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DNAナノテクノロジー

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出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
DNAナノテクノロジーでは人工じんこうてき核酸かくさんナノ構造こうぞう設計せっけい作製さくせいおこなわれる。DNAよん面体めんていいちれい[1]よん面体めんていかくあたりは20塩基えんきたいからなるDNAじゅうらせんであり、頂点ちょうてんは3アーム・ジャンクションとなっている。4つのめん対応たいおうする4ほんのDNAくさり色分いろわけされている。

DNAナノテクノロジーえい: DNA nanotechnology)とは、有用ゆうよう核酸かくさん構造こうぞう人工じんこうてき設計せっけい作製さくせいする技術ぎじゅつをいう。DNAかんされているが、種類しゅるい核酸かくさんもちいられるため「核酸かくさんナノテクノロジー」という別名べつめいがある。この分野ぶんやでは核酸かくさんなま細胞さいぼう遺伝いでん情報じょうほうキャリアとしてではなく、生物せいぶつがくてきナノ材料ざいりょうとしてもちいる。これまでの研究けんきゅうで、DNAもちいた2次元じげん・3次元じげん結晶けっしょう格子こうしナノチューブ多面体ためんたい、さらに任意にんい形状けいじょう静的せいてき構造こうぞう作製さくせいされており、分子ぶんし機械きかいDNAコンピューターのような機能きのうデバイスもられている。Xせん構造こうぞう解析かいせきかく磁気じき共鳴きょうめいスペクトロスコピーによるタンパク質たんぱくしつ構造こうぞう同定どうていなど、構造こうぞう生物せいぶつがく生物せいぶつ物理ぶつりがくにおける基礎きそてき問題もんだい解決かいけつするツールとしてももちいられはじめた。将来しょうらいてき分子ぶんしスケールエレクトロニクス英語えいごばんナノ医療いりょうへの応用おうよう研究けんきゅうされている。

DNAナノテクノロジーの概念的がいねんてき基盤きばんは1980年代ねんだい初頭しょとうネイドリアン・シーマン英語えいごばんによってきずかれた。ひろ関心かんしんあつはじめたのは2000年代ねんだいなか以降いこうである。核酸かくさんもちいる利点りてんは、核酸かくさんくさりのうちたがいに相補そうほてき塩基えんき配列はいれつ部分ぶぶんだけが結合けつごうして強固きょうこじゅうらせん構造こうぞう形成けいせいするというきびしい塩基えんきたいごうそく存在そんざいである。この規則きそく利用りようして合理ごうりてき塩基えんき配列はいれつデザイン英語えいごばんおこなえば、ナノスケールの精密せいみつなパーツが自然しぜんみあがって複雑ふくざつ標的ひょうてき構造こうぞう形成けいせいすることが可能かのうになる。構造こうぞうのアセンブル方式ほうしきとしては、よりちいさな構造こうぞう(DNAタイル)をアセンブルさせるタイルベース構造こうぞうや、核酸かくさんりたたみによってのぞみの形状けいじょうDNAオリガミほうくさり置換ちかんほうによって動的どうてきさい配置はいちおこな方式ほうしきなどがある。

基本きほんてきなコンセプト

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核酸かくさん特性とくせい

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ナノテクノロジーおおくの場合ばあい、100ナノメートルスケールよりちいさい構造こうぞう材料ざいりょう素子そし研究けんきゅうする分野ぶんや定義ていぎされる。そのなかでもDNAナノテクノロジーは、分子ぶんし部品ぶひん自発じはつてき組織そしきして安定あんてい構造こうぞうつくボトムアップかた自己じこ集合しゅうごうプロセス英語えいごばんいちれいである。このたね構造こうぞうでは、設計せっけいしゃえらんだ部品ぶひん物理ぶつりてき化学かがくてき特性とくせいもとになって特定とくてい形状けいじょう発現はつげんする[2]。DNAナノテクノロジーで部品ぶひんとなるのはDNAなどの核酸かくさんくさりである。核酸かくさんくさりおおくの場合ばあい人工じんこうてき合成ごうせいされ、ほとんどのケースでなま細胞さいぼうない役割やくわりとは関係かんけいのないところで使用しようされる。DNAがナノスケール構造こうぞう作製さくせいてきしている理由りゆうは、核酸かくさんくさりあいだ結合けつごう既知きち単純たんじゅん塩基えんきたいごうのりしたがっており、それによって特有とくゆうじゅうらせんがたナノ構造こうぞう形成けいせいするてんである。この性質せいしつ利用りようすれば、核酸かくさんくさり設計せっけいつうじて構造こうぞうのアセンブリを制御せいぎょすることが容易よういになる。のナノテクノロジー材料ざいりょうはこのような特性とくせいたない。たとえばタンパク質たんぱくしつ構成こうせい要素ようそであるアミノ酸あみのさん種類しゅるいおお設計せっけい非常ひじょう困難こんなんであり[3]ナノ粒子りゅうしみずか特定とくていのアセンブリをおこな能力のうりょくがない[4]

核酸かくさん分子ぶんしヌクレオチド配列はいれつからなり、ヌクレオチドはそれにふくまれる核酸かくさん塩基えんきによって区別くべつされる。DNAのヌクレオチドにはアデニン (A)、シトシン (C)、グアニン (G)、チミン (T) のよんしゅ塩基えんきふくまれる。核酸かくさん分子ぶんしどうしが結合けつごうしてじゅうらせんを構成こうせいするのは、それらの塩基えんき配列はいれつ相補そうほてきである場合ばあいのみである。すなわち、出来上できあがったじゅうらせんはA-TおよびC-Gという種類しゅるい塩基えんきたい配列はいれつにならなければならない[4][5]塩基えんきまさしくたいごうするとエネルギーてき有利ゆうり英語えいごばんであるため、ほとんどのケースでは核酸かくさんくさりどうしがただしい塩基えんきたいかず最大さいだいになるような立体りったいはい結合けつごうすると予想よそうされる。このように核酸かくさんくさりけい結合けつごうパターンと全体ぜんたい構造こうぞう決定けっていするのは塩基えんき配列はいれつであり、それを利用りようすれば容易ようい制御せいぎょおこなえる。DNAナノテクノロジーの研究けんきゅうしゃは、塩基えんきたい形成けいせい作用さようによってのぞましい立体りったいはいがアセンブルされるように、核酸かくさんくさり塩基えんき配列はいれつ合理ごうりてき設計せっけいする[4][6]もちいられる分子ぶんしDNA主流しゅりゅうだが、RNAペプチド核酸かくさん (PNA) など核酸かくさん分子ぶんしんだ構造こうぞう作製さくせいされている[7][8]

下位かい分野ぶんや

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4ほん核酸かくさんくさり (strand 1~4) が結合けつごうした4アームDNAジャンクション。この構造こうぞうることでただしい塩基えんきたいA-TおよびC-G)のかず最大さいだいになるため、くさり自然しぜんにこのかたちへと結合けつごうする[9][6]
4アーム・ジャンクションのさん構造こうぞうをもうすこしリアルにあらわしたモデル。
「ダブルクロスオーバー (DX)」ちょう分子ぶんしふく合体がったい。5ほんのDNA一本いっぽんくさりからなり、平行へいこうならんだふたつのじゅうらせんドメインにけられる。しょのクロスオーバーてんにおいて、あおくろくさり交差こうさして上下じょうげのドメインをつないでいる[9]

構造こうぞうDNAナノテクノロジーと動的どうてきDNAナノテクノロジーというふたつの下位かい分野ぶんやけられる場合ばあいがある(これらには重複じゅうふくする部分ぶぶんもある)。構造こうぞうDNAナノテクノロジーの対象たいしょうは、静的せいてき平衡へいこうかたちへアセンブリをおこな核酸かくさんふく合体がったい合成ごうせい分析ぶんせきである。動的どうてきDNAナノテクノロジーが対象たいしょうとするのは、化学かがくてき物理ぶつりてき刺激しげきおうじてさい配列はいれつおこな機能きのうなど、有用ゆうよう平衡へいこうてき挙動きょどうふく合体がったいである。核酸かくさんナノメカニカル素子そしのようにこれら分野ぶんや特色とくしょくあわふく合体がったいもある[10][11]

構造こうぞうDNAナノテクノロジーで構築こうちくされるふく合体がったいはトポロジカルに分岐ぶんきした核酸かくさん構造こうぞうっており、複数ふくすうのジャンクションつ(生物せいぶつがくてきなDNAはそれと対照たいしょうてき分岐ぶんきたないじゅうらせん構造こうぞうるのがほとんどである)。もっと単純たんじゅん分岐ぶんき構造こうぞうには、相補そうほてきパターンを部分ぶぶんどうしで結合けつごうしたDNAくさり4ほんからなる4アーム・ジャンクションがある(みぎ図上ずじょう)。形態けいたい天然てんねんホリデイ・ジャンクションとはことなり、人工じんこうてき固定こてい4アーム・ジャンクションはそれぞれのアームがことなる塩基えんき配列はいれつっており、ジャンクション位置いち特定とくてい場所ばしょからずれることができない。ひとつのふく合体がったい複数ふくすうのジャンクションをつこともある。たとえばひろもちいられているダブルクロスオーバー (DX) モチーフでは(みぎ)、ふたつの平行へいこうじゅうらせんドメインがふたつのジャンクションで結合けつごうしており、それらのジャンクションは核酸かくさんくさり交差こうさするクロスオーバーてんとなっている。DXモチーフのクロスオーバーてんはトポロジーてきに4アーム・ジャンクションと同一どういつだが、独立どくりつした4アーム・ジャンクションが柔軟じゅうなんせいつのとはことなり、4ほんのアームがひとつのじくそろえられていて自由じゆううごかすことができない。これにより、DXモチーフは堅固けんごなブロックとしておおきなDNAふく合体がったいげられるようになる[6][4]

動的どうてきDNAナノテクノロジーでは、トーホールド配列はいれつかいしたくさり置換ちかん英語えいごばんばれるメカニズムを利用りようして、あたらしい核酸かくさんくさり追加ついかすることで核酸かくさんふく合体がったいさい配列はいれつおこなわせる。この反応はんのうでは、あらたな核酸かくさんくさりほんくさりふく合体がったいはしもうけられた一本いっぽんくさり領域りょういき英語えいごばん(「トーホールド(あしがかり)」とばれる)と結合けつごうし、さらに分岐ぶんき移動いどうプロセスによってもとふく合体がったいふくまれるくさりの1つとわる。これで全体ぜんたいとしては、もとふく合体がったい核酸かくさんくさりの1つがあらたにくわえたくさり置換ちかんされたことになる[10]さい配列はいれつおこなえる構造こうぞう素子そしつくべつ方法ほうほうとしては、化学かがく反応はんのうこすデオキシリボザイム英語えいごばんリボザイム、あるいは特定とくていタンパク質たんぱくしつてい分子ぶんし選択せんたくてき結合けつごうできるアプタマーのような機能きのうせい核酸かくさんもちいるものがある[12]

構造こうぞうDNAナノテクノロジー

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構造こうぞうDNAナノテクノロジーでは、静的せいてき平衡へいこうかたちつくるための部品ぶひんとなる核酸かくさんふく合体がったいなどの物質ぶっしつ合成ごうせい分析ぶんせき中心ちゅうしんとなる。核酸かくさんじゅうらせん構造こうぞう確定かくていしたロバストな3次元じげん形状けいじょうつため、より複雑ふくざつ核酸かくさんふく合体がったい構造こうぞう予測よそくしたり設計せっけいしたりすることが可能かのうになる。実際じっさいに、2次元じげんや3次元じげん構造こうぞう、もしくは周期しゅうきてき周期しゅうきてき離散りさんてき構造こうぞうなど、おおくのふく合体がったい構造こうぞう作製さくせいされている[11]

拡張かくちょう格子こうし

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DXアレイのアセンブリ。(ひだり): しき一本いっぽんぼうひとつのDNAじゅうらせんドメインにあたる。ぼうりょうはしとつと凹部はそれぞれ種類しゅるいあり、相補そうほてき相手あいてとのみ結合けつごうする粘着ねんちゃくまつはしあらわしている。うえからたDXふく合体がったい下方かほうあつまっているDXふく合体がったいくわわって2次元じげんアレイをつく[9]。(みぎ): 完成かんせいしたアレイの原子げんしあいだりょく顕微鏡けんびきょうぞう集合しゅうごうてき構造こうぞうふくまれる個々ここのDXタイルが明確めいかくえる。視野しやいちへん150 nm
ひだりうえとはことなる種類しゅるいの2次元じげん周期しゅうき格子こうしつくるDNAタイルのモデル。(みぎ)できあがった格子こうし原子げんしあいだりょく顕微鏡けんびきょうぞう[13][14]
フラクタルパターンを周期しゅうき2次元じげん格子こうしれい。(ひだり): フラクタル図形ずけいひとつ、シェルピンスキーのギャスケット。(みぎ): 表面ひょうめん一種いっしゅのシェルピンスキー・ギャスケットがあらわれたDNAアレイ[15]

ちいさい核酸かくさんふく合体がったい粘着ねんちゃくまつはしたせてたがいに結合けつごうさせると、分子ぶんしをタイルとした充填じゅうてんパターンをおおきな2次元じげん周期しゅうき格子こうしられる[11]。このたね構造こうぞう最初さいしょのものは基本きほんタイルとしてDXふく合体がったい使用しようしていた。DXふく合体がったいよっつの粘着ねんちゃくまつはし塩基えんき配列はいれつをデザインすることで、ふく合体がったいがユニットとなって周期しゅうきてき配列はいれつし、剛性ごうせいつ2次元じげんDNA結晶けっしょうとみなせる平坦へいたんな2次元じげんシートを構成こうせいする仕組しくみだった(みぎ図上ずじょう[16][17]。ほかのモチーフをもちいた2次元じげん配列はいれつ作製さくせいされており、ホリデイ・ジャンクション菱形ひしがた格子こうし[18]、double-cohesionスキームによる様々さまざまなDXベースアレイなどがある[19][20]みぎしめ画像がぞううえから2つはタイルベース周期しゅうき格子こうしれいしめしている。

2次元じげんアレイには、そのアセンブリがあるしゅのアルゴリズムを内包ないほうするような周期しゅうき構造こうぞうらせることも可能かのうである。これはDNAコンピューティングの1つのかたちである[21]粘着ねんちゃくまつはし塩基えんき配列はいれつえらかたによっては、DXふく合体がったいワンのタイルとなって演算えんざん処理しょりおこなえるようになる。実際じっさいに、DXアレイのアセンブリにXOR演算えんざんをエンコードすることでDNAアレイをセル・オートマトンとし、シェルピンスキーのギャスケットばれるフラクタル構造こうぞう生成せいせいさせたれいがある(みぎ図上ずじょうから3番目ばんめ[15]。ほかにも、DNAアレイの構造こうぞうを2進数しんすう対応たいおうさせ、アレイの成長せいちょうとともにかず増加ぞうかしていくバイナリカウンタシステムをつくったれいがある。これらの結果けっかはDNAアレイのアセンブリに計算けいさん処理しょりめることを実証じっしょうしている[22]

DXアレイから中空なかぞらナノチューブ形成けいせいすることもおこなわれている。チューブの直径ちょっけいは4–20 nmで、2次元じげん格子こうしってまるまったものとみられる[23]。サイズと形状けいじょうカーボンナノチューブ (CNT) にちかい。DNAナノチューブはCNTのように電気でんき伝導でんどうせいたないわりに、構造こうぞう変更へんこうしたり構造こうぞう連結れんけつすることが容易よういである。DNAナノチューブの作製さくせいスキームはいくつもあり、きょくりつつDXタイルに格子こうしませてまるまったチューブをつく方法ほうほうはそのひとつである[24]えがいた一本いっぽんくさりをタイルとすることでチューブのしゅうちょう固定こていする方法ほうほうもあり、そこではチューブの剛性ごうせい創発そうはつてきしょうじる[25]

DNAによって3次元じげん格子こうしつくることはDNAナノテクノロジーの初期しょきから目標もくひょうとされてきたが、実現じつげん非常ひじょうむずかしかった。2009ねんになってようやく、張力ちょうりょく圧縮あっしゅくりょくをバランスさせるテンセグリティ概念がいねんもとづくモチーフによって実現じつげんされたことが報告ほうこくされた[21][26]

離散りさん構造こうぞう

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ひとひとつが多面体ためんたいおな連結れんけつせいつ3次元じげんふく合体がったいをDNAから合成ごうせいできることも実証じっしょうされている。そこではDNAじゅうくさり多面体ためんたいあたりとなり、DNAジャンクションが頂点ちょうてんとなる。多面体ためんたい種類しゅるい立方体りっぽうたいはち面体めんていなど数多かずおお[27]初期しょきれいでは、複数ふくすうライゲーションかたあい合成ごうせいステップをかえして連環れんかんDNA多面体ためんたいつくしており、おおきな労力ろうりょくようした[28]研究けんきゅうすすむと合成ごうせいがはるかに容易ようい多面体ためんたい構造こうぞうつくされた。れいとしては、たった一本いっぽんのDNAくさりまさしくりたたまれて形成けいせいされるはち面体めんてい[29]、4ほんのDNAくさりから1ステップで生成せいせいするよん面体めんてい記事きじ冒頭ぼうとうしめされている)がある[1]

不規則ふきそく任意にんい形状けいじょうのナノ構造こうぞうつく場合ばあい通常つうじょうDNAオリガミほうもちいられる。「スキャフォールド(足場あしば)」とばれる天然てんねんなが一本いっぽんくさりウィルスDNAを、コンピュータで設計せっけいされた多数たすうみじかい「ステープル(かすがい)」くさりによってりたたんでのぞみの形状けいじょうつく方法ほうほうである。その利点りてんは、塩基えんき配列はいれつ足場あしばくさりによって事前じぜん決定けっていされており、ほかのほとんどのDNAナノテクノロジー技術ぎじゅつちがって核酸かくさんくさり純度じゅんど化学かがくりょうろんせいたかたも必要ひつようがないため、設計せっけい容易よういだというところにある。DNAオリガミほうはまず2次元じげん形状けいじょう実証じっしょうされた。最初さいしょつくられた形状けいじょうにはスマイリーフェイス西半球にしはんきゅうりゃく地図ちずモナリザなどがあった[27][30][31]平行へいこうにしたおおくのDNAくさりをハニカムじょうげて堅固けんごな3次元じげん構造こうぞう作成さくせいしたり[32]、2次元じげんめん構造こうぞうりたたんでだんボールばこのような中空なかぞらの3次元じげんてき形状けいじょうとすることもできる。はこじょう構造こうぞう刺激しげきけるとぶたひらいて分子ぶんし貨物かもつ露出ろしゅつないし放出ほうしゅつするようにプログラムできるため、プログラマブルな分子ぶんしケージ英語えいごばんとしての応用おうよう見込みこまれる[33][34]

テンプレートによるアセンブリ

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核酸かくさん構造こうぞうにはタンパク質たんぱくしつ金属きんぞくナノ粒子りゅうし量子りょうしドットフラーレンなど核酸かくさん以外いがい分子ぶんし(ヘテロエレメントともばれる)をむこともでき、それにより核酸かくさんだけではできなかったような幅広はばひろ機能きのう材料ざいりょう素子そし構築こうちくすることが可能かのうになる。核酸かくさん構造こうぞう自己じこアセンブリがテンプレートとなり、ホストしたナノ粒子りゅうしをアセンブリさせるとともに位置いちときには方位ほうい制御せいぎょおこな[27][35]。それらのスキームのおおくでは共有きょうゆう付加ふかスキームがられ、化学かがくてきハンドルとしてアミドもとチオールもとつオリゴヌクレオチドがヘテロエレメントと結合けつごうする。共有きょうゆう結合けつごうスキームにより、DXアレイじょうかねナノ粒子りゅうし配列はいれつさせたり[36]ストレプトアビジンタンパク質たんぱくしつ分子ぶんし特定とくていのパターンをらせることがおこなわれている[37]。ストレプトアビジンの配列はいれつはDXアレイじょうのダーバンがたポリアミドを利用りようした共有きょうゆうがたのホスティングによってもおこなわれている[38]。DNAアレイへのホスティングによってカーボンナノチューブのアセンブリをおこない、分子ぶんしエレクトロニクス素子そしCNT電界でんかい効果こうかがたトランジスタ英語えいごばん)として機能きのうするようなパターンをらせた研究けんきゅうもある[39]。そのほか、最初さいしょ核酸かくさん構造こうぞうかたちたもったまま金属きんぞく核酸かくさん置換ちかんする核酸かくさん金属きんぞくほう[40]核酸かくさんナノ構造こうぞうフォトリソグラフィのマスクとして利用りようしてパターンを固体こたい表面ひょうめん転写てんしゃするスキームがある[41]

動的どうてきDNAナノテクノロジー

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動的どうてきDNAナノテクノロジーでは「トーホールド」とばれる部位ぶい利用りようしたくさり置換ちかん反応はんのうおこなわれる。 (a) では緑色みどりいろくさり一本いっぽんくさりとなった部分ぶぶん領域りょういき1)がトーホールドである。そこにあかくさり結合けつごうし (b)、領域りょういき2に沿って分岐ぶんきてんすすんでいく(c)。最終さいしゅうてきあおくさりあかくさりによって置換ちかんされ、ふく合体がったいからはなされる (d)。このような反応はんのうによって核酸かくさんナノ構造こうぞう動的どうてきさい配列はいれつもしくはアセンブリがおこなわれる。あかあおくさり分子ぶんし論理ろんりゲート信号しんごうあらわすようにもできる。

動的どうてきDNAナノテクノロジーで中心ちゅうしんとなるのは、計算けいさん機械きかいてき運動うんどうなど、所定しょてい動的どうてき機能きのう発現はつげんさせるような全体ぜんたい構造こうぞう核酸かくさんけい構築こうちくである。アニーリングから動的どうてきさい配列はいれつおこなうことで構造こうぞうたり、最初さいしょから動的どうてき構造こうぞう形成けいせいおこなうこともできるため、構造こうぞうてきDNAナノテクノロジーとかさなる部分ぶぶんがある[27][42]

ナノメカニカル素子そし

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ナノロボットひとつのかたちとして、なんらかの刺激しげきによって立体りったいはい変化へんかさせるDNAふく合体がったい作製さくせいされている。作製さくせいには構造こうぞうてきDNAナノテクノロジーにおいて静的せいてき構造こうぞうつくるのと同様どうよう方法ほうほうがとられるが、アセンブリ動的どうてきさい配列はいれつ可能かのうなように設計せっけいされる[10][42]。このたね素子そし最初さいしょのものはB-DNAみぎき)とZ-DNA左巻ひだりまき)のあいだ遷移せんい利用りようしており、バッファー条件じょうけん変化へんかおうじてねじれ運動うんどうおこなった[43]。バッファー条件じょうけんをトリガーとするけいではすべての素子そし同時どうじ状態じょうたい変化へんかこしたが、のちには制御せいぎょストランドが状態じょうたい変化へんかこさせるようなけいもちいて溶液ようえきちゅうかく素子そし独立どくりつして操作そうさできるようになった。そのれいとしては、ひらき状態じょうたいと閉状態じょうたいつ「分子ぶんしピンセット」の仕組しくみや[44]、パラネミック・クロスオーバーはい (PX) とダブルジャンクションはい (JX2) とをえることで回転かいてん運動うんどうしょうじる素子そし[45]制御せいぎょストランドと出会であうと動的どうてき伸縮しんしゅくおこなう2次元じげんアレイがある[46]動的どうてき開閉かいへいおこなえるケージ構造こうぞうつくられており、機能きのうせい分子ぶんし貨物かもつ自在じざい露出ろしゅつないし放出ほうしゅつさせる分子ぶんしケージとして期待きたいされている[33][47][48]

DNAウォーカー英語えいごばんいち次元じげんてきなトラックに沿って指向しこうせい運動うんどうおこな核酸かくさんナノマシンの一種いっしゅであり、おおくのスキームが確立かくりつされている[42]。たとえば一連いちれん順番じゅんばん制御せいぎょストランドを添加てんかすることでトラックに沿っていちずつウォーカーをうごかす戦略せんりゃくがある[49][50]べつのアプローチとして、制限せいげん酵素こうそまたはデオキシリボザイムをそなえたウォーカーがトラックの核酸かくさんくさり切断せつだんしながら一方向いちほうこうすす自律じりつてきなシステムもある[51][52]のちにはいち次元じげんてきなトラックのわりに2次元じげんめんあるきながら分子ぶんし貨物かもつ選択せんたくてきひろげてはこぶウォーカーも実現じつげんされた[53]。また、トラックに沿ってすすみながらDNAテンプレート合成ごうせい英語えいごばんおこなうことで自律じりつてき段階だんかい化学かがく合成ごうせいすすめるいち次元じげんウォーカーも実現じつげんしている[54]化学かがく合成ごうせいDNAウォーカーの機能きのう天然てんねんタンパク質たんぱくしつダイニンキネシンつうじる[55]

くさり置換ちかんカスケード

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くさり置換ちかん反応はんのうのカスケードを利用りようして計算けいさん構造こうぞう形成けいせいおこなうことができる。なんらかのイニシエーターくさりへの応答おうとうとしてあたらしい配列はいれつ露出ろしゅつするのがひとつのくさり置換ちかん反応はんのうである。多数たすう反応はんのうをつなげることで、ある反応はんのう露出ろしゅつした配列はいれつつぎ反応はんのうのイニシエーターとなるような生化学せいかがくカスケード英語えいごばん構築こうちくできる。さらにそれをわせて、多数たすう要素ようそからなる化学かがく反応はんのうネットワークを構築こうちくすれば複雑ふくざつ計算けいさん情報処理じょうほうしょりおこなわせられる。カスケード反応はんのうあたらしい塩基えんきたい形成けいせいによるエネルギー利得りとく分解ぶんかい反応はんのうによるエントロピー増大ぞうだいによりエネルギーてき有利ゆうりとなる。くさり置換ちかんカスケードをもちいれば等温とうおん操作そうさによってアセンブリや計算けいさんプロセスをおこなうことが可能かのうで、従来じゅうらい核酸かくさんアセンブリにおいて加熱かねつにゆっくり冷却れいきゃくすることで目的もくてき構造こうぞう形成けいせいさせるねつてきアニーリングステップが必要ひつようだったとは対照たいしょうてきである。またくさり置換ちかんカスケードのイニシエーターしゅ触媒しょくばい機能きのうたせて、1とうりょう未満みまんのイニシエーターによって反応はんのう一方向いちほうこうすすめることもできる[10][56]

くさり置換ちかんふく合体がったいからは複雑ふくざつ計算けいさんおこな分子ぶんし論理ろんりゲート作成さくせいすることができる[57]電流でんりゅうによって入出力にゅうしゅつりょくおこな従来じゅうらい電子でんし計算けいさんとはことなり、分子ぶんしコンピュータは特定とくてい化学かがくしゅ濃度のうど信号しんごうとする。核酸かくさんくさり置換ちかん回路かいろでは、置換ちかんふく合体がったいじょうのほかのくさり結合けつごうして消費しょうひされたり、また切断せつだんされて出現しゅつげんしたりする核酸かくさんくさり存在そんざい信号しんごうとなる。このアプローチによってANDORNOTゲートのような論理ろんりゲート作製さくせいされている[58]。より近年きんねんでは、130ほんのDNAくさりからなるゲートけいによって0〜15の整数せいすう平方根へいほうこん計算けいさんできる4ビット回路かいろ構成こうせいされている[59]

RNAによるステム・ループ構造こうぞう(ヘアピン構造こうぞう)のれい

くさり置換ちかんカスケードを動的どうてき構造こうぞうアセンブリにもちいたれいもある。そこでは反応はんのうたいとしてヘアピン構造こうぞうもちいており、入力にゅうりょくくさり結合けつごうしたときにくさりはなされるのではなく、ヘアピンがひらくことによって配列はいれつあたらしく露出ろしゅつするようになっている。ひらいたヘアピンは成長せいちょうちゅうふく合体がったい追加ついかされる。このアプローチからは3~4アームのジャンクションやデンドリマーのような単純たんじゅん構造こうぞう作製さくせいされている[56]

応用おうよう

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DNAナノテクノロジーは、正確せいかく制御せいぎょされたナノスケールの構成こうせい部品ぶひん複雑ふくざつ構造こうぞう設計せっけい構築こうちくする数少かずすくない方法ほうほうの1つである。構造こうぞう生物せいぶつがく生物せいぶつ物理ぶつりがくでは基礎きそてき問題もんだい解決かいけつするためにDNAナノテクノロジーが応用おうようされはじめている。最初さいしょかんがえられたのは結晶けっしょうがくへの応用おうようで、単独たんどくでは結晶けっしょう困難こんなん分子ぶんしを3次元じげん核酸かくさん格子こうしない周期しゅうき配置はいちすることで構造こうぞう同定どうていおこなうというものだったが、現在げんざいでも研究けんきゅうすすめられている。ほかにも、タンパク質たんぱくしつNMR分光ぶんこう残留ざんりゅう双極そうきょくカップリング英語えいごばん測定そくていするさい液晶えきしょうわりとしてDNAオリガミロッドを使用しようすることがある。DNAオリガミロッドはまくタンパク質たんぱくしつえきちゅう分散ぶんさんさせるのに必要ひつよう界面かいめん活性かっせいざいたいせいがあるてん液晶えきしょうよりすぐれている。DNAウォーカーはナノ粒子りゅうしはこんで化学かがく合成ごうせいすすめるナノスケールのてラインとして応用おうようされている。さらに、酵素こうそ機能きのうタンパク質たんぱくしつりたたみかんする生物せいぶつ物理ぶつりがくてき研究けんきゅうでもDNAオリガミ構造こうぞう役立やくだてられている[11][60]

DNAナノテクノロジーは将来しょうらい実用じつようてき応用おうようけて発展はってんつづけている。核酸かくさんアレイには分子ぶんし配列はいれつさせる能力のうりょくがあるため分子ぶんしスケールエレクトロニクスへの応用おうよう期待きたいされる。核酸かくさん構造こうぞうのアセンブリをテンプレートとして分子ぶんしワイヤ英語えいごばんのような分子ぶんしエレクトロニクス素子そしのアセンブリをおこなえば、ブレッドボード相当そうとうする分子ぶんし素子そしのアーキテクチャやチップじょう配置はいちをナノメートルの精度せいど制御せいぎょできるようになる[11][27]。DNAナノテクノロジーは計算けいさん処理しょり物質ぶっしつ特性とくせいむすけたてんプログラマブルマター概念がいねんくらべられてきた[61]

オーフス大学だいがくiNANOセンターおよびCDNAセンターでおこなわれた研究けんきゅうで、ふくすうかいのスイッチングが可能かのうな3次元じげんボックス構造こうぞうがDNAオリガミによって構築こうちくされた。その性質せいしつ原子げんしあいだりょく顕微鏡けんびきょう (AFM)、透過とうかがた電子でんし顕微鏡けんびきょう (TEM)、および蛍光けいこう共鳴きょうめいエネルギー移動いどう (FRET) によってたしかめられた。このボックスはぶたなお独自どくじ機構きこうそなえており、められたDNAもしくはRNAのくみかぎとしてなん開閉かいへいおこなうことができる。この研究けんきゅう著者ちょしゃは「DNAデバイスには、単一たんいつ分子ぶんし機能きのう制御せいぎょドラッグデリバリー制御せいぎょ分子ぶんし計算けいさんなど幅広はばひろ応用おうようかんがえられる」と主張しゅちょうした[62]

ナノ医療いりょうにおいても、生体せいたい適合てきごうせいのあるDNAナノテクノロジーの計算けいさん方式ほうしき利用りようして標的ひょうてきドラッグデリバリーようの「スマートドラッグ」を作成さくせいできる可能かのうせいがある。研究けんきゅうちゅうのシステムには、アポトーシス細胞さいぼう)を誘導ゆうどうするタンパク質たんぱくしつ中空ちゅうくうのDNAボックスにれてはこび、がん細胞さいぼう近傍きんぼう放出ほうしゅつするというものがある[60][63]。またこのような人工じんこうてき構造こうぞうきた細菌さいきん細胞さいぼうちゅう発現はつげんさせることにも関心かんしんせられている。そのアセンブリには転写てんしゃ産物さんぶつRNAが利用りようできるとられているが、細胞さいぼうしつちゅう複雑ふくざつ構造こうぞう効率こうりつてきりたたんだりアセンブリしたりできるかはかっていない。これが成功せいこうすれば、核酸かくさんナノ構造こうぞうていこう進化しんか英語えいごばんおこなわせることができるようになる[27]オックスフォおっくすふぉド大学どだいがく研究けんきゅうしゃは、みじか合成ごうせいDNAくさり4ほん自己じこ集積しゅうせきしたケージ構造こうぞう細胞さいぼう侵入しんにゅうしたまますくなくとも48あいだ生存せいぞんしたと報告ほうこくした。蛍光けいこう標識ひょうしきされたDNAよん面体めんていケージは、実験じっけんしつ培養ばいようされたヒトじん細胞さいぼうなか細胞さいぼう酵素こうそによる攻撃こうげきけながらも2にちまで損傷そんしょうしなかった。この実験じっけんによりDNAケージによるなま細胞さいぼうちゅうでのドラッグデリバリーの可能かのうせいしめされた[64][65]。DNAよん面体めんていもちいてマウスモデルにRNA干渉かんしょう (RNAi) をこせることもMITのチームによって報告ほうこくされている。ポリマー脂質ししつによって干渉かんしょうRNAをデリバリーする治療ちりょうほうはすでにある程度ていど成功せいこうおさめていたが、りゅうちゅうでの寿命じゅみょうみじかく、安全あんぜんせい送達そうたつ正確せいかくせいにも課題かだいがあった。MITで作成さくせいされたDNAナノ構造こうぞうは、6ほんのDNAくさりよん面体めんてい形成けいせいし、それぞれのあたりに1ほんのRNAくさり付与ふよする構造こうぞうだった。よん面体めんていにはそのほか標的ひょうてきのために葉酸ようさん分子ぶんしが3つ付与ふよされており、いくつかの腫瘍しゅよう豊富ほうふられる葉酸ようさん受容じゅようたいにナノ粒子りゅうし誘導ゆうどうする仕組しくみになっていた。その結果けっか、RNAiの標的ひょうてきであったルシフェラーゼ遺伝子いでんし発現はつげん半分はんぶん以下いか低下ていかすることがしめされた。この研究けんきゅうにより、DNAナノテクノロジーがあたらしいRNA干渉かんしょう技術ぎじゅつとおして有効ゆうこう治療ちりょうツールをしうる見通みとおしがたかまった[66][67]。DNAよん面体めんてい構造こうぞうもちいてざいたいせい現象げんしょう克服こくふくしようとするこころみもある。Pとうタンパク質たんぱくしつによる薬物やくぶつ排出はいしゅつポンプ機能きのうゆうするMCF-7にゅうがん細胞さいぼうたいし、よん面体めんていふくあわさせたドキソルビシン (DOX) を負荷ふかした結果けっか、DOXが排出はいしゅつされずにがん細胞さいぼうのアポトーシスが達成たっせいされた。生態せいたい適合てきごうせいをテストするため、DOXをふくまないよん面体めんてい細胞さいぼう負荷ふかしたところ、よん面体めんてい自身じしん細胞さいぼう毒性どくせいしめさなかった[68]

DNAナノテクノロジーの医療いりょう応用おうようとしては、天然てんねんまくタンパク質たんぱくしつ構造こうぞう機能きのう模倣もほうするように設計せっけいされたDNAナノ構造こうぞう注目ちゅうもくされている。2012ねん、ランゲッカーら[69]は、くきじょうのDNAオリガミ構造こうぞう疎水そすいせいコレステロール修飾しゅうしょく利用りようして脂質ししつまく自己じこ挿入そうにゅうし、まくとおしてイオン電流でんりゅうながぼそあなとして機能きのうしたと発表はっぴょうした。これは最初さいしょ実現じつげんされた合成ごうせいDNAイオンチャネルであり、のちには単一たんいつのDNAじゅうくさり[70]ちいさいタイルベース構造こうぞう[71][72][73][74][75]、あるいはDNAオリガミによるおおきなまく貫通かんつうポリンなど、おおくの方式ほうしきぼそあなつくられた[76]天然てんねんタンパク質たんぱくしつイオンチャネルおなじように、多様たよう設計せっけい可能かのう合成ごうせいDNAチャネルはコンダクタンスにすうけたはばたせることができる。単一たんいつのDNAじゅうくさりによって脂質ししつ重層じゅうそうにイオンチャネルを形成けいせいする研究けんきゅうでは、DNAくさり自体じたいにはうち腔が存在そんざいせず、イオン電流でんりゅうはDNAと脂質ししつ界面かいめんながれる。このチャネルの周辺しゅうへん脂質ししつあたまもとはDNAのほうくため、ほそあな形状けいじょう単純たんじゅん円筒えんとうではなくトロイダルかたとなっている[70]ケンブリッジ大けんぶりっじだいイリノイだいアーバナ・シャンペーンこう研究けんきゅうしゃは、そのようなDNA誘導ゆうどうトロイダルあな脂質ししつ重層じゅうそう層間そうかん脂質ししつ高速こうそく反転はんてんこすことをしめした。この効果こうか利用りようして、スクランブラーゼ英語えいごばんばれる天然てんねんタンパク質たんぱくしつよりも桁違けたちがいにおおきい速度そくど生体せいたいまく脂質ししつ反転はんてんさせる合成ごうせいDNAせい酵素こうそ設計せっけいされている[77]。この研究けんきゅう合成ごうせいDNAナノ構造こうぞうによるパーソナルドラッグや個別こべつ治療ちりょうほう可能かのうせいししている。

設計せっけい

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DNAナノ構造こうぞう個々ここ核酸かくさんくさり集合しゅうごうして目的もくてき構造こうぞうつくるように合理ごうりてき設計せっけいする必要ひつようがある。通常つうじょう、まずは標的ひょうてきとするさん構造こうぞうまたは機能きのう特定とくていしなければならない。つぎに、標的ひょうてきふく合体がったい全体ぜんたい構造こうぞうめられる。すなわち核酸かくさんくさり配置はいちと、それぞれのくさりのどの部分ぶぶんたがいに結合けつごうするかを特定とくていする。最後さいごのステップはいち構造こうぞう設計せっけい、つまり核酸かくさんくさり具体ぐたいてき塩基えんき配列はいれつ決定けっていである[23][78]

構造こうぞう設計せっけい

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核酸かくさんナノ構造こうぞう設計せっけいする最初さいしょのステップは、あたえられた構造こうぞうをどうやって核酸かくさんくさり配列はいれつとしてあらわすかをめることである。このステップではもとめる形状けいじょうなかくさりをつなぐ塩基えんきたい位置いち構造こうぞう)がめられる[23]。これまでに複数ふくすうのアプローチが確立かくりつされている。

タイルベースの構造こうぞう
このアプローチではターゲット構造こうぞうちいさなユニットに分割ぶんかつする。それぞれのユニットにふくまれるくさりどうしはつよ結合けつごうしているが、ユニットあいだ相互そうご作用さようはそれよりよわい。周期しゅうき格子こうし作製さくせいもちいられることがおおいが、アルゴリズミック・セルフアセンブリにも応用おうようできるためDNAコンピューティングのプラットフォームになりうる。1990年代ねんだいなかばから2000年代ねんだいなかばまで主要しゅよう戦略せんりゃくだったが、DNAオリガミの方法ほうほうろん発展はってんするとその地位ちいうしなった[23][79]
りたたみ構造こうぞう
タイルベースのアプローチにわるもので、1ほんながくさりりたたんでナノ構造こうぞうつくる。ながくさり各部かくぶたがいに結合けつごうするように設計せっけいすることでたたみをおこなうか、あるいはみじかい「ステープル」くさりがね役割やくわりたす。後者こうしゃ方法ほうほうはDNAオリガミとばれており、2次元じげん・3次元じげんのナノスケール形状けいじょう作製さくせいすることができる(離散りさん構造こうぞうふし参照さんしょう[27][30]
動的どうてきアセンブリ
最終さいしゅうてき生成せいせいぶつだけでなく、反応はんのう機構きこう中間ちゅうかんステップすべてを設計せっけいすることでDNAセルフアセンブリの動力どうりょくがく直接ちょくせつ制御せいぎょするアプローチ。ヘアピン構造こうぞう出発しゅっぱつ物質ぶっしつまった順序じゅんじょカスケード反応はんのう英語えいごばんこして最終さいしゅうてきはいにアセンブルする(くさり置換ちかんカスケードふし参照さんしょう)。このアプローチには一定いってい温度おんど等温とうおんてき進行しんこうする利点りてんがあり、アセンブリをトリガーしてまさしく構造こうぞう形成けいせいおこなうために高温こうおんねつアニーリングステップを必要ひつようとするねつ力学りきがくてきアプローチとは対照たいしょうてきである[27][56]

塩基えんき配列はいれつ設計せっけい

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いずれかのアプローチによって標的ひょうてきふく合体がったい構造こうぞう設計せっけいしたのちは、それを実現じつげんする具体ぐたいてきなヌクレオチド配列はいれつかんがえなければならない。構成こうせいくさり結合けつごうしてもとめる立体りったいはいとなるようにくさりたいして核酸かくさん塩基えんき配列はいれつあてるプロセスが核酸かくさん設計せっけいである。配列はいれつ設計せっけいでは、標的ひょうてき構造こうぞうエネルギーてき最低さいていねつ力学りきがくてきもっと有利ゆうりになり、アセンブルにあやまりがしょうじた場合ばあいはエネルギーがたか不利ふりになることをねらうのがほとんどである。実際じっさい設計せっけいおこなうには、sequence symmetry minimization ほうなどの単純たんじゅん高速こうそく発見はっけんてき手法しゅほうのほか、計算けいさんりょうおお時間じかんがかかるが正確せいかく方法ほうほうとして、さい近接きんせつ塩基えんきたいねつ力学りきがくてきモデル(Nearest-neighborほう)を正面しょうめんからあつかうやりかたがある。幾何きかがくてきモデルをもちいてナノ構造こうぞうさん構造こうぞう検査けんさし、ふく合体がったい過度かどひずみしょうじていないかたしかめることもある[78][80]

核酸かくさん設計せっけい戦略せんりゃくタンパク質たんぱくしつ設計せっけいている。いずれの場合ばあいも、もとめる標的ひょうてき構造こうぞう有利ゆうりとなり、ほかの構造こうぞう不利ふりとなるようにモノマー配列はいれつ設計せっけいおこなわれる。核酸かくさん設計せっけいでは構造こうぞうのエネルギーてき有利ゆうり不利ふり予測よそくするには単純たんじゅん塩基えんきたいごうそくだけを考慮こうりょすれば十分じゅうぶんであり、構造こうぞう全体ぜんたいの3次元じげんてきりたたみについてのこまかい情報じょうほう不要ふようであるため、計算けいさん容易たやすさというてんタンパク質たんぱくしつ設計せっけいっている。このため単純たんじゅん発見はっけんてき手法しゅほうもちいてロバストなデザインを実験じっけんてきることが可能かのうになる。ただし、核酸かくさん構造こうぞうタンパク質たんぱくしつくらべて機能きのう多様たようせいではおとる。タンパク質たんぱくしつりたたみによって複雑ふくざつ構造こうぞうつく能力のうりょくたかく、また核酸かくさんが4しゅヌクレオチドのみからなり化学かがくてき多様たようせいひくいのにたいしてタンパク質たんぱくしつでは20しゅタンパク質たんぱくしつ構成こうせいアミノ酸あみのさんもちいることができる[80]

作製さくせい方法ほうほう

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DXふく合体がったい形成けいせいアッセイ。このようなゲル電気でんきおよげどうほうによって目的もくてき構造こうぞうただしく形成けいせいされたかどうかを確認かくにんする。かくレーンにふくまれる一連いちれんのバンドはそれぞれ特定とくてい反応はんのうちゅうあいだたい対応たいおうする。

ターゲット構造こうぞうつくるためのDNAくさり配列はいれつ設計せっけい分子ぶんしモデリングおよびねつ力学りきがくモデリングソフトウェアによってコンピュータじょうおこなわれる[78][80]つぎに、標準ひょうじゅんてきオリゴヌクレオチド合成ごうせい英語えいごばんほうによって核酸かくさんそのものを合成ごうせいする。このステップは自動じどうされた合成ごうせい装置そうちによるのが普通ふつうである。特定とくてい用途ようとけに配列はいれつされた核酸かくさんくさり市販しはんもされている[81]必要ひつようおうじて変性へんせいゲル電気でんきおよげどうによって核酸かくさんくさり精製せいせいおこな[82]、さらに紫外線しがいせん吸収きゅうしゅう分光ぶんこうほうもちいた核酸かくさん定量ていりょう英語えいごばんほうによって濃度のうど正確せいかく決定けっていする[83]

標的ひょうてき構造こうぞう完成かんせいしたかどうかは変性へんせいゲル電気でんきおよげどう検証けんしょうできる。この方法ほうほうからは核酸かくさんふく合体がったいのサイズと形状けいじょうかんする情報じょうほうられる。ゲルシフトアッセイおこなえば構造こうぞう必要ひつようくさりがすべてまれたかを評価ひょうかできる[84]蛍光けいこう標識ひょうしきフェルスター共鳴きょうめいエネルギー移動いどう (FRET) による構造こうぞう評価ひょうかおこなわれることがある[85]

核酸かくさん構造こうぞう直接ちょくせつ観察かんさつするには原子げんしあいだりょく顕微鏡けんびきょうがあり、これは拡張かくちょう2次元じげん格子こうしには有効ゆうこうだが、離散りさん3次元じげん構造こうぞうでは核酸かくさん構造こうぞうもろさがせはりから影響えいきょうけるためてきしていない。その場合ばあいわりに透過とうかがた電子でんし顕微鏡けんびきょう低温ていおん電子でんし顕微鏡けんびきょうほうもちいられることがおおい。拡張かくちょう3次元じげん格子こうしではXせん構造こうぞう解析かいせきおこなわれる[86][87]

歴史れきし

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エッシャーさくふかみ』
外部がいぶリンク)
ネイドリアン・シーマンはDNA3次元じげん格子こうし利用りようして結晶けっしょうしにくい分子ぶんし配向はいこうおこなうアイディアをエッシャー木版もくはんふかみ』からたという。DNAナノテクノロジーの分野ぶんやはここからはじまった。

DNAナノテクノロジーの概念的がいねんてき基盤きばんは1980年代ねんだい初頭しょとうネイドリアン・シーマンによってきずかれた[88]。シーマンの元々もともと動機どうきは3次元じげんDNA格子こうし利用りようして大分おおいた配向はいこうおこなうことだった。これにより、大分おおいたからこう純度じゅんど結晶けっしょうつく困難こんなんなプロセスがはぶかれて結晶けっしょう構造こうぞう解析かいせき容易よういになるはずだった。シーマンは1980ねんすえに、M・C・エッシャーによる木版もくはんふかみ』がDNAの6アーム・ジャンクション・アレイとているとづいたことからこのアイディアをたという[6][89]。そのころすでにDNA複製ふくせいフォーク可動かどうホリデイジャンクションなど天然てんねんのDNA分岐ぶんき構造こうぞうはいくつかられていたが、シーマンは先見せんけんあかり発揮はっきさせて、構成こうせい分子ぶんし塩基えんき配列はいれつ適切てきせつ設計せっけいして核酸かくさんジャンクションの対称たいしょうせいうしなわせればそれを固定こていでき、さらに固定こていしたジャンクションを結合けつごうさせて堅固けんご結晶けっしょう格子こうしつくることが原理げんりてき可能かのうだとかんがえた。このスキームは1982ねん理論りろんてき論文ろんぶん最初さいしょ提案ていあんされ、翌年よくねんには固定こていDNAジャンクションが実験じっけんてき証明しょうめいされた[4][27]

1991ねん、DNAをもちいて立方体りっぽうたい構造こうぞう作製さくせいしたことがシーマンの研究けんきゅうしつから報告ほうこくされた。これははじめて合成ごうせいされた3次元じげん核酸かくさんナノ構造こうぞうであり、シーマンは1995ねんにナノテクノロジーにかんするしょうであるファインマンしょう受賞じゅしょうした。DNAによるきりいただきはち面体めんていつづいて報告ほうこくされた。しかしあいだもなく、柔軟じゅうなんなジャンクションを頂点ちょうてん多面体ためんたい構造こうぞう拡張かくちょう3次元じげん格子こうしつくれるほどの剛性ごうせいたないことがあきらかになった。シーマンは剛性ごうせいたかいダブルクロスオーバー構造こうぞうモチーフ (DX) を開発かいはつし、1998ねんにはエリック・ウィンフリー英語えいごばん共同きょうどうでDXタイルからなる2次元じげん格子こうし作製さくせい報告ほうこくした[6][88][90]。このたねのタイルベース構造こうぞうにはDNAコンピューティングの手段しゅだんとなりえる利点りてんがあり、ウィンフリーとポール・ロザムンド英語えいごばんによる2004ねん論文ろんぶんでそれが実証じっしょうされた。この研究けんきゅうはアルゴリズミック・セルフアセンブリによるシェルピンスキー・ギャスケット構造こうぞう形成けいせいかんするもので、2006ねんのファインマンしょう獲得かくとくした。ウィンフリーの慧眼けいがんは、DXタイルはワンのタイルとしても機能きのうし、すなわちそのアセンブリによって計算けいさんおこなえるという発想はっそうにあった[88]。3次元じげん格子こうし合成ごうせいは、シーマンが最初さいしょこころざしてから30ねんちかのちの2009ねんになってようやく、かれ自身じしんによって報告ほうこくされた[60]

2000年代ねんだいつうじてDNA人工じんこう構造こうぞうあたらしい機能きのう発見はっけんされつづけた。最初さいしょDNAナノマシン英語えいごばん入力にゅうりょくおうじて構造こうぞうえるモチーフ)は1999ねんにシーマンによって実現じつげんした。翌年よくねん、バーナード・ユルケはよりすすんだシステムをつくした。これは「トーホールド」をかいしてくさり置換ちかんおこな最初さいしょ核酸かくさん素子そしだった。つぎ進展しんてんくさり置換ちかん機械きかいてき運動うんどう変換へんかんすることであり、2004ねんから2005ねんにかけて、シーマンやナイルズ・ピアース、アンドルー・ターバーフィールド、チェンデ・マオらがそれぞれひきいるグループによっていくつものDNAウォーカーけいつくされた[42]。ナノ粒子りゅうしタンパク質たんぱくしつなど分子ぶんしをアセンブリさせるテンプレートとしてDNAアレイをもちいるアイディアは、1987ねんにブリュッヘ・ロビンソンとシーマンによって最初さいしょ提案ていあんされ[91]、2002ねんにシーマンとキール実証じっしょうすると[92]おおくのグループがのちつづいた。

2006ねん、ロザムンドはDNAオリガミほうによって任意にんい形状けいじょう堅固けんごなDNAりたたみ構造こうぞう容易ようい作製さくせいできることをしめした。ロザムンドはそのコンセプトを、多数たすうみじか核酸かくさんくさりもちいるシーマンのDX格子こうしと、おも一本いっぽんながくさりからなるウィリアム・シーのDNAはち面体めんていなかあいだだとかんがえていた。ロザムンドのDNAオリガミは一本いっぽんながくさり多数たすうみじかくさりたすけをりてりたたまれる仕組しくみだった。これにより、それまでの限界げんかいえたおおきさの構造こうぞう形成けいせいすることができるようになったうえに、設計せっけい合成ごうせいにともなう技術ぎじゅつてき困難こんなん低減ていげんされた[90]。『ネイチャー2006ねん3がつ15にちごうではDNAオリガミが表紙ひょうしかざった[30]。2次元じげんのDNAオリガミ構造こうぞう実証じっしょうしたロザムンドの研究けんきゅうつづいて、2009ねんにはダグラスらによってみつな3次元じげん構造こうぞう[32]、Jørgen KjemsとYanの研究けんきゅうしつでは2次元じげんめんからなる中空なかぞらの3次元じげん構造こうぞうつくされた[60]

DNAナノテクノロジーは当初とうしょのうち懐疑かいぎてき態度たいどむかえられることもあった。核酸かくさん構造こうぞう材料ざいりょう計算けいさん処理しょりのような生物せいぶつがくてき用途ようともちいる発想はっそう異例いれいだったことや、分野ぶんや可能かのうせいひろげる一方いっぽう実際じっさい応用おうようには程遠ほどとお原理げんり実証じっしょう実験じっけんおおかったことがその理由りゆうである。シーマンが1991ねんいたDNA立方体りっぽうたい合成ごうせいかんする論文ろんぶんは『サイエンスからリジェクトされた。査読さどくしゃ一人ひとりはその独創どくそうせい賞賛しょうさんしたが、べつ査読さどくしゃ生物せいぶつがくてき重要じゅうようせいけるという批判ひはんせた(その論文ろんぶん[93]結局けっきょく『ネイチャー』掲載けいさいされた)。2010年代ねんだいはいると、基礎きそ科学かがくへの応用おうよう現実げんじつてきになるほど分野ぶんや発展はってんしたことがみとめられ、医療いりょうなどの分野ぶんや実用じつようてき応用おうようかんがえられはじめた[60][94]。2001ねんにはこの分野ぶんや活動かつどうする研究けんきゅうしつはわずかしかなかったが、2010ねんにはすくなくとも60グループにまで拡大かくだいした。この10年間ねんかん人材じんざいえたこともあって分野ぶんや進歩しんぽ目覚めざましいものがあった[21]

関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b DNA polyhedra: Goodman, Russel P.; Schaap, Iwan A. T.; Tardin, C. F.; Erben, Christof M.; Berry, Richard M.; Schmidt, C.F.; Turberfield, Andrew J. (9 December 2005). “Rapid chiral assembly of rigid DNA building blocks for molecular nanofabrication”. Science 310 (5754): 1661–1665. Bibcode2005Sci...310.1661G. doi:10.1126/science.1120367. PMID 16339440. 
  2. ^ Background: Pelesko, John A. (2007). Self-assembly: the science of things that put themselves together. New York: Chapman & Hall/CRC. pp. 5, 7. ISBN 978-1-58488-687-7 
  3. ^ 村田むらたさとし「DNAナノテクノロジーへの招待しょうたい」『現代げんだい化学かがくだい541かん、2016ねん、47-51ぺーじNAID 40020759717 
  4. ^ a b c d e Overview: Seeman, Nadrian C. (2010). “Nanomaterials based on DNA”. Annual Review of Biochemistry 79: 65–87. doi:10.1146/annurev-biochem-060308-102244. PMC 3454582. PMID 20222824. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3454582/. 
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  6. ^ a b c d e Overview: Seeman, Nadrian C. (June 2004). “Nanotechnology and the double helix”. Scientific American 290 (6): 64–75. Bibcode2004SciAm.290f..64S. doi:10.1038/scientificamerican0604-64. PMID 15195395. 
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関連かんれん文献ぶんけん

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全般ぜんぱん

分野ぶんやごとの文献ぶんけん

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  • Lin, Chenxiang; Liu, Yan; Rinker, Sherri; Yan, Hao (11 August 2006). “DNA tile based self-assembly: building complex nanoarchitectures”. ChemPhysChem 7 (8): 1641–1647. doi:10.1002/cphc.200600260. PMID 16832805. —タイルベースのアセンブリに注目ちゅうもくしたみじかいレビュー。
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外部がいぶリンク

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