Super VHSS-VHS
記録 きろく 容量 ようりょう
30分 ふん
60分 ふん
90分 ふん
120分 ふん
140分 ふん
160分 ふん
180分 ふん
210分 ふん
読 よ み込 こ み速度 そくど
約 やく 33.34mm/s(SP) 16.76mm/s(LP) 11.18mm/s(EP) 策定 さくてい
日本 にほん ビクター (現 げん ・JVCケンウッド ) 大 おお きさ
188×104×25mm (テープ幅 はば :12.7mm) 下位 かい 規格 きかく
VHS , VHS-C テンプレートを表示 ひょうじ
S-VHS (エス・VHS/スーパー・VHS)とは、家庭 かてい 用 よう ビデオ 方式 ほうしき のVHS をより高画質 こうがしつ にするために開発 かいはつ された規格 きかく である(正式 せいしき 名称 めいしょう は「Super VHS 」)。
1987年 ねん (昭和 しょうわ 62年 ねん )に日本 にほん ビクター (現 げん ・JVCケンウッド )が発表 はっぴょう し、同年 どうねん 4月 がつ にはその第 だい 1号機 ごうき として「HR-S7000 」が発売 はつばい された[1] 。
従来 じゅうらい のVHS(ノーマルVHS)では、画質 がしつ の指標 しひょう となる水平 すいへい 解像度 かいぞうど が240TV本 ほん であり、VHS第 だい 1号機 ごうき が発表 はっぴょう された1976年 ねん (昭和 しょうわ 51年 ねん )当時 とうじ の、一般 いっぱん 的 てき な家庭 かてい 用 よう テレビの水平 すいへい 解像度 かいぞうど は200TV本 ほん 程度 ていど である。また、放送 ほうそう 局 きょく で使 つか われていた機材 きざい もさほど性能 せいのう が良 よ くなかった。この事 こと からVHSは当時 とうじ としては十分 じゅうぶん なビデオ規格 きかく であったと言 い える。
しかし1980年 ねん 代 だい 半 なか ば、NHK-BS などの衛星 えいせい 放送 ほうそう がスタートし、高画質 こうがしつ の放送 ほうそう が行 おこ なわれるようになった。また、従来 じゅうらい 通 どお りの地上波 ちじょうは においても、この頃 ころ になるとベータカム などの高性能 こうせいのう な映像 えいぞう 機器 きき が、多 おお くの番組 ばんぐみ 制作 せいさく で活用 かつよう されるようになり、VHSの解像度 かいぞうど を超 こ える高画質 こうがしつ 録画 ろくが に対応 たいおう した規格 きかく が要求 ようきゅう されるようになった。そこで開発 かいはつ されたS-VHSは、輝度 きど 信号 しんごう のFM信号 しんごう 帯域 たいいき がVHSの4.4MHzから7.0MHz(白 しろ ピーク)と広帯域 こうたいいき 化 か され、標準 ひょうじゅん 、3倍 ばい モード共 ども に水平 すいへい 解像度 かいぞうど 400TV本 ほん 以上 いじょう を達成 たっせい し、民生 みんせい 機 き では初 はじ めて映像 えいぞう 信号 しんごう の鮮明 せんめい な記録 きろく を実現 じつげん させた。なお、色 いろ 信号 しんごう に関 かん しては帯域 たいいき はVHSと変 か わらないが、これは従来 じゅうらい VHSと大幅 おおはば に規格 きかく を変 か えないためのやむを得 え ない処置 しょち であった。ただこの規格 きかく 内 ない において、視覚 しかく 的 てき により美 うつく しい色 いろ に見 み えるように、新 しん 製品 せいひん が発表 はっぴょう されるたびに信号 しんごう 処理 しょり などが改善 かいぜん が行 おこな われた。また輝度 きど 信号 しんごう 以外 いがい の規格 きかく を変更 へんこう しなかった事 こと で、後 のち にS-VHSのVHS並 な みの画質 がしつ での簡易 かんい 再生 さいせい 「SQPB (S-VHS Quasi Play Back)」機能 きのう により対応 たいおう できた。
S-VHSで録画 ろくが した水平 すいへい 解像度 かいぞうど については、録画 ろくが した放送 ほうそう の水平 すいへい 解像度 かいぞうど 内 ない で再生 さいせい される。当時 とうじ の地上 ちじょう アナログ放送 ほうそう では水平 すいへい 解像度 かいぞうど 330本 ほん 、BSアナログ放送 ほうそう でも350本 ほん 程度 ていど であったが、VHS記録 きろく するよりも非常 ひじょう に高画質 こうがしつ で記録 きろく することが出来 でき る事 こと から、映像 えいぞう の劣化 れっか を嫌 きら うマニア層 そう には愛好 あいこう される事 こと となった。尚 なお 、S-VHS規格 きかく が真価 しんか を発揮 はっき するのは、カムコーダーでの録画 ろくが や、CG を使 つか ったアニメーション ビデオの制作 せいさく 等 とう 。またデジタルチューナを使 つか った地上 ちじょう デジタル放送 ほうそう やBSデジタル放送 ほうそう からの録画 ろくが でもSD標準 ひょうじゅん 画質 がしつ へのダウンコンバートとはいえ高画質 こうがしつ を発揮 はっき できる。
S-VHSより若干 じゃっかん 遅 おく れて、Beta 方式 ほうしき でも高画質 こうがしつ 規格 きかく 「ED-Beta 」が登場 とうじょう した。輝度 きど 信号 しんごう の帯域 たいいき 拡大 かくだい はS-VHSよりも著 いちじる しく、最大 さいだい 9.3MHz(白 しろ ピーク)に達 たっ し、水平 すいへい 解像度 かいぞうど 500本 ほん を確保 かくほ 。またメタルテープを採用 さいよう し高画質 こうがしつ をアピールした。しかしながら下位 かい 互換 ごかん 機 き であるVHSの普及 ふきゅう 率 りつ の高 たか かった事 こと によりED-BetaはS-VHSほど普及 ふきゅう しなかった。S-VHS/ED-Beta共 ども に1987年 ねん の段階 だんかい でのテープ価格 かかく は、二 に 時 じ 間 あいだ 記録 きろく のST-120が3,000円 えん 。EL-500が3,500円 えん と比較的 ひかくてき 高 こう 価格 かかく であったが、S-VHSテープはS-VHSの本格 ほんかく 普及 ふきゅう により10本 ほん パック製品 せいひん なども供給 きょうきゅう され、結果 けっか として1/10程度 ていど まで価格 かかく が低下 ていか したものの、ED-Betaテープの価格 かかく はS-VHSテープと比較 ひかく すれば価格 かかく 下落 げらく も緩 ゆる やかで家電 かでん 量販 りょうはん 店 てん 等 とう でも比較的 ひかくてき 高価 こうか であった。S-VHSやED-Betaの規格 きかく は地上 ちじょう アナログテレビジョン放送 ほうそう を録画 ろくが するには過剰 かじょう な性能 せいのう であったが、高画質 こうがしつ ・高音 こうおん 質 しつ な衛星 えいせい 放送 ほうそう 録画 ろくが には適 てき しているものであった。またED-Betaも色 いろ 信号 しんごう の帯域 たいいき 拡大 かくだい を行 おこな っていない点 てん ではS-VHSと同等 どうとう であり、新 しん 製品 せいひん が数多 かずおお く登場 とうじょう したS-VHSではハイエンドモデルからデジタルTBC やデジタル3次元 じげん Y/C分離 ぶんり 回路 かいろ など最新 さいしん 技術 ぎじゅつ の投入 とうにゅう により高画質 こうがしつ 対策 たいさく がなされて行 い ったのに対 たい しED-Betaでは1990年代 ねんだい 初頭 しょとう 以降 いこう これと言 い った対策 たいさく が行 おこな われず、家電 かでん メーカー各社 かくしゃ より多様 たよう な新 しん 製品 せいひん 投入 とうにゅう で画質 がしつ を向上 こうじょう させたS-VHSの方 ほう がED-Betaより画質 がしつ でも上回 うわまわ っているという評価 ひょうか を下 くだ すビデオ雑誌 ざっし ・評論 ひょうろん 家 か もあった。
登場 とうじょう 間 あいだ もない頃 ころ は、すべてのVHSビデオがS-VHS対応 たいおう 機 き に切 き り替 か わるという見方 みかた が多 おお く、バブル経済 けいざい による好景気 こうけいき もあって映像 えいぞう 編集 へんしゅう などを趣味 しゅみ とする消費 しょうひ 者 しゃ (AV マニア )を中心 ちゅうしん に販売 はんばい が好調 こうちょう だった。しかし、S-VHS専用 せんよう テープが必要 ひつよう である事 こと や機器 きき そのものが高額 こうがく であった事 こと 、更 さら に一般 いっぱん 消費 しょうひ 者 しゃ の多 おお くがVHSの画質 がしつ でもさほど不満 ふまん を持 も っていなかった事 こと 。下位 かい 互換 ごかん 性 せい を確保 かくほ しているにも拘 かかわ らずS-VHSデッキではVHS録画 ろくが ・再生 さいせい することが出来 でき ない等 ひとし とS-VHSに対 たい し誤解 ごかい する一般 いっぱん 層 そう が一部 いちぶ に存在 そんざい していた事 こと もあった。S-VHSビデオソフトのタイトル数 すう が揃 そろ わなかった事 こと に加 くわ えて、1991年 ねん (平成 へいせい 3年 ねん )のバブル崩壊 ほうかい による個人 こじん 消費 しょうひ の落 お ち込 こ みの影響 えいきょう もあって、企業 きぎょう や学校 がっこう などの業務 ぎょうむ 用途 ようと 、前述 ぜんじゅつ のマニアなど一部 いちぶ のヘビーユーザーを除 のぞ き、S-VHS対応 たいおう 機 き の販売 はんばい は好調 こうちょう なものではなかった。一方 いっぽう でカムコーダーにおいては、画質 がしつ において顕著 けんちょ な差 さ が見 み られた事 こと 、当時 とうじ カムコーダー自体 じたい の低 てい 価格 かかく 化 か が進 すす んでいた事 こと から廉価 れんか な製品 せいひん (過剰 かじょう な機能 きのう を取 と り除 のぞ いたり、マイクと記録 きろく 方式 ほうしき をモノラルにするなど)が登場 とうじょう した事 こと によって、VHS-C からS-VHS-C への移行 いこう が順調 じゅんちょう に進 すす んだ。但 ただ し8ミリビデオ 規格 きかく が1989年 ねん ソニーの「パスポートサイズ(CCD-TR55)」の発売 はつばい で小型 こがた 化 か が先行 せんこう 。S-VHS方式 ほうしき と同等 どうとう の水平 すいへい 解像度 かいぞうど 400本 ほん を実現 じつげん する高画質 こうがしつ なHi8 方式 ほうしき も開発 かいはつ され爆発 ばくはつ 的 てき なヒットをした事 こと から、日立製作所 ひたちせいさくしょ ・シャープ・東芝 とうしば などが次々 つぎつぎ と8ミリビデオへ切 き り替 か えを進 すす め、VHS-C・S-VHS-Cは次第 しだい に劣勢 れっせい に立 た たされていった。
一般 いっぱん 消費 しょうひ 者 しゃ へのS-VHSの普及 ふきゅう の兆 きざ しが再 ふたた び訪 おとず れたのは、1998年 ねん (平成 へいせい 10年 ねん )の「S-VHS ET (Expansion Technology)」規格 きかく の登場 とうじょう 以降 いこう である。この規格 きかく 誕生 たんじょう の背景 はいけい には、長年 ながねん に渡 わた るテープの研究 けんきゅう 開発 かいはつ の結果 けっか 、スタンダードのVHSテープの性能 せいのう が向上 こうじょう し、HG(ハイグレード)タイプに至 いた っては、登場 とうじょう 初期 しょき のS-VHSテープと比 くら べても性能 せいのう 的 てき にほとんど差 さ が無 な くなっていた(メーカー保証 ほしょう は無 な いが、HGタイプのVHSテープでD-VHS のハイビジョン 記録 きろく が可能 かのう な場合 ばあい もある)点 てん が挙 あ げられる。さらにこの頃 ころ は地上 ちじょう アナログVHS機 き と地上 ちじょう アナログS-VHS機 き の価格 かかく 差 さ も1万 まん 円 えん ほどであり購入 こうにゅう しやすくなっていった。
2000年 ねん 代 だい 前半 ぜんはん 頃 ごろ から、ランダムアクセス・高画質 こうがしつ 記録 きろく を実現 じつげん したDVDレコーダー の普及 ふきゅう や、24時間 じかん 以上 いじょう の録画 ろくが が1枚 まい のメディア (電子 でんし 媒体 ばいたい )で可能 かのう (SDTV の場合 ばあい )なBDレコーダー の登場 とうじょう などの理由 りゆう により、日本 にほん ビクター以外 いがい のメーカー各社 かくしゃ はすでにデッキの生産 せいさん を終了 しゅうりょう しており、最後 さいご まで生産 せいさん していた日本 にほん ビクターも2008年 ねん (平成 へいせい 20年 ねん )1月 がつ 15日 にち をもって民生 みんせい 用 よう S-VHS対応 たいおう 機器 きき をすべて生産 せいさん 終了 しゅうりょう し、21年 ねん の歴史 れきし に幕 まく を下 お ろした(最終 さいしゅう 機種 きしゅ は2003年 ねん 6月 がつ 発売 はつばい の「HR-VT700」・「HR-ST700」・「HR-V700」・「HR-S700」の4機種 きしゅ )[2] 。業務 ぎょうむ 用 よう の「SR-MV50」についても、生産 せいさん 終了 しゅうりょう している。
なお、S-VHS機器 きき の生産 せいさん は終了 しゅうりょう したが、SQPB機能 きのう を備 そな えたVHSビデオデッキは、BDレコーダー ないしはDVDレコーダー との一体 いったい 型 がた という形 かたち で生産 せいさん が続 つづ いた[注釈 ちゅうしゃく 1] 。2012年 ねん 2月 がつ 10日 とおか にはパナソニック が「VHSデッキの日本 にっぽん 国内 こくない 向 む け生産 せいさん を2011年 ねん 限 かぎ りで完全 かんぜん 終了 しゅうりょう した」旨 むね を公式 こうしき 発表 はっぴょう したが、2012年 ねん 5月 がつ 1日 にち 、DXアンテナ がVHS一 いち 体型 たいけい DVDレコーダーの新 しん 製品 せいひん を発表 はっぴょう ・発売 はつばい [注釈 ちゅうしゃく 2] した。2016年 ねん 6月 がつ 時点 じてん では、これが日本 にっぽん 国内 こくない でS-VHS(簡易 かんい )再生 さいせい 機能 きのう を有 ゆう する唯一 ゆいいつ の生産 せいさん 継続 けいぞく 機器 きき であったが、需要 じゅよう 低迷 ていめい 、および製品 せいひん を製造 せいぞう するのに必要 ひつよう な各種 かくしゅ 部品 ぶひん の調達 ちょうたつ が困難 こんなん になったことを理由 りゆう に2016年 ねん 7月 がつ 末 まつ に生産 せいさん 終了 しゅうりょう となった[3] 。
S-VHSビデオデッキの一 いち 例 れい 。 (写真 しゃしん は日本 にほん ビクター の製品 せいひん である)
S-VHS-C 対応 たいおう アダプターを使用 しよう すれば、通常 つうじょう のS-VHSデッキでテープの視聴 しちょう が可能 かのう 。2007年 ねん 10月 がつ 現在 げんざい 、発売 はつばい 中 ちゅう であるS-VHS-Cアダプターは日本 にほん ビクター製 せい の「C-P8」(左 ひだり )とパナソニック 製 せい の「VW-TCA7」(右 みぎ )2機種 きしゅ 。
S-VHSビデオカセットの一 いち 例 れい 。 (写真 しゃしん は日本 にほん ビクターの製品 せいひん である)
規格 きかく 立 だ ち上 あ げ当初 とうしょ に出 で た製品 せいひん は高画質 こうがしつ を実現 じつげん するために高価 こうか な部品 ぶひん が必要 ひつよう であり、必然 ひつぜん 的 てき にデッキは高 こう 価格 かかく 、巨大 きょだい で重 おも いものとなった。
S-VHS記録 きろく がされたテープは元々 もともと はノーマルVHSデッキでは再生 さいせい 出来 でき なかったのだが、後 のち にノーマルVHSデッキにSQPB(S-VHS Quasi Playback=S-VHS簡易 かんい 再生 さいせい 機能 きのう )が搭載 とうさい され、VHS方式 ほうしき よりやや高 たか い水平 すいへい 解像度 かいぞうど 280TV本 ほん 程度 ていど の画質 がしつ ながら再生 さいせい が可能 かのう になった。1990年 ねん (平成 へいせい 2年 ねん )以降 いこう に日本 にっぽん 国内 こくない で販売 はんばい されているノーマルVHSデッキなら、一部 いちぶ を除 のぞ き、殆 ほとん どの製品 せいひん にSQPBが搭載 とうさい されている。そのSQPBの仕組 しく みだが、ノーマルVHSデッキにS-VHS用 よう のヘッドを搭載 とうさい させ、まずテープに記録 きろく されている映像 えいぞう 信号 しんごう を読 よ み取 と る。そして、内部 ないぶ の回路 かいろ でVHS方式 ほうしき とS-VHS方式 ほうしき の記録 きろく 特性 とくせい の違 ちが いを合 あ わせるというものである。
1990年代 ねんだい 後半 こうはん になると、デジタルTBCやデジタル3次元 じげん Y/C分離 ぶんり 処理 しょり など高画質 こうがしつ 化 か のためのICチップによるデジタル化 か が進 すす み、画質 がしつ を向上 こうじょう させつつ価格 かかく も下 さ がり、本体 ほんたい も軽量 けいりょう 化 か し、衛星 えいせい 放送 ほうそう の多 た チャンネル化 か と相 あい まって普及 ふきゅう を後押 あとお しした。また、ICチップによるデジタル化 か に伴 ともな い、高度 こうど な演算 えんざん 処理 しょり による色 いろ 滲 し みの低減 ていげん や輪郭 りんかく 補正 ほせい による細部 さいぶ の再現 さいげん 性 せい の向上 こうじょう などが可能 かのう になり、著 いちじる しく記録 きろく 状態 じょうたい の悪 わる いテープの場合 ばあい を除 のぞ き、ノーマルVHSデッキで記録 きろく されたテープであってもS-VHS記録 きろく に迫 せま る解 かい 像 ぞう 感 かん で再生 さいせい できるようになった。
S-VHSデッキの長年 ながねん の利用 りよう 者 しゃ はS-VHSで録画 ろくが したテープを所有 しょゆう しているため、デッキ故障 こしょう 時 じ の買 か い換 か え需要 じゅよう は少 すく なからず存在 そんざい すると見 み られ、そうした消費 しょうひ 者 しゃ が前述 ぜんじゅつ の業務 ぎょうむ 用 よう 製品 せいひん や、中古 ちゅうこ 品 ひん を買 か い求 もと める場合 ばあい がある。また、地上 ちじょう デジタルテレビジョン放送 ほうそう などのデジタル放送 ほうそう を録画 ろくが する際 さい に、DVDレコーダーなどのデジタル機器 きき で録画 ろくが した場合 ばあい はコピーワンス 信号 しんごう の影響 えいきょう が避 さ けられないが、S-VHSならそうした影響 えいきょう は基本 きほん 的 てき には受 う けない利点 りてん はある。
S-VHSデッキにはオーディオ規格 きかく のHi-Fi 音声 おんせい が、殆 ほとん どの機種 きしゅ (業務 ぎょうむ 用 よう とビデオカメラの一部 いちぶ を除 のぞ く)に搭載 とうさい されており、鮮明 せんめい なステレオ 音声 おんせい が楽 たの しめる。なお、この技術 ぎじゅつ については1983年 ねん (昭和 しょうわ 58年 ねん )に開発 かいはつ されたため、既 すで に特許 とっきょ が消滅 しょうめつ しており、VHSデッキを生産 せいさん する海外 かいがい のメーカーにも広 ひろ く採用 さいよう されている。また、S-VHS規格 きかく についても発表 はっぴょう から既 すで に20年 ねん が経過 けいか しているので、基本 きほん 特許 とっきょ は消滅 しょうめつ している。
1987年 ねん (昭和 しょうわ 62年 ねん )にはカムコーダ 向 む けにS-VHS-C 規格 きかく が開発 かいはつ され、同 どう 規格 きかく を採用 さいよう した第 だい 1号機 ごうき として日本 にほん ビクターから「GR-S55 」[注釈 ちゅうしゃく 3] が発売 はつばい された。アナログテレビ放送 ほうそう の全盛 ぜんせい の時代 じだい には、放送 ほうそう 局 きょく でS-VHSを利用 りよう するニーズ の為 ため に、業務 ぎょうむ 用 よう のカメラやデッキなどが開発 かいはつ されている。
S-VHS-Cは当時 とうじ 、高画質 こうがしつ を求 もと めるアマチュア ビデオカメラマン などから広 ひろ く支持 しじ されデッキと共 とも に普及 ふきゅう した。後 のち に廉価 れんか な製品 せいひん が登場 とうじょう した事 こと と、カムコーダにおいては高画質 こうがしつ 規格 きかく のメリットが十分 じゅうぶん に発揮 はっき できるため、VHS-Cからの移行 いこう が進 すす んだ。しかしながらHi8規格 きかく のシェアには遠 とお く及 およ ばなかった。その後 ご 、DV や、DVD などのメディア、ハードディスク や半導体 はんどうたい メモリ (SDメモリーカード )などデジタル 方式 ほうしき で撮影 さつえい する規格 きかく が登場 とうじょう し、現在 げんざい ではVHS-C や8ミリビデオ共 ども に家庭 かてい 用 よう カムコーダとしての主役 しゅやく の座 ざ を譲 ゆず り渡 わた している。
S-VHS規格 きかく の記録 きろく には通常 つうじょう のVHSテープより高 こう 品質 ひんしつ な専用 せんよう のS-VHSテープを使用 しよう する。S-VHS ET規格 きかく のデッキであれば、通常 つうじょう のVHSテープにも録画 ろくが 可能 かのう であるが、この場合 ばあい はハイグレード以上 いじょう のテープを使用 しよう することが推奨 すいしょう されている。
S-VHSテープには下位 かい 互換 ごかん 性 せい があり、S-VHS方式 ほうしき 非 ひ 対応 たいおう のデッキであっても通常 つうじょう のVHS方式 ほうしき での記録 きろく が可能 かのう であり画質 がしつ ・保存 ほぞん 性 せい にも有利 ゆうり でありHi8方式 ほうしき 非 ひ 対応 たいおう の8mmデッキでHi8テープを使 つか うのとは対照 たいしょう 的 てき であった。当初 とうしょ は高価 こうか だったS-VHSテープも後 のち に価格 かかく が1/10程度 ていど へ低下 ていか した。VHSテープ自体 じたい の性能 せいのう も向上 こうじょう し、カセットハーフに識別 しきべつ 孔 あな を空 あ ければS-VHS保存 ほぞん ・再生 さいせい が可能 かのう となる。
2012年 ねん (平成 へいせい 24年 ねん )現在 げんざい の時点 じてん において、太陽誘電 たいようゆうでん の傘下 さんか であるビクターアドバンストメディア (Victor・JVCブランド)が標準 ひょうじゅん 録画 ろくが 時間 じかん 120分 ぶん のテープ(二 に 本 ほん 入 い り)のみ生産 せいさん を続 つづ けていたが2013年 ねん (平成 へいせい 25年 ねん )頃 ごろ に販売 はんばい 終了 しゅうりょう となった。
S-VHSなどの高画質 こうがしつ 映像 えいぞう 機器 きき には欠 か かせないS映像 えいぞう ケーブル。
S-VHS規格 きかく では、映像 えいぞう 入出力 にゅうしゅつりょく 端子 たんし として「S端子 たんし 」が採用 さいよう された。現在 げんざい ではポピュラー な端子 たんし ではあるが、このS端子 たんし はS-VHS規格 きかく の誕生 たんじょう で初 はじ めて実用 じつよう 化 か された ものである。
S端子 たんし で接続 せつぞく した場合 ばあい 、テレビや他 た のデッキと接続 せつぞく した際 さい の信号 しんごう 劣化 れっか の少 すく ない鮮明 せんめい な映像 えいぞう が楽 たの しめる(詳 くわ しくは「S端子 たんし 」の項目 こうもく を参照 さんしょう されたい)。この形状 けいじょう の端子 たんし はS-VHS規格 きかく の登場 とうじょう 以降 いこう 、S-VHS以外 いがい にもED-BetaやHi8の機種 きしゅ をはじめ各種 かくしゅ 映像 えいぞう 機器 きき に搭載 とうさい され始 はじ めた。また家庭 かてい 用 よう テレビゲーム 機 き では、任天堂 にんてんどう が1990年 ねん (平成 へいせい 2年 ねん )に発売 はつばい した「スーパーファミコン 」で初 はじ めて採用 さいよう された。数 すう 年 ねん 前 まえ までは、高画質 こうがしつ で映像 えいぞう を伝送 でんそう できる端子 たんし として、各 かく メーカーがあらゆる映像 えいぞう 機器 きき にS端子 たんし を実装 じっそう していたが、2021年 ねん 現在 げんざい ではS端子 たんし を搭載 とうさい した機器 きき は新 あたら しく開発 かいはつ されなくなっている。
過去 かこ には、シャープ からコンポーネント映像 えいぞう 入出力 にゅうしゅつりょく 端子 たんし を搭載 とうさい した製品 せいひん も発売 はつばい されていた(BSアナログ チューナーを搭載 とうさい した「VC-ES20B」と地上 ちじょう アナログ チューナーのみの「VC-ES2」の2機種 きしゅ )。他 ほか にも、シャープからはD1 映像 えいぞう 出力 しゅつりょく 端子 たんし を搭載 とうさい した製品 せいひん も発売 はつばい されていた(地上 ちじょう アナログ チューナーのみの「VC-VS1」の1機種 きしゅ のみ)。
なお薄型 うすがた テレビ の場合 ばあい 、発売 はつばい 当初 とうしょ はこれまでのブラウン管 ぶらうんかん TV同様 どうよう にS2/S1映像 えいぞう 入出力 にゅうしゅつりょく 端子 たんし が標準 ひょうじゅん 装備 そうび されていたが、2005年 ねん (平成 へいせい 17年 ねん )に(ケーブル1本 ほん のみで高画質 こうがしつ ・高音 こうおん 質 しつ のAV信号 しんごう を伝送 でんそう 可能 かのう な)HDMI 、翌 よく 2006年 ねん (平成 へいせい 18年 ねん )に(ビエラリンク 等 ひとし の)HDMI連動 れんどう 機能 きのう が各々 おのおの 登場 とうじょう 。接続 せつぞく ・操作 そうさ が大幅 おおはば に簡略 かんりゃく 化 か された事 こと から番組 ばんぐみ 録画 ろくが はHDMI連動 れんどう 主体 しゅたい に移行 いこう し、S端子 たんし の地位 ちい は徐々 じょじょ に低下 ていか していった。
2000年代 ねんだい 後半 こうはん になるとモニター出力 しゅつりょく のS2/S1映像 えいぞう 端子 たんし を廃止 はいし する機種 きしゅ が出 で 始 はじ め、2010年代 ねんだい になるとモニター出力 しゅつりょく 端子 たんし 及 およ びS2/S1映像 えいぞう 入力 にゅうりょく 端子 たんし 自体 じたい を全廃 ぜんぱい する機種 きしゅ も登場 とうじょう した。このため2011年 ねん (平成 へいせい 23年 ねん )以降 いこう 製造 せいぞう のデジタルTVと従来 じゅうらい 型 がた S-VHS・D-VHS ・W-VHS 各 かく ビデオデッキとの組 く み合 あ わせでは(映像 えいぞう 入出力 にゅうしゅつりょく はコンポジットタイプを用 もち いる為 ため 。なお、コンポーネント・D端子 たんし ・HDMI端子 たんし を装備 そうび している機種 きしゅ も存在 そんざい する)画質 がしつ が汎用 はんよう 型 がた VHSデッキと変 か わらなくなり、さらにアナログチューナーのみ搭載 とうさい の従来 じゅうらい 型 がた 録画 ろくが 機 き によるデジタル放送 ほうそう 録画 ろくが は出来 でき なくなっている。更 さら に極端 きょくたん に安価 あんか な薄型 うすがた テレビではAVケーブル(コンポジット)入力 にゅうりょく も全廃 ぜんぱい させHDMIのみになりもはやVHS機 き の直接 ちょくせつ 接続 せつぞく は不可能 ふかのう にもなりつつある。平成 へいせい 20年代 ねんだい 以降 いこう の現在 げんざい は、日本 にっぽん 国内 こくない 全 ぜん メーカーがS-VHSデッキ生産 せいさん を終了 しゅうりょう 。
S-VHSのロゴマークは当初 とうしょ 、Sの字 じ の真 ま ん中 なか の棒 ぼう が細 ほそ い三 さん 本 ほん の線 せん だったが、途中 とちゅう で塗 ぬ りつぶしに変 か わった。
S-VHS ETで録画 ろくが する際 さい はハイグレード(HG)タイプのテープを使用 しよう し、再生 さいせい (特 とく にEP)は録画 ろくが したデッキで行 おこな うことが原則 げんそく である。スタンダードタイプのテープを使用 しよう した場合 ばあい 、再生 さいせい 画面 がめん にノイズが発生 はっせい する(“反転 はんてん ノイズ ”と呼 よ ばれる。保 ほ 磁力 じりょく の低 ひく いテープ使用 しよう 時 じ に発生 はっせい しやすい)。
S-VHS ETが策定 さくてい される以前 いぜん のS-VHSデッキ及 およ び、SQPB対応 たいおう のVHSデッキでは一部 いちぶ 再生 さいせい できない機種 きしゅ があるので注意 ちゅうい が必要 ひつよう 。
一部 いちぶ 機種 きしゅ に搭載 とうさい されている5倍 ばい モードではS-VHS ET録画 ろくが ができない。
いずれもメーカー公表 こうひょう 分 ぶん 。
日本 にほん ビクター(現 げん ・JVCケンウッド)
HR-20000・S6600・S3500・SC1000
パナソニック(旧 きゅう ・松下電器産業 まつしたでんきさんぎょう )
NV-FS1・BS1
日立 ひたち
VT-Z50・Z70・S610・BS2
1987年 ねん HR-S7000
1988年 ねん HR-S10000
1990年 ねん HR-S9800
1992年 ねん HR-X1
1992年 ねん HR-Z1 (同社 どうしゃ 唯一 ゆいいつ のS-VHS DA〈Digital Audio〉対応 たいおう 機種 きしゅ )
1993年 ねん HR-X3 HR-V3
1993年 ねん HR-20000 デジタルTBC搭載 とうさい 高画質 こうがしつ 回路 かいろ [4]
1994年 ねん HR-X3SPIRIT
1995年 ねん HR-X5 HR-VX1
1996年 ねん HR-X7 (Xシリーズ最終 さいしゅう 。2001年 ねん 頃 ごろ まで生産 せいさん )
1997年 ねん HR-VX8 HR-VXG1
1998年 ねん HR-DVS1
1998年 ねん HR-VXG100 HR-VX100
1998年 ねん HR-V100 HR-S100
1999年 ねん HR-V200 HR-S200
1999年 ねん HR-VXG200 HR-VX200
2000年 ねん 7月 がつ HR-VXG300 HR-VTG300 HR-STG300 タイムスキャン、プロフェッショナル・スロー機能 きのう
2001年 ねん 5月 がつ HR-VT500 HR-V500 HR-ST500 HR-S500 HR-S550
2001年 ねん 8月 がつ HR-VFG1 インサート/アフレコ機能 きのう 搭載 とうさい
2002年 ねん 2月 がつ HR-VT600・HR-ST600 TBC搭載 とうさい
2002年 ねん 4月 がつ HR-V600・HR-S600
2002年 ねん HR-DS1 DVDプレーヤー内蔵 ないぞう
2003年 ねん HR-S7
2003年 ねん 6月 がつ HR-VT700・HR-ST700・HR-V700・HR-S700 (最終 さいしゅう 機種 きしゅ 、約 やく 5年 ねん 生産 せいさん )
^ DVDレコーダーとの一体 いったい 型 がた の中 なか には、ダビング時 じ のみS-VHSに対応 たいおう した機種 きしゅ も存在 そんざい した。S-VHSユーザーの強 つよ い味方 みかた 、松下 まつした 「DMR-E150V」を試 ため す - ITmedia 2004年 ねん 7月 がつ 8日 にち
^ 当時 とうじ のDXアンテナは船井 ふない 電機 でんき の子会社 こがいしゃ で、実際 じっさい の製造 せいぞう も船井 ふない 電機 でんき が行 おこな っていた。
^ 同社 どうしゃ にはGR-T55 という、GR-S55と全 まった く同 どう 仕様 しよう でボディカラーの一部 いちぶ のみが異 こと なるモデルもあるが、これは業務 ぎょうむ 用 よう ルートで販売 はんばい するためのモデルである。このような民生 みんせい モデルと同 どう 仕様 しよう の業務 ぎょうむ 用 よう モデルはビクターやパナソニックを中心 ちゅうしん に見 み られた。
^ 「今月 こんげつ の新 しん 製品 せいひん 」『企業 きぎょう と広告 こうこく 』第 だい 13巻 かん 第 だい 6号 ごう 、チャネル、1987年 ねん 6月 がつ 1日 にち 、46頁 ぺーじ 、NDLJP :2853051/26 。
^ S-VHSビデオデッキ販売 はんばい 終了 しゅうりょう のご案内 あんない (日本 にほん ビクター)
^ 船井 ふない 電機 でんき 、VHSデッキ撤退 てったい へ…国内 こくない で唯一 ゆいいつ 生産 せいさん - 読売新聞社 よみうりしんぶんしゃ 2016年 ねん 7月 がつ 14日 にち
^ “産業 さんぎょう 技術 ぎじゅつ 史 し 資料 しりょう データベース ”. sts.kahaku.go.jp . 2020年 ねん 8月 がつ 24日 にち 閲覧 えつらん 。