング	ブラバム	BT18	フォード L4	D	ハンス・ヘルマン	6
ロイ・ウィンケルマン・レーシング	ブラバム	BT18	フォード L4	D	アラン・リーズ	6
マトラ・スポーツ	マトラ	MS5	フォード L4	D	ジョー・シュレッサー	6
マトラ・スポーツ	マトラ	MS5	フォード L4	D	ジャン＝ピエール・ベルトワーズ	6
シルビオ・モーザー	ブラバム	BT16	フォード L4	D	シルビオ・モーザー	6
アングロ＝スイッセ・レーシングチーム	クーパー	T82	BRM L4	D	ジャンカルロ・バゲッティ	6
ミッドランド・レーシング・パートナーシップ	ローラ	T62	フォード L4	D	リチャード・アトウッド	6
ジョン・ウィルメント・オートモビルズ	BRP	Mk 2	クライマックス V8	D	フランク・ガードナー	7
ホンダ・レーシング	ホンダ	RA273	ホンダ V12	G	リッチー・ギンサー	7-9
ホンダ・レーシング	ホンダ	RA273	ホンダ V12	G	ロニー・バックナム	8-9
クリス・エイモン	ブラバム	BT11	BRM V8	D	クリス・エイモン	7
バーナード・ホワイト・レーシング	BRM	P261	BRM V8	D	イネス・アイルランド	8-9

ピンク地ちはF2参加さんか者しゃ

1966年ねんのドライバーズランキング[編集へんしゅう]

ポイントは1位いから順じゅんに6位いまで 9-6-4-3-2-1 が与あたえられた。ベスト5戦せんがポイントランキングに数かぞえられた。

オーストラリア人じんレーサーのジャック・ブラバムが1966年ねんのタイトルを獲得かくとくした。

順位じゅんい	ドライバー	MON	BEL	FRA	GBR	NED	GER	ITA	USA	MEX	ポイント^[3]
1	ジャック・ブラバム	Ret	4	1	1	1	1	Ret	Ret	2	42 (45)
2	ジョン・サーティース	Ret	1	Ret	Ret	Ret	2	Ret	3	1	28
3	ヨッヘン・リント	Ret	2	4	5	Ret	3	4	2	Ret	22 (24)
4	デニス・ハルム	Ret	Ret	3	2	Ret	Ret	3	Ret	3	18
5	グラハム・ヒル	3	Ret	Ret	3	2	4	Ret	Ret	Ret	17
6	ジム・クラーク	Ret	Ret	DNS	4	3	Ret	Ret	1	Ret	16
7	ジャッキー・スチュワート	1	Ret		Ret	4	5	Ret	Ret	Ret	14
8	マイク・パークス			2		Ret	Ret	2			12
9	ロレンツォ・バンディーニ	2	3	Ret		6	6	Ret	Ret		12
10	ルドヴィコ・スカルフィオッティ						Ret	1			9
11	リッチー・ギンサー	Ret	5					Ret	Ret	4	5
12	ダン・ガーニー		NC	5	Ret	Ret	7	Ret	Ret	5	4
13	マイク・スペンス	Ret	Ret	Ret	Ret	5	Ret	5	Ret	DNS	4
14	ボブ・ボンデュラント	4	Ret		9		Ret	7	DSQ	Ret	3
15	ジョー・シフェール	Ret	Ret	Ret	NC	Ret		Ret	4	Ret	3
16	ブルース・マクラーレン	Ret	DNS		6	DNS			5	Ret	3
17	ピーター・アランデル		DNS	Ret	Ret	Ret	8	8	6	7	1
18	ヨアキム・ボニエ	NC	Ret	NC	Ret	7	Ret	Ret	NC	6	1
19	ボブ・アンダーソン	Ret		7	NC	Ret	Ret	6			1
20	ジョン・テイラー			6	8	8	Ret				1
-	クリス・アーウィン				7						0
-	ロニー・バックナム								Ret	8	0
-	クリス・エイモン			8				DNQ			0
-	ギ・リジェ	NC	NC	NC	10	9	DNS				0
-	ゲキ							9			0
-	クリス・ローレンス（英語えいご版ばん）				11		Ret				0
-	ジャンカルロ・バゲッティ							NC			0
-	ペドロ・ロドリゲス			Ret					Ret	Ret	0
-	イネス・アイルランド								Ret	Ret	0
-	トレバー・テイラー				Ret						0
-	モイセス・ソラーナ									Ret	0
-	フィル・ヒル							DNQ			0
順位じゅんい	ドライバー	MON	BEL	FRA	GBR	NED	GER	ITA	USA	MEX	ポイント

色いろ	結果けっか
金色きんいろ	勝者しょうしゃ
銀色ぎんいろ	2位い
銅どう色しょく	3位い
緑みどり	ポイント獲得かくとく
青あお	完走かんそう
	^† 完走かんそう扱あつかい（全ぜん周回しゅうかい数すうの90%以上いじょう走行そうこう）
	規定きてい周回しゅうかい数すう不足ふそく（NC）
紫むらさき	リタイア（Ret）
赤あか	予選よせん不ふ通過つうか（DNQ）
赤あか	予備よび予選よせん不ふ通過つうか（DNPQ）
黒くろ	失格しっかく（DSQ）
白しろ	スタートせず（DNS）
白しろ	レース中止ちゅうし（C）
水色みずいろ	プラクティスのみ（PO）
水色みずいろ	金曜日きんようびテストドライバー（TD） 2003年ねん以降いこう
空欄くうらん	プラクティス出走しゅっそうせず（DNP）
	除外じょがい (EX)
	到着とうちゃくせず (DNA)
	欠場けつじょう (WD)

1966年ねんのコンストラクターズランキング[編集へんしゅう]

ポイントは1位いから順じゅんに6位いまで 9-6-4-3-2-1 が与あたえられた。ベスト5戦せんがポイントランキングに数かぞえられた。各かくコンストラクターとも最さい上位じょういの車両しゃりょうにポイントが与あたえられた。

順位じゅんい	マニファクチャラー	MON	BEL	FRA	GBR	NED	GER	ITA	USA	MEX	ポイント^[3]
1	ブラバム-レプコ	Ret	4	1	1	1	1	3	Ret	2	42 (49)
2	フェラーリ	2	1	2		6	6	1	Ret		31 (32)
3	クーパー-マセラティ	NC	2	4	5	7	2	4	2	1	30 (35)
4	BRM	1	Ret	Ret	3	2	4	7	Ret	Ret	22
5	ロータス-BRM	Ret	Ret	Ret	Ret	5	8	5	1	7	13
6	ロータス-クライマックス	Ret	Ret	Ret	4	3	Ret	9	6		8
7	イーグル-クライマックス		NC	5	Ret	Ret	7	DNQ	DSQ	5	4
8	ホンダ							Ret	NC	4	3
9	マクラーレン-フォード	Ret							5	Ret	2
10	ブラバム-クライマックス	Ret	Ret	7	7	Ret	Ret	6			1
11	ブラバム-BRM	Ret		6	8	8	Ret	DNQ			1
12	マクラーレン-セレニッシマ		DNS		6						1
-	クーパー-フェラーリ				11		Ret				0
-	イーグル-ウェスレイク							Ret	Ret	Ret	0
-	シャノン-クライマックス				Ret						0
順位じゅんい	マニファクチャラー	MON	BEL	FRA	GBR	NED	GER	ITA	USA	MEX	ポイント

太字ふとじはカウントされたポイント

ノンタイトル戦せん結果けっか[編集へんしゅう]

レース	サーキット	開催かいさい日び	優勝ゆうしょう者しゃ	コンストラクター	レポート
南みなみアフリカグランプリ	プリンス・ジョージ	1月がつ1日にち	マイク・スペンス	ロータス-クライマックス	詳細しょうさい
グラン・プリモ・ディ・シラクサ	シラクサ	4月がつ1日にち	ジョン・サーティース	フェラーリ	詳細しょうさい
BRDC インターナショナル・トロフィー	シルバーストン	5月14日にち	ジャック・ブラバム	ブラバム-レプコ	詳細しょうさい
インターナショナル・ゴールドカップ	オールトン・パーク	9月17日にち	ジャック・ブラバム	ブラバム-レプコ	詳細しょうさい

参照さんしょう[編集へんしゅう]

^ 1974 FIA Yearbook, Grey section, pages 118-119
^ 1974 FIA Yearbook, Grey section, pages 120-121
^ ^a ^b ベスト5戦せんのみがポイントランキングに数かぞえられた。ポイントは有効ゆうこうポイント、括弧かっこ内ないは総そう獲得かくとくポイント。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

[1] 1974 FIA Yearbook, Grey section, pages 118-119

[2] 1974 FIA Yearbook, Grey section, pages 120-121

[points-3] ベスト5戦せんのみがポイントランキングに数かぞえられた。ポイントは有効ゆうこうポイント、括弧かっこ内ないは総そう獲得かくとくポイント。

[1]

[2]

[3]